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eizo13
映像を世界に配信しよう
はじめに
この演習では、映像を制作し、それを配信サーバから世界に配信する方法を学びます。
映像は、動画とも呼ばれ、それは1秒間に複数枚の静止画を連続して表示することで、ヒ
トの視覚に動いて見えるようにしたもので、通常はこれに音声を加えたものを指します。
映像を制作する方法としては、ビデオカメラで撮影する方法が一番手軽です。それ以外
にも、紙芝居のように、静止画を一定の時間間隔で表示する方法や、3次元コンピュータ
グラフィックス(以下、3DCG)を利用する方法などがあります。ビデオカメラで撮影する
方法は、実際に存在するものを記録する際にはとても優れた方法です。一方、3DCG は、
まだ存在しないものや、過去に存在したけれども現在は失われてしまったものを可視化し
て人々に提示する際に威力を発揮する方法です。通常は、表現したい内容によって、これ
らを使い分けたり、両者を組み合わせたりして映像を制作します。
この演習では、まず、第1回目に動画編集ソフトを使って静止画から動画を作成する方
法を学びます。次に、第2回目に 3DCG ソフトの操作方法を学び、そして第3回目にその
操作内容を動画として保存する方法を学びます。なお、各回で作成した動画は、映像配信
サーバにアップロードし、実際に配信された動画を視聴することも実践してみます。
演習用サイト
図1-1:演習用サイトのトップ画面
この演習では、次の URL のサイトにて資料の配布と課題の提出を行います。
http://tom.ecd.media.teu.ac.jp/sites/eizo13st/
このページを見るためには、Internet Explorer(以下、IE)というブラウザを利用して
下さい。ユーザ名は学籍番号の8ケタ(例、M0129999)、パスワードは演習時に教員から
指示されたものを入力してください。すると、図1-1のようなページが表示されます。
このページをブラウザの「お気に入り」に登録しておくと便利です。
パスワードの変更
このページ(図1-1)の右下の「自分のパスワードを変更する ― (学内のみ)」という
リンクをクリックしてパスワードの変更を行ってください。もし、
「この Web サイトのセ
キュリティ証明書には問題があります。
」というメッセージが表示された場合には、問題あ
りませんので「このサイトの閲覧を続行する (推奨されません)。
」をクリックして操作を継
続してください。ユーザ名とパスワードは先ほどと同じものを入力して、
「ログイン」を押
してください。次の画面で、「現在のパスワード」と、「新しいパスワード」を2回入力し
たら、
「パスワードの変更」ボタンを押してください。パスワードの要件を満たしていない
場合にはメッセージが表示されますので、再度、入力してください。
パスワードの変更後、一度ブラウザを閉じてください。そして、再びブラウザを開き、
先ほど登録した「お気に入り」から、演習用サイトを表示し、パスワードが正しく変更さ
れたことを確認してください。不具合のある方は教員にお知らせください。
成績評価
成績評価においては、出席率は100%、提出物は100%、を前提とする。すなわち、
無断欠席や、未提出の課題がある場合には、このテーマの成績は X 評価とする。
課題は、個人課題が3回、グループ課題が3回で、前者は6割、後者は4割の配点とな
っている。その他、最大1割の自主性や積極性に対する加点評価を含めた合計値が、この
テーマの取得ポイントとなる。合計値が全体の6割に満たない場合は D 評価とする。
グループ編成
映像配信では、グループ課題も行いますので、まずはグループを作成します。1つのグ
ループは3人~4人で作成します。グループの作成方法は講師の指示に従ってください。
操作などでつまずいた場合、まずはグループ内で助け合うようにしましょう。
第1回:動画編集ソフトを使って静止画から動画を作成する
第1回目では、動画編集ソフトを使って静止画から動画を作成する方法を学びます。
C-Room の PC を使用するには、演習ラボ用のアカウントが必要になります。配布された
アカウントを使い、ログオンしてください。今回は映像を編集するソフトとして、Windows
Live ムービーメーカー(以下、ムービーメーカー)を使います(図1-2)
。「すべてのプ
ログラム」の中にムービーメーカーがあることを確認して、起動してください。
図1-2:Windows Live ムービーメーカーの起動
