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今年度の「愛鳥週間作品入賞者」 が決定しました
ご自由に FREE 2011 February No.689 今年度の 「愛鳥週間作品入賞者」 が決定しました - 岐阜県図書館ロビーで作品展を開催 お持ち下さい 2 平成 22年度 愛鳥週間作品 作文の部【 最優秀 】 お だ わ かな 関市立金竜小学校5年 小田 和奏さん ポスターの部【 最優秀 】小学校低学年の部 ポスターの部【 最優秀 】小学校高学年の部 わた なべ もり ん 本巣市立真桑小学校2年 渡辺 ありささん もと さ き 揖斐川町立北方小学校6年 森本 早稀さん 巣箱の部【 最優秀 】 すえ はら れ な 垂井町立不破中学校3年 末原 怜奈さん ポスターの部【 最優秀 】中学校の部 か に ポスターの部【 最優秀 】高等学校の部 もり あき 郡上市立郡南中学校2年 可児 盛明さん いわ しま 岐阜県立多治見工業高等学校1年 岩嶋 みゆうさん 山林協会ホームページ http://www.g-forestry.or.jp 社団法人 岐阜県山林協会の情報をご覧いただけます。 2011 February No . 企業との協働による 森林環境教育の推進 県では、子どもたちに森林環境教育の推進 を図るため、平成 21年度から「企業との協働に よる森林環境教育の推進」に取り組んでいま す 。現 在 、住 宅 設 備 メ ー カ ー の ㈱INAXと ビールメーカーのアサヒビール㈱がそれぞれ 県及び県教育委員会と森林環境教育の推進に 関する協定を締結し、小・中学校などへの出前 講座を実施しています。 ㈱INAXの出前講座 ㈱INAXは水回り住宅設備メーカーというこ とから「水」をテーマに岐阜営業所の社員の方 が講師となって出前講座を実施しています。 ㈱INAXオリジナルのプログラムでは、 生徒自 身が 「水」 になったとして世界を旅しながら水に関 する環境問題などについて楽しく学びました。 689 2 月号 ㈱INAXとアサヒビール ㈱ が出前講座 2 企業との協働による森林環境教育の推進 ∼ ㈱INAXとアサヒビール㈱が出前講座 ∼ 3 木育教室実施報告 3 森の楽園の紹介(15) ながら川ふれあいの森 4 林業グループコーナー 久々野町林業グループ 5 岐阜県立森林文化アカデミーの紹介(20) 効率的な作業システムの構築に向けて 6 山の歳時記(66) ノウサギ Ⅰ 7 山のおじゃまむし (235) 飛蝗、 トノサマバッタ 8 森林づくりに関するアンケート調査結果 9 今年度の「愛鳥週間作品入賞者」が決定しました - 岐阜県図書館ロビーで作品展を開催 - 10 森の名手・名人シリーズ No.17 屋根葺き 白川村 合掌造り民家のすべて 名人:和田利治 12 13 普及コーナー 高校生林業就業体験研修の開催 14 研究コーナー 一位一刀彫は ぎふの宝もの ▲INAX出前講座 (河合小) 今年度は河合小学校をはじめ12の小・中学 校で出前講座が行われました。 15 技術支援担当コーナー 「森林のプロ集団」 が森林整備ボランティアで大活躍 ∼ 第14回森林技術師大会開催 ∼ アサヒビール㈱の出前講座 アサヒビール㈱出前講座では、名古屋工場 の社員の方が講師となり、 「水の浄化」につい て、実演を交えながら、水の大切さなどについ て学びました。また、広島県にあるアサヒの森 環境保全事務所の方から、森(木)からの恵み について事例紹介の後、子どもたちも自らが思 いついた森(木)からの恵みについて、発表し 合い、森について学びました。 健全で豊かな森林づくりプロジェクト (44) 16 平成22年11月∼12月 「岐阜県木造住宅アドバイザー 養成講座」 を実施しました 17 市況 19 掲示板 平成 22年度 愛鳥週間作品 ポスターの部 【最優秀】小学校低学年の部 ポスターの部 【最優秀】小学校高学年の部 ▲アサヒビール出前講座 (牛道小) 今年度は牛道小学校をはじめ16の小・中学 校などで出前講座が行われました。 【林政課 森 孝博】 ●詳しい内容が知りたい方は 巣箱の部【最優秀】 ポスターの部 【最優秀】中学校の部 ポスターの部 【最優秀】高等学校の部 (058)272 ー 1111内線(3028)まで ●TEL 表紙●平成22年度愛鳥週間作品 (ポスターの部・巣箱の部) (関連記事9頁) 2 FEB 2011 森林のたより もく いく 木育教室実施報告 もく いく 県では、幼少期の子どもたちを対象に、森や木とふれあうことを通して、豊かな心を育む「木育」の 推進に取り組んでいます。その一環として、森林環境教育の専門家に「木育推進員」を委嘱し、今年度 予定していた、県内の保育園など30の施設で木育教室を開催しました。 「木育」の 取り組み の 室」 育教 「木 例紹介 事 実施日 平成 22年5月27日(木) 郡上市立北濃保育園 郡 保育園がある旧白鳥町は豊かな自然に囲まれており、普段から外に 出かけ、自然とふれあう活動を行っているそうです。そんな身近な自然 から新しい発見をしてもらうような木育教室を行いました。 か 普段お散歩しているコースで、 子どもたちにいろんな葉っぱを集め てもらい、 集めた葉っぱを園に持ち帰り、和紙に貼って、自分たちだけ て の蛍光灯カバーをつくりました。 点灯の瞬間、子どもたちからは歓声が の 上がり、普段は気づかない葉っぱの美しさを改めて実感していました。 の 室」 育教 「木 例紹介 事 幻想的で 美しい葉っぱの 蛍光灯カバーが できました! 実施日 平成 22年11月27日(土) 山県市立富岡保育園 山 家庭教育学級にあわせ、親子で木の楽器づく りをして、 木にふれあってもらう体験をしました。 り クリの木を使ったカスタネットづくりに挑戦 し、丁寧に紙ヤスリをかけ、蜜ロウを塗って仕上 し げました。 完成後、みんなで、カスタネットを演 げ 奏し、音色を楽しんでもらい、木を身近に感じ てもらいました。 やさしい 音色が響き渡る 素朴なカスタネットが できました! ●詳しい内容が知りたい方は TEL(058)272 ー 1111 今後も県内各地で木育を推進していきます。【林政課 緑化運動担当 吉田宗平】 内線(3031)まで 今 回の﹁ 森の 楽 園 ﹂は 、 ﹁ながら 川ふ れあいの森 ﹂を 紹 介 します 。 な が ら 川 ふ れ あ いの 森 は 岐 阜 市 の 三 田 洞 か ら 長 良 古 津 に か けて 広 が る の 森 林 を 整 備 し た もので 、1 233 年 を 通 して 豊 か な 自 然 を 楽 し むこ と がで き ま す 。森の 中 には さ ま ざま な 散 策 道 が 広 がって お り 、体 力 に 合 わ せ て コースを 選 ぶこと ができます 。 散 策 道 沿いには 市 内で 最 も 高い 展 望 台︵ 標 高 418m︶が あ り 、清 流 長 良 川 や 金 華 山 、さらに名 古 屋 方 面の市 街 地 が 望 めま す 。な が ら 川 ふれあいの 森 ha ながら川ふれあいの森MAP 至山県市 三田洞弘法 ブロンコ ビリー デニーズ 金華橋 忠節橋 I.C 156 鵜飼い大橋 ▲金華山 市役所 名鉄岐阜駅 岐阜駅 ながら川 ふれあいの森 至名古屋 古津バス停 リバーサイド ロキシー 21 名鉄本線 長良川 至羽島I.C 至名古屋 ●詳しい内容が知りたい方は TEL(058)272 ー 1111内線(3167)まで 3 森林のたより FEB 2011 ▲管理棟 治山課●立澤良子 鏡島大橋 JR東海道本線 長良川 環状線 には 、駐 車 場 を 備 えた 入 口 が2箇 所 あ り ま す 。三 田 洞 側 入 口 に あ る 管 理 棟 ﹁ 四 季の 森 管 理 センタ ー ﹂では 、クラフ ト 作 り 等のイベント が 開 催 されます 。 ま た 、野 鳥 観 察 施 設 、芝 生 広 場 、 キャン プ 場 な ど も 整 備 され て お り 、い ろ いろ と 楽 し む こ と がで き ま す の で 、是 非 一度お越しく ださい。 256 ながら川 ふれあい の森 至関 四季の森 センター 藍川橋 鳥羽川 消防署 県内各地にある森の楽園を 紹介していきます。 ながら川 ふれあいの森 鳥羽川 三田洞弘法前 バス停 ながら川ふれあいの森 ▲展望台からの眺望 久々野町林業グループ 設 立 昭和49年 会員数 28名 会 長 小池 喜由 久々野町林業グループは、昭和49年に旧大野郡久々野町で活動する林家が久々野 の林業について意見交換をする場として発足しました。発足当時は林業がまだまだ 盛んな時期でグループでは優良種苗の研究、育林技術の向上に励んでいました。 現在、グループ員のほとんどは兼業林家です。活動状況としては、船山登山道の草 刈り、地元原木を利用したキノコ栽培、林業先進地視察研修、地域イベントへの参加 等を行っています。今回はその一例を紹介します。 林業グループ コーナー ● 船山登山道整備 セッサなどの高性能林業機械の利用頻度 ﹁ 伐って 、利 用 す る ﹂時 代 を 迎 え 、プロ んでいます。 クリタケなど様々な種類の栽培に取り組 す。これまでシイタケ、ナメコ、ヒラタケ、 木 を 利 用 し た キ ノコ 栽 培 を 行って い ま 地 域 を 一つにまとめ、効 率 的 な施 業 を 行 では 事 業 の 実 施 には 至ってい ま せ ん が 、 用した事 例 を視 察しました。私 達の地 域 を高 密 度に配 置し、車 両 系 林 業 機 械 を使 で、地 元のイベントで販 売 する際には、す したキノコは原木栽培で味がよいと評判 ︻ 久々野町林業グループ 向畑 学︼ ります。 味のある若い方々の参 加をお待 ちしてお んでいます。近隣にお住まいで、林業に興 また、当 グルー プ も 会 員の高 齢 化 が進 います。 められるような活動をして行きたいと思 入 れの大 切 さを 伝 え 、所 有 者の関 心 を 高 対 象 とした間 伐 講 習 会 を 開 催し、山の手 波 及はまだ まだです 。こ れ からは地 元 を 関 心 は 高 ま りつつあ り ま す が 、地 域への 間 伐 の 推 進 について 、グルー プ 員 内 の ● 今後の活動 まりつつあります。 