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スローフードジャパン燗酒コンテスト金賞酒紹介 鳴子温泉どぶろくの旅

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スローフードジャパン燗酒コンテスト金賞酒紹介 鳴子温泉どぶろくの旅
年4回発行(9月・12月・3月・6月) 2011年新年号 第4巻第2号(通巻14号)
本格的な酒情報が満載のホームページをご利用ください。
酒のイベント 情 報 は こ こ か ら ゲット
2011
新年
酒文化研究所のホームページでは、
どこで、
どんな酒の催しがあるかカレン
ダーでお知らせしています。トップページ
(右図)
下方の左サイドにある
「イベ
ント情報」
をクリックすると、
カレンダーが表示されます。イベントの詳細は
下欄に掲載されています。
酒 文 化 研 究 所のホームページのご案 内
元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン
!
http://www.sakebunka.co.jp/
名様
5
酒文化研究所のホームページの「さけ通信」読者プレゼントコーナーより応募いただけます。 http://www.sakebunka.co.jp/
携帯電話からは http://sakebunka.jp/m/ また、
郵便での応募は、
住所・氏名・年齢・電話番号・希望のプレゼント・
「おすすめの春のおつまみ」
もしくは本号
への感想を記入の上、
以下にお送りください。お寄せいただいた感想は読者欄で使わせていただく場合がございます。応募締め切りは2011年3月19日
(当日
消印有効)
、賞品の発送をもって発表に替えさせていただきます。
なお、当プレゼントには20歳未満の方は応募できません。
○郵送の場合 〒101-0032 東京都千代田区岩本町3-3-14 CMビル 酒文化研究所 読者プレゼント係
本誌は全国の酒専門店600店で入手できます。詳細は酒文化研究所
ホームページ
(http://www.sakebunka.co.jp/)
で。バックナンバーも
ご覧いただけます。
次号予告
次号春号は
3月20日発行です!
実はすごい甲類焼酎
特集…
酒と料理のぴたぴたサイエンス/酒飲みの健康学/
にっぽん湯めぐり酒めぐり/世界の酒場から/クリアアイ/
ためしてMI
X/お酒DEクッキング/読者からの手紙
季刊 さけ通信 2011年新年号 2010年12月10日発行 第4巻第2号
(通巻14号)
発行人:狩野卓也 編集長:山田聡昭 アートディレクション:株式会社アドアーツ 印刷・製本:竹田印刷株式会社
発行:株式会社酒文化研究所 〒101-0032 東京都千代田区岩本町3 - 3 -14 CMビル TEL 03-3865-3010 FAX 03-3865-3015 http://www.sakebunka.co.jp/
読者プレゼント
❶ 松竹梅〈 白壁蔵〉生酛純米 640㎖ &
名様
5
タカラ料理のための清酒 900㎖のセット
「タカラ料理のための清酒」を
使ったおいしい料理に
ぴったりの食中酒
「松竹梅〈白壁蔵〉生酛純米」を
宝酒造
:
お楽しみください。
提供
❷ トリス〈 エクストラ 〉700㎖
ハイボールでおいしいことを目指した
ウイスキー。さわやかな香りと
キレのよいあと味が特長。
名様
5
:
サントリー
2
提供
❸ 燗酒コンテスト金賞酒 本
点の
5
スローフードジャパン燗酒コンテスト
二〇一〇の金賞受賞酒
金賞受賞蔵元各社
:
なかから二本を
(銘柄の指定はできません)
提供
❹ 福正宗 純米にごり酒 しろき 720㎖ 5名様
常温で保存できる純米酒の発泡性にごり酒。
・ ・ ・
乾杯は「まったりしゅわしゅわ
しあわせしろき」で。
:
提供 福光屋
❺ 燗酒コンテストオリジナルぐい飲みペア 5名様
オリジナルぐい飲みをペアで。
スローフードジャパン燗酒コンテストの
人と社会にとってよい酒のあり方を考える
応募方法
手のひらにすっぽり収まるやさしい
本気で味わう濁酒
スローフードジャパン燗酒コンテスト金賞酒紹介
鳴子温泉どぶろくの旅(宮城)/酒鍋でほっかほか
鍋はトリハイで乾杯!/ニューヨーカーはサケがお好き
発行
酒文化研究所
特集
フォルムが人気です。
提供
:
清 酒のにごり酒 、どぶろく 、韓 国のマッコルリはどれも穀物からつくる濁酒です。
味はスッキリしたもの、とろりと濃厚で甘いもの、発泡性の爽やかなものなど、バラエ
ティ豊か。冬 場はたくさんの濁酒が出回ります。いろいろ飲み較べてみましょう。
◀まだぶくぶくと発酵している
どぶろくは冷やして
◀マッコルリを
カラフェで。
濃いものは
オンザロックスも
▲清酒のにごり酒は
燗もおいしい
清酒のにごり酒。オーソドック
スな甘く濃いタイプ(右)
と辛く
軽いタイプ( 左 )。 左のしろき
は発泡性がある
違いは原 料 と 濾 過の有 無
濁酒でよく目にするのは清酒のにごり酒。
清酒が澄んでいるのは濾して酒粕と酒を分
離、 さ ら に 澱 を 底 に 溜 め て 抜 き 去 っ て い る
か ら で す。 に ご り 酒 は 荒 く 濾 過 し て 酒 に 粕
が 混 じ っ た 状 態 の も の で、 ど の く ら い 粕 を
残すかは狙った味で変わってきます。
ど ぶ ろ く は 清 酒 と 同 じ く 米 が 原 料。 蒸 し
た米に米麹と水を加えて発酵させただけの
も の で、 一 切 濾 し ま せ ん。 も と も と は 米 の
形 が そ の ま ま 残 っ た 粥 の よ う な 酒 で す が、
最近は米をよく溶かした滑らかなものもあ
ります。
韓 国 の マ ッ コ ル リ の 伝 統 的 な も の は、 麦
の 麹 を 使 い ま す。 米 や 小 麦 粉 の ほ か、 粟 な
どの雑穀や芋を加えるものもあります。
ア ル コ ー ル 度 数 は、 に ご り 酒 と ど ぶ ろ く
は 清 酒 と 同 じ 一 五 度 く ら い で す が、 一 〇 度
以 下 の ラ イ ト タ イ プ も 増 え て い ま す。 日 本
で売られているマッコルリはもっと軽くて
