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ガスの安全への責任 首都圏のライフラインを守る ─東京ガスの防災対策 Close Up! 供給指令センター 地震情報配信サービス 「jishin.net(地震ネット) 」 地震発生などの緊急時に防災活動の 非常時の動員体制 震度 5 弱以上の地震が発生した場 24時間365日、いつでも便利に安心してガスをお使いいただくために、 東京ガスでは「予防」 「緊急」 「復旧」の3段階の地震・防災対策に取り組むとともに、 中枢となるのが、ガスの製造から供給 地震発生から数分後、SUPREME で 合、東京ガス社員は休日・夜間を問わ までを総合的に監視・コントロールし 集約した地震センサーからの情報を配 ず所定場所へ出動する体制となってい 万一の災害時でも、お客さまの生活への影響を最小限にとどめるよう努力しています。 ている「供給指令センター」です。必要 信するサービスです。当社では、社員に ます。本社には「非常災害緊急対策本 に応じて遠隔操作によるガスのしゃ断 この地震情報をメール配信し、迅速で 部」が設置され、情報収集や緊急措置 や上空放散などの指令を各所に発信す 的確な情報共有をしています。高精度 など災害対策に関する一切の業務を行 る重要な役割を担っています。万一の で詳細なデータを迅速に入手でき、初 い、災害時の関係各所との相互応援に 時に備えたバックアップ用の供給指令 動判断と対策に有効です。また、自治体 も努めています。 サブセンターもあります。 や民間企業にも配信を行っており、職員 の参集などの初動体制の構築、緊急対 最新鋭地震防災システム 「SUPREME」 策の検討などにご活用いただいていま 。 す(→ p32) 「緊急」対策 「復旧」対策 災害に備え、まず大切なのは予防措 大規模災害発生時には、二次災害を ガスの供給を停止した地域に対して 置です。ガスの製造・供給設備を強固 防ぐため一部地域にガスの供給を停止 は、早急に供給を再開する必要があり なものにするとともに、各種安全装置 する必要があります。しかし、緊急時 ます。復 旧 作 業に必 要な人 員や資 機 を施した主要設備は、阪神・淡路大震 にもお客さまにご不便のないよう、ガ 材、材料、行動基準などを日頃から整備 災クラスの大地震(震度 7)にも十分耐 スの供給を続けることも大切です。 するとともに、作業計画作成にはコン える構造となっています。 そこで供給停止地域を最小限に抑え ピューターシステムを導入し、要員の算 また、供給区域内に約 4,000 ヵ所の るために、導管網をいくつかの「ブロッ 出や規模をシミュレーションします。 地震センサー(SI センサー)を設置し、 ク」に分け、被害が大きい地域と切り また行政機関と協議し、復旧前進基 大きな揺れを感知すると自動的に地域 離してほかへの影響を最小限に抑える 地の確保を進めています。なお、東京 のガス供給を停止します。各ご家庭に 方法をとっています。これにより、速 ガスでは、首都直下型地震などを想定 は震度 5 程度以上の地震で自動的にガ やかに被害を受けた地域に絞ってガス した独自の防災訓練(総合防災訓練)を スを止める安全装置を設置しています。 供給を停止することができます。 全社員で行い、非常事態の際に的確か つ迅速に行動できるよう備えています。 地震に強い製造・供給設備や 災訓練を毎年実施するとともに、国や公 共機関の実施する防災訓練にも参加し ナ(整圧器)すべてに、地震センサーを ています。一方、防災対策の説明や供 設置し、大きな地震を感知すると地区 給指令センター、保安指令センターを ガバナ単位でガス供給が自動的にしゃ ご案内する「東京ガス防災・保安見学」 断されるほか、遠隔操作によるしゃ断も も実施。2007 年度は、過去最高となる 可能となっています。この地震センサー 294 団体 3,866 名の方にご見学いただ 「予防」をしています。 は、約 1km に 1 基という世界でも例を 見ない高密度で設置されています。 きました。また、地域社会の一員として、 SUPREME 遠隔監視地点 地域の防災フェアなどにも積極的に参 加し、防災対策の PR に努めています。 復旧の支援に向けて 緊急時の復旧作業などに備え、関係 会 社 や 協 力 会 社、工 事 会 社 を 含 め た 「オール東京ガス」での連携を強化して います。また、大規模な復旧活動にあ たっては、全国のガス事業者間で相互 に協力する体制を整えています。 復旧支援システム 南関東地震などの直下型地震を想定し、コン ピューターによる最先端システムにより、被害状 況の予想をもとに的確な復旧計画や方法、手順な どの復旧対策を立てて大地震に備えています。 新潟県中越沖地震復旧への取り組み 大規模な復旧活動では、 (社)日本ガス協会を通 じて、全国のガス事業者間で復旧に対する要員や資 二重三重の安全措置により、 被害を最小限に抑えるための 当社では、全社員が参加する総合防 供給区域内約 4,000ヵ所の地区ガバ 2 「予防」対策 平常時の取り組み 機材を相互に協力する体制を整えています。オール 予 防 東京ガスでは、2007 年 7 月に発生した新潟県中越 沖地震の際に最大で 1 日あたり 1,270 名の応援隊を 派遣。供給が停止されたお客さまに対して早急に供 給を再開させるべく、ガス管の修繕や開栓などの復 「緊急」時には、 ガスの供給を停止した 火事や爆発などの 二次災害を未然に防ぐとともに、 被害の少ない地域へは、 ガスの供給を継続させます。 34 東京ガスCSR報告書 2008 緊 急 復 旧 旧活動に一丸となって取り組みました。 地域では、一日でも早い 「復旧」に総力をあげて 取り組みます。 訓練で指揮をとる鳥原非常事態対策本部長 (鳥原社長) 東京ガスCSR報告書 2008 35 ガスの安全への責任 お客さまの安心のために お客さまの安全のために 東京ガスではガス漏れなど万が一のトラブルに備え、24 時間 365 日の お客さまにガス設備・機器を安心してお使いいただくために、法令 緊急出動態勢を整備しています。 “毎日が防災の日”という気持ちで、 に基づいてガス設備の安全点検を確実に遂行するほか、お客さま や機器メーカーに安全使用に関する情報提供と啓発を行うなど、 日頃からガス設備の保安体制を整え、安全水準のレベルアップを図っています。 ハードとソフトの両面からさまざまな取り組みを行っています。 ●東京ガスの保安体制 ガス漏れなどの事故発生 ステーション24 お客さま 安全への アドバイス 通報 安全点検の強化 監視 通報 指令 受付 保安指令センター お客さまセンター ホットライン 情報網による連携 消防 ホットライン 出動指令の発信 警察 保安指令センター 出動 ガスライト24 出動現場 緊急時に備え、 24時間体制で待機 ガスライト24 ステーション24 これまで機能上の制約から取りつけ 理油過熱防止)」と「消し忘れ消火機能」 「立ち消え安全装置」の標準装備を実 施し、コンロが原因の火災の根絶に向 けて取り組んでまいります。 ※あんしん高度化ガス機器普及開発研究会 ガス事業者、ガス機器メーカー、消費者代表で 構成する安心して使用できるガス機器の普及・ 開発に取り組む研究会。 当社では、ガス事業法に基づき、す 困難だった給湯器にも対応できる新型 べてのお客さまを対象に 3 年に 1 回ガ CO センサーの開発や、使用年数に応 ス設備の安全点検を実施しており、ガ じ保守点検時期を知らせる機器など、 ス漏れや、給排気設備、屋内設置のガ 安全面に着目した技術開発に取り組む 当社では、2007 年 1 月から「取替促 ス風呂釜や湯沸器などの点検を行って ほか、2007 年 4 月にはガス機器保安 進キャンペーン」を実施し、不完全燃 います。 を技術面から強化するため、商品開発 焼防止装置が装備されていない湯沸 2007 年度は安全点検要員を増員し、 安全機器への取り替え促進 部に品質技術グループを新設し、トラ 器・風呂釜をお持ちのお客さまに対し お客さまが確実に安全点検を受けられ ブル時の原因分析や、再発防止に関わ て、ダイレクトメールを発送するとと る取り組みを強化しました。 もに、安全点検などを通して、可能な 東京ガスお客さまセンターなどにガ ガスの本支管から供給管、さらには お客さま宅のマイコンメータやビ るよう、平日 17 時以降や土日での点 ス漏れの通報が入ると、ただちに保安 お客さまのガス設備におけるガス漏れ ルなどの監視盤と東京ガスを電話回線 検実施を拡大するとともに、点検項目 また、ガス機器の安全高度化に業界 限り早期の安全機器への取り替えを推 指令センターに転送されます。ここで などに対応できるよう設置された 24 で結び、24 時間の安心を提供するシス の追加や適切な情報提供を通して、安 横断的に取り組むための検討機関とし 進してきました。これにより、キャン 状況を確実にヒアリングして通報者へ 時間の緊急出動拠点です。本社に指令 テム「ステーション 24」で、ガス漏れや 全点検の一層の強化を図ってきまし て設立された「あんしん高度化ガス機 ペーン前には 29 万 8000 台だった不 安全へのアドバイスをするとともに、 基地を置き、供給区域内各所に緊急保 ガス設備の稼働状況などを訓練と経験 た。2008 年度は、お客さまがご使用に 器普及開発研究会※ 」にも積極的に参 安 全 機 器 が 2008 年 3 月 末 に は 21 万 各拠点からただちに現場に急行しま 安対応の専門要員を駐在させた出動拠 を積んだベテランスタッフが休むこと なっているガス機器の情報収集を強化 画し、ガス業界全体の安全レベルの向 1000 台まで減少しました。今後とも、 す。また、消防や警察・自治体などと 点を配置しています。通報を受けた場 なく 24 時間体制で見守っています。 するなど、さらなる充実を図ります。 上に努めています。 安全性向上に向けて着実な取り組みを の情報網を整備しています。 また、当社ではお客さまのご自宅の 合は、休日・夜間を問わず緊急出動し、 ガスメーターとステーション 24 を電 迅速な対応を行います。 話回線で結び、携帯電話でガスの消し この取り組みの一環として、全ガス 製品の本質安全化 ガス機器の安全性をさらに高め、お しゃ断する、 「マイツーホー」という一 客さまに安心してガスを使用していた 層の安心を保証するサービスも提供し だくために、高度な安全機能を持つ機 ています。 器開発、故障情報把握体制の強化、経年 東京ガス株式会社の製品 安全に関わる自主行動計画 ガスライト 24 の緊急車両 (2007 年 11 月 7 日制定) 安全のためのマネジメント体制 当社では、安全の確保は都市ガス事業者としての基本的使命であり、経営 トップが直接関与すべき重要な問題であると認識し、マネジメント体制の整 備を進めてきました。 2006 年 8 月には、さらなる安全の確保に向けて、保安対策に関する審議・ 調整を行う「保安委員会(委員長:社長) 」を設置するとともに、ガス事故に対 して機動的な対応を図るために保安委員会の下部組織として「保安推進委員 会(委員長:導管ネットワーク本部長) 」を設置しました。また、常設の各種部 会に加えて、個別の重大事象の対応を目的とした各種安全対策委員会を必 要に応じて設置し、ガス事故に対して迅速な対応を図るしくみとしています。 東京ガスCSR報告書 2008 保安委員会 (保安全般に関する事項の審議・調整など) 委員長:社長執行役員 安全対策委員会 保安推進委員会 (個別対応が必要な案件ごとに設置) 委員長:導管ネットワーク本部長 安全対策委員会 各種部会 当社は、東京ガスグループのブラン ド価値を支える「安心、安全、信頼」 を日々追求するとともに、家庭用ガス 機器の修理・設置工事事業者、販売 事業者として、以下に示す製品安全に 関わる自主行動計画を定め、製品安 全の確保さらには製品安全文化の定 着を図る努力をしてまいります。 展開していきます。 機器取り替え進捗状況 給排気方式 忘れを確認して監視センターから遠隔 保安指令センター 36 機器の実態調査などを推進しています。 コンロの火口への「安心センサー(調 開放式ガス機器 半密閉式 ガス機器 (台) 対象機器 対象機器台数 2007年度削減台数 37,000 17,420 CF式湯沸器・風呂釜/FE式湯沸器(逆風止あり) 120,000 20,869 FE式湯沸器(逆風止なし)/FE式風呂釜 141,000 11,582 小型湯沸器 1. 法令の遵守 製品安全に関わる諸法令を遵守するととも に、修理・設置工事に関わる社内自主基準を 策定し、製品安全の確保に努めます。 2. 製品安全推進体制の構築 製品安全確保のため、社内における製品安全 推進体制の充実を図ります。 3. 製品事故のリスク低減 当社が把握した製品事故・トラブル事例等を 製造事業者、輸入事業者に対してフィードバッ クすることにより、製品事故発生のリスク低減 に貢献します。 4. 製品事故情報の収集と伝達体制 製品事故情報を取得した時は、経営トップに 迅速に伝達するとともに、社内関係部所、製 造事業者、輸入事業者に対しても迅速に情報 伝達します。 5. 製品安全の維持・向上 お客さまに対し、製品の正しい使い方の啓発、 周知を行なうとともに、製品安全面でのお客 さまからの相談に対してもフォローを行な い、製品安全文化の定着に貢献します。 6. 製造事業者、輸入事業者への協力 製造事業者、輸入事業者がリコール等により 製品回収を実施する場合は、製品回収が円滑 に行なわれるよう協力します。 東京ガスCSR報告書 2008 37 ガスの安全への責任 ガスを安全にお届けするために 図り、輸送時の保安確保・改善に取り 一般のご家庭から、工場、オフィス、商業施設など、 あらゆるお客さまにガスを安全にお届けするため、 組んでいます。特に、LNG ローリー車 バリューチェーンの各過程で万全の体制を整えています。 による天然ガスの供給については、こ 供給先での安全体制 CO 中毒をはじめとした事故の防止 業務用・工業用の分野でも、さまざ れまでも輸送保安における教育などを まな保安対策を推進しています。 図ってきたほか、事故を未然に防ぐた 製造工場における取り組み 工場の経年対策の実施 東京ガスが 1969 年に日本で初めて 根岸工場に LNG を受け入れてから 39 各種教育・訓練を実施しています。 