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第1章 前提条件の把握

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第1章 前提条件の把握
第1章 前提条件の把握
1.上位・関連計画
(1)
「うるま市観光振興ビジョン」平成 19 年 3 月
「うるま市観光振興ビジョン」は、本市の財産である風土景観、勝連城跡を含めた固有の風土に
育まれた貴重な歴史文化、海浜の風土景観をいかした海中道路、地勢や歴史に育まれた産業など豊
富な地域資源を活かし、訪れる人にとっても、住んでいる人にとっても魅力ある観光のまちづくり
を目指した観光振興の方向を明らかにし、計画的に振興策を進めるための指針として策定されたも
のである。
基本理念は『訪れて感動・住んで自慢のまち・うるま』、平成 28(2016)年度までの観光入込数
200 万人、リピート率 70%を目標に掲げている。勝連城跡周辺については、「世界遺産勝連城跡の
まち・うるま」
「特産品等をいかしたブランド商品の開発」「闘牛・エイサー・世界遺産勝連城跡・
海中道路のまちイメージの形成」
「観光資源・施設の魅力アップのための周辺環境整備」などが位置
づけられている。
方針1 うるまならではの感度が得られる観光づくり
1-1 うるまブランドの確立
(3)「世界遺産勝連城跡のまち・うるま」の確立
本市の「勝連城跡」は、世界遺産に登録されています。希少性の高い世界遺産の知名度をいかした「世界遺産勝連城跡
のまち・うるま」のブランドイメージを確立します。
1-2 滞在・体験型観光地づくり
(1)自然・文化・産業資源をいかした体験型観光の推進
観光の形態は、見る観光から自ら体験あるいは体感する観光へ移行しつつあります。多くの方に訪れてもらうためには、訪
れる人の目的にかなった多様な体験プログラムを用意する必要があります。また、体験プログラムの多様性と充実は再来を
促すきっかけにもなります。よって本市固有の海や島などをはじめとする自然、歴史や風土に育まれた文化、産業などの豊
富な資源をいかし、うるまならではの体験プログラムを創出します。
方針 2 観光特産品や食の開発と関連産業の活性化
2-1 うるまブランド商品の開発
(1)特産品をいかしたブランド商品の開発
本市の闘牛、エイサー、世界遺産勝連城跡、海中道路を活用したブランド商品を開発します。特産品として知られる農・
海産物や工芸品、泡盛などもありますが、県内全域や県外に広く知られるまでのブランド化までは発展していないことから、ブ
ランド化に向けた商品の改良や流通システムの開発等を推進します。
2-2 観光関連産業の活性化
(2)地産地消の推進
本市で生産あるいは加工された食材などを市内のホテルやレストラン、学校給食等に積極的に利用し、観光関連産業の
振興と商品のブランド化を推進します。
方針 4 雰囲気ある空間と機能を備えた観光都市づくり
4-1 観光都市としての雰囲気づくり
(1)観光資源・施設の魅力アップのための周辺環境整備
魅力ある観光資源・施設をより魅力的にするには、周辺や立地環境の雰囲気づくりが必要です。このため、観光資源等の
魅力アップのための機能の充実や周辺景観の整備を図るとともに、施設にいたる経路の環境整備に配慮するなど雰囲気づ
くりに努めます。
3
(2)勝連城跡及び宇江城公園基本計画書 平成 2 年 3 月 勝連町
昭和 62 年度に作成された「勝連城跡公園基本構想」を踏まえ、勝連城跡と宇江城の二つを拠点
とする都市公園整備の基本計画をとりまとめたものである。宇江城公園と勝連城跡公園の 2 つの公
園を取り巻く歴史的環境の保全活用と公園計画の位置づけを「きむたかの路」構想として提案して
いる。勝連城跡公園については歴史公園として質の高い復元整備と活用、沖縄のグスクを中心にし
た研究・学習の場所としての施設計画の実施、城跡の利用の活性化を高める施設としての資料館の
設置、中城湾側の将来開発計画を考慮し、将来の公園利用及び施設配置に留意することが計画方針
として示されている。なお本計画以降、勝連城跡の史跡範囲については、継続的な発掘調査や城郭
の復元整備事業が進められており、平成 17 年度には「世界遺産周辺整備事業」によりグスク資料
館ゾーンの一部に休憩所と駐車場が整備されている。
表 勝連城跡歴史公園のゾーニングと主要施設の配置
ゾーン名
勝連城跡ゾーン
