...

最終成果報告会 分割版(4) (PDF:719KB)

by user

on
Category: Documents
6

views

Report

Comments

Transcript

最終成果報告会 分割版(4) (PDF:719KB)
研究課題
「超高速コンピュータ用光インターコネクションの研究開発」
研究成果報告
2008年3月3日
研究代表
日本電気株式会社
野口 孝行
目
次
1.プロジェクトの検討
(1)研究開発の実施体制
(2)研究開発の達成目標
(3)研究開発の成果
(4)研究成果普及への取り組み
(5)人材育成の状況
(6)学術的成果の情報発信活動状況
2.プロジェクトの外部との関係に関する事項
(1)研究開発課題に対する社会的ニーズ
(2)国内外における類似研究との比較
(3)他のプロジェクト等との連携協力
(4)研究開発成果の有する中長期的な経済的、社会的効果
2
1-(1) 研究開発の実施体制
東京工業大学と連携し推進
NEC
コンピュータ事業部
中央研究所
各研究所リーダ
研究統括
片山博
研究代表 野口孝行
高速光素子に関する研究
ア-キテクチャの検討
責任者 辻正芳
高密度実装に関する研究
責任者 古宇田光
光・電気統合設計に関する研究
連携
責任者 小倉一郎
東京工業大学
低消費電力
高密度発光素子
責任者 小林功労
3
高速高密度電気回路
責任者 益 一哉
光導波路物性制御
責任者 安藤慎治
1-(2) 研究開発の達成目標 ~研究目的とテーマ~
高い実効性能をもつ
ペタフロップス級のスパコンを実現する事を目的とする
このためには高い性能を持つ以下の要素技術開発が必要
①高性能なCPU
マルチノード・コンピュータシステム
CPU ・・・ CPU
②高速(高バンド幅)なCPU-メモリ間データ転送
メモリ
ノード
CPU ・・・ CPU
・ ・ ・ ・ ・
メモリ
③高速(高バンド幅)なノード間データ転送
ノード間ネットワーク
バンド幅:単位時間内に転送できる最大データ量
ノード(計算ノード):
CPUと主記憶(メモリ)を含むシステム構成要素で、ノード単独
で1つのコンピュータシステムとみなせる。
大規模スパコンでは、1つのプログラムを複数のノードで分担し
て並列に処理し、高速化を図っている。
研究テーマ
ペタフロップス級で実効性能の高いスパコンの実現を目指し
・CPU-メモリ間
・ノード間
に適用できるインターコネクト技術(データ転送技術)を開発する。
4
1-(2) 研究開発の達成目標 ~達成目標~
1信号20Gbps超で、且つLSI当たり1000信号程度
からなる高密度/高速 光伝送技術を開発する
高速化
⇒20Gbps超/1信号
高実装密度化
⇒1000信号程度/LSIが
可能な高密度実装技術
100G
伝送速度
(bps)
1信号当たり
の伝送速度
10G
約7cm
20Gbps超
にお
タ
測
ー
ピュ 度予
ン
速
速コ 伝送
高
超 必要 電気伝
ける
送
約2cm
高実装密度化
12ch/5mm角
光モジュール
電気伝送距離の限界
10
伝送距離 〔m〕
1G ITRS:International Technology Roadmap for Semiconductors
2000
2005
2010
電気伝送では5~10Gbps程度が限界
5
10cm角程度のプリント基板両面
に光モジュール実装
ITRS予測
電気伝送領域
⇒光伝送が必要
一般的な光モジュール
(2ch)
光伝送領域
伝送速度vs伝送距離
LSI
1
0.1
年
0.01
0.1
1
10
伝送速度 〔Gbps〕
100
1-(3) 研究開発の成果
下記性能を有する光伝送技術を実現し、
目標を達成!!
・高速化
1信号当たり20Gbps超の伝送速度を実現
⇒ 目標達成
・高実装密度化
LSI当たり1000信号程度の高密度実装を実現 ⇒目標達成
本成果を次世代スパコンに活用する計画
6
1-(3) 研究開発の成果
~高速化~
超小型/高速光モジュールを試作し高速動作を検証
⇒20Gbps超の信号伝送を実現
光ファイバ
Max.100m(MMF)
送信側
受信側
超小型
VCSEL
光モジュール
PD
発光点
7
ドライバIC
レシーバIC
1-(3) 研究開発の成果
~高速化~
25Gbpsで100mのエラーフリー伝送を確認
ドライバIC
VCSEL
PD
レシーバIC
光ファイバ
光電気統合設計にて伝送仕様を検討
8
1-(3) 研究開発の成果 ~高実装密度化~
LSI周辺に1000信号程度の光モジュール実装し動作検証実施
超高密度光モジュール
(12ch/5mm角)
LSI周囲に光モジュールを超高密度実装した基板
(基板裏面にも光モジュールが同様に実装)
LSI
LSIと光モジュールを水冷
LSIは10Gbpsで動作
9
1-(3) 研究開発の成果
~東工大~
次世代スパコンに活用可能な先端技術を研究開発
変調器集積VCSEL構造
エッチングによるレンズ形成
◇高速高密度発光素子(小林研)
Br
SiO2マスク
・変調器集積VCSEL動作実証
・レンズ集積VCSEL集光実証
◇高速高密度電気回路(益研)