また、 当社の子会社である発電事業者 2007 年度は、事故発生などの緊急 お客さまへの安全周知や業務用厨房機 用いた支援設備教育・支援訓練を行い さまに対しては、 「不在用連絡チラシ」 練などを含めて東京ガスグループ一体 時に迅速かつ的確な対応ができるよ 器の燃焼確認を行いました。また、天 ます。また、災害発生前の事前対策と の投函や、帰宅後に再度お電話をさし となった運営体制をとっています。 う、運転手を対象とした「ローリー輸 然ガススタンドや当社グループなどが して、 ハウスレギュレーター(整圧器) あげて在宅の時間帯を確認するなど、 送保安教育コース」を開講しました。 所有する発電所に向けても安全情報を の常設や移動式ガス発生設備の接続口 お客さまのご要望に即して確実に点検 工場主要設備への耐震対策完了 今後も、引き続き社内外の連携を深め 発信し、保安の向上に努めています。 設置などをお客さまへ提案し、推進し を実行できるように努めています。 2008 年度は、これらの取り組みに 加え、引き続き業務用換気警報器の無 検・修理に加え、配管などの腐食管理 の直下型地震を想定した耐震補強対策 むなど、保安体制の強化を図ります。 償設置や、小中学校の保安対策などを や劣化した電気・計装設備の更新など 工事(最新の扇島工場と同等の耐震強 度)を行っています。2007 年度には、 ガス導管工事については、事前に近 耐震対策を実施し、工場主要設備の耐 隣の方々へ工事のご説明を行い、ご理 震対策を完了しました。 輸送時の取り組み LNG ローリー輸送保安体制の整備 年々増大している天然ガス需要に対 での緊急時処置訓練、防消火訓練など し、出荷・輸送能力のさらなる増強を 原料を運ぶ 東京ガスCSR報告書 2008 超高層ビルの安全に対しても東京消 ます。また、新たに業務用厨房機器の のために、内管保安センターが定期的 い安全システムを設置し、ガス配管な 安全装置搭載技術の開発にも取り組ん な点検(メトロ点検)を行っています。 どすべての機器に耐震設計と固定が施 でいく予定です。 2007 年度は、建物 2 万棟、メーター 18 されています。震度 5 強以上の地震発 万 6000 件を対象に実施。点検予定年 生時には、各テナント・住戸に設置さ 防災体制の整備 月から 2 カ月を経過しても点検報告の れたマイコンメーターがガスを止める 工事が行われる際には、 「ガス供給施設 当社は、阪神・淡路大震災以降、公 ない設備について「点検未済アラーム ほか、被害が予想される場合は遠隔操 共施設など社会的優先度の高いお客さ リスト」を発行するシステムを導入し 作で緊急しゃ断弁を止め、住棟全体へ のガス供給を停止させます。 容の把握に努め、道路管理者主催の道 まに対して、継続的な支援設備・支援 て、ガス事業法において建物区分ごと 路調整会議や、工事現場の立会いなど 策を検討してきましたが、2007 年 7 に定められている点検期間を遵守しま により損傷事故を未然に防いでいます。 月に発生した「新潟県中越沖地震」で した。 東京ガスは、東京・神奈川・千葉・埼玉など首都圏を中心に、1000万件を超えるお客さまに都市ガスを供給しています。 製造工場 世界最大の地下タンクには約 28 万件の 家庭が 1 年間に使用するガスを貯蔵でき ます。LNG 液面が地表面より低い位置に あるので、万が一タンクに亀裂が生じても LNG が外に漏れ出すことがありません。 ガスをつくる ガスを運ぶ耐震性の高いガス導管 地下の導管は地盤変動の影響を直接受けま す。そこで、高・中圧導管には、強度や展延 性に優れ、大きな地盤変動にも耐える「溶 接接合鋼管」を使用。阪神・淡路大震災の 際にも、その耐震性が確認されています。 地下タンク 安全性も実証されているガスホルダー ガスホルダーのタンク部分はもちろん、基 礎についても地盤調査に基づいて固い地盤 まで杭を打ち込んであります。阪神・淡路 大震災の激震地区のガスホルダーにもまっ たく被害はありませんでした。 損傷の少ないポリエチレン管の採用 ガス導管延長の約 90%を占める低圧導管 は日本ガス協会で定めた基準による設計 がなされ、新設導管については、地震によ る損傷を最小限にくい止めるため、ポリエ チレン管の採用を促進しています。 ガスをお届けする 緊急しゃ断装置を主要設備に設置 万が一の場合に備え、工場やガスホ ルダーなどの供給設備、地下街や高 層ビルなどの大規模施設には「緊急 しゃ断装置」を設けてあります。 ガスをお使いいただく ガスホルダー オープンラック式 LNG気化器 ガバナステーション (高圧から中圧へ) 地区ガバナ (中圧から低圧へ) お客さま 高圧導管 38 大規模ガス設備の保安点検 の保安に関する協定」に準じて工事内 都市ガス製造工場 LNGタンカー 超高層ビルの安全対策 防庁の指導指針に基づきグレードの高 解をいただいた上で実施しています。 また、ガス導管付近でガス工事以外の 門インストラクターによる教育や工場 大地震にも耐える工場設備 都市ガスを製造する工場設備は、日本ガス 協会の基準による材質・設計方法により耐 震性を維持。超高層ビルの設計にも採用さ れている高度な「動的解析法」を用いて安 全性の向上を図っています。 導管工事などの作業における連携 ていきます。 当 社では、大 規 模ガス設 備 の 保 安 行い、保安対策をさらに強化していき 袖ヶ浦工場において LPG 受入設備の レーターが 24 時間体制で運転・監視に ガスがお客さまに届くまで などして、当日お客さまご不在のため とともに、点検時にご不在だったお客 な輸送会社を遠隔地拠点として取り込 の維持・向上を図るために、社内の専 前に周知するチラシを戸別に配布する 対策などの検討を進めました。 に点検ができないケースを極力減らす るとともに、緊急時の応援体制に新た ています。この体制を引き継ぎ、技能 (30 ㎥ /h 以上)、3. 災害発生前の事前 2008 年度は、その検討事項を具現 地震発生時の被害を予防し最小限に あたり、保安・防災対策に万全を期し 内ポスターを貼付したり、予定日を事 化する年度として、実際の支援設備を 抑えるために、阪神・淡路大震災規模 工 場では熟 練した技 能をもつオペ 示板などの共用スペースに点検のご案 設備の救済」へ) 、2. 支援設備の大型化 2007 年度は、ガス機器を扱うメー 対策を実施しています。通常の定期点 緊急時処置訓練の定期実施 内容の転換( 「煮炊き」から「お客さま カーや商社などと協力して、業務用の つ長期間使用できるよう、工場の経年 により安全を確保します。 また、点検予定日の 7∼10 日前に掲 (株)東京ガスベイパワーも、緊急時訓 年が経過しました。長期的な都市ガス の需要に対応し、設備をさらに安全か め「誤発進防止装置」 「速度自動制御 装置」の搭載を推進してきました。 の災害時救援活動を振り返り、1. 支援 中圧導管 低圧導管 東京ガスCSR報告書 2008 39 環境への責任 東京ガスグループは、天然ガスの普及などを通してお客さま先でのCO2排出抑制に努め WEB 詳細は WEBへ 同時に事業活動にともなう環境負荷低減にも積極的に取り組んでいます。 のみ 環境への取り組みについてのすべての 情報は WEB でまとめてご覧いただけます。 環境方針 東京ガスグループ 事業活動と環境フロー 東京ガスグループは、かけがえのない自然を大切に、資源・エネルギーの環境に調和した 利用により、地域と地球の環境保全を積極的に推進し、社会の持続的発展に貢献する。 理念 2007 年度の事業活動に投入された資源やエネルギー、排出された温室効果ガスや廃棄物などを物質フローのかたちで整理したも 、当社の事業活動における総排出量は 1,064 千トンでした。 のです。お客さま先での CO2 排出量は 2,669 万トン(日本全体の約 2%) 東京ガス ※1 1. お客さまのエネルギー利用における環境負荷の低減 方針 環境性に優れた天然ガスの利用促進と効率が高く環境負荷の小さな機器・システムの提供により、 お客さまのエネルギー利用における環境負荷の低減に積極的かつ継続的に取り組む。 環境大気・水系への排出 2. 当社の事業活動における総合的な環境負荷の低減 循環型社会の形成に向けて、効率的・効果的な環境マネジメント活動を展開し、事業活動における資源・ エネルギーの使用原単位を継続的に低減するとともに、廃棄物等の発生抑制・再使用・再資源化と グリーン購入を積極的に推進し、環境負荷を総合的に低減させる。 CO₂※6 1,024千トン NOx※7 142トン CH₄※8 175トン 資源の投入量 地域の環境活動への参加から温暖化対策をはじめとした国際環境技術協力に至る幅広い活動を通じて、 地域や国際社会との環境パートナーシップを強化する。 地域と地球の環境保全のため、新エネルギーを含む環境関連技術の研究と開発を積極的に推進する。 環境保全ガイドライン 環境会計の公表 環境マネジメントシステムの導入 当社は、2000 年度に「環境方針」と 当社は 1994 年から環境投資額など 当社は、2005 年 3 月に、全部門・全 「環境保全ガイドライン」を策定し、環 を公表しています。2007 年度の環境 事 業 所 に お い て ISO14001 認 証 を 取 境活動を推進してきました。2005 年 保全コストは、総額 104.6 億円で、前 得しました。以降、環境負荷の低減に 度には、京都議定書の発効などの環境 年度比 24.7 億円の増加でした。経済 加え、本業推進による「有益な環境側 問題への関心の高まりから「環境保全 効果は、総額 89.6 億円で前年度比 8.8 面」の伸長も環境目的・環境目標に含 ガイドライン」を改定し、対象範囲を 億円の増加となりました。 め、環境マネジメントシステムの改善 グループ全体に広げました。今後も継 ※環境会計の算出は(社)日本ガス協会の「都 市ガス事業における環境会計の導入の手引き」 に準拠しています。 に取り組んでいます。 温暖化対策 ガイドライン 1 お客さま先における温暖化対策 2 事業活動における温暖化対策 2007 年度目標 2007 年度実績 2010 年度目標 700 万トン 724 万トン 800 万トン 都市ガス製造工場のエネルギー使用原単位 1% 削減 2.5% 削減* 1% 削減 地域冷暖房のエネルギー使用原単位 1% 削減 0.8% 削減* 1% 削減 発電所のエネルギー使用原単位 1% 削減 1.3% 削減* 1% 削減 1% 削減 * 1% 削減 3 海外環境技術協力 資源循環の 推進ガイドライン 1 産業廃棄物分野における対策 卸供給都市ガス 3 掘削土分野における対策 グリーン購入ガイドライン *5 年度間の年平均削減率 40 6 拠点 / 10 拠点中 10 拠点 / 10 拠点中 91% 以上 91% 91% 以上 4% 削減 10% 削除 10% 削減 紙ごみの再資源化率 85% 以上 90% 85% 以上 一人当たりのコピー用紙年間使用量 6,800 枚 7,244 枚 5,000 枚 19% 18% 16% 電子カタログ購買のグリーン購入率 62% 以上 61% 70% 以上 電子カタログ購買導入済関係会社数 40 社 41 社 48 社 オフィスにおける紙ごみ削減率(対 2005 年度削減率) 東京ガスCSR報告書 2008 想定搬出量に対する実搬出量(残土量)の比率 (グループ以外) 1,828百万㎥ 電力 556,503千kWh 車輌用燃料※2 3,698㎘ 水 5,599千㎡ 熱 48,893GJ 他エネルギー95㎘(原油換算) 都市ガス 製造工場 ※4 導管 都市ガス販売量 12,387百万㎡ 工場 都市ガス使用量 376百万㎥ 電力販売量 ※5 122,657万kWh 発電所 ガス導管など PE管・鋼管・鋳鉄管 (導管工事総延長1,079㎞) コピー用紙(A4) 14,253万枚 グリーン購入比率 61% 東京ガス循環再生紙 985トン ビル 家庭 熱販売量 ※5 3,954千GJ エコステーション・ 小型充填機 コージェネレーション マイホーム発電 空調 給湯 地域冷暖房 ※3 環境コミュニ ケーション 天然ガス自動車 当社・グループ会社、 事業所など 使用済みガス機器 などの回収量 4,027トン 再資源化 一般廃棄物再資源化量…………… 1,783トン (67%) 産業廃棄物再資源化量…………117,744トン (96%) 4 拠点 / 10 拠点中 産業廃棄物の再資源化率 2 紙ごみ(紙資源循環)分野における対策 4.1% 削減 エネルギー・水 オーストラリアにおいて植林事業に参画しています。 生産工場でのゼロエミッション 販売 紙・事務用品など お客さま先での CO2 抑制量 東京ガスの事務所等のエネルギー使用原単位 排水量※9 1,129千㎥ COD※10 1.4トン LNG 10,687千トン LPG 225千トン 天然ガスなど 641百万㎥ 4. 環境関連技術の研究と開発の推進 環境保全ガイドライン CO₂※6 2,669万トン 原料 3. 地域や国際社会との環境パートナーシップの強化 続して環境活動を推進していきます。 お客さま PE管再資源化量…………………… 161トン (100%) 社会全体 での 循環利用 鋼管・鋳鉄管再資源化量………… 3,227トン (100%) 掘削土再資源化量…………………………… 50万トン ガス導管工事にともない発生するアスファルト・ コンクリート再資源化量……………………… 46万トン ※1 東京ガス (株) と51のグループ会社を対象とする。ただし、 PE管・鋼管に関わる実績は東京ガス単体のみ。 電力販売量にのみ、 川崎天然ガス発電 (株) の試運転分 (出資比率49%分) を含む 都市ガス使用量、 CO2、 ※2 原油換算、 天然ガス自動車燃料は除く ※3 当社グループ運営の地域冷暖房および小規模な熱供給事業所 (地点熱供給) ※4 当社およびグループ会社による都市ガス販売量。 グループ内使用と他ガス事業者向け供給を除く ※5 グループ内使用を含む 廃棄 一般廃棄物処分量 産業廃棄物最終処分量 掘削土外部搬出量 864トン 3,213トン 57万トン ※6 温対法の省令に基づき算定。都市ガスについては当社の代表組成より算定 ※7 都市ガス製造工場、 地域冷暖房および事務所等からの排出量 ※8 都市ガス製造工場、 および事務所等からの排出量 ※9 都市ガス製造工場 (排水浄化施設) 、 発電所および地域冷暖房からの排水量 ※10 都市ガス製造工場および発電所の排出量 東京ガスCSR報告書 2008 41 環境への責任 事業活動における環境対策 残土の排出量を 15 %まで削減すると 東京ガスでは、全社・全事業所で ISO14001 認証を取得し、 温暖化対策はもちろん、資源循環やグリーン購入など いう目標を設定しています。