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京葉臨海コンビナートと地域との共生
資料 4 京葉臨海コンビナートと地域との共生 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 1.相互の特性・資源を活かした企業と地域との共生 (1)地域との共生の取組分野 □環境・エネルギー 企業の環境・エネルギーに関する取組を、周辺地域と連携しながらより充実するもの □学術研究 様々な分野の学術・研究の取組を支援するもの □緑化保全 地域の緑化保全や自然保護に繋がるもの □芸術・文化 メセナ活動の一環として、地域の芸術・文化振興に資するもの □教育 次代を担う子どもや、人材の育成を目指したもの □福祉・健康 従業員や地域住民の福祉及び健康等の向上を目的としたもの 1 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 1.相互の特性・資源を活かした企業と地域との共生 (2)京葉臨海コンビナート地域における地域共生に関する取組の視点 ○ コンビナート及び周辺の特性・資源を最大限に活かせる取組 ○ 地域環境の向上や地域活性化に大きく寄与する取組 ○ 対外的なアピール度が高い先進的な取組 ○ 地域住民と企業双方にとってメリットが高い取組 京葉臨海コンビナート 地域での取組が有効な 三 分 野 (1) 環境・エネルギー 京葉臨海コンビナート地域に特徴的なエネルギーや素材を活用し、地域の環境負荷等に資する取組。また、コンビナートそのもの を企業間連携のもとに観光素材として演出し、地元や首都圏、あるいは全国、世界から人が集まる観光拠点となり得る取組。 (2) 学術研究 イギリスのエデンプロジェクトなどのように、地球環境・エネルギーに関する研究・教育・観光的側面を兼ね備えた研究施設を地 域内に整備することで、企業と地域が協働しながら地球環境・エネルギー問題のあり方を研究できる取組。 (3) 緑化保全 企業毎の取組に留まるのではなく、各社が連携してコンビナート全体として緑地を確保・整備することにより、地域にとって、より 便益の高い効果が期待できる取組。 2 連 〔取組イメージ〕 行政 携 臨海部企業 地域住民 目的 臨海コンビナート地域企業が、周辺地域の特性・資源等 を活かし、企業・住民双方にメリットのある地域活性化に 資する先進的な社会貢献活動に取り組む。 企業連携による工場見学の充実 エネルギー展示施設 新エネルギー展示施設 機能 ・新エネルギー ・高リサイクル技術 (1)環境・エネルギー ・新エネルギー、省エネルギーをテーマとした施設等 (2)学術研究 新エネルギー実験プラント バイオマス、太陽光 小型風力発電所、 燃料電池、水素エネルギー グリーンボイラー活用 ・地球環境、生物多様性実験プラント等 地域への水素供給 (3)緑化保全 ・ 森林保全、自然散策、滞在施設、森林里山等 上総地域(アカデミアパーク)等の周辺地域 癒しの森 地球環境研究施設 臨海部企業が連携して取組む 自然体験交流ゾーン 調 整 ・ 協 議 ・千 葉 県 ・関係市町村 ・経済産業省 ・地域住民等 ・学識経験者 ・牧場、自然散策、森林浴 ・滞在施設、企業保養施設 ・バンガロー、別荘 環境学習展示ゾーン ・産廃不法投棄 ・山砂採取跡地 ・荒廃森林 3 ・環境制御実験装置 ・気候変動、温暖化 ・生物多様性、種の保存 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 千住 2.環境と産業の新たな共生モデルの創造 (1) 環境・エネルギー:①グリーンボイラーの地域活用の促進 グリーンボイラー 京葉臨海コンビナートに、 企業が連携して設置する グリーンボイラーにより、 地域で発生する下水汚泥、 間伐材、廃建材等をエネ ルギーとして活用し、二 酸化炭素排出量の削減等、 地域の環境保全等の推進 に寄与する。 東京湾アクアライン 4 新東京国際空港 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 2.