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所得税
所得税 3 国税のあらまし 所得税の納税義務者は,原則として,日本に住所を有し,又は現在まで引き続いて1年以上居所を有 する個人(居住者といいます。)です。 なお, 例外的に居住者以外の個人(非居住者といいます。)や法人も納税義務者になることがあります。 また,居住者,非居住者,内国法人,外国法人のいずれであるかによって,所得税のかかる所得の範 囲が異なります。 税 額 = (所得金額-所得控除額) × 税 率 - 税額控除額 (注)なお,平成 25 年から平成 49 年までの各年分については,それぞれの年分の基準所得税額の 2 . 1 % を「復興特別所得税」として,所得税と併せて申告・納付することになります。 1 所得の種類と計算方法 種 類 内 容 計 算 方 法 利 子 所 得 預貯金,国債などの利子の 所得 収入金額(税込み)=所得金額 配 当 所 得 株式,出資の配当などの所 得 収入金額(税込み)-株式などを取得する ための負債の利子 不動産所得 土地,建物などを貸してい る場合の所得 総収入金額-必要経費 事 業 所 得 商 工 業, 農 業 な ど 事 業 を 行っている場合の所得 総収入金額-必要経費 給 与 所 得 給料,賃金,ボーナスなど の所得 収入金額(税込み)-給与所得控除額 退 職 所 得 1 退職手当,一時恩給などの (収入金額(税込み)-退職所得控除額)×― 2 所得 「特定役員退職手当等」については,1/2 を乗じません。 山林を売った場合の所得 山 林 所 得 山林のを売った場合の所得 収入金額-必要経費-特別控除額 譲 渡 所 得 土地,株式,金地金などを 売った場合の所得 一 時 所 得 生命保険契約の満期返戻金 など一時的な所得 恩給,年金などの所得 雑 所 得 営業でない貸金の利子な ど,上記各所得にあてはま らない所得 却した資産の 収入金額等-売 取得費・譲渡費用-特別控除額 収入を得るため 特 別 ×― (総収入 金 額-に支出した費用-控除額) 2 1 収入金額-公的年金等控除額 総収入金額-必要経費 50 所得税 3 国税のあらまし 2 所 得 控 除 控 除 名 雑 損 控 控 除 内 容 な ど 除 災害,盗難又は横領によって生活用資産に生じた損失やそれに関連した支出をもとに計算した額を控 除するもの 自分や生計を一にする親族のためにその年中に支払った医療費をもとに計算した額を控除するもの 医 療 費 控 除 (最高 200 万円) 社会保険料控除 小規模企業共済 等 掛 金 控 除 生命保険料控除 地震保険料控除 寄 附 金 控 除 自分や生計を一にする親族が負担すべき社会保険料について,その年中に支払った額を控除するもの 一定要件を満たす掛金について,その年中に支払った額を控除するもの イ 平成24年1月1日以後に締結した保険契約(新契約) ① 介護 (費用) 保障又は医療 (費用) 保障を内容とする契約などの保険料を一定額控除する介護医療 保険料控除(限度額4万円) ② 自分や親族を受取人とする生命保険契約などに基づいて支払った保険料をもとに一定額を控除 する一般生命保険料控除(限度額4万円) ③ 自分や配偶者を受取人とする個人年金保険契約などに基づいて支払った保険料をもとに一定額 を控除する個人年金保険料控除(限度額4万円) ロ 平成 23 年 12 月 31 日以前に締結した保険契約(旧契約) ① 自分や親族を受取人とする生命保険契約などに基づいて支払った保険料をもとに一定額を控除 する一般生命保険料控除(限度額5万円) ② 自分や配偶者を受取人とする個人年金保険契約に基づいて支払った保険料をもとに一定額を控 除する個人年金保険料控除(限度額5万円) ハ 新契約と旧契約の双方について保険料控除を受ける場合の計算 一般生命保険料又は個人年金保険料の控除額は,それぞれの合計額(限度額4万円)となります (合計限度額 12 万円) 自分や生計を一にする親族の有する家屋,家財などを対象とした地震等を原因とする損害保険契約な どに基づいて支払った保険料をもとに一定額を控除するもの(最高 5 万円) 特定の寄附などをした場合,その寄附金をもとに一定額を控除するもの 寡婦 (寡夫) 控除 自分や控除対象配偶者,扶養親族について,障害者1人につき 27 万円,重度障害がある特別障害者 の場合は1人につき 40 万円を控除するもの(同居している特別障害者は 75 万円) 自分が寡婦(寡夫)の場合には 27 万円,特定の寡婦の場合には 35 万円を控除するもの 勤労学生控除 自分が勤労学生である場合,27 万円を控除するもの 配 偶 者 控 除 控除対象配偶者がいる場合 38 万円を控除するもの(配偶者が 70 歳以上の場合は 48 万円) 配偶者特別控除 自分の合計所得金額が 1,000 万円以下の場合, 生計を一にする配偶者の合計所得金額(38 万円を超え, 76 万円未満)に応じて,最高 38 万円を控除するもの(なお,配偶者控除と重複して控除することは できません 。) 障 害 者 控 除 扶 養 控 除 基 礎 控 除 扶養親族1人について 38 万円を控除するもの(16 歳未満の扶養親族は扶養控除対象外) ただし,特定扶養親族又は老人扶養親族に当たる場合は次の額 特定扶養親族= 19 歳以上 23 歳未満 :63 万円 老人扶養親族= 70 歳以上のうち ・同居している父母 、 祖父母等 :58 万円 ・その他の老人扶養親族:48 万円 38 万円 (注)控除対象配偶者及び扶養親族とは,次の要件をいずれも満たす配偶者及び親族をいいます。 1.自分と生計を一にすること 2.合計所得金額が,38 万円以下であること 3 税率(平成 27 年分以後) 課税される所得金額 1 , 000 円から 1 , 949 , 000 円まで 1 , 950 , 000 円から 3 , 299 , 000 円まで 3 , 300 , 000 円から 6 , 949 , 000 円まで 6 , 950 , 000 円から 8 , 999 , 000 円まで 9 , 000 , 000 円から 17 , 999 , 000 円まで 18 , 000 , 000 円から 39 , 999 , 000 円まで 40 , 000 , 000 円以上 税 率 5% 10 % 20 % 23 % 33 % 40 % 45 % 控 除 額 0円 97 , 500 円 427 , 500 円 636 , 000 円 1 , 536 , 000 円 2 , 796 , 000 円 4 , 796 , 000 円 4 税 額 控 除(主なもの) (1)配当控除 株式の配当などの配当所得がある場合 (2) (特定増改築等)住宅借入金等特別控除 借入金等を利用して住宅を取得又は増改築等をした場合 (3)住宅耐震改修特別控除 家屋の耐震改修をした場合で一定の要件を満たす場合 (4)認定住宅新築等特別税額控除 認定住宅の新築又は新築で購入して一定の要件を満たす場合 (5)外国税額控除 外国で所得税に相当する税を課税された場合 申告と納税 原則として,年末調整を受けた給与のみを有する給与所得者以外の人は,自分で1月1日から 12 月 31 日までの1年間の所得金額に対する税額を計算して,翌年2月 16 日から3月 15 日までに申告の際の 住所地を所轄する税務署に確定申告をし,税金を納めます。 原則として,給与所得者は,毎月,勤務先から給与を受ける際に,見込税額を源泉徴収され,年末調 整により精算されます。 51 法人税 3 国税のあらまし 納める人 会社などの法人(収益事業を行っている公益法人や人格のない社団等も含む。) 納める額 税 額 = 所得金額 × 税 率 ー 税額控除額 (注)所得金額とは,各事業年度の「益金の額」 (資産の販売等の収益額)から「損金の額」 (売上原価等の原価の額, 販売費等の費用及び損失の額)を差し引いて算出したものです。 