2007 年 さまざまな環境への取り組みを、グループをあげて進めています。 度は、小幅浅層掘削や非開削工法の採 都市ガス製造工場としては日本で初め 製造工場における取り組み て ISO14001 の認証を取得、扇島工場 も 2000 年 1 月に同認証を取得しまし 省エネルギーの推進 工場では、都市ガス製造工程での使 た。3 工場では環境マネジメントシス 用エネルギーを原料の総エネルギー テム (EMS) の運用体制を整え、省エネ の 1 %以下に抑えているほか、エネル ルギー・省資源の推進、CO2・NOx な ギー使用原単位を中長期的に年平均 どの排出抑制、廃棄物発生量の低減・ 1%以上削減する目標を達成していま 再資源化に取り組んでいます。2005 す。また、LNG が持つマイナス 162℃ 年度からは 3 工場の EMS を全社 EMS の冷熱エネルギーを冷熱発電や液体酸 に統合し、発電所においても全社 EMS に準じた取り組みを実施しています。 素製造などに有効利用しています。 発電所における取り組み ※ 緑化など工場周辺環境への配慮 機、ボイラなどを活用して蒸気や冷温 難燃性のため産業廃棄物扱いになっ 水などを製造し、一定地域内に供給し ていた当社の制服を、その特性を活か 用による発生量削減、残土の再利用、 境負荷の少ない発電事業を行っていま ています。また、幕張地域冷暖房セン して車の内装材に再利用しています。 改良土の利用などにより、約 18%を達 す。現在、当社グループで運営する 3 ヵ ターでの高効率大型ガスコージェネ 2005 年度から本格稼働し、2006 年か 成しました。 所の天然ガス発電所では、下水処理水 レーションシステム、電動ターボ冷凍 らは関連会社にも導入、2007 年度は の利用など、発電所運営時における環 機、ボイラ、吸収式冷凍機などの組み 3,380 着の制服が再利用されました。 境負荷低減も進めています。また、発 合わせといった高効率設備への改造に 今後は、オール東京ガスへと拡大を 電時に CO2 を排出しない再生可能エ も取り組んでいます。 図っていきます。 掘削残土の抑制量 ■ 外部排出量 ■ 抑制量(減量化) (%) ■ 抑制量(リサイクル) ■ 抑制量 100 15 18 18 23 37 80 ネルギーにも着目し、風力発電などに も積極的に取り組んでいます。 55 60 38 39 た処理を行い、適正に管理をしていま 標にしています。2007 年度、当社が排 す。また、工場内の緑化を積極的に進 出事業者となる産業廃棄物についてゼ めており、緑化率は、各自治体が定め ロエミッションを達成しました。すでに る緑化条例・緑化協定を上回る 15 ∼ 協力会社の廃棄分についても検討を重 23%となっています。 ※ゼロエミッションの定義は、 「年間実績として 最終処分率 1%未満」。 供給分野における取り組み 工事現場からの掘削残土排出削減 ガス導管工事で発生する掘削残土の ISO14001 認証取得 根岸・袖ヶ浦工場は、1997 年 3 月に 削減に努めており、2010 年度までに 06年度実績 07年度目標 07年度実績 08年度目標 09年度目標 10年度目標 5 4 6 9 9 10 達成事業所数 11 対象事業所数 39 42 41 10 10 10 10 10 ログや CSR 報告書などの印刷物で、 1999 2001 2003 2005 2007 2010(年度) (目標※) 集計対象は東京ガス (株) (広域圏各支社除く) ※関係都市ガス会社を含めた掘削土分野のガイド ライン (→p40)では、掘削土にアスファルト・ コンクリート塊を含め16%に削減することを目標 地域冷暖房における取り組み 産業廃棄物を大幅削減する工事技術 351 回収された古紙 冷暖房(小規模熱供給事業所も含む) 自社回収 を運営しています。天然ガスコージェ 100 0 51 10 18 8 7 12 10 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007(年度) 東京ガスCSR報告書 2008 WEB のみ エンジニアリングによる環境負荷削減 どで社員に提供しています。ま た埼玉地域の事業所を中心にエ 小型再生装置「かいふく君」は、道路 印刷用再生紙 掘削で出るアスファルト廃材を現場で 圧縮された古紙 印刷物 再生し、廃材発生量や搬入出車両から 製紙工場 古紙センター 船で運搬 所に使う仮埋戻し材料「ECO ボール」 圧縮された古紙 は、土砂廃材を大幅に削減します。簡 コドライブに積極的に取り組ん だ結果、エコドライブ講習の前 後の自動車の燃費を比較すると 10 %以上も向上していること が分かりました。 そくせんりょく 管理された植林材 再・未利用材(間伐材など) 易白線引き工具「速線力」は、工事工程 幕張地域冷暖房センター CO2 排出抑制に役立っています。 屋上緑化 100%を達成しています。再生したガ 50 エコドライブ情報をイントラな 古紙問屋 印刷会社 組みを開始、2007 年度も再資源化率 102 エコドライブの推進 アイドリングストップなどの 印刷物 ガス導管の埋設工事で発生する廃 155 大型温度計つき ポスター 東京ガス ガス管のリサイクルは 1994 年に取り 200 メーカーに搬入された 使用済み制服 使用済み用紙のリサイクル 「循環再生紙」 廃ガス管のリサイクル 422 300 42 総量 985 トンを活用しました。 袖ヶ浦工場 風力発電 の開発などに取り組んでいます。 の短縮化によって工事回数を減らし ガス製造量あたりの産業廃棄物発生量の推移※ 1 kg/百万m 3 ※1 東京ガスの都市ガス製造工場(サテライト基地除く) 500 400 た国内初の試みで、2007 年度はカタ の CO2 排出量を抑制しました。採掘箇 製造工場におけるゼロエミッション 意識啓発を行っています。 た。既存の古紙流通のしくみを活用し 33 工事技術における環境対策 ゼロエミッション達成を目指しています。 オール東京ガスやお客さまに配布して の取り組みを 2003 年度から始めまし 当社グループでは、36 ヵ所の地域 ね、2008 年度での LNG 工場における 型温度計のついたポスターを作成し、 紙に再生する「東京ガス循環再生紙」 85 17 0 職場の温度設定がひとめで分かる大 社内の使用済み文書を集めて印刷用 31 20 大型温度計つきポスターの配布 事務所における取り組み 東京ガス循環再生紙 41 40 工場排水については、基準に基づい 京ガスでのゼロエミッション 達成を目 制服のリサイクル 天然ガスを燃料として、高効率で環 28 ゼロエミッションの推進 東 京ガスは、2010 年 度にオー ル東 ネレーションシステムや吸収式冷凍 ス管はボールペンや手提げ袋などに再 生され社内で使用しています。 がすてなーに ガスの科学館 東京都江東区 環境エネルギー館 横浜市鶴見区 中原ビル 川崎市中原区 屋上緑化を推進して地域の環境保 全を図るとともに、お客さまや地域社 会とのコミュニケーション、パートナー シップの構築にも積極的に活用してい ます。 「環境エネルギー館」ではビオ トープも設置して環境教育や生き物調 査もしています。 東京ガスCSR報告書 2008 43 環境への責任 お客さま先での環境対策 地球温暖化や大気汚染の防止に貢献するため、環境性に優れた天然ガ (財)省エネ エネルックリモコンは、 スのお客さまへの普及に努めています。また、高効率機器やシステムの ルギーセンターの「省エネナビ」にも 環境に優しいガス空調の普及 電気の消費量が電気式の約 10 分の 導入・省エネルギーサービスの提案とともに、CO2 排出量の少ない天 登録承認されており、リモコン上で省 1 の「GHP(ガスヒートポンプ)」や、ノ エネヒントを表示し、お客さまの省エネ ンフロンの「吸収式空調システム」な 天然ガス自動車の普及促進 当 社 は、黒 煙・SOx を 排 出 せ ず、 行動をサポートすることができます。 どのガス空調は、環境負荷低減・省コ CO2 排 出 量 も 少 な い「 天 然 ガ ス 自 動 地域冷暖房の普及 当社は、35 年以上前から天然ガス 然ガス自動車の普及も推進しています。 家庭用高効率機器の 普及に向けて マイホーム発電は、家庭において都 市ガスを用いて発電し、電力需要の一 スト・電力の負荷平準化を実現するシ 」の普及を推進しています。 車(NGV) を利用した地域冷暖房事業を推進して 「エコウィル コ ジ ョ ー ズ( → p11)」 ステムとして普及が進んでいます。近 NGVは着実に普及が進んでおり、2008 います。幕張地域冷暖房センターでは、 年では、発電機能を追加した GHP や、 年 3 月現在、全国で 3 万 4000 台以上の 従来の熱供給だけではなく、発電・熱 コージェネレーションの排熱を有効 NGV が導入されています。 供給を行う 「地域エネルギーセンター」 した。またその他 6 自治体においても、 民生用・産業用分野での取り組み 天然ガスコージェネレーションの普及 家庭用の「マイホーム発電」と同様、 導入を促進するためにイベント開催な どの取り組みを推進いたしました。 部をまかなうとともに、発電にともなっ て発生した排熱を給湯に利用する「家 高効率ガスコンロの省エネ性 発電と同時に得られる熱を有効に利 器・システムのさらなる高効率化が進 ク、コミュニティバスなど新たに 847 用する「天然ガスコージェネレーショ んでいます。 台の NGV が普及し、その結果約 35 ト ンシステム」は、業務用・産業用分野 ガス空調の普及状況 においても省エネ・省 CO2 に大きく です。エネルギーを無駄なく使うことが の広がりを抑える高効率バーナを搭載 貢献することから、すでに当社管内で 4000 できるため、環境性・省エネ性に優れ するとともに、鍋底とバーナとの距離 1,616 千 kW(2007 年度末時点)が稼 3500 働しています。技術開発の成果により、 3000 を近づけあふれる熱を少なくするこ (千kW) 4500 新型ガスエンジンの発電効率は 40 % CO2 排出量を 45%、一次エネルギー消 11 %向上させた「高効率ガスコンロ」 を超えるものが主流になるなど、高効 1500 費量は 31%削減することができます。 を採用し、普及を進めています。 率化が進んでいることから、より幅広 1000 い用途での導入が期待されています。 500 「エネルックリモコン」 構(NEDO)の「エネルギー供給事業者 当社では、給湯器で使用したガス・ 主導型総合省エネルギー連携推進事 水道の使用量・使用状況が表示できる 業」を活用し、高効率給湯器などの導 「エネルックリモコン」を開発・販売 入促進を図っています。2007 年度は、 しています。使用量の金額換算や節約 産業用 (千kW) 1,600 民生用 1,400 409 1,200 351 1,000 387 タンドは 98 ヵ所となりました。 3,025 天然ガス自動車とスタンドの普及状況(当社管内) 病院 事務所ビル 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007(年度) ※ストック量は、当社で管理している冷暖房設備能力ベース (設備容量)を COP3.5 の電気空調機に換算したものです 工業炉用高効率バーナーの普及 産業用分野では、化石燃料のなかで 12千 11千 10千 9千 8千 7千 6千 5千 4千 3千 2千 1千 0 12,496台 120 乗用車等 110 バス 98 100 塵芥車 90 トラック 80 スタンド 70 60 50 40 30 20 10 0 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007(年度) ホテル 施設・建物間でのエネルギーの融通 地域冷暖房に比べて小規模なエリア で、近接する建物所有者が協力してエ ネルギーの融通や共同利用を図る取 り組みも始まっています。コージェネ レーションシステムからの排熱の有 宇都宮市、大田区、横須賀市の 3 自治 目標の設定をしたり、分かりやすいグ エコジョーズの普及状況 ラフにして表示できるため、ご家庭で 800 も省エネ・省 CO2 に向けた目標管理 600 イティブバーナシステム」は、極めて 400 高い燃焼効率と低 NOx を両立させ、最 「ESCO 事業」や「省エネルギー支 検討を進めています。横浜市では、新 (千台) 80 74,696台 60 を手軽に行える新しい技術です。また 40 電力量表示つきエネルックリモコンで 20 0 200 は、ご家庭全体の電力量の表示も可能 2002 2003 2004 2005 2006 2007(年度) 0 です。 の燃料転換とともに、高効率機器の導 312 入を進めています。特に「リジェネレ エネルギーサービスに おける取り組み 大で 50% の省エネルギーを実現でき 援 プ ロ グ ラ ム 」、 「TG グ リ ー ン モ ニ 横浜地区 3 施設の省エネルギー改修で 1,026 1,207 るため、工業炉分野の CO2 削減対策の 、お客さまのビル・ ター」など(→ p29) ESCO 方式が採用され、エネルギーの 2003 2004 2005 2006 2007(年度) 切り札として注目されています。 施設での省エネルギー、省 CO2 をサ 面的利用が実現しました。 植樹活動が目標で、CO2 の削減効果は 91.5km(東 京ドーム 2,000 個分)の森林をつくるのと同じです。 商業施設 (リニューアル) ※1 LHV(低位発熱量: 燃料を燃焼させた時の水 蒸気の凝縮潜熱を含めな 火力発電所 い発熱量)基準。火力発 一次エネルギー 電気 40 (石炭・石油・ 100 電所の熱効率及び総合損 総合損失 天然ガスなど) 56 4(所内電力・送電損失等) 失は、9電力会社および卸 利用困難な廃熱 ガスエンジン 電気事業者の平成15年度 ガスタービン ■天然ガス 運転実績(省エネ基準部 LNGタンク 燃料電池等 コージェネレーション 会2005年9月)から算定 都市ガス システム※2 ※2 天然ガスコージェネ レーションシステムの効 電気 40 一次エネルギー 100 排熱利用 30 率はLHV(低位発熱量) (天然ガス) 30 基準での一例 利用困難な廃熱 東京ガスCSR報告書 2008 エネルギーの面的利用の概念図 提案しています。 