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技術基準編 - 岐阜市ホームページへ

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技術基準編 - 岐阜市ホームページへ
技
術
基
準
技術基準編
第 1章 土 地 利 用 計 画
良 好 な 市 街 地 を 形 成 す る た め に は 、 次 の 内 容 に 留 意 し 設 計 さ れて い る こ と 。
〇環 境 の保 全 に努 めること
・公 園 、緑 地 の適 切 な配 置 、緩 衝 緑 地 の設 置
・道 路 網 と通 過 交 通 の排 除
・下 水 道 施 設 の完 備
〇災 害 の防 止 に努 めること
・道 路 の最 小 幅 員 と緊 急 車 の通 行 確 保
・避 難 通 路 、避 難 広 場 の配 置
・消 火 栓 、防 火 水 槽 の適 正 な配 置
〇通 行 の安 全
・交 通 量 に適 した道 路 の配 置 及 び構 造
・ 信 号 機 、 照 明 灯 、 ガ ー ド レ ー ル等 の 設 置
〇事 業 活 動 の効 率
・集 会 所 、公 民 館 の設 置
・保 育 園 、学 校 等 の配 置
・ポ スト 、 公 衆 電 話 等 通 信 施 設 の 設 置
- 201 -
第 2章 住 区 構 成 と街 区
第 1節 住 宅 宅 地 開 発 事 業
I.
住区構成
開 発 区 域 内 の 住 区 構 成 は 、 次 の よ う に 段 階 的 に 構 成 さ れ て い るこ と 。
○隣 保 区 : 幼 児 の行 動 範 囲 と成 人 の近 隣 交 際 範 囲 を中 心 とした住 宅 地 の最 小 単 位
戸 数 戸 建 住 宅 の 場 合 5 0 戸 、 集 合 住 宅 の 場 合 1 00 ∼ 15 0 戸
人 口 2 00 ∼6 0 0 人
施 設 幼 児 遊 園 、集 会 室 、集 合 駐 車 場
○ 近 隣 分 区 : 児 童 の 生 活 領 域 と 成 人 の 日 常 生 活 圏 で ま とめ ら れ る 単 位
戸 数 5 00 ∼1 , 0 00 戸
人 口 2 , 00 0 ∼ 4 ,00 0 人
施 設 街 区 公 園 、幼 稚 園 、日 用 品 店 舗 、集 会 所
○近 隣 住 区 : 小 学 校 の学 区 を単 位 としたまとまり
戸 数 2 , 00 0 ∼ 2 ,50 0 戸
人 口 7 , 00 0 ∼ 1 0 ,0 00 人
施設 小 学 校 、近 隣 公 園 、日 用 品 店 舗 、集 会 所 、管 理 事 務 所 、交 番 ・駐 在 所 、
診 療 所 、郵 便 局
○地
区 : 近 隣 住 区 が集 まって構 成 される。
図 2 −1 − 1( 近 隣 住 区 概 念 図 )
住区幹線道路
隣保区 プレイ
ロット
近隣分区
集分散街路
街区公園
サブ
ショ ッ
ピング
近隣公園
小学校
近隣センター
近隣分区
II.
近隣分区
施 設 の配 置
開 発 区 域 内 の 施 設 配 置 は 、 表 2 −1 − 1 、 表 2 −1 −2 を 標 準 と す る こ と 。
- 202 -
技術基準編
表 2 −1 − 1 ( 施 設 の 配 置 )
区
分
隣
保
区
近 隣 分 区
近 隣 住 区
近
隣
住 区 数
地
区
1
2
4
1, 000
2, 00 0 ∼
2, 50 0
4 , 00 0 ∼
5, 000
8, 000 ∼
10 ,00 0
2 , 00 0 ∼
4, 000
7, 00 0 ∼
10 ,00 0
1 4 ,0 0 0 ∼
2 0 ,0 0 0
28 ,00 0 ∼
40 ,00 0
教育施設
幼稚園
小学校
中学校
高等学校
福祉施設
保育所
託児所
保
診療所
(巡 回 )
診療所
(各 科 )
病院
(入 院 施 設 )
保健所
交 番 (巡 回 )
巡査駐在所
消 防 (救 急 )
派出所
警察署
消防署
戸
数
50 ∼15 0
人
口
20 0 ∼6 00
5 00 ∼
健
保
防火水槽
(消 火 栓 )
安
集会施設
集会室
社会福祉
施設
集会場
公民館
文化施設
図書館
管理施設
管理事務所
ポス ト
公衆電話
通信施設
商業施設
市役所出張所
郵 便 局 、電 話 交 換 所
日用品店舗
サービス
施
設
共同浴場
専 門 店 、 ス ー パ ー マ ーケ ッ ト
新聞集配所
銀行
映画館
娯楽施設
表 2 −1 − 2( 住 区 規 模 と 施 設 配 置 )
近隣住区数
1
2
3
4
5
6
世 帯 数
( 千 世 帯 )
2∼
2. 5
4∼ 5
6∼
7. 5
8 ∼ 10
10 ∼
12
12 ∼
15
人 口 (千 人 )
7∼ 1 0
14 ∼
20
21 ∼
27
28 ∼
40
40 ∼
48
48 ∼
60
校
―
1
2
2
3
3
高 等 学 校
―
―
1
2
2
3
各種学校
市役所支所
―
1
1
2
3
4
市 役 所 (支 所 )
消防派出所
―
1
1
1
2
3
警 察 署 、消 防 署
郵
局
―
1
1
2
3
4
院
―
1
1
2
2
3
中
病
学
便
近 隣 住 区 数 5∼
6で周 辺 人 口 を
吸 収 する場 合 、
次 の諸 施 設 を加
える。
保健所
- 203 -
コミュニティ
セ ン タ ー
―
―
1
1
1
1
サービスステ
ーション※1
―
―
1
1
1
1
鉄
駅
1
1
1
1
1
1
駅 前 広 場
1
1
1
1
1
1
地 区 公 園
―
―
―
1
1
1
住 区 内
店 舗 数 ※ 2
80 ∼
10 0
16 0 ∼
20 0
36 0 ∼
45 0
48 0 ∼
60 0
80 0 ∼
1 000
10 00
∼
1 200
小 デパート
金 融 機 関
―
1
2
2
2∼3
3∼ 4
施 設 数 +2
映
―
―
1
2
2∼3
3∼ 4
施 設 数 +2
III.
道
画
館
街区構成
(1)
街 区 構 成 は、居 住 者 の動 線 、通 風 、採 光 等 を、予 定 建 築 物 に応 じて考 慮 し、もっとも
適 当 な 構 成 と す る とと も に 、 全 体 と し て 画 一 的 単 調 と な り す ぎ な い よ う に 計 画 す るこ と 。
(2) 街 区 の 長 さ は 、 表 2 −1 − 3 に 掲 げ る 数 値 以 下 を 標 準 と す る 。
表 2 −1 − 3 ( 住 区 規 模 と 施 設 配 置 )
長 辺 方 向
短 辺 方 向
戸 建 住 宅 地
連続建住宅地
80 ∼1 2 0m
30 ∼5 0 m
集 合 住 宅 地
250 m
2 50 m
備
考
隣 棟 間 隔 、駐 車 スペース、通 路 等 を総 合
的 に 考 慮 す る こ と。
(3)
街 区 の短 辺 は、連 続 して主 要 幹 線 街 路 等 の主 として通 過 交 通 の用 に供 する道 路 に接 し
ないように計 画 すること。
(4) 戸 建 住 宅 等 と 利 便 施 設 が 混 合 と な る 街 区 構 成 は 避 け る よ う に 計 画 す る こ と 。
(5) 街 区 と 他 の 部 分 と の 間 に 1 メ ー ト ル 以 上 の 高 低 差 が あ る 街 区 に つ い て は 、 原 則 と し て 図 2
−1 − 2の と お り 、 外 周 に 道 路 等 を 配 置 す る こ と 。
※1
※2
電気、ガス、上水道、下水道等のサービスステーション
地区中心に配置される店舗数は近隣住区の関係位置により異なる。なお、小売商店、飲食店、娯楽施設、その他のサービス施設
等を含む。
- 204 -
技術基準編
図 2 −1 − 2
(画地)
(画地)
1 m 以上
1 m 以上
(道 路)
(道 路)
(宅地以外)
1 m 未満
隣地境界線
隣地境界線
(画 地)
隣地境界線
IV.
街 区 の形 態
戸 建 住 宅 の 街 区 の 形 態 に つ いて は 、 次 の 種 類 が あ る 。
( 1)
格 子 型 ( 図 2 −1 −3 参 照 )
ア
画 地 を長 辺 方 向 に2列 に配 置 するもので、最 も基 本 的 かつ一 般 的 な街 区 の形 態 で
ある。
イ
非 常 に簡 明 な街 並 み及 び住 宅 地 を形 成 するもので、規 模 によっては土 地 利 用 計 画
上 合 理 的 な方 法 であり、造 成 工 事 も比 較 的 楽 であるが、このパターンの連 続 は、街 並
み・住 宅 地 が単 調 となる場 合 がある。
ウ
通 過 交 通 を 防 ぐ た め 、 丁 字 型 の 交 差 点 を 適 当 に 用 い る も の とす る。
図 2 −1 − 3( 格 子 型 )
( 2)
U 字 型 ( 図 2 −1 − 4 参 照 )
ア
袋 路 を2つ連 結 したもので、袋 路 の欠 点 を補 う長 所 (通 過 交 通 防 止 、落 ち着 いた居
住 環 境 、歩 車 道 分 離 計 画 可 能 )を生 かした型 である。
イ
居 住 者 の通 行 上 支 障 がないように、緑 道 、歩 行 者 専 用 道 路 等 を有 効 に配 置 するこ
と。
- 205 -
図 2 −1 − 4( U 字 型 )
公園・ 広場
歩行者専用道路
(3)
並 列 型 ( 図 2 −1 −5 参 照 )
ア
街 区 を背 割 りとせず両 面 道 路 とする方 法 で、店 舗 併 用 住 宅 に適 している。
イ
幹 線 道 路 に接 する店 舗 併 用 住 宅 の場 合 、商 品 運 搬 車 により交 通 が阻 害 されることと
なる の で 、 裏 側 道 路 を 商 品 運 搬 路 と し 、 併 せ て 一 般 住 宅 と 隔 離 す る こ と が で きる 。
ウ
住 宅 用 街 区 と し て は プ ラ イ バ シ ー が 損 な わ れ る の で 不 適 当 であ り、 土 地 利 用 の 点 か ら
も不 経 済 である。
図 2 −1 − 5 ( 並 列 型 )
専用住宅
店舗併用住宅
店舗併用住宅
専用住宅
V.
画地
(1)
画 地 の形 状 は、ほぼ正 方 形 に近 い長 方 形 とし、短 辺 と長 辺 の割 合 を1:(1∼1.5)程 度 と
すること。やむを得 ず尖 形 画 地 等 となる場 合 は、建 物 の配 置 上 支 障 のないよう十 分 な広 さと
す るこ と 。
(2) 一 画 地 の 面 積 は 、 表 2 − 1− 4に 掲 げ る 標 準 値 以 上 と す る こ と 。
表 2 −1 − 4 ( 画 地 面 積 )
区
分
市 街 化 区 域
市街化調整区域
戸建住宅地
15 0 ㎡ 以 上
200 ㎡ 以 上
連続住宅地
1戸 当 たり
10 0 ㎡ 以 上
1戸 当 たり
15 0 ㎡ 以 上
(3)
- 206 -
備
考
一 画 地 の有 効 宅 地 (平 坦 な部 分 )
は、宅 地 面 積 の80パーセント以 上
と す るこ と 。
画 地 は 、 道 路 よ り 高 く計 画 す る こ と 。 た だ し 、 画 地 内 の 排 水 に 支 障 の な い 場 合 は 、 こ の 限 り
でない。
技術基準編
( 4)
建 築 物 を建 築 する敷 地 の勾 配 は、原 則 としてほぼ平 坦 とし、画 地 内 の雨 水 排 水 ができる
こと。
( 5) 画 地 は 、 3 メ ー ト ル 以 上 道 路 に 接 す る も の と し 、 原 則 と し て 旗 竿 状 と し な い こ と 。 た だ し 、 旗
竿 状 敷 地 が 開 発 区 域 内 で 1 区 画 以 内 で あ り 、 か つ 、 図 2 − 1 − 6 に よ る 場 合 は 、 こ の 限 りで な
い。
図 2 −1 − 6
2 5 m以下
3 m 以上
宅地
道路
第 2 節 そ の他 の 宅 地 開 発 事 業
I.
施 設 の配 置
開 発 区 域 内 の施 設 は、土 地 利 用 計 画 に基 づき、適 切 に配 置 すること。
II.
街 区 ・画 地 の構 成
( 1)
街 区 ・画 地 の居 住 者 または事 業 者 の動 線 、通 風 、採 光 等 を予 定 建 築 物 に応 じて考 慮 し、
最 も 適 切 な 構 成 とす る と と も に 、 全 体 と し て 画 一 的 単 調 と な りす ぎ な い よ う に 注 意 す る こ と 。
( 2) 街 区 と 他 の 部 分 との 間 に 、1 メ ート ル以 上 の 高 低 差 が あ る 街 区 に つ い て は 、 原 則 と し て 図 2
−1 − 2の と お り、 外 周 に 道 路 等 を 配 置 す る こ と 。( 自 己 用 以 外 の 開 発 行 為 に 適 用 )
III.
画地
( 1)
画 地 は 、 道 路 よ り 高 く 計 画 す る こ と 。た だ し 、 画 地 内 の 排 水 に 支 障 の な い 場 合 は 、 こ の 限 り
でない。
( 2) 画 地 は 、 3 メ ー ト ル 以 上 道 路 に 接 す る も の とし 、 原 則 と し て 旗 竿 状 と し な い こ と 。
( 3) 建 築 物 を 建 築 す る 敷 地 の 勾 配 は 、 原 則 と し て ほ ぼ 平 坦 と し 、 画 地 内 の 雨 水 排 水 が で き る
こと。
( 4) 画 地 ( 建 築 敷 地 ) は 、 平 坦 な 部 分 が 8 0 パ ー セン ト 以 上 あ る こ と 。
- 207 -
第 3章 造 成 工 事
造 成 工 事 は、次 の基 準 に適 合 するように設 計 されていること。また、宅 地 防 災 マニュアル※3を参
考 に す るこ と 。
第 1節 土 質 調 査
(1)
盛 土 ・埋 め戻 し、裏 込 めなどの材 料 として利 用 す る土 及 び構 造 物 の基 礎 切 取 りの斜 面 を
構 成 する地 盤 としての土 の工 学 的 性 質 を把 握 するため、必 要 に応 じ工 事 前 又 は工 事 中 に
必 要 と思 われる土 質 調 査 及 び土 質 試 験 を行 うこと。
(2) 土 質 調 査 等 の 種 類 は 、 開 発 区 域 の 規 模 ・ 地 形 ・ 予 定 建 築 物 の 規 模 等 に 応 じ て 必 要 な 調
査 等 を行 うこと。
(3) 開 発 区 域 が 次 の 各 号 に 該 当 す る 場 合 は 、 地 質 調 査 に 基 づ く 安 定 計 算 書 及 び 解 析 図 書
等 を必 要 に応 じ提 出 すること。
ア
地 すべりの兆 候 のある区 域
イ
地 すべり防 止 区 域 ・急 傾 斜 地 崩 壊 危 険 区 域 の隣 接 地
ウ
地 質 ・ 湧 水 の 状 況 等 か ら 、 地 盤 の 安 全 を 確 認 す る 必 要 が ある 開 発
(4) 安 定 計 算 に お い て 、 安 全 率 1 .5 以 上 と な る よ う に 対 策 が 講 じ て あ るこ と。
第 2節 軟 弱 地 盤 等 の補 強
開 発 区 域 内 の地 盤 が軟 弱 である場 合 には、開 発 区 域 内 の地 盤 の沈 下 はもとより圧 密 による
開 発 区 域 外 に も 及 ぶ被 害 を 防 止 す る た め 、 土 の 置 換 ・ 水 抜 き 、 そ の 他 必 要 な 措 置 を 行 う こ と 。
第 3節 防 災 工 事
法 第 33条 第 1項 第 7号
地 盤 の沈 下 、崖 崩 れ、出 水 その他 による災 害 を防 止 するため、開 発 区 域 の土 地 について、
地 盤 の改 良 、擁 壁 又 は排 水 施 設 の設 置 その他 安 全 上 必 要 な措 置 が講 ぜられるように設 計 が
定 められていること。この場 合 において、開 発 区 域 内 の土 地 の全 部 又 は一 部 が宅 地 造 成 等
規 制 法 第 3 条 第 1 項 の 宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 の 土 地 で あ る と き は 、 当 該 土 地 に おけ る 開 発
行 為 に 関 す る 工 事 の 計 画 が 、 同 法 第 9 条 の 規 定 に 適 合 し て い るこ と 。
※3
平成元年7月6日付け建設省経民発第24号(改正:平成13年5月24日付け国総民発第7号及び平成19年3月28日付け国都開
第27号)参照
- 208 -
技術基準編
令 第 28条
地 盤 の沈 下 又 は開 発 区 域 外 の地 盤 の隆 起 が生 じないように、土 の置 換 え、水 抜 きその他 の
措 置 が 講 ぜ ら れ て い る こ と。
開 発 行 為 によって崖 が生 じる場 合 においては、崖 の上 端 に続 く地 盤 面 には、特 別 の事 情 が
な い限 り 、 そ の 崖 の 反 対 方 向 に 雨 水 そ の 他 の 地 表 水 が 流 れ る よ う に 勾 配 が 付 さ れ て い る こ と 。
切 土 又 は盛 土 をする場 合 において、地 下 水 により崖 崩 れ又 は土 砂 の流 出 が生 じるおそれが
あるときは、開 発 区 域 内 の地 下 水 を有 効 かつ適 切 に排 出 することができるように、排 水 施 設 が
設 置 されていること。
宅 令 第 5条
切 土 又 は 盛 土 を する 場 合 に お い て は 、 崖 の 上 端 に 続 く 地 盤 面 に は 、 特 別 の 事 情 が な い 限 り 、
そ の 崖 の 反 対 方 向 に 雨 水 そ の 他 の 地 表 水 が 流 れる よ う に 勾 配 が 付 す る こ と 。
( 1)
( 2)
( 3)
( 4)
( 5)
( 6)
( 7)
( 8)
( 9)
原 則 と し て 、 次 の 区 域 等 を 造 成 区 域 に 含 ま な い こ と。
ア
建 築 基 準 法 第 39条 第 1項 による災 害 危 険 区 域
イ
地 すべり等 防 止 法 第 3条 第 1項 による地 すべり防 止 区 域
ウ
土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 における土 砂 災 害 防 止 対 策 の推 進 に関 する法 律 第 8条 第 1
項 による土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域
エ
急 傾 斜 地 の崩 壊 による災 害 の防 止 に関 する法 律 第 3条 第 1項 による急 傾 斜 地 崩 壊
危険区域
渓 流 及 び既 存 水 路 は、原 則 として開 渠 とすること。
防 災 調 整 池 の工 事 、低 湿 地 における暗 渠 排 水 等 の工 事 及 び本 格 的 造 成 工 事 は、集 中
豪 雨 期 、 台 風 期 を 避 け 、 で きる 限 り 渇 水 期 に 工 事 を 行 う こ と 。
造 成 工 事 中 は、湧 水 箇 所 及 び法 面 に透 水 管 、仮 設 排 水 渠 を設 置 するとともに、要 所 に
泥 溜 め を 設 け 、 でき る 限 り 土 砂 を 流 下 さ せ な い よ う 努 め る こ と 。
宅 地 造 成 により整 地 した平 坦 地 には、その外 周 に小 規 模 な土 堤 を設 けて降 雨 を一 時 貯
留 し 、 下 流 への 直 接 の 流 出 を 軽 減 さ せる こ と。
宅 地 造 成 地 の周 囲 には、必 要 に応 じ板 柵 、そだ柵 、蛇 かご、土 嚢 等 を適 切 に配 置 し、土
砂 の 流 出 防 止 、 流 出 降 雨 量 を 軽 減 さ せ る こ と。
開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 形 地 表 の状 況 を勘 案 し、土 砂 流 出 が予 想 される場 合 は、下
流 に対 する災 害 防 止 のため適 切 な位 置 に必 要 な規 模 、強 度 及 び耐 久 性 を有 する防 災 施
設 を 設 け る こ と。 な お 、 容 量 及 び 構 造 は 第 8 章 第 5 節 に よ る も の と す る 。
放 流 先 河 川 の流 下 能 力 を考 慮 し必 要 な場 合 には防 災 調 整 池 を計 画 すること。なお、防
災 調 整 池 を 設 置 す る 場 合 の 容 量 計 算 等 に つ い て は 、 第 8 章 第 5 節 に よ る もの と す る 。
崖 又 は法 面 の上 端 に続 く地 盤 面 は、原 則 として崖 又 は法 面 の反 対 方 向 に雨 水 、その他
地 表 水 が流 れるように勾 配 及 び土 堤 等 を設 け排 水 溝 により排 水 できる構 造 にすること。(図
3 − 3 −1 、 図 3 −3 −2 参 照 )
図 3 −3 − 1
(画地)
土堤
土堤
- 209 -
図 3 −3 − 2( 土 堤 断 面 図 )
)
(芝
土堤
30
法面
∼5 0 ㎝
3 0 ∼5 0 ㎝
第 4節 盛 土 工 事
令 第 28条 、宅 令 第 5条
盛 土 に雨 水 その他 の地 表 水 又 は地 下 水 の浸 透 による緩 み、沈 下 、崩 壊 又 は滑 りが生 じない
ように、おおむね30センチメートル以 下 の厚 さに分 けて土 を盛 り、かつ、その層 の土 を盛 るごと
に、これをローラーその他 これに類 する建 設 機 械 を用 いて締 め固 めるとともに、必 要 に応 じて地
滑 り 抑 止 ぐ い 又 は グ ラ ウ ン ド アン カ ー そ の 他 の 土 留 の 設 置 そ の 他 の 措 置 が 講 ぜ ら れ て い るこ と 。
著 しく傾 斜 している土 地 において盛 土 をする場 合 には、盛 土 をする前 の地 盤 と盛 土 とが接 す
る 面 が 滑 り 面 と な ら な い よ う に 、 段 切 り そ の 他 の 措 置 が 講 ぜ ら れ て いる こ と 。
(1)
盛 土 高 及 び 盛 土 法 高 ( 図 3 − 4 −1 参 照 ) は 原 則 とし て1 5 メ ー ト ル以 内 と す るこ と 。 た だ し 、
他 の法 令 等 による制 限 がない場 合 で開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 形 地 表 の状 況 、または
工 法 等 に つい て 安 全 性 が 確 認 で き る 場 合 は 15 メ ー ト ルを 超 え るこ と が で き る 。
図 3 −4 − 1( 盛 土 断 面 図 )
l
盛土法高
8
1.
