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上 海 研 修 - 外国語学部|大阪大学

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上 海 研 修 - 外国語学部|大阪大学
上
海
研
修
2015 年 3 月 15 日から 3 月 28 日にかけて、中国語専攻の一年生を対象とした「上海(同
済大学)中国語実践&文化体験プログラム」が実施され、16 人が参加しました。
私たちが今回の研修で経験した様々な出来事と、それらについての感想を
Ⅰ同済大学 Ⅱ授業
Ⅲ文化体験
Ⅳ観光
Ⅴ食事情 Ⅵ交通事情
Ⅶ研修を終えて
という 7 つのテーマに分けて紹介していきたいと思います。
Ⅰ同済大学
同済大学は上海でトップ 3 に入る大学の一つである。敷地はかなり広大で、構内にはテ
ニスコートやバスケットコートなどがある。校門へと続く道には桜が植えられ、私たちが
滞在していた間も多くの人が写真を撮ったり、花見を楽しんだりしていた。中国の大学は
見たことも訪れたこともなかったが、日本の大学との違いに驚く点が多々あった。学生数
や敷地の広さは言うまでもないが、大きな違いの一つに、学生がみな寮で生活していると
いうことがある。構内にはたくさんの学生寮があり、大学内も生活感にあふれていた。
(近藤玲奈)
中国の大学生は故郷を離れて寮で暮らす
場合がほとんどであるらしく、大学の構内に
はたくさんの学生寮がありました。学内には
学生寮だけでなく食堂やスーパーマーケッ
ト、自転車屋さんや携帯ショップに至るまで、
大学生が生活するための施設が充実してお
り、さながら一つの街のようでした。
(岩谷翼子)
留学生寮には近隣のアジア諸国のみならず、欧米やアフリカからの留学生が多数滞在し
ていました。さらにすぐそばに「同済大学駅」という地下鉄の駅があり、遠方へも簡単に
移動することができました。
(片山弥生)
Ⅱ授業
先生は日本語がわからないため、本当のネイティブの授業でした。話すスピードが速く、
集中して聴かないと聴き取れません。現地の中国語に浸ることができましたが、まだまだ
勉強が足りていないと痛感しました。(田中將太)
中国語の授業では「よく聞き、よくしゃべる」が口ぐせの先生のもとで、様々なことを
学びました。授業の内容自体は1年生で習ったものばかりでしたが分かっているつもりで
も発言できないということが繰り返しあり、やっているつもりでも復習不足なのだと反省
する、いいきっかけとなりました。
(西野怜美)
私たちの授業を担当してくださった孫先生はとても優しく、授業は毎回和やかな雰囲気
の中で行われた。日本でいる時よりも多く生の中国語に接することができて、よい授業だ
ったと思う。そして、たとえ中国語が拙くてなかなか伝わらなくても、伝えようとするこ
とが大切だと感じた。先生もそのような姿勢で授業を行ってくださったので、失敗を恐れ
ずに積極的にコミュニケーションを取ることができたと思う。(近藤玲奈)
中国語の授業は日本で受けている中国語の授業とさほど変わりはなかったが、先生が授
業中に中国語しか話さないので、授業を受けながらリスニングの訓練をしているという感
覚であった。また、授業の内容も実践的なものが多く、習った表現を留学中に使うという
こともあった。
(瀬谷和篤)
Ⅲ文化体験
中国語の授業が終わると、中国の文化体験
の授業が行われ、太極拳や古琴、書道、水墨
画、切り紙など中国の様々な伝統文化を体験
することができました。
授業の後に行われた文化体験も魅力的な
ものが多かった。特に興味を持ったのは水墨画と太極拳だった。もともと書道が好きだっ
たということもあり、筆と墨を使った水墨画には強く惹かれた。墨の量を微調整したり線
の太さを変えたりするのが難しかったが、本場の筆遣いを体験できたのはいい経験になっ
た。太極拳は、動きを覚えるのに時間がかかったが、なれてしまえば疲れず適度に体を動
かすことができるので、毎日続ければ、いい運動になると感じた。(瀬谷和篤)
切り紙は、日本で時々見るような折り紙の延長のようなものではなく、元は一枚の紙だ
ったとは思えないような細やかできれいな作品を見せていただき、本当に感動しました。
(西野怜美)
Ⅳ観光
中国語の授業や文化体験を終
えると、それぞれが自由に上海の
街を観光する時間がありました。
観光では、東方明珠塔に始まり、
魯迅博物館や豫園など様々な上
海の名所を訪れることができた。
その各々の場所によって雰囲気は全く異なり、それを感じるのも楽しかった。東方明珠塔
