...

メキシコ及びカナダのTPP交渉参加に関する関係国発表(平成24年7月5

by user

on
Category: Documents
16

views

Report

Comments

Transcript

メキシコ及びカナダのTPP交渉参加に関する関係国発表(平成24年7月5
メキシコ及びカナダの TPP 交渉参加に関する関係国発表
(外務省仮訳)
平成24年7月5日
外
務
省
メキシコ
1.メキシコ経済省発表(6月18日付)
18日,G20の枠組みでロスカボスにおいて行われたオバマ米大統領とカルデロン
墨大統領の二国間会談の後,TPPを交渉している諸国が,メキシコの交渉参加への
招待を行った旨が正式に表明され,メキシコは,右招待を高い関心と誇りを持って受
け入れた。
フェラーリ経済大臣は,TPP参加国からアジア太平洋地域における経済統合と貿
易の推進のために現在最も重要な貿易に関する協定の交渉への参加を求められた
ことの重要性を強調した。
フェラーリ経済大臣は,「TPPに参加することの戦略的価値は,米国市場のみなら
ず,最もダイナミックなアジア太平洋地域において,グローバルなサプライチェーンの
中でメキシコが重要なプレイヤーであるという役割を活用することにある。」と述べた。
TPP交渉へのメキシコの参加は,TPP参加国及びアジア太平洋地域において,経
済発展と成長を推進し,イノベーションを慫慂し,消費者に利益を与え,雇用を創造し,
維持することによって,生活水準を向上させ,貧困を減少させる21世紀の貿易協定を
作るという目的に貢献するだろう。
メキシコにとってのTPPの重要性は対北米と対アジアの二つの次元で見ることがで
きる。北米との関係においては,メキシコと米国の戦略的な関係に鑑み,TPPは,さら
に我々の輸出の従来からの統合を一層深化させ,シナジーをさらに向上させることを
可能にすると同時に,貿易の機会とより良い雇用を増加させることを可能にする。アジ
ア方面においては,メキシコは,サプライチェーンへの参加を通して,アジア地域の経
済統合における重要な要素であることを示すことができた。
メキシコのTPPへの参加は,大きな経済的なダイナミズムを示している地域に対す
る輸出先と市場の多様化の機会を増やす機会を与えることになる。アジアはメキシコ
の輸出にとって最もダイナミックな地域であることを示している。ここ6年間,メキシコ
のアジア方面に対する輸出増加は平均20%を超えており,それらの輸出は,主とし
て,オーストラリア,ニュージーランド,ベトナムといった国に向けられ多様化してきて
いる。
1
TPPは,対象の広がりと,経済的な重要性の点で,最も重要な多国間貿易交渉で
ある。現在,豪州,ブルネイ,チリ,マレーシア,ニュージーランド,シンガポール,米国,
ペルー,ベトナムの9ヶ国の交渉参加国によって構成されている。2011年にはこれら
の国は世界の輸入の18%,輸出の15%,及び,世界のGDPの26%を構成してい
る。
メキシコは,9ヶ国が本件イニシアティブへの新しいメンバーの参加に関する国内の
法的手続きを終了した後で,TPPの交渉に積極的に参加する予定である。
メキシコのTPP諸国との貿易総額は2011年に4660億ドルになる。同年のメキシ
コのTPP諸国に対する輸出は2800億ドルに上り,メキシコの輸入は1860億ドルに
なる。
メキシコは,相互主義の原則に基づき,メキシコにおける生産基盤と消費者のため
に最大限の利益をもたらす貿易関係を強化するための交渉を他国とも続ける。
2.グローサーNZ貿易大臣発表(6月19日付)
(注:カナダについても同内容のプレスリリースを同日発表した。)
グローサーNZ貿易大臣は,TPP交渉参加9か国を代表して,以下の声明を発表
する。
本日,豪州,ブルネイ,チリ,マレーシア,NZ,ペルー,シンガポール,米国及びベ
トナムは,メキシコをTPP交渉の新たな参加国として受け入れた。
我々はメキシコの交渉参加は,経済の成長や発展,革新を促進し,消費者に利益
をもたらし,アジア太平洋地域において職の創出・維持や高い生活水準,貧困の削減
に寄与することとなる「21世紀型の協定」を創造するという目的に貢献すると信じて
いる。
特に現交渉参加国は,包括的で高い野心を持つ次世代の協定をできるだけ速や
かに達成するというメキシコのコミットメントを歓迎した。我々は,各国の発展レベルの
多様性を考慮に入れつつ,包括的でバランスの取れたパッケージを追求しており,メ
キシコとともに働くことを楽しみにしている。
現交渉参加国は(必要な場合には)国内の法的手続きを速やかに終わらせ,その
後,メキシコは正式に交渉に参加することとなる。
3.USTR発表(6月18日付)
「カークUSTR代表は,メキシコをTPP交渉の新たなパートナーとして歓迎」
オバマ大統領は今朝,米国及び他の環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉8