七度前後です(左表参照)。
甘・酸・泡・触のおいし さ
清 酒 と 比 べ た 時 に、 濁 酒 の 味 わ い の 特 徴
は 甘・ 酸・ 泡・ 触 に あ り ま す。 甘 酒 を 思 わ
せ る 麹 由 来 の 甘 み の う ま さ、 ヨ ー グ ル ト の
ざ ま な 表 情 を 見 せ る 米 の 舌 触 り。 こ の バ ラ
せ る に は 熱 処 理 し な い「 生 」の 状 態 が よ く、
は、 発 泡 性 は あ り ま せ ん。 炭 酸 ガ ス を も た
濁酒のおいしさの要素に発泡性をあげま
し た が、 常 温 で 流 通 し て い る 商 品 の 多 く に
シュで爽やかな味わいは格段においしいも
ら、 迷 わ ず に 試 し て み て く だ さ い。 フ レ ッ
も し、 酒 蔵 見 学 や ど ぶ ろ く 特 区 の 農 家 レ
ス ト ラ ン で、 生 の 濁 酒 を 飲 む 機 会 が あ っ た
よ う な 健 全 な 酸 味、 ア ル コ ー ル 発 酵 で 発 生
ンスが濁酒のおいしさと個性をつくります。
食卓へ届けることがたいへん難しいのです。
■ 濁酒の原材料と製法の違い
日本の酒税法では清酒とどぶろくを分けるのは濾過の有無。
また、特区でのどぶろく製造は、農家自作の米を原料とするこ
とが条件
どぶろく
マッコルリ
主原料
米(醸造用
アルコール)
米(雑穀)
米・小麦粉・
雑穀・芋
麹
米麹
米麹
麦麹(米麹)
濾過
あり
なし
なし
一般的
製品の
アルコール
度数
8 度前後と
15 度前後
8 度前後と
15 度前後
加水して
7 度前後
グルト風味のにごり酒が楽しめます。
飲み方は、にごり酒は冷やすかオンザロッ
ク ス が 一 般 的、 し っ か り つ く ら れ た も の は
マッコルリの故 郷
のです。最高のものは現地でしか飲めない、
どぶろく特区を行く
日本に輸入されているマッコルリは加
熱 処 理 し た う え で、 加 水 し て ア ル コ ー ル
そこでおすすめしたいのが清酒のにごり酒
全国にどぶろく特区は一〇〇を超え
る。どの地区にもどぶろくをつくる農家
度 数 を 下 げ、 調 味 料 で 味 を 調 え た も の が
燗もおいしくいただけます。どぶろくとマッ
レストランや民宿があって、自家製のも
多 い。 伝 統 的 な も の は、 円 盤 状 に 固 め た
マッコルリの発酵甕
(二東酒造株式会社
'05年撮影)
麦 麹 を 使 っ て 仕 込 む。 麦 麹 は 今 も 市 場 で
のが飲める。
写真提供:ハイマート佐仲
どぶろく
「丹波与作」醸造元
兵庫県篠山市小坂459 - 3
☎079 - 593 - 0888
にごり酒
甘口のにごり酒を「大人のキリンレモン」で割って
みた。カルピスソーダを思わせる風味
簡単に手に入る。
レストランで提供するほか
瓶詰して店頭販売(通販不可)
どぶろくのピークは短い。上手な農家
の 最 高 の 時 期 の ど ぶ ろ く に 出 会 え た ら、
ソウルの京東市場売られていた麦麹
済州島の雑穀マッコ
ルリ。麦麹をくだいて
粟と水を加えて発酵
させる
それはとてもラッキーだ。
どぶろくも「蒸し」工程が大事
仕込みは寸胴。
本当に小規模だ
*いずれも加熱処理されない生タイプは発泡性がある
これも濁酒のおもしろさです。
麦麹、小麦粉を使うのがオーソ 農家自家製の力強いどぶろく
ドックスなマッコルリ
(中)。 左 ( 右 )のほか、最 近は酒 蔵が
は生米を使った独自製法のも つくるマイルドなタイプも登場
の。 日本の酒蔵から米100% (左)
タイプも発売された
(右)
の サ イ ダ ー( ま た は ソ ー ダ )割 り で す。 ヨ ー
甘・酸・泡・触 の 濁 酒
は、濃い味の酒肴がお
いしい 。 若 鶏と野 菜
の甘酢煮(右)、豚ロー
スの 味 噌 漬け( 酒 粕:
味噌を1:1)焼き
(中)、
セロリ・リンゴ・ドライフ
ルーツのヨーグルト和え
( 左 )を用意 。 豚の脂
がとにかくよく合った。
コルリは冷蔵庫で冷やすのがおすすめです。
す る チ リ チ リ と し た 炭 酸 ガ ス、 そ し て さ ま
特 集
14
生酛純米酒
焼肉
ヤキトリ
︵タレ︶
株式会社ワイン総合研究所
藤原正雄・渡辺正澄
さつま揚げ
お好み焼き
正月料理
︵煮物︶
甘らっきょう
ベッタラ漬
︿ 相性の良い料理 ﹀
太巻き
押しずし
いなりずし 酢豚
すき焼 天ぷら
アナゴずし
田楽料理
︵生卵︶︵天つゆ︶
ワインと料理の相性を科学的な視野か
ら切り込み、感覚で語られていたこの
分野に新境地を開拓。 後に株式会社
太田商店(東京都)の協力を得て、そ
の理論を清酒にも応用展開。
宮城県
(こってり系)
微発砲性
にごり酒
筆者プロフィール
わずかに炭酸ガスを含んだにごり酒はい
ろいろありますが、今回は酒田の銘酒 初孫
の﹁喝采﹂を例にお話します。
こ の 酒 は、 ま ず 伝 統 的 な 生 酛 造 り で し っ
か り し た 純 米 酒 を 仕 込 み、 発 酵 途 中 の 醪 を
粗 濾 し し ま す。 そ れ を 瓶 に 詰 め る と、 濾 さ
れ た 醪 は 瓶 の な か で 引 き 続 き 発 酵 し ま す。
こ の 時、 ア ル コ ー ル と 一 緒 に 出 る 炭 酸 ガ ス
は、 瓶 の な か で 逃 げ 場 が な く 液 中 に 溶 け 込
み ま す。 発 酵 の 進 み 具 合 を 見 て 所 定 の ガ ス
圧 に な っ た ら、 加 熱 し て 発 酵 を 止 め、 急 冷
して安定させます。
こ う し て ア ル コ ー ル が 九 度 台 と 低 く、 甘
味・ 旨 味・ 酸 味 の バ ラ ン ス が よ く、 味 わ い
深 い に ご り 酒 が 生 ま れ ま す。 発 酵 炭 酸 ガ ス
のフレッシュさが見事に調和した逸品です。
こ の 酒 の 料 理 と の 相 性 の 決 め 手 は、 炭 酸
ガ ス と 甘 味・ 旨 味 成 分 が 特 に 多 い 点 に あ り
ま す。 炭 酸 ガ ス に は 油 っ こ さ や 刺 激 味 な ど
をさっぱりと爽やかにする強い効果があり、