税 率 1 各事業年度の所得に対する税率 区 分 一 般 の 所 得 金 額 年 800 万円以下 年 800 万円超 普通法人 中小法人以外 中小法人※ 23.4% 人格のない 協 社 組合等 団 等 同 15% 15% 15% 23.4% 23.4% 19% 公 益 法人等 15% 19%(23.4%) (注)中小法人 : 普通法人のうち,各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるも の又は資本若しくは出資を有しないものをいいます。ただし,各事業年度終了の時において資本金の額又は出資金 の額が5億円以上である法人等との間に完全支配関係がある普通法人は中小法人から除かれます。 特定の医療法人や(特定の)協同組合等には適用する税率に特例があります。 このほか,特定の金額に税率(特別税率)を乗じて算出される特定同族会社に対する留保金課税等が あります。 2 地方法人税 法人税額の 4 . 4 % (注)平成 26 年 10 月1日以後に開始する事業年度から,法人税の納税義務のある法人は,地方法人税の納税義務者と なり,地方法人税確定申告書の提出が必要となります。 なお,地方法人税確定申告書と法人税確定申告書は一つの様式となっていますので,法人税確定申告書と地方法 人税確定申告書の提出を同時に行うことができます。 申告と納税 1 確定申告 原則として各事業年度の終了の日の翌日から2か月以内に所轄の税務署に確定申告し,納付します。 2 中間申告 事業年度が 6 か月を超える法人で,中間納付額が 10 万円を超える場合は,事業年度開始の日から6 か月経過した日から 2 か月以内に所轄の税務署に中間申告し,納付します。 52 相続税 3 国税のあらまし 納める人 納める額 3 , 000 万円 + = 600 万円×法定相続人の数 課税遺産総額 基礎控除額 - + 贈 与 財 産 の 価 額 - 相続開始前3年以内の 受ける贈与財産の価額 相続時精算課税の適用を 遺産総額 + 債 務・ 葬 式 費 用 非 課 税 財 産 1 課税遺産総額 1 相続や遺贈(遺言による財産処分)により財産を取得した人 2 贈与により相続時精算課税の適用を受ける財産を取得した人 (注)相続開始前3年以内の贈与財産の価額には,相続時精算課税の適用を受ける財産の価額は含まれません。 2 税額の計算 (1)前記の課税遺産総額を法定相続分に応じて分ける。 課税遺産総額 Ⓐ 1 妻の分( ) 2 Ⓑ Ⓒ Ⓓ 長男の分 長女の分 二男の分 1 1 1 ( ) ( ) ( ) 6 6 6 (2)それぞれに税率を乗じて税額を合計する。 Ⓐ× 税率 妻の分 + Ⓑ × 税率 + 長男の分 = Ⓒ × 税率 長女の分 Ⓓ × 税率 + 二男の分 相続税の総額 (3)相続税の総額を実際に取得した正味の遺産額の割合であん分する。 (4)相続や遺贈によって財産を取得した人が被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)及び配偶 者以外の人である場合はその人の相続税額に2割を加算する。 なお,被相続人の一親等の血族には,被相続人の直系卑属で当該被相続人の養子となっている者 (いわゆる孫養子等)は含まれません。 (5)相続した各人の税額から各種の税額控除を行い,納付税額を算出する。 