ESCO 事業による光熱水費の削減効果 省エネルギー 効果 2 やビルオーナーと連携を図りながら 988 ■従来のシステム※1 「ブルー&グリーンプロジェクト」は、 「エコジョー ズ」や「エコウィル」などの出荷台数に合わせて、熱 帯林造成基金の森林造成事業に協力する(財)ベ ターリビング主催のプロジェクトで、当社をはじめ多 くのガス会社が協力しています。 ガス給湯・暖房機 100 万台の普及と 100 万本の 帯における効率的な運転など、自治体 859 天然ガスコージェネレーションシステムによるエネルギーの有効活用 高効率機器の出荷が植林を支援 効利用、エネルギー需要が少ない時間 760 ポートする各種エネルギーサービスを 44 地域冷暖房の概念図 エネルギープラント 最も CO2 排出量が少ない天然ガスへ 337 。 省 CO2 を進めています(→ p29) 商業施設 NGV台数 新エネルギー・産業技術総合開発機 として、地域全体での省エネルギー・ 内の NGV 普及台数は 1 万 2496 台、ス 1,023 2000 0 天然ガスコージェネレーションシステムの普及状況 ン / 年 の NOx 削 減 効 果 が あ り ま し た (当社試算)。2008 年 3 月現在、当社管 GHP スタンド数 とによって、機器熱効率を従来に比べ 省エネ効果が表示できる 吸収式 2500 ム」の場合、従来のシステムと比べ、 高効率給湯機器普及と助成金の活用 当社管内では、2007 年度に、トラッ 利用する吸収式空調システムなど、機 東京ガスは厨房分野においても、炎 庭用コージェネレーションシステム」 ています。 家庭用燃料電池「エネファー エネルギーの面的・ネット ワーク的利用システムの実現 体と連携し、高効率給湯器である「エ 」を合計 314 台導入いたしま (→ p28) 環境に優しいマイホーム発電(→ p28) 輸送用分野での取り組み 事務所ビル お客さま利益 ESCO サービス料 お客さま利益 光熱水費 光熱水費 ESCO事業 実施中 ESCO事業 終了後 光熱水費 ESCO 事業者が 保証 リジェネレイティブバーナシステム ESCO事業 実施前 エネルギープラント ホテル(既築) 東京ガスCSR報告書 2008 45 環境への責任 環境コミュニケーション 日々の暮らしやさまざまな機会を利用して、 地球温暖化や省エネルギーに関する情報を伝えています。 また、自然を守り、自然と人をつなぐ活動を実践し支援しています。 エコライフや省エネルギーなど、 ライフスタイルの提案 さまざまな機会を利用した情報提供 地域社会の環境活動を支援 「東京ガス環境おうえん基金」設立 各国の優れた環境映像を紹介する 目的とした体験型の環境教育活動で 「地球環境映像祭」に協賛 1992 年より開催されているアジア す。毎回当社ホームページや各種媒体 環境保全活動に1000 万円の支援 2007 年 12 月にお客さま 1000 万件 初の国際環境映像祭「EARTH VISION け、2007 年度は 218 人の方々が活動 地球環境映像祭」に、当社は第 1 回か に参加しています。 使ったクラフトプログラム、NPO 法人 達成記念事業として、地域社会に感謝 ら特別協賛しています。日本をはじめ 新宿環境活動ネットとともに「戦え ! の意を表すとともに、持続可能な社会 アジア・オセアニアの各地域から地球 新宿エコレンジャー∼エコ・クッキン 実現に貢献することを目的に「東京ガ 環境に関する映像を募集し、優れた作 グで地球を救え∼」を開催しました。 ス環境おうえん基金」を設立しました。 品を選出し上映しています。 小 冊 子 の 発 行 …「 エ コ な 暮 ら し で (財)日本環境協会に基金の原資を寄 第 16 回 を 迎 え た 2007 年 度 は 179 HAPPY に。」を合言葉に、心地よく暮 付し、同協会を通じて助成金交付を行 の応募作品があり、 「環境映像部門」で うことで、当社グループがガスを供給す 「子どものための環境映像部 12 作品、 らしながら省エネ生活をおくる方法、 具体的な省エネ行動や省エネ機器の選 び方などを冊子でご提案しています。 エコ・クッキングの推進 自然と人をつなぐ活動 「長野・東京ガスの森」で、 る都県で継続的に環境保全活動に取り 門」で 9 作品が入賞しました。さらに、行 組む非営利の民間団体を支援します。 政や市民団体などと「EARTH VISION 料理、片づけまでの一連の流れを通し 2008 年度は、82 団体から応募があり、 特別上映会」を開催し地球環境を考え ガスの森」は、194 ヘクタールの豊かな て環境に配慮した食生活を提案する 有識者を含む選考委員会で厳正な審査 る場を提供したり、過去の上映作品を 自然が残る森です。当社は 2005 年よ 「エコ・クッキング」を推進しています。 を行った結果、助成先 13 団体(助成総 収めた環境教育 DVD を制作し小中学 り、この森を地元森林組合と協働した 額 1000 万円)を決定しました。 校へ配布するなど、受賞作品は環境教 森林保全活動や、参加型森づくりなど 育にも活用されています。 環境教育の場として活用しています。 への出張授業、行政、民間団体などと レーションなどの活動が認められ、エ コ・クッキングは「平成 16 年度地球 森林保全活動や生物調査を実施 長野県御代田町にある「長野・東京 2007 年度には、この森に生息する 連携した環境イベントでのデモンスト 哺乳類の種類と森を利用する季節や場 パートナーの声 ライフスタイルフォーラム 実行委員としての東京ガス 佃 正壽 様 しました。近年では、家庭で取り組め ご使用状況を比較できるようにしてい る温暖化対策として、企業の枠を超え 全国地球温暖化防止活動 推進センター(JCCCA) 種は確認されず、生息が予想されるヤ ます。また、裏面にはガスの賢い利用 て全国的に広がるパートナーシップ 宮腰 義仁 様 マネも今回は確認されませんでした。 方法なども掲載しています。 型の活動へ発展しています。当社でも 省エネ講演会やワークショップの開催 2006 年度にエコ・クッキング事務局を …省エネに関する講演会や、省エネ行 設立し、指導者養成など全国規模での 動による CO2 の削減量を分かりやすく 普及を視野に活動を推進しています。 司」などのイベントを開催しています。 「ライフスタイルフォーラム」で 温暖化対策をアピール 回数 2003 2004 2005 2006 2007 488 741 す。NGO、労働組合、生協、企業か らなる実行委員会と環境省が協力 して行っており、JCCCA は事務局 東京ガスには、2000 年の第 1 回 を効果的に展開する運動として、2000 から自社企画の具体的な運営のみ 年に始まりました。私たちの暮らしや未 ならず、実行委員として、全体の 来について考えるフォーラムやワーク 運営にも積極的に協力していただ ショップ、展示などを通して、ライフス いています。事務局として、今後 タイルの見直しを提案しています。当 も幅広い主体の連携を促進させる 社は初回から参加しており、2007 年 2008 1,123 1,781 11 月に新宿御苑で開催していま としてサポートをしています。 さまざまな団体が連携し、温暖化対策 東京ガスCSR報告書 898 人数 15,400 21,100 27,400 31,100 52,600 ライフスタイルフォーラムは、市民と 度は当社イベントとして、どんぐりを 出店などを行うフォーラムで、毎年 エコ・クッキング講座開催状況 年度 がねらいです。さまざまな団体が セミナーやイベントの開催、出展/ 役割を期待しています。 エコ・クッキング講座 認しました。レッドデータリスト記載 近年の地球温暖化に対する関心 の高まりは、エネルギー利用のバ ランスを考え直す上で、とてもい いきっかけとなっています。その地 第 16 回地球環境映像祭受賞作品 「世界里山紀行 中国・雲南 竹とともに生きる」 球温暖化という課題の解決へ向け て、森林の持つ機能はますます重 JR 東日本と共催で 要性を増すことでしょう。東京ガス 「ガス&レールウェイ」を開催 2008 年 4 月、上 野 駅 に お い て、JR という企業が 194ha という広大な 森林を自ら所有したことは、その解 東日本と共同で環境への取り組みを紹 介する展示を行いました。天然ガスや 「東京ガスの森」を、地球温暖 化解決のモデル提示の場に NPO 法人ドングリの会 同月のガスの使用量を記載し、ガスの ライフスタイルフォーラムは、国 パートナーの声 ジカなど 16 種類の哺乳類の生息を確 温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞 民への地球温暖化問題の普及啓発 どんぐりプロジェクト 所の傾向について調査を行い、ニホン 検針票…月 1 回配られる検針票に前年 伝えるワークショップ「省エネ回転寿 46 ガス&レールウェイ 環境に優しい食生活の提案 当社では 1995 年より、買い物から 料理教室を中心に、親子講座や学校 小冊子を配布し、省エネ生活を提案(3 万部) を通じて広く一般の方の参加を呼びか 決のためのモデルを提示する場を センサーカメラで撮影されたテン 鉄道の利用が CO2 の排出抑制につな がることや、両社の燃料電池技術、省 広葉樹の森を育てる「どんぐり エネルギーやリサイクルなどの取り組 みを紹介し、さらに環境省、全国地球 プロジェクト」に218 人が参加 NPO 法人「ドングリの会」などの協 温暖化防止活動推進センター・ストッ 力を得て、森林での草刈り、間伐、苗畑 プおんだん館、台東区、台東ケーブル 整備などの自然体験活動を組み合わせ テレビのご協力で、地球温暖化問題や た「どんぐりスクール」を 1993 年から 台東区の天然ガス循環バスについても 継続的に実施しています。私たちの暮 紹介しました。 らしと森との関わりを学ぶことで、一 人ひとりのエコ活動につなげることを 得ることができた、ということでも あります。すでに「どんぐりプロジェ クト」では、多くの人にこの森の魅 力とその大切さを知ってもらうこと ができました。これからも実際に森 林を育てながら、その利活用を図る 試みをさらに進めることで、この森 が人と森林、ひいては自然とのあり 方を考えるモデル林として発信す る力を持つことになると思います。 東京ガスCSR報告書 2008 47 パートナーシップの強化に向けて Close Up! 地域とはぐくむ子どもたちの未来 ─東京ガスの食育 料理教室や食育の授業、指導者向け食育セミナーなど 次世代の子どもたちの「食の自立」を地域社会とともに支援しています。 で、約 30 回開催しました。 た豊富な食材を生かしたオリジナルメ ニューの開発も企画しています。 地域での食育活動には、当社の各支 ました。2008 年度は推進計画に基づ 店が積極的に取り組んでいます。たと き、食育イベントのサポートや学校で えば、 「食」 情報センターと中央支店は、 の食育授業支援、食育リーダー養成研 渋谷区教育委員会と協力して「親子で 修などに取り組みます。 楽しく朝ごはん」 プロジェクトを実施。 子どもが主役の料理教室 「キッズ イン ザ キッチン」 参加し、食育推進計画策定にご協力し 千葉支店では、千葉県より依頼を受 渋谷区内の小学校 3 校で講義と親子の けて、学校の食育関係者向けセミナー 調理実習を行いました。 の開催、食育情報の提供などを行って 川崎支店では、食育基本法制定以前 います。さらに 2008 年度は県内で食 から川崎市が行っていた食への取り 育活動を行う各企業の連携・組織づ 組みについて、エコ・クッキングの出 くりのお手伝いにも力を入れていき 「キッズ イン ザ キッチン」は、東京 張授業などを含め、さまざまな形でサ ます。千葉県は豊富な農産物・海産物 ガスが 1992 年から開催している子ど ポートをしてきました。そうした経緯 に恵まれ、 「千産千消(地産地消)」を ものための料理教室です。当時は「中 から、市の食育推進会議に川崎支店も 謳っています。千葉支店では、こうし 川崎市で開かれた指導者養成セミナー 食」 「孤食」といった現象が注目され 東京ガスの「炎の食情報サイト」もご覧ください http://home.tokyo-gas.co.jp/shoku/ 始めたころで、家庭での調理の機会が 失われつつありました。そこで、家庭 東京ガスの食育 の台所の「火」をお預かりする企業と して、子どもたちに小さなころから調 オリジナル教材 キッズ イン ザ キッチン 子どもを対象とした料理教室 理に親しみ、食の楽しさ・大切さを実 感してもらおうと、調理を通じた食育 活動を始めたのです。 わくわくクッキング WEB を通じた調理実習用教材の提供 指導者向け 食育セミナーの開催 講演+調理実習セミナーを開催 食育ファミリーキャンプ 食材の収穫から料理まで家族で楽しむイベント 「キッズ イン ザ キッチン」では、子 どもたちが主役となって、身支度から 分で用意することの楽しさ、達成感が 下ごしらえ、調理、食事、後片づけまで 伝わってきます。 えていくことを考えています。 食育イベントへの 出展・参加 さまざまな食育イベントにブースを出展 2005 年に食育基本法が制定された スコンロを安全に使うための説明を聞 ことで、食への関心は近年ますます高 く子どもたちの表情は真剣そのもの。 ま っ て い ま す。2007 年 度 は 24 教 室 地域の取り組みとしては 2006 年度 慣れない手つきで一生懸命食材を切 で、前年度を大きく上回る 1 万 5000 より、地方自治体や学校で食育を指導 り、ガスコンロの火加減を確認します。 人以上の方々にご参加いただきまし する方々を対象に、指導者向け食育セ 「もういいんじゃない?」「いいにおい た。さらに今年度は、当社の環境への ミナーも開催しています。内容は、最 がしてきたよ!」生き生きとした子ど 取り組み「エコ・クッキング」とも連 新の食育情報と当社の食育ツールの紹 もたちの表情からは、自分の食事を自 動させ、調理を通じて食育とエコを伝 介、キッチンランドでの調理実習など 関係者の声 五感を使った“炎の調理”で 「生きる力」を養ってほしい と、自分で作った 「子どもに炎や包丁は危ないので 料理のおいしさの は?」とお考えの方もいるようです リビングマーケティング部 リビング PR グループ 「食」情報センター 違いが分からなく が、私たちはむしろ、子どもたちが 小西 雅子 「キッズ イン ザ キッチン」では、子ど もたちの「食の自立」に加え「五感」 を育てる味覚教室や、家族で食を楽 しむキャンプなども開催しています。 