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報告書⑥(PDF:3673KB)
イ)NParks 行政ヒアリング 概要/写真 National Parks Board(NParks)概要:日本語名称…国立公園局 NParks は、シンガポールにおける緑化事業を担当する部署であり、 「コミュニティとの パートナーシップにより、優れた緑化・レクリエーション事業を通じてより良い生活環 境を創造する。」というビジョンと共に、「Let’s make Singapore our Garden」という ミッションを掲げている。 NParks では、300 以上の公園の他、4の自然保護区を管理するほか、街路や道路の緑 化事業にも関り、特にパーク・コネクタ・ネットワークとして、主な公園をつなげるネ ットワークの形成事業にも取り組んでいる。また、シンガポールの限られた土地の中で、 自然保護に対する主導的な期間として、生態系の保全を目的とした都市における生物多 様性の仕組みなどを構築している。 事業においては、シンガポールの掲げる「City In A Garden」の目標達成のために、 ランドスケープ業界や園芸業界と密接なパートナーシップを組み、生産性の向上や、技 術力の向上を目指している。 ヒアリング対応担当者: Mr.Yee Chung Yao Thomas イー・チュンヤオ・トマス Deputy Director(Parks) 公園担当次長 ヒアリング状況写真 66 ヒアリング概要 ≪シンガポールの緑化政策、City In A Garden の概要について≫ ・NParks の主な目的は、上質な緑化を通じて最良の住環境を創出することであり、シン ガポールが進める「City In A Garden(庭の中の都市) 」を達成するために以下の全て の要素を統合して緑化政策を行っている。 ・都市の緑化による景観形成のみならず、高温多湿の気候の中で緑陰を作ることは非常に 重要であり、緑化政策によりレクリエーションの場を提供し、コミュニティとの連携 も定期的に行っている。 ・コミュニティとは、シンガポール住民だけでなく、観光客なども含まれ、政策において は政治家を巻き込むことも重要である。 ・1963 年に植樹を開始し、全土に展開された結果、1962 年には 440 本だった樹木の本数 は 2014 年現在で約 140 万本にまで増加している。樹木に合わせて歩道橋などには灌木 の植樹も進めており、殆どは、街路、公園、自然保護区に配置されている。 ・樹木は保全管理も必要なことから、保全管理の担当による管理を行っている。管理の範 囲は、公園のみならず海岸域、小さな島々の樹木の保全も行っている。 ・シンガポール国民の公園の利用者は 63%→70%に伸びている。また、年3回以上公園 を利用する人は、2008 年から 2011 年まで 27%であり、パーセンテージは増加していな いものの、この間、シンガポールの人口が 400 万人から 450 万人に増加しているため、 利用者数は増加していると言える。 ・2012 年の満足度調査によると、70%のシンガポール国民が「ガーデン・シティ」によ ってイメージが良くなっている、と答えており、結果、緑化施策を後押しすることにつ ながっている。 ・「City In A Garden」の施策以前は、「Garden City」の緑化政策を行っており、その際 は、基盤整備として緑化事業を進めてきた。 ・「City In A Garden」においては、緑地の中に基盤整備をするとしており、結果として、 公園、パーク コネクタ、自然保護区などいたるところで緑地を見ることができる。 ・コミュニティとのパートナーシップもより重要になっており、事前に住民から「もっ と緑地が欲しい」という住民の要望が後押しとなりスムーズな緑化事業が進められるこ ととなる。 ≪Park Connector Network(パーク コネクタ ネットワーク 以下 PCN)の概要について ≫ ・シンガポールは、国土面積は 700 ㎢程度の国であり地価も高価であるために、運河の 事業においては、公園を同時に作ることにより、同じ土地でも多用途の利用が出来るよ うにするなど、最大限の土地利用が必須となっている。 ・PCN は公園から公園を結ぶ、あるいは公園と観光地・ショッピングセンター・スポーツ 施設などをつなぐ緑のネットワークである。 ・現在8つのネットワークから構成されており、全体として大きなネットワークの形成 により島を周遊することが可能になっている。 67 ・PCN 計画の策定においては生物多様性については必ず考慮しており、 「生物が住みやす い=人も居心地が良いということにつながる。 ・NParks の職員による植樹活動や公園内の野菜栽培などコミュニティを巻き込んだ活動 も行っている。 ・上記の活動は、NParks が公園の中に庭を造り住民を呼ぶケース、コミュニティの活動 に NParks 職員が出向いて、ノウハウを教えるケースの2つがある。 ・コミュニティとの連携によりシンガポール政府による「City In A Garden」施策を推 進し、人々により多くのレクリエーションの機会を与えることになる。 ・レンタル自転車の活用により利用者の移動の利便性が図られるような計画が行われて いる。 ・生態系に優しい回廊(Ecological Corridor)を構成しており、蝶や蜂などが PCN に沿 って飛んでいるなど生態系に優しい回廊は重要となる。 ・PCN にはレクリエーション機能などを設けたり自然や緑地をリンクさせたりすることで あるが、いかに効率的な土地利用を図るかなどについて、創造的に工夫を凝らさなけれ ばならない。 ・水道局の管理する排水路用の保留地などは、水道局の承諾の上トラックを整備し標識 やベンチ、休憩所など設置することにより人々が休憩したり、楽しんだりする場所も作 るなど他の部局とも連携しながら緑化事業を行っている。 ・水道局の排水路の拡張事業の際には張り出し型にして確保した部分をトラックにする などの土地利用をするなど工夫を行っている。 ・現在、東ループ:2008 年、西ループ:2009 年、北ループ:2010 年、北東ループ:2012 年に完成している。中央部のループは、2015 年に完了する予定である。 ・2020 年にすべてのループのネットワーク化を目指して事業を進めており、2015 年には 300 ㎞、2020 年までには 350 ㎞の長さになる予定である。 ・PCN はどの時間帯でも利用可能であるが、いずれの時間帯も非常に暑く、緑陰が必要 であることから樹木の本数を増やし、ピクニック・ランチが出来るようにしたいと考え ている。 ・各種標示サイン等は、色やデザインの統一を図っている。案内サインでは現在地の標 示や、自転車のレンタルが出来るピットストップなどの表示を行っている。 ・ピットストップは、現在9つあり、自転車は、借りた場所に返す必要はなくどこの場 所でも返却することが可能である。自転車は本来無料で貸出をしたいところであるが現 在は有料での対応を行っている。 ≪PCN の維持、管理、運営について≫ ・PCN の維持管理については、樹木やトラックの管理など、予算管理のためにコンピュー ターシステムを導入している。どのような管理をしているかなどについて、3ヶ月ごと にチェックしている。 ・公園や PCN に何かあった場合のために、24 時間体制の電話対応も行っており、これは、 外部業者に委託をしている。 68 ・PCN の利用者のために、SMILE キャンペーンといわれる S.M.I.L.E の頭文字を取った利 用にあたっての注意喚起などの様々な PR 活動も行っている。 (S:Slow down M:Move to the left I:Indicate your intention L:Look out for other PCN users E:Exercise courtesy) ≪PCN の広報、メディアの利用状況について≫ ・インターネットのウェブサイトや、スマートフォン用のアプリケーション、NParks で 作成するユーチューブのビデオなどの広報媒体も活用している。 ・PCN の事業においては、コミュニティ、新聞などのメディア等の協力が不可欠であり、 イベントを企画する際には、公園内の広告が規制されていることから必ずメディアを利 用するようにしている。 ・事業の推進のために政治家の後押しが必要になる局面もあるため、PCN でのイベントの スターターとして政治家を呼ぶこともある。 ・また、利害関係者(企業のみならず全てのボランティア)にもコミュニティへの事業 化に向けた寄付金要請依頼をすることもある。 ≪PCN の問題点について≫ ・PCN は、高速道路の上の橋の部分などを除き、バリアフリー対応となっているが通常、 都市整備の後に PCN の事業を行うので、すべてがバリアフリーの対応ができていない、 ネットワーク上の公衆トイレの不足など、管理運営にあたって解決しなければならない 問題点も数多く存在する。 ≪今後の事業について≫ ・シンガポールでは乗用車を所有するのに非常に高い費用(日本車の排気量 1.5 ㍑の新 車を購入するのに、1000 万円近く)がかかるため、自転車を増やして PCN の利用促進 を企画している。 ・NParks は道路管理局と協同して、2030 年までに、700 ㎞以上の道路をつなげる計画を しており、自転車と MRT の活用により、自動車を持つ必要のない社会を目指している。 また、問題点として挙げている公衆トイレの不足の問題等も解消していく予定である。 ≪ボランティア団体との関係について≫ ・市民ボランティア団体は、学校やサイクリンググループなどがあり、彼らの PCN に対 する評価により、政府の資金や活動に頼ることは出来ない事業などボランティアの支援 を受けている。 ・重要なことは、ボランティアの人達は自らの活動により物事を良くし、自らが楽しめ ることが活動への動機になっているという意識を持っていることである。 69 ≪事業費・管理費の予算について≫ ・PCN への事業用地は、NParks の予算で購入している。その際、政治家の支援が政府へ の予算要求がしやすくなる。したがって、満足度調査の 70%(冒頭に説明)という数 字は、大臣に財政面での援助を依頼する際に有利となる。 ・NParks は、プログラムの作成、広報活動、将来の計画、支援してくれる人々の確認な どを行い、補助金の獲得が容易になるよう努力を行っている。 ・事業への予算については、計画通りの額が計上されるが、為替レートの変動、財政危 機、資材価格の上昇などがリスクへの対応のために、10%プラスして予算要求している。 ・予算要求は、事業費と維持管理費の2本立てにしている。 ・維持管理の予算は、建設費用に対して 10%程度である。 ・事業費、管理維持費を抑えるために、PCN の各種設備である休憩所、標識等はシンプル かつ統一規格のものが使われている。 ≪利害関係者からの寄付金について≫ ・通常の場合は植樹した木を NParks に寄付するという形で行われるが、日本の企業から の蝶園施設(3年間の運営費を含む)の寄付および教育プログラムへの出資、アメリカ の飲料会社からの運動設備の寄付という例外もある。 ・主な寄付金の拠出者は企業、コミュニティ、個人、全てである。 ・日本の自転車部品メーカーからの自転車ピットの寄付もあり、自転車の整備なども出 来るようにしている。 ≪PCN の事業に対する効果測定への取組、経済波及効果について≫ ・1990 年のプロジェクト開始時には、公園利用者は殆どいない状況であった。しかし、 新しい公園が次々に出来るに従い、利用者は増え人々の公園に対する評価も上昇してい る。 ・公園事業に関する指標としては、2年ごとに満足度調査を行っており、内容は性別や 年齢、居住地域などの回答者への属性を含め、 「車の所有」、 「公園の利用及び利用頻度」 「家の近くの PCN の存在」「通勤時の自転車利用」といった質問をしている。 ・リー・クアンユー首相が提唱した「ガーデン・シティ」の構想は、緑化政策、環境を 効率的に利用することにより国を美化し、結果的に海外からの投資家を引きつけ、経済 面においても好影響を与えていると思われる。 ・緑地の効果は、投資家の呼び込みという効果もあるが、重要なのは「窓を開けたとき にきれいな緑と自然を目にすることで感じる幸せ」であり、経済的な影響だけの問題で はないはずである。 ※ヒアリング概要は、兼次主任作成の議事録をもとに作成 70 ウ)ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ 施設名 所在地 備考 ガーデンズ バイ ザ ベイ 18 Marina Gardens Drive MRT:CE1・DT16(Bayfront)駅 Gardens by the Bay Singapore CE2・NS27(Marina Bay)駅 概要・特色 ガーデンズ バイ ザ ベ イは、A City In The Garden を 達 成 す る た め 、 NParks において重要な位置づけ がされている一大プロジ ェクトである。 