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OSAKA ROTARY CLUB - Rotary Club of Osaka 大阪ロータリークラブ

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OSAKA ROTARY CLUB - Rotary Club of Osaka 大阪ロータリークラブ
No. 2860
Peace Through Service
OSAKA ROTARY CLUB
Weekly Bulletin
2012∼13年度
田中 作次(Sakuji Tanaka)
松澤 佑次
薩摩 和男
河野 俊史
高島 凱夫
2013年4月5日
(金)
(第4,434回)例会
被災地の移動図書館車
公益社団法人
シャンティ国際ボランティア会
専務理事 茅 野 俊 幸 氏
(スライドとともに)
シャンティの歴史をご紹介させていただき
ますと,前身は1980年発足の「曹洞宗東南ア
ジア難民救済会議」です。私も曹洞宗の僧侶
でございますが,もともとは曹洞宗の仏教者
の方々を中心とした活動からスタートしてい
ます。32年前,NGOと言われる海外におけ
る人道支援団体が国内に存在しない時代に,
カンボジアの難民キャンプの視察に調査団を
派遣して,最初は素人の集団としてスタート
してまいりました。
◇ 難 民 キ ャ ン プ で 教 育 支 援 ◇ (カンボジアでは)すでに国際援助機関,欧
米のNGOによって食料・医療・衛生活動は
行われており,次に必要な活動は精神的な援
助になる。調査団の報告を受けて「未来を閉
4月19日(金)
(第4,436回例会)の卓話
会 員
ざされた難民キャンプの子どもたちに学びが
大切である」という考えのもと,教育支援活
動に取り組むことになりました。私たちが最
初に始めた活動というのが,カンボジア語に
訳した絵本をワゴン車に積んで各キャンプ地
を巡回する移動図書館の取り組みでした。現
在はタイ,カンボジア,ラオス,ミャンマー
難民キャンプ,そして「9.11」以降はアフガニ
スタンにも事務所を構え,同国内でも活動を
行っております。
(東日本大震災では)まちづくり支援とあわ
せて,岩手,宮城,福島で走る移動図書館活
動を展開することになりました。難民キャン
プと状況は違うにしろ,
「3.11」の津波被害に
より仮設住宅に住まわれる方々にも,本を読
む機会,集える場所の提供はとても大切であ
ることを確信し,この活動がスタートしたの
五 辻 信 行 君
「商都大阪のメインストリート
御堂筋の源流
本願寺が大阪を開いた」
次回4月26日(金)の卓話
フェスティバルホール
西 部 宏 志 氏
支配人
「新生フェスティバルホール
∼伝統の継承と深化」
(プログラム担当 五辻 信行 君)
−①−
です。まずは岩手県沿岸部の仮設住宅に向け
て,図書館車の運行を始めました。初めは軽
トラで,カラーボックスに1,000冊ぐらいの
本を積んで走らせました。多くの方々から募
った募金でこの図書館車を動かすことができ,
本や雑誌を1,500冊から2,000冊積めるように
なりました。沿岸部は津波被害で活動の拠点
となる場所を確保できず,岩手の内陸部の遠
野市に事務所を置きながら,陸前高田市,大
船渡市,大槌町,山田町の4ヵ所の約30の仮
設住宅を,2週間に1度のペースで訪問して
います。
「立ち読み・お茶のみ・お楽しみ」と
して,本はひとり5冊まで借りられます。本
の貸し出しだけでなく,図書館車のそばにキ
ャンプ用のタープを広げ,その下に 机や椅
子を並べて,お茶飲みのお楽しみの場づくり
を行っております。
◇ 図 書 館 が 憩 い の 場 に ◇
仮設住宅では,子どもからお年寄りまで本
が借りられる環境を整えるため,土・日の運
行,平日の運行と,対象者に合わせて行って
います。今では仮設住宅の皆さんが,当会の
移動図書館車が来るのを待ってくださってい
ます。
「今度はいつ来るの?」
「新しい本が入
ったら借りたい」というようなお声もござい
ます。移動図書館車は,本の貸し出しだけで
なく,自由にくつろげる皆の居場所,憩いの
場ともなっています。子どもたちが学校から
帰ってきて,お茶を飲んだり,好きな雑誌を
読んだりしています。雑誌とか漫画本という
のは本に当たるのかと思われる方もいらっし
ゃるかと思いますが,被災されている方々に
とって,小説を読む心のゆとりというのはな
かなかない。その中においても少しでも本と
親しんでいただけるように,雑誌でも漫画本
でも一時の安らぎがそこにあるのではないか
と,仮設住宅の皆様のリクエストに応えてさ
まざまな雑誌を運んでいます。
お茶を飲みながら雑談したりして,皆さん
が移動図書館車が来るのを楽しみにしてくだ
