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第2回目概要(PDF文書)

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第2回目概要(PDF文書)
まちづくり人材養成講座第2回「地元学」と地域の持続概要
日 時:平成20年11月15日(土)
場 所:小俣公民館3階講堂
参加者:54人
〇司会
午後2時~午後4時
第1回の振り返り、講師紹介
〇講師講話(東京農工大学 福井 隆 客員教授)
はじめまして、福井と申します。今ご紹
介がありました様に伊勢高校の出身で、1
4期生です。地元で話をするのは実はあん
まりなんか苦手で、今日はどうしようかと
ドキドキしながら参りました。ご存知の方
もいらっしゃるかもしれないなぁと思いつ
つ、あるいは「俺の後輩だ。」という方もい
らっしゃるかもしれないということで、そ
ういう意味でとてもやりづらいです。
今ご紹介頂きましたように、全国各地で
お手伝いさせて頂いているんですけど、昨
日は和歌山県の「すさみ」という所で同じ様な仕事をして参りました。だいたい今、東
京に家はあるんですけれども、年間250日はくだらないかな、全国を廻っております。
それで驚いたんですけども、1回目にご講義された、伊藤先生。ご紹介された事例、例
えば竹富島、少しお手伝いしていることもあって、存じ上げている方がたくさんいます。
それから柳谷の「やねだん」ですね。その公民館長の豊重さんという方もお仲間です。
みなさんがまだ、あまり注目していなかった時に、農水省の事業で取り上げまして、報
告書に入れた経緯がございます。
いずれにしても、今日はそういう事も含めて、事例を交えながらお話します。今日の
テーマは『地元学』という言葉です。地域を見る時に、「お宝を捜す」という言葉がよく
あるんですけども、地元学は、実はちょっと視点が違います。地域の資源を宝物だけで
見ていくと、自分達が困っているものとか捨てているものとか、そういう普通のものに
なかなか目がいかないんです。いいものだけを使おうとすると、なかなか持続をしてい
くという事が難しくてですね、資源をどんどん使い果たしてしまう、ということも起こ
りえます。ですからちょっと視点を変えて、この地域伊勢で、過去からずっと積み重ね
られたいろんな生活文化というのがあるはずなんです。そういうものをもう1回見直す、
そういう視点で地元学という話をさせて頂こうと思います。
ここからスライドを交えてお話をさせて頂きます。1時間くらいスライドを観て頂い
て、その後ご質問等を戴きながら、その後、私の方で地元学の入り口のような、ワーク
ショップ形式で、みなさんからご意見を戴いて、最後にそれを評価すると。こういうこ
1
とで4時頃までお時間を頂戴してお付き合い頂きたいと思います。それでは失礼します。
この写真は、三重県です。三重県の丸山千枚棚。有名な棚田でございますけども、ご
存知のように、こういう美しい風景は全国でどんどん消えていっています。これはボラ
ンティアで何とかしようとか、地域の自治でこれを守っていこうという事は、最初は良
くても続いていけないですね。重要なことはやはり生活というか経済がしっかりこうい
う事に組み込まれていないとなかなかできないということを、まず指摘しておきたいと
思います。
我々は、ともすれば最近忘れてしまって
いる事ですが、1,000地域があれば1,
000通りの歴史や文化があったんですね。
そして生態系もそれに伴ってあったはずな
んです。ですから先輩達が苦労して培って
きたこの地域の事柄をもう一度見直して行
こうと。それを見直した上で、地域の将来
へ役立てて行こうと。こういうことがまず
もって重要なんじゃないかな、ということ
が『地元学』の基本になっています。いい
ものを外から持ってこようという視点とは
全く違います。「ないものねだりをやめて、あるもの探しをしよう」というのが大きなポ
イントになります。
このグラフは何のグラフかといいますと、右肩上がりに戦後増えていったもの、それ
はエネルギーの消費としての原料として、原子力・天然ガス・石油ですね。これが戦後圧
倒的に増えていったんです。それと共に右肩下がりで減っていったものが、薪とか炭。
すなわち里山で我々の先祖達は、燃料にするために薪や炭をとって、ご飯を炊いたりお
風呂沸かしたりしていました。それが戦後全部便利な生活ということで、近代化・都市化
の中で石油等に代えていったわけですね。それはそれで意味があるし、発展ということ
でいいと思いますが、同時に減っていったものがあります。マツタケですね。松食い虫
の影響もあるんですが、大きな流れでいうと里山・里地に人の手が入らなくなった事によ
って、マツタケが減っていった。これは完全に比例しています。
この話はどこでも最初に私はさせてもらっていますが、即ちお金で全て解決していく
という事・やり方が、山を荒廃させたと言ってもいいでしょう。こういうふうな状況が、
全国各地で同時並行で戦後起こってきた訳です。そのありようっていうのが、実は私す
ごく驚いたんですけれども、里地・里山の荒廃というか機能が無くなっていったと同時に、
次にくるのが農地ということが今大きな問題になっているんです。農地の問題、実は皆
さんの地域の中心市街地の話も同じ様な話なんです。どこが繋がっているかというのは、
後で話をしますけども。
先日、和歌山県でこんな話を聞きました。区長さんが同じ様な会合で、「先生、すっご
く後悔しているんだ」と言うんです。
「何を後悔されているんですか?」「うちの息子に勉
強しろ、勉強しろ。いい大学に入れ、いい会社行け、と必死で言ってきて、その通りに
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なったんです。ところが帰ってきてくれないんや」という事なんです。で、1番後悔した
ポイントは、農家の方なんですけど、「勉強しなかったら俺の跡を継がせるぞ。農業させ
るぞ。」と言ってしまった事なんです。即ち、農業させる事が辛いことだから、都会に出
ていい仕事をしなさい、と言い続けた。今となってみれば大きな後悔だ、とおっしゃっ
ていました。
あるいは三重県の桑名のあるところで、
70hくらいの広大な圃場・いわゆる水田
があります。そこで見た光景に私は驚きま
した。女性の方が1人もお手伝いされてい
なかったんです。どこを見ても男性、しか
も高齢者の方だけだったんです。
理事長さんにうかがいました。「どうして
女性の方いないんですか?」「何を言ってい
るんだい」と言われました。「こんな大変な
仕事は嫁にはさせない。あるいは娘にもさ
せない。」「お父さん、それって息子にもさ
せてないよね?」って言ったら、「当たり前だろ」って言うんです。「皆さん何されている
んですか?」「ここには大手の工場もあるし、いろんな働き口があるから、そういう所で、
正社員で働いているよ。」でその理事長が「十年後、この圃場はほとんどやり手がいなく
なりそうだ。」って嘆いているんです。「おいらが頑張ってやっているんだから、後は行
政の皆さん何とかしてくれ」って言うんです。そんなもん何ともならないですよ。自分の
息子や娘に継がないでくれって言っているんだから。それで捨てられた圃場をなんとか
しろって、こんなムシのいい話はない。だからと言って、近代化・都市化が悪いって言っ
ていません。そういう流れの中で、そういう事が起こってしまっているということです。
それは圃場やマツタケだけの話じゃなくて、竹もそうですね。かつてはタケノコを当た
り前に皆さん食べたし、建材として竹は使われました。建築材ですね。竹細工とか色々
ありましたね。今はほとんど使われませんね。ですからこの周辺の里山なんかでも竹が
いっぱい増えちゃって、非常に醜い姿になっていますね。
これ竹だけじゃないですね。大台山系の北山川という紀伊半島の新宮の方に流れる川
なんですけど、ダム湖は雨の後、このようなんです。これ何かわかります?これ全部流
木。すさまじいでしょう?それでたまに冷蔵庫が浮いていたりするんですね。山奥のダ