「ベイ・イースト」 (32ha・暫定的に開放され ている)、 「ベイ・セントラ ル」 (15ha・未開園)、そし て、現在オープンしている のが「ベイ サウス ガーデ ン(54ha)」であり、この エリアにガーデンズ バイ ザ ベイがある。 立地は、マリーナ・サウ スの埋め立て地であり、約 10 億シンガポールドル… 日本円で約 856 億円(平成 26 年 10 月相場)もの費用 をかけて開発された。 2004 年の構想から、2006 年に国際デザインコンペ が行われ、24 か国、170 の 企業からの応募を経て、マ スタープランの策定後、 2007 年に着工、2012 年 6 月にベイサウスがオープ ンし、国際的な数々の賞を 受賞している。 管理は、非営利組織である Gardens by the Bay が行っている。 主要な施設は、クール コンサーバトリー(フラワードーム、クラウドフォレスト)と、 18 本の 25m を超えるスーパーツリーである。スーパーツリーはツリー間を結ぶ上空通路 があるほか、夜間にはライトアップが施される。 71 概要/写真 オーディオツアーの案内 オーディオツアーの車両 ・54ha あるベイ サウス ガーデンを約 20 分かけて回るオーディオツアーである。ツアー では英語のテープが流され、主要施設の概要の説明により公園の全体像を把握すること ができる。 ・オーディオツアーは、平日は午前9時 45 分~午後5時 45 分、週末・祝日及び祝日前 日は~午後4時 45 分。 子供:$3.0-、大人$5.0- スーパーツリーとスカイウェイ フラワードーム(左) クラウドフォレスト(右) スーパーツリーとスカイウェイ クラウドフォレスト内の映像展示 遠景は、隣接するホテル「マリーナ・ベイ・ 地球の温暖化を訴える映像展示が行われて サンズ」 いる 72 クラウドフォレスト内の人工滝 メンテナンス作業の様子 ・ガーデンズ バイ ザ ベイ…特に、視察対象地であるベイ サウス ガーデンには、様々 なコンセプトを持ったガーデンや施設やレストラン・カフェなどの施設がある。特に2 つの全面ガラス張りの冷温のドーム、「フラワードーム」・ 「クラウドフォレスト」及び 巨木を模した「スーパー ツリー グローブ」などが主要なアトラクションとなっている。 ・フラワードームには、涼しく乾燥した地中海と亜熱帯にある樹齢 1000 年のオリーブの 木々や徳得な形状のバオバブの木々が植栽され、クラウドフォレストには、高地に咲く 蘭や、熱帯高地に育つ食虫植物やシダ植物が高さ 35 メートルの人口の山と瀧に植栽展 示されている。35 メートルの人口の山と瀧には頂上にエレベーターで上がり、中空ス ロープを下りながら植栽を見るような仕掛けが施されている。中では、地球の温暖化を 訴える映像展示も行われている。 ・スーパーツリーはビルの 16 階建て程度の高さ(約 40m)があり、コンクリート構造の コアに壁面緑化が施されるほか、太陽光パネルが設置され、自然エネルギーの利用など 環境的にも持続可能な機能が取り入れられている。また、スーパーツリーを結ぶ長さ 120 メートル、地上高さ 22 メートルの中空デッキが設置されており、デッキからはガ ーデンズ・バイ・ザ・ベイの全容が見渡せるようになっている。夜間には音響効果とラ イトアップを用いた展示が行われている。 ・園内は無料であるが、フラワードーム、クラウドフォレストの入場は、子供:$15.0-、 大人:$28.0-であり、地域住民には特別料金の設定がある。スカイウェイは子供:$3.0-、 大人:$5.0-。 73 エ)パーク・コネクタ・ネットワーク 施設名 パーク・コネクタ・ネットワーク Park Connector Network 所在地 備考 シンガポール全域 レンタル自転車利 視察地は、シンガポール東エリ 用 アの「Eastern Coastal Loop」 概要・特色 パーク・コネクタ・ ネットワーク(以下、 PCN)は、公園から公 園へ、公園から様々な 施設をリンクさせる Eastern Coastal 緑道である。 