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観光おもてなし向上ワークショップ報告書.

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観光おもてなし向上ワークショップ報告書.
「あたたかいおもてなしをめざして」発行にあたって
会津若松市では、観光客の皆さまをおもてなしするため、「市民総
ガイド運動」を展開しています。
これまで、お客さまが通る道の清掃活動や、通り沿いへの花の植栽、
「6つのどうぞ」の普及、歴史講座の開催など、さまざまな取り組み
を行っています。また、
「ふくしまデスティネーションキャンペーン」
を契機に、市民一人ひとりができる身近なおもてなしを推進してき
ました。
そこで今回、実際に寄せられたお客さまの声をもとに、会津のお
もてなしの現状を知り、課題・対策を検討しようと「観光おもてな
し向上ワークショップ(意見交換)」を実施しました。
ここに広く市民の皆さまに、ワークショップを通して参加メンバー
が気づいたことをご報告します。
この冊子が、会津を訪れるお客さまが、あたたかいもてなしを経
験し、また来たいと思っていただける会津を実現する一助となるこ
とを願っています。
1
目 次
◇「おもてなしワークショップ」のあらまし……………………… 3
◇ワークショップ1回目:お客さまの声を知る ~おほめの声~…………………………………………………… 4
~ご要望・お叱りの声~ ………………………………………… 5 ~ワークショップ 1 回目を終えて~…………………………… 9
◇ワークショップ 2 回目:問題を整理し、原因を考える
「おもてなしワークショップ」のあらまし
●目的
会津を訪れたお客さまに対し、十分なおもてなしが提供できたの
か検証し、受け入れ側の問題点やお客さまからのご意見・ご要望を
整理し、おもてなしの質の向上を図る。
●参加メンバー
会津若松市民総ガイド運動実行委員会委員
●おもてなしワークショップの流れ
〜寄せられた「ご意見」を整理する〜 …………………………10
◇ワークショップ 3 回目:解決策を考える
●「未病のチェックリスト」を作ってみよう! ………………12
1 回目
現状を
知る
2 回目
解釈
する
3 回目
対策を
考える
●苦情対応で大切なこと…………………………………………13
お客さまの声を知る
●「いいなあ」を話そう、掘り出そう! ………………………14
●「いいなあ」がいっぱいのまちにしよう! …………………15
●いいことも悪いことも共有する………………………………16
問題を整理し、原因を考える
●お客さまにもオープンにする…………………………………16
●会津を知って好きになろう!…………………………………17
~ワークショップを終えて~……………………………………18
解決策を考える
以降、ワークショップの流れに沿って、メンバーが共有したこと・
気づいたことをご報告します。
2
3
ワークショップ1回目:お客さまの声を知る
~ご要望・お叱りの声~
たくさんのご意見をいただいています。
市に寄せられたお客さまの意見・要望とメンバーが持ち寄った事
例を共有しました。
〜おほめの声〜
設備やサービス
●もっと駐車場を増やしてほしい。
まちぐるみのおもてなし、ありがとう
●観光施設の駐車場が有料なのは、おもてなし
精神に欠ける。
ボランティアガイドさんはお城や会津を愛して、それを伝えようと
自発的に活動している。おもてなししたいという熱い思いが伝わっ
てきた。それぞれの人が個性的でよい。
教育旅行生。まちなかでの学習をしていると、町の人たちが優しく
接してくれてうれしかった。
●車いすを借りたところ、1台しかないうえタ
イヤがパンクしていた。おまけに段差が多かっ
た。おもてなしの心に欠けるのではないか。
町の通り
●入り口が閉まっている店が多くて入り
にくい。
運転手さん、ありがとう♪
●駅前から続く商店街なのに華やかさがない、色・匂いがない。
●ところどころに椅子があってありがたいが、公園にあるようなス
高速バスで。キャリーケースを持ち込もうとしたら、運転手さんが
降りてきてトランクを開けてくれた。案内もていねいで、走行時の
加減速も上手。快適に休むことができた。
高速バスで。今日の天候・観光のちょっとした耳寄り情報、笑える