ま た、 甘 味・ 旨 味 成 分 に も、 香 辛 料 な ど の
刺 激 味 を 打 ち 消 し、 ま ろ や か な 味 わ い に 変
え る 効 果 が あ る か ら で す。 そ の た め 料 理 と
の 相 性 関 係 表 に 示 し た よ う に、 幅 広 い 料 理
とマッチしてくるのです。炭酸ガス・糖分・
旨 味 成 分 な ど が、 生 酛 純 米 酒 の 相 性 の 幅 を
左 側︵ 冷 旨 系 寄 り ︶へ 大 き く 広 げ ま す。 そ し
て 飲 用 適 温 の 幅 も﹁ 花 冷 え︵ 約 一〇 ℃︶﹂か ら
﹁ぬる燗︵四〇℃∼四五℃︶﹂までに広げます。
初 孫﹁ 喝 采 ﹂は、 シ ャ ン パ ン の よ う に 幅 広 く
料理に合う酒なのです。
すすみ、昼間からひとり二合も
飲んだでしょうか。
好天に恵まれて、鳴子温泉駅
まで雪道を一時間のウォーキ
ング。どぶろくで火照った顔に
冷気が気持ちよく、いい酔い覚
ましになりました。
和 え 物、 煮 物 な ど 七 ∼ 八 品 の
か ら だ そ う。 炊 き 物、 揚 げ 物、
は料理を残して捨てたくない
て く れ ま す。 完 全 予 約 制 な の
で収穫した野菜の料理を出し
米 を 使 っ た ど ぶ ろ く と、 近 く
お店は農家レストランの土
風 里 さ ん。 ご 自 分 で つ く っ た
お二人がベタ褒めです。
す。食道楽でかなりのグルメの
けたのはマスターの奥さんで
菜がとってもおいしいわ﹂と続
タ ー。﹁ お 料 理 も 上 手 ね え、 野
て る よ ﹂と か っ ち ゃ ん の マ ス
﹁ や っ ぱ り で き た て の ど ぶ ろ
く は う ま い ね え。 ピ チ ピ チ し
は、 ち ょ っ と 熱 め の に ご り 湯。
す。 樋 か ら 勢 い よ く 落 ち る 湯
翌日は鳴子温泉駅近くの共
同 浴 場﹁ 滝 の 湯 ﹂へ 立 ち 寄 り ま
もうとうとしてしまいました。
しょうか。気持ちよくて、今回
ら、どれくらい浸かっていたで
ちらと舞い始めた雪を見なが
の 湯 は あ ち こ ち に あ り ま す が、
が滑ります。ヌルヌル系の美肌
いう看板どおりヌルヌルと肌
身体を沈めれば、うなぎの湯と
にかけ湯してゆっくり湯船へ
い、すっぴんのお湯です。十分
け流し、加温も加水もしていな
駅からは送迎バスで宿の琢
琇さんへ。温泉つうのスーさん
定食は、素材がいいうえに熱々
湯冷めしないようにしっかり
が大のお気に入りの湯。原泉か
を出してくれるので、メンバー
温まって、身も心もぽかぽかで
ここは本当にすごかった。ちら
全員が大満足。清酒とはひと味
帰路につきました。 鳴子温泉
酒と料理のぴたぴたサイエンス
微発泡性にごり酒と正月料理の相性診断表
試しに鳴 子 温 泉へ。どぶろく 特 区ならではの楽しみです 。宿はうな
農家レストラン土風里 大崎市鳴子温泉字蓬田124
☎ 0229 - 84 - 6641 営業時間 11時∼14時
定休日 水・木 完全予約制
岩手県
秋田県
違う米のうまみのどぶろくも
炭酸ガス
糖分
旨味成分
60
55
50
45
40
35
30
25
20
[ 温 旨 系 ]
[ 中 間 系 ]
[ 冷 旨 系 ]
(さっぱり系)
15
10
《飲用適温》℃
5
ぬる燗
《コクの尺度》℃
伊達巻、煮豆、昆布巻き、里
芋の煮物、酢蓮など、甘みや
酸味のあるものが多い正月
料理には、微発泡性にごり酒
がぴたぴた合う。まずは少し
冷して10℃∼15℃でおため
しください。
ぴかぴかの野菜には
どぶろくがよく似合う
ぎの湯で有名な琢琇さん。では参りましょう。
泉質は強アルカリ性でありながら、
硫黄分を含む、
「ナトリウム−炭酸水
素塩・硫酸塩泉」。
名湯秘湯うなぎ湯の宿琢琇
大崎市鳴子温泉星沼20 - 9
☎ 0229 - 87- 2216
山形県
藤原正雄・渡辺正澄
食器提供:康創窯
☎ 0956 - 85 - 7268
http://www.kousougama.jp/
ほの甘く爽やかでチリチリとした炭酸ガスの刺激味がおいしい微発泡性にごり 酒。
このお酒にはどんな料理が合うのでしょうか?
ぴたぴた理論でご説明します。
♨
居酒屋かっちゃん常連客の温泉めぐり。今回は自家製のどぶろくを
にっぽん
湯めぐり
酒めぐり
う。加えて、より長い保温効果
からということもあるでしょ
うです。それは熱燗、ぬる燗だ
日本酒は冷えきった身体を
より早く温かくしてくれるよ
自省します。
み 方 を し て い る 自 分 に 気 付 き、
し、ついついビールのような飲
ル 好 き な 私 も、 日 本 酒 を 口 に
冬が来ると日本酒を飲む機
会が、より多くなります。ビー
になっている物質で、その数は
ノ酸はタンパク質の構成単位
その中で、最も栄養面で注目
されるのは アミノ酸 。アミ
だしているのです。
が日本酒独特の風味をかもし
成分が含まれています。それら
以外に一〇〇種類以上の有効
ころが日本酒は、アルコール分
んど成分はアルコールのみ。と
ランデーなどの蒸溜酒は、ほと
しょう。焼酎、ウイスキー、ブ
しかし、何より日本酒の大き
な特徴は 豊富な栄養成分 で
不調に効果を発揮します。
え性といった血行不良による
こりや冷
ように肩
のと同じ
受けた﹂
サージを
た﹂
﹁マッ
﹁入浴し
日本酒は
ますが、栄養素は残ります。
と、アルコールはとんでしまい
のです。料理に料理酒を入れる
倍もアミノ酸の含有量が多い
も得られる幸せです。実は、普
せではありません。下戸の人に
この日本酒パワーは、けっし
て飲める人のみが得られる幸
も活性化したのです。
一合 半︶飲んだときに、脳が最
日本酒を二〇〇∼三〇〇㎖︵約
飲 ん で も ら い ま し た。 す る と、
酒では六七㎖になる︶ずつ五回
なものを選び、二〇分ごとに同
イスキー、チューハイから好き
に日本酒、ビール、ワイン、ウ
脳機能研究所の研究報告が
あ り ま す。 二 〇、三 〇 代 の 男 女
高まります。
免疫機能が高まり、脳の機能も
日本酒をゆっくり味わう。ア
ミ ノ 酸 が 身 体 に 吸 収 さ れ ま す。
含まれているのです。
すが、 三 本 目はお湯を換えないと、