城郭外周環境ゾーン
グスク資料館ゾーン
南風原アプローチゾーン
「きむたかの路」ゾーン
主要施設の配置
今後も継続的な発掘・遺構調査にもとづいた城郭の復元整備を行うものであり、往時
の石畳路等を利用した史跡巡りが主要な公園利用となる。城郭を形成する石積みの
北と南の斜面直下には貝塚があり、ここへ到達する園路を設定する。
このゾーンは史跡指定地域にあり、城郭外周を巡る園路と広場、休憩所、案内板等の
施設に限定する。そのなかでも重要な園路については、特徴的な地形や眺望、広場を
考慮し、自然素材で地形に馴染むように設定する。
資料館はこのゾーンの中心施設であり、遺構発掘調査によって収集した遺物やグスク
に関連する歴史資料等の展示・収蔵・研究を行い、勝連城跡の情報発信をする。また
公園全体の管理事務所の機能も併せ持つ。大型バスの駐車場、乗用車駐車場、緑
陰ピクニック広場を、周遊園路と便所、休憩舎を配置した。
史跡指定範囲に隣接して駐車場と勝連城跡の案内の機能を持つ休憩舎を配置する。
駐車場予定地は、周辺の土地利用によって飛び地になった農業振興地域なので、都
市公園区域に組み込み、土地の転用を図る。南側からのアプローチの際には宅地へ
の視線を遮るような緩衝緑地を効果的に配置する。
勝連城跡東の郭の史跡指定区域に隣接して、「きむたかの路」の起点になるような尾
根に位置する。このゾーンを通る「きむたかの路」は、約 50m の延長があり、ここから史
跡指定区域の東の郭内、三の郭、二の郭、一の郭へ園路が連続する。史跡指定地域
外の「きむたかの路」には、ジョギングや散策の拠点となるようい、休憩舎やアスレチック
ポイントを配置する。
図 勝連城跡歴史公
園基本計画図
4
(4)東海岸開発基本計画 平成 23 年 3 月
平成 14 年度に策定された「与那城町東海岸開発構想策定事業調査報告書」を基本に、藪地島、
屋慶名地域を中心として開発・活性化構想から具現化可能なものを中心に基本計画として策定した
ものである。計画では、東海岸開発基本計画のテーマを「誇り高き神秘の島と躍動するあやはしの
まち~ゆったりと自然・歴史・文化を楽しむ東海岸づくり」とし、3 つの目標と 5 つの施策方針を
掲げている。勝連城跡周辺と本計画の東海岸地域は地理的にも近いことから、連携した観光振興の
取り組みが求められる。
5
(5)勝連城跡環境整備事業
勝連城跡では、修復や整備事業を行い、一般に広く公開し活用していくために、昭和 52 年度よ
り「史跡勝連城跡保存修理事業」として整備事業を実施している。平成 17 年度からは、同史跡の
総合的な整備と活用を図るため、
「勝連城跡史跡等総合整備活用推進事業」として平成 22 年度まで
の 6 ヶ年間の整備が行われた。平成 23~32 年度においては、史跡等・登録記念物・歴史の道保存
整備事業にて整備が行われる予定である。また整備事業と並行して平成 4 年度より指定地
(131,774.68 ㎡)の土地買上事業を継続実施中である。平成 23 年度実績において 118,613.77 ㎡を
公有化し、進捗率は約 90%である。
城郭内においては、平成 17 年度までに一の曲輪~三の曲輪までの整備がほぼ終了し、現在は四
の曲輪の発掘調査や石積修復工事が行われており、将来的には西原御門、東の曲輪石積、四の曲輪
内の整備が計画されている。
勝連城跡平面図
6
2.沖縄県及びうるま市における観光動向
(1)沖縄県における観光動向
1)入域観光客数
本県への入域観光客数は平成 20 年度までは増加傾向で推移してきたものの、平成 21 年度は 8 年
ぶりに前年実績を下回った。景気低迷に伴う旅行需要の減少や沖縄県内における新型インフルエン
ザの流行が背景にある。一方、外国人観光客は、定期クルーズ船の運休により減少した平成 18 年
度以外は、概ね増加傾向で推移しており、平成 21 年度は約 246 千人と過去最高となった。
表 年次別沖縄県の入域観光客数の推移(平成 13~21 年度)
単位:千人
区分
全入域観光客数
H13
4,473
H14
4,899
H15
5,129
H16
5,171
H17
5,571
H18
5,705
H19
5,892
H20
5,934
H21
5,690
内、国内観光客数
内、外国人観光客数
4,289
183
4,734
165
5,020
108
5,048
122
5,433
137
5,608
96
5,703
188
5,697
