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TPP国会決議遵守の叫び
2015.8 撮影 ▼今年の8月初旬から中旬に亘り、昨年の長雨冷夏に反して 酷暑日が続きました。 ▼表紙写真は、大瓢箪をショットしました。昨年は冷夏で生 育は不順でしたが、今年は猛暑でほぼ順調のようです。 ▼瓢箪の原産地は、アフリカとのことで、やはり暑さを好む 植物なのでしょうか? ▼この大瓢箪は、胴回り1mを超すものもありますが、今年 はどの位生育しますことやら・・・。 ▼さてさて、冒頭の酷暑日のこと、午後3時を過ぎた頃より 無数の積乱雲が高く立ち上り、瞬く間に大雨雷雨をもたら しました。 ▼昨年8月20日、広島市を襲った豪雨災害の教訓からか、テ レビ等では、注意喚起する警告音をはさみ、“ 大雨警報発 令 ” の告知にも余念が無い対応が行われました。 ▼8月初旬から中旬の天候では、雷雨に併せて上空から地上 に向けて稲妻が走る様子が良く目に映りました。 ▼稲妻を見て、稲妻は雲と雲の間、又は雲と地面の間で起こ る放電現象と習ったことを思い出しました。 ▼先人は、春に稲妻が走ると稲が豊作になると解いたそうで す。 ▼これには科学的な証拠があって、空気中に電流が流れるこ とによって窒素が分解され、それが雨により地上に落ちて くると土壌が豊かになるからだそうです。 ▼そう思うと、自然現象がもたらす偉大さを感じることが出 来ますね。 ▼広酪と耕種法人等の間に、平成27年度の飼料稲( WCS )作 付の総面積は、88.8haの契約となりました。 ▼米もさることながら飼料稲( WCS )も稲妻の恩恵を受け、 昨年並みの10a当たり10ロール以上の収穫量確保に期待を しております。 ▼今回、表紙写真は瓢箪をもってきまし たが、瓢箪の姿は数字の「 8 」と重な ります。 ▼広酪の飼料稲( WCS )契約の作付け面 積も8のぞろ目、何故か縁起が良いこ とが待ち受けているような気がして います。 ▼「 瓢箪から駒 」、 「 無病息災 」の言葉等 のように縁がありますように・・・。 ② 特集 TPP国会決議遵守の叫び ⑥ トピックス ⑩ 地域コミュニティ ⑭ 森税理士の「ちょっと気になる税務のはなし」 ⑮ 技術情報 ⑯ ミルクパーラー ⑳ 窓シリーズ 七月三十一日 東京都 ㉔ 公庫からのお知らせ 要求貫徹に頑張ろう !! ㉕ 家畜改良事業団からのお知らせ contents ㉖ 酪農テレックス び か け「 日 本 酪 農 危 機 突 破・ 総 決 起 大 会 」を 開 催し、全国の酪農家一千人が東京都内に集った。 広島県酪農政治連盟からは、藤岡辰彦委員長 を含む十一名が参加し、決起大会、都内デモ行 日本酪農危機突破・総決起大会 ■TPP「国会決議の遵守」を求む ■酪農所得安定施策の実行を! 米国ハワイで、日本時間七月二十九日にTP P参加十二か国による閣僚会合が始まり、日本 の乳製品の低関税枠が焦点となる危機的状況を 受けて、日本酪農政治連盟は全国の酪農家に呼 表紙写真 広島 2015年 (平成 27年)8月 〔№ 257〕 2 進 を 行 い、 T P P 交 渉 に お け る 乳 製 品 等 の 重 要 五 品 目 の 確 保、 酪 農 経 営 安 定 施 策 の 実 現、 酪 農 所 得 補 償 制 度 の 確 立 等 を 求 め た。 大 会 で は、 六 ブ ロ ッ ク か ら 代 表 者 要 請 が 行 わ れ、 中 国・ 四 国・ 近 畿 を 代 表 し て、 広 島 県 酪 政 連 か ら 和 田 慎 吾 委員が要請事項を国会議員らに力 強く訴えかけた。 ■要請した 酪農経営安定政策の実現 一 畜産クラスター関連事業の中長期 的な継続、予算化の拡充強化 設 整 備、 機 械 の 複 数 年 に 亘 る ( 施 整備支援、性判別精液、受精卵移 植事業等の予算拡大) 二 自給飼料生産拡大に向けて、飼料 生産型酪農経営支援事業の予算確 保 三 都府県酪農の支援を狙いとする対 策 の 創 設( 後 継 牛 確 保 対 策 等 の 新 たな都府県対策) 四 集送乳合理化等、酪農家の所得向 上のための対策 五 酪農経営の所得を補償するための 新たなセーフティネット制度の創 設等、将来にわたり再生産が可能 な酪農経営安定のための抜本対策 ■ブロック別代表要請 中国・四国・近畿を代表して和田慎 吾 氏 が マ イ ク を 握 り、「 昨 今 の 酪 農 情 勢では、外的要因が強く、自らの経営 広島 ■与党・自民党へ 国会決議遵守を訴求 総決起大会には、来賓として多くの 与党国会議員が出席され、大会決議で は、①乳製品を含む重要五品目の遵守 を求める「TPP交渉に関する特別決 少 す る 中 で、 T P P 国 会 決 議 の 遵 守、 努力では限界がある。