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平成22年度 横須賀地区モビリティサポートモデル事業報告書
平成 22 年度 横須賀地区モビリティサポートモデル事業 報 告 書 平成 23 年 3 月 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会 目 次 1.業務概要 ...……………………………..……………………………………………….…………1 1.1 事業実施概要 ....…………………………………..………………………….………….1 1.2 武山養護学校の通学の課題..………………………………………………….………….4 1.3 情報端末を利用した特別支援学校生徒の移動支援..……………………….………….9 2.移動支援サービス……………………………………………………………………….…………10 2.1 本事業全体計画の検討 .……………………………..……………………….……….10 2.2 本事業の実施内容.…………………………………………………………….…………11 2.3 情報コンテンツの作成..………………………………..…………………………….…11 2.4 移動支援システムの構築…..…………………………..…………………………….…17 2.5 移動支援システムの運営管理..……………………………..……………………….…19 2.6 移動支援システムの実施準備..……………………………..……………………….…20 2.7 事前ヒアリング及びアンケート調査.……………………………………………….…21 2.8 移動支援サービスの実施.…………………………………………………………….…64 2.9 参加者ヒアリング結果….…………………………………………………………….…65 2.10事業全体の成果について.…………………………………………………………….…70 2.11今後の方針及び課題について.…………………………………………………….……71 2.12他地域の水平展開に向けて.………………………………………………………….…72 3.事業実施運営……………………………………………………………………………….….……73 3.1 協議会の運営・開催…護者・教職員ヒアリング..…………………………….….……73 3.2 説明会による広報活動..………………………………………………………….….……74 【参考】資料…………………………………………………………………………………………….75 1.保護者・教職員ヒアリング 2.教職員へのアンケート 3.高等部保護者へのアンケート 4 小中学部保護者へのアンケート 5 実証実験参加募集説明書 6 実証実験参加申込書 7 実証実験参加者携帯電話説明書 8 実証実験参加者パソコン説明書 9 ICタグとGPS携帯の特徴 10 バスの乗降支援システム 11 協議会規約 12 協議会委員 13 第 1 回協議会議事概要 14 第2回協議会議事概要 15 第3回協議会議事概要 16 モビリティサポートモデル事業のご説明 17 モビリティサポートモデル事業協力のお願い 1 1.業務概要 1.1事業実施概要 (1)横須賀市武山地区の取り組みと事業背景 国土交通省のモビリティサポートモデル事業は、少子高齢化社会に向けて、ITC等を活用し、高 齢者、障がい者をはじめ誰もが必要に応じて移動に関する情報を入手し、快適・安心かつ安全に移動 できるバリアフリー環境をソフト施策の面からも構築することが重要で、上記のような社会づくりを 目指した汎用性のある取組のうち、全国的課題の解決に資するもの、あるいは多くの地域に共通する 課題の解決のために支援する事業で、この成果を全国的に水平展開することにより、ユビキタス技術 等を活用した移動支援サービスの普及・展開を促進することとしている。 上記を踏まえ、横須賀市武山地区モビリティサポートモデル事業は、神奈川県立武山養護学校(以 下、「養護学校」という。)に在学する障がい者の通学を支援し社会的自立を促進するため、アクテ ィブICタグを活用して自力通学に取り組む障がい児童・生徒の位置情報を保護者、養護学校職員へ 提供し、保護者や養護学校職員の物理的・精神的負担軽減を図るとともに、養護学校生徒の自立通学 のサポートを実施することを目的としている。 モデル事業の活動の目的 情報端末を利用した特別支援学校生徒の通学の移動支援 ○養護学校生徒の自力通学のサポート ○保護者、教職員の負荷軽減 ・判断能力の劣る生徒の自力通学をサポート ・ICT利活用による通学時の安全確保支援 ・生徒の位置確認によるサポート体制の確立 ・ユビキタス技術を利用した 情報提供システムの構築 1 (2)業務フロー 計画準備 事業全体計画の検討 移動支援サービス システムの検討 位置特定の方法 ヒアリング・アンケート 協議会 情報コンテンツの作成 地域への広報周知 協力要請 協議会 読取装置の設置 参加者の募集 ICタグの配布・登録 移動支援サービスの実施 参加者ヒアリング 事業の分析・評価 協議会 報告書のまとめ -2- (3)実施内容 ①計画準備 モデル事業の実施のため協議会を設立し、実施内容・実施体制・実施スケジュールを検討し、 実施計画を作成した。 ②協議会の開催及び運営 モデル事業の実施内容に関して、関係者間の共通認識を醸成することを目的に武山養護学校モ ビリティサポート (通学支援)協議会の開催・運営を行った。協議会会長には葉山町社会福祉協議 会副会長を、副会長には武山養護学校長が加わり、横須賀市、逗子市、三浦市、葉山町の福祉担当 者をはじめ社会福祉施設長などの福祉関係者及び武山地区の町内会長が加わった。システムについ ては、パナソニックシステムネットワークス㈱、シナジーメディア㈱の参加を得て協議を行った。 協議会は、3 回開催した。第 1 回目は実施方針と内容及びスケジュールの確認を行い、現状把握 と課題の抽出のためヒアリング及びアンケート実施(案)を協議し実施の承認を得た。第 2 回協議会 は、実施されたヒアリング及びアンケートの報告が行われ、これに基づく移動支援サービス事業 (案)が協議され、実施の承認を得た。第 3 回目は実施された移動支援サービス事業の成果報告が行 われ、今後の方針が協議され確認された。 ③説明会等による広報活動 参加する生徒及び保護者には、PTAの運営委員会等を通じてモデル事業が告知され、教職員 に対しては、協議会副会長の養護学校校長から職員会議等で周知が行われた。養護学校周辺に読取 装置を設置することにより、武町内会や武山連合町内会の月例会で地元説明会を実施した。武町内 会には回覧版による告知及び読取装置設置のお願いも行った。 ④事業全体計画の検討 アクティブICタグを活用し、児童・生徒に対する移動支援サービスを検討し、実施計画を作 成した。サービス対象は通学を行う児童・生徒とこれまで自力通学をおもに人的に支援している児 童・生徒の保護者や教職員などした。サービス内容は、自力通学を行う生徒に対しては、操作を極 力排除した情報端末で理解しやすい情報提供を行うことを計画した。保護者や教職員などには、手 間をかけずに生徒の登下校の位置情報を携帯やパソコンへ自動的にメール配信することで、通学の 見守りの支援を計画した。 ⑤情報コンテンツの作成 アクティブICタグから児童・生徒の位置情報を入手し、保護者、養護学校教職員へ情報提供 を行った。登下校時正常ルートを通過している場合指定外を通過している場合、通過メールを保護 者や教職員の携帯やパソコンに送信する情報コンテンツを作成した。本人へは音で知らせることを 想定したが、音の意味を理解しにくい生徒が多いことや音が苦手な生徒もいるとのことで作成でき なかった。 生徒本人に降車するバス停をメールや音で案内することを想定したが、降りるべきバス停が一 つ前のバス停と近くメール送信が間に合わない可能性があり中止した。そのためバスの中に読取装 置を設置し降車案内を通知しようとしたが、多くのバスに読取装置を設置しなければならず、物理 的要因で断念した。代わりに生徒がバス停周辺に来たときに本人の携帯に乗車案内(経路情報)を メールで通知する情報コンテンツを作成した。 生徒を検知した位置情報の通過時間の差異により通過したと思われるルートをパソコンや携帯 電話に表示する情報コンテンツを作成した。 ⑥移動支援システムの構築、管理運営 生徒が持つICタグからの電波を読取装置で検知する位置特定インフラを学校周辺に設置し、 作成した情報コンテンツを活用した移動支援システムを構築した。この移動支援システムの管理運 営を行った。 ⑦ヒアリング調査、分析、アンケート配布・回収、集計・分析 移動支援サービス事業実施前に、保護者や教職員へのヒアリング及びアンケートを実施し、現 状の課題を抽出するために集計し分析を行った。また、移動支援サービス事業実施後に生徒の保護 者全てにヒアリングを実施し、成果の分析を行った。 ⑧業務成果の取りまとめ 移動支援サービスシステムを構築し、移動支援サービスを提供したことなどから得られた成果 を分析し、総合評価を行った。 -3- 1.2 武山養護学校の課題 (1)武山養護学校の概要 神奈川県立武山養護学校は、神奈川県横須 賀市の西の標高 200 メートルほどの小高い 横須賀市 武山のふもとにある知的障害と肢体不自由 の併置校で、平成 20 年度から県立津久井浜 高等学校内に分教室を設置している。三浦半 逗子市 島にある特別支援学校で平成 22 年度 4 月現 在、小学部 64 名、中学部 44 名、高等部肢体 不自由教育部門 10 名、知的障害部門 110 名 武山養護学校 (うち 33 名が津久井浜分教室)、合計 228 名 葉山町 が在籍している。 児童生徒の通学エリアは、横須賀市(人口 420 千人、面積 100.7k㎡)、逗子市(59 千 人、17.3k㎡)、三浦市(49 千人、32.2k㎡)、 分教室 三浦市 三浦郡葉山町(33 千人、17.1k㎡)と広域 にわたっている。 (2)武山養護学校の通学における課題 小学部、中学部のほとんどの児童生徒はス クールバスで通学しているが、通学エリアが 広いこともあり、通学時間に 1 時間以上かか る生徒もいる。高等部段階になるとスクール バスを利用できないため、通常の路線バス、 電車を利用した「自力通学」を行うことになり、通常の路線バス、電車を利用する生徒の中には片道 1 時間半以上かかる生徒もいる。また、自力通学できない生徒は保護者などが自家用車で送迎してい る場合も多い。 知的・精神・発達障がいなどのある生徒も高等部段階になると、将来の社会自立を目指して、通常 の路線バス、電車を利用した「自力通学」に取り組むことになるが、自分で判断する能力が低い知的・ 精神・発達障がいのある生徒が自力通学に取り組むに当たり、通学の安全確保と保護者や教職員等の 介助者の物理的・精神的負担等が課題となっている。 -4- ≪参考資料:児童生徒の状況(平成 22 年度学校要覧より)≫ -5- -6- ≪参考資料:通学状況(平成 22 年度学校要覧より)≫ -7- (2)スクールバスの運行状況(他に、横須賀コース・走水コース・大津コースの合計 5 コース) -8- 1.3 情報端末を利用した特別支援学校生徒の移動支援システムの概要 (1)武山養護学校の生徒の通学時における移動支援システムの仕組み 生徒が持つアクティブICタグからの u-code を学校周辺の通学路沿いの商店や住宅に設置した場 所情報コードを格納した読取装置で検知し、u-code と場所情報コードを紐付け通過場所や時間を含め た位置情報としてインターネット回線で一元管理センターへ送り、そこから自動的に生徒本人、生徒 の保護者や教職員等の携帯電話やパソコンへ、位置情報(通過場所や通過時間)やバスの乗車案内に して自動的にメール配信するものである。 さらに、保護者や教職員は、携帯電話やパソコンで一元管理センターへ問い合わせをすることによ り、生徒が通過したと思われる通学ルートを地図上で定められた通過場所の通過時間とともに見るこ とができる仕組みである 移動支援サービスの概要 移動支援サービスの概要 ●読取装置 通学路に面した家屋や店先 などに設置して、付近を通る 生徒を検知する。 読取装置 管理センター 管理者・教職員 アクセス メール タグ検知 ●アクティブICタグ 生徒の鞄などに 取付け、タグを携行 して通学する。 生徒 メール メール アクセス 保護者 携帯電話 ●メール通知 検知した場所に応じて、バス乗車案内、 正常な通過、指定ルート外の通過などが メール通知される。 ●通過履歴閲覧(アクセス) 全員の通過履歴が閲覧できる。 ●メール通知 検知した場所に応じて、学校の登下校、 正常な通過、指定ルート外の通過などが メール通知される。 PC ●通過履歴・通過経路閲覧(アクセス) 自分の子どもの通過履歴及び通過経路が閲覧できる。 6 -9- 2.移動支援サービス 2.1 本事業全体計画の検討 ユビキタス技術を使って養護学校生徒の自力通学のサポートと自力通学に取り組む生徒、生徒の保 護者や教職員の物理的・精神的負荷を低減させるために以下のことを検討した。 (1)移動支援サービス内容 ①生徒への移動支援サービス ・正常な通学ルート及び指定外ルートの通過情報 ・降車するバス停の案内 ②保護者や教職員への移動支援サービスの検討 ・生徒の登下校時における位置確認 ・生徒の通学ルートの表示 (2)移動支援サービス内容の妥当性を確認するため、保護者や教職員等にヒアリング及びアンケートを 実施 〔対象者及び内容〕 ①ヒアリング ・対象者:PTA役員、教職員(おもに自力通学の生徒を担当している高等部及びこれから自力通 学を目指す生徒を担当する中学部の教職員) ・内容:想定する実証実験の妥当性や意見と実際に生徒の自力通学におけるそれぞれの立場から見 た課題など ②アンケートの実施方法 ・対象者:高等部(分教室を含む)の保護者、小中学部の保護者、教職員等に分けて実施 ・内容:高等部と小中学部保護者には生徒の特徴と通学の現状及び課題など、教職員等には通学支 援の経験や課題など (3)ヒアリングやアンケートの結果に基づき想定した移動支援サービス内容の妥当性を検証するととも に、実施に問題点がないかの確認を行い、詳細を決定 (4)事業実施のための広報 ①事業実施時期までに事業参加者となる生徒の保護者や教職員に対して本事業の目的や方法を周知 する ②通学における事業のため、学校周辺の地域住民に本事業の目的や方法の理解を深め、読取装置設置 場所の協力を要請する施策を検討し、決定する (5)読取装置設置箇所の選定及び電波調査 ①養護学校の設置場所を選定し、生徒が持つICタグの検知状況を調査し、適切な場所を選定する ②通学路沿いの商店や住宅で生徒が正常なルートを通過したことが判断できる場所を選定する ③読取装置の設置方法の検討 ④読取装置設置後に生徒からの電波が正常に読取れるかを確認する (6)事業参加者への募集・機器貸出し・操作説明・登録・機器回収方法の検討 (7)事業実施後に参加者からヒアリング実施方法の検討 (8)事業成果の検証と、今後の方針及び課題のまとめ - 10 - 2.2 本事業の実施内容 2.1の全体計画の検討を踏まえ、以下の通り全体計画を策定し、事業を行った。 (1)移動支援サービス実施要領 実施期間:平成 22 年 10 月 25 日~平成 22 年 12 月 22 日 対象生徒数(タグ数):19 名 読取装置設置場所:10 箇所 (2)移動支援サービス内容 ①生徒への移動支援サービス ・正常な通学ルート及び指定外ルートの通過情報 ・バスの乗車案内 ※当初は降車するバス停の案内を、降車するバス停の一つ前のバス停で生徒のICタグからの情報 を読取装置で検知し本人にメールで知らせる方法を想定していたが、バス停間の時間が短く正確 にメールを送信できない可能性があることが判明したため取り止め、次にバスの車両に読取装置 の設置を検討したが、読取装置の設置台数が膨大になることにより断念し、乗車案内に変更した ②保護者や教職員への移動支援サービスの検討 ・生徒の登下校時における位置確認 ・生徒の通学ルートの表示 (2)移動支援サービス内容の妥当性を確認するため、保護者や教職員等にヒアリング及びアンケートを 実施 〔対象者及び内容〕 ①ヒアリング ・実施期間:平成 22 年 7 月 21 日~8 月 13 日 ・対象者:PTA役員、教職員(おもに自力通学の生徒を担当している高等部及びこれから自力通 学を目指す生徒を担当する中学部の教職員) ・内容:想定する実証実験の妥当性や意見と実際に生徒の自力通学におけるそれぞれの立場から見 た課題など ②アンケートの実施方法 ・配布:平成 22 年 7 月 23 日に学校を通じて配布 ・回収:7 月 30 日締切りで郵送にて回収 ・対象者:高等部(分教室を含む)の保護者、小中学部の保護者、教職員等に分けて実施 ・内容:高等部と小中学部保護者には生徒の特徴と通学の現状及び課題など、教職員等には通学支 援の経験や課題など (3)ヒアリングやアンケートの結果に基づき想定した移動支援サービス内容の妥当性を検証するととも に、実施に問題点がないかの確認を行い、詳細を決定 (4)事業実施のための広報 ①事業実施時期までに事業参加者となる生徒の保護者全員に個別面談方式で事業の目的、機器につい ての説明を行った ②教職員に対しては協議会副会長の校長先生より、職員会議等で本事業の目的や方法を周知した ③地域住民に対しては、町内会の月例会に併せて説明会を実施し、回覧版による本事業の目的や読取 装置設置場所の協力を要請した ・説明会実施日:平成 22 年 8 月 7 日、9 月 16 日 (5)読取装置設置箇所の選定及び電波調査 ①養護学校の下駄箱付近に設置し、生徒が持つICタグの検知状況を確認し設置場所を決定した ②通学路沿いの商店や住宅で生徒が正常なルートを通過したことが判断できるに設置した ③バス停付近(3 箇所)についてはバス停を利用する生徒を想定し周辺の検知できる場所に設置した ④読取装置設置後に生徒からの電波が正常に読取れるかを確認する (6)事業実施後に参加した生徒の保護者全員からヒアリングを行い、感想や意見などを聴取した (7)上記のことを分析し、事業成果の検証と今後の方針及び課題のまとめを行った - 11 - 2.3 情報コンテンツの作成 (1)自分で判断することの能力が劣る生徒に対しての情報提供の収受について以下のことを検討した。 ①生徒が機器の操作を行なわずに通学ルート(位置情報)が確認できること ・生徒が持つアクティブICタグで定められた場所で生徒の位置情報を自動的に発信する ・通学ルートやバスの降車情報を生徒が持つ携帯電話へメールや音で自動配信する ②生徒が理解しやすい情報提供を行う ・視覚:判断のしやすい画像情報で伝えることを見据えた簡単な文字情報を生徒の持つ携帯電話へ メール機能を使い提供する ・聴覚:生徒の好む音楽や音を生徒の持つ携帯電話へ着信音で知らせる (2)保護者や教職員等の物理的負担や精神的負担を低減させることに対して以下のことを検討した。 ①物理的負担の低減:自力通学を訓練するための情報提供 ・保護者や教職員が同伴や目視することなしに、一人で生徒が定められた場所に到達したときに保 護者や教職員の携帯電話やパソコンに自動的に生徒の位置情報をメールで配信する ・生徒の自力通学の習熟度合いを確認することができるために、生徒が通過したルートや時間をパ ソコンや携帯電話へ表示する ②精神的負担の低減:生徒の通学状況を確認できる情報提供 ・生徒が定められた場所に到達したときに保護者や教職員の携帯電話やパソコンに自動的に生徒の 位置情報と時間をメールで配信することにより保護者や教職員は画面を見るだけで確認がとれ るコンテンツを思考した (3)自力通学に取り組む生徒が持つアクティブICタグからの電波を読取装置で受信し、さらに読取装 置に付与された場所情報コードとあわせて一元管理センターに送ることで、生徒の位置情報と時間を 把握し、生徒や介助者(保護者や教職員等)に以下の移動支援サービスの提供を想定した。 ①取組み-1 正常ルートの案内(対象者:生徒、保護者、教職員) ・登下校時、生徒が正常ルートを通過している場合、介助者の携帯電話やパソコンに正常ルートを 通過している旨をメールで通知する ・生徒へは音で知らせることを想定していたが、音が苦手の生徒もいることが、ヒアリングの結果 判明した。そのため、生徒本人には音で知らせることを取り止めた。 取組みの詳細 取組みー1 正常ルートの案内 児童が登下校時に、正常なルートを通過している場合、メールを送信する。 ◆送信対象と送信場所 ノード場所 ① 学校 送信対象 児童 保護者 ② 通学路 ③ 通学路 ④ 通学路 ⑤ 通学路 ⑥ 通学路 ⑦ 通学路 ⑧ 通学路 ⑨ 三浦海岸 なし 保護者が正常通過場所として登録(申込書にて)した場合に正常ルート通過メールを送信 なし 登下校メール を送信 保護者が保護者サイトから登録(最大5箇所まで)した場合に通過メールを送信 なし 教職員等 なし ◆メールの内容 メール種類 正常ルート通過メール 項目 登下校メール 通過メール 表題 正常ルート通過通知 登校通知 (午前中に通過した場合) 下校通知 (午後に通過した場合) 通過通知 メール内容 正常に通過しています。 登校通知メールです。 通過通知メールです。 通過ポイント:三浦海岸駅 ニックネーム:太郎ちゃん 通過日時:12/13 08:10 ニックネーム:太郎ちゃん 通過日時:12/13 14:50 通過ポイント:武山養護学校 通過ポイント:広川商店 [email protected]***.jp [email protected]***.jp 送信元アドレス ⑩ 指定外 [email protected]***.jp ※青字は表示例です。 - 12 - 通知メール(イメージ) 受信メール 受信メール 受信メール ②取組み-2 指定ルート外の検知(対象者:生徒、保護者、教職員) ・登下校時、生徒の位置情報を指定ルート以外の地点で検知した場合、介助者へ指定ルート外を通 過している旨をメールで通知する。 送信メール例『通過ルート外通知メールです ニックネーム:○○○ 通過日時:12/12 15:00 通過ポイント:富士見小方面』 ・生徒へは音で知らせることを想定していたが、正常ルートと指定外ルートの音の違いを生徒自身 が判断することが難しいことに加え、音が苦手の生徒もいることが、ヒアリングの結果判明した。 そのため、生徒本人には音で知らせることを取り止めた。 取組みの詳細 取組みー2 指定ルート外の検知 児童が登下校時に、指定ルート外に設置された読取り装置、または保護者が予め指定ルート外として登録した 読取り装置で検知された場合に、指定ルート外を通過している旨のメールを送信する。 ◆送信対象と送信場所 送信対象 ノード場所 ① 学校 ② 通学路 ③ 通学路 ④ 通学路 ⑤ 通学路 ⑥ 通学路 ⑦ 通学路 ⑧ 通学路 ⑨ 三浦海岸 ⑩ 指定外 児童 なし 保護者が指定ルート外の通過場所として登録(申込書にて)した場合に 指定ルート外通過メール<児童用>を送信 指定ルート外通過メール <児童用>を送信 保護者 なし 保護者が指定ルート外の通過場所として登録(申込書にて)した場合に 指定ルート外通過メール<保護者用>を送信 指定ルート外通過メール <保護者用>を送信 教職員等 なし 保護者が指定ルート外の通過場所として登録(申込書にて)した場合に 指定ルート外通過メール<教職員用>を送信 指定ルート外通過メール <教職員用>を送信 ◆メールの内容 指定ルート外通過メール <児童用> メール種類 項目 指定ルート外通過メール <保護者用> 指定ルート外通過メール <教職員用> 表題 指定ルート外通過通知 指定ルート外通過通知 指定ルート外通過通知 メール内容 指定ルート外を通過してます。 正常ルートに戻ってください。 指定ルート外通過通知です。 指定ルート外通過通知です。 ニックネーム:太郎ちゃん 通過日時:12/13 14:50 氏名:東京 太郎 通過日時:12/13 14:50 通過ポイント:パン屋(サンロール) 通過ポイント:パン屋(サンロール) [email protected]***.jp [email protected]***.jp 通過ポイント:パン屋(サンロール) 送信元アドレス [email protected]***.jp ※青字は表示例です。 - 13 - 指定外通知メール(イメージ)定外通知メール(イメージ) 受信メール ③ 取組み-3 バスの乗車案内(対象者:生徒) ・生徒がバス停周辺に来たときにICタグの電波を読取装置が検知し、本人にメールで乗車すべき バス停とバス(何番乗り場の何行きのバス)を知らせるシステムを構築した。この取組みは、自 閉症など判断能力がある程度以上あり(文字情報の理解力がある)コミュニケーションの苦手な 生徒な生徒にとっては有効な手段になると思われることが判明した。 ※当初、降車案内を想定していたが、乗車案内に切り替えた。降車するバス停と 1 つ前のバス停に ノードを設置し、生徒が降りるべきバス停のひとつ前のバス停に設置した読取装置で生徒の持つ ICタグからの電波を捉え、生徒へメール配信すると同時に着信音で携帯に知らせることを想定 していたが、以下の理由で音での案内を取りやめ乗車案内に切り替えた。 ・バス会社より、バスの中で音を出すことは他の乗客からクレームがつく可能性があり好ましく ない ・降りるべきバス停と一つ前のバス停の距離が短く降車合図を生徒が受取る前に降車するバス停 に到達する可能性がある ・そのため、バスの中に読取装置を設置することを想定したものの、当該バス路線を走るバスが 特定の車両でないため、全てのバスに読取装置を設置しなければならないことが判明し、読取 装置の設置台数が多く、調達が不可能となった - 14 - 取組みの詳細 取組みー3 バスの乗車案内 登下校に、三浦海岸駅~武山住宅間の路線バスを利用している児童に対して、バスに乗車する前に 乗車案内をメール通知する。 ◆送信対象と送信場所 ノード場所 ① 学校 送信対象 児童 なし ② 通学路 ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 通学路 通学路 通学路 通学路 通学路 通学路 ⑨ 三浦海岸 ⑩ 指定外 なし バス乗車案内メール <三浦海岸用>を送信 【送信条件】 ・対象児童(※) ・下校時(午後)の通過 なし バス乗車案内メール <武山住宅用>を送信 【送信条件】 ・対象児童(※) ・下校時(午後)の通過 保護者 なし 教職員等 なし ※バス乗車案内メール送信の対象児童は、三浦海岸~武山住宅間の路線バスを通学に利用している児童。 ◆メールの内容 メール種類 バス乗車案内メール <武山住宅用> バス乗車案内メール <三浦海岸用> 項目 表題 バス乗車案内 バス乗車案内 メール内容 3番のりばから、「横3」か「衣2」の バスに乗ってください。 武山住宅バス停から、「横3」か「衣2」の バスに乗ってください。 送信元アドレス [email protected]***.jp [email protected]***.jp ※青字は表示例です。 乗車案内 (イメージ) 受信メール - 15 - ④取組み-4 通過ルートの表示(対象者;保護者、教職員) 登下校時に生徒を検知した時間と位置情報から、その生徒が通ったと思われるルートを保護者や 教職員の携帯電話やパソコンに表示する。 通過ルートの表示:パソコン(イメージ) 通過ルートの表示:携帯電話(イメージ) - 16 - 2.4 移動支援システムの構築 (1)移動支援システムの概要 生徒が持つICタグで読取装置へ u-code を送信し、読取装置の格納された場所情報コードと紐つけ 現在位置を特定する。特定された位置情報はインターネット回線で一元管理センターに送られる。 生徒には、一元管理センターから生徒が持つ携帯電話へ場所情報コードと連携したアプリケーショ ン・サービスでメールが自動的に配信される。検知された場所や生徒の属性により通過情報(正常ル ートを通過しているか、指定外ルートを通過しているか)やバスの乗車案内(経路情報)の内容とな り配信される。 保護者や教職員へは、一元管理センターから携帯電話やパソコンに同じく場所情報コードと連携し たアプリケーション・サービスでメールが自動的に配信される。また、保護者や教職員は携帯電話や パソコンから一元管理センターに問い合わせをすることにより、場所情報コードと u-code に基づき解 析された生徒が通過したと思われる軌跡を画面上の地図で確認できる。 【位置特定技術】 (読取装置 内部) 読取装置 リーダー ICタグ コントローラ 無線ルータ u-code 読取装置 (場所情報コードを格納) 生徒が持つアクティブタグから、 読み取り装置にu-codeを送信 検知エリア:10~20m 通過場所 通過時刻 一元管理センター インターネット網 読取ったu-code + 読取装置に格納された場所情 報コードを一元管理センター に送信 - 17 - u-codeに紐づけた生徒の 位置を特定し、通過場所・通過 時間を管理保護者・教職員等へ メールで送信 (2)読取装置設置場所 ①読取装置設置場所については、学校、学校周辺のバス停2箇所(一騎塚、武山住宅前)、バス停か ら通学路の交差点周辺の商店や住宅6箇所とバス利用者の多い三浦海岸駅のバス停を選定し、合計 10 箇所に設置した。 ②今回の実証実験は約 2 ヶ月間ということに加え、期間が終了したときに装置を撤収するため簡易型 のものを屋内に置き(1箇所は屋外:商店の2階のベランダ)、設置場所の電気を使用させてもっ た。 ③設置に当たっては事前に選定した商店や住宅を訪問し、今回の事業説明を行って了承を得た。設置 した商店や住宅はこの事業に対して非常に協力的で短期間(3日間)で設置を完了することができ た。 読み取り装置設置箇所 【読取装置設置箇所】 番号 5 一騎塚バス停 6 名称 ① 武山養護学校 ② 官舎出入口周辺T字路 ③ パン屋(サンロール) ④ 武山住宅バス停周辺 ⑤ 一騎塚バス停衣笠方面 ⑥ 一騎塚バス停林方面 ⑦ T字路 ⑧ 横浜トヨペット武山店 ⑨ 三浦海岸駅バス停前 ⑩ 富士見小方面 学校 出入口靴箱付近 7 8 パン屋 10 3 武山養護学校 2 三浦海岸駅 4 9 1 武山住宅バス停付近 5 読取装置例(武山住宅 バス停付近 屋外設置) 読取装置例(三浦海岸駅 バス停付近 屋内設置) - 18 - 2.5 移動支援システムの運営管理 (1)実証実験実施に先立ち参加する生徒の保護者と面談し、今回の事業で出来ること出来ないこと、不具 合が生じた場合の問い合わせ方法などの理解を深めるとともに、生徒の通学ルートと生徒の特徴に合 わせた支援方法(利用の仕方やメール配信をする場所など)を検討し、決定した。 (2)保護者との同意に基づき決定した内容(メール配信場所やパスワードのなどの必要情報)をシステム へ登録した。 (3)実証実験期間中の管理者用システムについては、協議会の委員の協議会副委員長(養護学校校長)及 び養護学校管理職(副校長、教頭)、協議会事務長、協議会システム担当者が扱えることとした。 (4)管理者は登録された生徒の状況を管理者画面で確認できる。(下図参照)この管理者用画面では、登録 された生徒の通学状況を閲覧でき、一度に全員分見ることも、学年ごと、クラスごと、一人だけも閲 覧できる。また、過去の状況も確認できる。 【管理者用画面】 - 19 - 2.6 移動支援システムの実施準備 移動支援サービスのシステム構築に必要な項目を抽出し、スケジュールを以下のとおりとした。 - 20 - 2.7 事前ヒアリング及びアンケート調査 (1)保護者・教職員へのヒアリング調査 平成 22 年 7 月 21日から 8 月 13 日まで実施した。保護者 7 名(PTA役員)教職員 27 名に対し、 作成した事業概要説明資料と実際に使うアクティブICタグと読取装置を見せて、今回の事業内容を 説明し、今回の移動支援サービスの内容と自力通学における現状と課題についてのヒアリングを行い、 下記の意見などを得た。 ①生徒について ⅰ)生徒の特徴の個人差が大きい ・自力通学に問題のない(現金も使え、バスにも乗れる)生徒もいれば、同伴者なしには、通学で きない生徒もいる ・音が苦手な生徒がいる ・突発的なこと(車が突然来たとき、犬がいたとき)があるとパニックになる生徒がいる ・自力通学が出来そうな生徒がいる ⅱ)バスの利用における課題 ・バスが決まった時間に来ないときに対応が難しい ・乗り間違いをして迷子になった生徒がいる ・決められたバス停で降りれない生徒がいる ⅲ)電車の利用における課題 ・電車に慣れていない生徒が多い ・乗り過ごすと遠く(東京など)まで行ってしまう ②教職員について ・バス停までの同伴や生徒に気づかれない見守りなど、生徒に自力通学を教えるまでの負担がある ③保護者について ・生徒が自力通学できず、スクールバスも利用できないため登下校に同伴している親がかなりいる ・生徒は操作できないが、場所確認のためGPS携帯電話を持たせている保護者がいる ・携帯の操作が苦手な親がいる ④今回のモデル事業について ・少しの距離でも一人で歩くことが本人の身辺自立に大きな成果となる ・安心感を与えてくれる ・自力通学に役立つと思われる (2)アンケート調査 平成 22 年 7 月 16 日に配布し、7 月 30 日締切りで行った。対象は、教職員等 131 名、高等部保護者 全員 108 名、小中学部保護者全員 101 名。回収者数(回収率)は、教職員等 50 名(38%)、高等部 保護者 42 名(38%)、小中学部保護者 47 名(47%)であった。 実施時期が学校の夏休み直前の配布となり、児童生徒の保護者からの回収は郵送で行った。 - 21 - ①【教職員等へのアンケート結果】(131 名) Ⅰ.ご記入者について (1)年齢 項目 全体 21~29 歳 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60 歳代 無回答 回答数 50 9 7 12 19 1 2 % 100.0% 18.0% 14.0% 24.0% 38.0% 2.0% 4.0% (2)性別 項目 全体 男 女 無回答 回答数 50 22 26 2 % 100.0% 44.0% 52.0% 4.0% - 22 - (3)職種について 項目 回答数 全体 管理職 教職員 事務職 介助員 その他 無回答 50 1 47 0 0 1 1 % 100.0% 2.0% 94.0% 0.0% 0.0% 2.0% 2.0% その他の内容 臨任 (4)担当学部について 項目 全体 小・中学部 A 小・中学部 B 高等部 A 高等部 B 分教室 その他 無回答 回答数 50 7 15 2 17 6 3 0 % 100.0% 14.0% 30.0% 4.0% 34.0% 12.0% 6.0% 0.0% - 23 - Ⅱ.児童・生徒の通学の支援について 1.児童・生徒の通学時に移動の支援をしたことがありますか . 項目 全体 ある ない 無回答 回答数 % 50 35 13 2 100.0% 70.0% 26.0% 4.0% ※①あるとお答えの方(35 名)にお尋ねします。 どのようなことを行いましたか 項目 回答数 登校時下校時のスクールバス等の乗降補助 自力通学指導のための同伴 その他 22 19 10 - 24 - その他の内容 本校には 4 月からなので、該当生徒がいません。過去には他校で②のバス、駅まで等の支援はしました。 現場実習時の通勤指導 居住地交流日の移動支援 自力通学のため後追い 自力通学指導の見守り 教育支援部・高等部で計画した高等部生徒対象の登下校指導。登下校時に問題行動を起こした生徒のケ ース会及び個別指導。拡大して多くの職員に見守ってもらうための依頼等。 ちゃんと交通マナーを守り、バスに乗れたか、生徒に見つからないように後ろで見ていた。間違ったバ ス停で降りてしまい、捜索をした。 児童が落ち着いてバスに乗れず、途中まで同伴し、下車した。 スクールゾーンエリアの巡回 路線バス、乗車指導 自力通学指導時の保護者との電話連絡 Ⅲ.担当する児童・生徒について 1.担当する児童・生徒の行方が 30 分以上わからなくなったことはありますか 項目 全体 ある ない 無回答 回答数 50 9 39 2 % 100.0% 18.0% 78.0% 4.0% 回答者のうち18%が児童生徒の行方がわからなくなったことを経験している。 - 25 - ※①あるとお答えの方(9 名)にお尋ねします。 (1)学校内での回数 項目 回答数 全体 5 回未満 5~10 回未満 10 回以上 無回答 9 5 0 1 3 % 100.0% 55.6% 0.0% 11.1% 33.3% (2)学校外での回数 項目 全体 5 回未満 5~10 回未満 10 回以上 無回答 回答数 9 5 1 1 2 % 100.0% 55.6% 11.1% 11.1% 22.2% - 26 - ②【高等部保護者へのアンケート結果】(108 名) Ⅰ.お子様について (1)年齢 項目 回答数 全体 15 歳 16 歳 17 歳 18 歳 無回答 % 42 10 13 16 2 1 100.0% 23.8% 31.0% 38.1% 4.8% 2.4% (2)性別 項目 全体 男 女 無回答 回答数 42 29 11 2 % 100.0% 69.0% 26.2% 4.8% - 27 - (3)障害手帳について 回答 項目 数 % 全体 42 持っている 持っていな い 無回答 40 100.0 % 95.2% 2 4.8% 0 0.0% ※①持っているとお答えの方(40 名)にお尋ねします。 ア.手帳の種類 項目 回答数 身体障害者手帳 3 療育手帳 40 精神障害者保健福祉手帳(障害 1 者手帳) 精神障害者保健 福 祉 手 帳 (障 害 者手帳 ) - 28 - 療育手帳 身体障害者手帳 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 イ.障害等級(障害の程度) 項目 回答数 2 級、A1 3級 A A1 A1 第 1 種 A2 B1 B2 1 1 1 4 1 8 7 4 (4)学部について 項目 全体 A(肢体) B(知的) 分教室 無回答 回答数 42 0 31 11 0 % 100.0% 0.0% 73.8% 26.2% 0.0% - 29 - Ⅱ.通学の現状について 1.居住地について 項目 回答数 全体 横須賀市 逗子市 三浦市 葉山町 その他 無回答 その他の内容 鎌倉市 42 33 2 5 1 1 0 % 100.0% 78.6% 4.8% 11.9% 2.4% 2.4% 0.0% 2.登校時について (1)通学時間 項目 回答数 % 全体 42 100.0% 10 分 2 4.8% 20 分 3 7.1% 30 分 8 19.0% 40 分 8 19.0% 50 分 3 7.1% 60 分 11 26.2% 70 分 2 4.8% 80 分 2 4.8% 90 分 2 4.8% 120 分 1 2.4% 回答者の 4 割強の生徒が片道 1 時間以上かかり、2 時間かかる生徒もいる。 - 30 - (2)通学方法 項目 回答数 徒歩 路線バス 電車 自家用車 その他 24 20 18 9 5 その他の内容 移動支援の車両 事業所 送迎、業者の車 ヘルパー事業所車利用 ヘルパーさん送迎車 ※②路線バス③電車とお答えの方(28 名)にお尋ねします 利用する(乗車・乗換・下車)バス停や駅名をご記入ください 件 内容 内容 件数 数 三浦海岸駅前 11 馬堀海岸 1 武山住宅 9 追浜 1 津久井浜駅 7 神武寺駅 1 京急久里浜駅 6 京急浦賀駅 1 一騎塚 5 京急大津(電車) 1 久里浜駅 2 京急津久井浜駅 1 山手南 1 京急電鉄 1 剱崎バス停 1 京急三崎口駅 1 JR 東逗子駅 1 県立大学 1 YRP 野比 1 衣笠十字路 1 井戸店 1 新大津駅 1 - 31 - 内容 新逗子駅 新逗子バス停 高坂 通研 長井バス停 野比駅 林バス停 平坂上 堀の内下車 件数 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3.登校時の同伴者について 項目 回答数 全体 有 無 有る場合も ある 無回答 % 42 11 27 100.0% 26.2% 64.3% 4 9.5% 0 0.0% ※①.有 ③.有る場合もあるとお答えの方(15 名)にお尋ねします 同伴者はどなたですか 項目 回答数 母親 12 父親 3 兄弟 0 祖父母 0 その他 10 その他の内容 事業所 ヘルパー ボランティア 件数 1 8 1 - 32 - 4.下校時について (1)通学時間 項目 回答数 全体 10 分 20 分 30 分 40 分 50 分 60 分 70 分 80 分 90 分 120 分 無回答 % 42 1 3 7 9 4 10 3 1 2 1 1 97.6% 2.4% 7.1% 16.7% 21.4% 9.5% 23.8% 7.1% 2.4% 4.8% 2.4% 2.4% (2)通学方法 項目 徒歩 路線バス 電車 自家用車 その他 その他の内容 送迎、業者の車 ヘルパーの送迎車 回答数 26 20 18 7 3 件数 1 2 - 33 - ※②路線バス③電車とお答えの方(28 名)にお尋ねします 利用する(乗車・乗換・下車)バス停や駅名をご記入ください 内容 件数 内容 三浦海岸駅前 11 京急津久井浜駅 武山住宅 9 京急三崎口駅 津久井浜駅 6 県立大学 京急久里浜駅 6 衣笠十字路 一騎塚 4 新大津駅 久里浜駅 2 新逗子駅 山手南 1 新逗子バス停 毘沙門もしくは剱崎バス停 1 高坂 JR 東逗子駅 1 通研 YRP 野比 1 長井バス停 井戸店 1 野比駅 追浜 1 林バス停 神武寺駅 1 平坂上 京急浦賀駅 1 本町 京急大津(電車) 1 - 34 - 件数 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 5.登校時の同伴者について 項目 回答数 全体 有 無 有る場合もある 無回答 42 11 27 3 1 % 100.0% 26.2% 64.3% 7.1% 2.4% ※①.有 ③.有る場合もあるとお答えの方(14 名)にお尋ねします 同伴者はどなたですか 項目 母親 父親 兄弟 祖父母 その他 その他の内容 ヘルパー ボランティア 叔母 回答数 11 3 0 0 9 件数 7 1 1 - 35 - Ⅲ.通学時以外の移動(外出)について 1.通学時以外に一人で外出することができますか 回答 項目 % 数 全体 42 100.0% 【移 できる 25 59.5% できない 17 40.5% 無回答 0 0.0% - 36 - Ⅱ.3.登校時 同伴者が変わる理由はなぜですか 理由 基本的に母が付いていますが、父が仕事の休みの日には交替することがあります。 ヘルパーに頼める時間が決まっていて、足りないので。 ヘルパーと母親で送迎を分担しているから。 忙しい、体調不良 ヘルパー利用が出来ない場合は、母親が付き添うようになります。 仕事。家族以外とも活動できるようにする 家族以外の人との行動にて、公共の場に慣れて欲しい為 母親の疲労、通院、兄弟の用事など Ⅱ.5.下校時 同伴者が変わる理由はなぜですか 理由 基本的には母が送迎共にしていますが、父親の仕事が休みの日は交替することもあります。 又、兄・妹の学校行事の都合で変更することもあります。 通院や習い事があるため ヘルパーと母親で送迎を分担しているから。 忙しい、時間が舞い合わない。重複回答 保護者面談等で学校へ行くようになった場合は、本人と一緒に下校してくるようになりま す。その場合バスを利用するので、大変時間がかかります。(自宅に戻るまでの所要時間) 短縮時間の時に実家に帰る場合もある為 調子が悪い時 母親の疲労、通院、兄弟の用事など Ⅳ.1.(2)携帯電話についてのご意見等あればご記入ください 内容 GPS は使いたいけれど、どこかに置いてきてしまいそうで、持たせられません。他人が勝手 に通話やサイト利用等をしてしまい、困ったという話を知人がしていました。 途中のトラブルなど、突発的な事の連絡手段として有効。公衆電話の設置が少なくなってい る現在では、通信手段として利用価値は大きい。子供によっては、問題行動となることも想 定される。 携帯を友達に貸して番号を登録され、「人に貸すことはいけないこと」だと注意しました。 通話以外にゲームやいろいろなサイトがあるが、有害サイトやゲームなどにはまりすぎて取 り返しのつかない状況に陥る危惧があり、社会に出るまで与えないつもりです。 今の時代、何かと事件が多い。秋葉原事件、サリン事件、人を刺す事件、こわい世間、道を 歩くときも、注意しなければならない。 SOS や場所が確認できるものが欲しい。 持参した方が便利ですが、本人が使い方を分かりません。(操作できない) バスや電車の中ではマナーにしているので、音は出したくない。 知らないうちに音楽サイトを見てしまい、多額になってしまったので、こちらも注意しなが ら、必要に応じて使うよう気をつけている。 学校側で定期的に携帯電話の使用注意事項の講習をして欲しい。 使えませんが、持っている事で、GPS で本人の確認が出来るので、親の立場としてはとても 安心して待っていられます。自立への一歩に繋がっていると思います。 簡単で最小限の機能のものなら持たせたい、と考えている。 - 37 - Ⅳ.3.(4)ゲーム機についてのご意見等あればご記入ください 内容 ゲーム機のボタンに興味があり、ゲーム本体は理解できずに使用。イライラしてゲーム機数 台壊した。 難しいゲームソフトでパニックを起こすことが過去にあった。基準年齢以下の易しい物で も、スピード・テクニックなどついていけず、イライラが増大する。強制的に飛ばせる機能 がついていれば良いと思うことが何度がありました。 時間を守る事が出来ず、長時間 play になってしまう。 1 人で外出することはできないので、ゲーム機で遊んでしまう。親の目の届くところでゲー ムしているのは安心。 DS のゲーム機 やる時間を自分で考えてしている そんなに好きではないようです。たまに少しやる位。 時間を決めて出来ないので、利用時間を設定出来るといい。 あまり刺激の強いゲームなどは使用しないように言っている。 wii のボウリングは、現実のボウリングが好きなので、比較的覚えるのが早く、余暇に楽し んでやっています。しかし他のゲームには興味を持たないので、少し他のゲームも楽しめた らと思います。 学校内のパソコンで学習用ソフトを利用して欲しい。 Ⅳ.5.その他操作できる情報機器等があればご記入ください 内容 DVD DVD デッキ・ビデオデッキ HDD に録画されたものを選び出し、再生して観る。DVD を入れて再生を押して観る。 ウォークマン 親の携帯電話で、i-モード等を隠れてやっている。 機械及び電化製品のボタンに興味があり、操作しようとする。公衆電話や携帯も同じく、人 の物でも見ていない時勝手に使用する。 携帯電話 テレビとビデオデッキ。リモコンはスイッチが小さくて見えないが、本体での操作はできる。 電子辞書 ビデオ、DVD、オーディオ、OK ファクシミリ、コピー、プリンター プレステーション 3 Ⅴ.5.迷子になった時 (何歳のとき、どこで、何をしていたとき、解決方法等をご記入ください) 内容 6 歳(小 1 年入学式の時)、ランドセルを背負っていなくなってしまった。車で捜して見つ かった。今まで通っていた愛児園の方向に歩いていた。 - 38 - 最終は 12 歳小 6 の夏。同居の祖母(当時 78 歳)と留守番をしていました。お金に興味を持 ち、学校でも買い物学習を行っていた時期です。兄の貯金箱(透明)から千円札を出し、玄 関を開けて外に出ました。門は祖母の部屋の目の前なので、わざわざ隣家の裏から本人の足 で 20 分ぐらいの場所にあるセブンイレブンでアイスクリームを買おうとしている所を発見 しました。