上海の有名な観光名所にほとんど行けた気がしていたが、実際もっと多くの観光名所があ
り、次に上海に行く機会にぜひ行ってみたいと思った。
(岡田詩織)
個人的に本屋には行くべきだと強くおすすめする。本屋はとても広く、ずっといても飽
きないほど楽しかった(実際、私は友達と 2 回も同じ本屋に行った)
。私は、先生が推薦し
てくださった辞書や現地の本、
日本語から中国語に翻訳された DVD や漫画を買って帰った。
これらが、楽しく中国語を学び、中国という国を理解する一助になればと思う。
(近藤玲奈)
魯迅記念館は公園の中にあり、魯迅公園にはほかにも魯迅のお墓など、魯迅記念館に入
らずとも見ることのできるものが多かったので、いい勉強になった。特に、その公園には
たくさんの人がいて、中国の人々がどのようにして自由な時間を過ごしているのかについ
て知ることができた。何人かで集まって話をしたり、楽器を演奏しながら歌を歌う人、公
園の器具で体を動かす人など、中国の日常生活についてよく知ることができた。
(瀬谷和篤)
上海の観光地はほとんど回りまし
たが特に豫園が最も印象に残ってい
ます。風流な中国庭園は歴史を感じ、
緑豊かで心が安らぎました。そこで私
は初めて値切り交渉をしました。ある
場所では 200 元で売られていた人形
が別の場所では 50 元で売られており、
しかも 50 元からさらにまけてくれる
という状況にも遭遇し、値段の幅に驚
きました。簡単に買ってはもったいな
いと感じました。(田中將太)
また、土日を利用して杭州・蘇州へショートトリップに出かけました。杭州・蘇州は自
然が豊かで都市部にはない趣があり、気持ちをリラックスさせることができました。
杭州・蘇州では、いろんな観光地を巡りました。ガイドさんがその観光地や、そこにあ
る建物について詳しく説明しながらガイドしてくれて、とても勉強になりました。特に印
象に残ったのは杭州の西湖です。お昼に行ったときは船に乗って湖からの景色を楽しみま
した。そして夜には、
「印象西湖」という水上ショーを見ました。このショーがとてもきれ
いで、よかったです。(豊田麻帆)
研修の中日には杭州と蘇州へ行きました。霊隠寺や獅子林など多くの場所を訪れました
が、特に印象に残っているのは西湖でみた印象西湖です。光と音楽で彩られた水上で行わ
れる幻想的なショーに時間を忘れるほど引き込まれました。もし機会があるなら是非もう
一度見たいと思いました。
(片山弥生)
Ⅴ食事情
上海で滞在した二週間で、学食のほかにも街の屋台やショッピングモールのフードコー
ト、ホテルのレストランなど、様々な場所で食事をする機会がありました。
昼や夜は店内でご飯を食べることのできるお店が、朝には小さめのカウンターのような
ものを店の前に出し、包子を蒸したり葱油饼を焼いたりして、売っています。そのような
店は、テイクアウトが殆どです。上記の他にも、煎饼果子や粽子、粥など、店によって様々
なものが売られています。中国の料理はとても美味しいのですが、日本のものと比べ味が
濃く、なにより真油腻(とっても油っこい!)のです。食文化の違いには、興味が尽きな
いなと感じました。
(大西明果)
授業後はキャンパス内の食堂や近くのレストランで昼食をとりました。学食は日本円で
150 円から 200 円くらいでしっかりと食べられました。レストランはとても美味しく味付け
が日本人でも自然に受け入れられるものでした。
(田中將太)
上海料理は脂っ気が多くかつ味も濃く、一方
で蘇州料理は味付けが薄く日本料理に近い味
付けでした。省が違うだけで味付けも変わるの
で多様な食を楽しむという目的で行くのもお
もしろいと思います。人によっては二週間ずっ
と中国の食事が口に合わない人もいましたが、
そういう人は大学内や近くにあるコンビニや
洋食店や日本料理店、ファストフード店を利用
していました。
(青木良秀)
Ⅵ交通事情
交通という面からも、日本
と中国の違いを随所に感じ取
ることができました。
上海の主な交通手段はバス、地下鉄、タクシーですが主に地下鉄は使いやすいと思いま
す。日本における東京の地下鉄のように綺麗に整備されており、目的地も分かりやすいで
す。有名な観光地のすぐそばに大体駅はあるので地下鉄だけで事足りると思います。同済
大学の正門をでてすぐの所に同済大学駅もあり非常に便利ですが、一つ気をつけるとすれ
ば終電が早いです。
(青木良秀)
上海に限らず中国では、道路の信号が赤になっても右折車だけは右折が可能だそうです。
さらに、上海の道路では特に原付の信号無視が横行しており、信号が赤であろうがお構い