長男の分 未成年者 除 控 妻 の 分 障害者 除 控 配偶者 の税額 軽 減 長女の分 二男の分 53 相続税 3 国税のあらまし 3 税率(相続税の速算表) 法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額 1 , 000 万円 以下 10 % - 3 , 000 万円 以下 15 % 50 万円 5 , 000 万円 以下 20 % 200 万円 1億円 以下 30 % 700 万円 2億円 以下 40 % 1 , 700 万円 3億円 以下 45 % 2 , 700 万円 6億円 以下 50 % 4 , 200 万円 6億円 超 55 % 7 , 200 万円 申告と納税 相続の開始があったことを知った日の翌日から 10 か月以内に,被相続人の住所地の所轄税務署に申 告書を提出し,申告書の提出期限までに,申告した税額を納付します。 相続税の軽減 1 暦年課税に係る贈与税額控除 遺産額に加算された「相続開始前3年以内の贈与財産」の価額に対する贈与税額が控除されます。 2 配偶者の税額の軽減 配偶者の相続した財産が法定相続分相当額までであれば,配偶者に相続税はかかりません。また,法 定相続分相当額を超える時であっても,1億6,000万円までなら相続税はかかりません。 3 未成年者控除 財産を相続した人が未成年者であるときは,満 20 歳に達するまでの年数1年につき 10 万円が控除さ れます。 4 障害者控除 財産を相続した人が障害者であるときは,満 85 歳に達するまでの年数1年につき 10 万円(特別障害 者については 20 万円)が控除されます。 5 相次相続控除 今回の相続開始前 10 年以内に被相続人が相続によって財産を取得していた場合には,その被相続人 から相続(被相続人から相続人に対する遺贈を含みます。)によって財産を取得した人の相続税額から, 相次相続控除として一定の金額が差し引かれます。 6 相続時精算課税に係る贈与税額控除 遺産総額に加算された相続時精算課税の適用を受ける贈与財産の価額に対する贈与税額が控除されま す。なお,控除しきれない金額がある場合には,申告することにより還付を受けることができます。 54 贈与税 3 国税のあらまし 納める人 贈与により財産を取得した人 納める額 = 贈与財産の価額 - 配偶者控除額 - 基礎控除額 税 額 1 相続時精算課税制度に該当しない場合又は選択しない場合 × 税 率 (注1) 基礎控除額…110 万円 (注2) 配偶者控除額…婚姻期間が 20 年以上の夫婦間における居住用不動産等の贈与について一定の要件を満たせば 最高 2 , 000 万円(申告が必要) (注3) 税率(贈与税の速算表) ◎ 20 歳以上で直系尊属から贈与を受けた方 基礎控除後の課税価格 税率 控除額 基礎控除後の課税価格 税率 控除額 200 万円 以下 10 % - 200 万円 以下 10 % - 300 万円 以下 15 % 10 万円 400 万円 以下 15 % 10 万円 400 万円 以下 20 % 25 万円 600 万円 以下 20 % 30 万円 600 万円 以下 30 % 65 万円 1 , 000 万円 以下 30 % 90 万円 1 , 000 万円 以下 40 % 125 万円 1 , 500 万円 以下 40 % 190 万円 1 , 500 万円 以下 45 % 175 万円 3 , 000 万円 以下 45 % 265 万円 3 , 000 万円 以下 50 % 250 万円 4 , 500 万円 以下 50 % 415 万円 3 , 000 万円 超 55 % 400 万円 4 , 500 万円 超 55 % 640 万円 ○この速算表の使用方法 税 額 = 基礎控除後の課税価格 × 税 率 - 控除額 2 相続時精算課税制度を選択する場合 60 歳以上の直系尊属から 20 歳以上の子又は孫が財産の贈与を受けた場合には,その贈与者ごとに 相続時精算課税制度を選択することができます。 贈与財産の価額 - 特別控除額 = 税 額 × 税率(20 %) (注1) 特別控除額 2 , 500 万円 前年までに特別控除を使用した場合には,2 , 500 万円から既に使用した額を控除した金額が特別控除額となりま す。 (注2) 贈与者が亡くなった時に,相続財産(遺産総額)の価額と相続時精算課税の適用を受ける贈与財産の価額を 合計して相続税の課税対象となる課税総資産総額を計算します。 