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鈴:私は契約農家さんをみんなパートナーと呼んでいます。お互いに良くなりましょうよって関係。友達。 いい野菜を探す旅が始まった。 パートナー。ビジネスパートナー。だから絶対に裏切らない。嬉しいことにそういう姿勢をしているといい 人づてに探し、 食材やいいお酒、おまけにいいお客さんが集まってくる。更にはあなたに使って欲しいって農家さんの方か 出会った人々が今の自分のパートナーになっている。 ら来てくれるようになりました。また、農家と言っても世の中には様々な農家さんがいます。自分が農業を やる目的、つまり金儲けなのか、生き様なのか、そういったことを明確にして志高く農業をしている農家さ んもいます。 ――それが栗城 耕さんなんですね? 鈴:そうです。栗城さんは会津地鶏の一番最初の生産者 です。もう約 30 年くらい。最初は卵を買っていてそれか ら鶏肉も買って地鶏の焼き鳥をメニューに取り入れるよ うになりました。今は有機農業もしています。有機 JAS っていう農業の中でも難しくレベルの高いものに取り組 んでいるんです。私は栗城さんほど研究熱心な人につい ぞ会ったことがありません。 栗城 耕さん(以下、栗) :ありがとうございます。もと もと鈴木さんと共に有機農業の人たちを育てる活動を始 めてから今では沢山の人たちと仕事ができるようになり ました。孫みたいな人たちと。若い人大歓迎。夢を語れ ▲ 籠太の店主 鈴木 真也さん ( 右 ) とパートナーである栗城商店の栗城 耕さん ( 左 ) ▲ 籠太の店主 鈴木 真也さん ( 右 ) とパートナーである有限会社 栗城の栗城 耕さん ( 左 ) 会津の地で会津産のものにこだわった食材を使用し料理を提供している「会津居酒屋・郷土料理 籠太」の店主、 こう 鈴木 真也さんとその契約農家である会津美里町高田地区で「有限会社 栗城」を営む栗城 耕さん。会津の地で長年 共に歩んできた二人にお話を伺ってきました。 るからね。 鈴:私は栗城さんに、生き方を教わりました。生涯現役っ ていうね。 栗:教わったんじゃない。共有してるんだよ。 ▲有限会社 栗城の栗城 耕さん ――鈴木さんにお伺いします。会津産のものにこだわって料理を提供しようと思った 栗:私はなんのために今の仕事をやっているのか?早い話がみんな利益のためにやっている。だけどそ きっかけはなんですか? れだけじゃ人間の心が荒むだけ。そんな時ちゃんとした高いレベルの使命感を持って生きたら最高じゃ 鈴木 真也さん(以下、鈴) :きっかけは私が京都で料理の修業を ない?私は有機農業をすることで環境を大切にしそして人間の健康も良くしたい。そういう使命感を持っ していたときにあって、京都では、京野菜農家と地元飲食店が てやっている。だからこそ一生懸命になれる。 上手く協力しあって京野菜の美味しさを引き出していました。 鈴:要は農業とか商売とどう関わっていくかとか、自分がどういう生き方をするかってことがその人の その姿を見ていたので会津に帰ってきたとき大変なショックを 生涯に影響してくる。私がずっと栗城さんの鶏や野菜を使っているのには理由がある。それは自分が納 受けました。会津では農家の人たちを育てたりだとか直接農家 得しているから。納得してるかどうかだから、基準は。 から仕入れたりだとかがまったくなされていなかったのです。 そこからまず、 いい野菜を探す旅が始まりました。人づてに探し、 ?有機 JAS 認定 出会った人々が今の自分のパートナーになっています。そんな 有機 JAS 規格で定められた基準を満たしオーガニック検査員による検査を受け、第三者機関である パートナーたちに辞めて欲しくなかった、それが私が会津産の ものを使っている大きな理由です。安さに勝る、価値、魅力が 会津産のものにはあります。それを少しでも多くの人に伝えた いんです。 認定機関から有機認定を取得したものが有機農作物として認証されます。また有機農産物とは、化 学的に合成された肥料および農薬の使用を避けることを基本として播種または植え付け前2年以上 ( 多年生産物の場合は最初の収穫前3年以上 ) の間堆肥等による土作りを行った圃場において生産さ ▲籠太の店主 鈴木 真也さん (撮影:たかはし じゅんいち) れた農産物をいいます。 ▲栗城さんの栽培しているトマト