さっています。阪神淡路大震災のときもそうで
したが,孤独になっていく,心の病気になっ
てしまう,そんな方々に対しても少しでも心
の安らぎの場の提供ができればと考えて移動
図書館活動を続けさせていただいております。
−②−
(被災地では)さまざまな方が本を借りに来
ます。カンボジアの難民キャンプの場合は子
どもたちが主でしたが,岩手,宮城,福島で
の仮設住宅での移動図書館活動は,お年寄り
の方々が主になっています。そしてまた,職
を失った方々,何もすることがないけれども
本を読んでいれば少しは安心だなという,前
向きの心を取り戻していただけているのでは
ないかなと思います。雪の日も,雨の日も,
2週間に1回,仮設住宅に暮らす方々に,一
時でも安らぎが訪れることを願って活動を続
けてまいっております。仮設の中にもグルー
プホームがありまして,車椅子を押してもら
って本を借りにきてくれています。
◇ 被 災 地 の 光 目 指 し て ◇
私たちもできる限りのことしかできません
が,雨の日も,雪の日も移動図書館車は走り
ます。雪の中でも本を借りてくださって,私
たちが逆に励まされるときもございます。被
災地にも春がやってきて,お花見がてら本を
読んでいただく機会もございます。私たちシ
ャンティ国際ボランティア会といたしまして
は,このアジアで培った移動図書館のノウハ
ウを今後とも被災地の活動に活かしてまいり
たいと思っております。小さな本であります
が,被災地の方々にとりましては一つの明か
り,光になっていくのじゃないかな,そんな
思いで私たちは活動を続けさせていただいて
おります。
私たちの移動図書館活動というのは,限ら
れた時間,限られた場所の中で,被災者全員
の方々に対するサービスはできません。ゆっ
くりとした活動ではありますが,少しでも心
が安らげる場を今後とも提供していければと
思っております。私たちの活動にご関心がお
ありでしたら,ホームページ,また事務所の
ほうにでもご連絡をいただければと思ってお
ります。
卓話者紹介:1966年生まれ。15歳で愛知県妙厳
寺専門僧堂(豊川稲荷)での修行に入り,駒沢大
学卒業後に永平寺で修行。端松寺副住職として
松本に戻りNPO活動にかかわる。’
03年から
シャンティ国際ボランティア会事務局長,’
08年
専務理事。
例 会 記 録
Members News
雑誌月間記念例会
今週のHappy Birthday!
林 直樹君(建 築 設 計) 4月19日
国内ゲスト
2人
茅野 俊幸氏 クラブゲスト:本日のスピーカー
朴 喜 静氏
クラブゲスト:米山奨学生
出席会員 144人(内12名免除会員)
欠席会員
91人(内 2名免除会員)
出席規定免除会員 37人
会員総数 258人 出席率 61.28%
前々例会(3月22日)の補正出席率 67.36%
本日のプログラム司会:立岩 文夫君
本日のソング:
「花」蔵田 裕行君
松岡 一郎君(金 物 製 造)
長女がエジンバラ,長男が東京へ行ってしま
いました。家族が少なくなると家の中が静か
に。とりあえずよかったです。ニコニコ!;
出席規定適用免除
清水 三夫君(社会福祉事業)
本人より申し出あり,クラブ定款第9条第3
節a項により出席規定の適用を免除する。
立岩 文夫君(放 送)
今月は雑誌月間です;
松澤 佑次君(内 科 医)
①4/2(火)クッキング倶楽部のそば打ち体
験で薩摩幹事に大変お世話になりました。
②住友病院にとってちょっとよいことがあり
ました;
奥田 吾朗君(教育研究機関管理)
出前授業の講師ご協力をよろしくお願いしま
す。日程調整が遅くなり,ご迷惑をおかけし
ます。未来ある子供達にお話を!!;
(火)
)
Pテーブルミーティング出席者一同
(4/2
8名で開催。楽しいひとときでした;
)
ホロニガ談笑会参加者一同(4/4(木)
お花見特別会(水上バス&スカイレストラン)
楽しみました!!;
竹中 統一君(建 設)
3/28付株主総会をもって取締役会長に就任
しました。今後ともよろしくお願いいたしま
す。海外出張のため欠席のお詫びをかねて;
柴田 弘文君(教育研究機関管理)
住友病院の行き届いたケアーで体調は倍旧に
復活しました。勿論メタボからも解放。
松澤先生有難うございました。長期欠席のお
詫びもあわせて;
【みおつくし奨学金】
(宮古との奨学金制度にのみ使います)
立岩 文夫君(放 送)
茅野さんの卓話に期待して;
西川 潔君(婦 人 科 医)
暖かくなりましたので。桜がきれいです;
−③−
会員退会
雨宮 正佳君(中 央 銀 行) 転勤3月23日
日高 直輝君(綜 合 商 社) 転勤3月31日
中川 智章君(鉄 鋼 業) 転勤3月31日
斎藤 修一君(新 聞) 転勤3月31日
佐藤 公平君(証 券 業) 転勤3月31日