1:
m
n
1
約3 0 °
1.8
l +m+n =合計法長
盛土法高と は、 法肩と 法尻の高低差をいう 。
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
- 210 -
現 地 盤 の 切 り株 、 雑 草 及 び 腐 植 土 は 、 必 ず 盛 土 前 に 除 去 す る こ と 。
地 盤 の緩 み、沈 下 、崩 壊 又 は滑 り等 を防 ぐため、水 平 層 にして、概 ね30センチメートル
以 下 の厚 さに分 けて順 次 盛 り上 げ、ローラー等 を用 いて十 分 締 め固 めるとともに、必 要 に
応 じ て 地 滑 り抑 止 ぐ い 又 は グ ラ ウ ンド ア ン カー そ の 他 の 土 留 の 設 置 等 を 行 う こ と。
高 盛 土 又 は地 下 水 、湧 水 等 のため崩 壊 、土 砂 の流 出 等 の危 険 性 のある場 合 は、適 切 な
排 水 施 設 等 を設 け、盛 土 の安 定 を図 ること。
サ ン ド マッ ト を 利 用 す る 場 合 は 、 図 3 − 4 − 2 に よ る も の と し 、 マ ッ ト の 厚 さ は 、 砂 の 場 合 1 5 セ
ン チメ ー ト ル 以 上 、 礫 の 場 合 3 0 セン チ メ ー ト ル 以 上 と す る こ と 。
盛 土 高 が5メートルを超 えるときは、高 さ5メートル以 内 ごとに幅 2メートル以 上 の小 段 を設
け、排 水 のため適 当 な 横 断 勾 配 をつけ排 水 溝 等 を設 けること。この小 段 が 3段 以 上 連 続 す
る 場 合 は 、 3 段 目 の 幅 は 5メ ー ト ル以 上 と す る 。
法 面 勾 配 は、原 則 として、図 3−4−3又 は図 3−4−4を標 準 とし、適 当 な保 護 をすること。
技術基準編
た だし 、 第 1 節 に よ る 土 質 調 査 に 基 づ く 場 合 は 、 こ の 限 り でな い 。
図 3 −4 − 2( サン ド マ ッ ト 敷 設 図 )
L i ≧ 2 Hi
tan θ≧ 0.04
H1
i =1, 2, 3
H2
L1
H3
θ
L2
θ
L3
図 3 −4 − 3( 盛 土 標 準 断 面 図 ( 1 ))
5,000
5,000
5,000
5,000
2,000
2,000
1:
1:
1:
8
1.
8
1.
8
1.
300∼500
図 3 −4 − 4( 盛 土 標 準 断 面 図 ( 2) )
2,000
2,000
1:
1:
8
1.
8
1.
5,000
5,000
5,000
5,000
( 8)
現 地 盤 が 次 の よ う な 場 合 は 、 図 3 −4 − 5の よ う に 段 切 りを 行 う こ と 。
ア
現 地 盤 の 傾 斜 が 2 0 パ ー セン ト 以 上 で 盛 土 高 が 2 メ ー ト ルを 超 え る とき 。
イ
地 表 面 に 雑 草 及 び 腐 植 土 等 が あ り、 盛 土 と 現 地 盤 と の 面 が 滑 り 面 と な り う る と き 。
( 9) 締 固 め は 、 予 定 建 築 物 及 び 土 地 利 用 に あ っ た 施 工 法 で 行 わ れ る 計 画 に なっ て い るこ と 。
- 211 -
図 3 −4 − 5( 段 切 り 構 造 図 )
盛土の地盤面
H
L
勾配3 ∼5 %
H≧0 .5 m∼2 m
L ≧1 m
旧地盤面
(10 ) 盛 土 全 体 の 安 定 性 の 検 討 を 行 う こ と 。 特 に 、 盛 土 高 が 1 0 メ ー ト ル 以 上 と な る 場 合 は 、 盛
土 の安 定 計 算 を行 うこと。
第 5節 切 土 工 事
令 第 28条 、宅 令 第 5条
切 土 をした後 の地 盤 に滑 りやすい土 質 の層 があるときは、その地 盤 に滑 りが生 じないように、
地 滑 り抑 止 ぐい又 はグラウンドアンカーその他 の土 留 の設 置 、土 の置 換 えその他 の措 置 が講 ぜ
ら れ て い るこ と 。
(1)
切 土 をする場 合 において、切 土 をした後 の地 盤 に滑 りやすい土 質 があるときは、その地 盤
に 滑 り が 生 じ な いよ う に 地 滑 り 抑 止 ぐ い ま た は グ ラ ウ ン ド ア ン カ ー そ の 他 の 土 留 の 設 置 、 土 の
置 換 えその他 の措 置 を講 ずること。
(2) 切 土 高 が 5 メ ー ト ル を 超 え る と き は 、 高 さ 5 メ ー ト ル 以 内 ご と に 幅 2 メ ー ト ル 以 上 の 小 段 を 設
け、排 水 のため適 当 な 横 断 勾 配 をつけ排 水 溝 等 を設 けること。この小 段 が 3段 以 上 連 続 す
る 場 合 は 、 3 段 目 の 幅 は 5メ ー ト ル以 上 と す る 。
(3) 法 面 勾 配 は 、 原 則 と し て 、 図 3 − 5 − 1 を 標 準 と す る こ と。 た だ し 、 第 1 節 に よ る 土 質 調 査 に
基 づく場 合 は、この限 りでない。
(4) 既 存 崖 が 、 境 界 等 に よ り 1 : 1 . 5 以 下 の 勾 配 に 整 形 でき な い 場 合 は 、 上 部 よ り 仮 想 線 を 引
き、その線 内 の 宅 地 利 用 は認 めない。ただし、仮 想 線 内 において図 3−5−2のように待 受
重 力 擁 壁 等 を設 置 した場 合 は、この限 りでない。また、既 存 崖 については整 正 を行 い、排
水 施 設 等 を設 置 し、適 正 な植 栽 等 を行 うこと。
図 3 −5 − 1 ( 切 土 標 準 断 面 図 )
- 212 -
技術基準編
図 3 −5 − 2( 待 受 重 力 擁 壁 等 設 置 断 面 図 )
5,000
1 m以上
(ロックフェンス)
5,000
2,000
線
現
線
想
状
擁壁
5,000
法
仮
線
整
形
5,000
2,000
擁壁を設けない時
の利用可能な土地
住 宅 宅 地 開 発 事 業 にあって、高 さが5メートルを超 える法 面 、崖 又 は擁 壁 の下 端 、上 端
に 接 す る 土 地 に つ い て は 、 宅 地 の 安 全 を 図 る た め 、 原 則 とし て 図 3 − 5 − 3 、 図 3 − 5 − 4 の よ
う に 道 路 、 公 園 、 緑 地 等 の 公 共 用 地 と し て 利 用 す るこ と 。
図 3 −5 − 3( 公 共 用 地 配 置 断 面 図 ( 1 ))
公共用地
2,000
5,000以上
面
法
公共用地
図 3 −5 − 4( 公 共 用 地 配 置 断 面 図 ( 2 ))
公共用地
2,000
2,000
面
法
面
法
5,000以上
( 5)
擁壁を設けた時の
利用可能な土地
面
法
公共用地
- 213 -
第 6節 擁 壁 等 の設 置 基 準 及 び構 造
I.
設 置 基 準 及 び構 造
令 第 28条
開 発 行 為 によって生 じた崖 面 は、崩 壊 しないように、擁 壁 の設 置 、石 張 り、芝 張 り、モルタル
の 吹 き つ けそ の 他 の 措 置 が 講 ぜら れ て い る こ と。
(1)
表 3 −6 − 1 に 掲 げる 崖 は 、 崖 面 の 崩 壊 を 防 ぐ た め 、 擁 壁 で 覆 わ な け れ ば な ら な い 。
表 3 −6 − 1
(イ )
切 土 をした土 地 の部 分 に生 ずる高 さが2メートルを超 える崖
(ロ )
盛 土 をした土 地 の部 分 に生 ずる高 さが1メートルを超 える崖
(ハ )
切 土 と盛 土 とを同 時 にした土 地 の部 分 に生 ずる高 さが2メートルを超 える崖
(2)
「崖 」とは、地 表 面 が水 平 面 に対 し30度 を超 える角 度 をなす土 地 で硬 岩 盤 (風 化 の著 し
いものを除 く)以 外 のものをいい、小 段 等 によって上 下 に分 離 された崖 がある場 合 において
は、下 層 の崖 面 の下 端 を含 み、かつ、水 平 面 に対 して30度 の角 度 をなす面 を想 定 し、その
面 に 対 し て 、 上 層 の 崖 面 の 下 端 が そ の 上 方 に あ る と き は 、 そ の 上 下 の 崖 を 一 体 の も の とみ な
す 。( 図 3 −6 − 1 参 照 )
図 3 −6 − 1( 崖 の 判 断 図 )
D
G
I
E
B
A
C
30°
H
F
水平面
一体のがけ
A−B −C−D−E
一体と みなされない別々のがけ
A−B −C−F −G−E
A−B −C−H 及び F −G−E−I
30°
水平面
(3)
宅 地 造 成 規 制 区 域 内 における宅 地 造 成 にあっては、切 土 又 は盛 土 をした土 地 の部 分 に
生 ずる崖 面 で、表 3−6−2に掲 げる崖 面 以 外 のものには擁 壁 を設 置 し、これらの崖 面 を覆
うこ と 。
表 3 −6 − 2
(イ )
切 土 をした土 地 の部 分 に生 ずる崖 又 は崖 の部 分 であって、その土 質 が(4)ア又 は
イに該 当 するものの崖 面
(ロ )
土 質 試 験 等 に基 づき地 盤 の安 定 計 算 をした結 果 、崖 の安 全 を保 つために擁 壁 の
設 置 が必 要 でないことが確 かめられた崖 面
(4)
- 214 -
切 土 を し た 土 地 の 部 分 に 生 ず る こ と と な る 崖 また は 崖 の 部 分 で 、 次 の い ずれ か に 該 当 す る
技術基準編
も の の 崖 面 に つ い て は 、 ( 1) の 規 定 に よ ら な い こ と が でき る 。
ア
土 質 が 表 3 − 6 − 3 の 左 欄 に 掲 げる も の に 該 当 し 、 かつ 、 土 質 に 応 じ 勾 配 が 同 表 の 中
欄 の角 度 以 下 のもの。
イ
土 質 が 表 3 − 6 − 3 の 左 欄 に 掲 げる も の に 該 当 し 、 かつ 、 土 質 に 応 じ 勾 配 が 同 表 の 中
欄 の角 度 を超 え同 表 の右 欄 の角 度 以 下 のもので、その上 端 から下 方 に垂 直 距 離 5メー
トル以 内 の部 分 。この場 合 において、アの崖 の部 分 に該 当 する崖 の部 分 により上 下 に
分 離 された崖 の部 分 は存 在 せず、その上 下 の崖 の部 分 は連 続 しているものとみなす。
( 図 3 −6 − 2 、 図 3 −6 − 3 参 照 )
表 3 −6 − 3
土
擁 壁 を要 しない
勾 配 の上 限
質
擁 壁 を要 する
勾 配 の下 限
軟 岩 ( 風 化 の著 しいものを除 く)※4
60 度
80 度
風 化 の著 しい岩 ※5
40度
50度
砂 利 、真 砂 土 、関 東 ローム、硬 質
粘 土 、その他 これらに類 するもの
35度
45 度
図 3 −6 − 2
(2 )イに該当す
るがけの部分
5m
擁壁を 要し ないがけの部分
図 3 −6 − 3
(2 )アに該当す
るがけの部分
(2 )イに該当す
るがけの部分
( 5)
( 6)
※4
※5
表 3 −6 − 4に 掲 げる 場 合 に あ っ て は 、 擁 壁 で 覆 わ な いこ と が で き る 。
開 発 行 為 等 によって生 ずる崖 の崖 面 を擁 壁 で覆 わないときは、石 張 り、芝 張 り、モルタル
の 吹 付 け 等 に よ っ て 風 化 、そ の 他 の 浸 食 に 対 し て 保 護 す る こ と 。
適用に当たっては、専門研究機関の証明を要す。
適用に当たっては、専門研究機関の証明を要す。
- 215 -
表 3 −6 − 4
(イ )
土 質 試 験 等 に基 づき地 盤 の安 定 計 算 をした結 果 、崖 の安 全 を保 つために擁 壁 の
設 置 が必 要 でないことが確 かめられた場 合
(ロ )
災 害 の防 止 上 支 障 がないと認 められる土 地 において擁 壁 の設 置 に代 えて他 の措
置 が講 ぜられた場 合
(7)
擁 壁 は、建 築 基 準 法 施 行 令 第 36条 の2から第 39条 まで、第 52条 (第 3項 を除 く。)、 第
72条 から第 75条 まで及 び第 79条 の規 定 を満 たすこと。また、鉄 筋 コンクリート造 、無 筋 コン
クリート造 、間 知 石 練 積 み造 または宅 地 造 成 等 規 制 法 施 行 令 第 14条 及 び建 築 基 準 法 施
行 令 第 142条 の規 定 に適 合 するものであること。
(8) 擁 壁 の 構 造 は 、 構 造 計 算 、 実 験 等 に よ っ て 次 の ア か ら オ ま で に 該 当 す る こ と が 確 か め ら れ
るこ と 。
ア
土 圧 ・水 圧 及 び自 重 (以 下 この節 において「土 圧 等 」という。)によって擁 壁 が破 壊 さ
れないこと。
イ
土 圧 等 に よ っ て 擁 壁 が 転 倒 し な いこ と 。
ウ
土 圧 等 に よ っ て 擁 壁 の 基 礎 が 滑 ら な いこ と 。
エ
土 圧 等 に よ っ て 擁 壁 が 沈 下 し な いこ と 。
オ
鉄 筋 のかぶりは、建 築 基 準 法 施 行 令 第 79条 による。(底 盤 で6センチメートル以 上 、
鉛 直 壁 で 4 セ ン チ メ ート ル 以 上 )
(9) 擁 壁 の 構 造 計 算 は 、 次 に 定 め る と こ ろ に よ る 。
ア
土 圧 等 によって擁 壁 の各 部 に生 ずる応 力 度 が、擁 壁 の材 料 である鋼 材 又 はコンクリ
ー トの 許 容 応 力 度 を 超 え な いこ と を 確 か め る こ と。
イ
土 圧 等 に よ る 擁 壁 の 転 倒 モ ー メ ン ト が 擁 壁 の 安 定 モ ー メ ン ト の 2 以 下 で あ る こ とを 確
3
かめること。
ウ
土 圧 等 による擁 壁 の基 礎 の滑 り出 す力 が擁 壁 の基 礎 の地 盤 に対 する最 大 摩 擦 抵
抗 力 その他 の抵 抗 力 の 2 以 下 であることを確 かめること。
3
エ
土 圧 等 によって擁 壁 の地 盤 に生 ずる応 力 度 が当 該 地 盤 の許 容 応 力 度 を超 えないこ
とを確 かめること。ただし、基 礎 ぐいを用 いた場 合 においては、土 圧 等 によって基 礎 ぐい
に 生 ず る 応 力 が 基 礎 ぐ い の 許 容 支 持 力 を 超 え な いこ と を 確 か め る こ と 。
(10 ) 擁 壁 の 構 造 計 算 に 必 要 な 数 値 は 、 次 に 定 め る と ころ に よる 。
ア
土 圧 等 については、実 況 に応 じて計 算 された数 値 。ただし、盛 土 の場 合 の土 圧 につ
いては、盛 土 の土 質 に応 じ表 3−6−5の単 位 体 積 重 量 及 び土 圧 計 数 を用 いて計 算 さ
れ た 数 値 を 用 い る こ と が で きる 。
イ
鋼 材 、コンクリート及 び地 盤 の許 容 応 力 度 並 びに基 礎 ぐいの許 容 支 持 力 については、
建 築 基 準 法 施 行 令 第 90条 (表 一 を除 く。)、第 91条 、第 93条 及 び第 94条 中 長 期 に
生 ずる力 に対 する許 容 応 力 度 及 び許 容 支 持 力 に関 する部 分 の例 により計 算 された数
値
ウ
擁 壁 の基 礎 の地 盤 に対 する最 大 摩 擦 抵 抗 力 その他 の抵 抗 力 については、実 況 に
応 じて計 算 された数 値 。ただし、その地 盤 の土 質 に応 じ表 3−6−5の摩 擦 係 数 を用 い
て 計 算 さ れ た 数 値 を 用 い るこ とが で きる 。
(11 ) 擁 壁 に は 、 そ の 裏 面 の 排 水 を よ く す る た め 、 3 平 方 メ ート ル 以 内 毎 に 1 個 の 割 合 で 内 径 7 5
ミリメートル以 上 の硬 質 塩 化 ビニール管 、その他 これに類 する耐 水 材 料 を用 いた水 抜 き穴 が
設 けられ、擁 壁 の裏 面 には、砂 利 等 の透 水 層 が鉄 筋 コンクリート造 、無 筋 コンクリート造 擁
壁 に あ っ て は 、 3 0 セン チ メ ー ト ル以 上 、 間 知 石 積 み 造 、 そ の 他 の 練 積 み 造 擁 壁 に あ っ て は 、
表 3 −6 − 6に 掲 げる 数 値 以 上 で 設 け ら れ て い る こ と 。
水 抜 き穴 の裏 側 には、目 詰 まりや埋 戻 し土 砂 が流 出 しないように、粗 目 の割 栗 石 を配 置
するか吸 出 し防 止 剤 (フィルターパット)を配 置 す ること。また、水 抜 き管 の長 さは、透 水 層 に
- 216 -
技術基準編
深 く 入 り す ぎ な いよ う に 注 意 す る こ と 。
表 3 −6 − 5
土
質
単 位 体 積 重 量 ( kN /
)
土圧係数
摩擦係数
岩 、岩 屑
0.5
砂 利 または砂
18
0. 3 5
砂質土
17
0. 4 0
0.4
シ ルト ・ 粘 土 を 多 量 に 含 む 土
16
0. 5 0
0.3※6
表 3 −6 − 6( 間 知 石 積 み 造 、 そ の 他 の 練 積 み造 擁 壁 の 場 合 の 透 水 層 の 厚 さ)
盛
上
層
土
下
層
上
切
土
層
下
層
60 cm 以 上 か つ 擁 壁 の
30 cm
高 さ の 20
100
以上
30 cm
30 cm
( 12) 透 水 層 と し て 透 水 マ ッ ト を 使 用 す る とき は 、 次 の と お り と す る 。
ア
透 水 マットは、高 さが5メートル以 下 の鉄 筋 コンクリート造 又 は無 筋 コンクリート造 の擁
壁 に 限 り 、 図 3 − 6 − 4 か ら 図 3 − 6 −6 の と お り透 水 層 と し て 使 用 で き る も の と す る 。 た だ し 、
