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ケース2 在宅医療の問題点と 延命治療の倫理について

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ケース2 在宅医療の問題点と 延命治療の倫理について
ケース2
在宅医療の問題点と
延命治療の倫理について
2番 足立賢吾
27番 金本紀亜
34番 木村朔
36番 清重尚希
54番 清水理江
87番 新居寛子
97番 福田一成
101番 淵悠介
113番 八木悠
ケース2の概要
筋委縮性側索硬化症で在宅医療を利用して
いる52歳男性の患者。
病状を知っている本人は、主な介護者である
妻と自宅で穏やかに過ごすことを希望して、
療養している。
ケース2を読んで思ったこと
 この患者の在宅医療の体制に問題があると考え
られる。
 在宅医療の問題点とは?
 また、その改善点とは?
 もしも目の前に意思表示のできない末期の患者
さんがいたとしたら…
延命治療を行うべきか?
在宅医療の
問題点と
その改善策
在宅医療について
メリット
デメリット




家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる




介護者の負担が大きい
病状の急変に対応しにくい
病状の変化に気づきにくい
他職種間での患者についての情報交
換が少ない
 居住環境を整える手間が必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
 在宅医療の専門職の不足
在宅医療について
メリット
デメリット




介護者の負担
が大きい
家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
 病状の急変に対応しにくい
 病状の変化に気づきにくい
 他職種間での患者についての情報交
換が少ない
 居住環境を整える手間が必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
 在宅医療の専門職の不足
介護者の身体的負担
排泄処理、体位変換、食事など
がある。
ロボット
シェフ
改善策 ALS専用、介護ロボット
を作る
在宅医療について
メリット
デメリット




 介護者の負担が大きい
家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
病状の急変に
対応しにくい
 病状の変化に気づきにくい
 他職種間での患者についての情報交
換が少ない
 居住環境を整える手間が必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
 在宅医療の専門職の不足
在宅医療の緊急時対応
現
状
かかりつけの医、かかりつけの医療機関によって対応
はばらばら。
在宅医療における緊急時対応のマニュアルはない。
例)担当医師による往診、訪問看護婦の緊急派遣、救急搬送、地域の病
院への入院紹介など
国が在宅医療を推進している割に緊急時対応の体制が現場
任せで整っていない。
解決案
地域ごとに在宅医療マニュアルの作成を促す。
病病連携・病診連携を強化し、地域完結型の医療体制を完
成させる。
在宅医療(終末期ケアを含む)の連携のモデル
緊急時に入院可能な病院・有床診療
所 (在宅医療を支援する機能)
病院
有床診療所
病院
緊急時に備えた医師の相
互連 携(グループ)
病院とかかりつけ医と
の連携
急
性
増
悪
等
緊
急
時
に
入
院
医師
医師
退
院
医師
医師
かかりつけ医機能
(診療所・一般病院等)
看取り・死亡確認
指示、処方
連
携
継続的な療
管理・指導
養
訪問看護ステー
ン、薬局、ケアマ
ショ
ネ ジャー等
訪問看護、
服薬指導
等
在宅での生活
(ケアハウスなど多様な居住の場を含む)
厚生労働省HP参照
在宅医療について
メリット
デメリット




 介護者の負担が大きい
 病状の急変に対応しにくい
 病状の変化に気づきにくい
家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
他職種間での
患者についての
情報交換が
少ない
 居住環境を整える手間が必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
 在宅医療の専門職の不足
他職種間でのコミュニケーション不足の
改善法
在宅医療について
メリット
デメリット