ムはこんな状況。これ何故こんな事になるかというと間伐材、杉やヒノキの間伐をする
んですけども、それを街へ持ってきても、持ってくる労賃の方が高くついて儲からない
から山に全部伐り捨てなんです。それが、大雨が降ると、どおっと流れて川に入ってこ
んな状況なんです。これ、全国どこでも同じ様な事が起こっているんですね。まぁ経済
効率だけ考えていけば仕方ないなって言うしかないんですよ。こんな状況がとにかくあ
る。その中で伊藤先生も同じ様な話をされたんじゃないかと思うんです。
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これ人口なんですけど、日本の人口動向。左の方が鎌倉幕府のすごい長い時間です。
真ん中あたりが明治維新。明治維新の日本の人口は3,330万人と言われています。現
在1番頂上です。1億2,700万人くらいです。これ今の日本です。3倍になったんで
すね。明治維新から今までに。政府の統計予測、あるいは民間のシンクタンクの予測を
見ると、100年後に6,000万人強なんです。わかります?計算すると100年で半
分になるんですね、日本の人口は。これはイランとかイラクとかいろんな諸外国の方に
日本へ来て戴いて、新しい政策をとる事は想定されていません。今のままの政策をやる
と、6,000万人、即ち半分になっている。これが全ての前提。国の政策、県の政策、
みんなこれが基本になっているんですよ。同時にですね、近代化・都市化の流れがどこ
までもつかという事ですけど、石油公団の資料を見て私はビックリしたんですけど、石
油あと何年もつか、350年って公式ホームページに出ています。その内訳を見ると、
我々が今使っているもの。すごく効率のいい原油、この原油があと何年もつか書いてあ
るんです。ビックリしました。あと60年って書いてあるんです。3日前にICPPと
いう国際的な機関が発表したエネルギーの数字を見て、これも驚きました。今のままの
政策を世界中がとり続け、生活をしていると、あと30年後で石油パニックになると書
いてありました。即ち、私たちの息子や孫の時代に今と同じ生活が、技術が開発されな
い限りできないという事なんです。幸いにして3分の1まで下がりましたけども、長期
的なトレンドは圧倒的に上がっていくっていうことがはっきり謳われています。そうい
う事も含めて、今大きな曲がり角に来ている中で、全てが動いているんです。国の全て
の基本になっている、全国総合開発計画というのがあります。1番左が、昭和37年に
閣議決定された池田内閣の時に決定された
ところなんですが、これ国土形成計画とい
うんですけども、これに基づいて全て国の
政策が決まります。根本です。そこにです
ね、昭和37年我々が戦後、もう既に戦後
ではなくなった時代の中で近代化・高度成
長、そのベースにあったのが『均衡ある発
展』という考え方です。聞いたことありま
すよね?この言葉は。即ち全国津々浦々、
離島も山村も都市も同じ様にみんなで発展
して行こう。道路をひいて橋をかけて電気をひいて、豊かな生活になりましょう、とい
うのが国の国是として進められた訳です。おかげで、豊かになりましたね。良かったと
思うんです。すごく評価されてしかるべきです。それが、こちら1番右側。平成19年
3月31日橋本内閣の時に閣議決定され、平成22年から施行される基本的な考え方。
あと2年後からこの考えに沿って動き出します。なんて書いてあるか。多軸型国土構造形
成の基礎作りって書いてあります。多軸型。いまいち意味がよくわからないですね。そ
れを読み解きました。こんな事書いてありました。すごい事ですよ。開発中心を止めま
す、という事をはっきり謳っています。これ以上開発はガンガンできません、と言って
います。2つ目、多様な主体が参加して、と書いてあります。今日みなさんお集まりの
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方々、自治会等自治に対して想いがある方々だと思います。即ちですね、今までは公益
的なことは行政がやってきました。これからは皆さんと一緒にやらないともうできませ
ん、と言っているんです。多様な主体が参加するんです。行政と住民が協働して事に当
たる、という事です。そしてその次に、地域固有の資源を生かす、と書いてあります。
これまでは、外から持ってきた石油等の資源をいっぱい使って、加工して輸出して儲け
て生きてきたのが日本です。それを地域固有の資源を生かす、とはっきり謳っているん
です。最後に、自立的発展を目指すと言っています。外からの力で発展をするんじゃな
くて、自分で発展してくれ、って言っているんです。これ180度政策転換です。完全
に変わります。こういう考え方に基づいて、国は多自然居住地域の形成。これ多自然居
住地域の形成って言葉堅いけど、言い方を柔らかくしますと、「皆(みんな)違って、皆
良い」ってことです。それぞれ地域が全然違う個性で生きていってください、という意味
です。これほど大きく変わる訳ですね。具体的に、どういう事をやるの?っていうシン
ポジウムが昨年の6月にありました。これ総務省の主催。その時、総理大臣も総務大臣
も出席されまして、話がありました。最初におっしゃったのは、総理がおっしゃいまし
た。自分達で頑張ろうという地域は、積極的に国は応援します。自分達自らが何もしな
いで、金くれ、道路つけてくれ、というところには、あまり力は入れられません、とは
っきりおっしゃいました。自分達でやりま
しょう、という事です。そこに対して国は
応援します、という事ですね。じゃあどん
な風にすればいいの?これです。基調講演
をされた方、ここにいらっしゃる、右側に
いらっしゃる、山内さんとおっしゃるんで
すけれども。どこの人かというと、島根県
隠岐島。そこの海士町というちいさな町の
町長さんです。その彼が講演されたんです
けども、即ち国はこういう取り組みを、是
非、皆さんとこの地域もやってくれって言っているんです。具体的にちょっと話します。
『さざえカレー』というパネル。これは町長が基調講演された時に1番最初に示された
一枚のパネルです。みなさんさざえを具に入れたカレーって食べた事ありますか?だい
たいないですよね。この島は皆さん、さざえをカレーの具に入れているんです、普通に。
どうしてか。離島です。60キロも本島から離れているんです。牛肉が高いんです。普
通に我々が買う牛肉の値段の3倍から4倍します。お母さん達それ子どもにカレー食べ
させる、お父さんにカレー食べてもらうのに、入れられないんですよ。即ち、この島で
はさざえを入れるのが「恥ずかしながら」なんです。残念ながら牛肉入れられないから、
さざえを入れる。これを商品化したんです。商品化にあたって、町長にうかがったんで
すけど、100人中100人が反対したって。どうしてか。「そんな島の恥をさらすよう
な事はしないでくれ。絶対嫌だ。」って皆言ったんです。でも東京の人間が「これは絶対
売れるから。」『さざえカレー』で売るのではなくて、
『島じゃ常識、さざえカレー』と
いう商標名をとりました。即ち島じゃ常識なんですよね。海士町では皆食べている訳で
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すから。「それを売ろうよ」と。これ「足元を見る」という事。自分達にとっては恥ずかし
さ、価値なんてゼロ。いや、マイナスの価値。それを売ることによって、いきなり年間
4万食以上のヒットになりました。これから全て変わった、という風に町長はおっしゃ
っていました。即ち、自分達の足元には何もない。つまらないところだ。食べているも
のも嫌々だ。そういう風に思っていたのが、全国の人が評価してくれた。価値観の転換
なんですね。ここからしか始まらないんですよ、実は。これがポイントです。これ海士
町のホームページをちょっと私の方で改編したんですけども、左上見てください。フラ
ンス語です。なんでフランス語なんでしょう?海士町のホームページはフランス語のペ
ージ・英語のページ・日本語のページがあります。金かけてすごいね、って普通は思うん