237
5,443
246
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
沖縄県入域観光客数の推移
千人
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
H13
H14
H15
H16
H17
H18
国内観光客数
H19
H20
H21
外国人観光客数
2)主な施設の利用状況
平成 21 年の県内主な施設の利用者数は、海洋博公園が 3,421 千人で最も多く、次いで首里城公
園 2,212 千人、沖縄県立博物館・美術館 422 千人となっている。世界遺産に登録された文化遺産に
ついては、平成 12 年の登録以降、次第に増加傾向にあり、首里城公園に次いで、今帰仁城跡が 273
千人、斎場御嶽が 241 千人、勝連城跡が 101 千人なっている。
表 主な施設利用者数(平成 12~21 年度)
単位:千人
世界遺産
年度
首里城
公園
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
2,059
2,018
2,330
2,466
2,531
2,474
2,659
玉陵
44
87
99
90
99
98
91
識名園
53
84
86
79
75
77
81
斎場
今帰仁
勝連
中城
御嶽
城跡
城跡
城跡
-
125
217
226
173
197
215
218
94
7
48
75
68
60
62
65
65
海洋博
公園
1,468
1,368
1,801
313
2,649
2,759
2,991
ブセナ
旧海軍
海中公
司令部
園
壕
133
166
198
163
168
155
173
238
206
237
227
201
193
194
沖縄県
沖縄県
平和祈
立博物
念資料
館・美
館
術館
481
336
379
407
394
416
443
-
世界遺産
年度
首里城
玉陵
公園
H19
H20
H21
2,680
2,576
2,212
識名園
85
84
78
斎場
今帰仁
勝連
中城
御嶽
城跡
城跡
城跡
79
78
78
88
211
241
233
291
273
85
94
101
66
75
89
海洋博
公園
3,351
3,677
3,421
ブセナ
旧海軍
海中公
司令部
園
壕
197
229
200
199
180
163
沖縄県
沖縄県
平和祈
立博物
念資料
館・美
館
術館
441
439
413
511
422
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
注 1:首里城公園、海洋博公園の利用者、国営沖縄記念公園入園者数。
2:平成 19 年の斎場御嶽は統計を取り始めた 7 月から 12 月までの入場者数となっている。
世界遺産の利用状況
千人
300
250
200
150
100
50
0
玉陵
識名園
H12
H13
斎場御嶽
H14
H15
今帰仁城跡
H16
H17
勝連城跡
H18
H19
H20
中城城跡
H21
注:首里城公園については省略した。
3)観光客の来訪回数
観光客のうち、リピーター(再来訪者)が年々増加傾向にあり、平成 9 年度からビギナー(初回
来訪者)の比率を上回り、平成 21 年度にはリピーター率は 78.4%に達している。
表 ビギナー・リピーター率の推移
単位:%
種別
S58
S62
H3
H6
H9
H12
H15
ビギナー
80.4
77.6
60.3
55.7
49.3
48.4
38.1
リピーター
19.6
22.4
39.7
44.3
50.7
51.6
61.9
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
注:H12、15、18 年度は航空機内で行った大規模調査(修学旅行含む)による数値
ビギナー・リピーター率の推移
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
%
S58 S62
H3
H6
H9
H12 H15
ビギナー
H18 H19
H20 H21
リピーター
8
H18
31.6
68.4
H19
28.2
71.8
H20
23.6
76.4
H21
21.6
78.4
4)滞在日数
観光客の平均滞在日数は、平成 21 年度は 3.75 日となっている。滞在日数別にみると、2 泊 3 日