一言、また子どもがいたので周りへの配慮が非常によかった。
まちなか周遊バス「あかべえ」の女性ドライバーさんの各バス停で
の接客、発車時の乗客の安全確認、狭く右・左折の多いコースでの
運転技量が素晴らしかった。
4
ポットライトがあるとよい。
●バスの降車場所が雪の山になっていて、足をつくのに困った。
商 品
●売店で。買ったお土産の製造元が会津ではないところのものだっ
た。こういうことを続けていると会津の信用は
回復しないし、失くしてしまう。
●宿泊施設で。地産地消とうたっているが、アメ
リカ牛や缶詰の鱈が出された。
5
会津の矜持を見せて・・・
案内や表示
●連休中、観光施設で。駐車場が混雑し渋滞し
ていたことが不満。臨時駐車場の案内も不十
分だった。
●観光案内所で。スタッフが席を外す際、いつ
戻って来るのかが不明確で不親切だと思った。
●バスターミナルで。バスを待っていた時のこと。方向幕に電気が
ついておらず、暗くて行先が分からなかった。ターミナルの中
で待っていたらバスが出てしまった。
●バスの方向幕に行先が表示されていなかっ
たので、回送バスだと思い乗車意思を示さ
ずにいた。バスは 20 メートルくらい先に
停まったが、結局乗れなかった。
接 客
●子どもが修学旅行で訪れた土産店で。他の店の悪口を聞かされ
がっかりして帰ってきた。楽しい思い出が台無し。
●土産店で無料駐車場に駐車したところ、入店を強要するような案
内としつこい接客を受けた。
●お店で押し売り的な感じで、子どもにもずっと付き添われた。
●観光施設で。「ファミたんカード(県子育て支援事業)の割引が
利用できるか」と尋ねたら、「使えません」と冷たい対応。使え
ないのは仕方がないにしても、対応が酷すぎる。
●観光施設で。チケットの説明や、質問に対する返答が不十分。そ
の後、窓口の扉を激しく閉めるなど終始失礼な態度だった。
●まちなかのボランティアガイドを希望する旨の電話をしたとこ
ろ、一日一組限定ということで叶わなかった。
会津のことをもっと知って・・・
知 識
●飲食店で。「高遠そば」を注文しようとしたら、店員さんが高遠
断るにしても、有料でもよいので民間のガイドを紹介するなどの
配慮が欲しかった。
そばを知らなかった。会津の人は保科正之公のことも知らなす
ぎる。もっと地元のことを勉強してほしい。
●お店で。酒を選ぼうと思って店員さんに質問したところ、そっけ
残念でした…
ない態度で「酒を飲まないのでわかりません」と言われた。お
もてなしを掲げる会津が、これでいいのでしょうか。
●ガイドさんが猪苗代は磐梯山の噴火によってできたと間違った
事を説明していた。観光都市として恥ずか
しいのではないか。非常に残念。
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~ワークショップ1回目を終えて~
苦情への対応
●飲食店で。ソースカツ丼を食べたところ、ご飯が冷たい。指摘し
たら、キャベツのせいで冷えたと言われた。
●菓子店で。主人の好きな菓子を購入。冷暗所に保存とあったが常
温で保存し、1 か月後に開封したところ油くさかった。
返品交換希望の電話をすると、謝ることなく長々と言い訳をする
のみでガッカリした。こちらにも非があると思うが、こういう
意見もあると認識してほしい。
●メンバーの意見・感想
・苦情の中には言いがかり的なものもあると思います。ただ、現状はこ
うなのだなと思いました。
・いいことは、ちょっとしたことでいいことになったり、反対にちょっ
と気遣いが足りないことが大きくなったりします。どうしてこうなっ
てしまうのだろうと思いました。
・会津の人はおとなしい。自分たちのいいところをもっと自信をもって
ガッカリ
しました
PR したらよいと思います。
・ご意見の本質は何か、ということは見落としがちだと思うので、改め
て意識していこうと思います。
・意見集約の目的は、会津のもてなしの本質はどこにあるのかというこ
と。多くのお客さまに来ていただける魅力をどういうふうに作ってい
くかが大事だと思います。
●次回に向けて
市に寄せられるお客さまの声は年間50件ほど。これらには「どこに
言っていいか分からない」、「直接言ったけれど解決しない」という、い
わば行き場のない苦情も含まれます。
当然厳しいご意見になりますが、会津への期待の表れと思い、誠実に
トラブル発生時の体制
●観光施設で。有料駐車場の精算機が故障したらしく、警備員が携
