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コーデックス「栄養表示ガイドライン」 の改定に関する討議の

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コーデックス「栄養表示ガイドライン」 の改定に関する討議の
資料6:浜野委員
提供資料
= 第4回「栄養成分表示検討会」資料 =
コーデックス「栄養表示ガイドライン」
の改定に関する討議の経緯
~ 表示成分の拡大と義務化 ~
平成23年4月22日
ILSI Japan 浜野 弘昭
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」
国民及び個人レベルでの食事に関する推奨事項

摂取エネルギーバランスと適正体
重の達成

脂質からのエネルギー摂取の制限、
飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸へ、
トランス脂肪酸の排除

果実、野菜、豆類、全穀粒、ナッツ
類の摂取促進

糖類(Sugars)摂取の制限

食塩(Salt/sodium)摂取の制限と
食塩のヨード強化
(Global Strategy on Diet, Physical Activity and Health: WHO, 2004)
2
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」
国民及び個人レベルでの食事に関する推奨事項
(2004)

第28回コーデックス総会(CAC:2005年7月)に
おいて、WHO「食事、運動と健康に関する世界
戦略」の実行に関連するコーデックス活動は、
主として食品表示部会と栄養・特殊用途食品部
会の作業となること、その作業のために
FAO/WHOは、新規作業に関する具体的提案
を含む、より絞り込んだ資料を作成するとした。

2006年9月、CAC文書(CL 2006/44-CAC)が策
定、回付された。
3
第35回食品表示部会
2007年4月30日(月)~5月4日(金) オタワ(カナダ)