ムービーメーカーは、静止画や Web カメラ映像から動画を作成・編集できるソフトです
(図1-3)
。画面は、左側のプレビュー領域と、右側のストーリーボード領域から構成さ
れています。また、上部のリボン部分には編集に必要なボタンが並んでいます。出力され
る動画は wmv(映像:WMV+音声:WMA)という形式になります。もし、ムービーメー
カーを起動する際、図1-4の左のような画面が表示された場合には、「承諾」ボタンを押
してください。起動したら、同右のような画面が表示されますので確認してください。
図1-3:ムービーメーカーの編集画面の例
図1-4:
(左)ムービーメーカー使用条件の画面、
(右)起動時の画面
静止画の取り込み
ムービーメーカーの使い方として、今回は次の機能の使い方を学びます:静止画の取り
込み、エフェクト(切り替え効果)の追加、キャプションの追加、動画の保存
まずは、静止画の取り込み方法を学びます。
「ビデオおよび写真の追加」をクリックして
ください。図1-5のような画面が表示されたら、ライブラリ⇒pictures⇒サンプルピクチ
ャとフォルダを進み、画像ファイルをクリックし、
「開く」を押してください。
図1-5:ビデオおよび写真の追加
ストーリーボード(図1-6)に画像が追加されます。プレビューの右下には、作成中
の動画の時間が書いてあります。初期設定では、1 枚の静止画を 7 秒間表示します。プレビ
ューのタイムスライダーと、ストーリーボードのタイムスライダー(黒い棒)は連動して
動きます。このスライダーを動かして、動画を編集する位置を決めます。
図1-6:ストーリーボードの画面の例
練習
今やってみた方法を使って、もう一枚画像を追加してみましょう。プレビューの右
下に書かれている時間が変化したことを確認しましょう(図1-7)
。
図1-7:2つ目の画像を追加した際の画面の例
画像を表示する時間を変更するためには、①ストーリーボード上で2枚目の画像を選択
し、②「編集」のメニューを開き、そして③「再生時間」を変更します(図1-8)
。
図1-8:の画面
練習 2枚目の画像の再生時間を、5 秒に変えてみましょう。
エフェクトの追加
次に、エフェクト(切り替え効果)の追加の方法を学びます。まず、ストーリーボード
で2枚目の画像を選択します(図1-9)
。次に、①タブで「アニメーション」を選び、 ②
好きな切り替え効果を選びます(図1-10)
。
図1-9:ストーリーボードで2枚目の画像を選択
図1-10:エフェクト(切り替え効果)の追加の例
タブでアニメーションを選び、切り替え効果の絵の上にマウスカーソルを乗せると、プ
レビューでどのようにエフェクトが掛るのか確認できます。5個の効果しか見えていませ
んが、すぐ右にある小さい矢印をクリックすると、他の効果も見ることができます。気に
入った効果をクリックすると、効果が適用されます。切り替え効果の絵の右側にある「再
生時間」も入力できます。切り替わりに掛る時間を変えることができます。
練習 何か好きなエフェクトを追加してみましょう。
キャプションの追加
引き続いて、キャプション(字幕)の追加の方法を学びます。まず、①タブでホームを
選び、そして、②スナップショットの右にある小さい3つのボタンの内、真ん中にあるボ
タンを選びます(図1-11)
。キャプションは一つの時間に一つだけ追加できます。
図1-11:キャプション(字幕)の追加
すると(図1-12)
、①プレビューにテキストボックスが追加されるので、クリックし
て好きなテキストを打ってみましょう。なお、②「開始時間」でキャプションを表示し始
める時間を変更できます。また、
「テキストの表示時間」で、キャプションを表示する長さ
を変更できます。
図1-12:テキスト編集と表示時間編集の画面
練習 何か好きなキャプションを追加してみましょう。
動画の保存
最後に、ここまで作った動画を保存します。ホームの左にあるボタンを選択⇒ムービー
の保存⇒このプロジェクトの推奨設定を選びます(図1-13)
。画像のサイズから適当な
品質が決められます。保存先を決定して、保存ボタンを押します。WindowsMediaPlayer
等の再生ソフトで動画を再生してみてください。
図1-13:動画の保存
個人課題(第1回)
ストーリー性(4コマ漫画風など)のある動画を作りましょう。動画は学内からのみ視
聴可能な場所にアップロードしますので、必要であればインターネットから画像をダウン
ロードして使ってよいことにします。ただし、公序良俗に反しない内容にすること。
要件