片山 雄一君(銀 行) 退任4月1日
Club News
4月度定例理事会
宝輪会
Qテーブルミーティング
Bテーブルミーティング
テニスのつどい懇親会
Hテーブルミーティング
4月5日
4月7日
4月9日
4月10日
4月10日
4月11日
クラブ会報委員長交替
斎藤修一クラブ会報委員長が転勤のため3月
末退会されるに伴い,河野俊史会員(次年度
クラブ会報委員長)に4∼6月の委員長をお
願いし,了承を得ました。編集作業は,引き
続き日経新聞社にお願いしています。
みおつくし奨学金・第1期生紹介
(2
0
1
3年4月∼2
0
1
7年3月)
佐々木志美
(ささき のぞみ)さん
1995年1月21日生まれ(宮古市出身)
岩手県立宮古商業高等学校情報科卒業
進学先:青森公立大学 経営経済学部 経営学科
カウンセラー:宮古東RC晴山 洌会員
三浦 裕太
(みうら ゆうた)さん
1995年1月20日生まれ(宮古市出身)
岩手県立宮古高等学校普通科卒業
進学先:東北大学 理学部 化学科
カウンセラー:宮古東RC残間健志会員
宮古東RC訪問報告
3月25日(月)から26日(火)にかけて,90
周年記念の最大の事業である「みおつくし奨
学金」の,第一回贈呈式のために,松澤会長
と二人で宮古東RCを訪問して来ました。
伊丹から花巻空港まで1時間20分かけて飛
び,高速バスに1時間乗って盛岡へ向かいま
す。盛岡駅前のバス停で路線バスに乗り換え,
2時間半かけてようやく宮古駅前に到着しま
した。途中の山中にはたくさんの雪が残って
おり,桜が満開の関西とは季節の移り変わり
が大きく違うことを実感しました。
駅前の風景は津波被害の面影はほとんど無
く,当初は不思議な感覚に襲われました。し
かし車に乗って中心部を出たとたん,テレビ
で見慣れた何も無い原っぱ状態の区画が拡が
っています。計画が立てられないまま放置さ
れているという印象を受けました。
到着した夜は,宮古東RCの方たちの歓待
を受け,翌朝は坂本復興プロジェクト副委員
長の案内で,巨大な堤防を津波が乗り越えて
甚大な被害を及ぼした田老地区と,まだ数多
くの被災者の方たちが暮らす仮設住宅エリア
を視察しました。
宮古東RCの例会は,市役所の向かいにあ
る3階建ての小さなビルで行われています。
1階部分は津波被害の修復が終わっておらず,
傷んだままの状態でした。メンバー数は25名。
26日の例会の出席者数は14名でした。斎藤
会長の点鐘で開会。奉仕の理想斉唱,四つの
テスト唱和などに続いて大阪RCとのバナー
交換,奨学金贈呈式が行われました。
奨学生は,宮古高校から東北大学理学部に
進学する三浦裕太君と,宮古商業高校から青
森公立大学経営経済学部に進む佐々木志美
(のぞみ)さんの2人です。
宮古高校の及川校長から感謝の言葉が述べ
られ,山崎復興プロジェクト委員長の締めく
くりの挨拶で閉会となりました。地元新聞2
社の取材もありました。(幹事 薩摩 和男)
(3/29例会で会長幹事より,写真映写と併せ
報告。記事掲載新聞は例会場控室に掲示)
▲後列左から4人目,山崎秀男復興プロジェクト委員長
「津波災害復興支援プロジェクトのその後」
宮古東RC・復興プロジェクト委員長 山崎 秀男
『今,私たちは大阪ロータリークラブ(RC)
東北支援特別奨学金である「宮古・大阪みお
つくし奨学金」の奨学生選考最終段階に差し
掛かっています。この事業は,大阪RCが津
波被災地の将来を背負う若者の向学心を支援
する事業として取り上げ,宮古東RCがこの
崇高な精神と行動をこの地に根付かせたい,
と手を挙げた事業であります。
(中略)
私たちは,奨学生の選考に当たって,
将来この地に生活したいと希望する学生をで
きるだけ選考しようと,心がけています。む
ろん被災している子供を優先しようとも心掛
けています。それが応援してくれる大阪RC
の心情だろうと解釈し,選考を進めているわ
けであります。
今回この事業を進めるにあたって,前年度,
この被災地を大阪RCの社会奉仕委員会の
方々が視察し,現状認識をしてくださいまし
た。この会員の中心にその道の専門の方が入
っておられたことは,ものすごく力強い感じ
を受けたものでした。
あとでわかったことですが,この事業は大
阪RCの創立90周年の記念事業で,100周年
を迎えるまでの10年間の息の長い奉仕である
と言います。周年事業がこんなに長い時間を
かけて完成するとは大いなる驚きであり,発
見でありました。同時になんとありがたいこ
となのでしょうか。
それだけにロータリークラブの懐の深さと
友情には感謝,感謝であります。
』
(
「ロータリーの友4月号・横組 P24」
より抜粋)
▲右端は斎藤泰純宮古東RC会長
−④−
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