この徳利で二本飲んで一合半、 三
本で 二 合 強の俗 に言 う 適 量 で
酒 は 一 三 〇 ㎖ 入 り、 約 三 分 で
四 〇 ℃の ぬ る 燗 に な り ま す。 熱 い
ます。
テ ーブルで簡 単湯煎
燗すずめ
卓上で手軽に酒を湯煎する徳利
で す。 写 真 左 の 壺 の よ う な 容 器 に
湯 を は っ て、 右 の 徳 利 に 酒 を 入 れ
て湯煎します。肩の出っ張りが引っ
掛 か っ て、 徳 利 は ピ ッ タ リ 収 ま り
の が お 好 み な ら ば、 そ の ま ま も う
少し浸けておきます。
いくらも温度は上がりません。この
あたりがほろ酔いの目安ということ
でしょうか。
ま ろ や か で お い し い 湯 煎 燗 酒。
どうぞお試しください。
だ、 但 馬 杜 氏 井 上 源 司 杜 氏 の 渾 身 の 逸 品
を、どうぞぬるめの燗でお楽しみください。
厳選された米を紀ノ川の伏流水で仕込ん
いと思います。
選ばれるという快挙に、心から拍手を贈りた
のばかり一八四点です。そのなかから一番に
チの酒で燗をしてうまいのはこれ﹂というも
今回のコンテストのエントリー数は一一七
社から一八四点にのぼりました。酒蔵が﹁ウ
﹁香味が調和し後口がきれい﹂と評しました。
通酒よりも料理酒の方が約四
の
小
道具
もあります。
約二〇種。なかには体内で合成
さけ
その効果が皮膚の表面の血
液循環を良くし、お肌の健康に
できない必須アミノ酸もあり
料理にふつうの日本酒を用
いる方も多いと思いますが、栄
日本酒で脳が活性化
貢献するのです。また、日本酒
ます。必須アミノ酸は食物から
養面からは、料理には料理酒の
じアルコール量で一〇㎖︵日本
に含まれる有効成分の﹁アデノ
必ず摂らなくてはならないア
方がよいと言えそうです。
日本酒は温めておいしい酒の筆頭です。
﹁ 世界に冠たる燗酒を広く発信しよう!﹂と、
スローフードジャパンと酒文化研究所が
主催するのが燗酒コンテスト。
二〇一〇年の金賞酒のなかから
いち押しの逸品をご紹介しましょう。
今年、燗酒コンテストの頂点である大賞の
座を射止めたのがこの﹁褒紋 大吟醸︿イチ﹀
﹂
。
金賞選考会(一次審査)
和歌山市にある株式会社世界一統︵酒銘 世
界一統︶の大吟醸酒です。小規模な仕込みで
*結果の詳細は酒文化研究所ホームページ参照
じっくりと丁寧に醸す贅沢な酒を、コンテス
大賞選考会(最終審査)
トの最終審査会場に集まった一八〇名の一般
審査員は、
今年いちばんの燗酒に選びました。
この酒に投票した方からは﹁香りがよくて
まろやか ﹂
﹁軽快でスッと消える﹂などのコメ
エントリー数:43点(金賞上位のもの)
審査方法 : 広く一般から審査員を公募(参加費3000円)
し
180名が参加。金賞上位の43点を4グループに分け、
ブラ
インドで試飲して、
グループごとにおいしいと思ったもの
2点に投票。得票率が最高のものを大賞に選出
日時・会場:2010年9月22日
(水)
於 浜離宮朝日ホール(東京都)
大 賞 選 考 会では一 般の方が選 考
シートを手に真剣に試飲
ントが寄せられ、一次審査では酒造技術者や
絵付有田焼。2,000円(税込)
発売元:佐賀県酒造協同組合
☎ 0952 - 24 - 3201
応募総数:184点(117社)
金賞受賞酒:64点(スコアベースで上位25%・同点多数)
審査方法 : 湯煎で47℃まで加温。唎き猪口で専門家6人
がブラインドで唎き酒し7段階で評価。平均点で選考。
審査員 : 石川雄章(日本醸造協会)、高橋利郎(日本酒造
組合中央会)、木村克己(日本酒スタイリスト・ソムリエ)、
あおい有紀(唎酒師・フリーアナウンサー)、升本正(株式
会社升喜)、狩野卓也(酒文化研究所)
金賞選考会の審査員
ソ ム リ エ な ど 専 門 家 が﹁ 味 に 幅 が あ り 上 品 ﹂
-
シン﹂が血管拡張に、これまた
ミノ酸です。それが日本酒には
松井宏夫
ひ と 役 か う の で す。 そ の た め、
医学ジャーナリスト
醸 造 元 株 式 会 社 世 界一統︵ 和 歌 山 県 ︶
希 望 小 売 価 格 500㎖ 1100 円︵ 税 別 ︶
問い合わせ TEL 073 433 1441
-
燗酒大賞
褒 紋 大 吟 醸︿イチ﹀
スローフードジャパン燗酒コンテスト2010の大賞は
「褒紋大吟醸〈イチ〉」に。
おいしい燗酒には大きく三つのタイ
プがあります。ひとつは﹁なめらか万能
○
△
ちょっとした工夫でおいしくできます。写真のよう
燗 の 仕 方 は 湯 煎 が 一 番で す が 、電 子レンジでも
飛騨古川に銘酒あり。その名は蓬莱。
若 山 牧 水 氏、 司 馬 遼 太 郎 氏、 武 満 徹 氏
◎
な ど、 飛 騨 を 訪 れ る 文 人 墨 客 に 愛 さ れ
タ イ プ ﹂で、 本 醸 造 酒 や 上 撰 と 表 示 さ
(純米)吟醸酒
た こ の 酒 が、 満 を 持 し て 全 国 市 場 に 飛
れ て い る 商 品 に 多 く 見 ら れ ま す。 熱 燗
︵ 五 〇 ℃前 後 ︶で お い し い の は こ の タ イ
○
吟醸すっきりタイプ
び 出 し ま し た。 原 料 の 米 は 地 元 で 酒 造
プ。もうひとつは﹁濃醇どっしりタイプ﹂
◎
◎
り 専 用 に 開 発 さ れ た﹁ ひ だ ほ ま れ ﹂。 毎
で す。 生 酛 や 山 廃 と い う 製 法 の も の や
◎
◎
年、南部︵岩手県︶から板垣博司杜氏を
古酒をブレンドしたものによくありま
○
生酛・山廃、純米酒
筆 頭 に 八 人 も の 蔵 人 が や っ て き て、 す
本醸造酒、上撰
濃醇どっしりタイプ
﹁○○正宗﹂の元祖もこの櫻正宗です。
て も 知 ら れ、 ま た 全 国 に た く さ ん あ る
重要な要素の宮水を発見した蔵元とし
寛永二年︵一六二五年︶創醸と、酒ど
こ ろ 灘 で も 老 舗 の 銘 醸 蔵。 灘 酒 醸 造 の
す。首の細くなった徳利の場合、箸を一本入れて加
す。三つめは﹁吟醸スッキリタイプ﹂で、
なめらか万能タイプ
べて手作業で麹をつくり仕込んでいま
48℃∼
ぬる燗でおいしさを発揮します。
熱燗
45℃前後
す。
上燗
40℃∼43℃