帯電話片手に対応していたが一向に改善されない。しばらくし
て施設のスタッフらしき人がきて復旧したが、その間 15 分待た
された。
対応しなければなりません。これはもてなしの質を当たり前のレベルに
するための対応です。
そして、さらに魅力的なおもてなしを提供するには、よいところを伸
ばす視点が大切であることを確認しました。
もっと早く対応ができるよう体制を整えてほしい。
8
9
ワークショップ 2 回目:問題を整理し、原因を考える
起きていること
1.設備・サービス
・もっと駐車場を増や
して
・いやしの空間が必要
・まちなかボランティ
アガイドのサービス
をもっと増やして欲
しい
寄せられた「ご意見」を整理する
2.案内・表示
・案内表記や誘導員を増やしてほしい
・案内、告知方法を見直して
・案内のアナウンスをしたらいい
・分かりやすい行先表示が必要
・前もってわかるような条件を提示してくれればよかった
・駐車場が有料なのは整備や人件費が必要なことを説明
・トイレの設置は景観の問題もあることを説明
・トイレの案内は来園時にご理解いただけるよう工夫
・どこの観光地でも日本人はトイレに敏感、を頭に置く
( 一部 3 回目終了後に加筆修正)
3.接 客
・相手 ・もっ ・観光 くな ・もっ ・思い ・過度 の立場に立って
と相手の身になって
客どころか地元の方からも評判が悪
るのは残念
と丁寧にして
出を作るはずの修学旅行なのに残念
のセールス・押し売りをしないで
お客さまと良い話をしよう !
4.苦情の対応
・いいわけしないで
うその看板を出さないで
・親身な対応をして
・たらいまわしにしないで
・謝ってから説明するべき
・食品に関してはすぐ謝罪
・交換すべき
・保健所から直接指導して
もらう
5.商品
・産地をちゃんと明
記して、売り場で分
かるようにしてほ
しい
・会 津 の 物 産 コ ー
ナーを設け他のも
のと分けて置いて
は
お客さまが言いたかったこと
人材育成
知識
・「あかべえ」女性運転手さんは素晴らしい
・バスの運転手さんは親切な方もいらっしゃる
・教育や指導が大切。社員教育を徹底しよう
・まちぐるみのおもてなしがある
相手の気持ちの理解
・相手の気持ちをまず理解したうえで、受け応えで
きるようにしよう
お客様を迎える心構え
・「どうぞ」と「入れ」はちがう、という認識を持とう
・商売をするものとしての心構え、ものづくりに対
する考え方
・地元、
歴史上の人物にもっとスポット
てよう
・地元のことを知ろう
・店で売っているものは最低でも知識
・地域や歴史、近くの観光地等の知識を
につけよう
・会津は酒どころ。銘柄や作り方を学ん
ライトを当
は必要
正しく身
でおこう
説明力・提案力
商品や食材の選択
・一つの質問に対して一つの答えでは
たりない。提案も必要
・「県内でも好評のお菓子です」などと
説明
・チケット売り場での案内・説明を正
確にわかりやすく、相手の身になって
・断るにしても他の案を提案しよう
・会津の食事を楽しみに、期待
してくる気持ちを理解して
食材を選ぼう
・「会津」のお土産を買いたい
と思う観光客の気持ちを考
えた品ぞろえをしよう
接客スキル
・どんな相手でも、どんな内容でも気持 ちよく
終話できるスキル
・プロの電話対応を
・言葉遣い・態度の見つめなおし
周りとの協力
周囲に確認すればよかった
接客以前の人間力
・人に優しく、感情的にならない ・人の悪口は言わない ・人としてやっていいこと、言って いいこと・だめなことの判断をする
迅速な対応、 再発・未然防止の取り組み
・トラブル発生時の対応を素早くできるように準備しておこう ・危機管理を改めること、問題解決能力を高める努力をしよう
お客さまの声を聴き、共有する取り組み(3回目終了後に追加)
・お客さまの声を積極的に聴こう ・みんなで共有しよう、話し合おう おもてなしのコンセ プト・目標設定
・地元全員でお客様を大切にする基本的なおもてなしをめざそう ・会津を訪れた人がどうい う気持ちになってほしいかということを、
組織ごとに目標を明確にしよう 10
11
ワークショップ3回目:解決策を考える
●苦情対応で大切なこと
お客さまが何かしらの不満足な経験をした際に、苦情を申し立て
る割合は少ないようです。そして、苦情に対して迅速かつ適切な対
会津のおもてなしを向上させるための解決策を話し合いました。
●「未病のチェックリスト」を作ってみよう!