行きそうなスーパーや学校等へは電話を入れ、大人数名で捜しました。食べ過ぎ 防止でアイスクリームを買い置きしないようにした為、こっそり買おうと、普段利用しない けれど、通学路で見かけていた店へ、親の留守を狙って実行したようです。その後見守りを 強化しました。 3 歳半ぐらいのときに、公園で待たせ、暫くして戻った時には居なかったので捜しました。 おばあちゃんの家に向かう途中で保護されました。少しの間でも 1 人にしたのがいけなかっ たと反省しています。 小学生時代全般。行きそうな所を捜す。 小学校入学前にあったと、おばあちゃんが話していました。私が保護者になる前の出来事の ため、詳しい内容分からず。 4、5 歳の頃 2 度。いちずれもちょっと目を離したスキに(1.2 分)。家にいて普通に。一度 は駐在所のお巡りさんから TEL。他は探し回っていたら、声を掛けて頂いて(見た、向こう の方へ歩いていた)、その後はぷっつりと。解決方法→? 10~12 歳位。スーパーで買い物していた時、本人が店員に迷子になった事を伝え、店内放 送をかけて欲しいと自分で頼んだ。ある程度の年齢まで手を繋ぐ、近くを歩くと言う約束を 守らせ、成長により、自立する準備として、何かトラブルになったら店員さんやレジ・サー ビスカウンターの場所や役割を教えて、どうするのが良いのか、買い物など行った時に教え ていた。 1 歳→スーパーで買い物中。手を繋ぐことが嫌だったため、チャイルドシート付のカートを 利用。8 歳→ディズニーランド。抑制させる事が嫌なため、行く方向へ親もついて行く。そ の他細かくありますが、大きい迷子は上記。 6 歳のとき、家にいたと思っていたら、いつの間にかどこかへ。近所、店などを父母で捜す が、なかなか見つからず…。小学校へ通学路をたどりながら行くと、学校の校庭で遊んでい た。入学する前から登校する準備として信号の渡り方から練習していて、1 人で行けるか冒 険してみたかったのだろうか。1 人で小学校まで行ったのか、誰かの後をついて行ったのか、 未だに分かりません。今思うと怖いですね。 8 歳の時、静岡で海水浴に行ったとき。少し捜したら見つかって、ホッとしました。 3 歳位の時、スーパーで買い物をしていたとき。店員に保護。3 年生位のとき、ディズニー ランドでパレード見学中に。迷子センターに保護。 保育園の遠足の時、マザー牧場で急にいなくなった。30 分程で見つかったので、他人の協 力を得ずにすんだ。ちょうど帰宅のための集合時間の間際で皆さんに迷惑をかけずにはすん だ。(一緒に豚を見ていたが、近くの羊の群れが通り過ぎたので、それにくっついて行って しまった。親は下の子がむずがっていたので、豚を見せて機嫌をとっていたり、オムツを見 ていたその 1~2 分の間に、断りもなくいなくなってしまった。)解決方法は特になく、た だ必死に下の子をおぶって走り回っただけ。 3 歳ぐらいです。デパートに行っていて。 3、4 歳の時。家から出て行った(母のスキを見て)。近所で発見。近所の人には障害を話 した。交番にも障害のあることを伝えた。療育機関に通い始め、迷子にさせない日中の過ご し方を習った。 8 歳の時に、自宅の前で私が忘れ物を取りに家の中へ戻った間にいなくなりました。(普段 はその場所で待つことが出来ていたので油断しました。)近所の方がふらふらとしていたの で、警察に連絡してくださって、少し離れた所でパトカーに乗せられていました。おそろし かったです。 - 39 - 中学の時、自宅で留守番をさせたときに。知っている方で、親切な方が来るまで待っている ようにすすめられました。 小学生 1 年生の時(入学したて 5 月)。祖母が自宅に来ていて、帰宅する際、目を離したス キに祖母を追っていってしまった。(その経過が判明したのは、本人が発見されてから)し かし、祖母の家に到着していれば問題なかったのだが、少し道を反れて、祖母宅の近くの理 髪店の前に数時間居た。店舗前にあった映画(キャラクター)のポスターに釘付けになって いた様子を不審に思った店の方が本人に名前等を尋ねたのだが返答がなく、運良く小学 1 年 生ということで、住所・名前入りの名札をしていたため、自宅に連絡が入って保護された。 警察にも連絡を入れて、捜索に協力して頂いた。 2 歳~3 歳の頃、地元のデパートで、迷子になりました。 2 歳ぐらいの時に一回だけ。プリンスホテルでキティーちゃんを見に行ったときに迷子にな り、噴水の中に入って遊んでいる所を係員に見つけられて、保護されていました。 4 歳の時、スーパーで買い物中外に出た。 7 歳、自宅から。就学前は幼稚園から時々。カギを厳重にし、行動を見守るしかない。外出 時は目を離さぬよう注意している。 8 歳の時、おつかいに行き、なかなか帰ってこないので探しに行ったら、飲み物とケーキで お茶していた。近所の階段で・・・。 13 歳ぐらい。買い物をしていて。館内放送で、1 人で戻ってきた。 家族で出かけた時。 高 2(16 歳)の時に、バスを乗り間違えて、JR 横須賀行に乗っていってしまいました。学 校に連絡をし、何人かの先生方に捜して頂きました。携帯の GPS で本人の動きは確認してい たので、バスの乗り間違えも、どのあたりにいるか分かりました。結局をバスを乗り換えて 池上十字路のあたりでバスを下りたため、そのあたりで先生方に見つけてもらいました。GPS でちくいち捜している先生へ連絡が取れたので、安心していました。 小学生の時に、商店街で買い物の際、少し目を離したスキにいなくなり、警察に連絡してパ トカーで見回って頂き、発見されました。そのほか 3~4 回あります。 リュックの中に自分の名前・連絡先を書いたホルダーをカバンに付けていた。 Ⅵ.通学における課題があればご記入ください 内容 路線バスの練習をさせたいが、母子家庭であり、勤めている為、厳しい。 公共の交通機関では、徒歩-バス-徒歩-バス-徒歩となり、乗り継ぎが難しいと判断していま す。親が付き添って教えるべきと分かっていても、往復の送迎の時間を考えると実行できず にいます。 バスに乗ったとき、他の高校生との関係が心配。今のところは無いようですが、何か問題が 起きたとき、自分では対処が難しいと思う。バス停から学校までの距離があるので、近くま でバスが通ったら良いのですが…。 信号、歩道橋、興味を引くお店や知人に途中で出会うと、そこから動きが止まってしまう。 言葉の理解度や意味が分からない障害者にとっては、自力通学が困難である事。毎日同じ道 を練習しても、信号機の理解が出来ない者にとっては難しいです。 順番を守ってバス待ち出来ているか?大声を出していないか?他の人とのトラブルの心配 (注意を受け、素直に聞くことが出来るか)。正味バスに乗っている時間が合わせて 25 分 くらい。武山住宅で待ち時間 20 分、三浦海岸駅で乗り継ぎが出来なかったら 30 分近く。こ れはバス会社にお願いすることなのですが…。ちょっとつらい!! - 40 - 自力通学の場合、バスの車内での生徒同士のトラブル、他の乗客との関わり方等、車内のル ールを学ばせてから自力通学をさせることが大事だと感じている。家庭での指導が一番大切 だと思いますが、学校側ももう少し、通学路で起きている事について考えて指導にあたって 欲しいです。 電車が何かの事故で動かなくなったと時、アナウンスを正確に聞いて自分で判断できるかが 課題。 乗り過ごしの時の対応。Pasmo の使用方法。 公共交通機関を利用していますので、変な悪ふざけで他の乗客の方に迷惑をかけていないか どうかなど、気がかりです。どうしても駅などで同じ学校の生徒と会うと、時に興が乗りす ぎて、騒いでしまうこともあるようです。また、一緒の子も発達障害だったりするので、雰 囲気的に自分たちがどうしなくてはいけないか察知する能力が乏しく、それでエレベーター を止めてしまったりしている事も実際ありました。親や学校の目の届かない死角が多く、心 配は未だにつきません。 知的障害のある方が、電車・バスを利用しないと行かれない場所に養護学校があること自体、 疑問を感じる。神奈川県は養護学校の設置に関して、一定の基準、そして計画を持つべき。 その委員会に当事者として参加するのが、困難さを伝えるのに有効と考える。 公文などの教室に、小学生から通わせました。中学校になって、部活動が忙しくなりやめま した。 車内、駅内でマナーを守る。困ったときは駅員さんなどに伝える。 自力通学は将来自分で交通機関を利用するスキルを修得する。更に広い意味では自立力を養 い、判断力を身につける等のよい機会ではあるが、常に危険と家族の不安を伴い、同時にリ スクも背負う。家庭から学校までの間の通学については、家庭での自己責任とされる事が多 く、精神的に孤立することも多い。もともと通学バスが不足し利用出来ないという所からや むを得ない自力通学でもある事においても、通学途中の安全管理について、学校又は行政の 介入が望まれる。 自力通学練習期間は親が付き添わなければなりません。朝の忙しい時間帯に別の兄弟等を放 って自力通学に付き添うことは、とても負担がかかります。年々親も年を取っていく為、親 の体力がなければ、本人に自立登校させたい気持ちは沢山あっても、とても難しい状況にな ります。武山養護から自宅との距離が遠い為、自力通学させるには時間・日数が必要となり ます。ヘルパーに頼みたくても、空いているヘルパーがいなければ、結局親に全て負担がか かり、体調も崩しました。 文字が読めないので、形で乗るバスを判断している。短縮の日に、バスの時間が分からない ので、下校時とても待ちます。それでも我が娘は何とか自力通学出来ているので、後に続く 子ども達、そしてその家族の為に少しでも楽に楽しい気持ちで通学できる日が多くなるとい いと思います。 公共機関を利用する場合、ちょっとした行動が周囲を驚かせる。周囲の人達の認識が深まっ て欲しい。 学校は家から近いので 10 分で着きますが、電車が好きなので、そのままどっかに行ってし まわないように注意しています。中学の時に何度もなったので。 失敗も成功の元と言うことで、親も子供と一緒に色々挑戦していけるといいと思います。し かしこれも携帯の GPS があっての事だと思います。 1 人でバスに乗って歩いて学校まで行くには、バスの本数や学校近くのバス停までのバスが なく、乗り換えをしないと行けない状況です。 - 41 - Ⅶ.通学の支援策に対する希望及び提案をご記入ください 内容 生活が苦しい為、お金のかからないヘルパーが欲しい。 小学校では下校指導があり、月に1回程度、担任と下校するという日がありました。普段車 での送迎でしたが、そのときは徒歩で(通常 20 分位の道程)1 時間かけて下校しました。 学区外の生徒は電車を使う人もいました。親と教師とでは違う視点での気づきもあり、本人 の意識も変わるので有効でした。 ポイントポイントに先生やボランティアの方がいて欲しい(特に悪天候の時)。バスの中に 状況が分かるボランティアの方やヘルパーさんが乗車してくれると助かります。 学校付近の要所に指導員がいて下さると助かります。 特にありません 学校に行く途中の交差点では、養護学校に通学送迎している保護者は、児童の来るのが分か る時は止まって待ちますが、デイサービスの車や一般車両は止まらず横切ります。とても危 険です。もっと一般車両やデイサービスの車の理解が得られればと思います。 特になし。何事も勉強だと思っているし、きっと本人の為になる(?)と。 特になし 困っている様子が分かれば、声かけして欲しい。 公共交通期間内での同年代の生徒(健常者)の武山養護学校生徒に対するマナーの悪さはお どろく。周辺学校の関係者による指導をお願いしたい。 自力通学が出来ない児童へは、スクールバスなどの利用をさせて欲しいと思います。 なし 安全な通学が出来れば、と思います。 自力でいかれない人のためサポートが欲しい。三浦市はヘルパーが使えない。ボランティア やヘルパーが使えるようにして欲しい。 まず母親が安心出来るキョリが出来ること。生徒本人がほんの少しでも自力で出来たという 自信を持てるように考えてください。たとえハタから短いキョリと思っても、本人が自信を 持ったら、生きる力につながっていくと思う。 通学用のバスが必要に応じて使えたら良いと思う。 先生方のバス停までの指導を個々に地道にやって頂きたい。自力通学のスタートになると思 っています。 自力登下校の出来ない子供達の為に、スクールバスを高等部にもお願いしたい。 小学~高校まで、スクールバスを出して欲しい。 - 42 - Ⅷ.その他ご意見等あればご記入ください 内容 この先就労した場合、場所によっては送り迎えは厳しい。通学のことだけではないが、まと もな仕事にも就けない。この先どうやって生活していけるのか不安だ。 本人に音声で指示を与える事が出来ると便利なのですが。 特にありません 学校以外に出かける時、もっと簡単に介助員の方を頼めるといいです。 お忙しいところ、お疲れ様です。よろしくお願いします。 自力通学が出来る子供ではありませんが、もし又以前のように迷子になった時などに早くみ つけられるよう、GPS などがついていて、ケイタイより小さく、いつも身につけられるよう なものがあれば、外出の時はいつも身につけられて、安心感があるのではと思います。知的 な障害児以外、お年寄りや痴呆症の方などにも対応できて良いと思うのですが。 なし 親の急用、病気の時、送迎サービスが欲しい。 本当はもっと早く行政が手がけるプロジェクトだと思う。この結果は子供達だけでなく、介 護(老人の)にもきっと役立つ事だと思います。 とにかく学校のトイレの改修工事をして欲しい。臭いがキツイ。 - 43 - ③【小中学部保護者へのアンケート結果】 武山養護学校モビリティサポート事業のアンケート (小・中学部保護者 101 名) Ⅰ.お子様について (1)年齢 項目 全体 6歳 7歳 8歳 9歳 10 歳 11 歳 12 歳 13 歳 14 歳 15 歳 無回答 回答数 47 5 9 7 2 1 2 5 7 4 3 2 % 100.0% 10.6% 19.1% 14.9% 4.3% 2.1% 4.3% 10.6% 14.9% 8.5% 6.4% 4.3% (2)性別 項目 全体 男 女 無回答 回答数 47 31 13 3 % 100.0% 66.0% 27.7% 6.4% - 44 - (3)障害手帳について 回答 項目 % 数 全体 47 100.0% 持っている 46 97.9% 持っていない 0 0.0% 無回答 1 2.1% ※①持っているとお答えの方(46 名)にお尋ねします。 ア.手帳の種類 項目 回答数 身体障害者手帳 6 療育手帳 46 精神障害者保健福 祉手帳(障害者手 0 帳) - 45 - イ.障害等級(障害の程度) 項目 回答数 A1 A2 A2、第 1 種 2級 2 級、A1 B1 B2 12 10 2 1 2 4 2 (4)学部について 項目 回答数 % 全体 A(肢体) B(知的) 47 1 43 100.0% 2.1% 91.5% 無回答 3 6.4% - 46 - Ⅱ.通学の現状について 1.居住地について 項目 回答数 全体 横須賀市 逗子市 三浦市 葉山町 その他 無回答 47 37 2 5 2 0 1 % 100.0% 78.7% 4.3% 10.6% 4.3% 0.0% 2.1% 2.登校時について (1)通学時間 項目 全体 10 分 20 分 30 分 40 分 50 分 60 分 70 分 80 分 90 分 無回答 回答数 47 2 5 5 5 4 16 2 2 1 5 % 100.0% 4.3% 10.6% 10.6% 10.6% 8.5% 34.0% 4.3% 4.3% 2.1% 10.6% - 47 - (2)通学方法 項目 徒歩 スクールバス 自家用車 その他 回答数 6 38 9 3 その他の内容 路線バス 東急バス ※②スクールバスとお答えの方(38 名)にお尋ねします。 自宅からスクールバス乗り場までの移動方法は何ですか 項目 徒歩 自家用車 その他 回答数 23 19 2 その他の内容 アパート前 - 48 - 3.