高 さが3メートルを超 える擁 壁 に透 水 マットを用 いる場 合 は、下 部 水 抜 き穴 の位 置 に、
厚 さ30センチメートル以 上 、高 さ50センチメートル以 上 の砂 利 又 は砕 石 の透 水 層 を擁
壁 の 全 長 に わ た っ て 設 置 す るこ と。
イ
透 水 マットは、凍 結 等 の恐 れが少 ない地 域 に限 り、透 水 層 として使 用 することが出 来
る。
ウ
透 水 マットの適 正 な使 用 方 法 等 については、「擁 壁 用 透 水 マット技 術 マニュアル※7」
に よる こ と 。
図 3 −6 − 4( 擁 壁 の 高 さ が 3 メ ート ル 以 下 の 場 合 )
※6
※7
擁壁の基礎底面から少なくとも15センチメートルまでの深さの土を砂利または砂に置き換えた場合に限る。
平成3年3月 社団法人建築研究振興会
- 217 -
図 3 −6 − 5( 擁 壁 の 高 さ が 3 メ ート ルを 超 え る 場 合 )
図 3 −6 − 6( 控 え 壁 を 持 つ 擁 壁 の 場 合 )
( 注 ) 透 水 マ ッ ト は 、 前 壁 だけ で な く 控 え の 部 分 に も 取 り 付 け る 必 要 が あ る 。
(13 ) 擁 壁 が 長 く 続 く 場 合 は 、 約 1 5 メ ー ト ル 以 内 毎 に 区 切 り 、 伸 縮 目 地 を 設 け る こ と 。 地 盤 の 状
況 上 擁 壁 の 高 さ 等 を 異 に する 場 合 も 同 様 と す る こ と 。
(14 ) 擁 壁 の 高 さ が 5 メ ー ト ル を 超 え る 場 合 は 、 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 又 は 無 筋 コ ン ク リ ー ト 造 と す る
こ と 。 ただ し 、 逆 T 擁 壁 が 6メ ー ト ルを 超 え る 場 合 は 、 控 壁 式 擁 壁 と す る こ と 。
(15 ) 擁 壁 の 上 部 を 宅 地 とし て 利 用 す る と き は 図 3 − 6 − 7 の よ う に する こ と 。
(16 ) 設 置 す る 擁 壁 の 上 部 が 切 土 又 は 盛 土 等 に よ る 法 面 又 は 崖 と な る 場 合 は 、 図 3 − 6 − 8 の
とおりとして水 平 地 盤 面 には排 水 設 備 を設 けること。
ま た 、 地 下 水 に よ り 崖 崩 れ 又 は 土 砂 の 流 出 が 生 じ る おそ れ が あ る とき は 、 開 発 区 域 の 地 下
水 を有 効 かつ適 切 に排 出 すること。
な お 、 排 水 施 設 の 基 準 は 、第 8 章 に よ る 。
- 218 -
技術基準編
図 3 −6 − 7
勾配
勾配
図 3 −6 − 8
現地盤面
(上部の形質変更がある場合)
( 17) 擁 壁 の 屈 曲 す る 箇 所 ( 隅 角 が 6 0 度 か ら 1 2 0 度 以 内 の 場 合 ) は 、 隅 角 を は さ む 二 等 辺 三
角 形 の部 分 を鉄 筋 及 びコンクリートで補 強 すること。二 等 辺 の一 辺 の長 さは、擁 壁 の高 さが
3 メ ー ト ル 以 下 で あ る と き は 5 0 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 、 3 メ ー ト ルを 超 え る も の で あ る と き は あ る と き
は 6 0 セン チ メ ート ル 以 上 と する 。( 図 3 −6 − 9 参 照 )
- 219 -
図 3 −6 − 9
(a ) 鉄 筋 コ ン クリ ー ト 造 擁 壁
a
l
a
伸 縮目 地
擁 壁 の 高 さ 3 .0 m 以 下 の と き
a =5 0c m
擁 壁 の 高 さ 3 .0 m を 超 え る とき
a =6 0c m
伸 縮 目 地 の 位 置 l は 2 . 0 m を 超 え 、 か つ 、 擁 壁 の 高 さ 程 度 とす る 。
(b ) 間 知 石 等 練 積 み 造 擁 壁
a
l
a
伸 縮 目地
擁 壁 の 高 さ 3 .0 m 以 下 の と き
a =5 0c m
擁 壁 の 高 さ 3 .0 m を 超 え る とき
a =6 0c m
伸 縮 目 地 の 位 置 l は 2 . 0 m を 超 え 、 か つ 、 擁 壁 の 高 さ 程 度 とす る 。
II.
擁 壁 の構 造 (個 別 事 項 )
II-1
(1)
間 知 石 等 練 積 み造 擁 壁
擁 壁 の勾 配 、高 さ及 び下 端 部 分 の厚 さが、崖 の土 質 に応 じ表 3−6−7に定 める基 準 に
適 合 し、かつ、擁 壁 の上 端 の厚 さが、擁 壁 の設 置 される地 盤 の土 質 が、同 表 左 欄 の第 一
種 ま た は 第 二 種 に 該 当 す る も の で あ る と き は 4 0 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 、 そ の 他 の も の で あ る とき
は 7 0 セン チ メ ート ル 以 上 で あ るこ と 。
(2) 石 材 、 そ の 他 の 組 積 材 は 、 控 え 長 さ を 3 0 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 と し 、 コ ン ク リ ート を 用 い て 一
体 の 擁 壁 とし 、 か つ 、 そ の 背 面 に 栗 石 、 砂 利 ま た は 砂 利 混 じ り 砂 で 有 効 に 裏 込 め す る こ と 。
(3) 前 2 号 に 定 め る と こ ろ に よ っ て も 、 崖 の 状 況 等 に よ り 、 は ら み だ し 、 そ の 他 の 破 壊 の 恐 れ が
あるときは、適 当 な間 隔 に鉄 筋 コンクリート造 の控 え壁 を設 ける等 必 要 な措 置 を講 ずること。
(4) 擁 壁 を 岩 盤 に 接 着 し て 設 置 す る 場 合 を 除 き 、 擁 壁 の 前 面 の 根 入 れ 深 さ は 、 擁 壁 の 設 置
される地 盤 の土 質 が、表 3−6−7左 欄 の土 質 に応 じた根 入 れ深 さの欄 の値 とし、かつ、擁
壁 に は 、 一 体 の 鉄 筋 コ ン クリ ー ト 造 又 は 無 筋 コ ン ク リ ー ト 造 で 、 擁 壁 の 滑 り 及 び 沈 下 に 対 し て
- 220 -
技術基準編
安 全 である基 礎 を設 けること。なお、以 上 の基 準 を図 化 すると、図 3−6−10のとおりであ
る。
表 3 −6 − 7
擁壁
土質
第一種
岩 、岩 屑 、砂
利 又 は 砂 利
混 じり砂
下 端 部 の
厚 さ( c m )
根 入 れの
深 さ( c m )
高 さ(m)
70を超 え
75 以 下
2以 下
40以 上
2を 超 え 3 以 下
50以 上
2以 下
40以 上
高
45以 上
15
3を 超 え 4 以 下
50以 上
3以 下
40以 上
かつ
35 以 上
3を 超 え 4 以 下
45以 上
4を 超 え 5 以 下
60以 上
2以 下
50以 上
2を 超 え 3 以 下
70以 上
2以 下
45以 上
2を 超 え 3 以 下
60以 上
65を超 え
70 以 下
65 以 下
70を超 え
75 以 下
第二種
真 砂 土 、関 東
ローム、硬 質
粘 土 、その他
これらに類 す
るも の
上 端 部 の
厚 さ ( c m)
勾 配 (度 )
65を超 え
70 以 下
2を 超 え 3 以 下
40 以 上
3を 超 え 4 以 下
40 以 上
さ
100
高
さ
15
75以 上
2以 下
40以 上
2を 超 え 3 以 下
50以 上
3を 超 え 4 以 下
65以 上
4を 超 え 5 以 下
80以 上
2以 下
85以 上
2を 超 え 3 以 下
90以 上
2以 下
75以 上
2を 超 え 3 以 下
85以 上
の
の
100
かつ
35 以 上
65 以 下
70を超 え
75 以 下
第三種
65を超 え
70 以 下
その 他 の 土 質
高
20
3を 超 え 4 以 下
70 以 上
1 05 以 上
2以 下
70以 上
2を 超 え 3 以 下
80以 上
3を 超 え 4 以 下
95以 上
4を 超 え 5 以 下
1 20 以 上
さ
の
100
かつ
45以 上
65 以 下
〈 参 考 〉 高 さ を1 と し た 勾 配 の 比 (65 度 )1: 0 .4 7 ( 70 度 )1: 0 . 3 7 ( 75 度 ) 1: 0 . 2 7
- 221 -
図 3 −6 − 1 0
上端の厚 さ
間
知
擁
壁
水抜き穴
石
の
高
さ
下 端の 厚さ
透
水
層
50
200
根
捨コ ンク リ −ト
れ深
200
入の
さ
II-2
胴 込 め にコン ク リー ト を 用 いて 充 填 する コ ンク リ ート ブロ ッ ク練 積 み 造 擁 壁 ※ 8
宅 地 造 成 等 規 制 法 施 行 令 第 14条 の規 定 に基 づき、胴 込 めにコンクリートを用 いて充 填 するコ
ンクリートブロック練 積 み造 の擁 壁 は、次 の基 準 に合 致 する場 合 は、同 令 第 8条 の規 定 による練 積
み造 の擁 壁 と同 等 以 上 の効 力 があると認 められる。
な お 、 間 知 ブ ロ ッ ク の J I S 規 格 品 ( J I S A 5 3 7 1 ) に つ いて は 、 I I- 1 「 間 知 石 等 練 積 み 造 擁 壁 」 の
基 準 を適 用 する。
(1) コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク の 4 週 圧 縮 強 度 は 、 1 平 方 ミ リ メ ー ト ル に つ き 1 8 ニ ュ ー ト ン 以 上 で あ る
こと。
(2) 胴 込 め コ ン ク リ ー ト の 4 週 圧 縮 強 度 は 、 1 平 方 ミ リ メ ー ト ル に つ き 1 5 ニ ュ ー ト ン 以 上 で あ る
こと。
(3) コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク に 用 い る コ ン ク リ ー ト の 比 重 は 、 2 3 以 上 で あり 、 か つ 、 擁 壁 に 用 い る コ ン
ク リ ー ト ブ ロ ッ ク の 重 量 ※ 9 は 、 壁 面 1 平 方 メ ー ト ルに つ き 35 0キ ロ グ ラ ム 以 上 で あ る こ と 。
(4) コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク は 、 相 当 数 の 使 用 実 績 ※ 1 0 を 有 し 、 か つ 、 構 造 耐 力 上 支 障 の な い も の
であり、その形 状 は、胴 込 めに用 いるコンクリートによって擁 壁 全 体 が一 体 性 を有 する構 造 と
なる も の で あ り 、 か つ、 そ の 施 工 が 容 易 な も の で あ るこ と 。
(5) 擁 壁 の 壁 体 曲 げ強 度 ※ 1 1 は 、 1 平 方 ミ リ メ ー ト ル に つ き 15 ニ ュー ト ン 以 上 で あ る こ と 。
(6) 擁 壁 の 勾 配 及 び 高 さ は 、 擁 壁 の 背 面 土 の 内 部 摩 擦 角 及 び コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク の 控 え 長
さ に 応 じ 、 表 3 −6 −8 に 定 め る 基 準 に 適 合 し 、 か つ、 擁 壁 上 端 の 水 平 面 上 の 載 荷 重 ※ 12は
1 平 方 メ ー ト ル に つ き5 キ ロニ ュ ー トン を こ え て い な いこ と 。
(7) 擁 壁 を 岩 盤 に 接 着 し て 設 置 す る 場 合 を 除 き 、 擁 壁 前 面 の 根 入 れ 深 さ は 擁 壁 の 高 さ の
100分 の20(その値 が45センチメートルに満 たないときは45センチメートル)以 上 とし、かつ、
擁 壁 に は 、 一 体 の 鉄 筋 コ ンク リ ート 造 又 は 無 筋 コ ン クリ ー ト で 、 擁 壁 の 滑 り 及 び 沈 下 に 対 し て
安 全 で あ る 基 礎 を 設 け る こ と。
(8) 擁 壁 が 曲 面 ま た は 折 り 面 を な す 部 分 で 必 要 な 箇 所 、 擁 壁 の 背 面 土 又 は 擁 壁 が 設 置 さ れ
る地 盤 の土 質 が著 しく変 化 する箇 所 等 破 壊 のおそれのある箇 所 には、鉄 筋 コンクリート造 の
控 え 壁 又 は 控 え 柱 を 設 ける こ と 。
※8
昭和40年6月14日付け建設省告示第1485号参照
胴込めコンクリートを充填せずに、当該コンクリートブロックを積み上げたと仮定した場合の重量
※1 0
申請の日から起算して1年前までに施工が終了した当該特殊擁壁の施工実績が施工件数で50件以上かつ擁壁全面の面積で1
万平方メートル以上あり、倒壊等の重大な支障を生じたことがないこと。
※1 1
曲げ強度は、コンクリートブロック4×6個又は5×7個の試験体3体以上について試験しその結果による。
※1 2
擁壁の高さだけ擁壁上端より後退した範囲の載荷重とする。
※9
- 222 -
技術基準編
( 9)
擁 壁 の背 面 には、排 水 をよくするため、栗 石 、砂 利 又 は砂 利 混 じり砂 で有 効 に裏 込 めす
るこ と 。
表 3 −6 − 8
擁 壁 の背 面 土 の内 部
摩擦角
コンクリートブロック
の 控 え 長 さ ( cm )
擁壁
勾配
高 さ(m)
65度 以 上 75度 未 満
1.0以 下
65度 未 満
1.5以 下
70度 以 上 75度 未 満
1.0以 下
65度 以 上 70度 未 満
1.5以 下
65度 未 満
2.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
1.5以 下
65度 以 上 70度 未 満
2.0以 下
65度 未 満
2.5以 下
70度 以 上 75度 未 満
1.5以 下
65度 以 上 70度 未 満
2.0以 下
65度 未 満
3.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
1.5以 下
65度 以 上 70度 未 満
2.5以 下
65度 未 満
3.5以 下
70度 以 上 75度 未 満
2.0以 下
65度 以 上 70度 未 満
3.0以 下
65度 未 満
4.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
2.0以 下
65度 以 上 70度 未 満
3.0以 下
65度 未 満
4.5以 下
70度 以 上 75度 未 満
2.0以 下
65度 以 上 70度 未 満
3.5以 下
65度 未 満
5.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
2.5以 下
65度 以 上 70度 未 満
4.5以 下
65度 未 満
5.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
3.0以 下
70度 未 満
5.0以 下
70度 以 上 75度 未 満
3.5以 下
70度 未 満
5.0以 下
30 以 上 3 5 未 満
35 以 上 4 5 未 満
20度 以 上 30度 未 満
45 以 上
30 以 上 3 5 未 満
35 以 上 4 0 未 満
30度 以 上 40度 未 満
40 以 上 4 5 未 満
45 以 上
30 以 上 3 5 未 満
35 以 上 4 0 未 満
40度 以 上
40 以 上 4 5 未 満
45 以 上
- 223 -
II-3
国土交通大臣認定擁壁
宅 地 造 成 等 規 制 法 施 行 令 第 6条 から10条 に定 める「義 務 設 置 の擁 壁 」の構 造 規 定 を満 たす
擁 壁 以 外 の特 殊 な材 料 又 は構 法 による擁 壁 を使 用 する場 合 は、宅 地 造 成 等 規 制 法 施 行 令
第 1 4 条 の 規 定 に よ り、 国 土 交 通 大 臣 の 認 定 し た 擁 壁 を 用 い な け れ ば な ら な い 。 大 臣 認 定 擁 壁 は 、
「義 務 設 置 の擁 壁 」に関 する構 造 規 定 と同 等 以 上 の効 力 があると認 められたものである。都 市 計
画 法 の 開 発 行 為 の 許 可 に お いて も こ の 規 定 を 準 用 す る 。
特 殊 な材 料 又 は構 法 による擁 壁 は、一 般 に次 に揚 げるものに分 類 される。これらの擁 壁 を使 用
する場 合 は、認 定 条 件 、設 計 条 件 について留 意 する必 要 がある。
(1) コン クリ ー ト ブ ロ ッ ク 空 積 み 造 擁 壁
(2) コン クリ ー ト ブ ロ ッ ク 練 積 み 造 擁 壁 ( た だ し 、 I I - 2 に 基 づ く 擁 壁 を 除 く )
(3) 補 強 鉄 筋 を 用 い た コ ン ク リ ー ト ブロ ッ ク 造 擁 壁
(4) プ レ キ ャ ス ト 製 品 に よ る 鉄 筋 コ ン クリ ー ト 造 擁 壁
(5) 壁 面 に 植 栽 を 施 す 擁 壁 ( 緑 化 擁 壁 )
(6) 補 強 土 擁 壁
II-4
任意設置擁壁
都 市 計 画 法 において、構 造 上 の規 定 はないが、安 全 性 について配 慮 すること。
擁 壁 としては、従 来 から施 工 されており、やむを得 ない構 造 としては、次 のものが挙 げられるが、
地 盤 、土 質 の状 況 等 によりこの構 造 によることが不 適 当 な場 合 及 び施 工 主 が自 ら維 持 管 理 、危 機
管 理 することとならない自 己 用 以 外 の開 発 行 為 等 については、安 定 計 算 等 により安 全 が確 認 でき