2008 ては、調理をする 危険を知った上で炎や包丁を使いこ 動機づけになりま なせることこそが、 「五感」を大きく せん。子どもたち 刺激し、 「生きる力」につながると考 食育は、栄養や食の安全、農業体 にはぜひガスの炎で調理した料理の 験、礼儀作法までを含むとても幅の おいしさを体感してほしいと思いま 広いものですが、当社では一番得意 す。 「キッズ イン ザ キッチン」では、 えています。 たくさんある食べ物の中から、身 体によいものをバランスよく選択 し、炎や包丁を使って自ら調理し、 子どもたちは調理した料理を喜んで おいしく食べる。子どもたちがこう 私たちが大事にしているのは「五 食べます。調理法によって、 苦手だっ した「食の自立」をしていくための 感の育成」。すなわち、料理の本当の た食べ物の新しいおいしさを知るこ お手伝いを、今後もしていきたいと おいしさが分かる感性を養うことで とも多く、保護者の方が驚かれるこ 思います。 す。電子レンジで温めただけの料理 ともあります。 り組みを行っています。 東京ガスCSR報告書 小学校の授業で使える副読本『ミス ター G シェフ』シリーズを制作しまし た。調理の基本と授業ですぐ使える レシピ、五感を使った食育授業など をワークシートとともにまとめたもの で、教育現場で活用されています。 地方自治体や学校と連携した 食育活動 料理のすべてを体験します。包丁やガ な分野である「調理」に特化した取 48 『ミスター Gシェフ』 東京ガスCSR報告書 2008 49 パートナーシップの強化に向けて 事業活動を通したパートナーシップ 天然ガス熱量変更事業の支援 私たちは創業以来、ガス事業を通じて地域の皆さまとともに歩んで 天然ガス導入のパイオニアとして きました。事業活動で得たノウハウや人材などの東京ガスらしさを 30 年以上にわたり培ってきたノウハ 活かし、より快適で安全なまちづくりに貢献していきます。 ウを活かし、熱量変更技術センターに パートナーとともに 技術開発の成果を 設見学会を実施しています。 地域社会、 国際社会とともに ティア、また地域スポーツ振興のため少 2007 年度は、3 工場あわせて約 1 万 「暮・楽・創ハウス」で環境性と 協力しての少年野球教室の開催など、 積極的な社会貢献活動を行っています。 安全性の高い暮らしを提案 「快適性と省エネ性 2006 年 7 月に、 れました。 おいて、関東・東北地域を中心とする 広域エリアの需要に応え、 他ガス事業者の天然ガス熱量変更事業 の両立を目指した近未来の“暮らし”」 工場施設見学会への参加者数(2007 年度) 他事業者との連携を強化 6 支社(日立、常総、甲府、群馬、熊谷、 を支援しています。 を具現化したコンセプトハウス「暮・ 2007 年度はガス事業者 7 社の熱量 楽・創(く・ら・そう)ハウス」をオー 年サッカー大会の開催や硬式野球部と 1000 名のお客さまが見学会に参加さ 実施場所 海外の大学とのインターンシップ 参加者数 海外で日本語を学ぶ学生を対象とし 根岸 4,694 袖ヶ浦 3,901 扇島 2,311 ら実施しています。2007 年度までに 合計 10,906 45 名のインターン生を受け入れ、職場 た夏期インターンシップを 1987 年か 宇都宮)、7 関係都市ガス会社(筑波学 変更事業への実務支援のほか、東北熱 プン、2007 年度は 390 団体、4,500 名 導管工事における安全性・作業性の 園ガス、千葉ガス、 松栄ガス、鷲宮ガス、 変共同体参加事業者への技術支援を行 の方にご見学いただきました。すでに 一層の向上を図るため、導管の敷設や 栃木ガス、美浦ガス、長野都市ガス)、 いました。 ある商品の新しい使い方提案から、開 体験や社員宅でのホームスティを通し 各種工法などの開発および改良改善に ならびに東京ガスグループの供給エリ 発中の最先端技術までを盛り込んだ心 て、日本企業および日本の風土・文化 セミナーや技術支援で社会に還元 取り組んでいます。また、これらの成 ア外の工場など、200km 圏内の需要 環境性の高い機器・サービスの開発 地よい生活空間を実現し、見学された を理解してもらう機会を提供していま 果を他ガス事業者へ積極的に紹介し、 増に対応しつつ、保安・メンテ・サー 高効率で付加価値の高いシステムの 方々からのご意見を商品の改良・開発 す。2007 年度からは、当社が海外事業 業界全体の発展にも貢献しています。 ビス体制を構築・拡充するため、社内 開発やサービスの普及に、メーカーお に活用しています。 を展開しているマレーシアからの留学 2007 年度は(社)日本ガス協会主催 外要員の育成・技能向上や導管網整備 よび業界団体などと共同で取り組んで の推進などに取り組んでいます。 います。 の「技術普及セミナー」や他ガス事業 注) 「暮・楽・創ハウス」のご見学については、当社 営業パーソンまで、事前にお問い合わせください。 生の受け入れも始めました。 工場見学での LNG 冷熱実験 者との交流会などを通じて、技術開発 2007 年度は 2006 年度の総和サテ 2007 年度は、年間エネルギー消費効 の成果を紹介し、18 社に技術導入し ライト(茨城県古河市)に続いて、勝田 率 を 大 幅 に 向 上 さ せ た GHP を 2007 ていただきました。 サテライト(茨城県ひたちなか市)の 年 4 月に発売しました。また、業界初 地域社会の一員として、工場周辺の の教育推進活動や環境保護活動などを 供給を開始、東京ガスグループおよび の「水冷式 GHP」も開発・商品化して 清掃活動やマラソン大会の給水ボラン 支援しています。たとえば、本事業に GHPメンテ技能オリンピックの開催 他事業者との連携・強化を図り、より います。新エネルギー分野では、下水 あわせて下水処理場を建設し、地下水 メンテナンス業務委託協力会社とと 多くのお客さまに天然ガス供給を実現 処理場の汚泥のガス化についての試験 資源を保護しています。また、消防団 することができました。 などに取り組みました。 体や医療団体への物資寄贈、近隣の道 もに、GHP(ガスヒートポンプ)の故 障予防・迅速な復旧を目的としたさま ざまな取り組みを行っています。 2008 年度は、2010 年 3 月竣工予定 2008 年度は、高効率 CGS・排熱利 メキシコ発電事業での地域貢献活動 メキシコのバヒオ発電所では、地域 地域行事やスポーツ振興への協力 路の造成と補修、教育団体に対する奨 の群馬幹線の継続的な建設の推進を図 用ガス空調システムや、再生可能エネ るとともに、さらに充実した取り組み ルギーと天然ガスを組み合わせた環境 都市ガスの安定供給や防災・環境な の小学校における環境教育の実施な をしていきます。 性の高いシステムの開発などに取り組 どへの取り組みについてご理解いただ ど、多岐にわたる地域貢献活動を行っ んでいきます。 くため、お客さまを対象とした工場施 学制度の設立や学校の建設支援、近隣 工場見学を通した地域との交流 ています。 東京ガス少年野球教室 東京ガスグループの供給エリア・導管網 栃木県 群馬県 長野都市ガス パートナーの声 栃木ガス 群馬幹線 (2009年度) 栃木ライン 線 幹 宮 都 宇 茨城県 鷲宮ガス 筑波学園ガス 熊谷∼ 佐野幹線 GHP メンテ技能オリンピック 埼 北 幹 線 松栄ガス 長野県 美浦ガス 中央幹線 期 (2010年度) 埼玉県 100km 線 幹 新根岸幹線 (2013年度) も向上することができました。 高圧 幹線等 50 東京ガスCSR報告書 2008 他社パイプライン ( )完成予定 (計画中も含む) 線 幹 浜 葉 京 扇島工場 根岸工場 第1根岸幹線 し、現場第一線の業務に対する認知度 海底幹線 幹 線 いました。協力会社との一体感を醸成 浜 神奈川県 東京湾 横 横浜幹線 期 (2013年度) 第2根岸幹線 「GHP メンテ技能オリンピック」を行 中央幹線 (2009年度) 湾環幹線 東京幹線 東京都 山梨県 150km 千葉県 常総幹線 のモチベーションの向上と技能伝承 を図るため、技能・知識を競い合う 千葉ガス 線 幹 葉 千 2007 年度は、メンテナンス技術員 ハーバード大学夏期研修生 総 2常 第 線 幹 埼玉幹線 50km 地震対策の取り組みに 公益のために活動する 企業姿勢を感じました 2千 千葉∼鹿島ライン (2010年度) 第 袖ヶ浦工場 木更津臨海ライン (2008年度) 導管総延長52,310km カイル・ヘックト 様 2007 年の夏、私は東京ガスで 2 ヵ月間の研修 者数を増大させます。その防止策として、東京ガ を受けました。これは、私が日本の企業風土に触 スは伸縮性があり破裂しないポリエチレン製のガ れる最初の機会であり、天然ガス産業の見方が ス管を採用しています。また、定期的に従業員の 変わるきっかけともなりました。 防災訓練を実施したり、ガス基盤の耐震性を試す 東京ガスを研修先に選んだのは、首都圏にお 研究所も整備していました。これらの取り組みは ける事業の重要性を考えたからです。アメリカで 消費者の信頼感を向上させ、企業を支持させる は企業が市民を考慮することは少ないため、地域 ことにつながりますが、東京ガスは単に利益を追 の安全を重視し、どのように社会の課題に取り組 求するだけではなく、公益のためにも活動してい んでいるか大変興味がありました。 ると感じました。 研修を通じ、東京ガスの環境への取り組みが 多くのエネルギー企業が東京ガスの社会に対 優れていることを認識しましたが、なによりも私 する姿勢を見習えば、国際社会が産業界に対して が注目したのは「地震安全性」への取り組みでし さらに良い印象を持つだろうと、私は確信してい た。万が一、地震でガス火災が発生したら、死傷 ます。 (2008年3月末現在) 東京ガスグループ 供給エリア 東京ガス 卸供給エリア WEB のみ (社)日本ガス協会との連携 東京ガスCSR報告書 2008 51 パートナーシップの強化に向けて オール東京ガスとしてのパートナーシップ 社会文化活動を通じたパートナーシップ 当社委託業務を行う協力企業とともに、技術や人材の育成を図り 針「私たちの行動基準」を具体的な行 サービス品質を高めるとともに、良好な関係を保ちながら 動へとつなげるため、 「コンプライア オール東京ガスのパートナーシップを進めています。 ンス事例集」を活用してオール東京ガ 世代の育成」「快適な暮らしづくり」「環境の保全」の 4 つの分野で、 LNG の安全性・クリーン性・冷熱利 スを対象に勉強会を実施しています。 支店・支社を中心に社会文化活動に取り組んでいます。2007 年度よ 用などをお伝えしたり、供給指令セン 2007 年 11 月から 3 月にかけて開催した 勉強会には 1 万 2577 名が参加しました。 供しています。 協力会社との連携 る協力企業に対し、各業務を行うため 地域に根ざした関係づくり 東京ガスは、 そのサービス窓口である に必要な知識や技術の習得、資格取得 を支援する研修を主に「人材育成セン ト」、ガス設備安全点検や検針業務など ター」において実施しています。また関 当社は、多様化するお客さまのライ を行う「東京ガス・カスタマーサービ 係各部でも同様な研修を実施し、オー フスタイルやニーズにお応えし、より ス」、そのほか工事関連会社など多く ル東京ガス全体でのサービスや技能の の会社の協力を得ています。 向 上を図っています。また、TOMOS でも独自の研修を実施しており、なか サービスの各社機能を再編・集約化 でも「マネジメント研修」については、 し、当社のさまざまな商品・サービス 継続して強化に取り組んでいます。 このような当社協力会社が集ま (TOMOS) 」を 設 立 し ま し た。約 200 ガス製造工場見学で、地域の方々に り評価制度を導入し、年に一度、活動の振り返りと改善も行っています。 ター見学で最先端のシステムや防災・ 安全対策への理解を深めていただいて います。また、行政・消防主催の防災イ 「ライフバル」「エネスタ」「エネフィッ り、1995 年 に「 東 京 ガ ス 協 力 企 業 会 施設見学や防災イベントへの参加 当社のノウハウや人材などを活かし、 「安心・安全なまちづくり」「次 当社は、こうした当社業務を委託す 東京ガス協力企業会 東京ガスライフバル設立 安心・安全なまちづくり 子ども向け防災キャンプなどの 防災フェアを開催 た内容で防災フェアを開催、2007 年 ベントへ参加し、地震防災対策への取 度は 8ヵ所で実施しました。 り組みも紹介しています。 横浜地域では、子ども向け防災キャ ン プ「2007 サ バ イ バ ル ジ ュ ニ ア 」を まちの美化活動への参加 地域社会との連携強化、社員や組織 NPO などと協働して実施。また、ガス 自治体や町会のまちの美化活動へも 親密な関係づくりを目指して、東京ガ の災害対応力向上をテーマに、さまざ の科学館と環境エネルギー館では、親 積極的に参加しています。道路・事業 ス、エネスタ、東京ガス・カスタマー まな防災の取り組みを実施しています。 子を対象とした防災イベント「イザ! 所周辺などの清掃や環境美化に関する その一環として、当社防災対策の カエルキャラバン!」を NPO 法人プ 啓発活動を通じて、地域共生企業とし PR・理解促進、地域行政、住民、ボラ ラス・アーツと協働で実施しました。 て地域のお客さまとの信頼関係を深め るとともに、地域社会とのパートナー をワンストップで提供する地域エネル ンティア・NPO 等の諸団体、消防など また、震度 5 程度の地震が発生する 社が TOMOS に参加し、全会員企業が 今後も、地域密着型の営業体制を強 ギー新社「東京ガスライフバル」の設 との連携強化を目的に、地域に密着し と安全装置が働きガスの供給をストッ 参加する総会や各種会議などを通じ 化するために、オール東京ガスとして 立を 2007 年度に決定しました。ガス プするガスメーターの機能を、多くの て、業務に関する情報などを共有して の人材育成の一層の充実を図っていき に関する窓口を一元化し、地域の「東 方に周知することを目的に、NPO 法 います。当社は年間を通して TOMOS ます。 京 ガ ス の 顔 」と し て、2008 年 4 月 に 人プラス・アーツ、イラストレーター 地域貢献活動の一環として、各行政 12 ブロック(法人数は 10 社)が業務を の寄藤文平氏と協働で「東京ガスオリ などが行う地域の安心・安全活動に協 開始します。 