ですけども違うんですね。海士町この10年で160人くらいの I ターンの人が入って
います。160人ですよ。すごいです。ほとんどが20代30代なんです。若いんです。
その内の1人にフランス人がいるんです。その彼が、インターネットの制作を色々やり
たい、という事で自分の国の人間や英語文化圏の人達にも見てもらいたい、という事で
英語やフランス語のページがあるんですね。
価値観の転換から起こった事、その後起こった事って右上、次がこれなんです。牡蠣
ですね。伊勢のほうでも、浦村だとかおいしい牡蠣あるんですけども、ここは夏牡蠣な
んです。それも養殖で成功させたんです。実は成功させた一番のリーダーは、I ターン1
号で島に渡った人間です。ダイビングのショップを経営するという事で入った、神奈川
から移り住んだご夫婦なんですけど、鈴木さんとおっしゃいます。その彼らがダイビン
グだけでは、なかなか食っていくのが大変だ、という事で渡船の関係で仲良くなった漁
師さんと組んで、まだ成功してなかった夏牡蠣の養殖に挑戦されたんです。なぜそうい
う挑戦をされたかというと、生活の問題もあるんですけど、これだけ美しい海、即ちい
い水質の水がある。だったらうまくいくんじゃないか、というその足元を知ったが故に
やってみようと思ったんです。大成功しました。この岩牡蠣『春香』という春の香りと
書く名前を付けて、戦略的にもすごくうまくやったんですけど、おそらく今日本で1番
高いです。一粒が築地の卸値で1,000円以上致します。夏の一時期にしか出ません。
非常に高級なものになっています。そういう価値観の転換から、まず始まった成功が大
きな波及効果をこの島では生みました。塩を作る。これは高齢者福祉施設で塩を作って
もらったんですね。美しい天然の海水を使って。行政が指導しました。この塩を高齢者
福祉施設で作るという意味が裏にありました。おばあちゃん達、加工品に塩を使うだろ
う、という目論見ですね。思った通り梅干作りが始まりました。この梅干は和歌山の梅
干と同じくらい高い値段で売られています。
あるいは、牡蠣の成功に触発されて、プロの漁師さん達が、特に若手を中心に築地に
視察に行ったんですね。自分達の島でとれた牡蠣がこんな値段で売られているのか、と
驚いた。我々も本気になってやらないといけない。足元見たら自分達の得意なものは白
イカというイカでした。これを何とか売りたい。鮮度が保持できないんですよね、離島
だから。いわゆる細胞を殺さない瞬間冷凍装置というものを世界最新鋭のものを導入し
ました。小さな予算で苦しい中5億円も、町が本気になってここまでできるんだったら
やってみようと、町をブランド化していくという一環の中でそれを導入して大成功です
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ね。チェーン店・外食産業にも取り入れられ、アイルランドあたりからも視察に来る、
こういう状況が起こっています。
それから牛。この牛を飼ってらっしゃるのは土建業の方です。公共事業削減で仕事が
無い。もうあかん。でも、どんどん島の足元見て、成功し始めている人がいる。俺もや
ってみよう。牛は飼ってなかったんですけど、実は子牛を産ませて全国に出荷していた
んですね。即ち最高級の松阪牛の母体がここにあったという事を島の人は知って、それ
をこの土建屋さんが始めました。今では松阪牛と値段は変わりません。大成功です。
こんな風に町はどんどん成功している中で、Iターンの方々がたくさん出てきている
という事です。小さな産業からです。足元を見て価値観の転換をして産業を興して大成
功。そんな状況です。
振り返ってみますと、これ、海岸に咲いている浜大根の花なんですけど、例えばこう
いう事だって、先ほどの竹やマツタケと同じに使わなくなって利用する人がいないんで
すね。みんなお金で買えばいいと思っている。
今年の春に和歌山で料理をご馳走になったんですけど、イノシシの肉でステーキ。お
いしかったんですけども、おばちゃんが「おいしいでしょ?」って言うんです。「おいしい
です」。それでクレソンもついていたんで「このクレソンもおいしいですね」「そりゃ、お
いしいでしょ。ジャスコで買ってきたから。」って言うんですよ。ビックリしました。そ
の辺の沢にいくらでもクレソン生えているんですよ。おばちゃんわざわざ街まで行って
クレソン買ってくるんです。気持ちがね、街で買ったものがいいものだ、おいしいもの
だと思っているんです。私なんかは全然違って、そこに生えている方が絶対おいしいと
思うんだけど。これ、どこに行ってもこんな感じなんですよね。ですから、それは行き
過ぎた都市化だと私は思っています。便利さは重要だと思うんですけども、やり過ぎて
いますね。なにもかもそうやって依存している。その結果が、犯罪の事とかそういう事
は言いたくないので言わないですけど、全部その結果が今の社会なんじゃないですかね。
即ち、これは東大の神野先生という方が最近、おっしゃっているですけども、地域社
会の再生という事を考えた時に、生活文化という地元学が必要だという事。その何百年
も培われた地元にある考え方ややり方やもの、そういうものを大切にする事が絶対重要
で、そういう事を力に代えていくことによって、持続可能な社会ができる、という事を、
偉い先生がおっしゃっています。全く同感で、やっぱり近代化という事が全ていいんだ、
という風に思ってしまって、全てがお金で分断されている気がするんですね。もっと足
元見直して、つながりを作った方がいいんじゃないのかなって思います。
地元の知恵・風土。これは次にお見せするものは何かといいますと、人がどういう事
を基本に生きてきたか。明治以前は神様・仏様というか集落単位の暮らし、そういう事を
しなくては生きていけなかった時代がありました。それが特に近代化の中で、家の真ん
中にある物なにかな?って。昔は神棚とか仏壇だったんですけど、その後柱時計なんか
が中心になって、その後テレビになって、今は携帯電話ですよね。どんどんそんな風に
細分化されている様な気がするんですよ。これをもう1回繋ぎ直す仕組みを作る必要が
あるなっていうのが率直な想いです。
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これは実は私、最初にご紹介があった中でいろんな仕事をしたんですけど、1番長く
やったのが、外資系の商社で流通業に関っていました。それで世界中まわっていたんで
すけども、その中で気が付いた事があります。日本以外の国は、すべてほとんど何の為
に生きているか。大きな目的として生き延びること。ここで生きていくんだ。孫の代ま
でここの集落、この地域が元気でやっていくんだ。そして私もここで生き抜くんだ、と
いう事が目的になっています。日本だけですね、そう思っていない。ここがダメだった
ら東京行けばいいや、大阪出ればいいや、っていう感覚がありますね。ですから、ヨー
ロッパでもアフリカでもどこでもそういうことを目的に生きていますから、その為の仕
組みみたいなのがきっとあるんですよ。皆さん気が付かないと思うけど、例えばイギリ
スとかイタリアとかフランスとか、どんな小さな集落でも、パブがあったり、コーヒー
が飲めたりする『バール』という所がある
んですけど、これ、ただの喫茶店じゃない
んですね。イタリアにあるバール、フラン
スにあるバールっていうのは例えば村だと、
コーヒーを入れる人、村人が持ち回りで、
交替でやっているんです。大切なものだか
ら。それが証拠に、第二次世界大戦のレジ
スタンス運動っていうのは、ナチス・ドイツ
に対する抵抗運動っていうのは、そういう
バールが全部拠点になっているんです。こ
ういう自分達の暮らしを何とかしていく拠
点にそういう場があるんです。即ち、将来の事を考えたり、他愛の無い話も含めて村の
事を考える、町の事を考える、そういう場所なんです。前回のアンケートでもそういう
場を作ることが重要だというのを何人かご指摘されていますけど、実は最も重要な事は
そこなんです。いろんな地域で地域づくりのお手伝いをしていますけど、全て縦割りで
話合う機会がないんですね。十年後二十年後の伊勢市の事を考える機会ってあります?