当 コ ン ク ー ル で の 受 賞 だ け で な く、
全国新酒鑑評会金賞、モンドセレクショ
ン 最 高 金 賞 な ど 数 々 の 受 賞 歴。 同 社 の
ぬる燗
規格
櫻正宗 超特撰純米吟醸 金稀
C O L U M N
最高です。
ひ や も お い し い で す が、 燗 に つ け る と
抑えた、ふくよかな含み香が特徴です。
ま す。 吟 醸 酒 で す が 派 手 な 上 立 ち 香 を
コクのある純米吟醸酒に仕上げてあり
原 料 米 は 兵 庫 県 吉 川 地 区 の 特 A﹁ 山
田錦﹂。これをふんだんに使い、芳醇で
た魚介類には特におすすめです。
の で、 ト ロ や 戻 り ガ ツ オ な ど 脂 の の っ
れ ま す。 コ ク が あ り な が ら キ レ も あ る
にすることでその魅力が明瞭にあらわ
で 後 口 の キ レ も い い ﹂と 評 価 さ れ、 燗
は﹁ 味 に 幅 が あ る。 典 型 的 な 濃 醇 辛 口
受賞した﹁金稀﹂は灘酒の特徴である、
太 い 辛 口 を 体 現 す る 一 品。 審 査 員 か ら
熱すると、対流がおきてうまくできます。
技術レベルの高さは折り紙つきです。
今 回 の 受 賞 酒 は、 派 手 さ を 求 め ず 素
直な味わいを目指したという純米吟醸
酒。 四 三 ℃∼ 四 五 ℃の ぬ る 燗 で 味 わ い
が 膨 ら み、 こ っ て り し た 料 理 と の 組 み
合 わ せ が お す す め と の こ と。 そ の 言 葉
どおり、審査員は﹁味わい深くキレよし﹂
﹁穏やかな果実香が漂い、味は濃く、さ
らっと終わる﹂と評価しました。
ち な み に、 瀬 戸 川 に 沿 っ て 白 壁 と 黒
腰壁の土蔵が続く飛騨古川の町並みは、
か つ て 司 馬 遼 太 郎 氏 に﹁ み ご と な ほ ど、
気品と風格がある﹂と言わせたほど。観
光 地 化 さ れ て お ら ず、 生 活 感 が 漂 う 様
は 心 地 よ く、﹁ 訪 ね る 価 値 大 い に 有 り ﹂
です。本気でおすすめします。
加賀鶴 純米酒 上撰
銘酒の多い石川県でも最も長い歴史
を 誇 る 酒 蔵。 初 代 は 加 賀 藩 開 祖 の 前 田
利 家 と と も に 尾 張 か ら や っ て 来 て、 殿
様 専 用 の 酒 造 り を 始 め ま し た。 屋 号 の
﹁谷内屋﹂は寛永五年︵一六二八年︶に藩
主から﹁加賀鶴﹂の酒銘とともに賜った
も の。 今 も 江 戸 時 代 中 期 に 建 て ら れ た
登録文化財の母屋や酒蔵が現存してい
燗酒のタイプとおいしい温度帯
蓬莱 純米吟醸 家伝手造り
玉乃光 純米吟醸伝承山廃仕込
戦後の食糧難で途絶えていた純米酒
造りを、昭和三九年︵一九六四年︶にい
ち 早 く 復 興 さ せ た パ イ オ ニ ア。 純 米 吟
醸酒だけを造る京都伏見を代表する銘
醸 蔵 で す。 純 米 酒 へ の こ だ わ り は 原 料
の 酒 米 管 理 に も 通 じ ま す。 契 約 栽 培 米
を 使 い、 一 本 ご と に 米 の 生 産 農 家 が わ
かる仕組みが構築されています。
て見学することもできます。
金賞受賞の﹁純米酒上撰﹂は、地元金
沢のJA三谷やちや部会の契約栽培農
金 賞 受 賞 酒 は、 そ の 中 で も 特 に 燗 酒
に お す す め と い う﹁ 純 米 吟 醸 伝 承 山 廃
仕込﹂。山廃造り特有のコクのある味わ
家 が 作 っ た 酒 米 五 百 万 石 を、 金 沢 出 身
山廃純米原酒﹂も金賞を受賞しました。
回 の コ ン テ ス ト で は、 同 社 の﹁ 無 農 薬
よ い マ イ ル ド な 味 わ い で す。 な お、 今
の う ま み が 生 き た、 香 味 の バ ラ ン ス が
凛 と し た 飲 み 口 ﹂と 審 査 員 は 評 価。 米
キレがある﹂
﹁ 口 当 た り は や わ ら か く、
の 若 手 能 登 杜 氏 外 村 一 氏 が 丁 寧 に 醸
した酒。﹁味の骨格がしっかりしていて
いと、酸味によるキレのよさが特徴で、
燗酒にしたときに日本酒が本来持って
いるうまさが際立ちます。
審査員からは、﹁上品な熟成香にあふ
れていて、うまみが充実している ﹂
﹁う
まみ成分が多いのにフィニッシュが辛
口 で 飲 み 飽 き な い ﹂な ど の 感 想 が あ が
りました。燗で際立つという言葉がぴっ
たりな一品です。
醸造元:やちや酒造株式会社
希望小売価格 720ml 1000円
(税別)
問合せ:TEL 076-252-7077
燗酒のタイプ
醸造元 有限会社渡辺酒造店
(岐阜)
希望小売価格 720ml 1380円
(税込)
問い合わせ TEL 0120 - 359 - 352
瀬戸川沿いの土蔵群。
1㎞以上続く
4000石規模の酒蔵で麹づくりを
機械化していないのは珍しい
醸造元:玉乃光酒造株式会社
希望小売価格 720ml 1184円
(税込)
問合せ:TEL 075-611-5000
に寸胴な容器で温めると比較的ムラなく温まりま
醸造元:櫻正宗株式会社
希望小売価格 720ml 2478円
(税別)
問合せ:TEL 078-411-2101
左から蔵人の渡辺隆さんとコディーさん、
板垣博司杜氏、渡辺久憲専務
酒 鍋 で ほっか ほ か
どんな鍋料理にも半カップ(一〇〇㎖)の酒を加えるだけでぐっと味が引き立ちますが、
今回「さけ通信」がおすすめするのは、酒や粕をたっぷり使った酒鍋と缶詰鍋。
ともったいない気もしますが、「タカラ料理
い!」と思うのではないでしょうか。ちょっ
話題性十分、座が盛り上がること請け合いです。
豪 華 具 材の 純 酒 しゃぶ
ための清酒」を三合使っても、レトルトの鍋
の素と値段は変わりません。
手 軽 で お い し い 酒 の 肴 、お 酒 を 使っ た 料 理 、
お酒のデザートやスイーツなどをご紹介します 。
読 者 の 皆 様 の お す す め レシピの 投 稿 も 大 歓 迎 、
)まで 。
[email protected]
編 集 部 宛 にお 送 り く だ さい 。も し く はEメ ー ル
(
おいしさの秘密
お鍋にお酒を半カップ!