一口に問題といっても様々な問題があります。一つは「発生型」で、
見える問題です。苦情や事故、品質不良など、すでに起こった問題
です。苦情の場合、よくお話を聴き、謝罪し、相手の気持ちに寄り
添い、解決策を考えます。
二つ目は「探索型」で、こちらは見えにくい問題です。苦情の真
の原因は、掘り下げて考えなければ見えてきません。
また、未だ起きていないけれども、起こるかもしれないことを想
定しておくことが大切です。そして、打ち手を考え、問題が発生し
ないようにします。
応を経験したお客さまの再購入率は、単に満足したお客さまの再購
入率よりも高いという調査結果があります。
つまり、苦情を言ってくださるお客さまはありがたい存在であり、
良い対応をすればファンになってくださるということです。
では、良い対応とはどのようなものでしょうか。
<何に対して謝るのか>
たとえば、旅の途中でお茶をしようと店に入ったとします。しかし、
いつまでたっても注文を取りに来ない。どうやら忘れられているよ
うです。苦情を言うと、
「申し訳ありませんでした。すみませんでした。
すぐにお持ちします」と、お茶が運ばれてくる。お客さまからすれば、
望んだものは手に入ったのですが、
「本当に分かってくれていますか」
という悲しい気持ちが残ります。
お客さまにとっての旅は、「いつか会津にと思って、やっと叶った
・どういう問題が起こり得るか
・問題が起こった場合、どういう段取りで対応するか
・問題を起こさないために、どういう対策をするか
旅」かもしれませんし、
「親孝行のための旅」、
「何かを祝うための旅」
かもしれません。
いずれにしても、大切な時を大切な人と、どのように過ごそうか
と思いをめぐらしたに違いありません。
苦情対応で大切なことは、お客さまの気
問題の芽はないか、ワークショップ 2 回目
のまとめ(10、11 ページ)を参考にして、
「未
病のチェックリスト」を作ってみましょう。
さらに、
「こんなおもてなしができたらいい
な」という理想を描くことで、創造的な解決
持ちや事情を知ろうとすることです。知ろ
うとすれば、外見からある程度分かります
し、お話をお聴きすればもっとよく分かり
ます。そうすれば、自ずとどんな言葉で謝
ればよいかが見えてきます。
策を見つけることができます。
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13
●「いいなあ」を話そう、掘り出そう!
●「いいなあ」がいっぱいのまちにしよう!
今回持ち寄った意見・要望のほとんどが苦情です。
苦情の内容を見ると、お客さまは特別なことや多くのことを望ん
いいことは余程のことでない限り、ほめたり、他の人に言ったり
でいるわけではなく、ただ、やさしく親切にしてほしいと思ってい
しませんし、おもてなしはこれ見よがしではなく、さりげなく提供
らっしゃるようです。
されるため当事者以外には伝わりにくいのでしょう。
では、やさしさや親切な心はどうすれば身につくのでしょうか。
さて、「6つのどうぞ」の活動は市全体で展開されていますが、ど
先の「6つのどうぞ」の話のように、「いいなあ」と感じた人は、自
のようにお客さまのお役に立っているのでしょうか。お店に寄せら
分もやってみようという気持ちになります。困ったときに助けても
れたお客さまの声をご紹介します。
らった人は、誰かにお返しをしようと思います。やさしい人はどこ
かでやさしさに触れているのです。
「6つのどうぞ」で助かりました!
たとえばメンバーの一人は、家の近くのバス停の雪かきや、足の
不自由な方のために自宅の椅子をもっていったりしているそうです。
すると・・・
困ったときに、いちいち聞か
なくてもマークのある所に行
けばいいので助かりました。
気分が悪くなり、「駆け込み
どうぞ」のお店にお世話にな
りました。
「いやあ、助かった。ここでの乗り降りが本当に大変だっ
たんだよ」
「今まで気がつかなくてすみませんでした」
時間で薬を飲まなければいけ
な い か ら、「 お 茶 を ど う ぞ 」
のお店に飛び込みました。
寒い日に「お茶をどうぞ」っ
て声をかけてもらってうれし
かったです。
という会話が交わされる。本人はもちろん、こういう光景を目にし
た人は「いいなあ」と思い心が温かくなるでしょう。「いいなあ」と
思ったら、それを真似していく。自分ができることを始める。
こうして、自然におもてなしの心がまちに浸透していく。それが
「6つのどうぞ」がこんなふうに役立っていることを知ると活動の
あたたかいおもてなしを作っていくのではないでしょうか。
意味が分かり、嬉しくなります。聞いてみなければ分からないもの
です。
いいこと
をする
お客さまの生の声は、具体
的で説得力があり、「うちも
いいなあ
と思う
いいこと
をする
やってみよう」、「今度、観光
客に教えてあげよう」など、
気づきを与えてくれました。
14
15
いいなあ
と思う
いいこと
をする
●いいことも悪いことも共有する
●会津を知って好きになろう!