無いでしょ?水路が詰まったから何とかしようとか、ここ犯罪が多いから何とかしよう
とか、そういう個別具体のテーマはいっぱいある、そういう話し合いは、いっぱいある
んです。でも大きなくくりで地域を考える機会がない。立場を超えて。これ重要です。
さて、地元学の話にいきます。地元学の役割っていうのは、全てが繋がっていた、特
に風土と人間が繋がっていた世界観を取り戻すきっかけとして一つの役割があります。
その為には、足元には何もないんだ、ではなくて地元にはたくさんの繋がりを持ったい
ろんなあるものがあった。何故ここに家が建っていて、ここに水路があるんだ、こうい
う事をもう1回丁寧に、はぎ直して学び直す事から始まる。
これはもう一つの大きな機能としては、地元を知ることによって地元の誇りが再生さ
れる。伊勢という街は、皆さん当たり前の事だと思っているでしょうけど、神宮という
日本の中でも頂点にある大きな遺産があるんです。何故、神宮があるか、これ一つとっ
ても、ものすごいことだと思うんです。そういうことを一つずつ学んで、地域の未来を
皆で考えて、夢の共有化をして、それに向かって走る。こういう事が今必要だと思いま
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す。
「地域の元気」っていう話。地域活性化って言葉があるですけど、活性化ってものすご
く抽象的な言葉ですけれども、「地域の元気」って一体なんだろう、ってもう少し踏み込
んで考えてみますと、従来は『均衡ある発展』の時には、道路造って橋造って、電気ひ
いて、それで金が儲かったらそれで発展だという感覚を我々持っていました。即ち、豊
かになるという事は、物が増える事、便利になる事、そうだったんですね。でもどうも、
儲かる社会が幸せではないんだ、って皆さん気が付き始めているんですよね。もうすで
に。これ、総務省の毎年やっている調査でもはっきり出ています。物の豊かさが豊かっ
て答えられた方が昭和40年代は8割だったんです。今は2割切っています。じゃあ何
が?心の豊かさって言う方が8割です。そういう質的な豊かさに皆、気持ちが変わって
いるんです。
とはいえ、「地域の元気」って何だろう。私は絶対的に経済が元気じゃないとダメだと
思っています。ただし、経済の元気っていうのはお金だけじゃないっていう事を指摘さ
れています。それから、山や川や海が元気。これは二次的自然ですね、日本の場合は。
先ほどの竹やぶのような人の手が入っていないものは、これは元気じゃないです。人の
手が入って初めて元気なんです。それから、一番重要なのは、経済もそうですけど、皆
さんそれぞれ活力ある、いきいきした暮らしをしていること。人の元気ですね。元気な
おばちゃんがいるってこういうことですよ。そういう事が重要なんです。その為には、
前回竹富島のお話を聞かれて、どこまで踏み込んだ話が出てきたかは知りませんけども、
竹富ではお祭りっていうのが大事にされています。そのお祭りそのものが、地域の繋が
りの核になっているんです。これは要するに人の元気の核になっているものは、実は昔
から培われてきたお祭りだったりするんです。それをもう少し堅めの言葉で言うと、経
済の持続可能性・環境の持続可能性・社会の持続可能性。この三つが合わさって初めて
元気な地域、そのバランスだと思います。但し、三つの経済について、これです。まず、
お金の経済、絶対重要ですね、これ重要です。でも、町場になると、なかなか少なくな
っているんですけど、それでも助けられます。例えば、どぶさらいをしたり。仮にどぶ
さらいを業者に出したらいくらかかりますか、っていうことが言いたいんです。自分達
でやる事によってお金が要らなくなるんですよね。小俣町あたりだと、まだまだ小さな
圃場が、畑があって裏庭で大根作ったり、白菜作ったりしますね。即ち、少しの自給の
経済。これも買ったらお金要るわけですね。こういう事を丁寧に調べてみると、私の仲
間の『スローフード』ということを世に知らし召した島村菜津さんが、この隣の大紀町
の野原という集落で丁寧に調べてみました。どうやって調べたか、島村菜津さんが東京
で生活するのと、野原のおばちゃんたちがやっていらっしゃる生活を比較しました。お
ばちゃんたちがただでやっている事を島村さんの生活に置き換えてみると、500万く
らいの価値がありました。一円も使ってないのに。具体的には例えば、娘を保育所に預
ける。東京だったら全部お金かかります。野原だったらおばあちゃんに頼める。お葬式
も集落で、8万円で全て済む。東京だったら100万、200万かかります。そういう
事を全部足し算していったら500万になりました。こういう事が忘れ去られている。
そのベースの上にお金が乗っかって豊かな生活があるという事をみんな忘れているんで
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すね。そこにちょっと振り返りが必要だと思います。新たなバランスの再生だと言うふ
うに私は思います。これがそうです。先ほどの島村さんの調べたものですね。経済には
自給と助け合いの経済があるという事を是非、覚えておいてください。
そういう元気な地域という事を定義したうえで、じゃあどうしていくのか。ぜひ地域
の資源を活かしてほしいのですが、従来型の地域活性化となると地域の資源を即ち、宝
物としか見ないんです。お金に替えられるとしか見ないんです。そうじゃないですよ。
これからは、お金儲けだけが幸せだというふうに思わないほうがいいと思います。地域
にあるものをいろいろ組み合わせて、元気を作っていく。その時に、行政の役割ってち
ょっと触れておきますと、補完機能ですね。皆さんが主体となって元気を作っていく事
の手助けをしていく。一番重要なのは、これからは事務局行政かなっていうふうに私は
思っています。協働っていう部分を行っていくうえでは。行政のアドバイスを頂くと楽
になります。それぜひ頭に入れておいてください。
それから、場を作って危機意識を共有化することも行政の方々の役割だと思います。