家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
介護者の負担が大きい
病状の急変に対応しにくい
病状の変化に気づきにくい
他職種間での患者についての情報交
換が少ない
居住環境を
整える手間が
必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
 在宅医療の専門職の不足
介護リフォーム
介護しやすい様に、「バリアフリー」の概念に基づいて家を改
築する
→費用がかかる→介護保険による各市町村の助成金制度を
利用する
※高齢者住宅改修費用助成金制度
住宅改築の際に、利用限度額を20万円として、その利用額の
9割を介護保険から支給するもの。利用者一人に対して、総額
20万円以下であれば、何回でも利用できる。
〈受け取ることが出来る条件〉
要支援1~2か要介護1~5と認定されていること
改修する住宅の住所が被保険者の住所と同一で、本人が実際
に居住していること
助成金を利用できるリフォーム内容の対象
・手すりの取り付け
廊下、便所、浴室、玄関などに設置するもの
・段差の解消
居室、廊下、便所、浴室、玄関などの各室間の床の段差の解消
玄関や浴室の出入り口にある段差をスロープに
・滑り防止、移動の円滑などのための床または通路面の材料の変更
車いすに向かない畳や、歩行時に滑りやすい床など、フローリングや
固い床材などに変更
・扉を変える
開き戸を引き戸、折り戸、アコーディングカーテンなどに変える
ドアノブの変更なども対象
・トイレの便器の取り替え
和式便器から洋式便器に替える場合のみ対象
在宅医療について
メリット
デメリット








家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
介護者の負担が大きい
病状の急変に対応しにくい
病状の変化に気づきにくい
他職種間での患者についての情報交
換が少ない
 居住環境を整える手間が必要
介護保険のみ
では、
在宅の費用が
賄いきれない
 在宅医療の専門職の不足
在宅医療に必要な費用
• 医療行為にかかる費用
Ex)検査料、処置料、各種療養指導管理料
• 居宅サービス費
様々な方面で
Ex)訪問介護、デイケア、ショートステイ 費用がかかっ
• 住宅改修費
てしまう!!
• 福祉用具購入費
• 訪問診療費
Ex)訪問診療費+時間帯による追加料金
臨時の往診
他のサービスにかかる費用(居宅療養管理費用
など) など
保険制度の適応
•
•
•
•
基本的な医療費負担
→3割負担、後期高齢者で1割負担
介護保険制度
→原則1割負担(要介護認定区分により限度額を設
定)
• 指定難病医療助成制度(難病法)
• →公費医療、所得や重症度に応じた負担
※訪問診療費、及び、往診費は介護保険制度対象外
*参考文献:公衆衛生がみえる2016-201
7,p.162,229,230-237,244
在宅医療について
メリット
デメリット