わ な け れ ば な ら ない との 思 い か ら 、徐 々 らの 機 械 の 操 作 技 術 水 準 を 維 持 す る た ぐに売 り 切 れてしまいます。管 理 するホ 今 年の発 生 状 況は例 年にな く 好 調で、 め、5年ほど前から、6月に船山登山道の ダ 木は千 本 程 度ですが 、原 木 キノコの味 が 高 く なっても 、育 林 作 業で刈 払 機 やチ 草 刈 り を 行ってい ま す 。船 山︵一, 四七九 にでは あ り ま す が 、集 約 化への同 意 が 集 m︶は岐 阜百 山に選ばれており、アルコピ の良さをこれからも伝えていきたいと思 大 量に収 穫 するこ とができました。収 穫 アスキ ー 場 や あららぎ 湖でも 有 名で、た います。 最 近では森 プロ現 場 を 訪 問し、作 業 道 でいます。 管 外 を訪 れ、最 新の取 り組み事 例 を学ん 察 研 修 を実 施しています。隔 年で管 内 ・ 用 す る ﹂時 代 に 対 応 す る た め、先 進 地 視 代でしたが 、当 グルー プでも﹁ 伐って、利 これまでの林業は﹁植えて、育てる﹂時 ● 林業先進地視察研修 くさんの方々に親しまれている山です。 グループ員の年齢構成は三〇代後半か 員 総 出で笹 、かん木の除 去はも ちろんの ら八 〇 代 と広 範に及 び ますが 、グルー プ こと、ちょっとした歩道の補修も行ってい ます。 この登 山 道は、当 グルー プが 下 刈 りを 行 う まではほとんど手 入れがされていな と出 会 うこ とも あり 、登 山 者 とのあいさ い状 態でした。下 刈 り活 動 時には登 山 者 つやねぎらいの言 葉を励みに今 後 も 続 け ていきたいと考えています。 ● 地域の広葉樹を利用した シイタケ等のキノコ栽培 地 元の広 葉 樹 を有 効 活 用 するため、原 ▲先進地視察 篤林家を訪問 ェーンソ ー は 必 ず 必 要 な 機 械 で す 。こ れ ▲船山登山道の草刈り ▲発生した原木ナメコ 4 FEB 2011 森林のたより 岐阜県立森林文化アカデミーの紹介(20) 効率的な作業システムの 構築に向けて 杉本 和也 ●はじめまして ●林業に対して感じたこと はじめまして。去年の10月に森林文化アカデミー に赴任した杉本和也と申します。 アカデミーでは、林業機械や生産システムなど 林業工学の分野を担当します。 アカデミーに来る前は、大学で林業の作業システ ムに関わる研究をしていました。どんな研究をしてい たか、簡単にご紹介します。 これから、研究を通して林業に対して感じたことを お話しします。 データ収集のため、 ビデオカメラで撮った映像を見 ながら、各工程の作業を細かな要素作業ごとに分類 し、所要時間の特性を分析していくわけですが、高い 生産性を上げている事業体は、スムーズに分析でき るのですが、 低い生産性の事業体は非常に分析しにく い、 ということに気がつきました。 例えばプロセッサという枝払いと玉切りを専門に行 う林業機械を例にとると、高い生産性の事業体であ れば、 「材を掴む」⇒「枝払いを行う」⇒「玉切を行う」 ⇒「移動する」⇒「材を掴む」⇒「枝払いを行う」⇒「玉 切を行う」 といったように、 同じ順番で要素作業を繰り 返すわけですが、 低い生産性の事業体の場合は、 「材 を掴む」 ⇒ 「枝払いを行う」 ⇒ 「玉切を行う」 ⇒ 「枝払い を行う」 ⇒ 「玉切を行う」 ⇒ 「材を移動させる」 といった ように、 要素作業の順番がばらばらで不明瞭です。 また 前後の工程との連携もうまくとれていませんでした。 生産現場用語で作業方法や手順を決めることを標 準化といいますが、作業の改善には標準化が必要で す。標準化が出来ないと、 どこが要改善作業で、何が 基本的な作業かわかりません。また作業の流れが、時 と場合によって、 ばらばらであるため、 いつまでに作業 が完了し、 どれくらいの量が出材されるのか全体の予 測ができません。これは、森林所有者に対して、見積 もりが正確にできないということ、製材所や合板工場 など流通側に対して正確な納期を提示しにくいこと、 二つの点でデメリットになると考えられます。作業シ ステムを改善し、 コストダウンにつなげていくこと、森 林所有者や川下の求めるニーズを満たすためにも、 作業の標準化が必要ではないでしょうか。 一つ誤解がないように補足ですが、作業の標準化 は他の事業体のやり方をそのまま盲目的にマネした り、研究機関や行政が画一的に決めたりすることでは ありません。事業体が現場の創意工夫により、作り上 げていくものです。そうすれば、楽しく現場改善がで き、経営的にも低コストでお客のニーズに沿ったシス テムが出来上がってくるのではないでしょうか。 以上、研究の紹介と林業に対して感じたことを、 お話しさせていただきました。これからの林業では、 生産システムの確立は重要なテーマです。 今回は効率面からお話ししましたが、 環境面や労働 環境面も考えた生産システムが必要です。 アカデミー では、生産システムの確立に向けて、教育と研究の 両立場からサポートできればと考えています。岐阜県 のみなさま、今後ともよろしくお願いします。 ●効率的な作業システム構築に向けた研究 複雑で急峻な地形が多い日本の山では、集材機と ワイヤを使って木を道まで出す架線集材が主な搬出 方法として活躍していました。 しかし、 ワイヤの架設に 時間と労力がかかることから、代わりに山の中に機械 が走行できる道をつけ、各種の林業機械を組合わせ て作業をする方法が主流となりつつあります。 その方法では、立っている木をトラックに載せるま でに、①木を伐って、②作業道まで引っ張って、③枝払 いと玉切をして、④運搬車に乗せてトラック道まで運 んで、⑤トラックに乗せ変えて、 といったように複数の 工程を経る必要があります。 したがって、各工程の仕事の効率が違うと全体がち ぐはぐな動きになって、 スムーズに木が処理されませ ん。林業機械には、①だけの機能のもの、①∼③まで 合わせた機能を持つものなど、様々な種類のものが あり、事業者は林分条件や地形条件などを考えた上 で適切な林業機械を選択する必要があります。 大学では、 どのような機械の組合わせが効率的な のかをシミュレーションを使って検討することが研究 テーマでした。 ●今後の研究課題 構築したシミュレーションモデルを使ってできるこ とは、機械選択の意思決定だけではありません。他に も林分条件をいろいろ変更したときの作業コストを 計算することもできます。 これから切り捨て間伐から搬出間伐が増えていき ますが、ある林分の間伐作業をしようとしたときに、 森林所有者に対して売上とコストを見積もりとして明 確に提示することが必要になってきます。そのために は、木の大きさ・樹種といった林分条件や、搬出距離 といった現場の条件から、作業コストを予測する必要 があります。構築したシミュレーションモデルでは、各 条件をモデルに入力することによって、作業コストを 出力させることができます。 現段階では、様々な林分に対して適応できる汎用 性のあるシミュレーションは完成していませんが、 こ れから発展させる必要があると考えています。 5 岐阜県立森林文化アカデミー 森林のたより FEB 2011 ●詳しい内容が知りたい方はTEL (0575)35 ー 2525まで 平成 日 本で 一 層 苦しみます。 しかしそこに通りかかっ かれよと助言し、 その通りにしたウサギは た大 穴 牟 遲 神︵ オオナムヂ、大 国 主 神 ︶ よく見ら に、河口へ行って真水で体を洗い、蒲黄︵蒲 かのと う 年 は う さ ぎ 年 、干 支 は 辛 卯 れる 体 毛 です。 が白く、目 の花粉 ︶ の上で寝ると良いと教えられ、元 ランドホワ ニュージー 治 時 代に 品種で、明 種 とい う 日本白色 があり 、その沖 1 0 0mほどの所には淤 ある白 兔 神を祀る白 兎 神 社や白 兎 海 岸 ここには特 定の人との縁 結びに御 利 益の の舞 台は、現 在の鳥 取 県 鳥 取 市 白 兎で、 部に直 接 塗 布しました。そもそもこの話 があり、また切り 傷や軽いやけどには患 れ、止 血や増 血、鎮 痛、消化、利 尿に効 能 実は、漢 方でガマの花 粉は蒲 黄と呼ば ほ おう ﹁ 辛 ﹂は十 干の8 番 目で草 木が枯れて新 辛 卯は干 支の組み合わせの 番 目で、 の赤いカイ 作られたもので、 ジャパニーズ・ホワイトと イトとフレミッシュジャイアントを交配して ノウサギ ︵トウホクノウサギ、 サドノウサギ、 日本に生息する野生のウサギは、 ニホン 跡を見つけることが出来ます。 原に目をやると、 そこかしこにウサギの足 しい話になりましたが、冬のこの時期に雪 キュウシュウノウサギ、 オキノウサギ︶、 エゾ 岐島があります。 ウサギの計 7 種です 。日本 固 有 種である ︶ は、 Lepus brachyurus 尾長2∼5㎝、 体重 大きさ体長 ∼ ㎝、 ニホンノウサギ︵ 程 度で、夏の体 毛は赤 褐 色 ∼ 54 れた﹁ 稻羽之素菟︵ 因幡の白兎 ︶﹂ の話を 白いウサギと言えば、﹃ 古 事 記 ﹄ に記さ す。その昔、 日本に生 息していた野 生のウ しかし、よく わからないのは﹁ 白 兎 ﹂で 茶褐色を基本色とし、耳介の先端は黒い 島︵ 隠 岐 島 ︶ から因 幡 国に行こうと、 ウサ 俗に言う﹁ 因 幡の白 兎 ﹂の話は、﹁ 淤 岐 白 兎は素 兎︵ 素 菟 ︶ が正しく、 ﹁ 素 ﹂は ないのです。 端にいたウサギが冬に白 くなることさえ 冬 毛が生え替 わりますが、 もともとヨー ます。 カイウサギもノウサギ同様、夏毛と がペットとして持ち込んだと伝えられてい 16 さて、 昔はスギやヒノキの植林木を食害 め、本 居 宣 長が ﹃ 古事記伝 ﹄ で﹁ 裸 兎 ﹂と する害獣とされたニホンノウサギも、最近 ニに 皮 を てしまいま ではほとんど見られなくなりました。 記しています。 す 。そこに がウサ ギ た八 十 神 昼寝 ﹂にならず、物事が順調に進む﹁ 兎の 卯 年の今 年だからこそ、 ことわざの﹁ 兎の 普段は考えることのないウサギですが、 がみ に、潮に浴 登り坂﹂ になることを願うのです。 そ し風に吹 や 通りかかっ 剥 がさ れ なることはなく、ましてや鳥 取 市の海 岸 体毛で被われます。