静止画3枚以上を使い動画を作成

動画の長さは 10 秒程度(容量の上限 50MB)

キャプション機能を 3 か所以上使う
提出

http://chloe.ecd.media.teu.ac.jp/eizo13/upload.html

学籍番号を入力し、アップロードする wmv ファイルを参照

認証時 ユーザ名:user1 パスワード:53225322

表示されたアドレスをコピーして、指示された方法で講師に送ること(図3-7)

期限:4時限目終了まで
映像をアップロードすると、アドレスが表示されます。このアドレスをコピーし、Internet
Explorer のアドレスバーに貼り付け、エンターキーを押してください。動画はサイズ上限
を超えると、エラーのアドレスが返ってきますので、設定を見直してください。
グループ課題(第1回)
写真を基にした動画の作成をおこないます。
要件

動画の長さは 1 分程度(50MB まで)

携帯電話・スマートフォンで撮影した写真を使って映像を作成
タイムスケジュール

10 分 動画内容の検討

20 分 写真撮影

30 分 写真の取り込みと動画編集

10 分 動画のアップロードと内容確認(図3-7)
http://chloe.ecd.media.teu.ac.jp/eizo13/upload.html

20 分 発表会と相互評価
参考:写真の取り込み
スマートフォンやカメラから PC にデータを取り込むには、カードリーダやケーブルを使
います(図1-14)。カードリーダを利用する場合、次のような手順となります:①
MicroSD カードをカードリーダに挿入、②付属 USB ケーブルとカードリーダを接続、③ケ
ーブルの反対側を PC に接続、④フォルダを開いてファイルを見る、⑤写真保存フォルダを
開く(DCIM などの名前のフォルダ)、⑥写真を選択し適当な場所にコピー。直接ケーブル
を繋ぐ場合は、認識されたドライブを開くなどしてください。スマートフォンの場合、学
内の自分のメールアドレスに写真を添付して送付するという方法も可能です。
microSDカードなどを経由してPCへ
カードリーダ
直接ケーブルで接続
してPCへ
などなど
図1-14:写真の取り込みの流れ
参考:映像データ
基本的な映像データの構造を説明します(図1-15)
。映像データや音声データは容量
が大きいため、基本的に圧縮した状態でやりとりされます。圧縮前のデータは、全てのフ
レームの、全てのドットの色情報を記録したものです。圧縮・再生をする際に鍵のような
役割をするのが「コーデック」です。その PC にコーデックがあるかどうかで、動画を再生
できるかできないかが決まります。なお、コンテナフォーマットは、映像・音声・字幕の
データをまとめ、同時に再生できるようにしています。
映像コーデック
コンテナフォーマット
映像コーデック
映像データ
元
の
映
像
・
音
声
デ
ー
タ
再生
エンコード
音声コーデック
音声データ
字幕データ
デコード
音声コーデック
図1-15:PC で再生している映像
第2回:3DCG ソフトの操作方法を学ぶ
第2回目では、
3DCG ソフトの操作方法を学びます。
今回使うソフトは、
Google SketchUp
(以下、SketchUp)です。これは、直感的に使える 3DCG モデリングソフトです。今回は、
建物や家具の 3DCG モデルを作成します。では、デスクトップのアイコンをダブルクリッ
クして SketchUp を起動させてください(図2-1)
。
「SketchUp へようこそ」のウィンド
ウが出たら、左下の「テンプレート」を選択し(
「テンプレート」の文字の左にある、小さ
い三角形を押してください)
、
「簡易テンプレート-メートル」を選択します(図2-2)
。テ
ンプレートを選んだら、右下の「SketchUp を使い始める」を押します。
図2-1:SketchUp の起動
図2-2:SketchUp へようこその画面
ラージツールセットの表示
まずは、画面左に各種ツールのアイコンを表示させます。
「表示」→「ツールバー」→「ラ
ージツールセット」にチェックを入れてください(図2-3)。
図2-3:ラージツールセットの表示
基本操作
まずは、次の基本操作をマスターしましょう(図2-4)。回転(オービット)は、視点