ジナル防災ドロップ」を製作し、 「イ 力しています。社用車への 「防犯ステッ ザ!カエルキャラバン!」などの各種 カーの貼付」やガスの安全点検・検針 イベントで配布しました。 員の「防犯腕章・バッチ着用」などの 事務局の運営を支援しています。 コンプライアンス勉強会 オール東京ガスの人材育成 → p59「オール東京ガスにおける人材育成」もご覧ください 各種研修の実施について 「ライフバル」 「エネスタ」 「エネフィッ 閉栓、ガス機器の修理、ガス機器の販売・ 取付工事、ガス機器まわりのリフォーム など、ガスに関わる幅広いサービスを提 エネスタ ガス機器の営業 東京ガス ・修理・設置 およびガスの開閉栓業務など エネスタ エネフィット 参加者数 実施回数 これまで、各社で分担していたサービスを 東京ガスライフバルが、 まとめてワンストップでご提供いたします。 ガス機器の営業・修理・設置 給湯設備や およびガスの開閉栓業務など 住宅リフォームサービスなど ガス設備安全点検や 検針業務など シップの強化に取り組んでいます。 防犯活動への協力 犯罪抑止活動を行政や他企業と連携し ● 「東京ガスライフバル」のワンストップサービス 東京ガス・ 東京ガス・ カスタマーサービス カスタマーサービス 人材育成センターによる主な研修 研修目的 当社のコンプライアンスの行動指 て行っています。 ガスメーターの復帰操作を体験 ト」などの協力企業は、都市ガスの開栓・ お客さま ワンストップサービス 関係者の声 パートナーの声 対話を通じた広聴活動を 大切にしています 子どもたちの 防災意識を育てています 横浜支店 NPO 法人 I Love つづき 事務局長 奥田 貴裕 岩室 晶子 様 導入基礎研修 1249 89 地域のお客さまにガスの安全性・環境性・利便性を 災害体験キャンプなどを行い、いざというとき「自分 周辺知識教育 713 85 ご理解いただくことが、私たちの仕事です。行政・諸 の身は自分で守れる」 「正しい判断で行動ができる」 「地 営業・マネージメント 501 58 団体と連携して、イベント・防災訓練・講演会などに 域の情報に詳しい」ジュニアを育てることを目的とした 1437 102 参加し、防災対策や環境への取り組みなどについて、 「サバイバルジュニア育成事業」は、今年で 4 年目を迎 設計 (ガス・TES) 441 53 分かりやすい広報活動を心がけていますが、お客さま えました。行政、企業、大学と連携し、今までに 130 名の 施工 (ガス・TES) 845 88 の声に耳を傾け、お客さま目線での広聴・広報活動に ジュニア隊員が生まれていますが、なかでも東京ガスさ 設備施工監理(ガス・TES) 565 61 取り組むことが大切であると考えています。今後も、 んは地域密着でまちづくりをする NPO の活動をさまざ TGU・リフォーム・床暖房 357 50 公的資格・特別教育 244 54 地域行政・社会との信頼関係を充実させ、感謝の気 まな面で支えてくれています。日ごろからの顔の見える 持ちを忘れずに活動したいと思います。 連携が、いざというときに力を発揮するのだと思います。 開栓・安全点検/機器 (設置・メンテナンス) ※上記以外にも各部所のニーズに合わせて設計したオーダー 研修を実施しており、2007 年度は 4,503 名が受講しました。 52 「地域の皆さまと一緒に社会の発展に取り組みたい」との思いから、 東京ガスCSR報告書 2008 研修風景 コミュニケーション手法を受講生同士で実習 東京ガスCSR報告書 2008 53 パートナーシップの強化に向けて 次世代の育成 ガスミュージアム 昨年、開館から 40 周年を迎えた「ガ れており、展示やワークショップ、イ ターという人気の講座で、これまでに ンタープリター(館員)とのやりとり 260 名の講師を招き、のべ 14 万人以 学校教育活動支援 スミュージアム」は、都市ガスの一世 を通して、環境やエネルギーについて 上が参加しました。 紀を、ガス器具の発展と暮らしの変遷 理解を深めることができます。 小・中学生に「環境・エネルギーの 大切さを伝えたい」という考えから、 学校教育支援活動に取り組んでいま 「若者のための環境 2007 年 度 は、 を通して紹介しています。 昨年度は「ガス炊飯器開発物語展」 す。環境・エネルギー授業に取り組ま をはじめ、年 4 回の企画展を開催、多く れる先生方へ、テキスト教材、ビデオ、 のお客さまにご来場いただきました。 調べ学習用サイトを提供し、2007 年 度は約 5 万冊のテキスト教材を配布し ガスの科学館 ボランティア活動の情報提供や活動のきっかけづくりとして、 各種支援を実施しています。 従業員に自宅に近い受け入れ先を会 サンタプロジェクト 教育ミーティング 2008 in 環境エネ 東京ガスは大正時代から料理教室を 施設の子どもたちや入院中の方な 社が紹介するもので、普段の会社生 ルギー館」や、アートプロデューサー 開催しています。主婦の方をはじめ子 どにクリスマスを楽しんでもらうこと 活では味わうことのできないボラン の日比野克彦氏による横浜開港 150 どもや男性、料理の初心者向けなど、 を目的に、従業員がサンタクロース ティア活動の楽しさや喜びを感じ、視 周年記念事業「横浜 FUNE プロジェク 多彩なコースを用意しており、年間約 9 になって手書きカードや手づくりクッ 野を広げることを目的としています。 ト」を開催しました。 万人にご参加いただいています。首都 キー、おもちゃなどのプレゼントを届 2007 年度は、関係会社も含め、13 ました。先生方からは「エネルギー会 ガスの科学館は、 「科学と暮らしの 圏を中心に 24 ヵ所で開催しており、地 ける活動を 2003 年度から続けてい 社の知見から専門的な内容が掲載され 視点からエネルギーの?(はてな)を 域に密着した料理教室として親しまれ ます。協力企業を含めたオール東京 ており、資料集として授業で活用して 学び、!(なるほど)を実感」をコン ています。また、3 年前より新しく地域 ガスから多くの善意が集まり、3 病 ボランティア情報誌『JOIN US !』 いる」などの声をいただいています。 セプトに、エネルギーについて学ぶこ 密着型の食関連の情報発信を行う料理 院・7 施設に温かいプレゼントを届け ボランティアに関する情報提供を ました。 また、社員が講師となる出張授業に とができる施設です。年 8 回のイベン 教室&ショールームとして「キッチンラ も積極的に取り組んでいます。小さな ト開催、年間 10 以上のワークショッ ンド」を設立、食にこだわった新しい情 燃料電池を使って模型自動車などを動 プの開発など、ソフト面での取り組み 報発信基地として活動しています。 かす実験や、マイナス 162℃での超低 にも力を入れています。2006 年 6 月 温実験の体験など、環境・エネルギー のリニューアルオープン以来、47 万人 について楽しみながら学べるプログラ のお客さまにご来館いただきました。 横浜 FUNE プロジェクト 環境の保全 快適な暮らしづくり ムとして教育関係者から高い評価を受 けています。2002 年度から 2007 年度 目的に、ボランティア情報誌『 JOIN また、2007 年度は 7 月の新潟県中 US !』を 発 行して い ま す。ボ ラン 越沖地震で被害を受けた柏崎市を訪 ティア活動をしている人の生の声や 問。地震の影響で開催が危ぶまれて NPO などの団体の取り組み、寄付 いた柏崎市社会福祉協議会が主催 先の案内などの情報を掲載していま するクリスマス会に参加しました。 す。2007 年度からは、当社の OB 組 ※→ p46「環境コミュニケーション」もご覧下さい 織「星光会」と連携、それぞれのボラ ざまな循環機能を展示と映像で分かり 大学」を開講しています。評論家の大 マとした講演会の開催、公民館・学校 験コース」を設けています。これは、 使用済み切手や書き損じはがきの回 やすく表現した参加体験型の施設で 宅映子氏をコーディネーターに、多彩 での環境学習講座など、地域で開催さ ボランティア初心者でも気軽に参加 収数が大幅に増加するなど、活動の 年度地球温暖化防止活動環境大臣表 す。子どもたちの「センス・オブ・ワ な講師によるライブ感あふれる講演 れる環境イベントにも積極的に参加し できるよう、ボランティアを希望する 広がりを見せています。 彰」を受賞しました。 ンダー」を引き出す工夫がちりばめら が特徴です。来場者の約 5 割がリピー ています。 こうした活動が認められ、 「平成 18 環境イベントなどへの参加 燃料電池の展示、エネルギーをテー ボランティア活動体験コース 1993 年より「ボランティア活動体 ンティア情報誌を統合し、発行回数 「ミセスのためのミニ大学」 「ミセスのためのミニ 1984 年より、 授業を行いました。 環境エネルギー館 名がボランティア活動を体験しました。 「環境エネルギー館」は、地球のさま までに約 53 万 7000 人の児童生徒へ を年 4 回に増やしました。これにより 関係者の声 パートナーの声 関係者の声 パートナーの声 赤レンガの中で 120 年の歴史に触れる 4 学年の学習で「ガス」に ついて学びました 介護老人施設の ボランティア体験に参加 サンタプロジェクトin 柏崎 ガスミュージアム 新宿区立戸塚第二小学校 資材部 松本 英子 齋藤 幸之介 様 田中 紀彦 収蔵しているガス器具は約 1800 点、そのうち展示 54 地域に密着した料理教室の開催 従業員のボランティア活動支援 社会福祉法人 柏崎市社会福祉協議会 山田 順 様 4 学年の総合的な学習の時間で「ガスのひみつ」の授 4 日間のボランティア体験で心がけたことは、自分 昨年のクリスマスパーティーは、7 月の新潟県中越 されているのは約 100 点余。ガス灯・ストーブ・湯沸 業を行いました。東京ガス発行のテキスト『みんなで学 から積極的に声をかけることでした。お声をかけても 沖地震の影響で開催が危ぶまれていたのですが、東 し器・ガスかまど・ガスアイロンなど、小学生にとって ぼう!環境とエネルギー』や、児童の疑問に対する関連 反応のなかった方に、入浴後の着替えをお手伝いさせ 京ガスさんから、クリスマス会のお手伝いをしたいと は初めて見る「昔の道具」も、お父さん・お母さんに データなどを分かりやすく提示してくださった東京ガス ていただき、靴を履かせて差し上げたら、 「靴まで履か いうお申し出をいただき、おかげ様で無事に開催する はそれぞれの思い出があるようです。夏のコンサート のスタッフの協力により、ガスと生活との関連、ガス供給 せてくれてありがとう」と言って涙を流されました。う ことができました。震災復興をきっかけに幅広い支援 を通じてお客さまとの 10 年来のおつきあいもできま システムやそれを維持・管理するための人々の工夫や まく言葉に出せなくても、心で感謝の気持ちを持って の輪をより身近に感じることができ、被災地に心温ま した。ゆったりと流れる時間のなかで暮らしとガスの 努力、安定供給といった「奥深い」学習が展開できまし くれていることがあるのだな、ということが分かり、普 る最高のクリスマスプレゼントをいただいた気持ちで 暖かな歴史を感じとっていただけるよう、できるだけ た。今後は、学校がこのような協力体制にどう具体的に 段の生活においても相手の心をおもんぱかることの す。これからもどうか柏崎を温かく見守っていただき、 お手伝いがしたいと思っています。 働きかけていくかが重要であると感じています。 大切さを学びました。 元気になった柏崎にまたおいでください! 東京ガスCSR報告書 2008 東京ガスCSR報告書 2008 55 パートナーシップの強化に向けて ステークホルダーダイアログ 東京ガスは、ステークホルダーの皆 さまとのコミュニケーション・対話を 果たし成長していく企業グループであ ご意見をいただきました。日々のあら りたいと考えています。 ゆる活動を通じていただくステークホ 3 社外の有識者の方々とのダイアログ 2008年1月11日開催 通じて、オール東京ガスの事業活動全 2007 年度については、CSR 活動の ルダーの皆さまの声と合わせて、それ 般へのご意見・ご要望をお聴きし、そ 一環として、昨年に引き続き 3 回のス らのご意見をできる限り事業活動に反 「環境経営トップランナーとして東京ガスに期待す 方々 6 名にご参加いただき、 れらを日々の活動の改善につなげてい テークホルダーダイアログを開催し、 映していくことができるように、継続 ること」をテーマに意見交換を行いました。消費者のライフスタイルから 2050 くことによって、社会的責任を着実に さまざまなお立場から、多岐にわたる して努めていきます。 年を見据えた将来ビジョンまで、活発な議論が交わされました。 地球温暖化問題の専門家や環境問題に対する消費者の意識に通じた有識者の ファシリテーター 1 オール東京ガス「CSR報告書を読む会」 ステークホルダー(五十音順) 2007年11月7日、8日開催 CSR について先進的な取り組みをされている企業の報告書と当社の報 告書を読み比べ、 「当社が取り組みを改善すべき点」 「CSR 報告書・コミュ ニケーションを改善すべき点」について、グループ討議を実施しました。 川北 秀人 様 IIHOE 参加者:オール東京ガス所属員 36 名 他企業の CSR 推進担当者 18 名 [人と組織と地球の ための国際研究所]代表者 コーディネーター:川北 秀人 様(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者) 河口 真理子 様 (株)大和総研 経営戦略研究所 主任研究員 北瀬 忠 様 崎田 裕子 様 イオン (株) 建設部 設備担当部長 ジャーナリスト NPO法人 持続可能な社会をつくる 元気ネット理事長 辰巳 菊子 様 (社)日本消費生活アド バイザー・コンサルタン ト協会 常任理事 増地 秀夫 様 松橋 隆治 様 積水ハウス (株) 技術本部開発部長 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授 ※上記役職などはすべて開催時のもの ●東京ガス ダイアログ参加者 岡本 毅/代表取締役副社長(CSR 推進会議議長) 小林 信久/リビングエネルギー本部 リビング企画部長 原 文比古/エネルギーソリューション本部 エネルギー企画部長 渡辺 尚生/技術開発本部技術戦略部長 冨田 鏡二/環境部長 幡場 松彦/総合企画部長 尾花 秀章/広報部長 (役職などはすべて開催時のもの) 主なご意見 ★ CO2 削減に対する取り組みについて、技術開発や新製品など具体的に紹介すべき。 