る 構 造 に す る こ と。
(1) 建 築 用 コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク 擁 壁 ( 宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 に お け る 開 発 行 為 等 を 除
く。)
開 発 区 域 内 に 設 置 す る 高 さ 1 メ ー ト ル 以 下 の 場 合 は 、 図 3 − 6 −1 1 に よ る こ とが で き る 。
図 3 −6 − 1 1
150以 上
FGL
3200以 下
3200以 下
1000 以 下
150以上
(2)
- 224 -
鉄筋はφ9又はD10以上
200 以 上
350 以上
50
100 以 上
GL
550以 上
玉 石 積 (宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 における開 発 行 為 等 を除 く。)
開 発 区 域 内 に設 置 する高 さ1メートル以 下 の場 合 は、図 3−6−12、高 さ1メートルを超 え
る 場 合 は 、 図 3 −6 − 1 3 に よる こ と が で きる 。
技術基準編
図 3 −6 − 12 ( 高 さ1 メ ー ト ル 以 下 の 場 合 )
400
1000 以 下
水 抜き 穴 φ75、3㎡ に1箇 所
100 以 上
200 以 上
350 以上
透水層
1 :0.3 ∼0.5
100
図 3 −6 − 13 ( 高 さ1 メ ー ト ル を 超 え る 場 合 )
l1
6 cm
L1
l1
l2
17 cm か つ
l3
25
l5
l3
l3
2
3
水抜き穴
( φ75、3㎡ に1箇 所 )
l
2
cm
l4
3
l5
cm
L1・L2・L3の数 値 は表 3−6−7
に よる 。
玉 石 がその比 重 ・強 度 ・耐 久 性 等
が 間 知 石 と 同 等 以 上 で あ るこ と 。
その他 の基 準 は間 知 石 等 練 積 み
造 擁 壁 に準 ずる。
L3
200
350
15
50
以 上 の時 l4が擁 壁 の厚 さに算 入
で きる 長 さ
l4
透水層
l3
2
以上
L
2
( 3)
自 然 石 練 積 み 造 擁 壁 ( 宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 に お け る 開 発 行 為 等 を 除 く。 )
ア
自 然 石 が そ の 比 重 ・ 強 度 ・ 耐 久 性 等 が 間 知 石 と 同 等 以 上 で ある こ と 。
イ
擁 壁 は 、 宅 地 間 に 使 用 し な いこ と 。
ウ
高 さ は 、 地 盤 面 よ り1 . 0 メ ー ト ル以 内 であ る こ と 。
エ
各 寸 法 は 、 図 3 − 6 −1 4 の 数 値 以 上 と す る こ と。
( 4) 板 さ く擁 壁 ( 宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 に お け る 開 発 行 為 等 を 除 く 。 )
ア
高 さ は 地 盤 面 よ り 1 . 0 メ ー トル 以 下 で ある こ と 。
イ
各 寸 法 は 、 図 3 − 6 −1 5 の 数 値 以 上 と す る こ と。
- 225 -
図 3 −6 − 1 4
200
透水層
1000 以 下
勾配
L1
L1×1 /4
100
200
300
水 抜 き 穴 ( φ75、3㎡ に1箇 所 )
200
図 3 −6 − 1 5
1000 以 下
FG L
8# 2本
以上
45゚ 以下
750
1000 以 上
GL
第 7節 法 面 の保 護
(1)
法 面 保 護 工 は、切 土 あるいは盛 土 がある程 度 まと まって完 了 したら、速 やかに着 手 するこ
と。
(2) 法 面 保 護 工 に つ い て は 、 表 3 − 7 − 1 を 参 考 と し 、 土 質 、 地 形 、 気 候 、 美 観 、 経 済 性 等 を
考 慮 して、最 も適 当 と思 われる工 法 を選 ぶこと。この場 合 、工 法 の選 択 については、次 の点
に注 意 すること。
ア
寒 冷 地 については、植 生 穴 工 、植 生 袋 工 、種 子 吹 付 工 など根 の定 着 のある工 法 を
選 ぶ と とも に 、 な る べ く 晩 春 か ら 初 夏 に か け て 施 工 す るこ と 。
イ
橋 梁 等 の構 造 物 のかげなど日 当 たりが悪 く雨 のかからぬ法 面 は、植 生 を避 け、石 張
り 、 コン クリ ー ト ブ ロ ッ ク 張 り 等 に す るこ と。
ウ
長 大 法 面 については、土 質 等 によっては法 枠 工 を併 用 すること。
エ
美 観 を重 視 する部 分 は、張 芝 工 など丈 が低 く人 工 により丁 寧 に施 工 できる工 法 を選
ぶこ と 。
- 226 -
技術基準編
表 3 −7 − 1
土質
切土部分
盛土部分
粘土
部 分 客 土 、植 生 工 、ブロック張
工 、ブロック積 工
土 羽 工 を設 ける場 合 は全 面 植 生 工 、植 生
芝 工 、設 けない場 合 は部 分 客 土 、植 生
工 、ブロック張 工
粘性土
軟 らかい場 合 …全 面 植 生 工
硬 い 場 合 …部 分 客 土 植 生 工
ブロック張 工
ブロック積 工
軟 らかい場 合 は全 面 植 生 工 、植 生 芝 工
硬 い場 合 で、土 羽 工 を設 けるときは全 面
植 生 工 、植 生 芝 工 、設 けない場 合 は部 分
客 土 植 生 工 、ブロック張 工
砂質土
ゆるい場 合 …全 面 植 生 工
硬 い 場 合 …部 分 客 土 植 生 工
ブロック張 工
ブロック積 工
土 羽 工 を設 ける場 合 は全 面 植 生 工 、植 生
芝 工 、設 けない場 合 は柵 棚 工 を併 用 した
全面植生工
砂
法 枠 工 に普 通 土 を詰 めて全 面
植生工
土 羽 工 を設 け全 面 植 生 工 、植 生 芝 工
れき質 土
ゆるい場 合 …種 子 吹 付 工
硬 い 場 合 …法 枠 工 、 石 積 工
土 羽 工 を設 ける場 合 は全 面 植 生 工 、植 生
芝 工 、設 けない場 合 はブロック張 工
- 227 -
第 4章 道 路
開 発 許 可 に 係 わ る 道 路 は 、 法 の た て まえ か ら す べ て 公 共 団 体 に 移 管 さ れ る 公 道 と す べ き で あ る 。
公 道 については、道 路 法 に定 める基 準 (道 路 構 造 令 )が適 用 されることになるので、開 発 行 為 によ
っ て 設 置 さ れ る 道 路 は 、 原 則 とし て 道 路 構 造 令 を 準 用 す る 。
第 1節 道 路 計 画
法 第 33条 第 1項 第 2号
主 として、自 己 の居 住 の用 に供 する住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う開 発 行 為 以 外 の開
発 行 為 に あ っ て は 、 道 路 が 、 表 4 − 1 −1 に 掲 げ る 事 項 を 勘 案 し て 、 環 境 の 保 全 上 、 災 害 の 防 止
上 、通 行 の安 全 上 又 は事 業 活 動 の効 率 上 支 障 がないような規 模 及 び構 造 で適 当 に配 置 さ
れ、かつ、開 発 区 域 内 の主 要 な道 路 が、開 発 区 域 外 の相 当 規 模 の道 路 に接 続 するように設 計
が 定 め ら れ て い るこ と 。
令 第 25条 第 1号
道 路 は、都 市 計 画 において定 められた道 路 及 び開 発 区 域 外 の道 路 の機 能 を阻 害 することな
く、かつ、開 発 区 域 外 にある道 路 と接 続 する必 要 があるときは、当 該 道 路 と接 続 してこれらの道
路 の 機 能 が 有 効 に 発 揮 さ れ る よ う に 設 計 さ れ て い るこ と 。
表 4 −1 − 1
(イ )
開 発 区 域 の規 模 、形 状 及 び周 辺 の状 況
(ロ )
開 発 区 域 内 の土 地 の地 形 及 び地 盤 の性 質
(ハ )
予 定 建 築 物 等 の用 途
(ニ)
予 定 建 築 物 等 の敷 地 の規 模 及 び配 置
I.
道 路 の定 義
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
II.
この手 引 きにおいて「道 路 」とは、建 築 基 準 法 第 42条 第 1項 各 号 の一 に該 当 する幅 員 4
メ ート ル 以 上 の も の を い う 。
この手 引 きにおいて「接 する道 路 」とは、開 発 区 域 内 の各 区 画 (予 定 建 築 物 等 の敷 地 )に
接 す る 道 路 を い う 。 ( 令 第 25 条 第 2 号 )
この手 引 きにおいて「接 続 先 道 路 」とは、開 発 区 域 内 の主 要 な道 路 が接 続 する先 の開 発
区 域 外 の 道 路 ( 既 存 道 路 ) を い う 。( 令 第 2 5 条 第 4 号 )
建 築 基 準 法 第 42条 第 2項 に規 定 する道 で、特 定 行 政 庁 が指 定 した道 は、(1)に規 定 す
る「 道 路 」 と み な す 。 た だ し 、 「 接 続 先 道 路 」 に は 該 当 し な い 。
道 路 の幅 員 は、原 則 として、管 理 幅 員 とする。
道 路 の種 類
開 発 行 為 に よ る 道 路 の 種 類 を 道 路 構 造 令 の 基 準 と 対 照 す れ ば 表 4 − 1 −2 の と お り で ある 。
- 228 -
技術基準編
表 4 −1 − 2
道 路 構 造 令 の基 準
道 路 の種 類
計画交通量
(台 /日 )
幹線道路
4種 2級
4, 000 ∼
10 ,00 0
50
開 発 区 域 の骨 格 となるもので近 隣
住 区 を形 成 する道 路 及 び住 区 内
主要道路
補 助 (区 画 )
幹線道路
4種 3級
50 0 ∼
4, 00 0
40
開 発 区 域 の分 区 又 は隣 保 区 を形
成 し幹 線 道 路 に連 絡 する道 路
区画道路
4種 4級
500 未 満
30 ∼20
開 発 区 域 の区 画 を形 成 し、各 区
画 の交 通 の用 に供 する道 路
歩行者専用
道 、緑 道 、自
転車専用道
III.
設計速度
(k m / h)
備考
種 別 、
級別
専 ら歩 行 者 、自 転 車 の通 行 の用 に
供 する道 路
道路配置計画
開 発 区 域 内 では、発 生 交 通 量 、居 住 者 の動 線 等 を考 慮 し、開 発 区 域 の規 模 に応 じて、表 4−
1−2の道 路 のうち、必 要 なものが適 切 に配 置 されていること。これらの計 画 に当 たっては、居 住 者
の安 全 及 び居 住 環 境 に十 分 配 慮 するとともに、開 発 に起 因 して発 生 する交 通 によって開 発 区 域
外 の 道 路 の 機 能 が 損 な わ れ な い よ う 周 辺 の 道 路 と一 体 とな っ て 機 能 が 有 効 に 発 揮 で き る よ う に す る
こと。
IV.
幹 線 街 路 等 の配 置
( 1)
開 発 区 域 の面 積 が20ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、主 要 幹 線 道 路 及 び幹 線
道 路 (幅 員 12メートル以 上 )を、開 発 区 域 内 の各 画 地 から250メートル以 内 の距 離 に配 置
す るこ と 。
( 2) 幅 員 2 0 メ ー ト ル 以 上 の 幹 線 道 路 は 、 開 発 区 域 内 の そ の 他 の 道 路 と の 交 差 は 、 原 則 と し
て立 体 交 差 とすること。
( 3) 駅 前 、 そ の 他 の 広 場 に 接 続 す る 場 合 を 除 き 、 道 路 を 同 一 平 面 で 5 以 上 交 差 さ せ な い こ
と。
( 4) 幅 員 9 メ ー ト ル 以 上 の 道 路 は 、 歩 車 道 が 分 離 さ れ て い るこ と。
V.
区 域 外 道 路 との接 続
( 1)
開 発 区 域 に接 続 又 は接 する開 発 区 域 外 の既 存 道 路 は、開 発 行 為 の区 分 に応 じ表 4−
1 − 3に 掲 げる 数 値 以 上 の 幅 員 を 有 す る も の で な けれ ば な らな い 。
( 2) 開 発 区 域 内 の 主 要 な 道 路 又 は 開 発 区 域 内 に 新 た に 道 路 が 整 備 さ れ な い 場 合 の 敷 地 は 、
区 域 外 の既 存 道 路 を表 4−1−4に掲 げる数 値 以 上 の幅 員 となるように道 路 整 備 を行 わな
ければならない。
ただし、開 発 区 域 周 辺 の道 路 状 況 、周 辺 の土 地 の地 形 及 び利 用 態 様 等 に照 らしてやむ
を得 ないまたは著 しく困 難 と認 められる場 合 であって、環 境 の保 全 上 、災 害 の防 止 上 、通
行 の安 全 上 及 び事 業 の効 率 上 支 障 がないと認 められるときは、緩 和 されることもあるので、
事 前 に協 議 すること。
- 229 -
表 4 −1 − 3
開 発 行 為 の区 分
接 する既 存 道 路 幅 員
接続先既存道路幅員
主 として自 己 の居 住 の用 に供 する
住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で
行 う開 発 行 為
道 路 基 準 の適 用 なし
た だし 、 建 築 基 準 法 に 適 合 す る こ と
上 記 以 外 の主 として住 宅 の建 築 の
用 に供 する目 的 で行 う開 発 行 為
で、開 発 区 域 の面 積 が3,000㎡
以 上 の開 発 行 為
4m 以 上
6m 以 上 ※ 1 3
ただし、開 発 区 域 の面 積
が1ha以 上 の場 合 は、
6. 5m 以 上
住 宅 以 外 の建 築 物 の建 築 又 は第
1種 特 定 工 作 物 の建 設 の用 に供
する目 的 で行 う開 発 行 為 で、開 発
区 域 の面 積 が3,000㎡以 上 の開
発行為
6m 以 上
ただし、開 発 区 域 内 の区
画 の面 積 が1,000㎡以
上 の 場 合 は 、 9m 以 上
9m 以 上 ※ 1 4
開 発 区 域 の面 積 が3,000㎡未 満
の開 発 行 為 ※15
4m 以 上
4m 以 上
その 他 の 開 発 行 為
9m 以 上
9m 以 上
開 発 行 為 の区 分
接 する道 路 幅 員 ※16
接続先道路幅員
主 として自 己 の居 住 の用 に供 する
住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で
行 う開 発 行 為
道 路 基 準 の適 用 なし(地 区 計 画 区 域 内 にあっては、
地 区 整 備 計 画 による)
た だし 、 建 築 基 準 法 に 適 合 す る こ と
上 記 以 外 の主 として住 宅 の建 築 の
用 に供 する目 的 で行 う開 発 行 為
6m 以 上
6m 以 上
ただし、開 発 区 域 の面 積
が1ha以 上 の場 合 は、
6. 5m 以 上
住 宅 以 外 の建 築 物 の建 築 又 は第
1種 特 定 工 作 物 の建 設 の用 に供
する目 的 で行 う開 発 行 為
6m 以 上
ただし、開 発 区 域 の面 積
が3,000㎡以 上 かつ区
画 面 積 が1,000㎡以 上
の場 合 は、9m以 上
6m 以 上
ただし、開 発 区 域 の面 積
が3,000㎡以 上 の場 合
は、9m以 上
その 他 の 開 発 行 為
9m 以 上
9m 以 上
表 4 −1 − 4
※1 3
幹線道路へ至る接続距離が短く、かつ、幹線道路へ至る道路が2経路以上ある場合で、当該道路のすべてが歩行者、車輌等の通
行のの安全上支障とならない等やむを得ないと認められる場合は、5.4メートル以上(開発区域面積が1ヘクタール以上の場合は、8メ
ートル以上)とすることができる。
※1 4
開発行為の目的が特定工作物で、かつ、車輌等の通行の安全上、事業活動の効率上支障とならない等やむを得ないと認められる
場合は6.5メートル以上とすることができる。
※1 5
開発行為の目的が不特定多数の集客を目的とする場合は、開発区域外の駐車場予定地等の配置等を勘案し、車輌等の通行の
安全上、事業活動の効率上支障とならない幅員であること。
※1 6
既存道路の幅員が、6メートル又は9メートル未満である場合は、既存道路の中心線から3メートル又は4.5メートル以上拡幅した線
までが「接する道路」に該当するため、開発行為に伴う新設道路として整備を要すること。
既存道路を挟んだ開発区域の対面の土地が、既に開発行為等により道路拡幅が行われている場合は、当該道路拡幅の前の道路
の中心線を基準とし、道路の拡幅を行うこと。
なお、既存道路の対面に拡幅の余地がない場合には、道路拡幅可能線から6メートル又は9メートル以上拡幅した線までが「接する
道路」に該当する。
- 230 -
技術基準編
( 3)
地 区 計 画 区 域 内 における開 発 行 為 において、図 4−1−1に掲 げる 幅 員 以 上 の区 画 道
路 (地 区 施 設 )が地 区 整 備 計 画 にある場 合 の幅 員 は、地 区 整 備 計 画 による。また、地 区 整
備 計 画 に よ る 幅 員 が 同 表 に 掲 げる 幅 員 未 満 の 場 合 は 、 同 表 に よ る 。
( 4) 図 4 − 1 − 1 の よ う な 旗 竿 開 発 の 場 合 、 新 設 さ れ る 取 付 け 道 路 は 、 開 発 区 域 内 の 主 要 な
道 路 の幅 員 と同 じとする。
図 4 −1 − 1
取付道路
VI.