その際,既に支払った贈与税額を相続税額から控除します。なお,控除しきれない金額は申告することによ り還付されます。 申告と納税 贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月 15 日までに,住所地を管轄する税務署に申告し,納税します。 相続時精算課税を選択しようとする場合には,贈与税の期限内に申告「相続時精算課税選択届出書」 及び戸籍謄本など一定の書類を添付して提出しなければなりません。 55 消費税 3 国税のあらまし 納める人 1 国内取引 国内において対価を得て課税資産の譲渡等を行う個人事業者及び法人 2 輸入取引 外国貨物(課税貨物)を保税地域から引き取る者 ただし,基準期間※1の課税売上高が 1 , 000 万円以下の事業者は,その年又はその事業年度の納税義 務が免除されます。 (注1) 平成 25 年1月1日以後に開始する年又は事業年度については,基準期間の課税売上高が 1 , 000 万円以下で あっても特定期間※2の課税売上高が 1 , 000 万円を超えた場合,当課税期間から課税事業者となります。なお, 課税売上高に代えて,給与等支払額の合計額により判定することもできます。 (注2) 基準期間がない法人であっても,資本金が 1 , 000 万円以上である新設法人や固定資産等のうち,一定金額以 上のものを購入等し,かつ,一般課税で申告する場合は,免除されない等の特例があります。また,平成 26 年 4月1日以後に設立される新設法人については,資本金が 1 , 000 万円未満であっても,その設立当初2年間, 免除されない等の特例があります。 (※1) 基準期間とは,個人事業者の場合は前々年,事業年度が1年である法人の場合は前々事業年度のことをいいます。 (※2) 特定期間とは,個人事業者の場合は,その年の前年の1月1日から6月 30 日までの期間をいい,法人の場合は,原則としてその前 の事業年度開始の日以後6か月の期間をいいます。 3 国境を越えた役務の提供 国外事業者が国境を越えて行う電子書籍・音楽・広告の配信などの電子商取引に消費税が課税され ることとなり,サービス提供者が国外事業者である場合の課税方式について,①事業者向けの取引に ついては「リバースチャージ方式※3」を導入し,②消費者向けの取引については,国外事業者が申 告納税を行う方式とされました。 (注3)事業者向けの取引とは,サービスの性質や取引条件等から,サービスの受け手が通常事業者に限られる取引(広 告配信等)を,消費者向けの取引とは,それ以外の取引(電子書籍や音楽の配信等)を指します。 (注4)課税売上割合が 95 %以上の事業者(個人事業者及び法人)及び簡易課税制度適用の事業者については,事業 者の事務負担に配慮する観点から,当分の間,リバースチャージ対象取引が申告対象から除外されます。 (※3)リバースチャージ方式とは,サービスの受け手に納税義務を課す方式のことをいいます。 56 消費税 3 国税のあらまし 納める額 1 税 率 6 . 3 %(地方消費税の 1 . 7 %と合わせると8%) 平成 28 年 4 月1日現在 2 一般課税(原則) 税 額 = 課税期間の課税売上高 × 税 率 - 課税期間の課税仕入高 × 税 率 3 簡易課税制度 基準期間の課税売上高(税抜き)が 5 , 000 万円以下の課税事業者は届出により簡易な計算方法を選 択することができます。 税 額 = 課税期間の課税売上高 × 税 率 - 課税期間の課税仕入高 事 業 の 種 類 × 税 率 × みなし仕入率 みなし仕入率 【改正前】 みなし仕入率 【改正後】 卸 売 業 購入した商品を性質,形状を変更しないで,他の事業者に販売 する事業をいいます。 90 % (第一種) 90 % (第一種) 小 売 業 購入した商品を性質,形状を変更しないで,消費者に販売する 事業をいいます。