CAC文書(CL2006/44)を受けて作業部会を設置:
– 栄養表示ガイドライン(CAC/GL 2-1985)及び包装食品
の表示一般規格において WHO世界戦略の視点から、
改定の必要性と表示項目を検討すること。
 1.2:栄養表示の義務化、
 1.3:必須栄養成分の拡大(例えば、熱量、たんぱく質
、消化性糖質、脂肪に加えて、ナトリウム、糖類、
飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、食物繊維 等)、
 1.4:栄養表示の形式、
 3.1:量的原材料表示の諸問題について検討。
– 以上から、食品表示部会として取り組むべき作業を見
極め、提案すること。
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第37回食品表示部会
2009年5月4日(月)~8日(金) カルガリー(カナダ)
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」:
(a) 栄養表示ガイドライン(CAC/GL 2-1985)第3.2項の表示成
分の改定(ステップ 3):
3.2 Listing of nutrients
3.2.1.1: Energy value; and
3.2.1.2:The amounts of protein, available carbohydrate (i.e.
dietary carbohydrate excluding dietary fibre), fat,
saturated fat, [trans fatty acids], (cholesterol,)
[sodium/salt], total sugars, [added sugars], [dietary
fibre]; and
* コレステロールについては、WHO世界戦略では特に言及されて
おらず、また心血管疾患との関りについても議論のあるところと
して、検討リストから削除。
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第38回食品表示部会①
2010年5月3日(月)~7日(金) ケベック(カナダ)
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」:
栄養表示ガイドライン(CAC/GL 2-1985)第3.2項の表示成分の
改定 (ステップ 3 ⇒ 5):
3.2 Listing of nutrients
3.2.1.1: Energy value; and
(a)
3.2.1.2 : The amounts of protein, available carbohydrate (i.e.
dietary carbohydrate excluding dietary fibre), fat, saturated
fat, [sodium/salt], total sugars; (added sugars, dietary fibre) and
* 添加糖類については、食品構成成分としての糖類と生体利用面及び
食品分析的にも区別できない。WHOより表示目的としては糖類を推奨。
* 食物繊維については、WHO世界戦略で特に取り上げていない。健康
にとって重要であるが、国毎の対応でよい。
脚注: トランス脂肪酸の摂取状況/レベルが国民衛生上懸念(public concern)
される国にあっては、栄養表示においてその表示を検討するべきである。
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第38回食品表示部会②
2010年5月3日(月)~7日(金) ケベック(カナダ)
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」:
(b) 栄養表示の義務化に関する討議:
コストとベネフィット、実施に係る諸問題、遵守と施
行、国際貿易上の課題等を取りまとめ
(ALINORM10/33/22 APPENDIX III, 2010) 、各国で
の栄養表示の義務化の検討/判断に資する。
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栄養表示の義務化に係る課題 (ALINORM10/33/22 APPENDIX III, 2010)
1.コスト(Costs)とベネフィット(Benefits)
消費者:価格転嫁、情報の理解力 が求められる // 選択のための情報、比較/
選択が可能、健康な食生活への貢献、医療費の削減
政府:インフラ・人員の増加、指針の策定、食品成分表などのデータベースの
充実、消費者教育 // 健康な食生活への支援、医療費(生活習慣病等
に係る)の削減
産業界:表示コスト(分析、印刷、在庫、管理費等)の上昇 // 消費者の信頼、
製品の差別化
2.実施に係る諸問題
例外規定:生鮮食品などの非包装食品、少量包装食品、無視できる量しか含
まない(特定の)食品
技術的課題:分析機関(分析方法、正確性、信頼性)の充実、地域性・季節性
の差異、データベースの充実、表示義務となる対象食品の選択
支援体制:食品成分表などのデータベース(オンライン利用等)、表示の根拠
(公的機関/自社分析、計算値)、十分な実施猶予期間(2年、3-5年
等)、消費者調査と教育
3.遵守(Compliance)と施行(Enforcement): 遵守と罰則規定、監視・モニタリン
グ体制、分析法の多様性と許容誤差
4.国際貿易上の視点: 既存の貿易協定(2国間、多国間)との整合性、コーデッ
クス基準・指針の整備
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第38回食品表示部会③
2010年5月3日(月)~7日(金) ケベック(カナダ)
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」:
(c) 表示の読み易さの原則に関する討議:
熱量、たんぱく質、炭水化物、脂質等表示の形式、記載の順序、
フォント、見易さ(Front-of-pack labelling, Color coding, Traffic
lights)等の原則(基本的には各国の判断に委ねる)。
栄養表示ガイドライン(CAC/GL 2-1985)
第4項 : 表示の読み易さ(Legibility)の原則と適用
4.2.2 表示の形式(Format): 数値表示、表形式
4.2.3 表示の順序(Order): 決められた一定の記載順
4.2.4 表示の大きさ、字体(Font): 最小サイズ、字体
4.2.5 表示の見易さ(Contrast): 背景と文字のコントラスト
4.2.6 表示の数値(Numerical Presentation): 表示単位
(g, mg/100g, 100ml, 1包装単位, サービングサイズ)
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EUにおける栄養成分表示(案)
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第38回食品表示部会④
2010年5月3日(月)~7日(金)、ケベック(カナダ)
WHO「食事、運動と健康に関する世界戦略」:
(d) 「WHO世界戦略」で指摘された食品/栄養素に
関する討議:
* 作業部会の設置(座長国 カナダ)
(1) 糖類、食塩/ナトリウムの非/無添加表示基準
(2) 糖類、食塩/ナトリウムの比較強調表示基準
(3) トランス脂肪酸に関連した栄養強調表示の追加
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栄養表示ガイドライン(CAC/GL 2-1985)
ガイドラインの目的:
1.栄養表示は、以下について効果的でなければならない。
 食品について消費者が賢明な選択ができる情報を提供
 含有栄養成分についての情報を表示する手段を提供
 公衆衛生上有益な栄養原則の使用を、食品の構成/製造
(formulation of foods)に生かすことを奨励
 食品に含まれる補助的な栄養(成分)に関する情報を提供
2.栄養表示は、如何なる手段によっても虚偽の、誤認を招く、
惑わせる或いは有意でない情報を表示してはならない。
3.栄養強調表示をする場合には、栄養表示をしなくてはな
らない。
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