の比率が最も多く、平成 21 年度では 40.7%となっている。
表 滞在日数の内訳
単位:%
滞在日数
滞在日数
H20
H21
日帰り
0.7
0.6
1泊2日
11.3
11.6
2泊3日
41.2
40.7
3泊4日
30.5
30.7
4泊5日
9.6
9.8
5泊6日
2.7
2.8
6泊7日
1.8
1.2
7 泊以上
2.3
2.5
平均
3.71 日
3.75 日
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
%
日
帰
り
1
泊
2
日
2
泊
3
日
3
泊
4
日
H20
4
泊
5
日
5
泊
6
日
6
泊
7
日
H21
7
泊
以
上
5)旅行形態
観光客の旅行形態は、リピーター増加に伴い「団体旅行」は減少傾向にあり、自由にスケジュー
ルなどが組める「フリープラン型パック旅行」と個人旅行をあわせた比率は 7 割を超えている。平
成 21 年度では、両プランをあわせた比率は 77.4%に達している。
旅行形態
表 旅行形態の内訳
団体旅行
単位:%
観光付パ
フリープラ
ッケージ
ン型パッケ
旅行
ージ旅行
0%
20%
40%
60%
80%
100%
個人旅行
H20
H20
13.6
12.0
45.2
29.2
H21
11.5
11.1
45.0
32.4
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
H21
6)旅行目的
団体旅行
観光付パッケージ旅行
フリープラン型パッケージ旅行
個人旅行
平成 21 年の観光客の活動動向としては、
「観光地巡り」が最も高く 61.3%、次いで「沖縄料理を
楽しむ」38.1%、
「ショッピング」26.7%、
「保養・休養」26.1%の順となっている。
旅行目的
表 旅行形態の内訳(複数回答) 単位:%
目的
H21
観光地巡り
61.3
保養・休養
海水浴・マリンレ
ジャー
ダイビング
ゴルフ
釣り
スパ・エステ
キャンプ
スポーツ大会
エコツアー
26.1
25.2
8.7
3.8
1.2
3.4
1.5
1.8
目的
イベント・伝統
行事
ショッピング
沖縄料理を楽
しむ
戦跡地参拝
新婚旅行
ウェディング
会議・研修
仕事
帰省・訪問
その他
H21
3.3
26.7
38.1
9.9
1.6
2.4
7.2
11.1
4.6
5.7
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
%
観
光
地
巡
り
保
養
海 ダ ゴ 釣 ス
水 イ ル り パ
浴 ビ フ
・ジ
・
休
エ
・ ン
ャ
養 マ グ
ス
ー
リ
テ
ン
レ
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
9
キ
ャ
ン
プ
ス
ポ
ー
ツ
大
会
エ
コ
ツ
ア
ー
伝 イ シ 沖
統 ベ ョ 縄
工 ン ッ 料
芸 ト ピ 理
・ ・ ン を
芸 伝 グ 楽
能 統
し
体 行
む
験 事
戦
跡
地
参
拝
新 ウ 会 仕 帰 そ
婚 ェ 議 事 省 の
旅 デ
他
・
・
行 ィ 研
訪
問
ン 修
グ
7)県内消費額
1 人当たりの観光消費額は、平成 21 年度は総額 66,403 円であり、年々減少傾向となっている。
消費額の内訳をみると、
「宿泊費」30.8%、
「土産費」26.4%、
「飲食費」20.9%などが上位を占めて
いる。「土産品」については平成 21 年度の消費額は 17,520 円で、前年度に比べ 1,890 円の減少と
なっている。
表 観光客 1 人当たりの県内消費額の推移
宿泊費
総額
H17
H18
H19
H20
H21
72,812
71,560
72,795
72,458
66,403
単位:円
交通費
土産費
飲食費
娯楽費
金額
構成比
金額
構成比
金額
構成比
金額
構成比
金額
24,584
24,241
23,834
23,215
20,460
33.8
33.9
32.7
32.0
30.8
7,982
7,967
7,787
7,887
7,154
11.0
11.1
10.7
10.9
10.8
18,732
16,668
19,324
19,390
17,520
25.7
23.3
26.5
26.8
26.4
13,512
14,603
13,933
14,324
13,852