なお,製造小売業は第三種事業になります。 80 % (第二種) 80 % (第二種) 農業,林業,漁業,鉱業,採石業,砂利採取業,建設業 ・ 製造 業・製造小売業・電気業,ガス業,熱供給業,水道業をいいます。 なお,加工賃等の料金を受け取って役務を提供する事業は第四 種事業になります。 70 % (第三種) 70 % (第三種) 製 造 業 等 飲食店業,その他の事業 60 % (第四種) その他事業 金融業及び保険業 運輸通信業,サービス業(飲食店業を除く) サービス業等 不動産業 50 % (第五種) 60 % (第四種) 50 % (第五種) 50 % (第五種) 40 % (第六種) 【適用開始時期】 この改正は,平成 27 年4月1日以後に開始する課税期間から適用されています。 4 非課税取引 土地の譲渡及び貸付け,社債・株式・商品券等の譲渡,利子,保険料,住民票等の行政手数料,社 会保険医療,社会福祉事業,埋葬料,火葬料などといった取引については,消費税は課税されません。 57 消費税 3 国税のあらまし 申告と納税 1 確定申告 原則として,課税期間の末日の翌日から2か月以内に所轄の税務署に確定申告し,納付します。また, 個人事業者は課税期間の翌年3月末日までに申告し,納付します。 2 中間申告 中間申告は直前の課税期間の確定消費税額に応じて,次のようになります。 中間申告の回数 (中間申告対象期間) 中 間 申 告 額 4 , 800 万円超 年11回(1か月) 直前の確定消費税額の 12 分の1の消費税額と その 25 / 100 又は 17 / 63 地方消費税額 400 万円超 4 , 800 万円以下 年3回(3か月) 直前の確定消費税額の4分の1の消費税額とそ の 25 / 100 又は 17 / 63 地方消費税額 48 万円超 400 万円以下 年1回(6か月) 直前の確定消費税額の2分の1の消費税額とそ の 25 / 100 又は 17 / 63 地方消費税額 直前の確定消費税額 中間申告不要(個人事業者の場合には平成 27 年分から,また事業年度が1年 の法人については,平成 26 年4月1日以後開始する課税期間から任意の中間 申告(年1回)が可能) 48 万円以下 消費税及び地方消費税の課税の概念図 原材料製造 (生産) 業者 仕入れ 仕入れ 20,000 20, 000 仕入れに 仕入れに 係る税(①) 係る税(①) 1,1,600 000 納付税額 Ⓑ 納付税額 Ⓑ (②)−(①)2,400 (②)-(①)1, 500 70,000 70, 000 売上げに 売上げに 係る税(③) 係る税(③) 3,5,600 500 仕入れ 仕入れ 50,000 50, 000 仕入れに 仕入れに 係る税(②) 係る税(②) 2,4,000 500 納付税額 Ⓒ 納付税額 Ⓒ (③−②) 1,600 (③)-(②)1, 000 58 売上げ 売上げ 売上げに 売上げに 係る税(②) 係る税(②) 2,4,000 500 売上げ 売上げ 100,000 100, 000 売上げに 売上げに 係る税(④) 係る税(④)5,8,000 000 仕入れ 仕入れ 消 50,000 50, 000 小売業者 売上げ 売上げ 課税 卸売業者 納付税額 Ⓐ 納付税額 Ⓐ (①) 1,600 (①) 1, 000 完成品製造業者 売上げに 売上げに 係る税(①) 係る税(①) 1,1,600 000 課税 20,000 20, 000 課税 売上げ 売上げ 課税 費 者 支払総額 108,000 ₁₀₅, ₀₀₀ 支払総額 70,000 70, 000 仕入れに 仕入れに 係る税(③) 係る税(③) 3,5,600 500 (Ⓐ+Ⓑ+Ⓒ+Ⓓ) (Ⓐ+Ⓑ+Ⓒ+Ⓓ) 納付税額 Ⓓ 納付税額 Ⓓ (④−③) 2,400 (④)-(③)1, 500 納付税額合計 納付税額合計 ④ 8,000 ④ ₅, ₀₀₀