なしに直進してきます。これらのことは歩行者が上海で横断歩道を利用する上で特に注意
しなければならないことです。日本と同じ感覚で横断歩道を渡っていては右折車や原付に
轢き殺されてしまいます。右折車や信号を無視する原付には注意が必要で、交差点を通る
時には危険が伴うでしょう。
(植田浩平)
空港から滞在先である同済大学に向かうため、バスで移動したのですが、右側通行なの
はもちろん、日本と比べると運転がかなり荒いように感じました。歩行者優先ではなく車
優先の社会ですし、なによりクラクションがあちらこちらから聞こえて来て、最初は横断
歩道を渡るのも怖かったです。
(鍛治諒)
上海研修の最終日、私たちが関西国際空港に戻るために乗った飛行機は定時から二時間
弱遅れて出発しました。
「飛行機の遅延は中国ではよくあること。中国国内には空港がたく
さんあるから、どこか一か所で出発が遅れるとそれにともなって他の空港でもどんどん遅
れが出るのよ。
」と授業中に先生が話されていたのを思い出しました。
(岩谷翼子)
Ⅶ研修を終えて
現地で生活をすれば自然
と中国語を話せるようにな
るだろうと思っていた自分
にとって、いくら中国に行
こうと自分から中国語を使
い学ぼうとしなければ中国
語の運用能力は上達しない
ということを身をもって体
験できただけでもこのプロ
グラムに参加した意義があ
ったと感じる。現地の人同
士の会話、地下鉄で流れる
アナウンス、あらゆる広告や商品名、なにもかもが学習の対象で、「生きた中国語」を学ぶ
機会にあふれている環境は言語学習に一番適していると感じた。
(上田颯季)
現地の人々は、一見冷たい態度で怖い印象だったが、こちらが中国語で質問すると優し
く教えてくれて、実際には温かく接してくれた。今回の研修で、自分の語彙力のなさを実
感したので、またこれから中国語を学び、語彙力をつけた上で、再び上海に行きたいと思
う。
(久武春香)
この研修を通して得たもっとも
大きな収穫は、中国を好きになれ
たことです。日本に帰ってきてみ
ると、愛想のなかった店員さんも、
いつも汚れている食堂も、日本と
は違って随分味が濃くてあぶらっ
こい料理も、すべてを恋しく思う
自分がいました。これらは今回の
研修に参加しなければ間違いなく
得ることができなかったものです。
(西野怜美)
日本に興味を持っている人が多いということも新たな発見でした。書店の外国語学習コ
ーナーに行くと、英語の次に多いのが日本語の参考書でした。街中の人も積極的に日本語
を使って話しかけてきてくださいました。豫園には最新の日本のギャグからことわざまで
次から次へと口に出して語りかけてくるご年配の方もいました。その方は独学で日本語を
勉強しているそうです。日本のメディアでは中国の「反日」的な要素が取り上げられるこ
とがしばしばですが、私が今回出会った人々は例外なく皆さん本当に優しく接して下さい
ました。このことが私にとって、今回の上海研修で最も嬉しかった点です。
(輿水凜)
研修を通じて何より驚いたのは私たち日本人を嫌がるような中国人に会わなかったこと
です。寧ろ日本について詳しく、関心を持っている中国人が多かったです。魯迅公園で会
った一人のおじいさんが私に対して言った、
「政治や歴史の上では日本と中国は仲が悪いけ
ど僕たちは日本人が好きだよ!」という言葉がとても心に残っています。言語が理解でき
たら更に理解できることも増えるのだと確信しました。
(青木良秀)
実際に現地に行き、様々な人とコミュ
ニケーションを取り、文化に触れる中で、
もっと中国を知りたい、中国語を理解し
話せるようになりたいと思うようにな
った。教科書だけでは見えてこなかった
実物大の「中国」に魅了されている自分
がいた。私の中国語はまだまだ十分なレ
ベルではないが、様々な人と話し、コミ
ュニケーションを取ることの面白さも
改めて感じることができた。これからは
もっと真剣に貪欲に勉強に取り組みた
い。
(近藤玲奈)
以上が、私たち 16 名の研修を終えての感想です。
この二週間での経験は私たちにとってとても刺激的で、学習意欲の向上にも繋がる大変
貴重なものとなりました。中国について様々なことを知り、それぞれが自分の今後の課題
を見つけることができました。
最後に、今回の研修に関わってくださったすべての皆様に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
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