18.6
20.4
19.1
19.8
20.9
6,008
6,055
5,971
6,192
6,084
その他
構成比
8.3
8.5
8.2
8.5
9.2
金額
構成比
1,995
2,026
1,945
1,449
1,333
出典:『観光要覧 平成 21 年版』 沖縄県 平成 22 年 9 月
観光客1人当たり県内消費額の推移
円 0
20,000
40,000
60,000
80,000
H17
H18
H19
H20
H21
宿泊費
交通費
土産費
飲食費
娯楽費
その他
8)沖縄旅行の満足度
『平成 21 年度観光統計実態調査』によると、沖縄旅行の満足度は、「旅行全体」では“大変満足”
が 52.3%、“やや満足”が 43.3%、“やや不満”が 4.1%、“大変不満”が 0.3%となった。項目別では、
「海の美しさ」が 53.4%と“大変満足”と回答した比率が最も高い。一方、“大変満足”の回答が 4 割
未満となっているのは、
「観光施設入場や文化体験」、
「食事」
、
「土産品」であり、“やや満足”とあわ
せると 85%以上となるものの、満足度の向上に向けた改善策も求められている。
表 沖縄旅行の満足度
項目
全体
観光施設入場や文化体験
スポーツ・レジャー
宿泊施設
食事
土産品
海の美しさ
森や川の美しさ
単位:%
大変満足
52.3
38.2
46.5
41.8
38.5
33.2
53.5
40.6
やや満足
43.3
54.5
43.4
48.6
49.0
59.4
27.9
44.9
やや不満
4.1
6.8
9.0
8.8
11.2
7.1
15.8
13.1
出典:『平成 21 年度観光統計実態調査』沖縄県 平成 22 年 3 月
10
大変不満
0.3
0.5
1.1
0.8
1.3
0.3
2.8
1.4
2.7
2.8
2.7
2.0
2.0
沖縄旅行の満足度
0%
20%
40%
60%
80%
100%
全体
観光施設入場や文化体験
スポーツ・レジャー
宿泊施設
食事
土産品
海の美しさ
森や川の美しさ
大変満足
やや満足
やや不満
大変不満
9)世界遺産(首里城、識名園、城跡等)の満足度
観光地・観光施設のうち、世界遺産(首里城、識名園、城跡等)に関する満足度は、「総合評価」
では、“大変満足”が 49.8%、“やや満足”が 46.1%であり、9 割以上の人が満足している。不満が高
いのは、
「入場料金」で“やや不満”が 15.9%、大変不満が 0.7%であり、入場料金の対価としての満
足度が低いことがうかがえる。またそれに続いて、
「設備(トイレ等)
」や「接客・サービス」が“や
や不満”、“大変不満”の比率が高い傾向にある。
表 世界遺産の満足度
単位:%
大変満足
やや満足
やや不満
大変不満
49.8
46.1
3.1
1.0
48.4
47.0
4.6
0.0
50.3
35.4
29.4
44.0
46.7
56.7
54.0
48.9
2.6
6.9
15.9
6.7
0.3
1.1
0.7
0.4
総合評価
内容(展示・体
験・風景等)
施設の雰囲気
設備(トイレ等)
入場料金
接客・サービス
世界遺産に対する満足度
0%
20%
40%
60%
80%
100%
総合評価
内容(展示・体験・風景等)
出典:『平成 21 年度観光統計実態調査』沖縄県 平成 22 年 3 月
施設の雰囲気
設備(トイレ等)
入場料金
接客・サービス
大変満足
やや満足
やや不満
大変不満
10)土産品の印象
購入した土産品タイプについて見ると、平成 21 年度調査で最も多いのは「菓子類」の 89.1 で、
続いて「沖縄食材」48.3%、
「雑貨・衣類」43.9%、「酒類」38.3%となっている。過去調査と比較
すると「沖縄食材」の購入率が上昇し、
「酒類」
「工芸品」
「雑貨・衣類」について購入率が低下して
いる。
最も印象に残った土産品タイプについては、「菓子類」が最も多く 31.0%であり、続いて「沖縄
食材」20.0%、
「工芸品」13.1%となっている。前回調査と比べても「菓子類」の印象に残った比率
は 27.0%から 31.0%に上昇している。また「沖縄食材」や「果物」についても前回調査よりも比率
が上昇した。
11
表 購入した土産品タイプ
単位:%
タイプ
菓子類
果物類
沖縄食材(ウコン製品、塩等)
酒類(ビール、泡盛等)
H15
85.1
28.0
57.2
H18
92.1
25.3
45.3