鍋料理に酒を加えるとおいしさが増
す の は、 次 の 五 つ の 調 理 効 果 が あ る か
らです。
①生臭みを消し、よい香りをつける
②コクとうまみを与える
③味を染み込みやすくする
④素材を柔らかくする
⑤おいしさを閉じ込める
ぜひお試しください。
し め ま す。 玉 ね ぎ の 甘 み が と て も グ ッ
石 狩 鍋 に 酒 粕 を 入 れ る バ ー ジ ョ ン。
コ ク が 増 し て、 よ り 濃 厚 な 味 わ い が 楽
鮭の酒粕鍋
た。 蒸 す と そ れ だ け で は も の 足 り な い
酒 と 豚 バ ラ 肉 と ホ ウ レ ン ソ ウ・ 白 菜
でつくる常夜鍋を蒸し鍋にしてみまし
常夜蒸し鍋
風 味 に し ま し た。 冷 め て も い い つ ま み
鯖缶だけでは生臭みがたつので、カレー
鯖の缶詰(水煮。味噌煮はやや甘口に
仕上がる)を使ったお手軽カレー鍋です。
鯖缶のカレーヌードル鍋
酒 だ け の し ゃ ぶ し ゃ ぶ? な ん と 贅 沢 な
ことでしょう。酒飲みなら「一度やってみた
酒は煮切れてアルコールは飛んでしまう
の で、 酒 が 苦 手 な 方 や 子 供 で も 大 丈 夫。 牡
蠣 や 蛸 は 旨 み が 増 し、 鰤 や 鮭 は 余 分 な 脂 が
落 ち て さ っ ぱ り、 牛 や 豚 は 柔 ら か く 仕 上 が
ります。ポン酢やゴマダレでどうぞ。
酒 は 食 事 が お い し い 松 竹 梅「 白 壁 蔵 」生 酛
純米をワイングラスで。きれいなボトルシェ
イプは、テーブルで映えます。
〆 は う ど ん が お す す め。 酒 と 具 材 の 出 汁
で深い味わいのスープになっています。
│
つくり方
酒 三 合 に 昆 布 を 入 れ て 火 に か け、 沸 騰 前 に 引 き 出 す。
│
火 を 通 し た い 野 菜 を 入 れ て 煮 切 る。 あ と は 好 み の 具 材
材料
│
をしゃぶしゃぶする。
│
商品に関するお問い合わせ
宝酒造株式会社
☎075-241-5111(平日9:00~17:00)
※「タカラ料理のための清酒」
は無塩です
― つくり方 ―
鍋に野菜を入れて中央に鯖を置く。
カレーヌードルのスープの素や
具材をふりかけて加熱する。
野菜に火が通ったらできあがり。
の で、 好 み の 野 菜 や き の こ を 加 え て ポ
●タカラ料理のための清酒の表示
― 材料 ―
鮭、玉ねぎ、ジャガイモ、人参、にんにく、バター(30g)、鯖缶、カ
レーヌードル、玉ねぎ、白菜、酒(半カップ)、好みで粉チーズ
ド。 ジ ャ ガ イ モ や 人 参 が 入 る の で 和 風
塩 加 減は味 付けのポイント。プ
ロは食塩の入っていない料理酒
を選んでいます。
に な り ま す。 仕 上 げ は カ ッ プ の 麺 を 加
● 加塩料理酒の表示
ン 酢 で さ っ ぱ り と。 残 っ た ス ー プ は ご
ご注意ください 料理酒には食
塩を加えてあるものがあります。
の ク リ ー ム シ チ ュ ー と い う 感 じ で す。
刺身、生食用牡蠣、牛や豚の薄切り肉など。
料理酒 まめ知識
えてヌードルで。
― つくり方 ―
材料を順に積み重ね、
一番上に豚バラ肉をのせて野菜に蓋をする。
その上に彩りにホウレンソウともやしを乗せる。
酒を1合回しかけて
蒸し煮する。
飯にかけて〆てはいかがでしょう。
― 材料 ―
白菜・もやし・ホウレンソウなどの野菜、椎茸、豚バラ肉、酒(1合)
〆はつゆだくの雑炊で。
― 材料 ―
生鮭、玉ねぎ、ジャガイモ、人参、にんにく、バター(30g)、酒粕
(100g)、酒(半カップ)、味噌、ほかにキノコや食べたい野菜
― つくり方 ―
鮭はサッと湯通しして臭みを抜く。
酒粕が溶けにくい時は、
酒を加え
て電子レンジで加熱するとよい。
あとは煮るだけ。
ソーダで変わる?