家族と過ごせる
家族と目の前で臨終
なじみのある環境で患者が落ちつく
より患者中心の医療を提供できる
介護者の負担が大きい
病状の急変に対応しにくい
病状の変化に気づきにくい
他職種間での患者についての情報交
換が少ない
 居住環境を整える手間が必要
 介護保険のみでは、在宅の費用が賄
いきれない
在宅医療の
専門職の不足
在宅の専門職の不足
<在宅医療に関わる主な専門職>
医師、看護師、保健師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業
療法士
<改善策>
在宅専門診療所は近年都市部で増加傾向にあるが、本当に
必要であるのは、診療所の密度が小さい地方である。2016
診療報酬改定により在宅医療を専門に行う診療所が新たに
診療報酬上位置付けられたため、在宅専門診療所が地方に
も普及する可能性は高い。
MEDICMEDIA 公衆衛生がみえる2016-2017 p244
延命治療と
倫理
Q) 目の前に意思表示ので
きない末期の患者さん
がいるとします。あなた
はこの患者さんに延命
治療を行いますか?
A) 行う
尊厳死は、延命治療を患者が拒否
し、自然死による死を患者本人が望
む場合に限る
尊厳死を規定する法律はないため、
医師個人の判断だけでは殺人罪に
問われる恐れがある
治る見込みがないと告げられた場合
の延命治療
望
む
望まな
い
どちらかと
言うと望ま
ない
延命治療を望ま
ない人の方が、
圧倒的に多い!
厚生労働省
人生の最終段階にお
ける医療に関する意識
調査(平成20年)
中止する治療内容
生命の
維持
一切の
治療
栄養
補給
生命の維持を
中止したい人の
割合が多い
=尊厳死を望む
人が多い!
厚生労働省
人生の最終段階にお
ける医療に関する意識
調査(平成20年)
現在の
倫理
治療
する
現実
理想
延命してほし
くない
延命してほ
しい
最大多数の
最大幸福?
非道
治療し
ない
トロッコ問題 本質的にはどちらも同じ
YOU
少数派=
延命治療
を望む人
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
多数派=
延命治療を
望まない人
一人を犠牲にすれば多
数が助かると分かって
いても、自らの手は下
せない
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
現在の
倫理
治療
する
現実
理想
延命してほし
くない
延命してほ
しい
最大多数の
最大幸福?
非道
治療し
ない
トロッコ問題 本質的にはどちらも同じ
YOU
現
実
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
少数派=
延命治療
を望む人
多数派=
延命治療を
望まない人
一人を犠牲にすれば多
数が助かると分かって
いても、自らの手は下
せない
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
現在の
倫理
治療
する
現実
理想
延命してほし
くない
延命してほ
しい
最大多数の
最大幸福?
非道
治療し
ない
一人を犠牲にすれば多
数が助かると分かって
いても、自らの手は下
せない
トロッコ問題 本質的にはどちらも同じ
YOU
現
実
立場や状況によって
倫理観は簡単に
少数派=
延命治療
を望む人
変わってしまう!!!
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
多数派=
延命治療を
望まない人
非
道
一人を犠牲にすれば多
数が助かると分かって
いても、自らの手は下
せない
多数が助かるためなら、
小数の犠牲は仕方が
ない
現在の
倫理
治療
する
現実
理想
延命してほし
くない
延命してほ
しい
最大多数の
最大幸福?
倫理観が変われば
延命しない方向に
シフトしてもいい…かも
非道
治療し
ない
一人を犠牲にすれば多
数が助かると分かって
いても、自らの手は下
せない
これからの倫理の話をしよう
倫理とは、共同体としてある社会が求める論理である
時代が変われば倫理も
変わる
将来、延命治療に対する倫理も
変わる!?
人間は、助けることのできる
すべての生命を助けたいという
内的要求に従い、
何らかの生命のあるものならば、
加害することを怖れるというときにのみ
真に倫理的である。
アルベルト・シュヴァイ
ツァー
個人の
調べもの
ヒトゲノム・遺伝子解析研究に
関する倫理指針
内容
• 研究対象者の人権尊重
• 遺伝カウンセリング体制の整備
• 提供資料の個人情報保護
他の倫理指針との共通事項
• 倫理審査委員会(IRB)による審査
• インフォームドコンセントの徹底 など
サブノート2013 p.7 97番 福田一成
臨床研究に関する倫理指針
内容
• 患者の生活の質の向上目的
• 患者の協力による、疾患の原因・予
防・診断・治療の方法の探究
他の倫理指針との共通事項