を回転するツールです。ボタンを押して選択した後、ビュー上をドラッグすると、どのよ
うに動くか確認できます。ズームは、ビュー上で上下にドラッグさせることで、画面中心
にズームします。平行移動は、ビュー上でドラッグすると、視点が平行移動できます。選
択は、選択した部分が青線で囲まれ、編集可能な状態になります。消しゴムは、選択した
部分を消去できます(選択対象の線の部分を選択することがコツです。)
・カメラ操作
・選択操作
回転
選択
ズーム
消しゴム
平行移動
図2-4:基本操作のツール
2D図形の作成
まずは地平面に 2D の図形を描くためのツールを練習します(図2-5)
。左上の長方形
ツールは、ドラッグすると、長方形を描けます。左中の円ツールは、ドラッグするとクリ
ックした点を中心に円が描けます。左下のポリゴンツールは、正N角形が描けます(画面
右下の「側面」のテキストボックスに、「3s」と入れエンターを押すと三角形、「5s」と入
れると五角形になります。他の角数も同様)。右上の線ツールは、直線を描くツールです。
右中の円弧ツールは、測定ツールバーに「12s」などと入れると、弧の分割数を決めること
ができます。右下のフリーハンドツールは、自由な線を描くことができます。また、画面
下にある「?」ボタンを押すと、それぞれのツールの説明ウィンドウが表示され便利です。
操作をやり直したいときには Ctrl+Z を押しましょう。
・描画ツール
図2-5:2D図形の作成
3D形状の作成
プル&プッシュツールを選択し、面を選択してドラッグすると、2D の図形から引き出す
ような形で、3D の図形を作成できます(図2-6)
。
・プル&プッシュ
図2-6:3D形状の作成
色を塗る
ペイントツールを用いると、作成したモデルに色や質感を加えることができます(図2
-7)
。プルダウンメニューから「色」を選び、一覧から好きな色を選びます。選択後、モ
デルの面をクリックすると、その色に塗ることができます。
・ペイントツール
図2-7:色を塗る
練習:椅子の作成
それでは、ここまでのツールを使い、椅子を作っていきましょう。
初めに、座面をつくります(図2-8)
。まずは、四角を描いてみましょう。緑と赤の平
面上に描けているか、カメラを回転させて確認すること。そして、①プル&プッシュを使
って、②四角形に厚みを持たせます。
次に、背もたれを作っていきます(図2-9)
。まずは、①線ツールを使って、②四角形
の辺の上から、③反対の辺の上にドラッグします。このとき、赤い軸に平行に引けていれ
ば、線を引いている途中に線が赤くなります。線を引くときには色々なガイドが出るので、
参考にしながら引くと、狙い通りの線が引きやすくなります。そして、プル&プッシュで
背もたれの部分を引き出しましょう。
図2-8:座面を作る(四角形の描画、プル&プッシュ)
図2-9:背もたれを作る(線の描画、プル&プッシュ)
図2-10:椅子の足を作る
引き続いて、椅子の足を作っていきます(図2-10)
。まず、回転や平行移動を使って、
椅子の裏側が見える位置にカメラを動かします。次に、背もたれと同様の方法で、線を4
本交差するように引きます。今回は足の太さは揃えていません。揃える場合は巻尺ツール
などを使います。そして、プル&プッシュで足を4本引き出します。1本目はカメラを回
転させて確認しながら、ちょうど良い長さに引き出します。2本目以降を引き出すときは、
プル&プッシュでドラッグするときに1本目の足の先端にマウスカーソルを持っていくこ
とで、同じ長さに揃えることが可能です。
移動ツールや尺度ツールを使って、好みの位置や大きさにしてみましょう(図2-11)
。
ちなみに、物の全体を動かすときには、選択ツール(矢印アイコン)を選んで3回クリッ
クすると、全部のパーツを一括選択できます。そして、色を付けます。まず選択ツールで
椅子の全体を選択しておきましょう(3回クリック。)ペイントツールを選ぶと、マテリア
ルウィンドウが現れます。プルダウンメニューから「木材」を選び、好きな柄を選択しま
す。椅子の上でクリックすれば、選んだ柄に塗られます。これで椅子ができました。
図2-11:(左)位置や大きさの調整、
(右)色を付ける
個人課題(第2回)
個人課題として、何らかの家具を作りましょう。ネット上の写真などを参考に、実在す
る家具を真似て作るのが良いでしょう。可能なら習っていない機能も試してみましょう。
要件