48.0
H21
89.1
26.6
48.3
38.3
工芸品(琉球ガラス、織物等)
37.8
42.6
31.0
雑貨・衣類(アクセサリー、キャラ
クターグッズ、T シャツ等)
50.5
50.3
9.4
17.4
ブランド品(香水、バッグ、時計等)
表 最も印象に残った土産品タイプ
タイプ
菓子類
沖縄食材(ウコン製品、塩等)
工芸品(琉球ガラス、織物等)
果物類
雑貨・衣類(アクセサリー、キャラ
クターグッズ、T シャツ等)
H18
27.0
16.9
18.7
8.9
H21
31.0
20.0
13.1
11.6
11.9
10.1
43.9
酒類(ビール、泡盛等)
14.1
8.7
13.4
ブランド品(香水、バッグ、時計等)
2.2
2.7
その他
0.3
2.7
その他
14.7
1.6
5.3
出典:『平成 21 年度観光統計実態調査』沖縄県 平成 22 年 3 月
注:沖縄食材は、H18、21 年度調査
購入した土産品タイプ
0.0
20.0
単位:%
最も印象に残った土産品タイプ
40.0
60.0
80.0
%
100.0
0
%
菓子類
5
10
15
20
25
30
H21
H18
35
菓子類
果物類
沖縄食材(ウコン製品、塩等)
沖縄食材(ウコン製品、塩等)
工芸品(琉球ガラス、織物等)
酒類(ビール、泡盛等)
果物類
工芸品(琉球ガラス、織物等)
雑貨・衣類(アクセサリー、キャラクターグッ
ズ、Tシャツ等)
雑貨・衣類(アクセサリー、キャラクターグッズ、
Tシャツ等)
酒類(ビール、泡盛等)
ブランド品(香水、バッグ、時計等)
ブランド品(香水、バッグ、時計等)
H21
その他
H18
その他
H15
11)土産品の満足度
最も印象に残った土産品の満足度を見ると、「総合評価」は“大変満足”が 59.9%と約 6 割の人が
満足と感じている。項目別にみると「沖縄らしさ」の“大変満足”の比率が 69.9%と他の項目に比べ
高くなっている。一方、
「価格」については“大変満足”の比率は 44.5%に留まっており、“やや不満”“大
変不満”の比率も他の項目に比べ高くなっている。
表 最も印象に残った土産品の満足度
単位:%
大変
満足
大変
不満
総合評価
品質
量・サイズ
沖縄らしさ
品質デザイ
ン・パッケ
ージ
価格
やや
満足
やや
不満
59.9
58.9
56.2
69.9
38.6
39.5
40.1
28.5
1.4
1.6
3.6
1.6
0.0
0.0
0.0
0.0
53.6
42.2
4.1
0.1
最も印象に残った土産品の満足度
0%
20%
40%
60%
80%
総合評価
品質
量・サイズ
沖縄らしさ
44.5
45.5
9.1
出典:『平成 21 年度観光統計実態調査』沖縄県
平成 22 年 3 月
0.9
品質デザイン・パッケージ
価格
大変満足
12
やや満足
やや不満
大変不満
100%
(2)うるま市観光の現状
1)観光利用動向
①主要施設の入場者数
勝連城跡の入場者数は、統計をとりはじめた平成 19 度以降次第に増加傾向にあり、平成 19 年が
85 千人、平成 20 年度が 94 千人、平成 21 年度が 101 千人であり(7 頁)、平成 22 年度は 99,484
人となっている。
そのうち県内客は 26,114 人で 26.2%、県外客は 73,370 人で 73.7%となっている。
月別入場者数は 5 月と 10 月でそれぞれ 1 万人と超えており、県外客はゴールデンウィークなどの
大型連休、県内客は遠足などの団体利用に影響していると考えられる。
海の駅あやはし館は、平成 22 年度では 200,608 人であり、8 月をピークに夏場の利用が多い状
況にある。
表 勝連城跡入場者数(平成 22 年度)
単位:人
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
3月
県
内
計
1,970
2,471
1,781
1,679
2,035
1,573
5,475
2,650
1,387
1,760
1,754
1,579
26,114
県
外
6,714
7,908
4,524
5,087
5,785
6,764
5,622
5,856
5,909
6,965
6,120
6,116
73,370
計
8,684
10,379
6,305
6,766
7,820
8,337
11,097
8,506
7,296
8,725
7,874
