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授業外の取組 ④効果的な学習活動(NIE~新聞を生かした教育) Ⅰ
Ⅰ授業外の取組 ④効果的な学習活動(NIE~新聞を生かした教育) 〔一歩前進のポイント〕 ・一般紙を使う場合には,難しい語句があるので配慮する必要があります。また、 子ども新聞などの活用も有効です。 ・新聞を購読していない家庭もあるので、学校で新聞を用意したり,インターネッ トを使ったりなどの配慮が必要です。 大分類 Ⅰ授業における取組 №76 基本項目 ④効果的な学習活動の導入(新聞を活用する教育~NIEの具体的な進め方) 課題 方策 具体例 ・家で新聞を毎日読む児童が全校児童の20%であるので,この割合を増やして いきたい。 ・児童の国語力(特に書く力)をさらに向上させるために,新聞を活用した取 組を考えていきたい。 ・新聞を活用した全校での取組を実践する。 ・新聞を活用した各学年での取組を実践する。 ・新聞を活用した授業実践を行う。 ・新聞を活用した取組の成果と課題をまとめる。 ・新聞を活用した取組を各学年および全校で行うことにより,児童の国語力(書 く力)の向上を図る。 手引 児童の書く力を向上させるためには,まず「書こう」とする意欲をもたせることが 必要である。そのためには身近な話題・生きた話題の新聞を活用することが効果的で はないかと考えた。また,新聞に親しむことにより,児童が社会の動きに関心をもっ たり,身の回りの出来事に関心をもったりするなど,児童の視野を広げることにもつ ながると考えた。 <新聞を活用する教育の取組手順> (1)新聞を活用した全校での取組 児童が新聞に親しむことができるように,学校全体の環境づくりと全校で行って いる読書活動において新聞を活用する。 ①読書活動に関すること なかよし読書 ○ 9月 7日 「4~6年生が1~3年生に新聞を読んであげる。 」 「毎日小学生新聞」を86部購入(9月1日の読書タイムの 時間に4~6年生は「毎日子ども新聞」を読んでおく) ※4~6年生は読んだ新聞を家に持ち帰って家族に紹介する。 ○12月 7日 「4~6年生が1~3年生に新聞を読んであげる。 」 「毎日小学生新聞」を86部購入(12月2日の読書タイム の時間に4~6年生は毎日子ども新聞を読んでおく) ※1~3年生は読んだ新聞を家に持ち帰って家族に紹介する。 ○ 1月24日 「4~6年生が1~3年生に新聞を読んであげる。 」 「毎日小学生新聞」を86部購入(1月19日の読書タイム の時間に4~6年生は毎日子ども新聞を読んでおく) ※低学年が気に入った記事の感想を高学年が聞き,感想用紙に 書く。 - 267 - 職員ぬくもりの時間 ○ 7月12日 ○ 2月 2日 「職員が新聞を読み聞かせる。 」 1年 阪本 2年 古屋宏 4年 小川 5年 輿石 「職員が新聞を読み聞かせる。 」 1年 古屋睦 2年 池田 4年 加藤教頭 5年 武井 - 268 - 3年 新海 6年 堀井 3年 廣瀬校長 6年 窪川 読書タイム 7月 7日 7月11日 8月29日 9月 1日 読売ワークシート 読売ワークシート 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 4年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(86部)…9月7日 のなかよし読書に備えて (9月29日,30日,10月6日,7日,11日,12日,13日,19日は読書 をする。 ) 11月14日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 11月22日 5年~6年 「山梨日日新聞」を読む(53部) 3年~4年 「子どもウィークリー」を読む 11月24日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 12月 2日 「毎日小学生新聞」を読む(12月7日のなかよし読書に備えて) 1月12日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 1月19日 4年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(86部) (1月24日のなかよし読書に備えて) 1月23日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 1月26日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 1月31日 3年~6年 「毎日小学生新聞」を読む(115部) 2月 7日 5年~6年 「山梨日日新聞」を読む(53部) 3年~4年 「子どもウィークリー」を読む 2月 8日 読売ワークシート 2月10日 読売ワークシート 2月23日 読売ワークシート - 269 - ②言語環境づくりに関すること 職員による新聞記事の紹介 児童が新聞に興味をもつきっかけとなるように,職員の気になる記事や児童に読んで ほしい記事を, 「知っているかな,こんな記事」として紹介する取組を行った。全職員 を2人組に分け,輪番で2週間の間に,気になる記事を1つ紹介した。新聞記事と,簡 単な記事の内容の解説に,職員のコメントを載せて,新聞を閲覧する場所に近い図書室 前の廊下の壁にコーナーを設け,掲示した。 新聞の展示の工夫 昨年度から,児童が目にしやすく,新聞に興味をもてるように,図書室前の廊下に, 図書用の書架を利用して新聞の展示を行ってきた。しかし,児童が新聞を広げて読むこ とができる方が読みやすいのではないか,という反省が昨年度出された。