こういう場を作られるっていうのはいい事だと思います。それでぜひ皆さん自らやって
頂くように、それを支援していく。伊勢市はこういう事が非常に先進的な取り組みだと
私は思います。大きく評価したいと思います。是非、成果をあげて頂きと思います。
従来は公っていうのは、行政の領域と自分達の生活は全く別々でした。これからは皆
で行政と一緒にやっていく。そういう部分がすごく広がっていく時代なんです。これは
国の財政が800兆円~1,000兆円赤字になっている、それだけではないです。これ
からの時代はすべてが絡まって、そういう事が必要となってきているという事なんです。
繋がっている感覚を持ち直して、行政と一緒に協働でいろいろやっていく。今までは縦
割りで切れているという感じ。それを繋げていく、その為に地元学という入口を是非、
基本において頂きたいと思います。
それで、繋がっているというのはどういうことかっていうと、これ左の写真がインド
ネシアのバリ島です。バリ島は山の上から下まで、ずっと畑や水田が続いていて、右側
の地図は水路の地図ですけども、ずっと繋がって、例えば、水をくみ上げるところには
必ず寺院があるんですね。お祭りがその地域で行われて、一体的な暮らしが営まれてい
る。こういう事がバリ島にはあります。かつての日本もこれが同じ様にありました。こ
こまで戻すっていうことは難しいと思いますが、非常にそういう事が、バリ島はこうい
う生活文化そのものが観光となって国が成り立っているんですね。非常に元気です。
全然違う話を一つします。観光という視点で、特に伊勢の場合は観光っていうのは非
常に重要ですので、近代化の過程で観光の視点、これは見所という言い方をしました。
いろんな地域を伺って、「見所はどこですか?」「ここが見所だから行かれたらいいです
よ」こういう言い方をして観光客を呼んでいたんですね。これもう終わっていますよ、
実は。伊勢でいうと神宮や二見ということですよね。ちょっと前まで主流だったのは体
験するということです。手打ちそばを打つ、とかいろんな体験メニューですね。今は何
かっていうと、実は『ここだけ』っていうのがキーワードです。Aさんに会う。あの人
に会いたい、あそこしかやってないメニューに遭遇する。真似されない物や真似されな
い人っていう、これを活かしている所が、実は心を惹いて人が来るようになっています。
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何故こんな話をするかというと、地元学という足元を見る事によって初めてこれが可能
になるんですね。宝物は、例えば神社、仏閣を捜す。これ、全国どこにでもあるんです
よ、実は。ただし伊勢の神宮は別格ですよ。それはそれで評価したい。だけどそれ以外
のもの、普通のものを見るときに、足元をよく見て捜してそれを組み合わせる。
秋田県に同和鉱山という鉱山の跡地を利用して、本当に負の遺産だったんですけど、
世界最新鋭のリサイクル工場が出来ています。精錬の技術を使って、こういうカメラや
携帯電話を分解して、レアメタルといわれる、いろんな材料を取り上げているところが
あります。これもそこにあった負の遺産を活かしたことによって、世界最新鋭になった
んです。捨ててあるものを活かす事こそ1番可能性があるんですね、実は。
『地元学』の
基本は、地域の力や個性を見極めて、再確認するっていうことです。具体的にはこんな
感じ、写真を使っていろいろ見ていくんですね。あるものを探していくんです。足元か
ら学んでいく。これは宝捜しではないっていう事を改めて言います。あるものっていう
のは、捨ててあるもの・困っているもの・余っているもの、どこにでもあるもの。これ
を活かす事こそが1番地域の可能性を開きます。それで、ここにしかないものを組み合
わせて作っていくんです。
これは、新潟県の上越市でやったときの地図なんですけども、これ川の流域図です。
その集落が、その地域が、その流域と共に発達している様子がわかります。こういう事
もすごく地域を知る一歩です。
これは、先ほど言った大紀町野原というところでやった時なんですけど、おじいちゃ
んやおばあちゃんにいろんなことを聞いていくんですね。ここに植えているものは何な
の?これは昔からあるナスよ、とかそういう話を、他愛もない事をいっぱい積み重ねて
聞いています。勿論、こういうそこにある宝物も同時に探していきます。三日間やって
約50枚、60枚のこういう絵地図が出来上がりました。こういう事を次に活かしてい
くんですね。
この人、三重県の職員だけど、面白かった。この地図、何の地図かっていうと、自分
がヒルに噛まれたんですよ。山際歩いていて、調べていたら。これはヒルサイドビレッ
ジだ!!って言って、ヒルの絵地図を作って。これが何の役に立つのか知りませんけどね。
でもそこにあるもの、何故ヒルがなんでこんなに多いのか丁寧に調べたんです。分かっ
たのは、鹿が里に下りてきて鹿がヒルを持ってきたっていう事が分かりました。必ず意
味があるんですね。
この人は野原の暮らしが昔からどうやって繋がってきたのかを調べて、発表しました。
一番重要なのは実は水なんです。水がどこから来てどうやって流れて、使われていくか、
という事を調べる事によって地域のだいたいの様子はわかります。水の行方っていう事
をまず調べるというのが、その集落・その地域のありようを調べる基本になります。
例えば屋根の瓦は地域によっていろんな色がありますけども、先日、佐渡に行ったら
ほとんどの屋根が真っ黒なんですね。聞いたら、昔の廻船の関係で能登の瓦が使われて
いる。こんな話が伺われました。地域によってそれは個性になるんですね。
野原では、おばちゃんたちが地元学をきっかけに大きく動き始めました。いろいろ提
案もしましたけども、いろんなアイデアも出しました。でも重要なのは外からの人が提
11
案するんじゃなくて、地元の人がどうやって動き出すか。計画を作って動き出すか。先
日、ここへ行って話を聞いてびっくりしたのですけども、女性たちがどんどんいろんな