ヵ国が,交渉参加国の国内手続が成功裏に終了することを条件に,メキシコをTPP
2
交渉参加に招待したことを表明した。現在の TPP 交渉参加国は,米国のほか,豪州,
ブルネイ,チリ,マレーシア,ニュージーランド,ペルー,シンガポール及びベトナムで
ある。
カーク代表は「我々は,隣国であり第二の輸出市場であるメキシコのTPP交渉参
加を嬉しく思う。メキシコのTPPへの関心は,TPPがアジア太平洋全域において貿易
を拡大し,地域貿易統合を促進するための,最も有望な道であるとの同国の認識を
示すものである。我々は今後,議会及び国内のステークホルダーとの協議を続けるこ
とを楽しみにしている。」と述べた。
昨年11月にメキシコがTPP参加に関心を表明した後,米国はメキシコに対し,TP
P交渉の現状及びTPP関係国が追求している高い水準と目標について,説明を行っ
た。米国はまた,メキシコとの間で,TPPにおける米国にとっての優先事項についてメ
キシコが交渉する能力について議論した。メキシコは米国に対し,北米自由貿易協定
(NAFTA)でカバーされていない問題を含む高い水準の協定を締結する準備がある
ことを保証した。
米政府は,近くTPP交渉にメキシコを入れる意図につき米議会に通知するであろう。
この通知により,メキシコに関する米国の交渉目的についての議会との90日の協議
期間が開始されるだろう。USTRはまた,連邦官報にパブリックコメントを求めるとの
通知を発出するだろう。
TPPは,アジア太平洋地域の力強い経済への輸出を増やすことにより,高い質の
雇用を創出及び保持するというオバマ政権の取り組みの重要な一要因である。米国
及びパートナーの8か国は,包括的で次世代の協定を迅速に妥結する決意である。
TPP関係国は,12回の交渉ラウンドを終了し,着実な進歩を成し遂げてきた。次
回のTPP交渉ラウンドは,7月2日から10日まで,カリフォルニアのサンディエゴで行
われる予定である。
カナダ
1.カナダ首相府発表(6月19日付)
ハーパー首相は,TPP交渉の全参加国がカナダのTPP交渉参加を支持する声明
を発出したことを歓迎した。同首相は,「新たな市場を開き,新たなビジネスの機会を
作り出すことは,全てのカナダ人に,雇用と成長及び長期にわたる繁栄をもたらすも
のである。TPP協定は,アジア太平洋地域の貿易を拡大し,カナダ人とカナダのビジ
ネスに一層の経済機会を提供するだろう。」と述べた。
3
カナダは,グローバル及び地域貿易自由化の推進力であり,カナダが結んでいる貿
易協定において高い野心の基準を打ち立ててきた。TPPへの参加は,現在,カナダ
がアジア太平洋地域に積極的に関与し,自由でオープンな貿易にコミットしていること
と一貫するものである。TPPに加え,カナダはタイとの二国間自由貿易交渉を行って
いる他,日本との間でも自由貿易交渉を開始したところである。
TPPは,現在,豪州,ブルネイ,チリ,マレーシア,ニュージーランド,ペルー,シンガ
ポール,米国及びベトナムの9ヶ国の間で交渉行われている自由貿易協定である。
現在のメンバーを合計すると,510百万人の人口と176億ドルのGDPを構成する。
カナダ及びメキシコの参加により,658百万人の人口と205億ドルのGDPを構成す
ることになる。カナダは可能な限り早期にTPP交渉に参加をする。
2.USTR発表(6月19日付)
「カークUSTR代表は,カナダをTPP交渉の新たなパートナーとして歓迎」
オバマ大統領は今日,米国及び他のTPP協定交渉8か国が,交渉参加国の国内
手続きが成功裏に終了することを条件に,カナダをTPP交渉参加に招待したことを表
明した。
カーク通商代表は,「TPP交渉にカナダを招待することは,米国にとって,既にダイ
ナミックである通商関係をさらに構築していく重要な機会となる。我々は,TPPを通じ
て,最大の貿易パートナー国との関係を21世紀型のものとする。我々は,アジア太
平洋地域の広範であり高い水準の貿易協定に向けて進展しており,カナダのTPP交
渉参加について,議会及び国内のステークホルダーとの協議を続けることを楽しみに
している。」と述べた。
次の段階は,昨日TPP交渉への参加を招待されたメキシコと並行して行われる。
米政府は,近くTPP交渉にカナダを入れる意図につき米議会に通知する予定である。
この通知により,カナダに関する米国の交渉目的についての議会との90日の協議期
間が開始されるだろう。USTRはまた,連邦官報にパブリックコメントを求めるとの通
知を発出するだろう。
TPPは,アジア太平洋地域の力強い経済への輸出を増やすことにより,高い質の
雇用を創出及び保持するというオバマ政権の取り組みの重要な一要因である。米国
及びパートナーの8か国は,包括的で次世代の協定を迅速に妥結する決意である。
TPP関係国は,12回の交渉ラウンドを終了し,着実な進歩を成し遂げてきた。次
回のTPP交渉ラウンドは,7月2日から10日まで,カリフォルニアのサンディエゴで行
われる予定である。
(了)
4
Fly UP