積雪地域では冬に耳 すが、 だま ギがワニ ︵サメ︶を 騙してその背 を 渡りま 素人のようにシロと読み、意味合い的には サギは、 ガマが開花する時期に白い冬毛に 介 先 端の黒い部 分 を 除いて白 化︵ 白 毛 ︶ 素 足 、素 手のように﹁ 裸 ﹂を 意 味 するた 思い出しませんか。 しますが、 これはすべてのノウサギが見ら わかったワ ヨーロッパのアナウサギ︵ ︶を品 種 改 良したもので、 日本 cuniculus へは天文年間︵ 世紀前半 ︶ にオランダ人 Oryctolagus 学 校や公 園でよく見るカイウサギは、 九州などでは白くなりません。 ある程 度 長く、積 雪があまり無い東 京や れるのでは無く、冬になっても昼の時間が さ れ たと 2∼ 45 ロッパアナウサギの冬毛は白くありません。 ▼鳥取市の白兎海岸と淤岐島 尻 秀樹 樹木医・全国森林インストラクター会 理事 川 はく と じん じゃ ユキウサギ、 エゾナキウサギ、 アマミノクロ も呼ばれます。 面を被う状 態を表しています。何やら難 十二支の4 番 目で草 木の若 葉が茂り 地 たな世 代が生まれることを表し、﹁ 卯 ﹂は ▼日本白色種のカイウサギ 通りに直った﹂という話です。 28 ウサギは 23 3.5 kg 66 ノウサギⅠ 6 FEB 2011 森林のたより ひ こう − 飛蝗、 トノサマバッタ −【第235回】 自然 学 総 合 研 究 所 野平 照雄 ● Teruo Nohira わが家の隣の I さんの娘さん、といっても私と同世代の熟年だ。 今はオーストラリア国籍。40年前にオーストラリアへ嫁いだから だ。毎年1回は家族で里帰り。その都度、我が家族と食事をしなが ら語り合う。もう、30年以上の付き合いだ。今年(2010年)も10 月に夫婦で里帰りされた。主人のLさんは、 「のひらさん。おげん きですか。きょうはあついですね」と片言の日本語で挨拶。たまた ま、私は庭で草ひきをしていたので、ここで話をした。その途中で Lさんが「あの虫、オーストラリアにもいます」と地面を指さした。 トノサマバッタであった。私は捕まえようと近づいた。するとその バッタはピョンと跳ねて姿を消した。さらにLさんは「この虫、時々 大発生して空を飛んで移動します」と言われた。これを聞いて私 ひ こう は「飛蝗だ」と思った。飛蝗とはトノサマバッタの仲間が大群で空 を飛んで移動することで、アフリカでよく見られる。というのが私 の知識。 「オーストラリアでも飛蝗?まさか」と思った。さらにLさ んは「野平さん、この虫は1ヶ月後に大発生します。オーストラリ アへ来ませんか。私が案内します。」と言われた。 「1ヶ月後に大発 生する。本当なのかナー」 × × × × トノサマバッタは日本で最も大きいバッタだ。大きいものでは 7㎝にもなる。スマートな体形に頑丈な体。見るからにバッタの 王様という雰囲気を漂わせている。この姿から昔はダイミョウ バッタ(大名蝗虫)と言われていたが、今はトノサマバッタ(殿様 蝗虫)となっている。いずれにせよ、大名とか殿様という名前が付 くのだから、強い虫というイメージがわいてくる。ところがそうで はない。幼虫、成虫とも植物の葉を食べ、身の危険を感じると 太い後ろ足で地面を蹴って、飛び跳ねて逃げるだけなのである。 もちろん、他の昆虫などを襲うことはない。 トノサマバッタは地面 にまとめて卵を産み付ける。孵化はほとんど同時。地面からぞろ ぞろと出てくるが、このときが一番危険なとき。厳しい自然界が 待ち受けているからである。鳥、 トカゲ、クモ、カマキリなどの 天敵にほとんどが食べられ、生き残るのはわずかなのである。 しかし、天敵がいなければトノサマバッタは数が増えすぎて餌不 足となり、生きていけなくなる。天敵で密度をコントロールされ ているのである。ここで生き残った幼虫は草むらへ逃げ込み、 隠れるようにして生活する。それが成虫になると日当たりの良い 砂地の河原や草地に生活の場を移す。ここだとたくさん餌がある し、外敵がきても自慢の後ろ足で飛び跳ねて遠くへ逃げることが できるからである。 × × × × トノサマバッタは不思議な昆虫である。ある日突然大発生、 それも想像を絶する規模だ。しかも、体色や体形を変えて集団で 何十キロも大移動するという。突如、体形や習性までが変わって しまうのだから、うーん、やっぱり不思議だ。移動先は畑。そこに 7 森林のたより FEB 2011 ▲交尾中のトノサマバッタ ある農作物を食べ尽くして次の畑へ向かう。この繰り返しだ。し かし、この大集団が襲来しても農家はどうすることもできない。 天災と同じなのである。以前、アフリカで起きたその生々しい様 子をテレビで見たことがある。それはすごかった。畑は太陽の陽 が遮られて薄暗く、農作物には次々とバッタが飛来し、競って食 べ始める。あっという間に食べ尽くされ無残な姿に。画面に映し 出されたこの光景は今でも忘れられない。幸い、日本では100年 ほど前に北海道で起きただけで、これ以降は問題になっていな い。しかし、大発生歴がある以上、いつ起きても不思議ではない。 もし、そうなったら悲劇だ。ちっぽけな日本は丸呑みに?こんなこ とを思ってしまった。このバッタが、1ヶ月後にはオーストラリアで 大発生するという。しかし、Lさんには悪いが半信半疑であった。 × × × × それから、1ヶ月後。出勤途中のラジオで「オーストラリアで バッタによる農作物の大被害」というニュースを聞いた。 「え! やっぱり飛蝗だったのか」Lさんの言われたとおり大群となって 畑から畑へと移動しているという。Lさんには悪いと思った。その バッタの名前はオーストラリアトビバッタ。 トノサマバッタの仲間 である。この大移動はしばらく続くとのことであった。バッタが大 発生して餌を食べ尽くすと、自分たちが生きていけなくなる。 しかし、餓死する前に大発生はおさまるという。なぜだろう。天敵 も大発生するのだろうか。いや、違う。こんなことを考えていたら 頭が混乱してきた。話は変わって我が家のバッタ。庭にいたあの トノサマバッタはどこから来たのだろう。今度は、こんな疑問がわ いてきた。生息地からは何キロも離れているので、一気に飛んで きたとは考えられない。しかし、大発生したバッタはもっと飛ぶ。 だけど、これは1匹だけだ。なぜだろう。またまた頭がこんがらが ってきた。そして、またオーストラリア。今、オーストラリアは本格 的な夏。まだまだ大発生は続くであろう。その雄大というかテレ ビで見たあのすごい光景を自分の目で見てみたいと思う。今と なると、あの時Lさんに「行きます」と返事をしなかったことが悔 やまれる。でも暇が、いや暇はあるけど先立つものが…… 森林づくりに関するアンケート調査結果 県では、 現行の 「岐阜県森林づくり基本計画」 が平成23年度に 終期を迎えることから、 次期計画 (計画期間:平成24∼28年度) の検討を行っています。 その参考とするため、 県政モニター制度に よるアンケートを実施し、 森林づくりに関する県民の方々のご意見 等について調査しました。本稿では、 前回調査 (平成17年度実施) と比較できる設問に絞って、 アンケート結果についてご紹介します。 県民の皆様、 ● 調査地域…県内全域 ご協力ありがとう ● 調査期間…平成22年7月∼8月 ございました! ● 調査対象…県政モニター524名 (郵送:244名、インターネット:280名) 名) ● 回答数…410名(回収率78. 2%) 1 重要だと思う森林の役割は? Q. (複数回答) 多くの方が、 まず 「災害の防止」 、 次に 「地球温暖化防止」 や 「野生動植物の生息の場」 としての機能が重要と考えて います。平成17年度の調査と比べると、 環境保全や生物多様性確保に対する関心が高まっていることがうかがえます。 平成22年度 アンケート結果 (%) 89% 86% 83% 50% 26% 13% 85% 83% 80% 75% 53% 40% 37% 27% 騒音緩和 野外教育・ レクリエーション きのこ・山菜生産 木材生産 安らぎ・潤いの場 野生動植物の 生息の場 洪水の防止 地球温暖化の防止 その他 騒音緩和 野外教育・ レクリエーション きのこ・山菜生産 木材生産 安らぎ・潤いの場 洪水の防止 地球温暖化の防止 野生動植物の 生息の場 2% 90% 土砂災害の防止 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 77% 31% 平成17年度アンケート結果 (%) 63% 土砂災害の防止 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 2 県の森林施策として重要なのは? Q. (複数回答) 森林づくりに対するニーズは、 「健全な森林づくり」 や 「治山事業の推進」 など、 「森林の持つ公益的機能を高めるための施 策」 にあるようです。平成17年度のアンケートと比較すると、 保安林の管理や森林の開発規制への要望が高まっています。 平成22年度 アンケート結果 (%) 平成17年度アンケート結果 (%) 57% 53% 43% 30% 30% 16% 14% 13% ﹁山の日﹂ のPR・県民運動 効率的な木材生産・ 林道などの基盤整備 20% 県民協働・NPO育成に よる森林づくり 21% 保安林管理・開発規制 県産材の利用拡大 市町村・林業者などに 対する支援 森林技術者・担い手の確保等 治山事業の推進 健全な森林づくり ︵間伐など︶ 70 60 50 40 30 20 10 0 子どもへの森林環境教育 3% ﹁山の日﹂ のPR・県民運動 研究・技術開発 効率的な木材生産・ 林道などの基盤整備 森林空間の利用 県民協働・NPO育成に よる森林づくり 市町村・林業者などに 対する支援 県産材の利用拡大 木質バイオマス利用 森林技術者・担い手の確保等 子どもへの森林環境教育 保安林管理・開発規制 健全な森林づくり ︵間伐など︶ 治山事業の推進 70 65% 60 46% 42% 50 40 25% 30 20% 19% 17% 16% 20 13% 11% 10% 9% 10 0 次期「岐阜県森林づくり基本計画」の策定について 平成23年度中に次期計画を策定するため、 今回実施したアンケートをはじめ各種調査の実施・分析・課題抽出を行い、 新たな 施策等について検討しています。今後、 パブリックコメント等を通じて、 次期計画に対する皆様のご意見をお聴きしていく予定です。 ※今回のアンケート調査結果を岐阜県庁ホームページで公開しています。 http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/kensei-sanka/kensei-monitor/ 【林政課 吉峯昭英】●詳しい内容が知りたい方はTEL(058)272 ー 1111内線(3019)まで FEB 2011 森林のたより 8 ー 10 16 ▲実用性を専門家が審査 ードデーを 開 催したことを 契 機として、 昭 和 年からは 毎 年 5 月 日 ∼ 日 を 愛 鳥 週 間︵バードウィーク︶として、全 23 ー 素敵な作品ばかりです。気軽に見に来てね! パソコンからアクセス! 岐阜県愛鳥週間作品入賞者 3 年 ︶が 全 国コンクール においても 入 選 となり ま した。 つきましては、以 下のと おり 岐 阜 県 図 書 館ロビー において﹁ 愛 鳥 週 間 作 品 コンクール作 品 展 ﹂を 開 催 しますので、 ぜひご家 族や ご 友 人 とお 誘い合 わせの 上 、多 数の方 々のご 来 場 を 賜 り 、児 童 、生 徒が作っ たす ばらしいポスター、作 文 及 び巣 箱 をご覧いただ きますようご案 内 申し上 げま す 。 なお、県ホームページにおいても最優秀 作品をご覧いただくことができます 。 作 品 展の内 容 25 ● 場 所 岐 阜 県 図 書 館ロビ ー ︵ 岐阜市宇佐4丁目2番1号 ︶ ●日時 平 成 年 1 月 日︵ 火 ︶ ∼ 2 月 6 日︵ 日 ︶ 図 書 館の開 館 時 間にあわせて 開 催します 。 23 25 国 各 地で探 鳥 会 等のさまざまな行 事が 開 催されています 。 今 回 応 募されたポスターの中から、特 に優 秀な作 品 を 、財 団 法 人 日 本 鳥 類 保 護 連 盟 主 催の平 成 年 度 愛 鳥 週 間 用 ポスター原 画コンクールに応 募したとこ ろ 、吉 竹 彩 加 さん︵ 大 垣 市 立 南 中 学 校 80 ▲教育職員による審査状況 ●展示 各 部 門の最 優 秀 及 び 優 秀 作 品の合 計 作 品 ●入館 無料 1 は、図 書 館 ※月 日︵ 金 ︶及 び1月 日︵ 月 ︶ 休 館 日となりますのでご注 意 ください。 16 31 秀 ︻ 地球環境課清流の国ぎふづくり推進室 饗場昌彦 ︼ ● 垂井町立不破中学校1年 大脇 幹生 ● 関ヶ原町立今須小学校6年 山本 紀香 松居遼太朗 加藤 拓哉 ● 岐阜大学教育学部附属小学校1年 ● 笠松町立笠松中学校3年 加藤 栞 ● 岐阜県立多治見工業高等学校1年 ● 岐阜市立本荘小学校5年 米盛 早紀 ● 大 垣 市 立 南 中 学 校 3年 吉竹 彩加 ● 大垣市立興文小学校3年 伊藤 萌貴 ● 岐阜市立常磐小学校5年 桐山 怜奈 堀部 玲 ● 岐阜大学教育学部附属小学校2年 優 ● 関 市 立 金 竜 小 学 校 5年 小田 和奏 ● 垂井町立不破中学校3年 末原 怜奈 岩嶋みゆう ● 郡上市立郡南中学校2年 可児 盛明 ● 岐阜県立多治見工業高等学校1年 ● 本巣市立真桑小学校2年 渡辺ありさ ● 揖斐川町立北方小学校6年 森本 早稀 最優秀 入 賞 者︵ 優 秀 以 上 を 掲 載 ︶ 28 内線︵2704︶まで TEL︵058︶272 ー 1111 ●詳しい内容が知りたい方は 森林のたより FEB 2011 9 今年度の﹁愛鳥週間作品入賞者﹂が 決定しました 岐阜県図書館ロビーで作品展を開催 県では、愛 鳥 週 間 を 通じて野 鳥 保 護 思 想の普 及 向 上に資 するため、愛 鳥 週 間 ポスター、愛 鳥 に 関 す る 作 文 及 び 巣 箱 を 県 内の小 、中 、高 等 学 校の児 童 、生 徒から募 集したところ、6 2 8 人の方か ら応 募 をいただき、 このたび 点の入 賞 作 品 を 決 定しました。 愛 鳥 週 間は、 アメリカで 行 わ れ た 小 鳥 を 守 ろうと す るバードデーの取 り 組 みに倣ったもので、昭 和 年に第 1 回バ 22 名 人 聞き手 和田 利治︵ 牧野 有里 ︶ 岐阜県大野郡白川村 平成 年取材 滋賀県立長浜農業高等学校3年 屋 根 葺き 16 ﹁ 森の名手・名人 ﹂とは、森に関わる仕事や地域生活に染み込んだ 営みのうち、優れた技をもってその業を極め、他の模範となっている達 人で、毎 年 、全 国で約100名が選 定されています。岐 阜 県において は、現在、 名の ﹁森の名手・名人﹂ がいます。 この ﹁ 森の名手・名人 ﹂を﹁ 森の 聞き書き甲子園 ﹂ に参加した高 校生が ﹁ 聞き書き取材 ﹂をしたものの中から誌面の関係上要点を抜 粋したものです。なお、年齢、住所、学年は取材当時のものです。 33 かかるんですね。 だいたい春の4 月 ・ 5 月 くらいに、葺き替 えがあるわけです 。周 りの田んぼや畑に、植 物が植 わっていないときにやらないと、 カヤの 運 び込みとか、 ふみあらしとかがあるもんで ねぇ、なるべく 雪が、 ここは4 月のはじめくら いまで雪がありま すからね、 この雪が消 えた じぶんに、葺き替えをするというのがここのな らわしなんです。 昔はほとんどね、一日で葺きあげたんです が今は、雨が降ってくればシートをかぶせられ ますので、ある程 度の行 程でやめようとおも えば、 やめられるのが事 実なんです 。私は、何 が何でも 我さきにと仕 事 をしたもんで、 そう いう面が苦しかったですね。 妻 部 分 を 担 当 するのが、一 番 大 変な仕 事 なんです 。形 を 作らないかんもんでね 。横の 部 分 と 前の部 分のつき あ わせを 上 手にやっ ていく というのが 、一 番 大 事 なこと な んで す 。それによって、屋 根のできが決まってくる ▲ もんで、一 番 大 変な技 術なんです 。 やっていてよかったと 思 うのは、仕 上がって きれいになったときが、一 番 。ああ 、 この屋 根 はいい屋 根になったなと思ってね。 2.材 料 ﹁ヨシ﹂ ︱ヨシはカヤより も 長 持 ち するんです ね。 水に強い植 物ですから。あいにくこの辺には ヨシがわりとないんです 。ですから屋 根に使 うだけの材 料は昔からないもんで、 ヨシは使 われていませんけど、 ヨシ葺きでもやったこと があります 。 ヨシの場 合はねえ、葺 くときものすごく 大 変なんですね。もうバラバラと、1 本 分ですか ら。それにヨシはすべりますね。 ですから落ち ていってしまうんです 。 ヨシの場 合は小 束にし て、合 わせていかないとやりにくいんです ね。 カヤの場 合は、葉がけっこう茂っていますので、 それはそのまま使っていけるんですけど。 ﹁ カヤ ﹂ ︱カヤは ね 、場 所 によっては 、太 かったり また、ま ばらだったり 、日 本 中 どこにでも あ るんですが、性 質が違 うんです ね。長 さが違 ったり 密 度が違ったり する もんで、それなり にちょっと 手 入 れ をしないことにはダメなん です ね 。普 通にあるのはそれでいいんです け ど 、やっぱり 手 入 れ をして、毎 年 とるように す ると 、割 合 良 質 なカヤが取 れる よ うにな るわけですね。 屋 根に使 うカヤは、なるべく 細いほうがい いんです 。同じ 平 方メートルの中に、 いっぱい 入ったほうが雨 漏 れも 少なくなるもんで。あ んまり 太いカヤではね 、一 本 腐っても 、大 き な穴があくわけです 。今 、村の森 林 組 合では ね、7 ∼ 8 年 前からコガヤというカヤを 育て て、ようやくね、1 千 束 くらい取 れるように なってきたって話してました。なかなか育てる のも 時 間がかかるんでね。それまで根 気にや っぱり 夏は、下に生えてくる草 を 刈ったり、 い ろいろしないときれいに育たないもんでね。 刈り 取ったものは、 日から 日 間 くらい 外にたてといて、後 は 倉 庫の中に入 れて、し ま う わ けで す ね 。今 は 村 で 建 ててく だ さっ た、大きな倉 庫が2つあって、 だいたい2 万 束 くらい入るんです 。完 全に干しきったものは 倉 庫の中に入 れとけば、3 年や4 年たっても 大 丈 夫なんですね。 ここではカヤの束 を 計 算で割り 出 すのに、 ひとしめという単 位があるんです 。2けん縄 でカヤを 横にして、重 ねたものをまとめるん です 。わっかにしめて、 その中に入る量 をひと しめというんです 。ひとしめが、一 坪の単 位 、 6 尺かくになる わけです 。屋 根 一 坪に3し め使 うというだいたいの、基 準がある わけで す ね 。で す か ら 屋 根 の 大 き さ に よって 、 1 0 0 坪 あ るんなら 、かける 3 しめで す か 10 FEB 2011 森林のたより No.17 白川村 合掌造り 民家のすべて 1.屋 根 葺き 職 人 ここの 村 の 人 は み ん な 一 緒 な んで す け ど 、 一 年に三 軒 くらいずつ屋 根の葺 き 替 え をやるわけです ね。それで、みんなが屋 根 葺 きの作 業 を 手 伝 う わ けです 。父 親がそうい う 職 業 的 なこと を ちょっとやっていましたの で、 だんだん、屋 根ふきの、 おもな仕 事 をやら されるようになったわけです 。このおもな 仕 事という技 術 的なことは、 みんな嫌がるんで すね。責 任 的な部 分 もあるもんで。そういう 関 係で、 みんなに、お前やれって言 われちゃっ て、責 任 的 なところへついてしまったというよ うな感じですね。 屋 根の葺 き 替 えとは 、古いかや を 落 とし て、中の資 材 を 取り 替えたり、縄は結び変え をして、新しくかやをのせていくというのが、 基 本 的 なことなんです 。ただ、 この基 本 的 な ことが頭の中に全 部 入っていないと、すべてが やれないもんで、 そこまでには、 だいぶ時 間が 和田利治さん 71 10 15 30 30 中の家はだいたい200年から250年 、古 い家 は 3 0 0 年から 3 5 0 年 ぐ らいという 家がある わけです 。も う 、 かなりいたんでき まして軸 部 修 理 をされています 。やっぱり 下 がね 、ここは石 場 立てですので。石の上に柱 がたつんですね。それで、石の部 分が腐ってく る わ けです 。