ハイボール
が 変 わるのか 比べてみてくれで
久 々に編 集 長 か ら お 題 が 出
ました。
ソーダでハイボールの味
ためして MIX 11
すって。読者からリクエストが多
トリハイで乾杯。
オンからオフに気分が変わる
広島ええじゃん料理 四季や(広島市)
話にな り そ うで、自 信 が あ り ま
せんでしたが ト ライしてみたの
で報告します。
﹁ お つ か れ ぇ ∼﹂の ひ と 声 で
ジョッキをカチン! ゴクっと
ひと口。のど、食道、そして胃
袋の底 に冷たい トリハイが 沁み
ていく。がんばった後の乾杯の
酒は、なによりもウマイ。
最近は ハイボー ルから始め る
人も珍しくないと言うのは、広
島 え え じ ゃ ん 料 理﹁ 四 季 や ﹂の
店 長。 看 板 に は 広 島 が 大 好 き、
広島の食材を使った料理で、そ
の良さ をたくさ んの人に知 って
もらうことが使命とある。
おすすめは特製の土手鍋。大
粒の牡蠣がたっぷりのって、し
ば ら く 火 を 入 れ る と グ ツ グ ツ、
種類の スパイス を加えた赤 味
噌が溶けはじめる。食欲をそそ
る香りがたって、待ちきれない。
そろそろいいか、いやもう少し、
と鍋を囲んで無言の牽制。
熱々の牡蠣を頬ばると、ジュ
ワーっとエキスが沁みだす。口
福とはこういうことを言うのだ。
そこにトリハイをゴクリ、レモ
ンスライスが一片はいったスッキ
リ味。よく冷えているから、次
の鍋のひと口がまたウマイ。こ
の冬はトリハイで鍋三昧か。そ
う予感させる広島の夜であった。
リエより固い感じ。
ヘルシアはト
ニックウォーターに近 く、思った
よりも味が濃いです。
次 は 本 番 。ウイス キ ー を 割っ
てみ ま す 。割 合 は一対 三 、ちょっ
と濃い目のハイボールです。
つく
は 、ペリエよ り き りっと して、ウ
という印 象。ゲロルシュタイナー
トで、微 炭 酸のおいしい水 割 り
感 じ が し ま し た 。ペリエはソフ
者はウイスキーに深く馴 染んだ
者 は 味 のシャー プさ を 感 じ 、後
レミ アムはひと 際 香 り ま す 。前
が 強 いウイ ル キ ンソンと ザ・プ
味 は 微 妙に違 うのです が、そ
れ ぞ れに おいしいで す 。ガス 圧
屋いっぱいに広がります。
り 。甘 く ゴー ジャスな 香 り が 部
F R O M り な が ら 、すでに 香 りに うっと
ソ ー ダ は 五 つ 。バ ー の 定 番
ウイル キ ンソン・タンサ ン、ザ・
プレミアムソー ダ
YA M A ZA︵
K I以 下 略 記 ︶、ペリ
エ、ゲロルシュタイ ナ ー 、ヘルシ
ア・スパー クリング。前の二つは
国 産 で、後 の二つは 欧 州 のガス
入りミネラルウォーター。
ヘルシ
アは ダイエット 気 分 いっぱいな
ので、おいしかった ら ラッ
キ ーって感 じで選 び ま し
た 。ウ イス キ ー は サ ン ト
リ ー 山 崎一二 年 で す 。い
つも は 角 瓶 で す が 、経 費
でいいそ う なので 奮 発 し
イル キ ンソンのハイ ボ ー ル をマ
イルドにした風。
ヘルシアはウイ
スキ ー よ り も チューハイ 向 きか
な。ジュースっぽくなって、ウイス
キーが生きません。
ひとつ選べと言われたら、
もし、
私はザ・プレミアムソー ダ。
ハイ
ボールにしても、山崎一二年のバ
たからです。
か水の印 象が前に出 ます。 ランスが 変 わ らないよ うに思っ
リエは ガス 圧 が 低いせい
る よ う に 思 い ま し た 。ペ
ソー ダはミ ネ ラル感 があ
スッキ リ、ザ・プレミ アム
二 点 は ガス 圧 が 強 くて
ま ず 、ソー ダ を そのま
ま 比 べて み ま す 。国 産 の
ちゃいました。
20
記 冬
酒 時
洋 歳
広島ええじゃん料理 四季や
かった ん だ そ うで す 。超 微 妙 な
鍋はトリハイで乾杯!
ゲロル シュタ イ ナ ー は ペ
遭 遇 プレ ミ ア ム
ハイ ボ ー ル
せっかく広島に来たのだから
と 牡 蠣 の お 店 を は し ご。 な ん と
そこでプレミアムなハイボール
に 続 々 遭 遇。 牡 蠣 に ウ イ ス キ ー
はひそかな人気メニューかも。
▶ 広 島 市 内の牡 蠣の名 店でハイボー
ルをオーダー。 出てきたのは山崎のハ
イボール。生牡蠣の磯の風味とウイス
キーは仲良しだ
独断採点 ☆★★★★
︵フリーライターはらだペコ︶
イントが高いんです。
時 に 臭 わ な い。 こ れ っ て 私 に は ポ
な ら な い の で、 猪 口 を 口 に 運 ん だ
手がベタベタしないのもベター
︵ ベ タ す ぎ で す ね ︶。 指 先 が 魚 臭 く
チビやる時にいいんですね。
さ く 裂 き や す い の で、 燗 酒 を チ ビ
は 好 き で す。 塩 気 が 丁 度 よ く、 小
い ま す。 な か で も こ の 真 鱈 の 塩 干
どれも自然な味わいで気に入って
こ の 和 酒 庵 の シ リ ー ズ は、 素 材
を厳選しているというだけあって、
した。
う な ん だ と、 こ れ を 食 べ て 思 い ま
シイタケやアワビは干した方が
お い し い と 言 い ま す が、 真 鱈 も そ
真鱈の塩干
▶宮島にある牡蠣料理の専門店。 ウ
イスキーはボウモア。ハイボールでカキ
フライを満 喫 。 解 禁 前で生 牡 蠣が食
べられなかったのは残念
宮島でボウモアのハイボール
■ 牡蠣屋
廿日市市宮島町539
☎0829 - 44 - 2747
広島市中区堀川町1-15ざくろビル5階
☎ 082 - 236 - 7200
ドリンクメニューに
アンクルトリスを発見
カウンターには地元広島の食材が並ぶ
生牡蠣に山崎のハイボール
■かき船 かなわ
広島市中区大手町3丁目地先
(平和大橋東詰)
☎082 - 241- 7416
龍屋物産株式会社 ☎0120 - 438895
酒好き素人の「はらだペコ」がお酒に
何 かをミックスして、好みのおいしい
組み合わせを探していきます。
大阪の友人は「能勢ソーダも
入れて欲しかった」
と。
ご当地ソーダはまたの機会に
はらだペコの
リーク牧場の牛フィレ﹀︿カナダ
︿アルバータ州のスプリング・ク
今 年はカナダにとって重 要 な
年 だった。 主 要 国 首 脳 会 議︵ G
のチーズ﹀︿デザート﹀。 主 菜の
月に一緒に主 催 するという 光 栄
際会議の議長国で、この二つを六
ズは三種類で、 産地が特記され
投 与せずに飼 育された牛。 チー
フィレは、ホルモンや抗生物質を