登校時のスクールバス乗り場まで、または自家用車などの同伴者はどなたですか 項目 回答数 母親 父親 兄弟 祖父母 その他 34 13 0 6 3 その他の内容 ヘルパーさん 介護支援 4.下校時について (1)通学時間 項目 全体 10 分 20 分 30 分 40 分 50 分 60 分 70 分 80 分 90 分 無回答 回答数 % 47 2 5 5 8 3 16 2 1 1 4 100.0% 4.3% 10.6% 10.6% 17.0% 6.4% 34.0% 4.3% 2.1% 2.1% 8.5% - 49 - (2)通学方法 項目 徒歩 スクールバス 自家用車 その他 回答数 7 41 6 5 その他の内容 京急バス 児童ディのバス バス ヘルパー 路線バス ※②スクールバスとお答えの方(41 名)にお尋ねします。 自宅からスクールバス乗り場までの移動方法は何ですか 項目 徒歩 自家用車 その他 回答数 13 18 1 その他の内容 アパート前 - 50 - 5.登校時のスクールバス乗り場まで、又は自家用車などの同伴者はどなたですか 項目 回答数 母親 父親 兄弟 祖父母 その他 その他の内容 ヘルパー 介護支援 時々ヘルパー 38 8 0 7 9 件数 6 1 1 - 51 - Ⅲ.通学時以外の移動(外出)について 1.通学時以外に一人で外出することができますか 項目 回答数 % 全体 47 100.0% できる 4 8.5% できない 42 89.4% 無回答 1 2.1% ※①できるとお答えの方(4 名)にお尋ねします (1)目的 (2)週 コンビニー買い物程度 家の近くの自動販売機にジュースを買いに行く程度。 月1回 スーパーへ買い物。習い事、習字、お絵描き。犬の散歩 1~2 回 近所のお店でお買い物(徒歩) 1回 - 52 - Ⅳ.情報機器について 1.携帯電話を持たせていますか 項目 回答数 全体 持たせている 持たせていない 無回答 % 47 5 41 1 100.0% 10.6% 87.2% 2.1% ※①持たせているとお答えの方(5 名)にお尋ねします (1)利用状況について 項目 使えないが、GPS で場 所が確認できるため 親への電話は掛けら れる E メールができる その他 回答数 3 1 0 2 その他の内容 メールも電話も可 将来使用できるように、練習するた め。 - 53 - 2.本人がパソコンを使えますか 項目 全体 使える 使えない 無回答 回答数 47 9 37 1 % 100.0% 19.1% 78.7% 2.1% ※①使えるとお答えの方(9 名)にお尋ねします (1)利用状況について 項目 文章を書く 計算をする E メール インターネット その他 回答数 0 0 0 6 4 その他の内容 動画サイトで動画を見たり、検索サイトで興味のある情報を引き出す。 CD、DVD 等を見る ゲーム(スパイダーソリティア、ピンボール) ネットの無料ゲーム - 54 - 3.ゲーム機を使えますか 項目 回答数 % 全体 47 100.0% 使える 15 31.9% ほとんど使 7 14.9% えない 使えない 24 51.1% 無回答 1 2.1% ※①使えるとお答えの方(15 名)にお尋ねします (1)利用状況について 項目 簡単なゲームをす る 一般的なゲームを する その他 回答数 10 6 1 その他の内容 弟のゲーム機の中に入ってい る物を使用 - 55 - (2)よくするゲームは何ですか 内容 DS wii マリオカート スーパーマリオブラザーズ たいこの達人 DS でカメラ撮影 wii Fit 犬を育てるゲーム ゲームボーイ スーパーファミコン スーパーマリオギャラクシー ストリートファイター 鉄拳 テトリス 電車で Go ぷよぷよ ポケモンのゲーム 牧場物語 マリオ マリオのゲーム マリオパーティーDS リズム天国(DS) 件数 2 2 2 3 4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 (3)操作を始めた年齢はいつ頃からですか 項目 回答数 3歳 5歳 6歳 7歳 8歳 9歳 12 歳 13 歳 (4)ゲーム機についてのご意見等あればご記入ください 意見 弟のゲーム機を使ってたまに遊んでいる。 - 56 - 2 3 1 1 1 1 1 1 4.テレビのリモコンの操作できますか 項目 全体 操作できる 操作できない 無回答 回答 % 47 100.0% 23 48.9% 23 48.9% 1 2.1% ※ⅰ.操作できる(23 名) に○をした方にお尋ねします (1)操作方法について 項目 全体 簡単な操作 はできる 普通の操作 はできる その他 無回答 回答 % 23 100.0% 13 56.5% 7 30.4% 1 2 4.3% 8.7% その他の内容 ON、OFF のボタンを押す程度です。 DVD、ビデオの操作 親が分からない位の操作を行う事が出来る - 57 - Ⅴ.お子様が迷子になったことはありますか 項目 全体 ある ない 無回答 回答数 47 20 22 5 % 100.0% 42.6% 46.8% 10.6% - 58 - Ⅱ.3.登校時 同伴者が変わる理由はなぜですか 理由 母親の負担軽減のため 主に父親が同伴ですが、勤務時間の変更等により、母親が同伴になる事があります。 週に 2 回ヘルパーさんにお願いしています。 その時に運転出来る方が乗車する。 父親が休日の日は送っていく。 父親の仕事の都合により 登校時は父の運転する車でバス停に行きます(通勤途中にバス停があるので)。父がバス停ま で行けない場合、移動支援をしている業者さんに月 1 回程度お願いしています。 母親の体調によって。 負担を軽くするため。 ほとんどは母親ですが、父親は会社を年休取得した時に、乗り場まで送って行く事があります。 ほとんど両親 2 人で送っています。 私が仕事で間に合わない時。 Ⅱ.5.下校時 同伴者が変わる理由はなぜですか 理由 母の都合により 姉、兄の行事などで迎えに行けない時がある為。 家庭の事情で、週 2~3 回、移動支援している業者さんにお願いしています。 仕事で間に合わない時。 仕事や兄弟の都合で。 週に 2 回ヘルパーさんにお願いしています。 父親が休日の時は同伴できる。 父親が休みの時 母、仕事のため 母親が仕事の時、ヘルパーにお願いしているため。 母親が仕事をしているため、水曜日の休みの父親が、時々お迎えをしてくれている。 他の子供の学校行事などに出かけるので。 ほとんどは母親ですが、父親の時は会社を年休を取得した日は、お迎えに行ってくれています。 迎えに行ける者がします。 両親共働きの為 Ⅳ.5.その他操作できる情報機器等があればご記入ください 内容 ありません。 ビデオ wii、テレビに繋いで行うゲーム機 携帯でのカメラ操作や、壁紙を換えたり、呼び出し音を換えたりできる。デジカメの操作。 携帯電話のゲームと動画を見る 携帯電話のゲーム機能 - 59 - Ⅴ.迷子になったことがある (何歳のとき、どこで、何をしていたとき、解決方法等をご記入ください) 内容 8 才の時、自宅から。玄関より遊んでいる間に出てしまいました。 2 歳頃。ショッピングセンターにて買い物中。店内放送→迷子センターにて保護されていた。 5・6 歳の頃に、ショッピングモールで買い物をしていた時に、商品を選ぶのに気を取られてい たら、見失っていました。2 人(父親・母親)で辺りを探して見つけました。 スクールバスの徒歩の間に危険がわからないので、わかるようになるといいです。 3 才、4 才、5 才、6 才。外遊びをしていて目を離したとたん、いきなりいなくなった。家から 勝手に出て行った。近所の人や兄弟の友達、友人、親戚などに頼んで探してもらった。 高校に行っても、スクールバスの利用は出来ないものか?(多少の出費は仕方ないと思ってい ます。) 2 才の時、近所でいなくなり、友人から子供がいると電話がきた。3 才の時、2 回ありました。 近所でいなくなり、110 番したら保護されていた。4 才の時、ダイエーでいなくなり、弟がトイ レから兄を見つけ連れてきてくれた。 8 歳のとき、ショッパーズで買い物中はぐれて、汐入駅から1人で電車に乗って自宅へ帰りまし た。現金等持っていなかったので、無賃乗車でした。GPS 付き携帯電話を持たせるようになりま した。 3 歳~4 歳の頃。自宅から近所の家に行き、近所の人が連れてきてくれた。自宅からいなくなり、 行きそうな所を 20 分くらい捜しても見つけられなかったので 110 番通報し、警察に捜索しても らった。10 歳くらいから、外出先であちこちを歩きまわるため、短い時間であるが、行方が分 からなくなることがよくある。しばらくすると元の場所に戻ってくるため、大事には至らない が、注意が必要である。現在は外出時必ず携帯電話を持たせるようにしており、姿が見えなく なったら電話をかけ、早く戻るように促している。 京急久里浜駅迄 1 人で行き、ホームに入り線路に降りようとしていたことが 2 回ありました。 3 歳頃、ショッピングセンターで少し目を離したスキにいなくなり、探し回って見つけた。 今現在もあります。ジャスコなどの場所などは、興味がある所ばかりなので、少し目を離した スキにいなくなっています。何回も行ったことのある場所なら、だいたい迷子になった時は分 かるのですが。いつもヒヤヒヤしています。解決法は、その子にずっとついていればいいので しょうが、そういうわけにもいかず。他の兄弟もいまして・・・。 5 歳頃。デパートで買い物をしていた時、本人の興味のある売り場にいたので、すぐに見つかっ た。 5 歳の時、スーパーで 1 人で走り出してしまい、親が追いつけなくて迷子になる。名札を付ける。 スーパーでは走らない事を教えてる。 3 歳の時、近所の商店街で母と買い物中、レジ打ちの間に逃走、1 人でフラフラしているのを通 りすがりの中学生が見つけ一緒に居てくれた。それを捜していた父が偶然発見した。出来る限 り買い物には連れて行かないようにした。9 歳・10 歳、家から逃走。一度目は目撃した方が警 察に通報して頂いて確保。2 度目は母が車で先回りして確保。家の 1 階の窓を二重ロックにし、 小さな窓にも突っ張り棚で出られないようにしている。本人が家にいる間は窓を開ける回数を 減らす。洗濯物の出し入れ、庭木の水やりのみ。開いている時は目を離さない。 4 歳の時、ショーパーズで、ウィンドウショッピング中。同行者と捜していたら、見つかりまし た。 3 歳ぐらいのとき、買い物中目を離したときにいなくなった。 5 歳頃、リビンでちょっと目を離したスキにいなくなりました。階段を上り駐車場に出たところ を、通りがかりの人が抱っこしてインフォメーションに連れてきてくれて、助かりました。 7 歳の時、旅行中に違う団体の中に紛れ込んでいた。これからは名札を付けようと思いました。 - 60 - 2 歳の時、キャンプ場で遊ばせていていなくなり、探し回った。知らない家族の所におじゃまし ていました。デパートで買い物している時、迷子になり探し回った。おもちゃ売り場のゲーム を見ていました。※解決方法は目を離さない事ぐらいしか思い当たりません。 5 歳…デパートの 1F で買い物中、階段に興味を持ち、2F まであがっていた。お店の店員に特徴 を話し、依頼して一緒に捜してもらい、保護してもらった。10 才…社宅内でいなくなる。家族 で捜し、見つかる。 5 歳ショッピングセンター。案内所で警備の方たちに捜してもらった。お父さんがトイレに行く のを追いかけてしまって、私が見失った。エレベーターに乗っていたのを、お父さんが見つけ た。 Ⅵ.通学における課題があればご記入ください 内容 スクールバスですが、中学までしかのれないのでは負担が大きい。自宅からも自家用車でバス のポイントまで移動しなければならない。バギー(車イス)をスクールバスにのせることがて きない(B 課程なので)。 一人で登下校ができる様になれば一番だが、心配なので無理である。 スクールバス停に路駐することがちょっと嫌ですが、バスに乗ってからの時間が長いので、ト イレのことを考えると、車で少しでも短い時間で移動しなければならないことが気になります。 バス停が雨風がしのげない。車もおけないので、悪天候の日はスクールバスには乗れない。 地域によって警報出ることがあるがと思うが、朝かなり忙しく、情報を見たり聞いたりするこ とが難しい。スクールバス乗り場まで徒歩 10 分のため、事前に分かったらよいと思う。 来年から高校なので車の送迎になるが、ヘルパーを使えるかまだ分からない。親の体調の悪い 時、急にヘルパーが使えないと、学校を休ませなければならない。又迎えをどうするか不安で す。(私は病気がちなので。スクールバスの時はバス停が近いので、まだどうにか送迎出来ま したが。) 現在は移動支援を活用して、登校時(父親不在の際)、下校時(週 2 回程度)の支援を受けて おり、かなり助かっている。高等部になるとスクールバスが使えなくなるため、自宅から学校 までの移動をどのように行うかかなり大きな問題であり、悩んでいる。 時間を守って、間に合うように行動する。 自分でバス停まで、信号など交通ルールを守り、行ってもらいたい。 今のところ登下校は現状維持していく予定です。バスですと時間がずれたりしますので、行き は送っています。 今の所問題なし。介護支援のヘルパーさんに支援を受けている為。 課題というか、バスのドライバーの中に恐い方が運転されていて・・・。安全確認をしないで発車 してしまう方がいます。 これまでずっと夕方まで保育園で過ごしていたため、入学を機に仕事を減らし、一緒に過ごせ るようにしています。環境が変わったばかりなので、今のところはこのままでやっていこうと 思っています。 自宅からバスポイントまで少し距離があるので、気分が乗らない日なんかは歩かなくなってし まい困る事がある。自力で歩いて欲しいと思う。雨の日に、傘をさせないのにカッパ嫌いなの で車を使ってしまうが、そこをクリアして歩いて欲しい。 スクールバスのバス停まで、雨の時は車で行きます。いつか傘の練習をして、雨天時も徒歩で 行けるようにしたいです。(徒歩で 10 分の距離なので) 信号を待つことが分からない。車の怖さを知らない。 - 61 - 高等部になると、知的の生徒はスクールバスに乗せてもらえません。肢体不自由もあり、ふら ふらとしか歩けず、てんかん発作も 1 日に何回もあり、公共交通機関での通学は無理です。毎 日ヘルパーさんにお願いするのも、人手不足で難しく、母親が送迎の負担をしなければなりま せん。是非、個々の状況や障害の内容などを配慮して頂き、スクールバスを利用させて頂きた いです。 スクールバスのバス停まで、自力で。 高等部はスクールバスが利用できなくなりますが、出来れば中学部に引き続き、利用できると 助かります。送迎に交通機関を使うには、時間・引率に問題があります。 スクールバスを待つ場所に路上駐車しているので、スクールバスにも一般車両にも多少の迷惑 を掛けている気がします。近くに市役所など公共機関の駐車場があるで、短時間利用(無料) できると、ありがたいと思います。 高等部になってもスクールバスが利用できるようにして欲しい。 Ⅶ.通学の支援策に対する希望及び提案をご記入ください 内容 ありません。 高等部になってもスクールバスの支援をお願いしたい。バスポイントを自宅に近くしてほしい。 B課程でも重複の障害があると、移動も時間がかかり、介助するのに体力的に負担が大きく苦 労しています。 高等部に上がると、スクールバスが使えないので、公共機関のバス停まで支援して頂き、バス 会社の協力を得て、出来ないものでしょうか?毎日二往復は大変である。 スクールバスは出来るだけ家の近くまで来て欲しい。 現在は一部の携帯電話で、スクールバスの遅れや場所を確認できるようだが、スクールバスを 利用している家族が確認できるようになればよいと思う。 高校生になると、親の送迎でしか通えない子のために、事業所の車(ワゴン車等)で、多人数 の乗り合いが出来る子は、利用できたらいいと思う。