GaAs基板
試作したダイアゴナル配線基板
等価減衰量による最適構造設計
ペア配線
・ダイアゴナル配線を開発
・構造設計手法を確立
◇光導波路物性制御(安藤研)
ポリイミド/エポキシハイブリッド材料
・≧270℃の高耐熱材料開発
・UV照射だけで△n0.87%発現に成功
10
O
(H3C)3SiO
H
N
F3C
CF3
OH
N
R
OSi(CH3)3
O
O
n
UV照射と△n発現
1-(4) 研究成果普及への取り組み
光部品の量産化を進め、次世代スパコンに活用
→さらなるコスト低減等を進め、広く普及を図る
◇研究開発→光部品の量産化
・発光素子、受光素子
・光モジュール
次世代スパコン
・光導波路、光コネクタ
・冷却用部品
他
適用装置
の拡大
◇さらなるコスト低減、アプリケーションに
合わせた仕様で普及を図る
ハイエンドサーバ、ファイル装置
PC、車/航空機用機器
11
他
1-(5) 人材育成の状況
<若手研究者の育成>
・プロジェクト開発を通じて、実用化を見据えた各要素技術の専門知識を深耕
・一部を各要素技術の開発責任者に登用し、産学連携での開発マネージメント体得
東工大
NEC
プロジェクト管理能力強化
高速高密度光素子技術
ポスドククラス
2名程度
大学院生
10名程度
高速電気配線/電気回路技術
光導波路物性制御技術
特許
国際会議
論文
国際競争力強化
12
若手研究者
10名程度
1-(6) 学術的成果の情報発信活動状況
特許、論文による技術アピールと展示会出展による市場喚起
■特許
・出願番号 特願2006-025894 「光モジュール」 等
計 31件
■学会発表
・「Chip-to-Chip Optical Interconnection for Next-generation High-performance Systems」
LEOS Ann Meeting(2007/10)等
計 50件
■論文掲載
・「25Gbit/s operation of InGaAa-based VCSEL」
ELECTRONICS LETTERS vol.42, p.975, 2006 等
計 7件
■記者発表
・世界最速となる25Gbps動作の面発光レーザを開発(2006.3.7)
・次世代スパコン内のチップ間光配線に不可欠な超高密度実装技術を開発(2006.9.15)
■展示会出展
・JCPA(2007.5日本)、SC2007(2007.11北米)、OFC(2008.2北米)等
13
計 5件
2-(1) 研究開発課題に対する社会的なニーズ
光技術の利点: ・高速、長距離伝送が可能
・低ノイズ放射、耐ノイズ性
・小型/高密度化、軽量
次世代スパコン
→
コンピュ-タ
・ハイエンドサ-バ、ファイル装置、ネットワ-ク機器
・PC、携帯端末
・医療機器、車/航空機用機器
・超高速周辺装置
航空機
PC
携帯電話
モバイル
情報家電
医療機器
自動車
次世代スパコンの他、光の利点の活用が必要な幅広い分野で
光インコネ技術が求められる
14
2-(2)
国内外における類似研究との比較
本プロジェクトと類似な以下の研究発表があるが、
高速性、信号数ともに本研究成果が優位にある
本Pjの成果:20Gbps、1000信号
◆ IBM社がDARPAプロジェクトの成果として発表LEOS2007 (2007.10)
10Gbps×16信号の光伝送を達成
15
2-(3)
他のプロジェクト等との連携協力
次世代スパコン開発計画との連携をはかり、研究開発を推進
→次世代スパコンに適用できる光インコネ技術
システム構成
ノード間ネットワーク
SW
…
SW
…
SW
…
SW
SW
SW
SW
SW
…
…
SW
SW
SW
CPU
#0-3
・・・
444
CPU
#4-7
31
CPU
31
#28-
メモリ
光インコネ適用部分(赤線部分)
16
2-(3)
他のプロジェクト等との連携協力
本成果を次世代スパコンに活用する計画
0
光インコネ技術の次世代スパコンへの活用計画案
研究項目
2005年度
06
07
08
09
10
11
稼動
次世代スパコン
概念設計
詳細設計
部品供給
要素技術開発
(光インターコネクト技術)
17
試作
評価
基本検討、
設計
部分試作、
評価
改善試作、
評価
量産立ち上げ
製造、据付調整
完成
2-(4) 研究開発成果の有する中長期的な経済的、社会的効果
高度情報社会(より安全、安心で快適な社会)の構築
■超高速光インターコネクションの実現 → 計算科学技術が高度化
・国際競争力の強化
:研究開発期間の短縮、実験コストの低減、
世界に先駆けて新創薬、新物質、新素材等の創製・・・
・経済波及効果の拡大
:ナノ・材料、バイオ等の市場拡大、気象変動、
災害予測による被害の軽減・・・
・安全・安心な社会の構築 :地球大気・海洋の変動予測、自然災害の影響予測、
医療への応用・・・・
■光インターコネクション技術の下方展開 → サーバ・ルータから自動車関係まで
超高速
光インター
コネクション
Water fall
効果
スーパー
コンピュータ
サーバ
ルータ
自動車関係
医療分野
18
END
19
Fly UP