拡幅道路
既設道路又は
開発区域
公 安 委 員 会 、管 理 予 定 者 と の 協 議
( 1)
開 発 事 業 者 は法 第 32条 第 1項 に基 づく同 意 及 び同 条 第 2項 に基 づく協 議 を道 路 管 理
者 若 し く は 管 理 予 定 者 と 行 う こ と。
( 2) 道 路 管 理 者 又 は 管 理 予 定 者 は 、 法 第 3 2 条 第 1 項 に 基 づ く 同 意 及 び 同 条 第 2 項 に 基 づ
く協 議 を行 う場 合 は、次 の項 目 等 に該 当 するときにあらかじめ公 安 委 員 会 と協 議 する必 要
がある。
ア
区 画 線 の設 置
イ
横 断 歩 道 橋 、地 下 横 断 歩 道 の設 置
ウ
開 発 区 域 の 取 付 け 道 路 とし て 、 既 存 の 道 路 を 拡 幅 す る 場 合
エ
開 発 区 域 内 の既 設 道 路 の交 差 点 を改 築 する場 合
オ
開 発 区 域 内 の幹 線 道 路 等 の交 差 点 を新 設 する場 合
カ
開 発 区 域 の取 付 け道 路 を新 設 し、既 存 の道 路 へ接 続 する場 合
キ
開 発 行 為 に関 連 して交 通 信 号 機 の新 設 、移 設 及 び交 通 規 制 を必 要 とする場 合
第 2節 道 路 構 造
規 第 24条
道 路 は 、 砂 利 そ の 他 の 安 全 かつ 円 滑 な 交 通 に 支 障 を 及 ぼさ な い 構 造 と し 、 か つ 、 適 当 な 値 の
横 断 勾 配 が附 されていること。
道 路 には、雨 水 等 を有 効 に排 出 するため必 要 な側 溝 、街 渠 その他 の適 当 な施 設 が設 けられ
て いる こ と。
道 路 の縦 断 勾 配 は、9パーセント以 下 であること。ただし、地 形 等 によりやむを得 ないと認 めら
れ る 場 合 は 、 小 区 間 に 限 り1 2 パ ー セン ト 以 下 と す る こ と が でき る 。
道 路 は、階 段 状 でないこと。ただし、もっぱら歩 行 者 の通 行 の用 に供 する道 路 で、通 行 の安
全 上 支 障 が な い と認 め ら れる も の に あ っ て は 、 こ の 限 り で な い。
道 路 は、袋 路 状 でないこと。ただし、当 該 道 路 の延 長 若 しくは当 該 道 路 との接 続 が予 定 され
て いる 場 合 又 は 転 回 広 場 及 び 避 難 通 路 が 設 け ら れ て い る 場 合 等 避 難 上 及 び 車 輌 の 通 行 上 支
障 がない場 合 は、この限 りでない。
歩 道 のない道 路 が同 一 平 面 で交 差 し、若 しくは接 続 する箇 所 又 は歩 道 のない道 路 のまがり
- 231 -
か ど は 、 適 当 な 長 さ で 街 角 が 切 り 取 ら れ て い るこ と 。
歩 道 は 、 縁 石 線 又 は さ く そ の 他 こ れ に 類 す る 工 作 物 に よ っ て 車 道 か ら 分 離 さ れ て い るこ と 。
I.
道 路 の幅 員
開 発 区 域 内 に設 置 する道 路 の幅 員 は、開 発 区 域 の規 模 、予 定 建 築 物 の用 途 に応 じて、表 4−
2 − 1 及 び 表 4 −2 − 2 に 掲 げる 数 値 以 上 で 計 画 さ れ て い る こ と。 こ の 場 合 に おい て 、 幅 員 は 表 4 − 1
−4 の 基 準 を 準 用 す る 。
表 4 −2 − 1
道 路 構 造 令 の基 準
幅員
種別
級別
住宅地
幹線道路
4種
2級
12m ∼ 1 8m
補 助 (区 画 )幹 線 道 路
4種
3級
9m ∼1 2 m
区画道路
4種
4級
6m
道路種別
備考
その他
車 線 数 4以 上 は中 央
分 離 帯 を設 けること。
9m以 上 は歩 車 道 が
分 離 さ れ て い るこ と 。
9m
表 4 −2 − 2
20 h a 未 満
20 h a 以 上
予定建築物
幅員
幅員
戸 建 住 宅 、連 続 住 宅 及 び共 同 住 宅
6 m ∼1 2m
6m ∼1 8m
店 舗 、工 場 等
9 m ∼1 8m
12 m ∼ 18 m
開発規模
II.
幅 員 の構 成
開 発 行 為 に係 る道 路 は、道 路 構 造 令 に基 づくものとする。幅 員 構 成 に含 まれる名 称 及 び幅 員
の 捉 え 方 は 図 4 − 2 −1 及 び 図 4 − 2 −2 を 標 準 と す る 。
図 4 −2 − 1
道路敷
有効 幅員
有効幅員・道路敷
有効幅員・道路敷
有 効 幅員
有 効 幅員 ・ 道 路敷
- 232 -
技術基準編
図 4 −2 − 2
有効幅員(路面幅員)
路肩
有 効 幅 員 ( 路面 幅 員)
路肩
車道幅員
路肩
道 路 敷 ・道 路 幅 員
道路敷・道路幅員
( a )U 字 側 溝 の場 合
(b)L型側溝の 場合
1m以上
有効幅 員( 路面 幅員 )
有効幅員(路面幅員)
路肩
路肩
車道幅 員
路肩
路肩
車道幅員
路肩
車道幅員
保護路肩
兼施設帯
道路 敷・道路幅 員
道路敷・道路幅員
( c )有 蓋 側 溝 の場 合
(d)防護柵 を設ける場合
有効幅員(路面幅員)
歩道
車道幅員
植樹帯
植樹帯
歩道
道路敷・道路幅員
( e )歩道等を 設ける場合
III.
舗 装 の状 態
開 発 区 域 内 に 設 置 さ れ る 道 路 は 、 原 則 と し て 舗 装 す る も の とし 、 舗 装 要 領 に つ い て は 道 路 管 理
予 定 者 と 協 議 す る こ と。
IV.
道 路 の 横 断 及 び縦 断 勾 配 等
( 1)
道 路 の横 断 及 び縦 断 勾 配 は、道 路 種 別 に応 じ表 4−2−3の値 とすること。ただし、地 形
等 によりやむを得 ないと認 められ、かつ、交 通 安 全 上 支 障 がない場 合 には、小 区 間 に限 り
12パーセント以 下 まで緩 和 することが出 来 る。なお、緩 和 規 定 については、幹 線 道 路 には
適 用 しない。
( 2) 道 路 の 交 差 す る 取 付 け 部 の 縦 断 勾 配 2 . 5 パ ー セ ン ト 以 下 の 区 間 が 、 表 4 − 2 − 4 の 区 分
に 従 い 確 保 さ れ 、 縦 断 曲 線 長 が 規 定 以 上 と さ れ て い るこ と 。
- 233 -
表 4 −2 − 3
区分
横断勾配
縦断勾配
幹線道路
1 . 5 % ∼2 .0 %
6% 以 下
補 助 (区 画 )幹 線 道 路
1 . 5 % ∼2 .0 %
7% 以 下
区画道路
1 . 5 % ∼2 .0 %
9% 以 下
表 4 −2 − 4
道路規格
延 長 ( m)
3種 2級
4種 1級
40
3種 3級
4種 2級
35
3種 4級
4種 3級
15
3種 5級
10
4種 4級
(3)
- 234 -
6
開 発 区 域 内 の道 路 が同 一 平 面 で交 差 、接 続 、あるいは屈 曲 している部 分 は、適 当 な長
さで街 角 が切 取 られていること。この場 合 の街 角 のせん除 は二 等 辺 三 角 形 とし、せん除 長
は、表 4−2−5のとおりとする。ただし、歩 道 を有 する道 路 で、歩 道 をせん除 することにより、
車 両 の通 行 に支 障 なく処 理 できる場 合 は、街 角 のせん除 は必 要 ない。
なお、6メートル以 下 の道 路 で、地 形 等 によりやむを得 ず片 側 しかせん除 長 を確 保 できな
い 場 合 は 、 表 4 − 2 −5 の 1ラ ン ク 上 位 の 道 路 幅 員 に よる せん 除 長 を 確 保 す るこ と 。
技術基準編
表 4 −2 − 5
道路幅員
40 m
30m
20m
15m
1 2m
4 0m
12
15
8
10
12
8
10
12
8
8
10
6
6
8
5
10
12
8
10
12
8
8
10
6
6
8
5
5
6
4
10
12
8
8
10
6
6
8
5
5
6
4
4
5
3
8
10
6
6
8
5
5
6
4
4
5
3
6
8
5
5
6
4
4
5
3
5
6
4
3
4
2
3
4
2
3
4
2
3
4
2
3 0m
2 0m
1 5m
1 2m
9m
6m
V.
6m
4m
3
4
2
4m
(注 )
9m
上段
中段
下段
交 叉 角 90 ° 前 後
交 叉 角 60 ° 以 下
交 叉 角 12 0 ° 以 上 13 5 ° 未 満
道路形態
( 1)
道 路 は、原 則 として袋 路 状 としないこと。ただし、開 発 区 域 全 体 の地 形 、または街 区 構 成
上 やむを得 ない場 合 で、次 のいずれかに適 合 する場 合 は、区 画 道 路 を袋 状 とすることが出
来 る。
ア
当 該 道 路 の延 長 若 しくは当 該 道 路 と他 の道 路 との接 続 が予 定 されている場 合 で、
避 難 上 及 び車 輌 の通 行 上 支 障 がない場 合 。
イ
自 動 車 の転 回 広 場 、避 難 通 路 等 が道 路 の終 端 に設 けられており、図 4−2−3又 は
図 4−2−4の基 準 に適 合 している場 合 。この場 合 、道 路 の延 長 が55メートル以 内 の時
は、転 回 広 場 を設 けないことが出 来 る。ただし、戸 建 住 宅 又 は連 続 住 宅 にあっては10
戸 程 度 、 共 同 住 宅 に あっ て は 20 戸 程 度 ま で と す る こ と 。
また、転 回 広 場 のみに敷 地 が接 している場 合 は、接 道 しているものとは認 めないもの
とする。
- 235 -
図 4 −2 − 3
6 m
2 m
5 m
5m
新設道路
路
路
6 m
ガード レ ール
新設道路
5 m
2 m
道
ガード レ ール
開発区域境界ま で5 5 mを超える と き
道
5 m
開発区域境界ま で5 5 mを超える と き
10m
2m
2m
開発区域境界ま で5 5 mを超える と き
2m
新設道路
路
2m
6 m
道
ガード レ ール
7 m
2 m
転回広場
5m
7 m以上かつ
1 区画を超えない距離
図 4 −2 − 4
8 m
9 m
1 0 m
3 m
8 m 9 m
新設道路
路
3 m
ガード レ ール
3 m 3m
路
24 m
新設道路
道
ガード レ ール
開発区域境界ま で5 5 mを 超える と き
道
3 m
開発区域境界ま で5 5 mを 超える と き
1 5 m∼
3 0 m
5 m
転回広場
(2)
道 路 は、階 段 状 でないこと。ただし、専 ら歩 行 者 の通 行 の用 に供 する道 路 で、通 行 の安
全 上 支 障 がなく、かつ、消 防 活 動 の機 能 を低 下 させない場 合 は、この限 りでない。
(3) 階 段 状 道 路 は 、 蹴 上 げ 1 5 セ ン チ メ ー ト ル 以 下 、 踏 面 3 0 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 と し 、 高 さ 3 メ
ートル以 内 毎 に1.5メートル以 上 の水 平 面 を設 けること。なお、階 段 状 道 路 及 びその水 平
面 の 両 側 に は 、 手 す り又 は これ に 代 わ る も の を 設 置 す る こ と。
また、必 要 に応 じて斜 路 、その他 自 転 車 、乳 母 車 、身 障 者 等 の利 用 しやすい取 付 け構
造 を採 用 すること。
- 236 -
技術基準編
VI.
歩道
( 1)
幅 員 9 メ ー ト ル 以 上 の 道 路 に 設 置 さ れ る 歩 道 は 、 縁 石 線 又 は 柵 、 そ の 他 こ れら に 類 す る 工
作 物 に よ っ て 車 道 か ら 分 離 する こ と 。
( 2) 路 面 は 、 舗 装 等 を 施 工 し て 通 行 に 安 全 な 構 造 と し 、 か つ 、 適 当 な 横 断 勾 配 を 有 す る ほ か 、
雨 水 等 を 有 効 に 排 水 で きる 構 造 と な っ て い る もの で あるこ と。
( 3) 歩 道 の 幅 員 は 、 2 メ ー トル 以 上 と し 、 路 面 は 滑 りに く い 仕 上 げ とす る こ と 。
( 4) 岐 阜 県 福 祉 の ま ち づ く り 条 例 を 遵 守 す る こ と 。
VII.
( 1)
( 2)
( 3)
( 4)
( 5)
VIII.
道路構造物
道 路 には、雨 水 等 を有 効 に排 水 するため、側 溝 、街 渠 、その他 適 当 な施 設 が設 けられて
いること。
道 路 には、その幅 員 内 の両 側 に路 肩 を設 けること。ただし、歩 道 を有 する道 路 については、
路 肩 を省 略 することが出 来 る。
道 路 が、崖 または法 面 の上 にある場 合 、池 、河 川 、水 路 等 に隣 接 している場 合 、あるいは
屈 曲 部 分 で必 要 な箇 所 には、ガードレール等 の防 護 施 設 を設 置 すること。この場 合 防 護 施
設 の 設 置 に つ い て は 、 日 本 道 路 協 会 の 防 護 柵 設 置 要 領 に よ るこ と 。
側 溝 蓋 ( グ レ ー チ ン グ 蓋 ) の 架 設 に つ い て は 、5 メ ー ト ル毎 に 、 グ レ ー チ ン グ 蓋 を1 枚 架 設 す
るも の と す る 。
その他 道 路 構 造 物 及 び道 路 構 造 物 の要 領 は、道 路 管 理 者 または道 路 管 理 予 定 者 と協
議 し て 定 め る もの と す る 。 ( 協 議 に あ た っ て は 、 道 路 構 造 令 を 準 用 す る こ と 。)
歩 行 者 専 用 道 、緑 道 等
歩 行 者 専 用 道 等 の幅 員 は、4.0メートル以 上 で利 用 者 数 、利 用 方 法 等 を勘 案 して定 めること。
また、線 形 、勾 配 、路 面 構 造 等 は通 行 に支 障 のないものであるとともに、自 動 車 交 通 を遮 断 し、歩
行 者 の安 全 を確 保 すること。
IX.
( 1)
( 2)
( 3)
橋梁設計
橋 の 設 計 自 動 車 荷 重 は 25 0 ニュ ー トン と し 、 道 路 橋 示 方 書 に 定 め る 基 準 に よる こ と 。
橋 の 幅 員 構 成 、 建 築 限 界 、 線 形 等 の 構 造 規 格 は 、 道 路 構 造 令 に よ る こ と。
架 橋 位 置 、支 間 割 、橋 脚 位 置 及 び橋 脚 形 状 等 は、河 川 管 理 者 等 との協 議 によること。
- 237 -
第 5章 公 園 、緑 地 、広 場
第 1節 公 園 の配 置 計 画
法 第 33条 第 1項 第 2号
主 として、自 己 の居 住 の用 に供 する住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う開 発 行 為 以 外 の開
発 行 為 に あ っ て は 、 公 園 、 広 場 が 、 表 4 − 1 − 1 に 掲 げる 事 項 を 勘 案 し て 、 環 境 の 保 全 上 、 災 害
の防 止 上 、通 行 の安 全 上 又 は事 業 活 動 の効 率 上 支 障 がないような規 模 及 び構 造 で適 当 に配
置 されていること。
令 第 25条
開 発 区 域 の面 積 が0.3ヘクタール以 上 5ヘクタール未 満 の開 発 行 為 にあっては、開 発 区 域
に、面 積 の合 計 が開 発 区 域 の面 積 の3パーセント以 上 の公 園 、緑 地 又 は広 場 (以 下 「公 園 等 」
という。)が設 けられていること。ただし、開 発 区 域 の周 辺 に相 当 規 模 の公 園 等 が存 する場 合 、
予 定 建 築 物 等 の用 途 が住 宅 以 外 のものであり、かつ、その敷 地 が1である場 合 等 開 発 区 域 の
周 辺 の状 況 並 びに 予 定 建 築 物 等 の用 途 及 び敷 地 の 配 置 を勘 案 して特 に必 要 がないと認 めら
れる 場 合 は 、 こ の 限 り で な い 。
開 発 区 域 の面 積 が5ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、面 積 が1箇 所 300平 方 メートル
以 上 であり、かつ、そ の面 積 の合 計 が開 発 区 域 の面 積 の3パーセント以 上 の公 園 (予 定 建 築 物
等 の 用 途 が 住 宅 以 外 の も の で あ る 場 合 は 、 公 園 等 ) が 設 け ら れ て いる こ と 。
I.
公 園 の種 類
公 園 の 種 類 は 、 表 5 −1 −1 の と お り であ る 。
表 5 −1 − 1
区分
面積
幼児公園
1 50 ㎡
以上
街区公園
2 , 50 0 ㎡
程度
近隣公園
2ha程 度
地区公園
5ha程 度
- 238 -
誘致距離
備考
80 m
幼 児 を対 象 とした公 園 で、戸 建 住 宅 群 では50戸 程
度 に 1ヶ 所 、 中 層 共 同 住 宅 群 で は 10 0 戸 ∼ 15 0 戸 程
度 に 1ヶ 所 設 置 す る こ と 。
2 50 m
小 学 校 児 童 を対 象 とした公 園 で、500戸 程 度 に1ヶ
所 設 置 すること。誘 致 距 離 内 の利 用 者 の動 線 は、交
通 頻 繁 な幹 線 道 路 、その他 地 物 地 形 等 により分 断
さ れ な いこ と 。
5 00 m
居 住 者 全 体 を 対 象 と す る も の で2 , 00 0 戸 程 度 、 即 ち
1住 区 に1ヶ所 で住 区 のほぼ中 央 に設 置 し、幹 線 道
路 に面 していること。
近 隣 公 園 よりも広 範 囲 の住 民 を対 象 とした都 市 的 規
模 の公 園 で開 発 区 域 が4住 区 以 上 の場 合 に考 慮
し、概 ね地 区 の中 心 に設 置 すること。
技術基準編
II.
