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肥厚性硬膜炎
RESIDENT LECTURE 2012年10月 T. F. 症例 70歳代 男性 • 主訴:頭痛 • 現病歴:2週間前からの頭痛 • 身体所見 血圧130/80 mmHg 神経学的所見なし • 採血所見 WBC 12500 /µl CRP12.5 mg/dl KEY FILMS 特発性肥厚性硬膜炎 脳脊髄液減少症 Multifocal fibrosclerosis IgG4関連疾患 感染症 ライム病 神経梅毒 結核 真菌症 自己免疫性疾患 Wegener肉芽腫症 RA サルコイドーシス Behcet病 Sjogren症候群 側頭動脈炎 Churg-Strauss症候群 悪性腫瘍 硬膜への転移 悪性リンパ腫 原発性腫瘍 髄膜腫 開頭術後 SAPHO症候群 特発性肥厚性硬膜炎 脳脊髄液減少症 Multifocal fibrosclerosis IgG4関連疾患 感染症 ライム病 神経梅毒 結核 真菌症 自己免疫性疾患 Wegener肉芽腫症 RA サルコイドーシス Behcet病 Sjogren症候群 側頭動脈炎 Churg-Strauss症候群 悪性腫瘍 硬膜への転移 悪性リンパ腫 原発性腫瘍 髄膜腫 開頭術後 SAPHO症候群 肥厚性硬膜炎 • 脳脊髄の硬膜が慢性炎症による線維化によって肥厚す る • 臨床症状 慢性的な頭痛 嘔吐 脳神経障害(聴神経障害が最 多・視力障害・顔面神経麻痺・眼球運動障害) 運動 失調など • 原因 特発性と続発性 AJNR 2003:24;119-23 肥厚性硬膜炎 • 厚く(2mm∼1cm)造影される硬膜 “turn the corner”・・coronal像において、側頭葉下面を回りこむように連続 大脳鎌・小脳テント • CT 非造影では脳実質の濃度と同程度で同定困難 • MRI T1WI 脳実質と同信号 T2WI 低信号 FLAIR 高信号のことが多い Neurology 2004:62;686-94 付随所見 • 乳突蜂巣の液体貯留 • 近傍白質の浮腫 • 静脈洞血栓 Neurology 2004:62;686-94 AJNR 2003:24;119-23 診断 • Gold standardはbiopsy リンパ球や組織球の集簇した慢性炎症像 様々な程度の線維化 治療 • ステロイド(減量による再燃が多い) • azathioprineやmethotrexateの併用でステロイドの減量が 可能と言われている。 Neurology 2004:62;686-94 TAKE HOME POINTS • 頭痛の原因として肥厚性硬膜炎がある。 • dura-arachnoid patternのT2WIで低信号、造影増強効果を 有する肥厚した硬膜では肥厚性硬膜炎を疑う。 • ”特発性”の診断には多岐にわたる”続発性”の除外が必 要である。