環境と産業の新たな共生モデルの創造 (1) 環境・エネルギー:②水素エネルギーの地域への供給 複合水素供給チェーン 水素消費チェーン 他の 水素源 電解、COG ガス化水素 (アスファルト) コンビナート 京葉臨海コンビナート地域における水素エネルギー の取り組みを活用し、水素エネルギー社会の構築に 向けた先進的な地域づくりに貢献する。 戸建 住宅 集合 住宅 飲食店等 高純度水素 H2 燃料電池 水素SS グリーン電力、蒸気 風力、太陽光、 汚泥、廃建材、 立枯れ杉、竹、他 水素原料 グリーン エネルギー 燃料電池 国・県・市・臨南協議会 集合住宅 5 燃料電池自動車 水素エンジン自動車 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 2.環境と産業の新たな共生モデルの創造 (1) 環境・エネルギー:③エネルギー展示ゾーンの整備 ∼省エネ・新エネ関係施設のネットワーク化による普及・啓発・集客ゾーンの形成∼ 【趣旨】 ・ エネルギー多消費産業地域としての取組み ・ 地域の特性を生かしたCSR ・ 環境共生型コンビナートとしての地域ブランドの強化 □地球温暖化対策への貢献 □新エネルギーの普及啓発 □産業教育:人材育成・確保 □産業観光:世界最先端の環境・省エネ技術の披露、環境共生型コンビナートとしてのPR 6 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 【概要】 施設・設備 □ 既存の省エネルギー・新エネルギー施設・設備の公開 □ 新エネルギーの集中導入と公開 太陽光発電施設 風力発電施設 バイオマス資源の活用施設 □ 太陽電池パネル、風力発電等の実験フィールドの設置 県内企業・大学等の参加による太陽電池パネル、風力発電等の実証公開実験 □ 展示・研修施設の活用 展 開 上記施設・設備のネットワーク化によるワンストップのエネルギー普及啓発 ① 次世代エネルギーパークによる新エネルギーの普及啓発、環境教育 ② ①に加え、火力発電所、石油精製工場、石炭研究所、天然ガス施設等を活用 したエネルギー問題全般についての見学・啓蒙活動の展開 ③ ②に加え、製鉄所や石油化学工場等を活用した産業教育、産業観光の展開 7 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 【イメージ図】 産業観光・産業教育の展開 エネルギー教育の展開 エネルギー展示ゾーン ・既存省エネルギー・新エネルギー施設・設備の公開 ・火力発電所 ・新エネルギーの集中導入 ・石油、石炭、 ソーラー発電、風力発電、バイオマス等 ・太陽電池、風力発電等の実験フィールドの設置 ・展示・研修施設の活用 等 製鉄所、 かずさアカデミアパーク 等 8 天然ガス関連施設等 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 エネルギー展示ゾーンを中核とした京葉臨海コンビナート産業観光のイメージ コンビナート 次世代エネルギー 新エネルギー 発電所関連施設 太陽光発電 変電所 風力発電 火力発電所 石油、石炭、天然ガス関連施設 農林水産資源、下水汚泥等 バイオマス利用施設 石油化学 蓄電システム ・コンビナートと都市との関係 ・コンビナートと世界との関係 鉄鋼 展示・研修施設の活用 (TEPCOエネルギーパーク等) 水素製造施設、水素ステーション <訴求テーマと理解の深化・広がり> その他 ・多様な新エネルギー、これからの新エネルギー ・新エネルギーの可能性と実力 ・一次エネルギーと二次エネルギー ・エネルギー需給の全体像(ベストミックス、現状と将来) ・省エネ・エネルギー利用効率化のための取り組み ・次世代を担うエネルギーの可能性 ・日本最大級のコンビナートの概況 ・世界に誇るべきコンビナート内各種製造プロセス ・品質確保のための取り組み ・企業間連携の姿 ・地域共生の姿 研究施設 ・コンビナート内のモノの動き ・エネルギー間、産業間の密接な関係 巡回燃料電池バス 9 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 2.