事をされるものですから、男がついていくのが大変だ。って区長さん笑いながら言って
いました。
いろんな事業をもってきてですね、
『きっかけづくり』っていう三重県の事業を私、お
手伝いしているんですけども、そういう事業で地元の方が自分達で計画を作って、それ
をしようと。実際それに基づいて動いています。いっぱいアイデアが出て、動き始めて、
今年からは国の事業で『ふるさと地域力発掘支援事業』という農水省の事業で、5年間
で1,100万というソフト予算だけでそんなにつく事業を引っ張ってきて、一緒に動い
ています。全ては足元を見る事、しつこいようですけど。捨ててあるようなものを全部
探して磨いて利用する。これが始まった地域っていうのは、実は熊本県水俣っていうと
ころなんですけども、水俣病で有名な、非常に負の遺産を背負ってしまったところなん
ですけども、そこではこの地元学から大きく再生が始まって、
『環境首都圏コンテスト』
っていうのがあるんです。それで2年連続首都に選ばれました。非常に元気です、今、
水俣は。キレイになっています。全て、この地元学から始まっています。こうやって写
真を撮って、調べて、みんなで共有するんです。どこの地域でも足元を忘れている。行
政も住民の方も。私、最近使う言葉で『きょういく』っていう言葉があるんですけども、
従来の『教育』という言葉ではなくて、共に育つ『共育』。足元を見て共に育とうよ、こ
ういう事がどうも今、必要なんじゃないのかなと思っています。いろいろ調べるんです。
分かった事を調べて磨く。水俣町では蛍で夜釣りをするんです。地域によっていろんな
特徴がありますね。蛍がたくさんいるものですから、夜蛍を使って釣りをすると光が消
えたら釣れたってことですね。これおもしろいです。水俣では、そういう調べたところ
を市の条例に基づいて「村丸ごと生活博物館」と指定しています。何するか。外から来
た人を有料でご案内する。普通の生活をお見せするだけです。尚且つ、お昼にお母さん
達が作ったご飯をお出しするんですね、有料で。だいたいお1人3,000円くらい取る
んですけど、あえて言っときますけど、その3,000円の内1割を地域に戻しているん
です。公益金として積立てているんです。みんなで使うのに。いい事やる時に自分達た
けでやると、足引っ張られますよ。いい事だからいいだろうと思っていても、やっかみ
出ます。ですから、地域皆でやるっていう事をうまく考えないと。お金が絡んできた時
は、地域にちゃんと落とす仕組みを作ったほうがいい。これ非常に重要なポイント。こ
こでは大きなツーリズムが始まって、人っ子1人こなかった村に数千人単位で人が来る
ようになっています。「村丸ごと生活博物館」。住民の誇りが再生していろんな人が来る
ようになって、こういう修学旅行生までやって来て、人が来るから直売所ができて、も
のづくりが始まって、必要になったから、加工所を行政が苦心して作った。それに勢い
がついて、お弁当を町の人に販売するようにまでなった。お母さん達の小さな産業が興
ってきた。驚きました。今年の7月の講談社かどこかの雑誌の『DANCYU』(ダンチュ
ウ)っていう雑誌にこの地域が載っていました。「おいしいもの食べたかったら、ここに
行きなさい」。そんなような小さな取り組みからどんどん大きくなって、地元学から始ま
りました。
12
同じく、『地元学』から始まった「鳴子の米プロジェクト」。これは非常に面白いので
紹介したいと思います。横文字で、よくグリーンツーリズムとかエコツーリズムとかそ
ういう言葉を聞いた事ある方いらっしゃると思うんですけども、横文字を向こうの仕組
み、そのまま持ってきてもダメです。ここも鳴子温泉という温泉場、観光地なんですけ
ども、観光地そのものが衰退し始めていて、旅館組合が「グリーンツーリズムって最近新
しいからやろう。」って言って5年程前に取り組み始めたんです。グリーンツーリズムっ
て聞いた事ある人、手を挙げて頂けますか?少しいらっしゃる。農家の方々が農家民泊
とかして地域を元気にしていこうていう取り組みなんですけれど、ヨーロッパから始ま
った話なんです。旅館組合がそれを主導してやろうとしたんですが、調べてみたら10
年間で鳴子の地域の農家の方々は 1 割ほど減っていた訳ですね。農家がどんどん衰退し
ているのに、グリーンツーリズムはないだろう。こういう話なんです。それで、何をし
たか。農家を支えていこう。旅館組合さんが農家を支えるという事をしよう。お茶碗一
杯、だいたい農協さんに売るとですね、皆さんが買われるお米のベースになっているの
が、お茶碗一杯10円~15円です。それを24円で買えば、農家はずっと生きていけ
るっていう話なんです。24円って高いですか?安いですか?24円って下の絵を見て
いただくと、グリコのポッキー4本で24円です。いちご一個で24円です。東北です
から、旅館組合さんなどで出している仙台笹かまぼこ5分の1切れで24円なんです。
旅館屋さんに「この5分の1欠片のお金を、地元の農家に出せないの?あんたたち」って
いうような事をつきつけたんです。そうすれば地元の農家は生きていけるのです。地元
の米使ってくれよ、って話ですよね。
『地元学』の提唱者の結城先生っていう方がですね、
即ち、旅館組合と米農家を繋ぐ、イコール食べ手と作り手を繋ぐプロジェクトを始めた
んです。24円で支えてくれる。但し、鳴子の鬼首というところなんですけども、米が
なかなか採れない寒い地域です。一反で反収が5俵くらいしか採れない、且つ、まずい
って言われていたんですよ。おいしくない米だって言われた。そこで、右の真ん中にあ
る、県の試験場、宮城県の農業試験場で寒いところでも採れる米を研究していたんです
ね、尚且つ、おいしい米。反収 8 俵に上がりました。旅館組合にその米を地域で、2万
4 千円で買い上げてくれ、っていう事を頼んだんですね。
もう一つ皆さん余談になるんですが、女性の方もいらっしゃると思いますがお米炊く
時、炊飯器の水の目盛りありますね。あの目盛りは何に基づいているかわかる人います?