お客さまの不満をなくすことは大切なことです。しかしこれは、
メンバーの一人が京都でお世話になったタクシー運転手さんは、
マイナスをゼロにすることです。さらに、聞いてヒントになったこ
観光マップに載っていないところを回ってくださった。手帳にびっ
とを共有すれば魅力に変わってきます。
しりとメモしてあって、この方は本当に京都を愛しているんだなあ
二度怒られた人は、やはり二度怒られる何かがあったのでしょう
と思ったそうです。
から、「こう言えばよかった、今度からこうします」というのを共有
ドライバーさんが、地元の京都を愛している。自慢気に愉しそう
する。「こんなことをして喜ばれた」を共有すれば、いいことがどん
に案内してくれる。このこと自体が魅力なのだと思います。
どん広がっていきます。こういう意味で、いいことも悪いことも全
員で共有することがまちの財産になります。
共有する
ことが
大切
「市民総ガイド運動」は、市民一人ひとりが観光客にあたたかいお
もてなしを提供しようという目的で始まりました。
「ガイドだから会津のことを全部知らなくては」と思うと敷居が高い
のですが、好きなことから、興味があることから始めればよいのだ
と思います。
たとえば、「酒は知っている」、「会津の歴史はまかせて」、「漆のこ
となら何でも聞いて」、「俺の蕎麦が一番」など、何かに特別な興味
や知識、技を持っている。それを観光客との出会いの中で生かして、
喜んでいただく。こういうことができれば、観光地会津は他にはな
い魅力を提供できるのではないでしょうか。
会津木綿の
ことなら
何でも
聞いて !
●お客さまにもオープンにする
さらに、お客さまとも共有することが大事です。ある航空会社で
は機内誌に「こういう声が寄せられました、それに対してこう変え
ました」というのを載せています。
一人のお客さまの声だから、それに返答すればよいわけですがオー
プンにしているのです。それを読んだ人は、
「こういうことがあって、
気づいてこう変えてくれたんだ」と安心感をもってくださいます。
「じゃあ私も気づいたことを伝えてみよう」と、いろいろなものが出
入りするような会社になっていきます。
お客さまの力を借りて、サービスを育てていくのです。
16
花なら
まかせて
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●メンバーの意見・感想
・成果を持ち帰って皆さんに知らせます。
・人の振り見て我が振り直せ、ということだと思います。
・情報共有について、1回目と気持ちが変わりました。事例を市民の
皆さんに開示することで会津をもっとよくできるし、商売上手な
会津人が生まれると思います。
・みんなで話すって大事だなと思います。普段考えていることがい
報告書が
完成するまで
メンバー1人1人が様々な意見
などを出し合い、会津のおも
てなしについて考えました。
ろんな人のちょっとした言葉で引き出されます。自分がこう考え
ているということを、しゃべって自分で気づくことが沢山ありま
した。
・会津全体のレベルが上がって、いろんな人に会って気持ちよかっ
たとなればいいと思います。
・女性部の定例会で今回の成果を共有できると思います。
・「未病のチェックリスト」をみんなでおしゃべりしながら作って
みます。
・観光客にはなるべく声をかけています。それと、なるべく地元に
お金を落としてもらいたいと思っています。
・お客さまにより良い会津を分かってもらいたいと思います。
・会津の人は奥ゆかしい。もっと会津のことをPRすればリピーター
が増えると思います。会津のこと、歴史や観光、通りやお店、
もっと知ろうと思います。
・短い時間の中で気づきを共有できたのはすごいことです。
明日からどんな知識を活かしていけばいいのかなと思います。
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あたたかいおもてなしをめざして
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