公 園 、緑 地 等 の面 積 の確 保
( 1)
公 園 、緑 地 及 び広 場 の設 置 に当 たっては、その面 積 は原 則 として表 5−1−2の値 を確
保 すること。
( 2) 開 発 区 域 の 面 積 が 0 . 3 ヘ ク タ ー ル 以 上 5 ヘ ク タ ー ル 未 満 の 場 合 に 公 園 、 緑 地 等 を 3 パ ー
セ ント 以 上 確 保 す る こ と。 た だ し 、 次 の 要 件 に 該 当 す る 場 合 は 緩 和 す る こ と が 出 来 る 。
ア
開 発 区 域 の周 辺 に既 設 の公 園 (都 市 計 画 公 園 )があり、各 敷 地 から公 園 までの誘
致 距 離 (おおむね250メートル以 内 )及 び面 積 (その公 園 を利 用 する区 域 の面 積 の3パ
ー セ ント 以 上 ) か ら 居 住 者 が 支 障 な く そ の 公 園 を 利 用 で き る 場 合 。
イ
敷 地 が1つであり、かつ、予 定 建 築 物 等 の用 途 が住 宅 又 は大 中 規 模 集 客 施 設 以 外
で あ る 場 合 で 、 建 ぺ い 率 等 建 築 基 準 法 の 規 定 に よ り、 建 築 計 画 上 有 効 、 か つ 、 十 分 な
空 地 が確 保 され、防 災 、避 難 活 動 上 支 障 がないと認 められる場 合 。
ウ
土 地 区 画 整 理 事 業 又 は新 住 宅 市 街 地 開 発 事 業 等 により面 的 な整 備 事 業 が施 行 さ
れた区 域 内 の土 地 等 で、公 園 等 が周 辺 において既 に適 正 に確 保 された土 地 の二 次 的
な開 発 行 為 である場 合 。
エ
第 2種 特 定 工 作 物 の建 設 の用 に供 する目 的 で行 われる開 発 行 為 の場 合 。
( 3) 住 宅 宅 地 開 発 に あ っ て は 原 則 と し て 、 公 園 と す る こ と。
表 5 −1 − 2
開 発 区 域 の面 積
公 園 、緑 地
等 の総 面 積
0 . 3h a 以 上
1ha未 満
備
考
公 園 を 設 置 す る 場 合 、 1 ヶ 所 あた り 15 0 ㎡ 以 上 と する 。
3% 以 上
1ha以 上
5ha未 満
公 園 を 設 置 す る 場 合 、 1 ヶ 所 あた り 30 0 ㎡ 以 上 と する 。
5ha以 上
1 0h a 未 満
4% 以 上
1 0h a 以 上
2 0h a 未 満
5% 以 上
2 0h a 以 上
5%以 上 かつ
1人 あたり
6㎡ 以 上
公 園 を設 置 する場 合 、1ヶ所 あたり300㎡以 上 かつ面
積 の合 計 が3%以 上 とすること。そのうち1,000㎡以 上
の も の を1 ヶ 所 以 上 設 置 す るこ と 。
公 園 を設 置 する場 合 、1ヶ所 あたり300㎡以 上 かつ面
積 の合 計 が3%以 上 とすること。そのうち2,500㎡以 上
の も の を 1 ヶ 所 以 上 及 び 1 , 0 00 ㎡ 以 上 の も の を 2 ヶ 所 以
上 設 置 す る こ と。
第 2節 公 園
I.
公 園 用 地 の選 定
( 1)
公 園 用 地 の地 形
ア
公 園 とは、主 として住 民 の戸 外 における休 息 、観 賞 、遊 戯 、運 動 、その他 レクリエー
ションの用 に供 するための公 共 空 地 をいうため、これらの目 的 に見 合 った用 地 の地 形 と
する。
イ
幼 児 公 園 及 び街 区 公 園 は、その面 積 の7割 以 上 が平 坦 であること。平 坦 でない部 分
が あ る 場 合 は 、 そ の 勾 配 を2 5 度 以 下 と し 芝 等 で 保 護 す る こ と。
ウ
1,000平 方 メートル以 上 の公 園 は、2辺 以 上 が道 路 に接 すること。また、2,500平
- 239 -
(2)
(3)
(4)
(5)
II.
方 メートル以 上 の公 園 は、原 則 として全 周 を道 路 、緑 地 等 の公 共 公 益 施 設 に接 するよ
う に する こ と。
広 場 、遊 戯 施 設 等 の施 設 が有 効 に配 置 できる形 状 及 び勾 配 とすること。
原 則 として、高 圧 線 下 は凧 揚 げ等 の危 険 、地 震 時 の避 難 場 所 として適 当 でないので公
園 と し な いこ と 。
幼 児 公 園 及 び街 区 公 園 等 小 規 模 な公 園 は、日 照 を十 分 考 慮 すること。
公 園 は、道 路 に接 するように計 画 されていること。なお、補 助 (区 画 )幹 線 街 路 以 上 の道
路 に 接 す る と き は 、 そ の 道 路 の 公 園 側 に は 歩 道 が 設 けら れ て い る こ と 。
公 園 の構 造
(1)
公 園 の出 入 口 、外 周
ア
幼 児 公 園 、街 区 公 園 及 び近 隣 公 園 には、車 の乗 入 れが出 来 ないように計 画 するこ
と。
イ
公 園 には、柵 又 は塀 の設 置 、その他 利 用 者 の安 全 確 保 を図 るための措 置 が講 ぜら
れていること。
ウ
面 積 が1,000平 方 メートル以 上 の公 園 にあっては、2以 上 の出 入 口 が配 置 されてい
るこ と 。
(2) 公 園 の 排 水
雨 水 等 を有 効 に排 水 できるようにすること。なお、排 水 の基 準 は第 8章 第 2節 及 び第 8章
第 3 節 に よ るこ と 。
(3) 公 園 の 施 設
公 園 に お け る 施 設 は 、 公 園 管 理 予 定 者 と 協 議 す るこ と 。
(4) 岐 阜 県 福 祉 の まち づ くり 条 例 を 遵 守 す る こ と 。
第 3節 緑 地
法 第 33条 第 1項 第 9号
1ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 域 における環 境 を保
全 するため、開 発 行 為 の目 的 及 び表 4−1−1に掲 げる事 項 を勘 案 して、開 発 区 域 における植
物 の 生 育 の 確 保 上 必 要 な 樹 木 の 保 存 、 表 土 の 保 全 そ の 他 の 必 要 な 措 置 が 講 ぜら れ る よ う に 設
計 が 定 め ら れ て いる こ と 。
令 第 28条 の2
高 さ が 1 0 メ ー ト ル 以 上 の 健 全 な 樹 木 又 は 高 さ が 5 メ ー ト ル 以 上 で 、 かつ 、 面 積 が 3 0 0 平 方 メ ー
トル以 上 の健 全 な樹 木 の集 団 については、その存 する土 地 を公 園 又 は緑 地 として配 置 する等
により、当 該 樹 木 又 は樹 木 の集 団 の保 存 の措 置 が講 ぜられていること。ただし、当 該 開 発 行 為
の 目 的 及 び 法 第 3 3 条 第 1 項 第 2 号 イ か ら ニ ま でに 掲 げ る 事 項 と 当 該 樹 木 又 は 樹 木 の 集 団 の 位
置 とを勘 案 してやむを得 ないと認 められる場 合 は、この限 りでない。
高 さが1メートルを超 える切 土 又 は盛 土 が行 われ、かつ、その切 土 又 は盛 土 をする土 地 の面
積 が1,000平 方 メートル以 上 である場 合 には、当 該 切 土 又 は盛 土 を行 う部 分 について表 土 の
復 元 、 客 土 、 土 壌 の 改 良 等 の 措 置 が 講 ぜ ら れ て い る こ と。
- 240 -
技術基準編
I.
保存緑地
( 1)
保 存 すべき樹 木 等
ア
高 さ10メートル以 上 の健 全 な樹 木 又 は高 さ5メートル以 上 の樹 木 が300平 方 メートル
以 上 の 集 団 を な し て いる 場 合 、 保 存 計 画 の 対 象 と す るこ と 。
A 健 全 な樹 木 とは、「枯 れていない」、「病 気 がない」及 び「主 要 な枝 が折 れていない
等 樹 容 が優 れている」状 態 の樹 木 をいう。
B 集 団 とは10平 方 メートル毎 に1本 以 上 の密 度 で存 在 する場 合 をいう。
イ
学 術 上 特 異 な草 木 等
大 規 模 開 発 の場 合 は、自 然 環 境 保 全 調 査 を実 施 し、これにより保 存 を要 する自 生
植 物 群 落 、特 異 地 形 地 質 、動 物 集 団 生 息 地 がある場 合 は、その区 域 を緑 地 として保
存 しなければならない。
( 2) 保 存 の 方 法
ア
保 存 の措 置 とは、「保 存 の対 象 となる樹 木 または樹 林 地 をそのまま保 存 しておく」こと
で、地 区 内 での移 植 または植 樹 を指 しているのではない。保 存 対 象 樹 木 またはその集
団 の存 する土 地 は少 なくとも枝 張 りの垂 直 投 影 面 下 については、切 土 や盛 土 を行 わな
いこ と が 必 要 で あ る 。 ( 図 5− 3 −1 参 照 )
イ
公 園 、緑 地 、法 面 、緩 衝 帯 等 の一 部 または全 部 として活 用 保 存 すること。
図 5 −3 − 1
盛土
切土
II.
回復緑地
( 1)
表 土 の 復 元 、 客 土 、 土 壌 の 改 良 等 の 措 置 が 必 要 な 行 為 と は 、 高 さ が 1 メ ー ト ルを 超 え る 切
土 又 は盛 土 が行 われ、かつ、その切 土 又 は盛 土 する土 地 の面 積 が1,000平 方 メートル以
上 の場 合 をいう。
( 2) 表 土 の 保 全 を 行 う 部 分 は 、 公 園 で 植 樹 計 画 の あ る 部 分 、 回 復 緑 地 、 隣 棟 間 空 地 、 緩 衝
帯 (緑 地 帯 )、道 路 の植 樹 帯 等 である。
( 3) 表 土 の 保 全 方 法
表 土 の保 全 方 法 には、次 のような方 法 がある。
ア
表 土 の復 元
開 発 区 域 内 の表 土 を造 成 工 事 中 まとめて保 存 し、粗 造 成 が終 了 する段 階 で、必 要
な 部 分 に 復 元 す る こ と を い う 。 厚 さ は 3 0 ∼5 0 セン チ メ ー ト ル 程 度 と す る 。
イ
客土
開 発 区 域 外 の表 土 を採 取 し、その表 土 を開 発 区 域 内 の必 要 な部 分 に覆 うことをいう。
この場 合 、他 区 域 の表 土 をはがすことになるので、原 則 として、採 取 場 所 を慎 重 に選 ば
な け れ ばなら な い 。
- 241 -
ウ
土 壌 の改 良
土 壌 の改 良 剤 と肥 料 を与 え、耕 起 することをいう。土 壌 改 良 剤 には、有 機 質 系 (泥
炭 、パルプ、塵 芥 、糞 尿 等 の加 工 物 )、無 機 質 系 (特 殊 鉱 物 の加 工 物 )及 び合 成 高 分
子 系 ( ウレ タ ン 等 の 加 工 物 ) が あ り 、 地 中 停 滞 水 土 壌 、 固 結 土 壌 等 の 改 良 に 用 いる 。
肥 料 には、石 炭 質 、ケイ酸 質 、苦 土 、無 機 質 、リン酸 質 等 がある。
また、土 壌 改 良 剤 と肥 料 を兼 ねたものもある。
エ
その他 の方 法
表 土 の復 元 又 は客 土 等 の措 置 を講 じてもなお植 物 の生 育 を確 保 することが困 難 で
あるような土 質 の場 合 には、その他 の措 置 として表 5−3−3のような措 置 をあわせて講
ず るも の と す る 。
表 5 −3 − 3
(イ )
リッパーによる引 掻 きで土 壌 を膨 軟 にする。
(ロ )
発 破 使 用 によるフカシで土 壌 を膨 軟 にする。(深 さ1メートル程 度 、間 隔 2メートル
程 度 防 爆 幕 使 用 等 )。
(ハ )
粘 土 均 しにより保 水 性 の悪 い土 壌 を改 良 する。
(4)
回 復 緑 地 の植 栽
回 復 緑 地 は、その機 能 を十 分 に発 揮 するために原 則 として樹 木 を植 栽 すること。植 栽 密
度 は下 記 を標 準 とする。
高 木 を植 栽 する場 合
1 本 /1 0 平 方 メ ー ト ル以 上
低 木 を植 栽 する場 合
3 本 /1 0 平 方 メ ー ト ル以 上
(5) その 他
ア
緑 地 は自 然 地 の保 全 、環 境 及 び景 観 の改 善 、土 地 利 用 の異 なる区 域 相 互 間 の緩
衝 、 災 害 の 防 止 及 び 緊 急 時 の 避 難 場 所 等 の 目 的 の も と に 、 安 全 、 か つ、 快 適 な 環 境 を
確 保 す る た め に 必 要 に 応 じ て 計 画 す る こ と 。 ( 表 5 −3 − 4 参 照 )
イ
緑 地 は、出 来 る限 りその設 置 目 的 及 び用 途 に応 じて計 画 的 に配 置 または自 然 状 況
の ま ま 残 さ れ た もの と し 、 有 効 に 設 置 目 的 の 用 に 供 し う る も の で あ るこ と 。
ウ
緑 地 (自 然 緑 地 は除 く)の形 状 は、その目 的 によって利 用 者 が有 効 に利 用 できるもの
とし、勾 配 は15度 以 下 であること。
表 5 −3 − 4
区分
目的
自然緑地
主 として自 然 地 の保 全 を図 ることを目 的 とする緑 地
修景緑地
主 と し て 景 観 を 改 善 す る こ と を 目 的 と する 緑 地
緩衝緑地
主 として土 地 利 用 の異 なる区 域 相 互 間 の緩 衝 若 しくは公 災 害 の防 止 を図 る
ことを目 的 とする緑 地
避難緑地
主 と し て 災 害 時 の 緊 急 避 難 の 用 に 供 す る こ とを 目 的 と す る 緑 地
遊戯緑地
主 と し て レ クリ エー シ ョ ンの 用 に 供 す る こ と を 目 的 と す る 緑 地
第 4節 広 場
(1)
- 242 -
開 発 区 域 内 には集 会 、行 事 等 住 民 相 互 の交 流 の用 に供 する目 的 で、必 要 に応 じて広
場 を計 画 すること。
技術基準編
( 2)
駅 前 広 場 を設 置 する場 合 は、鉄 道 輸 送 による乗 降 客 数 、広 場 に出 入 りする道 路 、交 通
及 び広 場 に設 ける施 設 等 を考 慮 して計 画 すること。
第 5節 宅 地 内 緑 化
( 1)
( 2)
開 発 区 域 内 の緑 化 の促 進 に努 めること。
立 地 基 準 により開 発 区 域 内 を緑 化 する際 、植 栽 する樹 木 は市 の推 奨 種 や次 に掲 げるも
のが望 ましい。
ア
アオギリ、アキニレ、イチョウ、エゴノキ、エノキ、オオシマザクラ、オオムラサキツツジ、カ
キノキ、キリ、クヌギ、ケヤキ、サルスベリ、シダレザクラ、シデコブシ、センダン、トサミズキ、
ナ ン キ ン ハ ゼ 、 ニ シ キ ギ 、 ニ ワ ウル シ 、 ニ ワ ト コ 、 ハ コ ネ ウツ ギ 、 ハ ナ ズ オ ウ 、 ハ ルニ レ 、 ヒ ュ ウ
ガミズキ、マサキ、マユミ、ミズキ、ムクノキ、ムクゲ、モモ、ヤマハギ、ヤマモモ、ユリノキ、レ
ンギ ョ ウ
イ
アに類 する樹 木
ウ
植 栽 場 所 の 景 観 に ふ さ わし い 樹 木
( 3) 市 の 推 奨 種 と は 、 岐 阜 地 域 に お い て 、 人 手 が 加 わ る 前 の 自 然 植 生 ( 潜 在 植 生 ) 又 は 、 人
の暮 らしとのつながりの中 で作 られてきた代 償 植 生 などを構 成 する樹 種 若 しくは、自 然 分 布
がほとんど見 られないが、庭 園 種 や緑 化 種 として、長 年 にわたって使 用 され、地 域 の風 土 や
景 観 に馴 染 んでいる樹 種 である。
- 243 -
第 6章 緩 衝 緑 地
法 第 33条 第 1項 第 10号
1ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 域 における環 境 を保
全 するため、開 発 行 為 の目 的 及 び図 4−1−1に掲 げる事 項 を勘 案 して、騒 音 、振 動 等 による
環 境 の悪 化 の防 止 上 必 要 な緑 地 帯 その他 の緩 衝 帯 が配 置 されるように設 計 が定 められている
こと。
令 第 28条 の3
騒 音 、 振 動 等 に よ る 環 境 の 悪 化 を も た ら す おそ れ が あ る 予 定 建 築 物 等 の 建 築 又 は 建 設 の 用
に供 する目 的 で行 う開 発 行 為 にあっては、表 6−5−1に掲 げる幅 員 以 上 の緑 地 帯 その他 の緩
衝 帯 が開 発 区 域 の境 界 にそってその内 側 に配 置 されていなければならない。ただし、開 発 区 域
の土 地 が開 発 区 域 外 にある公 園 、緑 地 、河 川 等 に隣 接 する部 分 については、その規 模 に応
じ 、 緩 衝 帯 の 幅 員 を 減 少 し 、 又 は 緩 衝 帯 を 配 置 し な いこ と が で き る 。
(1)
開 発 区 域 の面 積 が1ヘクタール以 上 で、工 場 、第 1種 特 定 工 作 物 等 環 境 の悪 化 をもたら
すおそれのあるものの建 築 または建 設 を目 的 とする開 発 行 為 は、開 発 区 域 と他 の部 分 との
境 に 緩 衝 緑 地 又 は 緩 衝 帯 を 表 6 − 5 −1 に よ り 設 置 す る こ と。
表 6 −5 − 1
開 発 区 域 の規 模
1ha以 上
1 . 5h a 未 満
4m 以 上
1 . 5h a 以 上
5h a 未 満
5m 以 上
5ha以 上
1 5h a 未 満
10m 以 上
15 h a 以 上
25h a 未 満
15m 以 上
25 h a 以 上
(2)
緩 衝 帯 の幅 員
20m 以 上
開 発 区 域 の土 地 が開 発 区 域 外 にある公 園 、緑 地 、河 川 等 に隣 接 する部 分 については、
その規 模 に応 じて、緩 衝 帯 の幅 員 を減 少 し、又 は、緩 衝 帯 を配 置 しないことが出 来 る。(図 6
−5 − 1 参 照 )
(3) 緩 衝 帯 は 、 境 界 に 縁 石 ま た は 境 界 柵 等 を 設 置 す る す る も の とし 、 そ の 区 域 を 明 ら か に す る
こと。
(4) 原 則 と し て 嵩 上 げ ( 3 0 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 ) を し 、 常 緑 樹 等 を 植 栽 す る こ と 。 植 栽 密 度 は
下 記 を 標 準 と す る 。 ( 図 6 −5 − 2 参 照 )
高 木 を 植 栽 す る 場 合 ( 成 長 樹 1 0 メ ート ル 以 上 )
1 本 /1 0 平 方 メ ー ト ル 以 上
低 木 を植 栽 する場 合
3 本 /1 0 平 方 メ ー ト ル 以 上
(5) 緑 地 等 の 基 準 に つ い て は 、 第 5 章 第 3 節 も 参 照 す るこ と 。
- 244 -
技術基準編
図 6 −5 − 1
( 河川・ 水路等)
中心
中心
法面
L
L
調整池
L
>L
中心
L
L
公
出入口
道
園
路
法面中心
緩衝帯
L =緩衝帯の幅員
同時に緑化すべき 区域
勾配
3 0 0 以上
図 6 −5 − 2
勾配
- 245 -
第 7章 給 水 施 設
第 1節 給 水 計 画
法 第 33条 第 1項 第 4号
主 として、自 己 の居 住 の用 に供 する住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う開 発 行 為 以 外 の開
発 行 為 にあっては、水 道 その他 の給 水 施 設 が、表 4−1−1に掲 げる事 項 を勘 案 して、当 該 開
発 区 域 について想 定 される需 要 に支 障 を来 さないような構 造 及 び能 力 で適 当 に配 置 されるよう
に設 計 が定 められていること。この場 合 において、当 該 給 水 施 設 に関 する都 市 計 画 が定 められ
て い る とき は 、 設 計 が こ れ に 適 合 し て い るこ と 。
(1)
開 発 区 域 内 には、その開 発 区 域 の規 模 、地 形 、予 定 建 築 物 の用 途 及 び敷 地 の規 模 、
配 置 等 を勘 案 して、当 該 開 発 区 域 について想 定 される需 要 を満 たすことが出 来 る能 力 及
び 構 造 で 給 水 施 設 が 設 置 さ れて い る こ と 。
(2) 給 水 計 画 の 立 案 に あ た っ て は 、 あ ら か じ め 岐 阜 市 水 道 事 業 及 び 下 水 道 事 業 管 理 者 と 協
議 すること。
(3) 開 発 区 域 は 、 原 則 と し て 岐 阜 市 水 道 事 業 及 び 下 水 道 事 業 管 理 者 の 設 置 す る 水 道 施 設
か ら 給 水 を 受 け る こ と。
第 2節 給 水 施 設
(1)
給 水 施 設 の設 計 及 び施 工 にあたっては、あらかじめ岐 阜 市 水 道 事 業 及 び下 水 道 事 業