別に水がつく わ けでも ない、 か らからなんです けど 年 数がたつと、 この接 触 部 分が腐ってくるわけですね。この部 分 をき り ずいにして、家 を 持 ち 上 げて、ちょっとした 部 分 を 大 工さんがなおしてくれて、 そういう 部 分 的 ななおし方で、長いこともたせるとい うことで、今やっていますね。 4.技 術 伝 承 これを 維 持していくのは大 変なんですね。 今 は、補 助 金 をいただいて守っていけるだけ で、とても じゃないけ ど 普 通 の 一 般の家 だ と、 これ を 守っていくのは大 変ですから。この だ とし はる 屋 根 葺 きの技 術というのはね、 やっぱり 数 あ って、職 人として食べていけて、初めて守られ るんです ね。だけどそれが、結 局 仕 事がなけ れば、その職は絶 えていく わけです ね。職 人 さんが育っていく よ うな 環 境で、造っても ら わない事には。 その技 術 伝 承がされていないと、もうでき ませんからねぇ。その辺がやっぱり 難しいとこ ろなんですねぇ。 1 年に、春 先 3 軒 くらいしかないわけです ね 、葺 き 替 えが 。そ う す る と 、 ﹁ 結 ﹂という ﹁ 助 け 合い ﹂の 制 度 でや り ま す ので 、よ く でたって、1 週 間 くらいしかないわけですね。 技 術 的 なこと を 1 週 間でおぼえて、次の年 まで技 術 的 なこと を おぼえているかという と、なかなか覚 えられないわけね 。毎 日やる ことによって、技 術 的には 磨かれ 、鍛 えられ ていくんですね。 まともに仕 事ができるというのは、十 人な いがいですね。若い人はたいがいのことはやれ るんです けど 、妻 側 、 やっぱり 技 術 的 な 面が いるんでね 。そういう 技 術 伝 承 をしながら、 代 をついでいるわけですね。 わわ わ 名人 和田利治さんのプロフィール 月 日生まれ 岐阜県大野郡白川村 昭和 年 ●出 身 地 ●生年月日 ︻森の名手・名人編集担当 ︼ ※原本は長文のため、 文章の一部を割愛しています。 ㈲ 白 川 郷カヤ屋 根 技 術 舎の取 締 役 。 伝統を合理性の上からも、現代にどう 伝え残すかを日々考えておられる。 屋根葺き職人 19 ●職 業 2 岐阜県緑化推進委員会 佐藤正 森林のたより FEB 2011 11 8 ら、3 0 0しめ 要 るということなんです ね 。 そのひとしめにだいたい 束から 束 くらい 入るんです 。束の大 きさで変 わってきま すの でね。家の大きさをはかって、 この家は 坪あ るから 6× ︵かける ︶1 0 0だから 6 0 0 0 束 くらい要るんだなと。そういうような計 算 で割り出 す わけですね。 ﹁マンサク ﹂ ︱昔はやっぱり 釘 とか針 金 とかはなかった もんで、針 金のかわりにネソという潅 木 を 使 ってるんです 。 マンサクの木 なんです けど 、 こ れは 春 一 番に黄 色い花が咲 くマンサクです ね 。よ く ねじって繊 維 を 割って止 めていく わ けです けど 、これ を よ く 昔の人 は 考 案した なと思 うぐらい、構 造 的にはうまく 使ってあ りま す ね。ほかの木ではうまくできませんけ ど、 マンサクの木はできるんですね。 40 ▲村内の人が集まって行う屋根葺き作業の様子 いですね。 今でこそ 、 こういう 草 屋 根が珍しくなった わけですね。だけど、昔の人たちは、 この草 屋 根しかなかった。庶 民の生 活のなかでたや す く 求 められる ものがカヤだったんです 。です から、もういたるところに、 カヤ葺きの屋 根が あったわけです 。これはねぇ、本 当に夏は涼し いんです ね 。冬はこの辺 、雪で周 りが囲 まれ ま すので暖かいとはいえませんけど 。夏はほ んとに快 適 な 生 活ができま す ね。だけど、長 持 ち す るって言っても 、3・ 年に1 回 は 葺 き 替 えないけませんし、みんなにけいえんさ れるのはそこなんです ね。だけどこういう も のは残して、一 応 先 祖がこういう形の中に住 んでいたんだよということなんですからね 。 トタン屋 根 ばっかりになってしまうと。みなさ ん、もう 見 ようと思ってもこれ を 見られない わけです 。 う ちでだいたい1 0 0 年 ちょっと な んで す 。明 治の終 わ り ぐ らいに建ったんで。町の (社) 35 も う 何 年 前 なんです けど 、戦 後ここの 部 落の中に、大きな家が何 軒 もあったんです ね。それが身 売りされて、外へ出て行ったんで す 。ここで解 体して、よそへもって行って、建て るんです 。そして、商 売 を す る わ けです 。そ う すると、珍しいものでものす ごく もうかる わけですね。 その後 また、そういう 話が徐々にいくつも 出てきたんです 。そのときにやっぱり 、 これは この村で残しとかないかんぞと 、みんなで守 ろうじゃないかという運 動が盛り 上がりまし て、売らな い ・ 貸 さな い ・ 買 わさない、とい う 3 原 則 を も とにみんなが団 結しました。 ずーっと 何 年 守ってきまして、昭 和 年に 国の伝 統 的 建 造 物 群という指 定 を 受けまし た。今の世 界 遺 産になった当 時 、もっと 以 前 の姿に戻していきたいというのがみんなの願 いなんです けど 、そういうのはなかなか難し ▲きれいに葺き替えられた合掌家屋 60 51 30 3.伝 統 的 建 造 物 群 を 守 る No.17 44 『 人間、好きな道によって世界を切り拓いていく』と は坂 本 龍 馬 の 言 葉ですが、きっと彼もこんな気 持ち だったのだろうと想いつつ、今回のチャンスを心待ちに していました。そして、そのチャンスは期待通り、私たち が新しい世界の扉を拓く切っ掛けを与えてくれました。 フォレスター研修 平成22年11月7日 (日) ∼9日 (火) の3日間、 ドイツで 地域の森を管理するフォレスターを講師に招き、 地域森 林管理・経営に関する研修会 (特別編) を開催しました。 来県したのは、 バーデンビュルテンベルグ州に位置する シュヴェービッシュ・ハル郡森林署の区画担当森林官、 カー ル コルプ氏とエメンディンゲン郡森林署の区画担当森林 官、 ミヒャエル ランゲ氏、そして今回の研修で同時通訳を 務めた日独森林環境コンサルタントの池田憲昭氏です。 研修 内容 ●1日目午前 …ドイツ林業の概要 ●1日目午後 …「将来の木」施業 ●2日目終日 …ドイツ式道づくり実践 ●3日目午前 … 研修振り返り ほか 研修内容は前述の通りですが、 とても有意義な研修会 でしたので、 残念ながら参加できなかった人たちのため に、 これから数回に分けて詳しくお伝えしたいと思います。 また三日目の午後にはシンポジウムが長良川スポーツ プラザで開催され、 130名を超える皆さんに参加いただ きましたが、 この模様は、 別の機会に紹介される予定です。 ドイツ林業の概要 研修は、池田氏による 「ドイツ林業の概要」で幕を開け ました。講義は『日本は森林大国』であるという導入で始 まり、 欧州から日本の森を見ると、 スギは通直で枝払いも 容易であること、欧州で一般的なトウヒやモミに比べる と樹冠がスマートなためha当たりの成立本数が多く、将 来の木材収穫量がより多く期待できることを羨ましく思 うなどとコメントしていました。そして樹齢構成を日本、 ド イツ等と比較し、日本であれば間伐の手遅れを危惧する 状況を捉えて間伐予備軍と称し 『備え・蓄え』 とポジティ ブに評価しているのが印象的でした。 また、 ドイツでは 「将来の木」施業 (次回に子細を紹介 予定) という手法によって縦 (樹高) と横 (直径) の構造豊か な森づくりが実践されていることをコルプ氏に説明いた だいたほか、 こうした森づくりを支える森林行政の仕組み や区画担当森林官の業務内容等が説明されました。 このほか『道づくりは森づくり』であること、木材生産 に使われる主な作業システム等について紹介があり、特 に最近は、大径化した木の収穫に併せて大型化した林業 機械が、森林土壌に与える回復不能なダメージに関し、 細心の注意が払われていることなどを具体的に説明い ただきました。 (次々回辺りに紹介予定) また、 欧州で調査された森林・林業・木材産業の従事者 数を引き合いに出し、 ドイツでは森林・木材クラスターに 132万人が従事し、 年間売り上げはGDPの5% (約26兆 にも達する。 円) しかも、それはほぼ山間地域での経済効果であること から、如何に林業分野の裾野が広いか、社会に貢献して いるかがうかがえる。 しかも森には、水土保全や保養の 機能もあり、その効果は計り知れないと力説されてい ました。 そして講義の最後に、 『 あなた達、地方の人々は、昨日 の落ちこぼれではない。明日の優等生だ。工業化社会の 未来は農村地域が決める』 というオーストリアの経済学 者の言葉を引用して、 『 持続可能な森林・林業』 と題した 講義を終了しました。 「宝物」であるために また講義後の質疑応答では、 ランゲ氏から次のような 我々への期待を込めたアドバイスがありました。 林業経営には360 度 の 視 点が必 要であ 気候 水質 環境 保全 保護 り、 経済や環境、 伝統等 といった相互に影響を 経済 土壌 与えあう様々な分野と 調和を図っていくこと 伝統 雇用 持続可能な林業 が大切です。 種の 国民 しかし今、日本の森 保全 経済 木材 保養 は崩壊しつつあり、 皆さ 生産 んには時間がありませ 360度の視点で林業経営 ん。まずは広範な森を カバーする環境に配慮 した恒久的な道を作って下さい。それが出来れば走行す る林業機械は何色でも構いません。道があれば木材を効 率的に収穫出来るため林業が活性化し、 新たな木材産業 も生まれます。 しかも集中的な道づくりは建設業者にも チャンスを与え、 雇用を生み、 地域を豊かにします。 そうすれば、 崩壊しつつある宝物 (森) を再生させること は、 決して難しくないと思います。 