そこで,今年 度は平机を用意し,新聞を広げて読めるように置いて展示を行った。当日の新聞は平机 に置き,一週間分の新聞はまとめて書架に置き,興味のある記事を探すこともできるよ うにした。 また,さまざまな新聞や記事に触れることができるよう,年間を通して6紙の新聞(山 日,読売,産経,日経,朝日子ども新聞,毎日子ども新聞)のうち2紙~3紙が届くよ うに時期をずらして調整した。 空き教室の活用 授業や新聞スクラップなどの取組のとき,記事を探しやすくしたり,気軽に新聞を読 むことができるように,空き教室を活用した。今までの新聞を各紙ごとに棚に保管し, 自由に活用できるようにした。 また,各学年の取組の様子が分かるように,新聞記事のスクラップや学級で作った新 聞,新聞記事の紹介など,児童の作品の展示も行い,紹介するようにした。 - 270 - 児童アンケートの実施 新聞を活用した各取組に対する児童の変容を知るとともに,これからの取組の参考に するため,児童アンケートを行った。 (平成 22 年 10 月,平成 23 年 7 月,平成 24 年 2 月) (2)新聞を活用した各学年での取組 各学年の実態に合わせ新聞を活用する。 第1学年 国語科「おみせやさんごっこをしよう」 (1月中旬) 内容…新聞やチラシから切り抜いた写真を品物カードにする。 第2学年 生活科「たんけん はっけん 大ぼうけん」 (1学期) 内容…地区たんけんを行い,自分の発見したものやみんなに知らせたい ことをグループごとに新聞にまとめる。 第3学年 国語科「読み取ったことを話そう」 (3学期) 内容…新聞記事を選び,関心をもった記事について調べ発表する。 第4学年 国語科・朝の会 内容…興味・関心のある新聞記事を選び,内容とその記事を選んだ理由 ・意見・感想など朝の会で発表する。 第5学年 朝の会(4月~3月) 内容…家庭学習において,新聞記事から興味・関心をもった記事を選び, 記事の内容・感想・意見を書き,朝の会で発表する。 国語科「新聞の編集の仕方や記事の書き方に目を向けよう」 (5月) 内容…新聞の編集者に来てもらい,新聞の構成やつくりについて学習す る。 社会科「環境を守る人々」 (2月) 内容…新聞記事の中から環境や自然に関わるものをスクラップし, 「~ 新聞」として掲示する。 第6学年 国語科・総合的な学習の時間・社会科「新聞スクラップ」1学期・2学期 内容…新聞記事の中から気に入った記事や気になる記事を切り抜きノー トにはる。 国語科「新聞感想文コンクール」 (9月) 内容…山日新聞の新聞感想文コンクールにクラス全員で取り組み応募す る。 国語科「みんなで読もう新聞コンクール」 (4月~9月) 内容…日本新聞協会が行っている「みんなで読もう新聞コンクール」に 取り組む。 総合的な学習の時間「修学旅行新聞」 (1学期) 内容…修学旅行で学習してきたことを,壁新聞にまとめる。 (3)新聞を活用した授業実践 第1学年 国語科「かるたをつくろう『あつまれふゆのことば』 」 単元の目標 ○かるたを作るために冬の言葉を集め,それを使って,自分の選んだ冬 の写真に合った,かるたの文を書くことができる。 - 271 - 第2学年 国語科「写真でお話をつくろう」 単元の目標 ○新聞写真を見て,経験したことや想像したことなどをもとに,登場人 物を決めて簡単なお話を書くことができる。 第3学年 国語科「秋の詩の発表会をしよう」 (授業研究) 単元の目標 ○写真を見て想像したことなどをもとに詩を書き,発表会で発表するこ とができる。 第4学年 国語科「アップとルーズで伝える リーフレットを作ろう」 (授業研究) 単元の目標 ○アップとルーズそれぞれの特徴を生かし,写真と対応させながら文章 を書くことができる。 ○書こうとすることの中心を明確にし,文章の内容や構成に注意して文 章を書くことができる。 第5学年 国語科「新聞を読もう」 単元の目標 ○見出しやリード文から要旨を捉えたり,複数の新聞記事を読み比べた りすることができる。 第6学年 社会科「戦争から平和へ」 単元の目標 ○アジア・太平洋に広がって行われた戦争について調べ,戦争拡大の経 緯や国民生活の様子・国内外の被害などについて理解を深める。 ○戦後の諸改革や日本国憲法の制定,オリンピックの開催などについて 調べ,日本が民主国家として出発し,やがて国民生活が向上し,国際 社会の中で重要な役割を果たすようになってきたことを理解する。 第6学年 理 科「人と環境」 単元の目標 ○地球環境の様々な問題のつながりを考え,地球環境を守ることが人類 にとって不可欠なことであることを理解する。 <効果の検証方法> ・質問紙調査結果の比較による。次の児童用質問紙に対する回答の全国データとの比較に よって検証する。 <児童・生徒用> - 272 - 種別 国番号 県番号 質問 小 41 9 小 42 10 普段の授業では,学級の友達との間で話し合う活動をよく行っていると思いますか 小 40 11 普段の授業では,本やインターネットを使って,グループで調べる活動をよく行っていると思いますか 小 44 12 学校の授業などで,自分の考えを他の人に説明したり,文章に書いたりすることは難しいと思いますか 小 50 13 国語の授業で目的に応じて資料を読み,自分の考えを話したり,書いたりしていますか 普段の授業では,自分の考えを発表する機会が与えられていると思いますか <教員用> 種別 国番号 県番号 教員 18 3 教員 84 57 質問 学校図書館を活用した授業を計画的に行いましたか 1 週に1回,またそれ以上 2 月に数回程度 3 学期に数回程度 4 年に数回程度 5 行っていない 家庭学習の取組として,調べたり文章を書いたりしてくる宿題を出していますか ※年度末にも調査した場合は,取組前後での値を比較して改善したかどうかを検証する。 - 273 -