全国で酪友が減 生産拡大等の酪農所得の向上と、所得 経営安定施策の実現、牛乳の不当廉売 議 」、 ② 畜 産 ク ラ ス タ ー や 自 給 飼 料 の 補償を含む酪農経営安定政策の実現を 訴えられた。 一言に酪農家の思いを込めて、力強く 求める「日本酪農を守るための決議」、 等 の 対 策 を 講 じ て ほ し い 」と、 ひ と 言 ③デモ行進等の実行運動の三議案を可 決した。 2015年 (平成 27年)8月 〔№ 257〕 3 TPP 国会決議遵守の叫び 特 集 の価格帯も見られる。 一.国土保全・多面的機能を持つ酪農を守ろう! ▼全国の酪農家戸数は今や一万七千戸 一.畜産クラスター事業の十分な予算を確保しよう! ■中国・四国・近畿の代表要請 一.酪農生産基盤を立て直し、生乳の安定供給を目指そう! 三 公正取引委員会による「取引慣行 指針」の見直しを (大会スローガン) 市場競争の中で苦しい経営を余儀な くされており、末端小売価格の適正化 一.飼料価格安定対策と農地直接支払制度を拡充しよう! と就農当時に比べて七割が減少。中国 名が無事に帰路に着くことができた。 に向けた施策を求める。 一.酪農家の所得向上と所得安定制度を確立しよう! 生 乳 販 連 で も 設 立 時 か ら 六 割 が 廃 業 市場原理主義による量販店等の牛乳 し、酪友の減少に淋しさがこみ上げる。 の安売りは、生産者だけでなく乳業者 進を行った。当日は炎天下で汗の滴る厳しい天候ではあったが、11 にも影響し、店頭では一ℓ百四十円台 シュプレヒコールを上げながら都内官公庁前を拳を振り上げ、デモ行 これ以上の廃業を防ぎ、酪農経営を安 6つの大会スローガンを採択し、全国の酪農家が四班に分かれて、 定するために次の三つの要請を行う。 一 TPP交渉における国会決議の遵守 平成二十五年四月に衆参両院の農林 水産委員会で採択された「TPP交渉 参加に関する決議を遵守し、①重要五 品目の遵守、②残留農薬や食品表示等 の食の安全・安心と食糧の安定生産の 確保、③TPP交渉にかかる情報開示 一.TPP交渉での自民・国会決議の遵守を貫こう! 和田慎吾氏 ~一言一句に力を込めて要請~ ▼自らの酪農経営を振り返り、先代か 二 らの「土づくり・草づくり・牛づくり」 と国の説明責任を求める。 の循環型酪農経営を基本に規模拡大を 図 る た め、 多 額 の 投 資 を 行 っ て き た。 BSEや生乳計画生産、投機マネーの 酪農所得補償のための経営安定制 度の法制化 広 島 県 は 中 山 間 地 域 に 位 置 し、 耕 地面積が小さいことから生産コスト 影響を受けて生産コストが上昇、自ら が か さ む 状 況 に あ る。 そ の た め 県 内 介入や異常気象から、昨今では穀物・ の経営努力では酪農所得は増えず限界 二百二十七の農業法人等と耕畜連携の 粗飼料価格が高騰。これら外的要因の を感じる。酪農所得は就農当時から半 中で、飼料イネの作付確保に取り組み、 つつある。この補助事業継続と自給飼 減し、今も所得向上のため、TPPや で、自ら初妊牛や自給粗飼料を販売し 料の生産不利地域に対する支援施策を 十aあたり八万円の補助制度が定着し て、新たな経営スタイルを追い求め挑 求める。 飼料情勢から展望が見いだせない中 戦を続けている。 ■スローガン採択 デモ行動へ 広島 4 2015年 (平成 27年)8月 〔№ 257〕 特 集 TPP 国会決議遵守の叫び ▼自民党酪政会の森英介会長をはじめ、齋藤健農林部会 (酪農の危機的状況を訴える (主催者席で大会を運営する藤岡委員長・左から二人目) 長など、多くの国会議員が出席され、 「国会決議が遵守 佐々木勲委員長) されなければ、交渉決裂とすべき」と、日本酪農の保護 とその行動を力説された。 ■都内官公庁前の街頭をデモ行進 (ハンドマイクでシュプレヒコールを叫び訴える 櫻木事務局長・右端) (炎天下の中、シュプレヒコールを上げながら、自民党会館から日比谷公園ま での各省庁が立ち並ぶ街頭をデモ行進) デモ行進後、日比谷公園で記念撮影。 左から櫻木茂夫事務局長、寺道弘生課長補佐(広酪事業推進課)、川 角 晴 俊 委 員、 岩 竹 重 城 副 委 員 長、 和 田 慎 吾 委 員、 藤 岡 辰 彦 委 員 長、 大 上 浩 也 委 員、 中 国 生 乳 販 連 の 鍵 山 信 儀 常 務、 鈴 木 道 弘 副 委 員 長、 2015年 (平成 27年)8月 〔№ 257〕 吉岡友和(広酪総務管理課長) 広島 5 温泉川寛明理事(広酪)、西中晃参事(広酪) ※写真撮影者 :