【県産材流通課 中村幹広】 ●詳しい内容が知りたい方はTEL (058) 272 ー 1111内線(3016)まで FEB 2011 森林のたより 12 ▲森林組合連合会飛騨共販所 ●土屋公男 高校生林業就業体験研修の開催 飛騨農林事務所 林業普及指導員 5 飛 騨 高 山 高 等 学 校 で は 、環 境 科 学 科 生 徒 の 林 業への 関 心 を よ り 一 層 高 め 、林 業 就 業 につな げ る た め 、プロの 作 業 現 場 見 学 や 体 験 学 習 を 飛 騨 農 林 事 務 所 と 共 同 で 実 施 し てい ま す 。今 年 も 一 年 生 、二 年 生 を 対 象 に 林 業 就 業 体 験 研 修 を 開 催 しまし た 。 業道開設の基礎である測量方法の実習、 重 機 に よ る 作 業 道 開 設 を 実 施 しました 。 初めて扱う機械機器に興味津々で、特に作 業 道 開 設の重 機 操 作では予 定 時 間を超 過 していつまでも 操 作 する 生 徒 もいました。 研 修 後 は 、﹁ハンドレベルやコンパスは 小 さ くて、 作りも 簡 単そうだが林 道 を 造るのに とても 重 宝 する道 具だと思った。﹂ ﹁バック ホウは結構扱えた、 山での道の作り方も解っ たので、 今後に活かし たい。﹂という感 想が 聞かれました。間 伐 実習、 作業道開設実 習 はいず れ も 森 林 内でなければできな い実習で貴重な体験 ができたと思います。 年 生が研 修において伐 採した木 材 本︵ 約 ︶ は十 一 月二十 四日に 開催された岐阜県森連飛騨共販所の定例 市に﹁ぎふ証 明 材 ﹂として出 材されました。 伐 採 届やぎふ証 明 材 登 録 申 請については 担 当 教 諭の指 導 を 受 けながら、生 徒が自 ら手続きを行いました。 開 札に立 ち 会った生 徒は自 分 達が伐 採 し、搬 出した材 全てが落 札され 、満 足した 様 子でした。学 校では、落 札した業 者の協 力 を 得ながら、演 習 林の木がどのような形 で使 わ れていくのかを 最 終 需 要 先 まで追 跡していく予定です。 さて、伐採された木材は⋮⋮ ▲作業道開設 m3 内線︵492︶まで TEL︵0577︶33 ー 1111 ●詳しい内容が知りたい方は 40 ◆一年生 役 割の説 明を受けました。共 販 所 長からは 林 業に関 心 を 持ってほしい、地 元で若い力 を 発 揮してほしいとのことから今 回の研 修 のみならず 、見 学にどんどん来てほしいと 応援のことばをいただきました。 最 後に飛 騨 高 山 森 林 組 合 新 宮工場で製 材、 乾燥、 仕上げなどの加工工程を学びまし た。丸 太が瞬 時に梁・桁などの建 築 用 材に 加工されていく様子に、 生徒は皆驚いた様子 でした。見学後には ﹁林業は手作業の世界か と思っていたが、 かなり機械化が進んでいて驚 いた。﹂という声 を何 人もの生 徒が漏らして おり、 将来は林業関係に就きたいという感想 も聞かれました。 ▲測量 二 森林のたより FEB 2011 13 自 信 を 持って行いましたが、伐 採となると 様 子 は 一 変 。学 校の実 習でチェーンソーは 使ったことはあるが、立 木 を 伐るのは初め ての生 徒 ばかり 。伐 倒 方 向の見 定め、そし て受け口、追い口を 切る作 業ではなかなか 思ったように切れず 、森 林 技 術 者の手 助け を 受けながら伐 採しました。緊 張しながら の作 業でしたが、思い描いた方 向に上 手 く 伐 倒できたときは生 徒から歓 声があがって いました。 研 修 を 終えた感 想は﹁ 木 を 倒 すときは 枝の付きかたや倒す方向等たくさんのこと を 考 え な け れ ば な ら ないこと を 痛 感 し た。﹂ ﹁ 安 全 な 方 法 を 教 えてもらったので、 今 後の実 習に役 立てたい。﹂など、 いず れの 生 徒も自 然を相 手にする仕 事に手 応えを 感じていました。 一 方、 森林土木班では県職員の指導で作 ▲間伐研修 ◆二年生 間伐実習・作業道開設実習 年 生は、高 山 市 清 見 町の飛 騨 高 山 高 校 演 習 林で間 伐と森 林 土 木の二 班に分かれて体験研修を行いました。 間伐班は飛騨高山森林組合の森林技術 者の指 導で、選 木から伐 採 、造 材 までの作 業を学びました。 選木については授業で習っていることもあ り、一 通りの説 明 を 受けた後 、どの生 徒 も 二 川 上 か ら 川 下への 木 材の流 通 現 場 を 見 学 年 生は林 業 を 学 んで日が浅いこと から 木 材 が 山 で 伐 り 出 さ れ 、どの ような 形で川 下に流 れていくかを 学 ぶた め、素 材 生 産 現 場から製 材 工 場 までの 一 連の行 程 を 見 学しました。 ま ず 、高 山 市 丹 生 川 町 で 飛 騨 高 山 森 林 組 合 が 取 り 組 む﹃ 宿 儺 の 森 プロジェク ト ﹄事 業 地 を 訪 れて、森 林 組 合 職 員から 作 業 道 づ く り や 高 性 能 林 業 機 械 によ る 伐 木 造 材 作 業 について 説 明 を 受 け まし た。生 徒 らは 作 業 内 容に加 え 、説 明 者が 林 業 関 係の仕 事 を 選んだ理 由などの話に 興 味 深 く 聞き入っていました。 次に伐 採 さ れ た 材 を 販 売 す るため の 流 通 施 設 として 岐阜県森林組合連 合会飛騨共販所を 訪 問しました。ここ では 市 場 の 仕 事 内 容 や 市 場が果 たす 一 一位一刀彫 一 位 一 刀 彫︵ 写 真 、以 下 一 刀 彫 ︶は、 岐 阜 県の県 木イチイを 唯 一の原 材 料と し、飛 騨 地 域で製 造 される 国 指 定の伝 一 位一刀彫は ぎふの宝もの 森林研究所●渡邉仁志 造 組 合や高 山 市、県モノづくり振 興 課と れるためには、1 0 0 年 以 上 、技 術 を 伝 工芸 品が伝 統 的工芸 品として指 定さ TEL︵0575︶33 ー 2585 14 FEB 2011 森林のたより でしたが、年 輪 幅が大きいため 一 刀 彫の 原 材 料 に 向いていないと 考 えら れ まし た。一 方 、上 層 木に落 葉 広 葉 樹やスギが ある 調 査 区では、年 輪 幅が小 さく 良 質 な材が収 穫できそうでした ︵ 図 ︶。 このことから、上 層 木の有 無やその種 類によってイチイ を 一 刀 彫の原 材 料に 統 的工芸 品です 。 イチイの優 れた材 質と﹁ 飛 騨の匠 ﹂の 適した形 質に誘 導できる 可 能 性があり 数 少 ない 造 林 事 例 と して 、高 山 市 ます 。 年 生のイチイ人 工 林が 協 力しながらこの林を調 査しています。 あります 。森 林 研 究 所では、一 刀 彫の製 久々野 町に約 技 を 存 分に生かしたこの彫 刻は、私たち 年 輪 幅(mm) 世に伝えるためには、イチイ材の確 保が ます 。 絶 対 条 件であり 、そのためにはイチイの イチイの人工林 承し、同じ原 材 料 を 使い続けている必 要 イ チイ と 一 刀 彫 が百 年 ︵ そ れ 以 上 ︶続 き ます よ う に 岐 阜 県 民のアイデンティティのよりどこ ろであ り 、宝 ものといっていいでしょう 。 によ 育 林 技 術の開 発が不 可 欠です 。 しかし、一 刀 彫 は 原 材 料のほぼ 全 部 を 天 然のイチイに依 存しており 、現 在 、 深 刻な材 料 不 足 を 抱えています 。 ﹁それ ならほかの木 を 使ったら?﹂と 思 うかも 知 れ ませんが 、一 刀 彫 は 、法 律 その結 果 、イチイ 単 層 林︵ 上 層 木 な のの使 命ではないでしょうか。 する側 、すなわち、私たち山に携 わるも 守 り 育てること 、そ れは 原 材 料 を 供 給 守 り ま す 。その原 材 料 となるイチイ を 刀 彫の技 術は、彼 ら 一 刀 彫の工 芸 士が け れ ば 一 刀 彫に未 来 はあり ません。一 気の長い話です 。しかし、今 、手 を 打たな 、 とても 伐期150年︵しかも最低 ! ︶ ります 。 知 識 と、 ゆったりとした時 間の流 れがあ は、林 業 と 同 様 、対 象 と する 木への深い があります 。一 刀 彫 も 同 様です 。そこに 図 上層木が異なるイチイ林分の年輪幅 ○は平均、 バーは値の範囲を示す。着色した部分は年輪幅1.0±0.5mm ところで、イチイの人 工 林 を 見たこと 40 し︶調 査 区のイチイは、直 径 成 長は良 好 0 りイチイ以 外の木 を 原 材 料にはできま 実は、 イチイは今までほとんど造 林さ 1.0 がありますか? 伝 統 技 術は、原 材 料の確 保と後 継 者 れてきませんでした。イチイはとても 成 2.0 せん。 の育 成が両 輪のようにうまく 回ってこそ 白太(辺材) と赤太(心材)の色差(イチイの特徴) を うまく利用している 長が遅 く 、利 用できるまでに相 当 な 年 写真 一位一刀彫のふくろう 継 承 さ れていく ものです 。一 刀 彫 を 後 月が必 要で、造 林 樹 種として不 向きだっ たからです 。 しかも 、一 刀 彫で使 用 するのは﹁ 年 輪 幅 1㎜ 以 下 、直 径 ㎝ 以 上の通 直 ・ 無 節 材 ﹂で す 。こ の 場 合 、伐 期 は 最 低 1 5 0 年となります 。 一 刀 彫に適したイチイを 育てるため には、通 常の育 林 体 系︵ 造 林 木 をできる 年制定、伝産法︶ 伝 統 的工芸 品 産 業の振 興に関 する法 律︵ 昭 和 ●詳しい内容が知りたい方は 49 だけ速やかに目 的の径 級まで育てる ︶と は 全 く 逆の発 想で、必 要 以 上に太 く な らないよう成 長 をコントロールしながら、 ︵※︶ スギ 広葉樹 上層木の種類 なし 30 必 要な材 質に誘 導 する技 術が求められ 3.0 (※) あか た しら た 森林整備課技術支援担当 林業普及指導員●大重隆太郎 「森林のプロ集団」が森林整備ボランティアで大活躍 ∼第14回森林技術師大会開催∼ 森林技術師とは、地域の指導的林業経営者である「指導林家」、森林の手入れや木材の伐採・搬出などの優れた技術 を有する「岐阜県林業士」、高性能林業機械による優れた作業技術を有する「高性能林業機械オペレーター」などの資 格を有する森林技術者の総称です。 