スケールは立っている人間のモデルに合わせること

色を付けること
提出

スクリーンショットを撮り、JPG 画像を指示された方法で講師に送ること(図3-7)

作ったものの説明などを簡潔に書き添えること

期限:4時限目終了まで
グループ課題(第2回)
グループで建物のモデルを作成しましょう。実在する建物でも架空の建物でも、どちら
でも OK です。うまく設計できる場合は1つの建物を全員で協同作成しても良いですし、
複数の建物を別々に作っても良いです。内部を歩き回ることを想定して、外見だけでなく
建物内部も作りましよう。
要件

リーダーに skp ファイルを送り、統合すること

スケールは人間のモデルに合わせること

作業の分担内容を明確にすること(例、家具担当と建物担当、など)
提出

指定する時間まで

スクリーンショットを撮り、JPG 画像を指示された方法で講師に送ること(図3-7)

提出後、発表会
参考:データの統合方法
グループ内でデータを統合します。統合先(リーダー)のファイルを開いておきます(図
2-12)
。メンバーは作成したデータをメール添付などでリーダーに送っておき、リーダ
ーはデスクトップなどにデータを保存しておきます。「ファイル」→「インポート」を選択
し、読み込むファイルを選択し、
「開く」を選びます(図2-13)。ビュー上に取り込む
モデルが現れ、配置できるようになります。マウスカーソルは移動モードになっているの
で、気に入った位置までモデルを動かし、クリックしてモデルを配置してください。
図2-12:統合先(リーダー)のファイルを開いておく
図2-13:データをインポートして統合する
参考:コンポーネントの分解
読み込まれたデータは、コンポーネントという塊で現れます。コンポーネントは青い枠
で囲まれます。統合した後に机の脚の長さを変えたくなった場合など、編集する場合は、
コンポーネントを右クリックして「分解」をクリックしましょう。
図2-14:の画面
第3回:3DCG ソフトの操作内容を動画にして保存する
第3回目では、3DCG ソフトの操作内容を動画として保存する方法を学びます。今回は、
Windows Media エンコーダ(以下、エンコーダ)を使います。これは、PC 画面を Windows
Media 形式で録画する機能を持っています。まず、設定ファイル(sc1280.wme)を講義サ
イトからダウンロードして、デスクトップに置いてください。保存した sc1280.wme をダ
ブルクリックすると、エンコーダが起動します。もし、図3-1の右のようなエラーが出
る場合、C ドライブ直下に「temp」フォルダを作成してください。
図3-1:
(左)Windows Media エンコーダのアイコン、
(右)エラー画面
エンコーダが起動すると、図3-2の左ような画面が表示されます。プレビュータブで、
1009kbps(1280×720);入力タブで、ビデオが画面の取り込み;出力タブで、ファイルが
C:¥temp¥screen.wmv となっていることを確認してください。
図3-2:
(左)メディアエンコーダ起動画面、(右)設定内容の確認画面
次に、
「プロパティ」→「圧縮」タブを選択して図3-2の右の画面を開きます。
「詳細」
の項目を確認しましょう。ビデオサイズは映像の解像度です。
ビットレートとは1秒間の動画でどれだけのデータ量を使うかを示す数値です。CBR で
は、1秒間のデータ量を一定にした動画を作ります。VBR では、1秒間のデータ量が場面
に応じて変化する動画を作ります。激しい動きのあるシーンと動きの少ないシーンが混在
する動画では、VBR を使うことで効率的に容量を使えます。VBR にも 1pass エンコードと
2pass(マルチパス)エンコードがあります。1pass エンコードは動画の内容を自動的に予
測しながら、1度にエンコードする方法で、2pass エンコードは1度動画の内容を分析し、
分析した情報を基にエンコードを行う方法です。
メディアエンコーダ実践
エンコーダの使い方は非常にシンプルで、「エンコードの開始」を押すだけです(図3-
3の左)。出てくるダイアログで OK を押すと、自動的にダイアログとエンコーダのウィン
ドウが最小化して、録画が始まります。適当にマウスを操作したりしてみましょう。一方、
最小化されているエンコーダのウィンドウを開くと、録画が一時停止状態になります(図
3-3の右)
。停止ボタンを押すと、録画が終了します。エンコード結果の画面が表示され、
動画ファイル screen.wmv が C:¥temp に保存されます。動画を再生してみましょう。
図3-3:
(左)エンコードの開始、
(右)停止
SketchUp 操作方法:ウォークスルー
ウォークスルー機能で、3D の中を歩いてみましょう(図3-4)。左上のカメラを配置
は、空間の中で立つ位置を決めます。クリックした場所にカメラが移動して、自動的にピ
ボットに切り替わります。目の高さは左下のボックスに数値を入れることで変更可能です。
右上のピボットは、ビュー上をドラッグすることで、その位置に立っているかのように見
回すことができます。左下のウォークは、ビュー上をドラッグすることで、空間の中を歩
くように移動できます。マウスをクリックした場所から、上→前に移動、下→後ろに移動、
左右→回転、というように動きます。マウスをクリックした場所からの位置に応じて、移
動速度が変わります。低い段差のあるモデルを作れば、階段のように昇ることも可能です。
・カメラを配置
・ピボット(見回す)
・ウォーク
図3-4:ウォークスルーのツール
カメラ配置のアイコンをクリックしてから画面内の適当な位置(地面)をクリックする
と、その位置にカメラが移動して、自動的にピボット状態になります(図3-6の左)。ド
ラッグして見回してみましょう。ウォークを選んでから画面内をドラッグすると、ドラッ
グを始めた点から動かす向きに応じて動きが変わります(図3-6の右)
。ドラッグする距
離はあまり大きくないほうが良いです。この動き方は慣れないと難しいので、酔わないよ
うにゆっくり練習しましょう。
図3-6:
(左)カメラ配置、(右)ウォーク
個人課題(第3回)
エンコーダの練習として、SketchUp の機能を1つ紹介する動画を作成してください。
要件