家族で愛読しています
大 学 で 食 品 を 学 ん で い ま す。﹃ さ け
通 信 ﹄に は 教 科 書 に 載 っ て い な い 知
識が、わかりやすく書かれているの
でいつも家族で読んでいます。私も
二〇歳になってお酒デビューです。
松坂早紀さん︵ 代・宮城県︶
赤ワインにサンマ 美味でした
私は赤ワイン党。
﹁秋満喫のハッピー
赤ワイン﹂の特集はとてもうれしかっ
た。サンマと相性がいいことを初めて
知 り、 試 す と 美 味
でハッピーでした。
養老康一さん
︵ 代 広島県︶
﹁焼酎蔵で
遊ぼう!﹂もぜひ
赤ワイン特 集の
﹁ワ
イナリーで遊 ぼう﹂
が お も し ろ かった。
九州にはないので次
は
﹁焼酎蔵で遊ぼう﹂
をやってください。
坂中昭子さん
︵ 代・長崎県︶
今のまま楽しいウンチクで
読むと酒が欲しくなり買ってしまい
ま す。 あ ま り 専 門 的 に な り す ぎ ず、
いまのまま楽しいウンチクでいって
ください。
大和 毅さん︵ 代・東京都︶
日本酒の好きなところ
鍋料理には日本酒
主婦にはお助け料理の鍋の季
お酒がすす
代・奈良県︶
冬は大好き
節。これに合うのはやっぱりお
酒
みます。
下吉和子さん︵
味にごまかしがきかない
割らずに飲むところが好きで
す。味にごまかしがきかず、う
まいものは本当にうまい。炭酸
代・静岡県︶
でお腹がふくれることもない。
西尾隆広さん︵
ゆっくり飲んで四〇年
家で独りで飲むことが多いので、
手酌できる日本酒が好きです。二
合徳利に安酒を満たし、レンジで
一分チンして座ります。小さめの
井原榮三郎さん︵
代・千葉県︶
猪口で、ゆっくり飲んで四〇年。
はずれが少ない
国産だから安心で、日本の食事
に よ く 合 う と こ ろ が 好 き で す。
代・栃木県︶
安価なものでもワインよりはず
れが少ないです。
吉倉美佐子さん︵
飲み残しはカクテルに
日 本 酒の味と香りにいやされ
ています。残った時は、リンゴ
嶋田苑子さん︵
代・神奈川県︶
ジュースとレモンでカクテルに。
サケがホットである。
︵酒文化研究所 山田聡昭︶
ミ ー ハ ー た ち を 巻 き 込 ん で、 い ま N Y で は
ブームを追う目ざといアジア系料飲店主や
の魅力に惹かれた愛好家と飲食店が牽引し、
﹁ 日 本 食 な ら サ ケ が イ チ バ ン ﹂と 言 う。 サ ケ
ビールとも違っていて、そのうえ奥が深い﹂
み な 口 々 に﹁ サ ケ は マ ジ ッ ク。 米 か ら つ
くるのに米にない香りを放つ﹂
﹁ワインとも
六〇〇人もの人が集まった。
ド ル︵ 約 七 〇 〇 〇 円 ︶と 高 価 だ が、 会 場 に は
慢 の 料 理 を サ ー ビ ス。 入 場 チ ケ ッ ト は 八 〇
屈 指 の レ ス ト ラ ン が ブ ー ス を 出 展 し て、 自
パ ー テ ィ で み ん な で 楽 し む。 そ こ に は N Y
を 審 査 し て、 独 自 に 金 賞 を 決 め、 お 披 露 目
わ れ る よ う に な っ た。 全 米 で 流 通 す る サ ケ
す ぐ に サ ン フ ラ ン シ ス コ とN Y で も お こ な
前にハワイでスタートしたこのイベントは、
秋にNYで開催された﹁ジョイ・オブ・サ
ケ ﹂は そ れ を 象 徴 す る パ ー テ ィ だ。 一 〇 年
として並ぶのだ。
日本から輸出される地酒がプレミアムサケ
相 次 ぐ。 そ こ に 並 ぶ の は﹁ JIZAKE
﹂。 経 済
的なアメリカ産のサケがあるにも関わらず、
そ し て 居 酒 屋。 リ ー ズ ナ ブ ル な 店 の 開 店 も
ヤ キ ト リ、 ラ ー メ ン、 お 好 焼、 お に ぎ り、
る。日本食ブームに乗って、スシ、鉄板焼、
リッシュなレストランが続々と登場してい
の サ ケ の 人 気 が 急 上 昇、 サ ケ を 置 く ス タ イ
い ま や 笑 っ た 方 が 笑 わ れ る。 N Y で は 日 本
ニ ュ ー ヨ ー ク︵ 以 下N Y ︶へ サ ケ を 飲 み に
行 く と 言 っ た ら 笑 わ れ る だ ろ う か。 い や、
読み捨てられません
作っている人との距離が近いという
か、読み捨てのフリーペーパーじゃ
ない、親近感がわきます。
蛭子美和子さん︵ 代・滋賀県︶
!!
8︶とG という二つの重要な国
ある任務を任された。
た。
デザートはブリティッシュ・コ
ロンビア州のナナイモバーという
世 界に存 在 感をアピールする
絶好の機会に、カナダ政府はどの
よ うなメニューを 用 意 するのだ
チョコレート菓子。トロント市内
のチョコレー ト 店の協 力で作 ら
れたと記された。カナダの食材の
素 晴 らしさを知 らしめようとの
意欲が滲んでいる。
た だ 飲 み ものは︿ カ ナ ダ産 ワ
イン﹀とそっけない。 カナダでは
九 〇 年 代 半 ばごろからフランス
のワイナリーが進出し、今世紀に
入って輸出も伸びている。私も時
折、カナダ大使公邸に招かれて口
にしているが、さわやかで口当た
りがいい。
銘柄を聞こうと首相府に国際
電話を入れた。﹁白と赤ワインを
出しました。銘柄? それは言え
ません﹂。他メーカーに配慮した
のだろうか。 しかしカナダはワ
インPRの格好の機会を逃した。
料 理のP R は完 璧 だった だけに
惜しい。
!
40
40
60
60
30
ろう、と私は注目した。
な輸出品である。
いう。 農 水 産 物はカナダの有 力
を見せる料理を﹂と注文されたと
から﹁カナダの食材の素晴らしさ
スタフソン氏。準備段階で首相府
ク・ホテルの料理長ライヤン・グ
たのは、トロントのロイヤル・ヨー
三〇人近い世界の首脳がテー
ブルを囲む夕 食 会の料 理を担っ
西川 恵
20
40
30
ワシントン
D.C
40
皆様からいただいた本誌への
ご意見・ご感想を紹介します。
フィラデルフィア
20
読者からの手紙
ニューヨーク
写真提供:Canadian Tourism Commission
ナイアガラ・オン・ザ・レイク
(カナダ オンタリオ州)
のワイナリー
ニューヨーク
ボストン
(毎日新聞 専門編集委員)
メニューは︿大西洋の魚介類﹀
世界の酒場から
生牡蠣を用意したレストランも。
サケを使ったオリジナルソースで食べる
真面目に試飲。
「どうしてフルーツの香りがするの?!」
と
林立するヤキ
トリ。 縁日の
チョコバナナ
のよう
アメリカ合衆国
20
チャンス
逸した
カナダワイン
ニューヨ ーカ ーはサケがお好き
ニューヨークでもオープニングは鏡開き
美酒 外交
Fly UP