県 内 各 地 区の森 林 技 術 師 で 組 織 さ れた岐 阜 県 森 林 技 術 師 連 絡 協 議 会︵ 以 下 、県 連 絡 協 議 会 ︶ は、平 成 8 年 2 月 2 日の発 足 以 来 、平 成 年に岐 阜 市 ∼ 各 務 原 市で発 生した山 火 事 跡の危 険 を 伴 う 森 林 整 備や、平 成 年 度に開 催 され た 全 国 植 樹 祭 会 場 周 辺の間 伐 を 行 う など、毎 年 、県 下 各 地で森 林 整 備ボラン ティア活 動 を 行ってきました。 今 年 度 で 第 回 と なる 森 林 技 術 師 大 会 は、全 国 植 樹 祭 会 場 となった下 呂 こう じゅ もり 市の皇 樹の杜において、 月 日に開 催 さ れ 、地 元 下 呂 市 、県の関 係 者 を 含 め 総 勢 名の参 加がありました。 紅 葉が真っ盛 りの中 、修 景 整 備 を 目 的とした下 刈 、除 伐 を 中 心に作 業 を 行 いました。開 会 式の後 、 班に分かれ、毎 年のことながら、段 取りよく安 全に作 業 をしていただきました。また、今 回 、松 枯 れから免 れ 、十 分に梁がとれる数 本のマ 46 14 ツを 伐 採 することになりました。正しい 業 研 究グループに統 合した地 域 も あり 伐 倒 方 法で狙った方 向に、安 全に倒 す 技 ます 。県 連 絡 協 議 会として、必 ずしも 地 術は本 当に見 事でした。 区 組 織の維 持に拘 わる必 要はありませ 取 材のために会 場に訪 れた新 聞 記 者 んが、各 地 域の実 情に応じて、県の普 及 から﹁ 寒 くて大 変です ね ﹂と声 をかけら 活 動に対して協 力できる 体 制は維 持し れた河 方 恭 平 会 長は﹁ 体を動かしている たいと考えています 。 と暑いくらいで、ちょうど良い。木にキズ 一方、年 回開催している本大会の参 をつける山の手 入 れには、木の成 長が止 加 者が固 定 化しており、会 員からも疑 問 まっている寒い時 期が最 も 良い﹂と語り、 の声が上がっていま す 。県 内 地 域 をロー 黙々とヒノキの枝 打ちをする姿がとても テーションして、地元市町村の要望に応じ 印 象 的でした。 て、森林整備の奉仕作業を行うことが定 ボランティア作 業 終 了 後 、南ひだ健 康 着していますが、 これに魅 力 的な行 事 を 道 場の﹁ 薬 草の森 ﹂を 見 学し、身 近な植 組み合わせ、 今後は﹁参加して良かった﹂と 生にも薬 効があることなど、知 識を深め 感じていただけるような情 報 交 換 、交 流 ることができました。 の場にもしていきたいと 考 えていま す 。 風 邪 薬の﹁ 葛 根 湯 ﹂は読んで字のごと く 、葛の根 を 煎じたものです 。古 来から 漢 方 薬として重 宝されていますが、林 業 家にとっては、 植栽したスギ、 ヒノキを被圧 する被 覆 性のつる植 物で、 つる切りの対 象となります。根絶させるのは難しいやっ かいな植 物ですが、﹁ 薬 草の森 ﹂造 成 時に は、逆になかなか根づかず 、定 着させるの に苦労したそうです。 さ て 、県 連 絡 協 議 会 の 発 足 当 時 、 8 3 8 名であった有 資 格 者は年々増 加 し、1579名 を 数えますが、逆に地 域 の活 動は低 調になっています 。しかし、 そ んな中でも、中 濃 地 域ではやる気のある 精 鋭 会 員に絞り 込み、助 成 制 度 も 活 用 最 後に、今 回の奉 仕 作 業にご 参 加い しながら、間 伐の集 約 化 、間 伐モデル林 ただいた会 員の皆 さまには、 この場 を 借 の設 置といった独 自の活 動 を 展 開してい りて厚くお礼 を 申し上げます 。 ます 。 ●詳しい内容が知りたい方は また、会 員がほぼ重 複 することから林 TEL ︵0575︶35 ー 2525 ▲閉会式 森林のたより FEB 2011 15 11 1 14 18 4 15 ▲枝打ち作業 平成22年11月∼12月 「岐阜県木造住宅アドバイザー養成講座」を実施しました 近年、木の良さが見直され、地域の木を使った住まいづくりへの関心が高くなっています。その一方で、県産材を使った家づ くりに関する「情報がない」、 「相談先がわからない」といった声もあります。県では、こうした要請に応えるため、県内の建築士 を対象として、県産木材の良さを活かした木造住宅の提案や、木造住宅に関する相談に応じられる人材を養成する講座を平成 18年度から実施し、修了者を「岐阜県木造住宅アドバイザー」として認定しています。 4日間の講座では、岐阜県の森林・林業の概要、県産材の特徴や、県産材を使った住宅の計画・設計等につ いて、岐阜県立森林文化アカデミー教授など専門家による講義のほか、木材強度試験の体験、原木市場や製材 所等の現地研修も行いました。最終日には、全体討論を行った後、講座修了者37名に認定証を交付しました。 ▲木材の曲げ強度試験 ▲家づくりに関する討論会 ▲講師陣からのアドバイス 平成22 年度認定者一覧 認定番号 氏 名 2201 2202 2203 2204 2206 2207 2208 2209 2210 2211 2212 2213 2214 2215 2216 2217 2218 2219 2220 伊神 亮 石塚 太志 梅田 栄治 加藤 仁司 祐成 大秀 鷲見 和重 西野 利雄 西脇 靖高 野々村亮蔵 藤沢 茂 三宅 秀幸 山田 朋幸 横山 功 吉田 敏之 上村 末廣 小島 智之 佐竹 英昭 河合 秀人 國枝 成司 勤 務 先 事 務 所 名( 市 町 村 ) 連 絡 先電 話 番 号 伊 神 建 設 ㈱( 各 務 原 市 ) 058−384−0276 山 喜 建 設 ㈱( 各 務 原 市 ) 058−385−0473 (岐阜市) 058−271−8376 ユタカ建設株式会社 カトウヒトシ・アトリエEL (岐阜市) 058−252−7130 祐成大秀建築設計事務所(岐阜市) 058−257−1471 鷲 見 工 務 店( 岐 阜 市 ) 058−252−1383 ㈱中部ホームサービス (岐阜市) 058−265−8040 一級建築士事務所AXIS (各務原市) 058−389−8056 野 々 村 建 設 ㈱( 山 県 市 ) 0581−52−2019 岐阜県木材協同組合連合会(岐阜市) 058−271−9941 建築工房Full House (岐阜市) 058−272−1805 ㈲丸享山田建設(岐阜市) 058−245−2118 東 亜 建 設( 各 務 原 市 ) 058−370−1578 ㈲ヨシダホーム( 瑞 穂 市 ) 058−328−3317 ㈱ 上 建 設( 大 垣 市 ) 0584−71−2419 ㈲ 小 島 設 計( 神 戸 町 ) 0584−27−3163 サ タ ケ ( 養 老 町 ) 0584−32−0657 丸 河 建 築 ㈲( 一 宮 市 ) 0586−68−1984 Green craft 1級建築士事務所(大野町) 0585−52−9171 ▲森林・林業の現状についての講義 県産 材 家づく 利用の お気軽 りの相談は にどう ぞ!! ▲現地研修(木材市場) 認定番号 氏 名 勤 務 先 事 務 所 名( 市 町 村 ) 連絡先電話番号 2221 2223 2224 2225 2226 2227 2228 2229 2230 2231 2232 2233 2234 2235 2236 2237 2238 2239 林 新 一 多治見正季 長谷部信行 藤本 純一 三島 拓司 山下 直樹 岡崎 定勝 加藤 幸治 林 孝司 西尾 善博 早川威佐夫 安藤 賢史 山内 克支 伊藤 眞介 井口 直次 平澤 康則 中道 信武 溝口 祐次 林建築工房一級建築士事務所(揖斐川町) 丸 美 木 材 ㈱( 関 市 ) ㈲ 長 谷 部 建 築( 関 市 ) (関市) FUJIMOTO建築事務所 ㈱ 三 島 建 築( 郡 上 市 ) 0585−22−0089 0575−47−2029 0575−22−8196 0575−28−2144 0575−82−2735 058−274−2686 0574−43−0116 0574−63−7801 0574−42−7728 0572−68−9439 0572−22−3858 0573−56−2609 0576−32−2116 0576−32−4110 0578−82−2608 0577−73−2222 0577−33−0673 0578−82−5753 ㈱ヤマシタ工務店 (岐阜市) 岡 崎 製 材 所( 八 百 津 町 ) 愛知江南短期大学 生活総合学科(可児市) コウジハヤシ デザインオフィス(美濃加茂市) 西尾建築設計事務所(瑞浪市) ㈲早川工務店(多治見市) 安 藤 製 材 所( 恵 那 市 ) ㈱ナンバホーム( 下呂市 ) 設計工房 無可(下呂市) イグチ建築設計室 (飛騨市) ㈱ 匠 和 組( 高 山 市 ) 中道建築開発㈱(高山市) 溝 口 建 築( 飛 騨 市 ) ※「岐阜県木造住宅アドバイザー」 は、岐阜県の養成講座を修了した建築士個人を認定するものであり、法人・事務所を 認定するものではありません。 ▲現地研修(ぎふ性能表示材認定工場) みなさんの木の住まいづくりをサポートします パソコンから 簡単アクセス! 新築、 新築 改築、 改築 リフ リフォームなどで、 ムなどで 木材の使用をお考えの方、 木材の使用をお考えの方 「 「岐阜県木造住宅ア 岐阜県木造住宅アドバイザー」 ドバイザ にご相談 ください! なお、 これまでに認定を受けたアドバイザー(計175名)の連絡先や、アドバイス分野、施工 事例などは、県産材流通課のホームページに掲載して 岐阜県木造 住宅アドバイザー いますのでご覧ください! 