私ビックリしました。あれ経済原則なんです。日本人が 1 番食べている米に合わせてあ
るんです。即ち新潟県産コシヒカリ。これが一番おいしくなるように、水目盛りが決ま
っています。三重県の米をその目盛りで炊くときっと味が変わります。1番おいしくは
ならないと思います。地域によって米は違うんです。品種も違いますよね。この鳴子で
は、1ミリずつ全部調べました。約2割水を減らさないと、おいしく炊けないとわかり
ました。そういう研究もやっているんです。実は2万4千円で旅館組合が買い上げて、
農家には1万8千円払っているんですよ。6千円も浮かしているのです。それが研究費
にまわっているんです。あるいは、子ども達にもこのプロジェクトの出前事業をやって
いるんですけど、子ども達が大きくなって農家になりたいっていたときに、新規で就農
するために支援金として積立てているんです。最初30a で始まった小さな取り組みが、
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なんとか今100ha までなんとかやろうという事で、もう30ha まで広がってきまし
た。高冷地で採れる米、それをどうやって食べるかをみんなで考える。これが『地元学』
の考え方です。外の人も支援者を募り、旅館ではおにぎりを出す。
そうやって、やっていますと地域のいろんな人が手伝い始めた。木工屋さんがたくさ
んいる地域なんですけども、間伐材でお皿を作って持ってきた。尚且つ、漆を塗って。「お
にぎりを出す時に使ってください」って事です。あるいは、お菓子屋さんが、「お米を脱
穀する時に粉ができるだろう。それをお菓子に使ってあげるよ」って。あるいは「直販所
でも売ってあげるよ」と。いろんな形で地域の人が繋がり始めました。
最初の目論見通り、こういういろんな取り組みを実際に体験してみたい、という都会
の人がいっぱい出てきて、それを旅館組合が『グリーンツーリズム』として、メニュー
として体験で売っています。
即ち、いろんな人たちが繋がって結ばれて、これ『東北188』という米だったんで
すけども、公募したら名前を『ゆきむすび』という名前に決まりしました。地域を繋ぐ、
結んでいく、こういう名前が決まりました。
最後になります。この写真珍しいと思う
んですけど、小泉総理と安倍さん。安倍さ
んが総理になる前。左の古野さんとおっし
ゃるんですけど、この方を表彰する為に、
首相官邸に招待したんですね。何を表彰し
たか。地元学的に言いますと、捨ててある
ものを活かして大成功した事例です。島根
県江津市旧桜江町。桑茶生産の町。即ち、
桑の葉っぱを活かしたんですね。地域には
広い面積の桑の畑があったんですけども、
なぜあったか。養蚕がさかんだったんです。
でもご存知のように養蚕っていうのは、もうほとんど今、日本ではされていません。即
ち、この地域の畑は全て捨てられていたんです。何にも活かせなくて。でもかつては大
産地だった。行政は年間6千万かけて、この木を全部ユンボで抜いて、畑に変えていっ
たんですね。それが100ha くらいあるわけですよ。そんなの変えきれませんよね。そ
れでゴボウの産地にしようと思ったんですけども、目論見通りにいかなかった。なぜ、
ここにこんな大きな面積の桑畑があるのか、という事に注目したIターンの古野さん。
これを産業にしてみたい、という事を言ったんですね。農協に相談したんですけど、「何
だそれ」と、全然相手にされなかった。でも彼は見事に、
結論から言うと、100ha を超えました。よみがえった桑畑。桑茶です。それから粉
にして製薬メーカーに売っています。今も150ha 解消されて、売上も3億を超えまし
た。驚く事は500ha を目標にしていて、土建業の人たちも参入して、耕作放棄地がな
くなりました。周辺地域の人までを入れると600世帯がこの産業に少なからず関って
います。全部放棄されていた畑です。
いろんな驚く事あるんですけど、この古野さんと話をすると、桑の葉っぱを納品して
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頂く方々が生きていける価格で買ってあげたい、って言うんです。相場には左右されな
い、商品作りをしています、と言っていました。1番驚いたのは、地域の人材を積極的
に登用しているんですけども、中山間地の山奥です。私、本当に驚きました。古野さん
曰く、「地域の人材を使うって、どういうことかわかる?」って言われたんですよ。「いや
ぁ、いらっしゃる方を使うって事ですよね」って言ったら、「そんなんじゃない」って言う
んです。その地域で残っている人材っていうのは、ほとんど土建業に携わっている方々。
特にそこで若くして働いていらっしゃる方っていうのは、非常に厳しい条件の中でやっ
てらっしゃる方々。こういう人達が働ける仕事を作るのが、こういう地域の産業なんだ
って彼は言い切っています。60名ほど働いています。土建業の方が12社参入して、「儲
からない。儲からない。」って社長さんとかが愚痴を言うんですって。古野さん言うんで
す「儲からないって言っても、この十年間、倒産しなかったじゃないか。人を辞めさせな
くて済んだだろ。人件費っていうのは村の給料なんだ。そういう風に考え方を変えろ。」
って言っているんです。この言葉に私、感動しました。地域を元気にしていくって言っ
た時に産業の新たなあり方って、こういう事なのかな、って思いました。彼も言いまし
た。「地域資源って言うのは、捨ててある物までを組み合わせて全てマネジメントする、
これが最も重要だ。そうじゃないと、お宝だけだと収奪が起こって、持続ができない。」
って言うんです。捨ててあるものこそ使うってことが重要、こういう事をおっしゃって
いました。今では500ha まっしぐら、周辺地域まで、美しい里山の風景が戻って、地
域の人たちの誇りを取り戻すことが出来た、とこういう事です。
いろんな地域で似たような話が増えていまして、これは益子というところで馬場さん
という方がやっている『スターネットカフェ』というんですけど、40キロ圏内でかつ
て昔からあったものを使い、昔から使われた方法で物をつくって販売されています。今
ではそこは、年間4万人ぐらいがレジを通過する拠点になっています。物を販売してい
る。
あるいは、先日、テレビでやっていましたからご存知の方もいらっしゃるかもしれな
いけど、山形新庄の『アルケチャーノ』っていうイタリア料理屋さん。ここの奥田さん
ってすごい人なんですよ。食べ物・食事っていうのが真ん中にあることによって、地域
の一次産業が元気になる。その為にやっているんですよ。
『アルケチャーノ』ってイタリ
ア語に聞こえると思うんですけども違うんですよ。山形弁なんです。
「ここに何でもある
からね」っていうのが『アルケチャノ』っていうんですって。即ち、奥田さんは、この
地域にある食材だけを使ってレストランをやっているんです。こういう事が、「足元を見
る」ということがいかに重要か今日はいろいろお話ししました。
最後に、最近1番ビックリしたのがこれ。東京の博報堂という大手の広告代店が出し
ているブランド化の本に、「大切なことは、自分達の地域を深く見つめる事。強いコンセ
プトは、そこから生まれる。特に住民参加の地元学が1番重要だ」って書いてあったんで
す。
「えぇーお金儲けしか考えていない博報堂すらこんな事言い出したか」って、これ本
当に私驚いたんです。
さて、最後です。これから重要な自治の方法を一つ提言しておきます。皆さん区長さ
ん自治会長さん、こういう方が今日は多いです。これは地域の守りを固める為には、も
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のすごく重要な機能です。これは是非、大切にしてください。但し、自治会長さんは、
ほとんど男性ですね。全国どこへ行っても区長さんは男性です。どうしてか。一軒一軒
戸主が代表で出て選ばれて区長さんになります。どこでもほとんどそうです。それから、