親の至急の用事、病気の時など、送迎出 来るよう、どうにかしてほしい。 通学のバスが小・中学校までしか使えないということが、これから高校にあがった時に、どの ようにして通学させるのかと考えさせられます。今の状態でも新入学生がだんだん増え、小中 学でも通学のバスを使うことが難しくなっているようです。自動車での通学やつきそい・ヘル パーさんの使用など考えていますが、できれば学校に通学しているうちは、通学バスが使用で きるとうれしいと思います。 例えば、横須賀中央等交通アクセスのポイントになる所から学校行きの路線バスを通せないか。 交通アクセスのポイントまでの送りであれば負担も少なくてすむ。学校行きの路線バスにはボ ランティアの方に乗ってもらい、車内でのトラブルに対応してもらう。バス内でのマナーが十 分でない生徒の場合、移動支援の方に対応してもらうようにしてはどうか。就学支援費を用い て定期を買うことを原則にすれば、バスが運行する経費は確保できるので、ペイできるように 工夫出来るのではないか。 急な都合で送迎ができない時に、何かの方法で支援があれば、ありがたいです。 出来たら高等部になっても、距離が何 km 以上の生徒は乗ることが出来る、などはいかがでしょ うか? なし 出来れば、バスポイントを増やして欲しい。 高等部になってもスクールバスを乗せて欲しいです。今は利用していますが、将来を考えると 不安です。 バスをもう少し小型にして台数を増やしたり、高等部の下校をずらしてもう一便走らせるなど して、スクールバスを利用できる人数を増やして欲しい。 - 62 - 完全はないので、完全に少しでも近づくよう、少し離れた所から見守りなど。 スクールバス乗り場までの同伴者(母親)が朝体調が悪く、送っていけない時、送迎してもら いたい。 現在のところ、高等部になるとスクールバスに乗れない状況にある。障害が重度のため、今後 自力で通学することが出来るようにはならないと思われる。学校が遠く、親の負担が大きいた め、毎日の送迎は困難である。高等部の生徒も希望者はスクールバスを利用できるようにして 欲しい。 Ⅷ.その他ご意見等あればご記入ください 内容 特にありません。 放課後、仲間と集まれる場所があると良いのですが。 スクールバスが止まるのがバス停なので、車を止めておく事が難しい。家まで歩いて帰ってく る事が難しいため、毎日車です。 まだまだ先の事の様な気がして、考える事が出来ません。 ずっと誰かつきそっていないといけないので、もう少し時間的に夜少し見てもらえる支援が欲 しいです。冠婚葬祭の時など、泊まりではなく、親が帰ってくるまで見て欲しいです。 一人一人の障害の程度や個性、ニーズに応じた支援が欲しいです。 - 63 - 2.8 移動支援サービスの実施 (1)事業の詳細 ・実施期間 平成 22 年 10 月 25 日~平成 22 年 12 月 22 日 ・対象生徒数 19 名 ・読取装置設置場所 10 箇所 ・事業取組み内容(当初案を一部変更) (2)実証実験:携帯情報端末を使用した位置情報確認 ①取組み-1 正常ルート案内 登下校時、正常ルートを通過している場合、メールを配信送信する。 ※当初案では「(本人へは音によるお知らせを想定)」としていたが、参加する生徒が携帯電話の操 作が良くわからないことや、音が苦手な生徒がいるとのことでこれを中止。 ②取組み-2 指定ルート外の検知 登下校時、指定ルート以外のポイントで検知した場合、メールで通知する。(本人へは音によるお 知らせを想定) ※当初案では「(本人へは音によるお知らせを想定)」としていたが、参加する生徒が携帯電話の操 作が良くわからないことや、音が苦手な生徒がいるとのことでこれを中止。 ③取組み-3 バスの乗車案内 登下校時に、三浦海岸駅~武山住宅の路線バスを利用している生徒に対して、バスに乗車する前に 乗車案内をメール通知する。 ※当初案では「バスの降車案内:降車するバス停と一つ前のバス停にノード(読取装置)を設置し次 のバス停で降車することをメールで通知する。」としていたが、①降車すべき停留所とその前の停 留所の時間間隔が短く、生徒の携帯にメール届く前に降車すべき停留所に着く可能性があるため断 念した。②そのためバスの車内に読取装置の設置することを考案したが、この路線を走るバスが特 定されていないため、これを実施すると全てのバスに読取装置の設置が必要となり、読取装置の数 が膨大になるためこの実施も断念した。 ④取組み-4 通過ルートの表示 パソコン、携帯の画面で、地図上に通過したと思われるルートを表示する 事業実施概要 アクティブICタグを活用して自力通学に取組む生徒の 位置情報を保護者、養護学校職員へ提供し、保護者 や養護学校職員の物理的・精神的負担軽減を図ると ともに、養護学校生徒の自立通学のサポートを実施 一騎塚バス停 実施要領 時期 : 2010年10月25日~12月22日 対象生徒数(タグ数) : 19人 読み取り装置 : 10台 ※設置場所詳細については別紙参照 実施エリア タグが読み取り装置のポイントを通過する ことにより以下の案内を行い、有効性の 有無を検証 1.正常ルートの検知・案内 2.指定ルート外の検知・案内 3.バスの乗車案内 4.通過ルートの表示 武山住宅バス停 7 - 64 - 7 2.9 参加者ヒアリング調査結果 (1)システム利用者ヒアリング調査概要 実証実験参加者数 (人) 生徒数 知的部門 参加 自力通学 自力通学 訓練開始 高3 29 4 1 0 高2 29 6 5 0 高1 23 6 2 2 小計 81 16 8 2 中 1-3 43 3 0 2 合 計 124 19 8 参加者数は、知的部門の高等部、中学部の生徒 124 名の内 19 名となった。 中学部を除く高等部の生徒の約2割が参加した。 4 参加者について:当初見込み(30 名以上)より少なかった理由 ・ 中学部はほとんどの生徒がスクールバスを利用しているので参加が少なか った。 ・ 生徒の特徴に大きな開きがあり、既に自力通学ができている生徒の参加が少 なかった。 ・ 同伴通学をしている生徒で自力通学が難しいと判断された。 ・ 通学時のため事故が起こらない保証がなく実証実験への参加を強く奨めら れなかった。 ・ 高 3 の生徒の現場実習が始まっていたため、申し込みが途中からになった。 ・ 期間が 2 ヶ月と限られていたため自力通学の訓練途中で終了になるので参加 を控えた。 ・ 保護者は参加するつもりであったが、生徒自身が監視されているようだとの 事で断った。 - 65 - (2)実証実験参加者ヒアリング結果 参加者 19 名の保護者全員に実施、記載は抜粋 参 学 加 通学形態 内 容 年 者 仕事をしている時に自動的にメールが来るのでありがたい。今までは、 仕事をしている時に時間を気にしてGPS携帯を操作して確認をして いた。時間を気にして仕事をする負担は大きく、これを気にしなくて 良くなったのはありがたい。一騎塚のバス停に来たというメールで、 高 自力通学 バスの時間がわかっているので、野比のバス停に着くころを見計らっ 1 2 バス てGPS携帯を操作し、確認して迎えに行くようにしている。これま では何回もGPS携帯を操作しなければならなかった。このような効 果があるので、広めてもらいたい。メールが来ないとき(交流会の時) があった。 高 2 自力通学 バス この度は、有難うございました。チェックポイントが 4 箇所(3 箇所連 続)で若干うるさくもありましたが、モニターと思い、もしもの時は、 心丈夫なんだろうなーと思いながらメールを見ていました。武山から 来るバスを三浦海岸で違うバスに乗り換えて帰宅するのですがその間 2、3分、前のバスが事故、工事等で遅れたりすると 30 分待ち毎日乗 れたかなーと思いながら帰ってくるのを待っていたのですが、今回こ れ三浦海岸で通過時間が表示され“OK乗れた”と安心しました。終 わってみればあっという間でした。 4 高 1 自力通学 バス・ 徒歩 メールを受取るところが多く、うるさかった。何箇所もいらないと思 った。学校に着いた時と、違う方向に行った時に連絡が入るくらいで よいと感じた。携帯と一緒に袋に入れていたため通信が確実でなかっ た。一度メールが来なかったときGPSで調べたらGPSも誤動作し ていて、とんでもないところが表示され、あわてたことがあった。 5 中 2 同伴通学 徒歩 自力開始 始まる前は、学校まで送迎をしていたが、T字路から自力で歩けるよ うになった。安心できるので非常にありがたい。続けてもらうと自宅 から学校までの自力をさせたいと思っている。 6 高 1 同伴通学 車 自力開始 日によって受信にばらつきがあった。学校の下駄箱から西公園まで自 力で通学する訓練に役立った。1 月より官舎前まで距離を伸ばす予定。 7 中 3 同伴通学 バス・ 徒歩 自力開始 西公園から一人で歩かせることができるようになった。先生から子供 が明るくなり、積極的に取り組むようになったと聞かされた。 8 高 1 同伴通学 車 自力開始 最初は西公園から自力通学を初め、武山住宅前のバス停まで延ばすこ とができた。その後バス通学までさせようと考えたが、片道 1 時間 30 分くらいかかるので、バス通学はあきらめた。 10 高 3 自力通学 電車・ バス 携帯を持たせていないので、良いシステムである。ただし、万一コー スを外れたときが心配だ。 2 - 66 - 12 高 1 自力通学 バス・ 徒歩 バスを降りた場所から自動的にメールが送られてくるので、職場で安 心できた。自宅近くのバス乗り場にもあると良い。携帯は持たせてい るが、本人からは連絡することができないので、自動的にメールが送 られてくるのは有難かった。今後就労先でもこのようなものがあると 安心できる。 13 高 2 同伴送迎 徒歩 携帯で位置検索する場合、ID、パスワードの入力を行わないといけ ないのが面倒でした。精度が高いせいか、コース外のところで反応す るときがあった。ヘルパーさんを使うときもあり子供の通学状況がわ かってよかった。 19 高 2 自力通学 徒歩 本人の居場所がわかってよかった。メールが来ないときがあった。 2.移動支援サービスの成果について (1)移動支援サービスの成果 1 自力通学の訓練を 4 名の生徒が始めた。生徒一人で目的地まで行けることは、距離が短く ても身辺自立にとって大きな成果である。 2 同伴の保護者が「見えない位置から学校に着いたのが確認でき、安心して戻ることができ たことが良かった。」といわれ、自力通学の訓練には良い手助けになるものと実感した。 保護者が「仕事中に通過メールが自動的に入ってくるので仕事に集中できる」とあるよう 3 に保護者の精神的負担を軽減できることがわかった。それまではGPS形態で時間を気に して確認をしていたとのことであった。 通過時間や軌跡も表示されることにより、通学の状況が以前より詳しくわかることになり、 4 バスの乗遅れがあったか否かを推測しやすくなり、精神的負担の軽減に繋がることが判明 した。 数字や文字の理解力はあるが、コミュニケーションの苦手な生徒には、携帯電話へ情報を 入れることにより居場所や目的地への移動手段を指示する有力な機器になると考えられ 5 る。今回は、文字情報でバス停やバスの行先案内を流すことができた。最近普及し始めた スマートフォン(高機能携帯電話)の機能を使うことにより画像情報も送れることが期待 される。 6 自分で判断することが難しい知的障害者、認知症の人、コミュニケーションが苦手な人の 移動の見守りなどに有意義なものになると予想される。 (2)実証実験運営上の課題 1 読取装置が受信しないときがあった。 ①全ての参加者に学校の読取装置が働かない場合があった 原因 電源を入れっぱなしにしておいたが、何らかの状態で電源が切れ自動的に復帰 できなかった。 対応1 コンセントの電源を入れなおすことで復帰した。 - 67 - 対応2 全ての読取装置にタイマーを取り付け、必要のない時間には切れるようにした。 ②特定の場所で特定の参加者の受信が不完全であった。 原因1 読取装置が屋内設置式で設置場所が生徒の通学路と少し距離があり、かつ金網 入りのガラス越しであったり、窓の外側に格子があったりしたためと思われる。 対応 代替場所が見つからず、対応できなかった。 原因2 かばんの中一つの袋に携帯電話とICタグを入れていたため、日によって携帯 電話本体がICタグの電波を遮っていた。 対応 ICタグを携帯電話と別の袋にしかばんの外側につけることで解決した。 ③学校行事が土曜日に行われ、その日に読取装置が作動しなかった。 原因 土曜日は通学がないと決めシステムが作動しないようにしていた。 対応 学校の行事の確認をしてシステム作動状況を決めることにした。 2 本来受信しないところでの受信があった。 ①特定の生徒について異常受信の知らせが届いた。 原因 異常受信場所が正常通学路の近くであったため。 対応 保護者に原因を伝え理解していただいた。 異常受信場所を正常通学路との距離をもっととるべきであった。 (3)その他の課題 1 携帯電話から生徒の軌跡を調べる場合にIDやパスワードの入力に手間がかかる。 今回使用した読取装置は期間が限られていたことや破損の危険性などのため商店や住宅など の屋内に設置せざるを得なかった。そのため適切な場所に設置できないところもあった。持 2 続的なものとする場合、設置場所を街路灯などにすることが望ましく、耐候性や耐衝撃性も 必要とされる。 - 68 - (4)事業実施の工夫点 ①技術面での工夫点 ⅰ)知的障害者に対する情報提供のあり方 ・本人へ直接情報提供を行うことより、保護者や教職員など周囲へ情報配信をすることによっ て生徒の安全を確保した ・簡易画像情報を見据えた文字情報による移動支援サービスを実現した ⅱ)位置特定の方法 ・生徒の持つアクティブICタグの u-code と、読取装置に格納された場所情報コードを紐つ けることで、位置を特定した ⅲ)保護者への負担軽減 ・生徒の位置情報は自動的にメール配信されるため、保護者が自ら操作する煩わしさを解消 した ②運用面での工夫点 ⅰ)地域の協力 ・読取装置を地域の協力者のお宅に設置させてもらうことで、自力通学に取り組む生徒を地域 で見守る風土の醸成に寄与した ⅱ)運用の簡素化 ・保護者や教職員の負荷軽減のため、システム運用のための日々の操作を極力排除した - 69 - 2.10 事業全体の成果について (1)事業全体の成果 ①これまで自力通学が出来なかった 4 名の生徒が自力通学を始めた。 ②保護者の精神的負担を減少させた。 ※保護者が職場で子供の登下校の位置を自動的に確認できるために仕事に集中できるようになった 等 ③コミュニケーションが苦手な生徒(自閉症など)にとって、携帯端末が情報提供手段となることを 検証した。 ④自分で判断することの難しい人(知的障害者・認知症など)の移動の見守りや安全の確保に有意義 であることを検証した。 (2)課題 ①技術面での課題 ・本格的な運用時には読取装置の設置場所(検知エリア、ポイント数等)が重要である。 ・タグの読取やネットワーク回線などでご検知や情報の未達が発生しないような通信品質の確保が 必要である。 ②運用面での課題 ・教職員に負担のかからない運用の仕組みが必要である。 ・生徒の特性に合わせた支援方法の提供が必要である。 - 70 - 2.11 今後の方針及び課題 (1)今後の方針 本サービスの事業化に向けて、以下の項目を実施・検討していく。 ①全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会(会員校 563 校)を通して、今回の成果の展開を図 る。 ②今回の成果を基に、地方自治体や各種団体(社会福祉法人・財団法人等)へ働きかけを行い、本格 実施を目指す。 ③本格運用を視野にいれた、さらなる課題抽出、有効性検証のための実験スキームを検討する。 (2)事業継続の課題 ①技術的課題 ・エリア拡張のため、インターネットや携帯電話の通信網など既存インフラを有効活用するネット ワーク構築が必要である。 ・バス通学の生徒に対する乗降支援システムが必要である。 ・今回のモデル事業を実用化し、事業化させるためには読取装置やICタグなどの各種装置の低価 格化が必要である。 ②運用の課題 ・管理者を明確にする等、継続運用に必要な体制を整備することが重要である。 ・運用に要するコスト負担のあり方を明確にする必要がある。 - 71 - 2.12 他地域への水平展開について (1)必要な技術 ①特別支援学校(養護学校)生徒向けサービスだけでなく、高齢者への見守りサービスなどマルチア プリケーションを実現することで、他地域への展開を容易にすることができる。 ②携帯電話やインターネット等との複合インフラシステムを実現することにより、他のアプリケーシ ョンとの連動が容易になる。 ③知的障害者や高齢者等が簡単に利用できる携帯情報端末の要件定義を行うことにより、さらなるシ ステムの高度化が図れ、水平展開が可能となる。 (2)必要な仕組み ①センター設備(アプリケーション)を他地域と共同運用することにより、人員手当を含めた運用コ ストの低減が実現する。 ②システムでの支援と地域などの人的支援の醸成により、通学の安全・安心への相乗効果が期待でき る。(地域のマインド変革、醸成) - 72 - 3.事業実施運営 3.1 協議会の実施 (1)第 1 回協議会 ①日 時:平成 22 年 7 月 14 日(水)午後 3 時~5 時 ②場 所:神奈川県立武山養護学校 応接室 ③内 容: ⅰ)会長挨拶 ⅱ)自己紹介 ⅲ)事業概要説明 ⅳ)アンケートとヒアリング調査について ⅵ)その他 (2)第 2 回協議会 ①日 時:平成 22 年 10 月 6 日(水)午後 2 時~4 時 ②場 所:神奈川県立武山養護学校 応接室 ③内 容: ⅰ)会長挨拶 ⅱ)経過報告 ・地域説明会について ・ヒアリングについて ・アンケートについて ⅲ)事業計画について ・実証実験について ・スケジュールについて ⅳ)その他 (3)第 3 回協議会 ①日 時:平成 23 年 2 月 2 日(水)午後 3 時~5 時 ②場 所:神奈川県立武山養護学校 応接室 ③内 容: ⅰ)会長挨拶 ⅱ)経過報告 ・実証実験について ・実証実験参加者ヒアリングについて ・その他(TRONSHOW、総合交通メールマガジン第 30 号の報告) ⅲ)今後のスケジュール ・今後の事業化について ・報告書作成について ⅳ)その他 - 73 - 3.2 説明会等による広報活動 (1)保護者・教職員への告知 ①平成 22 年 7 月上旬に学校長(協議会副委員長)から教職員に対してモビリティサポートモデル事業 についての説明が行われた。児童生徒の保護者に対しては、7 月の運営委員等で告知された。 ②ヒアリング実施者には実際に使う機器を見せて説明を行った。 平成 22 年 7 月 21日から 8 月 13 日まで実施した。保護者 7 名(PTA役員)教職員 27 名に対し、 今回の事業概要を説明し、実際に使うアクティブICタグと読取装置を見せて説明を行った。 (2)地域住民への告知 武山養護学校のある武山地区(武町内会及び武山連合町内会)で武山養護学校モビリティサポート (通学支援)モデル事業説明会を下記の要領で行った。 ①武町内会【実施日:平成22年8月7日(土)】 武町内会(武1丁目~武4丁目)の月例定例会(町内会役員及び班長など出席者約50名)にモデ ル事業について、実際に使うアクティブICタグと読取装置を持参し説明を行い、モビリティサポ ートモデル事業と読取装置設置について協力要請を行った。 ≪配布資料≫ 「モビリティサポートモデル事業のご説明」 「モビリティサポートモデル事業協力のお願い」 その後、回覧板にて「モビリティサポートモデル事業のご説明」の回覧(約 2,000 世帯)を行い、 武山養護学校のある武3丁目については、読取装置の設置を通学路周辺の個人宅や商店に依頼する ため「モビリティサポートモデル事業協力のお願い」も同時に回覧板で行った。 ②武山連合町内会【実施日:平成22年9月16日(木) 】 武山連合町内会(武地区・林地区)の定例会(地域各役員等出席者約30名)に実際に使うアク ティブICタグと読取装置を持参し説明を行った。 ≪配布資料≫ 「モビリティサポートモデル事業のご説明」 - 74 - 参考 資料1.【保護者・教師等へのヒアリング結果】 武山養護学校モビリティサポートモデル事業ヒアリング(教師 27 名、保護者 7 名) 1.生徒について 内 容 YRP野比からバス通学で練習している生徒がいる 朝来るときの乗り過ごしはほとんど無い 家にいても抜け出す生徒がいる 犬がいるとパニックになって車道に飛び出す可能性があり、付添いが必要な生徒がいる バス通学で、帰りのほうが疲れて寝る場合があったり、乗り間違いをすることなどがある 過去住宅地に入り込んだ生徒がいた 京急電車で東京まで行った生徒がいた ここ 4-5 年位で自力通学が出来そうな生徒が増えてきた 自転車が好きな生徒は遠くまで行くので心配 自力通学が出来そうな生徒がいる 自力通学をやってみれば良いと思う生徒がいる 自力通学を練習しているとき、YRP方面行きに乗らないといけないのに横須賀行きに乗ってしま い行方不明になり、GPSで調べ池上十字路で発見した スクールバス通学の児童は通学に1時間くらいかかる 乗り過ごしが心配 バスが決められた時間に来ない場合の判断ができない バスを降りない生徒がいた 判断が難しい生徒がいる(止まったり、戻ったりすることがある) 本人は出来そうだが、送迎のヘルパーを付けている 三浦海岸からバスで来ていたがバスで友達が世話をしすぎるので負担になって止めた 学校にいる時間に児童がいなくなったことがある 自動車の怖さや信号を理解していない児童がいる 自力通学が問題の無い生徒もいる(現金も使え、バスに乗れる) 電車に乗って嫌な事がありトラウマになって乗れない生徒がいる 電車に乗ることに慣れていないために電車に乗れない生徒がいる 電車に乗ると不安になる生徒がいる 登校は学校の近くから自力通学が可能で、下校は一人で出来る生徒がいる 武小近くの生徒は1学期の訓練で自力通学ができるようになったが、突発的なこと(車が突然来 たときになど)が起こったときにパニックにならないかが心配である 去年バスを乗り間違え GPS を使い探すことができた(野比駅で発見した) 自動車が近づいてきたときの対応や道路の歩き方(道の端を歩く)を児童に教え実際の行動で きるようにすることが必要 首からカードを下げさせて自力通学させている 乗降のところが混んでいるので降りそこなう可能性がある 2.先生について 内 容 休憩時間がなくなるなど自力通学の指導する教師の負担が大きい 自力通学を行う生徒に対し、最初はバス停まで先生が同伴をしている 生徒が見えない距離になると不安 通学指導:例)担任が1ヶ月間バス停まで付添う バス通学の同伴指導を行う教師には交通費もかかる - 75 - 3.保護者について 内 容 親のニーズがいろいろある 親も年配になると携帯の操作が難しい人もいて、自分の目で確かめるしかない人もいる 携帯を持たせ居場所を確認している保護者が多い 母親と一緒に通学練習をしている生徒がいる、 (一人で歩くことは出来るが、発語が出来ないので乗り過ごしと犬が苦手なので心配とのこと) 林ロータリー近くから、お母さんが同伴して徒歩で来ている生徒がいる 三崎から1年生の1年間保護者が同伴で自力通学の練習をしていた 4.今回のモデル事業について 内 容 GPS携帯の利用が可能かどうか GPS機能付携帯で送迎の負担感が減る GPS携帯の持たせ方や受信の仕方の理解度で明確にすることが必要 GPS 携帯を持たすことで見守ることはできる。 以前、GPS携帯を持っている生徒が京急電車で乗り越したが対応が出来た 一騎塚でバスを乗り間違える場合があるのでこれに対応できると良い 降りるところで降りなかったときの対応が出来るか 学校には捜索体制があるのでこれにどのように利用するか 機器をつけたかばんを置いていくと使えない 携帯のGPSを使うときに電源が切れていた場合があった 小型のGPS機能付があると良い 困ったときの対応が出来るか 今回の機器は保護者に安心感を与えるのではないか 昨年担当した徒歩の子は、このシステムがあれば助かる 自分で歩いて移動することは本人にとって大切なこと 自閉の生徒が突発的なことが起こったときに対応できない 生徒それぞれに合った使い方を考える必要がある 捜索時に方向性がわかるだけでも価値がある 捜索する上ではどこにいるかがわかるとよい 遠くから通う生徒の居場所を途中(三浦海岸駅、衣笠十字路など)でわかると良い どこからどのようなはじめ方をするか 途中で降りなかったときの対応ができるとよい ぬいぐるみなどの中にタグを入れると生徒も喜んで持つのではないか バスに乗った経験の有る無しも自立通学への移行に影響する バスに乗ることができるようになることも生徒の将来にとっても重要なこと。 バスに乗るとき自分の乗るバスを判別できるものがあるとよい バスや電車に乗ってパニックになったときやトラブルになったときの対処ができるかどうかが心 配 パン屋のところにあるとよい ヘルプのときどのように知らせ、どのように受け止めることが出来るのかが課題 保護者に知らせるポイントが選択できると良い 三浦海岸駅や衣笠十字路を通過したとわかると良い 保護者は不安、先生は挑戦させたい 危険を知らせる方法があるとよい - 76 - 自分で移動できることができるようになることは生徒の成長にとって大切なこと 自力で歩くことは重要なことだと思う 生徒の能力に応じて自力に向けて考えていくことが重要なことである 学校に在籍しているときは運動量があるが、卒業後は運動量が減り太る子が多いので、そのよ うな仕組みがあれば歩く機会が増やせるのではないかと思う 短い距離でも自分で歩くことができるようになることが、自信につながるのではないか 保護者の不安を軽減させる仕組みがあるとよい 西公園からでも一人で行くことができるようになれば自信につながるのではないかと思う 携帯と組み合わせることもできる 少しの区間でも自分ひとりで歩ける手助けになると良い どのように使うかを各人が考える必要がある 次に何をやるか(例えば捜索しないといけない)のスイッチになる この装置を使うことによって一人で歩く距離を伸ばすことができる バスに乗るところからこの装置が使えるとよい 使い方の工夫(携帯電話との組合せなど)によって利用価値が増す 方向がわかるのがよい GPS 携帯は探すのに一回 5 円かかるので費用が安いと助かる いくつかのポイントでわかることは便利 今自力の練習をしているので、これを使ってみたい 自力通学の練習をする中学部の 3 年生に使える 乗り越してしまってときに使えると便利 腕時計のように身につけられるとより便利 このような装置があれば子供の体に埋め込んでもらいたい わずかな区間でも自分で歩けることが大切なこと 自分で歩く距離を伸ばせるのに役立つと思う 5.その他 内 容 この地域を知らないドライバーがスピードを出していることがある。 安全な街づくりができていない 学校の周辺で歩道の整備ができていないところがある 実習先は保護者が生徒の通える範囲で選んでいる スクールバスの生徒は学校の責任だが、自力の生徒は保護者の責任となる 市町村によって、移動支援策が違う(三浦市が良くないらしい) 行政のサポートが3市1町で違う、三浦市が後れている 標識やミラーの取り付けが行われるとよい - 77 - 参考 資料2.【教職員等へのアンケート】(1/2) - 78 - 【教職員等へのアンケート】(2/2) - 79 - 参考 資料3.【高等部保護者へのアンケート】(1/4) - 80 - 【高等部保護者へのアンケート】(2/4) - 81 - 【高等部保護者へのアンケート】(3/4) - 82 - 【高等部保護者へのアンケート】(4/4) - 83 - 参考 資料4.【小中学部保護者へのアンケート】(1/4) - 84 - 【小中学部保護者へのアンケート】(2/4) - 85 - 【小中学部保護者へのアンケート】(3/4) - 86 - 【小中学部保護者へのアンケート】(4/4) - 87 - 参考 資料5.【実証実験参加募集説明書】 - 88 - 参考 資料6.【実証実験参加申込書】 - 89 - 参考 資料7.【実証実験参加者携帯電話操作説明書】 - 90 - 参考 資料8.【実証実験参加者パソコン操作説明書】 - 91 - 参考 資料9.【ICタグとGPS携帯の特徴】 1 位置情報の確認 IC タグ 一定の場所を通過したとき又は到達したときがわかる 問い合わせをしたとき又は一定の決められた時間の場所がわ GPS 携帯 かる 2 電池寿命 IC タグ ボタン電池で 1 年以上作動する GPS 携帯 バッテリー充電が必要で 1-数日毎に充電が必要である 3 位置情報確認 IC タグ ICタグを持つ側も情報を受取る側も操作の必要がない GPS 携帯 情報を受取る側の問い合わせの操作が必要である(決められた 時間に自動的に受信することも可能な方法もある) 4 大きさ IC タグ 4cm×7cmと小さい GPS 携帯 手のひらに収まるサイズが一般的である 5 本体の表示機能 IC タグ なし GPS 携帯 各種表示機能がある 6 位置情報以外の機能 IC タグ なし GPS 携帯 各種機能がある 7 位置情報の確認場所 IC タグ 読取装置の周辺 10-20 メートル以内の範囲 GPS 携帯 携帯電話が通じる地域 8 位置情報の確認機器 IC タグ 電子メールを受信できる携帯電話又はパソコン GPS 携帯 携帯電話 9 使用料金 IC タグ 未定 GPS 携帯 携帯電話会社毎に設定されている - 92 - 参考 資料10.【バスの乗降支援システム】 バスの乗降を確認するためには、バスに読取装置を装備し、生徒とバス停に IC タグ をつけることにより可能となるが、バスとバス停に装置が必要となり、費用がかかる。 バス乗車検知およびバスの位置情報配信 バス停タグ バス停タグ 下 車 乗 車 学校 バス乗車時もしくは乗車中 児童がバスに乗車したときに、バス内部に設置した読取装置で児童のタグ(u-code)を 読み取り、センター装置へデータ送信する。 児童がバスに乗車中は、バス内部に設置した読取装置で児童のタグ(u-code)を読み 取り続けるため、乗車中と判定し、どのバスでどのバス停付近かを判定する。 バスの位置情報は、バス停に設置されたタグ(u-code)を読み取り、センター装置でバ スの位置情報管理を行う。 - 93 - 参考 資料11.【協議会規約】 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会規約 平成22年 6月24日 制 定 (名称) 第1 条 この会の名称は、武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会(以下「協議会」と いう。)とする。 (目的) 第2 条 この協議会は、平成22年度に実施する武山養護学校モビリティサポートモデル事業によ る、ユビキタス技術を活用した知的・精神・発達障害などのある生徒の通学の支援サー ビスの推進を図ることを目的とする。 (事業) 第3 条 協議会は、次に掲げる事項を協議し、関係する事業を実施する。 (1) モビリティサポート事業の企画・実施 (2) モビリティサポート事業の調査・研究 (3) 事業計画の策定および変更の協議 (4) その他協議会の目的を達成するため必要な事業 (組織) 第5 条 協議会は、会長1名、副会長1名、事務長1名および委員をもって組織する。 2 役員は委員の互選によって選出する。 (構成委員) 第6 条 協議会の構成委員は、この会の趣旨、目的に賛同する個人、団体(自治体、企業)等で構 成する。 2 協議会構成委員は、必要と認める場合には新たな委員を協議会に推薦することができる。 (委員の任期) 第7 条 委員の任期は、平成23年3月31日までの期間とする。 2 ただし、欠員により新たに委員となった者の任期は、前任者の残存任期とする。 (会長および副会長) 第8 条 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。 2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは会長の職務を代 行する。 (事務長) 第9 条 事務長は、協議会の業務を処理する。 (会議) 第10条 協議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が招集し、会長は当該会議の議長となる。 2 会議の議決は、会議出席委員の総意で決定することとする。ただし、意見が分かれた場合は、 多数決とし、出席委員の過半数で決し可否同数の場合は議長が決定する。 3 会長は、必要があると認めるときは、会員以外の者に対して、資料を提出させ、又は会議へ の出席を依頼し、助言等を求めることができる。 4 前3 項に定めるもののほか、会議の運営に関し必要な事項は、会長が別に定める。 (協議結果の尊重義務) 第11 条 委員は、協議会で協議が整った事項について、その協議結果を尊重しなければならない。 (経費) 第12 条 協議会の運営に要する経費は、平成22年度国土交通省モビリティサポートモデル事業の 補助金をもって充てる。 (その他) 第13 条 この規約に定めるもののほか、協議会の事務の運営上必要な事項は、会長が別に定める。 附 則 この規約は、平成22年 6月24日から施行する。 - 94 - 参考 資料12.【協議会委員】 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会 委員 代 表 者 機 関 名 会長 伊藤 栄三 学識経験者(社会福祉法人葉山町社会福祉協議会副 企画検討、協議会運営 会長) 副会長 松本 幸久 神奈川県立武山養護学校校長 企画検討、協議会運営 岩月 京子 神奈川県立武山養護学校PTA副会長 企画検討 加藤 茂雄 武山連合町内会会長 企画検討 行谷 正志 葉山町保健福祉部福祉課長 企画検討 星野 雅一 横須賀市健康福祉部障害福祉課長 企画検討 若菜 克己 逗子市福祉部次長障がい福祉課長 企画検討 下田 学 三浦市保健福祉部福祉課長 企画検討 稲木 俊夫 社会福祉法人湘南の凪常務理事 企画検討 金井 慎司 栗原紹弘 事務長 役 割 社会福祉法人横須賀市社会福祉事業団 横須賀市立福祉援護センター 第 1・2 かがみ田苑施設長 パナソニックシステムネットワークス株式会社 要素技術開発センター ユビキタスセンシング開発室 室長 企画検討 企画検討、技術検討 安藤 裕之 シナジーメディア株式会社取締役 企画検討、技術検討 杉野 仁 株式会社リージョナルプロモーション 代表取締役社長(武山養護学校PTA会長) 企画立案、調査データ分 析、全体調整 - 95 - 参考 資料13.【第1回協議会議事概要】 〔議事概要〕 会長:三浦半島の子供の問題は、誰かがやらなければならない。子供のために会議が進めればと思い ます。 (1)自己紹介 (2)国土交通省のモビリティサポート事業についての説明 (3)資料にて事業概要説明 ・委員等からの質問・意見、回答 委員 :バスの降車システムをどのようにするのか 事務局:内容説明 委員 :実証実験の参加する人はどのような生徒を想定しているか。既に自力通学をしている生徒な のかそれとも家族などが送迎している生徒か 事務局:両者 委員 :読取装置を置かしてくれる支援者があるかどうかが重要 委員 :通信カードはフォーマ回線か 事務局 :本来はイーモバイルだがこの地域はこれが使えないのでフォーマ 委員 :読取装置の電気代はいくらか 事務局 :1 ヶ月 20 円位 委員 :葉山から直通のバスはあるのか 事務局 :林交差点までで、そこから学校まで 1.6km 委員 :高校生に数は 事務局 :1 学年 30-40 名 委員 :バス停からバス停までの見守りは可能か 事務局 :可能 委員 :通学路を外れた場合は 事務局 :本人、先生、保護者にメールで伝える。最も良い対処方法が必要 会長 :今回の提案についてはこれで良いか 全員 :了承 アンケートについて内容説明 ・委員等からの質問・意見 会長 :教職員へのアンケートは大丈夫か 副会長 :今回の事業は、説明済み、内容は見せていただいたところ大丈夫 委員 :配布・回収方法は 事務局 :配布は学校を通じて、回答は郵送で 会長 :これで行ってよろしいか 全員 :了解 会長 :文面などは、もう一度校長先生と相談して行ってください 会長 :事務連絡等をお願いします ・スケジュールの説明 事務局 :説明 ・その他の質問・意見、回答 委員 :町内会にも説明したほうが良いのでは 事務長 :了解 委員 :個人情報の管理においてデータとメールアドレスの入力は 事務局 :先生に行ってもらうか、先生の監視の下に行う 以上 - 96 - 〔配布資料〕 次第、 協議会規約(参考 資料11)、 協議会委員(参考 資料12)、 事業概要説明資料 モビリティサポートモデル事業 情報端末を利用した特別支援学校生徒の移動支援 <概要説明資料> 平成22年7月14日 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会 モビリティサポートモデル事業の目的 モデル事業の活動の目的 情報端末を利用した特別支援学校生徒の通学の移動支援 (応募テーマ名) ○養護学校生徒の自力通学のサポート ・判断能力の劣る生徒の自力通学をサポート ・ICT利活用による通学時の安全確保支援 ○保護者、教職員の負荷軽減 ・生徒の位置確認によるサポート体制の確立 ・ユビキタス技術を利用した情報提供システムの構築 取組み内容 1.実態調査 ヒアリング・アンケートよる 課題抽出、対応方法検討 2.実証実験 携帯端末を使用した位置 情報確認の実証実験 神奈川県立武山養護学校 - 97 - 取組み概要(実証実験概要) 実証実験の概要 対象生徒数(タグ数) : 40人程度 読み取り装置 : 10台程度 (地図中 のポイント 詳細別途検討) タグが読み取り装置のポイントを通過する ことにより以下の案内を行い、有効性の 有無を実証実験する 一騎塚バス停 1.正常ルートの案内 2.指定ルート外の検知 3.バスの降車案内 4.通過ルートの表示 武山住宅バス停 実証実験システムの構成 管理センタ 回線終端装置 地 SW 域 センター装置 (アプリケーション) 網 (履歴管理)(メール) (Web) (システム管理) FW 機器収納ラック 電源 IP網 【【伝送情報と流れ】 伝送情報と流れ】 伝送情報と流れ】 ① アクティブタグを検知 ①アクティブタグを検知 ②時間、場所情報を確認 ②時間、場所情報を確認 ③上記①、②の情報を伝送 ③上記①、②の情報を伝送 公 衆 網 コントローラ 保護者、教職員 回線終端装置 or 読み取り装置 アクティブ タグリーダ or IP (携帯電話) (PC) 網 - 98 - 生徒 実証実験用装置の概要 読み取り装置 バス停:2ヶ所、通学路:8ヶ所の10ヶ所程度を協力者等の宅内に設置 リーダー 無線ルータ(通信カード込み) コントローラ 電子タグ 40人程度の生徒さんがカバン等に装着 電子タグ+携帯電話で 自立通学をサポートする 取組みの詳細 取組みー1 正常ルートの案内 登下校時、正常ルートを通過している場合、メールを送信する (本人へは音によるお知らせを想定) 取組みー2 指定ルート外の検知 登下校時、指定ルート外のポイントで検知した場合、メールで 通知する。(本人へは音によるお知らせを想定) 一騎塚バス停 取組みー4 通過ルートの表示 (パソコン、携帯の両方) 地図上に通過したと思われる ルートを表示する。 武山住宅バス停 取組みー3 バスの降車案内 降車するバス停と1つ前のバス停の間にノードを設置し、次の バス停で降車することをメールで通知 *取組み1~3 メール配信元アドレスを別々にすることで、 携帯側でメール着信音等で区別できるようにする - 99 - ※本当のルートとは異なる可能性 もあるが、最短ルートを表示する。 画面イメージ 最新通過地点 通過地点 未通過地点 携帯電話画面イメージ パソコン確認画面イメージ NG地点通過 実施スケジュール アンケート(案) - 100 - 参考 資料14.【第 2 回協議会議事概要】 〔議事概要〕 (1)地区説明会実施報告 (2)ヒアリング調査報告 (3)アンケート調査報告 (4)事業計画説明 事務局:4つの取組みを説明、 ・降りるところを通知することが難しく、バスの乗車のサポートを行うことに変更 ・バスの中で機器を使えば乗降に利用が出来るが、期間や費用等から検討し今回は乗車の支援を行 いたい ・これしか出来ないのかと思うか、ここまでできるかと思うか ・一騎塚バス停の方がニーズはあるが、安全性を考えて三浦海岸駅と武山住宅を選択した ・読取装置設置場所について電波状況を調べた結果、Aコープは電波干渉があるためトヨタを選択 した ・生徒本人への通知が有効かどうかわからない ・音での判断を生徒が出来るか保護者しかわからない 委員からの補足 校長 ・メールを開けることができる生徒はレベルの高い子なので視覚表示のほうが良い 委員 ・通過地点と同じ絵が出ると良い 委員 ・自力通学の段階を追って、検知するところを選択できると思う 校長 ・電話を持っていても本人が受けることが出来ない、保護者がGPSで位置を確認するために 持たせている 委員からの質問・意見、回答 委員 :横須賀は米軍などもいていろいろな電波が飛んでいるようだが 事務局:電波状態を調べて届くことを確認した 委員 :読取装置の設置場所での問題があったか 事務局:通学時間にシャッターが閉まるとこは出来なかった 事務局:自動車がさえぎると検知でない 校長 :小中学部は誰でもスクールバスに乗るものだと思っているが、生徒が増えているので中学部 でも自力通学をする子も出てきている 会長 :子供のことから考えてスクールバスを利用するかを考えないと 校長 :母親は前向きに考えている人が多い 委員 :一区間からでも歩く訓練をしてほしい 委員 :子供には歩いてほしい、少しでも自立してほしい 委員 :外れた場合のフォローは 事務局:サポートの道具であることを説明をして理解してもらう (5)今後のスケジュール ・実証実験の予定 ・参加募集の件 ・実証実験終了後アンケートを実施の件 以上 〔配布資料〕 次第 地区説明会資料(参考 ヒアリング報告 アンケート報告 取組み内容説明資料 資料16.資料17. ) - 101 - 参考 資料15.【第 3 回協議会議事概要及び配布資料】 〔議事概要〕 会長 :神奈川県で話題になっている。名古屋の大学の先生からも問い合わせがあった。これまでは 福祉のことは厚生労働省だったが、国土交通省も関わってくれて多角化してきた。いろいろ な行政が関わり、地域の人が自分で考えていくことが大切である。 (1)実証実験についての説明 (2)実証実験参加者ヒアリング調査報告 委員等からの質問・意見、回答 会長 :この報告を聞いて効果があったといえますね 事務局 :保護者からヒアリングをして役立っていると感じた 委員 :葉山からこれを使って通学できるようになった事例は 事務局 :逗子から林の交差点までバスで来て、そこから歩いて通学している生徒の保護者からは、 安心できたといわれた :母親が同伴している中学3年の生徒は、大楠芦名口からバスに乗ってきているが、西公園 から自力通学を始めた 会長 :保護者などはITに関して詳しくない方が多いので、このシステムで自力通学が出来るよ うになると喜ぶでしょう 事務局 :自力通学には先生方も苦労されていますので 会長 :ICタグの電池の寿命はどれくらい持つのか 事務局 :1 年以上は持つが電波の飛ぶ距離が 10m~20m と短い(携帯と IC タグの特徴を説明) 委員 :携帯に IC タグの機能を持たせることはできるのか 事務局 :一般商品としてはまだないが、トライアル製品としてはできている 委員 :読取装置を小型化して電柱につけるようなことは出来るのか 事務局 :小型化し、ソーラーパネルをつけて電源も必要ないのが望ましいと思う 事務局 :人が通るところの電柱に付けることができればと思う (3)その他 ①国土交通省視察報告 2010 年 12 月 13 日(月)に国土交通省政策統括官が視察 ②TORONSHOW 2010 年 12 月 18 日(土)に東京で行われた「TRONイネーブルウェアシンポジウム2011」で 横須賀地区モビリティサポートモデル事業が紹介された ③総合交通メールマガジン第 30 号 2011 年 1 月 5 日の総合交通マガジン第 30 号に横須賀地区モビリティサポートモデル事業が紹介さ れた (4)今後の事業化についての報告 以上 〔配布資料〕 次第 実証実験用装置の概要及び読取装置設置場所 実証実験用装置の概要 読取り装置設置場所 読み取り装置 番号 バス停:2ヶ所、通学路:8ヶ所の10ヶ所程度を協力者等の宅内に設置 5 一騎塚バス停 6 リーダー コントローラ アクティブICタグ+携帯電話で自 立通学をサポートする 無線ルータ(通信カード込み) <読取装置外観> ※BOX 内には、 ・リーダ ・コントローラ ・無線ルータ が内臓されています。 (17cm×22cm×12cm) 7 名称 ① 武山養護学校 ② 官舎出入口周辺T字路 ③ パン屋(サンロール) ④ 武山住宅バス停周辺 ⑤ 一騎塚バス停衣笠方面 ⑥ 一騎塚バス停林方面 ⑦ T字路 ⑧ 横浜トヨペット武山店 ⑨ 三浦海岸駅バス停前 ⑩ 富士見小方面 10 3 8 1 武山養護学校 2 武山住宅バス停 三浦海岸駅 4 9 ICタグ(4cm×7cm) 実証実験の成果 - 102 - TRONSHOW - 103 - 参考 資料16.【モビリティサポートモデル事業のご説明】(表) モビリティサポートモデル事業のご説明 ~情報端末を利用した特別支援学校生徒の移動支援~ ○養護学校生徒の自力通学のサポート ・判断能力の劣る生徒の自力通学をサポート ・ICT利活用による通学時の安全確保支援 モデル事業 の目的 ○保護者、教職員の負荷軽減 ・生徒の位置確認によるサポート体制の確立 ・ユビキタス技術を利用した情報提供システムの構築 取組み概要(実証実験概要) 実証実験の概要 対象生徒数(タグ数) : 40人程度 読み取り装置 : 10台程度 (地図中 のポイント 詳細別途検討) 一騎塚バス停 神奈川県立武山養護学校 タグが読み取り装置のポイントを通過する ことにより以下の案内を行い、有効性の 有無を実証実験する 1.正常ルートの案内 2.指定ルート外の検知 3.バスの降車案内 4.通過ルートの表示 武山住宅バス停 - 104 - (裏) 実証実験用装置の概要 読み取り装置 バス停:2ヶ所、通学路:8ヶ所の10ヶ所程度を協力者等の宅内に設置 リーダー 無線ルータ(通信カード込み) コントローラ 40人程度の生徒さんがカバン等に装着 電子タグ 電子タグ+携帯電話で 自立通学をサポートする 平成22年度横須賀市武山地区モビリティサポートモデル事業委託業務 工 程 表 項 目 実 施 事 項 実施準備 (A) 協議会の運営・開催 広報周知 (B) ヒアリング説明 7月 8月 9月 10月 実証実験の説明 本事業全体計画の検討 情報提供の 位置特定インフラの配置計画検討・設 ための取組 置詳細検討 (C) 実証実験 各種調査 (D) ヒアリング調査 アンケート調査 効果分析・ 効果分析 評価(E) 評価 ( 協 議 会 実 施 ) 《事務局・連絡先》 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会 TEL / FAX ご連絡用アドレス: - 105 - 杉野 11月 12月 1月 2月 3月 参考 資料17.【モビリティサポートモデル事業協力のお願い】(表) - 106 - (裏) - 107 - 平成 22 年度横須賀地区モビリティサポートモデル事業 報 告 書 武山養護学校モビリティサポート(通学支援)協議会 神奈川県三浦郡葉山町一色2322-5 046-876-0412 - 108 -