• 倫理審査委員会(IRB)による審査
• インフォームドコンセントの徹底 など
サブノート2013
p.7
97番 福田
一成
情報開示
正当な開示理由があるときに限り開示してもよい。
・裁判所の捜索差押令状があるとき、裁判所の証拠保
全命令、文書提出命令があるとき→開示○
・患者の勤務先から記僚禄の開示をもとめ
られたとき
患者に記療禄の開示の可否をたずね、同意を得られなければ、開示を拒
む必要がある
個人情報の保護
平成15年5月 個人情報保護法制定
平成17年4月 施行
・診療所と病院にも適用
記療禄、処方箋、看護記録、レセプト等はまさに、個人情報データベー
スと言える。
記療禄を事業に用いている病院、診療所などは個人情報取
扱事業者であり、同法の適応を受ける。
STEP 公衆衛生 第13
版 80p
4年 27番 金本
紀亜
自己決定権
●患者が自らの意思で治療法などを選択する権利を自
己決定権という。
「リスボン宣言」によって患者の権利として明確に示され
た。
●何が最善の医療となるかは、患者それぞれの価値
観により決まる。
治療法などを決めるにあたっては、そのメリットだけ
ではなく危険性や代替的治療法などについても正確
な情報を伝え、患者が主体的に治療法を選択できる
ように配慮する必要がある。
病気がみえる 公衆衛生
4年 34番 木村朔
セカンドオピニオン
• 診断や治療について、主治医以外の意見を求めること。
• 患者は、主治医による診療の経過をまとめた診療情報
提供書を持参する。これにより、継続的・効率的な診療
が可能になる。
• 保険外適用であるが、セカンドオピニオン外来を開設す
る病院も増えている。
• 目的は主治医の変更ではなく、複数の医師の意見を聞
いて方針を決めることで安心して適切な治療を受けるこ
病気がみえる 公衆衛生
とにある。
4年 34番 木村朔
ヘルシンキ宣言
ヒトを対象とする医学研究の
倫理的原則(被験者の人権擁
護が主旨)
MEDICMEDIA 公衆衛生が見える
2016-2017 p71
2 足立賢吾
<内容>
研究
目的
の重
要性
被験
者の
リス
クと
負担
実
施
※医学研究の目的とは疫病の理解とその予防、診断、治療
の改善
※被験者は自発的に同意し、随時同意の撤回を行える
MEDICMEDIA 公衆衛生が見える20162017 p71
2 足立賢吾
第Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ相試験
<医薬品承認までの流れ>
創薬研究➡非臨床試験➡臨床試験➡承認➡販売
<臨床試験>
第Ⅰ相試験:薬物の安全性、動態を探る
第Ⅱ相試験:適用法、用量を探る
第Ⅲ相試験:比較試験(既存薬より有効であることを証明)
第Ⅳ相試験:より詳細に(製造販売後)
MEDIC MEDIA 公衆衛生がみえる2016-2017 p72
2 足立賢吾
医師憲章(2002年
米欧内
科4学会)
「新ミレニアムにおける医のプロフェッショナ
リズム」という
医師としてのあり方、プロフェッショナリズム
を謳った憲章で、基本的3原則とプロフェッ
ショナルとしての10の責務からなる。
プロフェッショナルとしての10の責務
基本的3原則
① 患者の福利優先の
原則
① プロフェッショナルとしての能力に関す
る責務
② 患者に対して正直である責務
② 患者の自律性に関
する原則
③ 患者情報を守秘する責務
③ 社会正義の原則
④ 患者との適切な関係を維持する責務
⑤ 医療の質を向上させる責務
⑥ 医療のアクセスを向上させる責務
⑦ 有限の医療資源の適正配置に関する
責務
⑧ 科学的な知識に関する責務
⑨ 利害衝突に適切に対処して信頼を維
持する責務
(サブノート2013 p3
54番 清水)
⑩ プロフェッショナルの責任を果たす責務
患者の権利と
義務
ヒポクラテスの誓い
医療行為における道徳問題を扱うのが医の倫
理である。
ヒポクラテスの時代から現代に至るまでいくつ
かの提言がされており、その中に、患者の権
利に対する提言もある。
医師の倫理
ジュネーブ宣言
患者の権利
ヒポクラテスの誓いの現
代版
医師のあるべき姿を宣誓
ヘルシンキ宣言
医師の職業的倫理を
明文化
ヒトを対象とする医学研究の倫
理原則
インフォームドコンセントを規定
リスボン宣言
患者の権利の
尊重
(サブノート p2 54 清水)
相互参加型医療
• 患者中心型医療
➡患者の意向を尊重する医療
• 相互参加型医療
➡患者・家族の医療への積極的な参加を求める医療
患者中心型医療には相互参加型
医療が必要
*参考文献:公衆衛生がみえる2016-
2017,p.68
113番 八木悠 2週目①
社会生活機能を重視した医療
• 医療ソーシャルワーカー(MSW)
➡社会保障・社会福祉制度の相談・調整を行う。
• 社会保障制度
➡生活困窮の原因に対して、生活の安定を図るた
めの社会の装置(セーフティーネット)
その他の役割:①所得再分配②リスク分散③社会の安定と経済の安定・成長
• 社会福祉
➡社会において弱い立場にある者を国や地方団体