もう一つ重要なのは、だいたい会長さんは一年か二年交替ですね。これは、どういうこ
とか。慣れてきて新しい事をやろうとしたら交替です。即ち、新しいことをやるな、と
いう仕組みです。守りなさいという事です。やりたくてもできないんですよ。
前回紹介された、「やねだん」の豊重さん。彼は10年間を約束されてやったんです。
10年できないんだったらやりません、と彼は最初に言っています。こういう話です。
守りだけでは、なかなかこれから難しいですね。伊勢市が小学校単位・中学校単位、
ちょっと広域でやろうっていうの、これ大正解だと思うんですよ。攻めるためには広域
です。集落単位ではなかなか難しい。攻めの自治と守りの自治。即ち、守りの活動と攻
めの活動は両輪で必要だと私は思っています。それが両輪で動いていく。即ちですね、
攻めの活動は広域で、守りの活動は集落単位でやる。尚且つ、攻めの活動は、一人一票
にしてくださいね。高齢者の方も女性の方も子供も、みんな入れる権利を有してやって
いく。守りは従来どおりで結構です。攻める時は一人一票、これ基本にして頂きたいと
思います。いろんな協議会をこれから立ち上げたり、いろいろされると思うんですけど
も、そういう時は積極的に女性に声をかけてください。従来、発言ができなかった人達
も取り込んでやっていくと、女性の方が先に走ると楽ですよ、本当に。成功していると
ころはそんなところです。本当に思います。それを地域の行政、伊勢市さんが支えてい
く、事務局として支えていくっていう構図が絶対必要だと思います。是非、そういう形
でやって頂きたい。
最後に、馬場さんという『スターネットカフェ』という事をやっている、横文字なん
だけど、ものすごい日本らしい事をやっている方が言いました。「今の時代は誰もが他所
のもので他所のことをやっていて、その結果、誰もが幸せになっていない気がする。都
会は何でもありだけど、実は全てがまがい物。大切なのは、自分の生き方と自分が生き
るこの場所なんだ。ここで生きる覚悟を持って、ここを良くしていこう。孫の代まで、
もっともっと良くしていこう。こういう考え方を持って是非やる必要がある」。この馬場
さんという方は実は、15年前は西武流通グループの全てのディレクションを社長に代
わってやっていた人間です。パリと香港と東京に家を持ち、ファーストクラスで移動し、
そういう人間が、もう今までのマーケティング的なやり方では一切ダメだ。足元を見て
それを活かすことこそ重要だ。と言い切ってそういう暮らしに変えた人です。消費者ニ
ーズとかマーケティングとかそういう言葉に惑わされないんです。もうそれはダメです。
是非、足元を見直す事から自治を組み立てて頂きたいという、
『地元学』の基本の話をさ
せて頂きました。
以上で私の話なんですが是非、伊勢の神宮ということを大切にして頂きながら、やっ
て頂きたいと思います。私、実は自分の家系が御師のかつて家系なものですから、伊勢
の神宮っていうのが全国にどれだけ大きな影響を、ベースを作っていたかっていう事を
知っている。ここを伊勢は、本当の意味での宝として、そこからいろいろな事をやって
頂くのが、大きな成果に繋がるんじゃないかな、という風に個人的には思っています。
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是非、皆さんの活躍を期待しておりますので宜しくお願いします。まず講話の方これで
終わります。ありがとうございました。
〇グループ討議・・・・地区別グループに分かれて、それぞれの地域で困っているもの、捨て
てあるような資源、地域でもっと伸ばしたい資源を話し合い、各自付箋に記入。それ
ぞれの資源を、講師の指示のもとでグループ分けし、順位付けを行った。これを、
「意
見の相場」と呼んでいる。地域の方々が、自分たちの足元をどのように感じているか
の目安となる、地元学の入り口として参考にしてください。
※結果は下記の通り
遊休地が増えている
・遊休農用地の増加
・休耕田
・耕作放棄地
110点(1位)
自然資源 77点(2位)
・水穴
・鷲嶺
・竜ヶ峠
・源氏蛍
・汁谷川に生息する絶滅危惧種の魚貝類(タナゴ、アブラボテ、ホタル)
・横輪桜
今までの歴史、文化の継承 75点(3位)
・行事(盆踊り)に対する住民の協力
・一色能、通能を育成
・小俣町の歴史文化をいかに継続するか
・地域の伝統、祭りごとの継承
・芸能祭(古市歌舞伎)
・かんこ踊り(円座・佐八)
・夏祭り(盆踊り)をもっと盛大にやってい
きたい
・各自治区の伝統、祭り
・祭(祇園)
・外宮
・文化遺産が多い(神社、寺など)
・ミニ姫路城
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農作物がある 66点(4位)
・わら
・横輪いも
・蓮台寺柿の継承
・伊勢たくあん
・梨の産地
・地場産業の振興(朝熊小菜)
空き家 58点(5位)
・老人家庭が目立つ(空家がちらほら)
・空き家(6件)
・空き地(2件)
・住宅敷地内の竹やぶ放置
自治会活動の充実 57点(6位)
・自治区(会)活動の充実
・地域の繋がりが弱い(自治会・お木曳き)
・地域の組織化の維持
・地域の人同士が集まって話す機会、汗をかく機会が少ない
・高齢化による地域活動
・地域の人が参加するものが少ない。参加しない。一緒に汗をかくことで元気になれる
・親子会の活動が停滞。広域の親子会の活動ができないか。
・明倫学校区の良好なコミュニケーション
歴史ある風景 53点(7位)
・氏神様の参道にある立派な松(樹齢400
年)
・久昌寺(平知盛)
・赤井神社
高齢化の進行 49点(8位)
・高齢化(老人が多い)
・独居老人世帯
・高齢者世帯
・台風、地震が起こったときどう助け合うのか。
・お年寄りだけの家は何かあったら困るのでは。買物等いつまでできるのか。
きれいな風景 41点(9位)
・近くに宮川堤のきれいな風景がある
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・朝熊山の風景
店舗の空き家 19点(10位)
・商店、百貨店、空き店舗(道路に向いてない)
・明倫商店街(宇治山田駅前)
・空き店舗の利用
・店舗の空き家
跡地利用 19点(10位)
・祝祭博の跡地利用
山林放棄 19点(10位)
・山林手入れ放棄
・山林の管理
・山が荒れている
海や川の資源 17点
・流木
・貝がら
・川が汚い(空缶、ペットボトル、油のかた
まり)
・腐った海草
海や川の資源が少なくなっている
・海があるが、魚が取れない
16点
お木曳き 15点
・お木曳きの木遣りの保存
方言 15点
・方言を大切に
公民館の利用 14点
・公民館がもっと利用できないか(カラオケ、
役員の会議以外)
勢田川の浄化 13点
・勢田川の浄化と周辺の活性化
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手づくりのお土産 12点
・地元のお土産(手づくり)
元気な高齢者 11点
・元気な高齢者
観文の利用 8点
・観文の利用
用水路が使われていない 8点
・今は使われていない用水路(きれいな水)
・米山用水路
・幹線排水路の泥の堆積
遊歩道 8点
・高麗広の遊歩道(以前は川沿いに歩けた)
世古 6点
・一方通行、世古、道路
・世古 ⇒ コミュニケーション
墓の管理 5点
・墓の管理
駅前広場 4点
・JR 伊勢市駅前広場
竹林荒廃 4点
・大仏山(県)の竹林が荒廃している
獣害 3点
・猪、猿、鹿
宮川の花火大会 3点
・宮川の花火大会
廃船 2点
・廃船
・腐ったのり網
20
・錆びついた船具類(いかりなど)
桜並木の手入れ
・宮川桜
2点
山道の整備 2点
・山道の整備
トンネル
・トンネル
学校多い
・学校多い
若人が住みたいまち
・若い人が住める、住みたいまち
21
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