本ダイアログの様子は環境 goo にて詳しくご紹介しています。 http://eco.goo.ne.jp/business/event/tokyogas2008/ ●本業を越えて、企業市民として取り組んでいることが少ない。 ●社員の CSR の意識向上に向けた具体的取り組みが少ない。 ★ステークホルダーの方々が自分に関係のある記事を探しにくい。分かりやすいダイジェスト版を作成してはどうか。 2 一橋大学大学院谷本ゼミとのダイアログ 環境全般 2008年1月15日開催 企業社会論を研究されている皆さまと、 「CSR 報告書 2007」を主なコ 省エネルギー関連 (サービス・製品等) 主なご意見・ご提言 当社での対応 関連ページ 天然ガスの採掘から調達における現地での環境影響や サステナブルに対する取り組みや、他のエネルギーと比 較した優位性が消費者に伝わっていない。 今後の課題として取り組んでまいります。また、 ライフサイ クル CO2 から見た都市ガスの優位性を説明しています。 p9 「東京ガスの森」の所有について、生態系保全や生物多 様性保全の対応のみならず、国土保全や地球環境保全と いう面から 100 年、200 年とそれを保全していく意識を もって取り組んでほしい。 適切に管理し、環境保全や環境に対する意識向上に貢献 していきます。生物多様性については、生息する生物の 調査を開始し、今後も保全に努めてまいります。 安心・安全の最新技術を加えた、省エネにもつながる新 しいライフスタイルをぜひ提案していただきたい。 エコ・クッキングなどの省エネ手法やエコジョーズなどの 高効率機器を活用しながら、快適に省エネを進めていた だけるようにご提案します。 p46 エコジョーズを使用していても排熱利用の実態は消費者に 給湯器で使用したガス・水道の使用量などが表示できる 見えず、結果だけを享受している。排熱の利用が消費者に見 「エネルックリモコン」をご提案していきます。また、マイ えやすい「エネルギーの見える化」が非常に大事なのでは。 ホーム発電のリモコンは、ご家庭の電力使用量、発電実 績などが確認できるものを標準としています。 p44 ミュニケーションツールとして、当社の CSR 活動について活発な意見交 換をさせていただきました。 参加者:一橋大学大学院 谷本 寛治 教授 谷本ゼミの皆さま 東京ガス(株)総合企画部経営計画グループ・広報部 CSR 室 技術開発 次世代のコージェネレーションとして、バイオガスの活用 について技術開発も含めた取り組みに期待したい。 下水汚泥や生ごみなどのバイオマスからエネルギー回収 する実証実験を実施しており、都市ガスとの混焼でバイオ ガスの不安定さを補うとともに効率向上を図るなど、今後 も技術開発に努めていきます。 p11 エネルギーの一生を考慮した原単位をきちんと定量的に 提供していただきたい。 ライフサイクル CO2 から見た都市ガスの優位性を説明し ています。 p9 現在ある省エネ提案や環境活動について、もっと強く消 費者に伝えてほしい。 本報告書を含め、 「エコハピ」の概念を広めていくなど、 積極的な情報発信に努めていきます。 p46 主なご意見 ★バリューチェーンの過程で、それぞれのキーとなるステークホルダーは コミュニケーション 誰なのかを明確にできればいいのではないか。 ●「働きやすい職場環境づくりのための支援諸制度」について、具体的にどの程度運用されているのかを詳しく知りたい。 ●ステークホルダーダイアログで得られた意見が数多く掲載されているが、それをどのように経営に活かしたのかまで 公開すべきではないか。 ●グループ会社の取り組みについて、一部ではなく一覧で情報を載せることで情報開示の質が上がるのではないか。 p47 パートナーシップ 長期的な持続可能性の観点からも、海外との良好な関係 当社が海外事業を展開している国々との相互理解を深めるた 構築のためにどのような取り組みをしているか知りたい。 め、それらの国の大学生を研修生として受け入れています。 長期ビジョン 2050 年に CO2 排出量半減を目指すという流れのなか、 低炭素社会に向けてどのような貢献ができるのか、これか 東京ガスとしても長期的な見通しを示すことが必要。 らの取り組みをご紹介しています。 p51 p9 超長期ビジョンの実現に向けて、エネルギー供給会社とし 地産地消の再生可能エネルギーを都市ガスで補完する、 p11∼12 て、地域エネルギー自立の推進役を担っていただきたい。 分散型エネルギーシステムの提案を推進していきます。 いただいたご意見の中で、今回の報告書に反映させていただいたものは★で示しています。 また、今回対応できなかったものについても、今後の課題として検討を続けていきます。 56 東京ガスCSR報告書 2008 2050 年のエネルギーを見据え、長期的な経営判断とし 今後の最重点課題として、適宜情報発信をしていきたい てどのような会社でありたいと考えているのか知りたい。 と考えています。 − 東京ガスCSR報告書 2008 57 従業員とともに 創造力を育て、技を伝える ─オール東京ガスの人材育成 Close Up! た、新たな研修が必要になっており、 鶴見の人材育成センターでは、エネル ギー営業のプロを育成する研修を新た 人材育成は事業の最重要課題であるという考えのもと、 社会や事業の変化に応じた研修体制を整えています。 に設置しました。 厳しい経営環境に打ち勝つた 「人は仕事を通じて成長する」が 人材育成の基本 人材開発室長 細谷 功 1988 年、東 京ガス入 社。マレーシア、 ニューヨーク、長野の各都市ガス会社出 向などを経て、2007 年 4 月から現職。 ガス工事など、主としてフィール な っ た 事 業 運 営 が 必 要 で あ り、 ド業務に従事する方への研修を オール東京ガスにおける人材育成 実 施 し て い ま す。2007 年 度 は、 の強化が重要であると考えていま 約 50 名のトレーナーにより、約 す。 このため、当社のみならずオー 1,350 コースにて約 2,000 回の研 野都市ガスの立ち上げなど、さまざま ル東京ガスの従業員に対して、人 修 を 開 催 し、社 内 外 約 2 万 5000 な業務を経験してきました。これらす 材育成センターを中心に各種研修 人の受講生を受け入れています。 べての経緯が、当社の人材育成の基本 を実施しています。 そのなかでも、 人材育成センターでは、こうした である「人は仕事を通じて成長する」 家庭用分野の電化対抗に資するエ 技能研修やマネジメント研修を通 コウィル、エネファームなど戦略 じて、オール東京ガスの人材育成 機器の設置やメンテナンスに関す に貢献したいと考えています。 けと考えてほしくはありません。一番 る研修ニーズは極めて大きく、研 の対価は自分自身の人間性の向上です 修派遣元との綿密な協議のもと研 柔軟なクリエイティビティ、これらが から、社員にはぜひそれを得てほしい 修コースの新設、改善に取り組ん バランスよく存在するためにも、また と願っています。そのために最も重要 でいます。また、オール東京ガス 一人ひとりの力をチームの力として最 なのが本人の気づきと実践であること の従業員育成のため当社に一定期 当社の事業活動のベースとなるの 「2006 ∼ 2010 年度グループ中期経 大化させるためにも、人材のダイバー はもちろんですが、それぞれの上司、 間受け入れ、OJT を実施した後に 営計画」で示されているように、当社 シティは大変重要になると考えていま 会社のサポートにより、オール東京ガ 元の職場に戻っていただく制度も あってお客さまのために行動できる人 は総合エネルギー事業のトップラン す。社員一人ひとりのさらなる能力向 スのすべての方が悔いなき会社人生を 設けています。 材を育成することは、当社にとって最 ナーを目指しております。そのため、 上が求められているわけです。 送ってほしいと考えています。 も重要なことだと考えています。 人材育成に関しては、従来のガス事業 トなど別々の会社で行ってきたガス器 の現場での指導育成)、OFF-JT(職場 の部分と、新しい事業にドラスティッ 具の販売・修理や安全点検などの業務 クに取り組んでいく、創造性豊かな 「攻 を一本化した「東京ガスライフバル」 の柱から成り立ちますが、仕事のプロ め」の姿勢の両方が必要になります。 技能、技術などの専門知識、そして が 2008 年度からスタートしました。 それぞれの社員の立場・スキルに応じ るさまざまな人材育成制度を整備、運 用しています。 人材育成制度の全体像 また現在、長年培われた高い技能を 仕事のプロ 選択と自立 持つ団塊世代の大量退職による技術 の喪失をどう防ぐかが、大きな課題と なっています。当社では彼らの技能を 下の世代に伝えていくために、マイス ター制度やインストラクター制度の導 教育・研修 部門横断教育 ● 専門コース ・部門独自教育 ンピックの開催(→ p50)などに積極 的に取り組んでいます。 自己啓発支援 ● 入、オール東京ガスにおける技能オリ 人材育成センターでの機器修理研修風景 また、今までエネスタやエネフィッ の技能をしっかり継承していく「守り」 を離れての専門教育)、自己啓発の 3 つ 育成の基本は OJT であり、それを支え 東京ガスの従業員などを対象に、 ガス機器の設置や修理、安全点検、 めには、オール東京ガスが一体と は、 「人」です。自ら考え、仲間と助け 人材育成は、OJT(上司による仕事 人材育成センターでは、オール 私は、入社後の約 20 年間で、マレー 社員には、働くことの対価をお金だ 総合エネルギー企業として 「攻め」と「守り」のバランスを取る 人材育成センター シアでのインフラ整備、営業支援、長 の実践であったと思っています。 仕事のプロを育成・支援する 各種制度 オール東京ガスにおける 人材育成 ● チャレンジプログラム 上長による 仕事を通じた 指導育成 ● 通信研修 他 適正配置 CDP※制度 OJT ● ローテーション ● 人材公募・FA制度 関係者の声 関係者の声 資格取得で、 技術も人間力も向上を 留学知識がガス工事の 現場で活きています コムロ(株) 経営室 首都圏西営業設備部 中央設備グループ 原澤 知子 松元 和彦 コムロでは、お客さまにより安心してガスをお使い 日本工学院八王子専門学校建築設計科への 2 年間の いただくため、独自のガス器具保証「コムロ快適・安 留学を経て、現在ガス工事の設計業務に従事していま 心保証制度」を設けています。ご契約いただいたお客 す。都心部の大規模商用施設や建物の耐震改修にとも さまへ期間中に 1 回点検にお伺いします。点検を担当 なうガス設備工事を設計するにあたり、習得した建築 する作業員に社内資格として「設備診断士」を設定。人 知識を活かし、構造や工程などの建築状況に合った設 材育成センターの協力を得ながら、取得のための研修 計を心がけています。得た知識により自分の視野の広 をつくり上げました。研修では技術力だけでなく CS がりを日々の業務のなかで実感しています。現場での 向上も目的とし、受講者の技術力・人間力を高め、お 活用を目的として、さらに知識の向上に向け努力し、 客さまにも喜んでいただけるものと期待しています。 安全なガス設備を提供していきます。 ※ キャリア ディベロップメント プログラム 58 東京ガスCSR報告書 2008 東京ガスCSR報告書 2008 59 従業員とともに 従業員のやりがいを高め、活力あふれる職場づくり 努めています。 従業員の成長は、すなわち会社の成長です。 また、若年層・女性などにも広くポ 従業員一人ひとりがやりがいを持って仕事に取り組み、 ストチャンスを与えるなど、積極的な 多様な個性を尊重しながら持てる力を十二分に発揮できる 活力あふれる職場づくりを目指しています。 人事に関する基本方針 企業活力の源泉は「人」であり、人の 成長なしに会社の成長はない、という 公正・公平で、 透明性のある採用活動 そのほかの従業員に対しては、仕事 東京ガスの人材育成制度 従業員が会社・部門の目標と自分の の分野別に「プロのイメージ(目標) 」 役割や責任を理解し、計画的に自らを 登用・育成を図るとともに、性別や学 当社は、 「人は仕事を通じて成長す を示すとともに、さまざまな仕事を経 成長させていくために、個人の目標と 歴などに関わらず、一人ひとりの能 る」という認識のもと、 「職場での上司 験しながら長期的な育成を行う専門 業績や組織への貢献度などをマネジメ 力・成果を反映した公正な処遇を徹底 」 による仕事を通じた指導育成(OJT) コース制度を設けています。 ントする「目標管理制度」を採用して しています。 」「本 を中心に、 「教育・研修(Off-JT) います。 人による自己啓発」および「異動・ロー 適材適所の配置 テーション」などを効果的に組み合わ 従業員が自らの仕事に「やりがい・ 当社では、障がいをもつ従業員が健 せることによって、従業員の能力開発 働きがい」を感じられるよう、適材適 障がい者の雇用 東京ガスでは、 「OPEN・FAIR・HOT」 目標管理制度 教育・研修体制 考え方をもとに、人事諸施策を展開し をスローガンに、日本経済団体連合会 常者と同じ職場で各種業務に従事して を行っています。また、 「仕事を通じ 所の配置を目指しています。 毎年、 キャ ています。 の「採用選考に関する企業の倫理憲章」 います。今後も障がい者雇用を促進す た自己実現に、自らの働きがいを見出 リアプランについて上長と面接し、自 専門コース・部門独自教育、自己啓発 当社の教育・研修は、部門横断教育、 処遇制度については、従業員一人ひ を遵守することはもとより、公正・公 るため、障がいの内容や程度にあわせ す」ことができるよう、人材公募制度 己申告・上長所見を人事システムに登 から構成されています。 とりが自らの能力を高め、日々努力を 平で透明性のある採用活動を行ってい て設備を改良し、安全で働きやすい環 やキャリアプラン面接などを実施して 録することで、異動計画やキャリア開 部門横断教育……全社員に求められる 重ねて、会社の業績向上に貢献した従 ます。学生が学業に専念し、企業を研 境整備を行うとともに、さらなる就業 います。 発に役立てています。 マネジメント力、基礎スキルなどの能 業員が「頑張った甲斐があった」と納 究・選択するための十分な時間を確保 職場・職域の拡大を進めていきます。 