【県産材流通課 長沼慶拓】 ●詳しい内容が知りたい方はTEL(058)272 ー 1111内線(3014)まで FEB 2011 森林のたより 16 木材市況 回 数 共販所名 県森連 岐阜・飛騨・東濃林産物共販所 径 樹種 長さ 3m す ぎ 第1473回 4m 岐阜共販所 6m ひのき 1月12日 3m 4m すぎ 6m 3m 4m 第1062回 ひのき まつ ひめこ 飛騨共販所 1月14日 3m 6m くり 4m 4m 4m すぎ 5m 4m 3m 4m 第1370回 4m まつ 1月13日 6m 4m 12,300 − 16・18㎝ 10,800 − 16・18㎝ 12,400 − 20・22㎝ 24∼28㎝ 13,800 18,700 30㎝以上 15,000 29,000 15,500 − 16・18㎝ 22,000 − 16・18㎝ 20,000 90,000 20㎝以上 21,000 − 16∼22㎝ 21,000 47,000 24∼28㎝ 23,500 100,000 30㎝以上 28,000 − 16・18㎝ 12,000 − 16・18㎝ 22∼28㎝ 13,500 − 30㎝以上 14,000 − 16・18㎝ 23,000 − 16・18㎝ 23,000 − 20∼28㎝ 20,000 − 28,000 − 30㎝以上 16∼20㎝ 33,000 − 6,000 − 24∼28㎝ 15,000 − 30㎝以上 24∼28㎝ 23,000 − 32,000 − 30㎝以上 33,000 − 24㎝以上 18∼22㎝ 30,000 − 12,300 13,500 16・18㎝ 13,200 30,000 20∼28㎝ 30㎝以上元 15,800 50,000 7,000 8,500 13㎝以下 23,000 67,200 16・18㎝ 20∼28㎝ 20,500 136,000 30㎝以上元 33,000 120,000 11,500 14,500 11㎝以下 20∼28㎝ 22,000 45,000 30㎝以上元 33,500 150,000 34,000 48,800 16・18㎝ 22∼28㎝梁 12,000 15,000 30㎝以上元 13,500 16,600 製品卸売標準価格( 12月期 ) スギ 柱 寸法 (mm) 長 巾 高 等級 3000 105 105 特等 間柱 3000 105 30 1等 単価は直材 価格、但し 平均値は並 材二番玉価 格 55,000 ( 1,819) ↑ 454) ↑ ヒノキ 土台 4000 120 120 特等 75,000 ( 4,320) ↑ 3000 120 120 特等 63,000 ( 2,722) ↑ 柱 3000 120 120 (東濃桧) 特等 73,000 ( 3,154) ↑ 6000 120 120 特等 120,000( 10,368) → 集 成 材 Wウッド 柱 3000 105 105 国産5層 56,000 ( 1,830) ↓ 3000 120 120 国産5層 54,000 ( 2,300) → ※日刊木材新聞調べ(名古屋標準相場 全てKD材) 17 森林のたより FEB 2011 昨 年12月4日に八戸∼新 青 森 間の東北 新幹線 が開通し、今 年3月 12日に博多∼新八代間の九州新幹線が全線開通します。青森を朝発 てば、夕方には鹿児島に到着します。 【商況】 杉、桧共良材は買い気旺盛。杉の中目上材は単価が落ち着き横ばい。 桧についても土 台 取りをはじめ価 格は安 定 。システム価 格については 若干の値上げ。依然として多節、曲等欠点材は売りづらい。小径材は、 4m造材を心がけてください。 ( 岐阜) 全 般 的に無い 高 傾 向の相 場で推 移 。桧の3 m 柱 材 、4 m 土 台 、6m 長 柱 材 、杉 、 ヒメコの5m太 物 、ナラ、ホウがそれぞれ人 気で応 札も多く 買気旺盛。 ( 飛騨) 元木良材・大径木・枝打ち材は応札も多く買気旺盛。桧は3m特一 柱材、4m中目材は強含み横ばい、6m長柱材は横ばいで推移。杉は4m 元木良材、中目並材は強含み横ばい、柱材は安定した値動き。 ( 東濃) 外材市況( 12月期) 樹 種 米 松 規 格 価 格 カスケード (良材) 281 コースト (目荒) 234 樹 種 規 格 価 格 (アラスカ産) 米 栂 ヘム 227 米ひば 353 No.3並 日刊木材新聞調べ 名古屋標準相場 (径級は30cm上、 米松コーストのみ大阪相場) 特産市場 特産市況 区 分 22 年10月 (単位:t、 円) 市場名 入荷量 キロ単価 東 京 870 871 名古屋 86 795 大 阪 268 882 輸 入 443 262 出展「特産情報」 (単位:円) 前月 m3当り (本(枚)単価) 比較 価 格 48,000 ( 無い高傾向の高値相場で推移 10月の生しいたけ市況 入 荷 量・平 均 単 価 樹種 用途 木材市場 備考 高値 生しいたけ ひのき 東濃共販所 3m 平均値 1000 900 単位、入荷量トン・価格円/100g 938 870 800 300 200 100 297 268 87 94 86 80 109 93 88 99 0 東京 名古屋 大阪 22年入荷量 22年価格 21年入荷量 21年価格 げん ぺい 源平 スギ材は、赤身(心材)と白太(辺材)の色の差が激しいが、特に板材 で赤身と白太が材面に入り混じったものを源平という。昔、源氏が白 旗、平家が赤旗を掲げて戦ったことに由来しているようである。赤身と 白太の板材を混ぜて不統一な貼り方をした場合も源平と呼ばれる。 参考:木造建築用語辞典 ●森林・林業関係イベントカレンダー● 場 所 申 し 込 み( 問 合 せ )先 開催日 行事名等 2月8日 (火) 刈払機取扱作業者 安全衛生教育 ●講義時間: 9:20∼15:30 学科 岐阜県立森林文化アカデミー(美濃市曽代88) 15:30∼16:30 実技 ●申 込:開催日の10日前まで 林材業労災防止協会 岐阜県支部 担当:仲井 ●受講料:8,000円 (振込み) ●定 員:30名(定員になり次第締め切ります。) TEL 058−275−0192 FAX 058−272−3858 伐木・チェーンソー作業 従事者特別教育 ●講義時間: 9日 8:30∼17:40 学科 岐阜県立森林文化アカデミー(美濃市曽代88) ●講義時間:10日 8:30∼17:30 実技 ●申 込:開催日の10日前まで 林材業労災防止協会 岐阜県支部 担当:仲井 ●受講料:15,000円(振込み) ●定 員:30名(定員になり次第締め切ります。) TEL 058−275−0192 FAX 058−272−3858 2月 9日 (水) ∼ 2月10日 (木) 2月10日 (木) 2月18日 (金) 平成22年度 林業普及活動実績発表大会 平成22年度 第2回 森林研究所研究・成果発表会 フォークリフト 運転技能講習 2月22日 (火) ∼ 2月25日 (金) 受講資格 自動車普通運転免許所持者 2月25日 (金) キノコ人工栽培講座 ∼栽培施設見学と原木の植菌体験∼ 3月 5日 (土) 樹木の観察と見分け方②(冬芽編) ∼冬芽や樹皮の特徴から冬に樹木を見分ける∼ 内容等 ●内 容:各地域の林業普及活動の取組 事例を紹介します。 ●時 間:12:50∼15:30 ●内 容:森林管理や森林資源の活用 に関する研究内容を紹介します。 ●申 込:2月10日(木)まで ●講義時間:1日目 8:30∼16:30 学科 16:30∼17:30 学科試験 2∼4日目 8:00∼17:30 実技・試験 ●申 込:開催日の10日前まで ●受講料:30,870円(振込み) ●定 員:30名(定員になり次第締め切ります。) 岐阜県中濃総合庁舎(美濃市生櫛1612 − 2) 県庁森林整備課 技術支援担当 担当:藤井 TEL 058−272−8491 FAX 058−278−2706 中濃総合庁舎大会議室(美濃市生櫛1612 − 2) 岐阜県森林研究所 担当:水谷、 渡邉 TEL 0575−33−2585 FAX 0575−33−2584 岐阜県立森林文化アカデミー (美濃市曽代88) 林材業労災防止協会 岐阜県支部 担当:仲井 TEL 058−275−0192 FAX 058−272−3858 ●定 員:20名(抽選) 岐阜県立森林文化アカデミー(美濃市曽代88) ●集 合:森林文化アカデミー ※申し込みは14日前《2月11日(金)》までです。 森林文化アカデミー事務局管理課 TEL 0575−35−2525 ●定 員:10名(抽選) 岐阜県立森林文化アカデミー(美濃市曽代88) ●集 合:森林文化アカデミー ※申し込みは14日前《2月19日(土)》までです。 森林文化アカデミー事務局管理課 TEL 0575−35−2525 平成22年12 平成22年 平成22年12月の山林協会会議等参加活動報告 12月の山林協会会議等参加活動報告 月の山林協会会議等参加活動報告 年月日 会議等活動内容 開催地等 平成22年12月 2 日 平成22年度第2回林業構造改善事業推進会議 岐阜市 ぎふ森林文化センター 平成22年12月 8 日 岐阜県木材協同組合連合会理事会 岐阜市 ぎふ森林文化センター 平成22年12月 9 日 業務委託候補者選定審査委員会(「生きた森づくり」映像作成業務) 岐阜市 岐阜県庁 平成22年12月13日 岐阜県議会林業活性化議員連盟勉強会 岐阜市 岐阜県庁 3月1日発行 「 新春雑感 」 2001年から登り始めた日本百名山を、ちょうど10年目 に当たる昨年の秋に達成することができた。 最初から百名山完登を目標としていたわけではなく、と りあえず百名山を目指してみようという程度の気持ちで あったが、登り始めて3年目の頃から、急に無理な登山を続 けたツケが膝にきたのと持病の喘息とで、簡単には登ることができなくなっ てしまった。軽く考えていた百名山は一気に高く、遠くなり、もはや「目指す」 というようなものではなく、これは「挑戦」だなと思い始めた頃、皮肉にも自分 の中では百名山完登が確たる「目標」となってきていた。 そして、 100番目の頂となったのは晩秋の槍ヶ岳だった。誰もいない槍の 穂先に立った。 しかし、期待していたのとは裏腹にこれといった達成感も満足 感も湧いてくることもなく、意外にサバサバとした気 持ちであった。ただ、充実した10年間を送ることがで きたという実感だけは強く残った。 新しい年を迎え、新たな目標が自然に芽生えてく ることを願いつつ、充実した60代を送りたいものと 想いを巡らせた。 【「森林のたより」編集委員 ㈳岐阜県緑化推進委員会 佐藤正 19 森林のたより FEB 2011 】 山火事防止啓発 叙勲受章者報告 森林情報システムが新しくなります 岐阜県立森林文化アカデミーの紹介(21) 地域の人コーナー 山の歳時記(67) 山のおじゃまむし (236) 健全で豊かな森林づくりプロジェクト(45) 林業グループコーナー 林業経営コンクール受賞報告 梢風 平成23年度造林補助事業の概要 ぎふ性能表示材認定状況 研究コーナー 普及コーナー グリーンドクター認定 緑の募金にご協力を 市況情報 掲示板 3月号 月号 予定