動画の長さは30秒程度

解像度 1280×720
提出

http://chloe.ecd.media.teu.ac.jp/eizo13/upload.html

アドレスをコピーして、指示された方法で講師に送ること(図3-7)

期限:4時限目終了まで
グループ課題(第3回)
SketchUp で建物内をウォークスルーし、メディアエンコーダで PC の操作画面を録画し、
さらにムービーメーカーでキャプションを追加して、ストーリー性のある内容にする。
要件

回転やズームなどのカメラ操作も併用 OK

動画の長さは1分~3分程度(サイズ上限 50MB)
提出

http://chloe.ecd.media.teu.ac.jp/eizo13/upload.html

アドレスをコピーして、指示された方法で講師に送ること(図3-7)

期限:指定する時間まで

提出後、発表会
参考:課題の提出先(個人課題、グループ課題)
次の URL のサイトにて課題の提出を行います。クラスによって番号が異なりますので、
講師の指示に従ってください。映像は、サーバへアップロードし、表示された URL を提出
してください(図3-7)
:①各回の番号をクリック、②「新しいリンクの追加」、③URL
を張り付け、学籍番号と氏名、メモ欄にタイトルや説明書きを記し、④「保存」
。
http://tom.ecd.media.teu.ac.jp/sites/eizo13a1/
http://tom.ecd.media.teu.ac.jp/sites/eizo13a2/
:
http://tom.ecd.media.teu.ac.jp/sites/eizo13b8/
①
②
③
④
図3-7:課題の提出画面の例
おわりに
この演習では、まず、第1回目に動画編集ソフトを使って静止画から動画を作成する方
法を学びました。次に、第2回目に 3DCG ソフトの操作方法を学び、そして第3回目にそ
の操作内容を動画として保存する方法を学びました。また、各回で作成した動画は、映像
配信サーバにアップロードし、実際に配信された動画を視聴することも実践してみました。
自分が映像を制作し、世界に配信しようとしたとき、その映像はビデオカメラで撮影し
たものを利用するのが良いのか、それとも 3DCG で制作して利用するのが良いのか、ある
いは両者を併用するのが良いのか、これらをよく考えることが大切になります。
この演習では、主に後者の基礎的な方法を学んだわけですが、さて、あなたはこれから
どのような映像をどのように制作して世界に配信しようと考えていますか。
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