得・満足できるよう、一定期間の業績 できるよう、採用情報を早期に公開し、 なお、2008 年 4 月現在、約 200 名が在 を反映するしくみを導入しています。 各種セミナーを通じて会社のリアルな 籍しており、当社全従業員数に占める 幹部職に対しては、期待役割と能力 メリハリある処遇を行うことにより、 姿を提示しています。 障がい者雇用率は 2.16% と、法定雇用 の発揮方法によって、 「スペシャリス 通常の人事異動を補完する制度とし 従業員の「やりがい・働きがい」の向 上につなげ、活力あふれる組織を実現 採用状況(新卒)の内訳(2008 年 4 月入社) 区分 することを目指しています。 大卒 従業員概況 性 6,632 名、女性 1,082 名、平均年齢 採用者数 (名) 60 男性42、女性18 男性3、 女性4 高卒 50 男性48、 女性2 合計 117 男性93、女性24 は 45.6 歳となっています。 2003 2004 2005 2006 東京ガスCSR報告書 2008 2007(年度) 2.0 2004.7 2005.7 2006.4 2007.4 2008.4 (年 . 月) 接などをほぼ 5 年ごとに設けるなど、キャ リア開発支援体系を構築しています。 チャレンジプログラム 国内・海外留学研修 2002 データは東京ガス社員 ※2003年7月、 育児休職・勤務制度の拡充 留学 ※ 語学学校受講支援・TOEIC 34 名 外国語学習 2.5 ビジネススキル・語学力養成 早期退職(注) 女性 ビジネス思考養成 39 名 リーダーシップ養成 関係会社など 通信教育・ チャレンジ プログラム 3.0 いを見出す」ことを期待し、CDP 研修や面 自己啓発 「仕事のプロ」を目指し、自らを高めようと 各専門コース別に実施 138 名(先任契約社員) 入社時 研修 東京ガス 専門性向上 3.5 部門横断教育 階層別研修 定年退職後の再就職状況(2007 年度) 担当職 います。 「仕事を通じた自己実現に、自らの働きが 専門コース 独自教育 各種技能研修 (%) 男性 10 職能 資格 その他研修 準」を明確化し、労使協定を締結して 3.7 15 教育・研修体系図 階層別研修 た。さらに、 改正高齢法施行に伴い、 「具 17.0 きる「FA 制度」を設置しています。 コンプライアンス・ 人権・コミュニケー ション・環境 しあえる、活力あふれる職場づくりに 24.6 20 業員自ら希望する職務にチャレンジで 指しています。 CDP研修 女性 4.0 25 高度な専門性を持った人材の育成を目 キャリア開発・ 人生設計 して適切な雇用機会を提供してきまし (年) 30 平均勤続年数 自らの責任において能力開発に取り組む マネジメント研修 最大限発揮でき、お互いの個性を尊重 2007(年度) 自己啓発……社員の自己成長意欲と、 発的に応募する「人材公募制度」と、従 資格別研修 2006 て、新規事業などに対して従業員が自 指導職 2005 どの目的で実施 ト 」と「 ビ ジ ネ ス リ ー ダ ー」の 2 つ の 当するセカンドライフ支援制度を導 女性管理職の割合の推移 2004 フリーエージェント制度 キャリア開発支援体系 38.4 ※ 2003 専門コース・部門独自教育……各専門 コース・部門において、専門性向上な コースを設定し、管理能力のみでなく、 法) 」施行以前から、継続雇用制度に該 公正な処遇と機会均等の確保 人材公募制度と 再雇用制度 (セカンドライフ支援制度) 当社は、定年を 60 歳としています 体性・客観性のある採用・契約更改基 2002 幹部職複線型人事制度 主幹職 30 2.16% 入し、能力・意欲を有する従業員に対 男性 35 障がい者雇用率 従業員一人ひとりが、自らの能力を 45 40 203 名 が、 「改正高年齢雇用安定法(改正高齢 多様な人材の活用 45.1 障がい者雇用数 力・キャリア開発、意識改革などを実施 社員基礎・ 資格別研修 男女別平均年齢と勤続年数 (歳) 50 平均年齢 率 1.8% を達成しています。 障がい者雇用数と雇用率(2008 年 4 月 1 日現在) 内訳 (名) 7 高専卒 2008 年 3 月現在の従業員数は、男 60 専門コース制度 人材育成制度 する従業員に対して、セミナーや外部研修、 通信研修などを用意しています。プログラ ムには専門性の向上のみならず、課題構築 力、協働の能力、課題遂行能力の向上に役 立つ内容も取り入れています。 留学研修制度 視野を広げ、業務の知識を身につけ、幅広 い人脈を構築して事業に貢献することを目 的に、毎年約 10 名の従業員が国内外の大 学院、専門学校などに留学しています。 (注)セカンドライフ支援のひとつで自らの選択 により早期退職制度を利用した人数 ※文中の数値はすべて東京ガス単体のもの WEB のみ 360度評価システム 東京ガスCSR報告書 2008 61 従業員とともに 働きやすく、元気の出る職場づくりのために 詳細は WEBへ 働きやすい職場づくりのための制度を整え 人権の尊重 元気の出る職場づくり 制度利用のための意識啓発にも力を入れています。 さらに、従業員の健康と安全な職場環境の整備も進めています。 東京ガスでは、 「次世代育成支援対 策推進法」施行以前から、仕事と子育て の両立をはじめとした、働きやすい職場 環境づくりの支援を推進しています。 また、制度整備だけでなく、制度を利 群(SAS)の予防・早期発見に向けた 握、再発防止」を重視する体制に移行 啓発などに取り組んでいます。 さらに、 し、複数の外部医療機関と契約してメン 社従業員に対しても、安心して働ける環 場づくり」にあると考え、諸施策に取 上も最も重要な課題です。 AED(自動体外式除細動器)を全建屋 タルヘルス相談体制を再構築しました。 境を整備するように努めるとともに、最 り組んでいます。従業員が十二分にそ 低賃金の協定化も締結しています。 の能力を発揮し、ステークホルダーと 安全衛生関係法令の遵守をはじめとし の関係を円滑にするためにも、 「人権 たコンプライアンスを徹底するととも 配慮の前提である健康診断の 100%受 メンタルヘルス不調による長期休業 尊重の意識」はその基盤をなすもので に、災害・事故のリスクの撲滅に努め、 診のために従業員が受診しやすい環境 者については、 「長期休業者対応チェッ す。 「元気の出る職場づくり」と「多様 「安全衛生のエクセレントカンパニー」 整備や制度づくりを進めています。さ クリスト」を作成するほか、担当産業医・ 性を尊重する企業風土」を醸成し、グ を目指します。さらには、関係会社 、 らには健診後のフォロー、心のヘルス 社内専門スタッフ・主治医などと緊密 ループ全体の企業力を高めることを理 協力企業を含めたオール東京ガスとし チェックや歯科健診による早期把握と に連携をとり、円滑な復職と復職後の 念としています。そのため、人権啓発 ての安全衛生が、東京ガスと同様に高 予防支援、胸部と胃部レントゲンのダ 再発防止に努めています。 研修は関係会社社員を含む当社グルー いレベルで確保されていくよう、最大 ブルチェック後の結果説明など内容も プ員を対象に実施しています。さらに 限の支援に努めています。 充実させていきます。 ※ユニオン・ショップ協定 労働組合に加入しなかった場合あるいは労働組 合を脱退したり除名されたとき、使用者はその 労働者を解雇する旨を約束した協定のこと。 従業員意識調査 よう管理職研修でマネジメント能力の (2007年度:N=7966) ■ あてはまる ■ あまりあてはまらない ■ ややあてはまる ■ あてはまらない ■ どちらともいえない ■ 無回答 7.4 ントラネットの閲覧環境を整備した 54.4 り、育児休職者には復職前セミナーを 0 20 0.2 0.6 0.9 り組んでいきます。 36.4 40 60 社内外に設置した「相談窓口」 80 0.4 などに関する意識調査を全従業員に定 1.0 2.4 期 的 に 実 施 し て( 直 近 は 2007 年 8 45.6 月)、施策に結びつけています。 0 20 38.2 40 「私たちの人権課題は、まずコミュ 100 東京ガスに対する愛着がある 60 12.4 80 う健康相談、職制指導・教育などにき め細かに取り組んでいます。 たすことにつながると考えています。 そのため、裁判員候補者および裁判員 に選任された従業員に対しては、通常 勤務時と同様に有給の特別休暇を付与 介護支援 介護休職制度(3年以内)、介護勤務制度(2年以内) 能力開発・転進準備など キャリアリーブ制度 キャリア開発・活力の充電 リフレッシュ制度 の理解と信頼に基づき、健全で良好な 労使関係を構築し、経営諸課題や労働 条件について、率直に意見交換・協議 を行っています。また、社員以外の当 62 東京ガスCSR報告書 2008 WEB のみ 業員の階層別教育や、 「衛生管理者研 メンタルヘルスケアへの 取り組み 修」 「安全管理者選任時研修」「職長教 育」などを開催し、法定管理者養成教 育も積極的に実施しています。 ルスチェック)などにより、不調者の 交通事故の防止 早期把握に努めています。また、精神 独自の社内運転ライセンス制度によ 科の産業医と社内専門スタッフとが連 り、各種の運転訓練を実施しています。 産業医 携をとりながら、従業員のさまざまな ライセンス更新時には、セーフティー 西浦 千尋先生 相談に応じています。 レコーダーによる運転診断と外部イン 場との連携強化のため現場に赴く 参加者数(人) 中央・支部人権啓発推進委 が関東一円にわたるため、現場訪 員会主催による各種人権啓 問にはマンパワーが求められます ストラクターによる添乗指導を実施す 予防と再発防止を重視した社内体制 るなど、個々の技能レベルの向上を メンタルヘルス疾患による休業日数 図っています。さらに、各職場に「安全 は毎年増加しており、2006 年度には 運転指導員」を配置、定期刊行物など 総休業者数の 49 %を占めました。そ も活用して啓発活動に努めています。 外部への講師派遣 研 修を除く研 修は原 則1日 産業保健スタッフは増加傾向にあ 2001 2002 2003 2004 2005 2006 支部人権研修 73 2,300 コースです。 ります。単に疾病管理にとどまら 作業災害件数 47 59 73 34 14 20 21 ず、健康増進も視野に入れた予防 交通事故件数 193 187 161 144 142 140 137* 入社時、3年目、資格昇格時の4階層に分かれての研修 的な産業保健サービスを拡充して 休業度数率※ 支部主催研修 職場テーマ別の研修 いくことにより、安全で健康、そし 企画型研修 元気の出る職場づくり研修などコーポレートスタッフ向け研修の企画実施 て活力あふれる会社生活を送る手 人権啓発推進 リーダー養成講座 職場推薦を受けた従業員の1年間の研修 149名のリーダーが現在各職場で活躍中 助けができればと考えております。 職場別 関係会社での研修 発研修会の実施に加え、社外 への講師派遣も実施。支部 協定※ に基づき、東京ガス労働組合員 となっています。会社と組合は、相互 (OSHMS)を導入しました。また、従 1,406 225 1,038 全社 当社の社員は、ユニオン・ショップ 働安全衛生マネジメントシステム 52 9 9 階層別・担当者別研修 良好な労使関係の構築 健指導」に役立てていきます。 健康増進も視野に入れ 予防的な取り組みを ことを重視しています。営業エリア していきます。 的として、2006 年度から全社的に労 当社の産業保健サービスは、職 人権啓発研修の実施状況(2007 年度) 回数 労働安全衛生活動の一層の強化を目 タを健康保険組合に提供し、 「特定保 専門スタッフが実施するメンタルヘ 育児勤務制度(小学校入学まで) 労働災害の防止 ルス教育や健診時の個人面談(心のヘ 関係者の声 職場との連携で円滑な職場復帰を 改正健康保険法に対しては健診デー 口を設置しています。2007 年度は 56 育児休職制度(満3歳に達した直後の4月末まで) ことが、会社としての社会的責任を果 向上に取り組んでいます。また、健康 件の相談が寄せられました。相談後は 働きやすい職場環境づくりのための支援諸制度 育児支援 に導入して、社内の緊急救命レベルの 当社では、産業保健チームを設置す るとともに産業医を増員し、職場で行 にコミュニケーションに関する相談窓 くりをサポートしています。 裁判員制度については、従業員が安 健康の保持増進のために ニケーションにある」と考え、社内外 面談も促進し、安心して働ける環境づ 100 裁判員制度への対応 心して裁判に参加できる環境を整える 当社は、 安全衛生の確保を最優先し、 ISO26000 も視野に入れ、継続的に取 東京ガスで働いていることに満足している 休職中の通信教育の受講や自宅でのイ さらに、従業員の仕事や職場、生活 発生後の社内治療やカウンセリング」 を重視した体制から、 「予防と早期把 という東京ガスのブランドを守る経営 います。たとえば、職場の理解を促す 実施しています。 職場訪問では、 「血圧キャンペーン」 、 フィットネス向上、睡眠時無呼吸症候 存続の基盤であり、 「安心・安全・信頼」 用しやすい環境づくりの支援も行って 向上を図ったり、育児・介護休職者に 働く人の命と健康を守ることは企業 こで、2007 年度には、従来の「疾病等 予防・早期発見に向けた環境整備 な採用選考」と「差別のない明るい職 当社では、人権啓発の原点を「公正 働きやすい 職場環境づくりに向けて 労働安全衛生活動の基本理念 人権尊重に関する研修体系 階層別研修 元気の出る職場づくり研修 中央人権啓発推進会議 男女共同参画・障がい者・同和などでの取り組み が、幸いにも会社の理解も得られ、 作業災害件数、交通事故件数、休業度数率、強度率の推移(東京ガス社員・準社員) 強度率※ 2007 1.67 1.65 1.82 0.69 0.53 0.78 0.60 0.065 0.099 0.058 0.017 0.015 0.008 0.017 *2007 年度の交通事故の内訳 人身加害 13 件、人身被害 9 件、物損加害 28 件、物損被害 46 件、自損事故 41 件 ※休業度数率=100 万延実労働時間あたりに発生する休業災害被災者を示すもの ※強度率=1,000 延実労働時間あたりの災害によって失われる労働損失日数を示すもの WEB のみ 安全衛生教育の実施状況 東京ガスCSR報告書 2008 63