7,695
99,484
出典:うるま市商工観光課提供資料
勝連城跡入場者数年間統計(平成22年度)
県内
県外
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
人
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
表 海の駅あやはし館来客数(平成 22 年度)
来
客
数
単位:人
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
3月
計
18,248
20,298
15,712
18,567
22,233
18,714
15,017
14,462
12,451
13,602
15,635
15,669
200,608
出典:うるま市商工観光課提供資料
海の駅あやはし館入場者数年間統計(平成22年度)
来客数
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
人
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
13
2月
3月
②うるま市内の観光資源
『うるま市観光振興ビジョン』によると、本市の特徴的な観光資源は、自然、景観、ビーチ、グ
スク、史跡・名所、エイサー、闘牛、観光レクリエーション、特産品などがあげられている。
表 主要観光資源一覧
出典:『うるま市観光振興ビジョン』うるま市 平成 19 年 3 月
③特産品等
うるま市は、農業や漁業が盛んであり、豊富な産物や加工品が生産されている。
表 うるま市の主要特産品
種別
菓子
黒糖
塩
茶
商品等
みほそまんじゅう
水まんじゅう
沖縄小雪
ぬちマース
山城茶・グァバ茶
種別
野菜・果物
花き
海産物
商品等
津堅にんじん
あまSUN
オクラ
小菊
モズク
出典:うるま市ガイドブック
14
泡盛・清酒
肉
工芸
神村酒造
崎山酒造廠
泰石酒造
美ら海豚
琉球太田焼
伊波メンサー織り
③関係団体
「現代版組踊・肝高の阿麻和利」は平成 11 年度より、勝連町教育委員会を中心に上演され、平
成 12 年度には父母会が発展し「あまわり浪漫の会」として舞台制作のバトンを受けることになっ
た。平成 13 年度からは「きむたかホール」のオープンに伴い、公共ホールで拠点を移し、以来上
演を継続している。平成 22 年 2 月までに上演回数は 168 公演で、沖縄県内はもとより、県外でも
上演実績を積んでいる。
表 勝連城跡周辺に関連する関係団体
関係団体
活動概要
うるま市観光物産協会
うるま市の観光産業と物産の振興に関わる協会で、2011年3月に発足。
うるま市史跡ガイドの会
勝連城跡における案内ガイドのグループ。
あまわり浪漫の会
「肝高の阿麻和利」の制作・上演するための組織で会員数は約50名。舞台の制作・
公演のほか、オリジナルグッズの開発・販売 も手がけている。
3.勝連城跡周辺の動向
(1)地域の概要
1)人口・世帯数
勝連城跡に接する地域は、勝連南風原と与那城西原である。勝連南風原地域(大字)は 1,347 世
帯、人口は 3,553 人である。与那城西原は、594 世帯、人口は 1,654 人となっている。
表 地域内の世帯数・人口
地域名
単位:世帯、人
世帯数
男性人口
女性人口
人口合計
勝連南風原
1,347
1,768
1,785
3,553
与那城西原
594
801
853
1,654
2)土地利用・産業等
県道8号線や県道 16 号線沿道を中心に大規模な集落が形
成され、県道 16 号線はフクギ並木道等の植栽帯を形成して
おり、南風原周辺の丘陵地や中城湾に面したサトウキビ畑が
広がる緑などのまとまった緑空間は、地域の貴重な自然景観
を形成している。また、南風原の海水路ではトカゲハゼの生
息地として人工干潟が造成され、勝連城跡の北側には沼地が
16 号線のフクギ街路樹
多様な生態系の生息地として形成されている。
また、勝連地域は農業や漁業が盛んであり、オクラやもず
くを使った特産品の開発にも取り組んでいる。
勝連城跡北側にある沼地
15
3)勝連城跡の眺望
世界遺産の勝連城跡は、高台から周辺地域や海への大パノラマの眺望が楽しめ、ランドマークと
しての勝連城跡への眺望もよいことが特徴である。
16
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