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池田商工会議所

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池田商工会議所
池田商工会議所
事業名:新商品・新サービスのブランド強化支援事業
事業概要
新商品や新サービスを企画・開発したものの、商品の魅力を「伝える」ために、どのようなプロ
モーションやブランディングを実施すればよいか、そのノウハウがない中小企業を対象に、商品・
サービスの認知度・信用力を高めることを目的とした、プレス発表会とデザイニング支援を行いま
した。事業概要は下述の通り3段階で実施しました。
【ステップ1】商品の魅力発信!商品力アップ勉強会(全2回)
<1回目>プレスリリースの基礎やマスコミに取り上げられるテクニックを習得するためのケー
ススタディ・グループワークを行いました。
<2回目>商品・サービスのコンセプトに合わせたデザインの導入方法について指導、また1回
目で行われたプレスリリースの内容をもとに、各事業者が自社の商品やサービスについてのプレ
スリリースを作成、その他、展示会における記者や取引先との接し方、プレゼン方法についての
指導を実施しました。
【ステップ2】専門家による個社支援(相談支援)
デザイニング支援については、大阪府産業デザインセンターのコーディネーターによるデザイン
専門相談と連携しました。
【ステップ3】マスコミ記者に直接アピールしよう!合同プレス発表会
①発表会…11事業者が平成27年1月から4月にかけて始める新商品・新サービス等についての
プレゼンテーションを行いました。内訳としては新商品発表が6事業者、新サービス発表が3事
業者、新人材育成制度発表が2事業者ありました。
②交流会…11事業者がマスコミ関係各社に対して、各PRブースにおいて、試食・体験などを
通した新商品・新サービスの情報提供を行いました。
③参加マスコミ関係各社は7社10名
事業実施の経緯
日々の巡回・窓口相談を通して感じていたことは、「面白い」「優れている」という商品や
サービスを保有しているものの、社内にプロモーションやブランディングを行う部署がないこと
など経営資源が限られていることから、いわゆる「つくり上手のPR下手」となっている中小企
業があるということでした。
そのため、商工会議所では平成23年度より中小企業が限られた経営資源の中でも実践できる
手法として、効果的と思われるデザイニングとプレスリリースという2手法について支援を行
い、中小企業のブランド強化に努めてきました。デザイニング支援については、大阪府産業デザ
インセンターと連携し、中小企業のブランド強化につながる支援をしてきました。なお、プレス
リリースに関しては、実際にマスコミ関係各社に案内を郵送し取り上げられた件数は過去3年度
中5社と少ないことから新たな支援法を模索していました。
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平成26年度には、プレスリリース支援についての見直しを行い、マスコミから取り上げられ
る確率を高めるために、これまでのやり方を踏襲せず、プレス発表会というやり方で支援を実施
しました。
事業目標
許容量の少ない中小企業の経営資源であっても実施可能なプロモーション・ブランディングにお
けるノウハウの蓄積を習得することを目標としています。
【ステップ1】商品の魅力発信!商品力アップ勉強会(全2回)
支援企業20社のうち、ブランド構築・販売促進強化に向けた取組を実施したいという意思表示
を行った事業者10社を目標としました。
【ステップ2】専門家による個社支援(相談支援)
【ステップ1】の実施したいという意思表示を行った事業者10社のうち、プレス発表会資料作
成という形でブランド構築・販売促進強化に向けた取組を実施する事業者10社を目標としまし
た。
【ステップ3】マスコミ記者に直接アピールしよう!合同プレス発表会
プレス発表会にて商品・サービスPRを行うことによってマスコミに取り上げられる事業者10
社中3社を目標としました。
事業のポイント
【発表会当日までに作成した記者向けのプレス発表会資料】
【ステップ1】勉強会、【ステップ2】個社相談支援にて、プレス発表会資料作成のための基礎
的な知識を習得させ、資料を完成させました。具体的には、テレビ、雑誌、新聞のタイトルともな
る消費者にインパクトを与えるための商品やサービスのキャッチフレーズ考案、商品やサービスの
「価値」を最も支持する顧客層のセグメンテーションとターゲティング、他社商品との違い、そし
て強みを明確にするためのプロダクトポジショニングの支援です。
【発表会に参加するマスコミ関係各社(記者)への情報提供】
マスコミ関係各社への発表会開催案内について、専門家の支援を受け作成、参加確率の高
いマスコミ関係各社20数社に対し発送し、その他豊中市役所にある豊中記者クラブに発表
会開催案内、マスコミとの接点がありそうな事業者に紹介してもらえるよう働きかけを行うなど