管 理 者 と 協 議 し 、 その 指 示 に 従 う こ と 。
(2) 管 の 埋 没 深 さ は 、 道 路 管 理 者 等 と 協 議 す る こ と 。
第 3節 消 防 水 利
令 第 25条
消 防 に必 要 な水 利 として利 用 できる河 川 、池 沼 その他 の水 利 が消 防 法 第 20条 第 1項 の規
定 による勧 告 に係 る基 準 に適 合 していない場 合 において設 置 する貯 水 施 設 は、当 該 基 準 に適
合 し て いる も の であ るこ と 。
(1)
※1 7
消 防 水 利 の 能 力 及 び構 造 は、 消 防 水 利 の基 準 ※17を上 回 っ ている もの で あり 、かつ、 次 の
各 号 に留 意 した計 画 であること。
ア
消 防 水 利 の 設 置 場 所 及 び 管 理 方 法 は 、 岐 阜 市 消 防 本 部 消 防 課 と 協 議 す るこ と。
イ
開 発 区 域 内 の防 火 対 象 物 から一 の消 防 水 利 に至 る距 離 は、用 途 地 域 及 び平 均 風
速 に 応 じ て 、 そ れ ぞ れ 表 7 −3 − 1 に 掲 げる 数 値 以 内 と す る こ と 。 な お、 適 用 に あ た っ て は 、
岐 阜 市 消 防 本 部 消 防 課 の指 示 によること。
昭和39年12月10日付け消防庁告示第7号
- 246 -
技術基準編
表 7 −3 − 1
年間平均風速
用途地域
4m
sec
未 満 の場 合
4m
sec
近 隣 商 業 地 域 、商 業 地 域 、工 業 地 域 、
工業専用地域
100m
80m
上 記 以 外 の用 途 地 域 及 び用 途 地 域 の
定 めのない地 域
120m
100m
( 2)
以 上 の場 合
開 発 区 域 の面 積 が0.5ヘクタール以 上 又 は予 定 建 築 物 が25棟 以 上 の場 合 は、防 火 水
槽 を設 置 すること。なお、設 置 基 数 等 については、岐 阜 市 消 防 本 部 消 防 課 の指 示 によるこ
と。
- 247 -
第 8章 排 水 施 設
排 水 施 設 は、次 の基 準 に適 合 するように設 計 されていること。また、宅 地 防 災 マニュアルを参 考
に する こ と 。
第 1節 排 水 計 画
法 第 33条 第 1項 第 3号
排 水 路 そ の 他 の 排 水 施 設 が 、 表 8 −1−1 に 掲 げ る 事 項 を 勘 案 し て 、 開 発 区 域 内 の 下 水 ※ 18
を有 効 に排 出 するとともに、そ の排 出 によって開 発 区 域 及 びその周 辺 の 地 域 に溢 水 等 による被
害 が生 じないような構 造 及 び能 力 で適 当 に配 置 される用 に設 計 が定 められていること。この場 合
に お い て 、 当 該 排 水 施 設 に 関 する 都 市 計 画 が 定 め ら れ て い る と き は 、 設 計 が こ れ に 適 合 し て い
るこ と 。
令 第 26条
開 発 区 域 内 の排 水 施 設 は、開 発 区 域 の規 模 、地 形 、予 定 建 築 物 等 の用 途 、降 水 量 等 から
想 定 される汚 水 及 び雨 水 を 有 効 に排 出 することができるように、管 渠 の勾 配 及 び断 面 積 が定 め
ら れ て い るこ と 。
開 発 区 域 内 の排 水 施 設 は、放 流 先 の排 水 能 力 、利 水 の状 況 その他 の状 況 を勘 案 して、開
発 区 域 内 の 下 水 を 有 効 かつ 適 切 に 排 出 す る こ と が で き る よ う に 、 下 水 道 、 排 水 路 そ の 他 の 排 水
施 設 又 は河 川 その他 の公 共 の水 域 若 しくは海 域 に接 続 していること。この場 合 において、放 流
先 の 排 水 能 力 に よ り や む を 得 な い と 認 め ら れ る とき は 、 開 発 区 域 内 に お い て 一 時 雨 水 を 貯 留 す
る 遊 水 池 そ の 他 の 適 当 な 施 設 を 設 け るこ と を 妨 げ な い 。
雨 水 ※ 1 9 以 外 の 下 水 は 、 原 則 と し て 、 暗 渠 に よ っ て 排 出 す る こ と が でき る よ う に 定 め ら れ て い る こ
と。
宅 法 第 9条
宅 地 造 成 工 事 規 制 区 域 内 に お い て 行 われ る 宅 地 造 成 に 関 す る 工 事 は 、 切 土 又 は 盛 土 を す
る場 合 において、地 表 水 等 により崖 崩 れ又 は土 砂 の流 出 が生 ずるおそれがあるときは、その地
表 水 等 を排 除 することができるように排 水 施 設 の設 置 その他 宅 地 造 成 に伴 う災 害 を防 止 するた
め 必 要 な 措 置 が 講 ぜ ら れ た も の でな け れ ば な ら な い 。
(1)
開 発 区 域 内 には、その開 発 区 域 の規 模 、地 形 、予 定 建 築 物 の用 途 及 び降 雨 量 等 から
想 定 される汚 水 及 び雨 水 を有 効 に排 出 しうる能 力 及 び構 造 で排 水 施 設 が設 置 されている
こと。この場 合 排 水 施 設 は、放 流 先 の排 水 能 力 、水 利 の状 況 を勘 案 して、開 発 区 域 内 の
雨 水 、その他 の排 水 を有 効 、かつ、適 切 に排 水 できるように下 水 道 、排 水 路 または河 川 等
公 共 の 水 域 に 接 続 し て い るこ と 。
(2) 既 存 の 河 川 、 た め 池 等 に 排 出 す る 場 合 は 、 当 該 河 川 、 た め 池 等 の 所 有 者 及 び 管 理 者 と
協 議 し、または同 意 を得 ること。
(3) 雨 水 並 び に 処 理 さ れ た 汚 水 及 び こ れ と 同 等 以 上 清 浄 で あ る 汚 水 以 外 の 下 水 は 、 原 則 と
し て 暗 渠 に よ っ て 排 出 す るこ と 。
※1 8
※1 9
下水道法第2条第1号。生活若しくは事業(耕作の事業を除く。)に起因し、若しくは附随する排水又は雨水をいう。
処理された汚水及びその他の汚水でこれと同程度以上に清浄であるものを含む。
- 248 -
技術基準編
( 4)
( 5)
下 水 の 排 除 方 法 は 、 原 則 とし て 分 流 式 と す る こ と 。
計 画 排 水 区 域 は、汚 水 については開 発 区 域 とし、雨 水 については開 発 区 域 を含 む地 形
上 の 流 域 とす る こ と。
( 6) 原 則 とし て 流 域 は 、 変 更 し な い こ と 。 や む を 得 ず 流 域 変 更 を す る 場 合 は 、 そ の 影 響 を 最 小
限 に す る た め に 必 要 な 措 置 を 講 じ るこ と。
表 8 −1 − 1
( イ)
表 4 −1 − 1に 掲 げる 事 項
(ロ)
当 該 地 域 における降 水 量
(ハ)
流 先 の状 況
第 2節 計 画 雨 水 量
( 1)
計 画 雨 水 量 の算 定 方 式 は、合 理 式 を標 準 とすること。
1
C I A
360
Q
Q:計 画 雨 水 量 ( m
I : 降 雨 強 度 ( mm
3
hr
sec
) C:流 出 係 数
A:開 発 面 積 (ha)
)
降 雨 強 度 I は次 式 により求 めること。
ア
イ
I
a
t
n
b
t : 降 雨 継 続 時 間 ( mi n )
a 、 b 、 n : 表 8 −2 − 1 に よ る
降 雨 強 度 I の 略 算 に 用 い る 数 値 と し て は 、 表 8 − 2 − 2に よ る こ と が でき る 。
表 8 −2 − 2
表 8 −2 − 1
確率年
a
B
n
到 達 時 間 (t)
確率年
1 00
2, 73 0
6. 20
0. 75
10 分
20 分
30 分
50
2, 477
6 . 60
0. 75
1 00
23 1
17 4
144
30
2, 289
6 . 90
0. 75
50
203
1 54
1 28
10
1, 410
4 . 90
0. 70
30
183
1 40
1 16
5
1 , 20 5
5. 4 0
0 . 70
10
142
1 08
90
2
66 8
4. 0 0
0 . 65
ウ
到 達 時 間 は 、 表 8 − 2 −3 の 値 を 標 準 と す る こ と。
ただし、地 域 の形 状 等 により表 8−2−3を適 用 することが不 適 当 な場 合 は、次 式 によ
り 算 出 す る こ と 。 な お 、 時 間 の 算 出 に つ い て は 、 表 8− 2 −4 を 参 照 の こ と 。
到 達 時 間 (t) = 流 入 時 間 + 渓 流 流 下 時 間 + 人 工 水 路 流 下 時 間
エ
排 水 施 設 に 対 する 確 率 年 の 適 用 は 、 表 8 − 2 −5 を 標 準 と す る こ と。
( 2) 流 出 係 数 は 、 表 8 − 2 −6 に よる 数 値 を 標 準 と す る こ と 。
- 249 -
表 8 −2 − 3
流域面積
到 達 時 間 (t)
50 h a 未 満
10 分
10 0 h a 未 満
20 分
50 0 h a 未 満
30 分
表 8 −2 − 4
区間
流速
摘要
流入
0.3 m
渓流流下
20
人工水路流下
改修流速
h
l
林 地 ・草 地
sec
0.6
m
m
sec
h:区 間 高 低 差 (m)、l:流 入 延 長
sec
表 8 −2 − 5
表 8 −2 − 6
種別
確率年
地 表 の状 況
係数
排水施設
10年
平 坦 な農 地
0.6
洪水調節容量
30年
優 良 な林 地
0.7
普 通 林 地 、択 伐 地
0.8
皆 伐 地 、優 良 な草 地 、ゴルフ
場 のコース
0.9
宅 地 、裸 地 、荒 廃 地
1.0
余水吐能力
10 0 年
第 3節 断 面 設 計
(1)
(2)
(3)
汚 水 管 渠 に あ っ て は 、 計 画 時 間 最 大 汚 水 量 と す るこ と 。
雨 水 管 渠 にあっては、計 画 雨 水 量 とすること。
流 量 の 計 算 は 、 次 の 式 の い ず れ かに よ る こ と。 な お 、 洪 水 時 に お い て 土 砂 流 入 に よ る 流 速
減 が 考 え ら れ る 場 合 は 、 そ の 流 速 減 を 考 慮 の 上 、 流 過 断 面 等 を 設 計 す る も の で あ るこ と 。
Q: 流 量 ( m
3
sec
) 、 A : 流 水 の 断 面 積 ( m2 ) 、 V : 流 速 ( m
による)、R:径 深 = A
ア
マ ニン グ 式
Q
A V
V
1 3 2
R I
n
2
- 250 -
P
1
sec
)、 n : 粗 度 係 数 ( 表 8 −3 −1
(m)、P:流 水 の潤 辺 長 (m)、I:勾 配 ( 少 数 又 は 分 数 )
技術基準編
イ
クッター式
Q
A V
1 0.00155
n
I
0.00155
n
23
I
R
23
V
1
RI
表 8 −3 − 1( 粗 度 係 数 表 )
河 川 及 び水 路 の状 況
nの 範 囲
nの 標 準 値
一般河道
0 . 030 ∼ 0 .03 5
0. 035
急 流 河 川 及 び川 幅 が広 く水 深 が浅 い河 川
0 . 040 ∼ 0 .05 0
0. 045
三面張水路
0. 025
コン クリ ー ト 人 工 水 路
0 . 014 ∼ 0 .02 0
0. 020
コン クリ ー ト 管 及 び U 字 溝 (コ ン ク リ ー ト2 次 製 品 )
0. 013
U 型 水 路 ( 現 場 打 ち コ ン クリ ー ト)
0. 015
組立水路
0 . 025 ∼ 0 .03 3
0. 030
両 岸 石 張 小 水 路 (泥 土 床 )
0. 025
硬 質 塩 化 ビ ニ ー ル管
0. 010
( 4)
排 水 路 の断 面 積 は、円 形 管 渠 の場 合 は満 流 、その他 の断 面 形 状 の場 合 は、8割 水 深 で
有 効 断 面 を算 定 すること。
( 5) 流 量 計 算 に は 、 表 8 −3 −2 の 安 全 率 を 使 用 す る こ と 。
ア
橋 梁 架 設 する場 合 には、更 に余 裕 0.5 メートル以 上 とること。ただし、保 安 林 、砂 防
指 定 地 等 が あ る 場 合 に は 、 い ず れ か 大 き い 方 を と るこ と 。
イ
山 林 ・農 地 等 を秋 水 区 域 に含 み、土 砂 等 が混 入 するおそれのある流 路 については
適 用 する。
表 8 −3 − 2
V
5.0 m
sec
未満
V
5.0 m
開水路
1.5以 上
V
5.0 m
暗渠
2以 上
V
5.0 m
sec
以上
sec
として計 算 し2とする。
sec
と し て 計 算 し 2 以 上 とす る 。
( 6)
宅 地 造 成 事 業 (別 荘 を除 く。)の管 渠 の流 速 並 びに勾 配 及 び最 小 内 径 又 は最 小 内 法
幅 は 、 原 則 と し て 表 8 − 3 −3 の 値 と す る こ と( た だ し 、 取 付 け 管 の 最 小 内 径 又 は 最 小 内 法 幅
は 、 汚 水 管 に あ っ て は 1 0 0 ミ リ メ ー トル 、 雨 水 管 渠 に あ っ て は1 50 ミ リ メ ート ルと す る こ とが 出 来
る 。) 。 ま た 、 その 他 の 造 成 事 業 の 流 速 は 、 5 .0 メ ー ト ル毎 秒 以 下 を 標 準 と す る 。
( 7) 排 水 施 設 の 構 造
ア
堅 固 で 耐 久 力 を 有 す る 構 造 で ある こ と 。
イ
陶 器 、コンクリート、れんがその他 の耐 水 性 の材 料 で造 り、かつ、漏 水 を最 小 限 度 の
も の と す る 措 置 が 講 ぜ ら れて い る こ と 。
- 251 -
ウ
公 共 の用 に供 する排 水 施 設 は、道 路 その他 排 水 施 設 の維 持 管 理 上 支 障 がない場
所 に設 置 すること。
表 8 −3 − 3
流速( m
管 渠 の種 類
sec
)
最 小 内 径 又 は 最 小 内 法 幅 ( mm )
最小
最大
汚水管渠
0.6
3. 0
2 00
雨水管渠
0.8
3. 0
2 50
(8)
管 渠 等 の構 造 等
ア
管 渠 については、水 圧 、外 圧 に対 する耐 力 、形 状 、工 事 費 、将 来 の維 持 管 理 費 等
を十 分 考 慮 し、ビニール管 、鉄 筋 コンクリート管 、遠 心 力 鉄 筋 コンクリート管 または現 場
打 ち 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 渠 等 の う ち、 最 も 適 当 な も の を 選 ぶ こ と 。
イ
雨 水 の排 水 路 は、原 則 として開 渠 とすること。ただし、蓋 の布 設 を必 要 とする場 合 は、
5メートル以 内 に1ヶ所 以 上 のグレーチング蓋 とすること。
ウ
雨 水 排 水 路 は、地 形 の出 来 るだけ低 位 部 に配 置 し、地 域 の排 水 が完 全 に行 われる
位 置 に設 置 すること。また、縦 断 勾 配 の変 化 や屈 曲 部 についても適 切 に配 慮 し、流 速
の 変 化 等 に よ る 溢 水 が 生 じ な い よ う に す る こ と。 跳 水 が 生 じ る お そ れ が あ る 場 合 は 、 落 差
工 、減 勢 工 等 を設 置 すること。
(9) 桝 ・ マ ン ホ ー ル
ア
次 に 掲 げる 暗 渠 構 造 の 部 分 の 箇 所 に は 、 桝 又 は マン ホ ー ル を 設 置 する こ と 。
A 管 渠 の始 まる箇 所
B 下 水 の流 路 の方 向 、勾 配 又 は断 面 が著 しく変 化 する箇 所 。ただし、清 掃 に支 障
の な い とき は 、 こ の 限 り でな い 。
C 管 渠 の 長 さ が そ の 内 径 又 は 内 法 幅 の 12 0 倍 を 超 え な い 箇 所
D 維 持 管 理 上 必 要 な箇 所
E 管 渠 が合 流 する箇 所 、段 差 を生 じる箇 所 (段 差 60センチメートル以 上 の場 合 は、
副 管 付 き マン ホ ー ルを 設 ける こ と)
イ
桝 又 はマンホールには、蓋 (汚 水 を排 除 するものにあっては、密 閉 することができる蓋
に 限 る 。) が 設 け ら れ て い る こ と 。
ウ
桝 又 はマンホールの底 は、雨 水 を排 除 すべきものにあっては、深 さ15センチメートル
以 上 の泥 溜 めを、その他 のものにあっては、その接 続 する管 渠 の内 径 又 は内 法 幅 に応
じ相 当 の幅 のインバートを設 置 すること。
(10 ) 管 渠 の 埋 設 位 置 及 び 深 さ は 、 道 路 管 理 者 等 と 協 議 す る こ と 。
(11 ) 管 渠 の 接 合 は 、 次 の 各 項 を 考 慮 し て 定 め る こ と 。
ア
管 渠 の管 径 が変 化 する場 合 または合 流 する場 合 の接 合 方 法 は、水 面 接 合 又 は管
頂 接 合 とすること。
イ
地 表 勾 配 が 急 な 場 合 は 、 地 表 勾 配 に 応 じ て 段 差 接 合 又 は 階 段 接 合 と す るこ と 。
ウ
合 流 する場 合 の中 心 交 角 は、原 則 として60度 以 下 とし、曲 線 をもって合 流 する場 合
曲 線 半 径 の 5 倍 以 上 とす るこ と 。
(12 ) 渓 流 及 び 既 存 排 水 路 の 処 理
ア
原 則 として開 渠 とされていること。ただし、やむを得 ない場 合 には、当 該 計 画 位 置 にお
ける流 域 面 積 が5ヘクタール未 満 については断 面 決 定 流 速 が5メートル毎 秒 以 上 につ
いて5メートル毎 秒 とし、安 全 率 を2とした暗 渠 としてもよい。また、この場 合 流 域 面 積 が3
ヘクタール以 上 はのみ口 の処 理 を床 止 工 とし、3ヘクタール未 満 については集 水 桝 とさ
れていること。
イ
当 該 計 画 位 置 上 流 に接 近 して暗 渠 工 が計 画 され ている場 合 には、同 一 断 面 又 はそ
- 252 -
技術基準編
の 断 面 以 上 で 計 画 さ れ て い る こ と。
暗 渠 工 の最 小 内 径 又 は最 小 内 法 幅 は、1.0メートル以 上 とされていること。ただし、
施 工 延 長 20メートル未 満 の場 合 には、0.6メートル以 上 とすることができる。
エ
マ ン ホー ル は 、 50 メ ー ト ル毎 に 1 ヶ 所 設 置 さ れ て い るこ と 。
ウ
第 4節 汚 水 処 理 施 設
( 1)
( 2)
浄 化 槽 法 第 2条 第 1号 による処 理 施 設 の設 置 は、同 法 に基 づくものとする。
処 理 水 の放 流 については、その水 質 が下 水 道 法 施 行 令 に定 める放 流 水 の水 質 の技 術
上 の基 準 及 び水 質 汚 濁 防 止 法 等 関 係 法 令 の規 定 に適 合 するとともに、放 流 先 の管 理 者
及 び 漁 業 団 体 等 と 協 議 す るこ と 。
( 3) 工 場 用 水 、 井 河 水 等 を 使 用 す る 工 場 、 事 業 所 等 の う ち 、 排 水 量 の 多 い も の に つ い て は
個 々の排 水 量 の調 査 をもとにし、将 来 の拡 張 、新 設 の見 通 しを考 慮 し、その他 のものにつ
い て は 出 荷 量 あ た り 用 水 量 又 は 敷 地 面 積 あた り 用 水 量 に 基 づ い て 決 定 す る こ と 。
( 4) 設 計 水 量 に つ い て は 、 「 建 築 物 の 用 途 別 に よ る 屎 尿 浄 化 槽 の 処 理 対 象 人 員 算 定 基 準 」
によること。なお、住 宅 団 地 造 成 に伴 い設 けられる集 中 屎 尿 浄 化 槽 については、前 記 のほ
か 、 次 に 掲 げる 事 項 に 留 意 す る こ と 。
ア
戸 建 住 宅 団 地 の場 合 で、宅 地 分 譲 等 建 物 規 模 が不 確 定 な場 合 は、戸 あたりの処
理 対 象 人 員 は 、 6 人 と す る こ と。
イ
浸 透 地 下 水 等 を 考 慮 し 、 1 人 1 日 あた り の 汚 水 量 に 1 0 パ ー セ ン ト 程 度 加 算 す る も の と
する。
( 5) 汚 水 管 渠 は 、 第 3 節 の 定 め に よる こ と 。
第 5節 開 発 区 域 外 への排 水 計 画
開 発 行 為 に 伴 い 開 発 区 域 外 の 河 川 、 水 路 、 下 水 道 等 に 排 水 す る 場 合 は 、 次 に よ る こ と。
I.