Loop かつて提唱されて いた「ガーデン・シテ ィ」から、「シティ・ イン・ア・ガーデン」 への進化のための要 素としてのプロジェ クトとして位置づけ らており、レクリエー ションの強化、所要な 公園緑地やオープン スペースをより公共に 利用しやすいものと し、緑とのリンクと生 態的な回廊を形成する 役割を担っている。 PCN の 狙 い と し て は、付加的なレクリエ ーションスペースの創 生、人々と自然・緑と のつながり、限られた 土地空間の有効利用、 レクリエーションのた めの有効的な最適化さ れた土地利用などを掲 げている。 現在全土で、200km程度のネットワークが形成されており、2030 年には全長 350km までの延長の計画、事業が進められている。 また、上記の事業に加え、道路事業担当部署とも連携し、自動車渋滞の緩和のために、 2030 年までに 700kmもの自転車道の整備を行う予定である。 PCN の事業については、ボランティア団体など、利害関係者からの募金も充てられてい るほか、イベントや、PCN の紹介などの広報には、メディアを積極的に活用し、YouTube への動画投稿も行っている。 74 概要/写真 バイクレンタル店の様子 自転車での視察状況 ・視察対象の「Eastern Coastal Loop」は全長 41km あり、自転車で周遊することが可能と なっている。コース上には8つのバイクレンタル店があり、どこの店で借りても異なる 店舗で返却することが可能となっている。 (海外旅行者の場合はレンタルの際、パスポー トを預けるため、借りた店舗での返却となる) ・レンタルは、1時間~1日利用など様々な時間設定での利用が可能であり、自転車のタ イプにもよるが4時間で 20 ドルからの料金設定になっている。 アンダーパスの案内サイン アンダーパス内の禁止事項 (乗車での通行禁止及び禁煙) オーバーパス(高架橋)のスロープ 緑化されたオーバーパス 75 ・PCN 上には、一部自動車専用道路を横断する部分がある。そのような個所には、アンダ ーパス(地下通路)や、オーバーパス(高架橋)が架けられることで、自動車、歩行者 との分離が図られている。また、アンダーパス、オーバーパスは、降車し自転車を押し て通行することとなっており、乗車のままの通行は見つかった場合には 1000 ドルの罰金 が科される。 ・オーバーパスの縁にも植栽が施されるなど、通行者のみならず自動車道路からの目線も 意識した景観形成が行われている。 PCN に接続する公園 園内で結婚写真を撮影する利用者 「Sunplaza Park」 ・Eastern Coastal Loop には、上記の Sunplaza Park の他に、視察のスタート地点となっ た East Coast Park や、池のある Bedok Reservoir Park などいくつかの公園とネットワ ークされている。中でも、チャンギ空港の北に位置するシンガポールでも最も古い海浜 公園である Changi Beach Park は、約 3.3kmの線状公園であり、ココヤシの植栽が施さ れ、バーベキュー施設や遊具施設、飲食施設が供えられている。 PCN に接する健康遊具の置かれたポケット PCN と住居エリアをまたぐ緑地帯 パーク ・PCN 上には、数多くの植栽の他、所々に健康遊具の置かれたポケットパークも配置され ている。また、住居エリアと接する PCN 上には、バッファゾーンとなる緑地帯も設けら れている個所もあり、住環境への配慮、PCN 利用者からの視覚的な配慮がなされている。 76 PCN のコースに設置される案内サイン PCN の目印となる路面上のサイン ・PCN のコースには、各所に案内サインが設置されており、路面上には上記の写真のよう なサインが施されている。サインにより現在地を把握することができる。また、自転車 走行中には手元のマップ確認が困難な状況になることから、路面上のサインにより、コ ースを認識できるような工夫がなされている。 PCN の管理記録システム PCN のコールセンターの案内 資料提供:NParks 資料提供:NParks ・現在 200km に及ぶ延長距離をもつ PCN は管理上の工夫もされており、管理記録はすべて システム化され、メンテナンス日時や内容などが常時更新され管理者間で情報共有がで きる仕組みになっている。また、PCN での利用者からのクレームは、外部に委託をしてい る 24 時間体制のコールセンターで対応を行っている。 77