様々な取組を行いました。そのような取組みの中で関係ができた記者に参加の確約を得ることは難
しくても、メールや電話で発表会に参加する事業者の商品やサービスの魅力、発表会準備の進捗状
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池田商工会議所
況について公開できる範囲で情報提供を行いました。
事業の成果
1.事業者の成果
マスコミから取り上げられた件数は、実績2社(目標件数3社)という結果となりましたが、参
加事業者が直接、マスコミ関係各社の記者と接することができ、記者から新商品・新サービスに
対する評価・具体的な改善点の指摘を受けることができたことは大きな成果でした。発表会終了後、
2社が内容を改善し、プレスリリースを行ったところ、今年2月にそれぞれテレビ、新聞にて事業
の取組みが紹介されました。
2.地域への波及効果
地域への波及効果としては、魅力ある商品・
サービスを総称した池田発の「池もん」が新聞
(産経新聞)や雑誌(シティライフなど)で取り
上げられたことで、当会議所をはじめ、池田市に
おいても地域ブランド創生の機運が高まったこと
です。
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池田商工会議所
今後に向けた事業の改善方針
本事業を通して、4社がテレビ・新聞・雑誌に
取り上げられるという一定の成果を上げることが
できました。
次年度以降については、今回、マスコミに取り
上げられなかった事業者への継続したプレス支援
を行う一方で、事業者がデザインも活用し、ブラ
ンド力強化が図れるよう補助金や融資の活用を
フォロー、デザイン専門家とのマッチングを進め
ていきます。
今後のとりくみ
今年度の取組みとしては、広告費をかけない効果的な宣伝手法であるプレスリリース支援を継続
実施し、地域企業のプロモーション力を高める一方で、プレスリリースが成功し、マスコミ掲載の
あった企業であっても、その後の販路拡大に活かすことができていない企業が見受けられるため、
本事業を活かした顧客や取引先への企画・提案力を向上させる支援を行っていきたいです。
事業力向上プレゼン大会
Q
…会場から
A
…池田商工会議所
Q
…選定委員
1社につき90分の時間をとられているようですが、この事業に参加してくだ
さっている講師の方は、多忙な方と伺っております。そのあたりのスケジュール
の調整などどうされていらっしゃるのでしょうか?そして、みなさんにどうブ
ラッシュアップして機会を提供されたのかなと気になりました。
実は講師の方のお住まいは池田から近いそうです。普段は多忙で日本全国飛び
回っていても自宅には必ず戻られるようなので、スケジュール調整は比較的容易
でした。プレスリリースの受付など私がメールで内容を送り、講師の方から添削
返答をもらうというやり取りを行いました。私自身約3年間、プレスリリースの
お話しは聞いていたので、ある程度のブラッシュアップは出来ていたかと思いま
す。また皆さんのモチベーションも高くて、発表会というゴールも決まっていた
ため、支援がしやすかったです。
企業を集める時のポイントなどあるのでしょうか?
3
池田商工会議所
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A
…池田商工会議所
Q
…選定委員
A
…池田商工会議所
C
…選定委員
C
…選定委員
参加されている企業の中でも、毎年リピーターとして参加してくださっている
企業があります。
また、魅力ある商品・サービスを持つ企業へ、指導員が直接に足を運んで説明
し、参加してくださった企業もおられます。
記事になりそうなネタを持っているだろうというものを、ある程度見込んでお
声掛けされたということですね。
あともう1点。このプレスリリースで1期生2期生とあるようなのですが、そう
いった時系列同士のつながりなどはあるのでしょうか?
情報誌で掲載されたことのある方を例に出しますと、初年度から真剣に取組ま
れておりプレスリリースで採用後も、当会議所が実施した講座により習得した知
識・手法を用いて様々な活動内容などを会社案内に盛り込み役立てていったよう
です。
ノウハウが伝わっているのは素晴らしいですね。マスコミに載ったとなるとす
ごいと皆さん思うのですが、実はコツがあるようです。そのコツをつかんだ方は
ネタを提供して記者との繋がりを上手に使って、後に記事にしていくようですの
で皆さんも是非参考にしてはいかがかと思います。
この事業内容は2段ロケットなのかなと思いました。何が2段ロケットかとい
うと、最初に合同プレスリリース発表会という事で、池田市にいる事業者さんを
いくつか束ねて記者発表したことと、その過程でプレスリリースはどう作って
いったらいいのかと個々の事業者さんが学んで自力で取材をうけているという記
事が出ていますけど、そのノウハウを経験することが本事業なのかなと思いまし
た。
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