が援助することで、社会の一員として自立した生活
を営めるように促す制度。
*公衆衛生がみえる2016-2017、
p.135,148,152
113番 八木悠 2週目②
服薬アドヒアランス
アドヒアランス
患者が自己疾患を理解して治療方針を選択し、ほ
とんど監視なしで了承した治療法を継続する度合
いや、積極的に治療に参加する態度
治療内容、患者側の因子、医療者側の因子、患
者医療者相互関係などが重要で、医療者側はこ
れまでの「指示」から具体的な「支援」が求められ
ている。
2015年 10月22日(木)4・5限目 授業スライド39
10班 87番 新居 寛子
倫理審査委員会・治験審査委員
会(IRB)
• 研究計画が科学的・倫理的に適切かどうかを判断
する中立の専門委員会。各倫理指針やGCPで設
置が求められており、各医療機関はIRBを設けて
研究・治験の審査を行っている。
• 治験に際しては『医薬品医療機器等法』(p.82)に
よるGCPで規定する治験審査委員会、その他の研
究においては各倫理指針(p.71)に定められている
倫理審査委員会が設置される。
公衆衛生がみえる 2016-2017 p73
87番 新居寛子
有害事象と副作用
• ・薬物(医薬品を含む)を投与された被験者に生じた、あら
ゆる好ましくない医療上のできごと。
必ずしも当該薬物の投与との因果関係が明らかなものの
みを示すものではない。薬物(医薬品を含む)が患者又は
被験者に投与された際に起こる、あらゆる好ましくないある
いは、意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状
又は病気のことであり、当該薬物(医薬品含む)との因果
関係の有無は問わない。
• ・一方、副作用は、
有害事象のうち因果関係が否定できないものを指す。
厚生労働省HP
101 淵 悠介
副作用への対応
・すべての医療機関及び薬局等を対象とし、薬局開設者、病院若しくは診療所の開
設者又は医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者その他病院等において医療に携わ
る者のうち業務上医薬品、医療機器又は再生医療等製品を取り扱う方が報告者とな
る。
・医薬品、医療機器又は再生医療等製品の使用による副作用、感染症又は不具合
の発生(医療機器及び再生医療等製品の場合は、健康被害が発生するおそれのあ
る不具合も含む。)について、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する観点か
ら報告の必要があると判断した情報(症例)。
・医薬品、医療機器又は再生医療等製品との因果関係が必ずしも明確でない場合で
あっても報告しなければならない。
平成17年7月6日より、感染症に関する報告について、重篤度にかかわらずすべての
症例を報告対象とすることに改定された。
・医薬部外品及び化粧品についても、健康被害等の情報を知った場合には、化粧
品・医薬部外品安全性情報報告書により報告する。
・また、すべての事例は、住所、その他の起債に必要な事項を記入し、最低20年は
保管する。
厚生労働省HP
101 淵 悠介
医事紛争、賠償
・医療行為や医療サービスに関連して起こる患者
側と医療者側とのすべてのトラブルを医事紛争と
呼ぶ。
・患者側が医療者の過失による医療過誤を疑い、
民事責任(損害賠償)を求める医療訴訟に発展す
ることもある。場合によっては刑事事件となる。
人間関
原因
説明不
認識の
医療事
係上の
足
相違
故
トラブ
ル
医事
紛争
解決方法
和解・
示談
患者
36番
清重尚希
医療
者
裁判外紛争解決制度
(ADR)
医療訴
訟
裁判
所
医療メディ
エーター
(調停役)
公衆衛生が見える2016-2017 P120
患者
医療
者
患者
医療
者
医事紛争・賠償
・医療事故が起きた場合、あるいは患者ー医療者間のコミュニケーショ
ンの不足によっても、医事紛争や医療訴訟に発展するケースがある。
医事紛争の原因の範疇
・医療事故、インフォームド・コンセントの不足、誤解、人間関係上の
トラブルなど、医事紛争の原因は多岐に渡る。
医療訴訟への発展
・医事紛争が和解・示談でもADRでも解決しなかった場合、医療訴訟に
発展する。
賠償 賠償責任は過失に起因する損害に対して負
うものであって、患者のもともとの疾病に起因
する損害については医療機関の責任は問われな
い。
36番
清重尚希
公衆衛生が見える2016-2017P120、121
医療訴訟
・医療訴訟の真珠件数は一時、年間1,000件を超
えたが、近年は700~900件となっている。
・医療訴訟は、原告と被告の言い分の相違点を
明確化する「争点整理」や医学的な有識綾に
「意見を求める「鑑定」に時間がかかるため、
審理の短縮にも限界があり、ADRのような裁判
以外の方法の必要性も認識されてきている。
36番
清重尚希
公衆衛生が見える2016-2017
P120
Fly UP