環境と産業の新たな共生モデルの創造 (2) 学術研究:千葉県・東京大学かずさ国際地球環境研究拠点形成プロジェクト ①地球環境問題の解決に資する世界初の東京大学「バイオーム(大型環境制御実験施設)」の設置検討 ②ノーベル賞級の研究開発(地球温暖化対策のCO2固定化、新エネルギーの先進モデル技術開発 等) ③アジア・環太平洋地域の地球環境予測、環境対策に係る経済効果シュミレーション等の国際連携ネットワークの構築 ④中国、インド等のアジア・環太平洋地域の国際シンポジウム、研究技術研修の開催 ⑤先進的な環境技術に対する知財の集積や地球環境ファンドの形成などのセンター機能を担う。 2 様々な連携 かずさDNA研究所 東京大学「バイオーム(構想中)」 3 展開 京葉臨海部のエネルギー・素材企業 国際的なネットワーク連携 ○新エネルギー・新素材の有効活用 バイオマス、風力、火力、コジェネレーション 等 ○地球的規模の食糧問題解決の 内閣府総合科学会議 ための植物・微生物の有効活用 等 経済産業省、文部科学省 ○廃棄物の低減・有効活用 環境省、農林水産省 ガス化溶融 等 (1)平成19年度の研究テーマ ①生物資源(DNA、微生物)の有効活用に関する共同研究(バイオエタノール等) ②地球環境動態共同研究 ③植物のゲノム情報を活用した育種活性化共同研究 (2)産学官連携によるプロジェクトの推進(平成19年4月∼) 「(仮称)千葉県・東京大学かずさ国際地球環境研究拠点形成プロジェクト事業推進協議会」 (3)目指すべき方向 ①アジア・環太平洋地域の先端的頭脳集積地域として発展させていく ②ノーベル賞級の世界最高水準の研究開発 ③アジア・環太平洋地域から研究者が集積する場の形成 ④最先端の研究施設や優れた居住環境を整備 ⑤一般の人々(特に若者)に対する地球環境、植物、資源などの大切さを体験・教育する機能・施設の設置 10 アジア・ 環太平洋の地球環境研究センター機能 1 概要 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 2.環境と産業の新たな共生モデルの創造 森林整備の意義 (3) 緑化保全:京葉臨海コンビナート企業 『癒しの森』 (仮称) ・森林の整備・保全・活用 ・都市と地元住民の交流推進 現状と課題 県 ・森の荒廃 ・企業の社会貢献意識の高まり ・県民の自然体験志向の高まり ・地球温暖化対策や生物多様性の保全 民 (NPO,個人 等) 県民・NPO参加の 森林保全・里山整備 ・プロジェクトの提案 ・森林保全活用活動への参加 千葉の森林・自然豊かさ ◇暖流と寒流の交差する多様な植生 ・千葉の原風景・里山、田園の屋敷林 ・白砂青松・海岸林、漁業を守る魚つき林 ・都市に残る斜面林、広域都市公園 ・公害防止のための緩衝林、工場内緑地 ◇千葉の森林 ・森林面積:165,408ha (県土の32%) ・自然公園 (国定公園2カ所 県立公園8カ所) ・広域都市公園(広域都市公園13カ所) ・県民の森(6カ所) 行政・森林所有者 県内企業 沿道景観の (自治体、国、企業、個人 等) ・森林保全活用事業の支援 ・従業員による森林保全活用 活動 ・先導的役割 再生・形成 ・森林の利活用への協力 ・持続的な森林保全活用 自然・森林公園の 交流・滞在機能の整備 県の役割 ・企業の社会貢献活動の顕彰・広報・評価 ・コーディネート組織の支援 ・企業の社会貢献・イメージアップ ・社員の福利厚生・先導的インパクト 11 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (1) 環境・エネルギー ・TEPCO新エネルギーパーク(東京電力) 富津火力発電所に隣接し、親子で遊び ながら学べる新エネルギー体験施設。 ・日高港エネルギーパーク(関西電力、管理は市) 日高港の活性化と新エネルギー研究を目的とした市民参加型施設。 ・三菱みなとみらい技術館(三菱重工) 入館者が、環境・宇宙・海洋の各ゾーン毎に科学技術に触れられる施設。 ・三井化学杯サッカー大会(三井化学) 地元クラブ主催の少年サッカー大会を後援し、地域交流に寄与している。 12 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (2) 学術研究 ・エデンプロジェクト(英 Eden Trust社他) バイオームというドーム空間を活用し 植物と人間の持続可能な発展を研究施設 を有料で解放し地域の活性化に寄与して いる。 ・Center for Alternative Technology(英 他企業による寄付) 研究機能を兼ね備えるヨーロッパ最先端の環境展示型施設となっている。 ・産学連携研究機構(マイクロソフト) 大学や各種研究機関との相互交流を深めることを目的に設立・運営されている。 13 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (3) 緑化保全 ・トヨタの森(トヨタ) 荒れた里山を整備・保全・活用の3ゾーン に分けて整備を進め、エコモニタリングや 環境教育に活用している。 ・京浜の森(周辺企業) 横浜市と企業が協働で、臨海部における「京浜の森」づくりに取り組んでいる。 ・環境エネルギー館ビオトープ(東京ガス) 屋上に、水田の荒木田土等を使った ビオトープを設置し、子ども達がメダ カやカエルと触れ合える自然を再現し ている。 14 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (3) 緑化保全(ソフト系) ・HAT脇の浜公園つくろうプロジェクト(神戸市、参画企業等) 市民や企業、行政が連携し、知恵や資金を 出し合い、公園づくりに取組んだ。 平成18年4月に完成。 ・エコ・プロフィット(独ミュンヘン市、参画企業等) 環境の取組と経済性の検討を企業と行政等が連携して検討を進め、アジェン ダプロジェクトとしての成果を集約した環境マネジメントシステム。 ・地域の清掃活動等(極東石油、富士石油、丸善石油化学等) 市民と協働で、地域の清掃・美化活動に取り組む。 15 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (4) 芸術・文化 ・川村記念美術館(大日本インキ化学工業) 研究所敷地内に西欧近代絵画等を収集・ 公開する美術館を設置し、緑地散策が楽し める憩いの場として親しまれている。 ・出光美術館(出光) 美術研究及び保存・修復に努め、展観の活動を積極的に実施している。海外 においても、コレクションの公開等を通じ、日本文化の紹介に努めている。 ・紀尾井ホール(新日鉄) オーケストラをはじめとする、音楽家の発掘・創造・育成・交流をテーマ に、音楽家と聴衆、クラシックと邦楽の心を繋げる場となっている。 16 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (5) 教育 ・キッザニア東京(出光、東京電力他) スポンサー制度により、参画企業が独自の パビリオンを提供し、子どもたちが、遊びな がら、仕事を学べる疑似体験施設として機能。 ・アフリカ学校建設(住友信託銀行他系列4社) 4社が連携し、タンザニア、ケニア、ウガンダ、ザンビアにおける教職員 住宅等の付帯設備を備えた小学校建設費を負担している。 ・コスモ子ども地球塾(コスモ石油) 自然体験プログラムや自然アートワークショップ等を開催している。 ・少年少女発明クラブ(住友化学) (社)発明協会等と協力し、子どもが科学的創造性を養う場を提供している。 17 第2回会合 2007年2月19日 「エネルギーフロントランナーちば推進戦略」策定委員会 3.企業による地域との共生取組事例(参考) (6) 福祉・健康 ・川鉄千葉病院(JFE) 従業員と家族のみならず、多くの地域 住民に対し、質の高い医療提供を目指し 設置している。 ・成人病研究所(朝日生命) 糖尿病などの基礎研究を行うとともに、付属病院を併設し、職員及び地域 住民の健康管理を行っている。 ・東芝林間病院(東芝) 医療的に地域社会に貢献することを目指し、東芝の7つの健康保険組合が 連携して設置した総合病院。 18