基本事項
( 1)
排 水 先 の同 意
開 発 行 為 に伴 い開 発 区 域 外 の河 川 等 に排 水 を排 出 する場 合 は、河 川 管 理 者 の同 意 を
得 ること。
( 2) 下 流 河 川 等 の 流 下 能 力 が 不 足 し 、 開 発 区 域 下 流 に お い て 溢 水 等 の 被 害 が 発 生 す る お
そ れ が あ る 場 合 は 、 下 流 河 川 等 に 対 す る 治 水 対 策 を と る こ と。
( 3) 原 則 と し て 、 1 ヘ ク タ ー ル 以 上 の 大 規 模 開 発 に 伴 う 河 川 流 域 の 流 出 機 構 が 変 化 し 、 当 該
河 川 の流 量 を著 しく増 加 させる場 合 は、下 流 河 川 の状 況 により河 川 の改 修 、調 整 池 の設
置 等 によって、有 効 適 切 に排 水 できるように考 慮 すること。また、1ヘクタール未 満 について
も、開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 形 地 表 の状 況 を勘 案 し、必 要 に応 じて同 様 の取 り扱 いと
する。
( 4) 河 川 改 修 、 調 整 池 の 設 置 等 に あ た っ て は 下 流 水 路 及 び 河 川 の 狭 小 部 の 調 査 を 行 う こ と 。
な お 、河 川 狭 小 部 の 調 査 範 囲 に つ い て は 次 の と お り と す る 。
ア
排 水 経 路 における放 流 先 の水 路 及 び河 川 の流 下 能 力 等 の調 査 範 囲 は、原 則 とし
て調 査 地 点 の集 水 面 積 に占 める開 発 区 域 全 体 面 積 の割 合 が2.0パーセント以 下 にな
る まで の 地 点 と す る 。 た だ し 、 下 流 部 分 に 過 去 の 災 害 等 の 実 績 か ら 、 特 に 配 慮 を 要 す る
場 合 があるので、河 川 管 理 者 と協 議 の上 、調 査 範 囲 を決 定 すること。
イ
下 流 の流 下 能 力 は、縦 横 断 測 量 によることになるが、河 川 管 理 者 において把 握 して
いる場 合 はその値 による。なお、河 床 変 動 等 もあり得 るので現 地 の調 査 は行 うこと。
- 253 -
調 査 は次 の手 順 による。
A 流 域 図 に よ り河 川 狭 小 部 の 調 査 範 囲 を 仮 決 定 す る 。
B 橋 梁 架 設 部 などネック点 になると思 われる箇 所 を重 点 にポール横 断 等 による概 略
測 量 を行 う。
C B の結 果 を基 に、河 川 管 理 者 と調 査 範 囲 、ネック点 の検 討 箇 所 について協 議 を
行 う 。 ( 河 川 の 規 模 、 状 況 に よ り調 査 測 量 地 点 を 決 定 す る 。 )
D 狭 小 部 と思 われる地 点 付 近 の縦 横 断 測 量 を行 う。
E 開 発 許 可 にあっては、D の結 果 を基 に、都 市 計 画 法 第 32条 第 1項 の規 定 に基 づ
く同 意 申 請 を河 川 管 理 者 に対 して行 う。なお、他 法 令 により狭 小 部 が明 らかにされ
ている場 合 は、この限 りでない。
(5) 原 則 と し て 、 防 災 調 整 池 と 貯 水 池 等 は 兼 用 し な い も の と す る 。 た だ し 、 地 形 上 及 び そ の 他
の地 質 によりやむを得 ない場 合 で、管 理 体 制 が明 確 で確 実 なものについては、この限 りでな
い。
(6) 設 計 は 、 こ の 基 準 に 適 合 す る ほ か 、 河 川 管 理 者 と 協 議 さ れ た 内 容 が 反 映 さ れ た も の で あ
るこ と 。
II.
下 流 河 川 を 改 修 する 場 合
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
下 流 河 川 の改 修 範 囲 は、原 則 として排 水 地 点 から流 量 増 の影 響 が無 くなる地 点 までとす
るこ と 。
河 川 改 修 規 模 及 び工 法 は、開 発 行 為 の大 小 、下 流 河 川 の流 下 能 力 、災 害 頻 度 、背 後
地 の 重 要 性 等 種 々 な 要 素 を 勘 案 し て 決 定 し 、 そ の 工 法 は 現 場 に 即 し た も の と す るこ と 。
開 発 により流 量 増 が極 端 に小 さいものについては、流 量 増 による洪 水 被 害 よりも土 砂 流
出 による河 道 の埋 塞 が生 じ、災 害 を被 る恐 れがあるので、流 出 土 砂 の対 策 を十 分 考 慮 する
こと。
開 発 区 域 内 に調 整 池 を設 ける場 合 、下 流 河 川 は、調 整 池 での調 整 容 量 の不 足 する流
量 を安 全 に流 下 できる断 面 以 上 で改 修 すること。
開 発 事 業 に よ る 流 量 増 は 、 次 式 に よ る も の であ る こ と 。
Q
1
360
f 1i
f 2 i r Ai
f 1i : 開 発 区 域 の 流 出 係 数 ( 表 8 −2 − 6 を 参 照 )
f 2 i : 開 発 前 の 流 出 係 数 ( 表 8− 2 −6 を 参 照 )
r : 降 雨 強 度 ( mm
hr
)( 表 8 − 2 −2 を 参 照 )
Ai : 開 発 面 積 ( ha )
(6)
計 画 洪 水 流 量 は 、 次 式 に よる も の で あ る こ と 。
Q
1
f r A
360
Q:計 画 洪 水 流 量 ( m
3
sec
) 、 f : 流 出 係 数 ( 表 8 − 2 −6 を 参 照 )
r : 洪 水 計 画 到 達 時 間 内 の 降 雨 強 度 ( mm
A:開 発 面 積 (ha)
(7)
- 254 -
通 水 断 面 計 算 は、マニングの流 速 公 式 によること。
hr
)( 表 8 −2 −2 を 参 照 )
技術基準編
III.
調 整 池 を 設 置 す る場 合
( 1)
全 高 は10メートル未 満 (やむを得 ない場 合 は15メートル未 満 )とし、構 造 は原 則 としてコン
クリート重 力 式 ダムとすること。ただし、基 礎 地 盤 の支 持 力 の不 足 等 で真 にやむを得 ない場
合 は 、 フ ィ ルダ ム と す る こ と が 出 来 る 。
( 2) 調 整 池 の 洪 水 調 整 方 式 は 、 原 則 と し て 自 然 放 流 方 式 と する こ と 。
( 3) 調 整 池 内 法 面 は 、 浸 食 防 止 用 保 護 工 を 設 置 す る こ と 。
( 4) 必 要 調 節 容 量 は 、 開 発 事 業 後 に お け る 年 超 過 率 3 0 分 の 1 で 求 め た 洪 水 の ピ ー ク 流 量 の
値 を 調 整 池 下 流 の 流 下 能 力 の 値 ま で 調 節 す る も の とし 、 次 式 に よ り 算 定 す るこ と 。
V
rc
ti
A f
2 360
Frc A f
ri
rc Q'
V : 必 要 調 節 容 量 ( m 3 ) 、 ri : 1
30
360
A f
Frc
ri
rc
2
年 確 率 の 降 雨 強 度 ( mm
ti
360
hr
rc : 調 整 池 下 流 の 流 下 能 力 の 値 に 対 応 す る 降 雨 強 度 ( mm
)、
hr
)、
ti : 容 量 が 最 大 と な る 降 雨 継 続 時 間 ( sec ) 、 A : 集 水 面 積 ( ha ) 、 f : 開 発 後 の 流 出 係 数 、
Frc : 洪 水 調 節 容 量 ( m 3 ) 、 Q' : 調 整 池 下 流 の 流 下 能 力 ( m
3
sec
)
計 算 例 に つ い て は 第 1 0 章 第 2 節 I を 参 照 の こ と。
な お 、 流 下 能 力 最 小 地 点 の 比 流 量 が 0 .226
m 3 sec
を上 回 る場 合 は、この値 をもって許
ha
容 放 流 量 を決 定 するものとする。
調 整 池 設 置 後 における管 理 者 が明 確 にされていること。また、維 持 管 理 が容 易 に出 来 る
設 計 に な っ て い るこ と 。
( 6) 公 園 、 駐 車 場 、 テ ニ ス コ ー ト 等 他 の 利 用 目 的 と 兼 用 す る 調 整 池 は 、 調 整 池 の 機 能 が 確
実 に維 持 されると認 められるものであって、第 10章 第 3節 『宅 地 開 発 に伴 い設 置 される洪 水
調 節 (整 )池 の多 目 的 利 用 指 針 (案 )』に適 合 するものであること。なお、都 市 計 画 法 に基 づ
き確 保 することが必 要 な公 園 、緑 地 、広 場 (以 下 「公 園 等 」という。)を導 入 施 設 とする場 合
は、調 整 池 が公 共 施 設 として岐 阜 市 に管 理 及 び帰 属 する旨 の協 議 がなされたもので、公
園 等 の管 理 予 定 者 と導 入 施 設 について、管 理 協 定 がなされているもの以 外 は、原 則 として、
調 整 池 と の 兼 用 は 認 め な いこ と と す る 。
( 5)
IV.
沈 砂 池 を 設 置 す る場 合
( 1)
原 則 として、開 発 区 域 の面 積 が1ヘクタール以 上 の場 合 に、下 流 に対 する災 害 を防 止 す
るために適 切 な位 置 に必 要 な規 模 、強 度 及 び耐 久 性 を有 する防 災 施 設 の設 置 するものと
する。また、1ヘクタール未 満 についても、開 発 区 域 及 びその周 辺 の地 形 地 表 の状 況 を勘
案 し て 、 土 砂 流 出 が 予 想 さ れ る 場 合 も 同 様 とす る こ と 。
( 2) 沈 砂 池 を 設 置 す る 場 合 、 設 計 堆 積 土 砂 量 は 1 0 年 を 標 準 と し 、 次 式 に よ り 算 出 す る こ と 。
沈 砂 容 量 ( V) = 施 工 期 間 中 流 出 土 砂 量 ( Ⅰ) + 工 事 完 了 後 流 出 土 砂 量 (Ⅱ) +
未 開 発 部 分 の 流 出 土 砂 量 ( Ⅲ) + 床 堀 土 等 計 画 容 量 区 域 内 へ の 残 土 処 理 ( Ⅳ)
ア
(Ⅰ) 施 工 期 間 中 における流 出 土 砂 量 は、400立 方 メートル毎 ヘクタール年 とする。
流 出 土 砂 量 は、工 事 期 間 に応 じて月 割 りとするが、4ヶ月 以 下 の場 合 は4ヶ月 として算
出 すること。ただし、施 行 期 間 中 の流 出 土 砂 量 については、架 設 堰 堤 を設 ける場 合 に
は 、 その 土 量 を 除 く こ と が 出 来 る 。
イ
( Ⅱ) 次 式 に よ るこ と 。
- 255 -
VS
Vf
Vc
Vf
Af 3 X
7
X
5
4.4 A f X
Vc
Ac 3
X
3
7
X
15
1.47 Ac X
VS : 工 事 完 了 後 の 土 砂 量 ( m 3 )、 V f : 盛 土 部 分 の 流 出 土 砂 量 ( m 3 ) 、
Vc : 切 土 部 分 の 流 出 土 砂 量 ( m 3 )、
A f 、 Ac : 盛 土 部 分 、 切 土 部 分 の そ れ ぞ れ の 面 積 ( ha ) 。 た だ し 、 コン ク リ ート 、
ア ス フ ァ ルト 等 で 被 覆 さ れ て い る 部 分 は 除 く こ と が で きる 。
3
)
X :1 年 あ た り の 流 出 土 砂 量 ( m ha
年
1年 あたりの流 出 土 砂 量 は、次 の数 値 を標 準 とする。
3
宅 地 造 成 事 業 (建 築 物 の建 築 )
100 m ha 年
その他 の事 業 (特 定 工 作 物 の建 設 )
200 m ha 年
3
ただし、計 画 区 域 の全 体 が極 めて平 坦 であり、地 形 、地 質 上 土 砂 流 出 が極 めて少 な
い と 考 え ら れ る 場 合 に あ っ て は 、 次 の 値 ま で 縮 小 す るこ と が で き る 。
VS
5 A f
VS : 工 事 完 了 後 の 土 砂 量 ( m 3 )、 A : 開 発 面 積 ( ha ) 。 た だ し 、 コン ク リ ー ト 、
ア ス フ ァ ルト 等 で 被 覆 さ れ て い る 部 分 は 除 く こ と が で きる 。
f : 15 m
ウ
3
ha 年
( Ⅲ) 次 式 に よ るこ と 。
VO
5 A f
VO : 未 開 発 部 分 の 土 砂 量 ( m 3 )、 A : 未 開 発 部 分 の 面 積 ( ha ) 、
f : 皆 伐 地 、 草 地 = 15 m
エ
(3)
V.
3
ha 年
、択 伐 地 =2 m
3
ha 年
、普 通 林 地 =1 m
3
ha 年
( Ⅳ) 残 土 処 理 す る 場 合 、 そ の 土 砂 量 を 算 定 す るこ と 。
工 事 完 了 後 に お い て 、 浚 渫 す る 場 合 に は ( Ⅰ ) 又 は { ( Ⅱ) + ( Ⅲ ) + ( Ⅳ ) } の い ず れ か 大 き
い ほ う に よ るこ と 。
水 源 を 確 保 する 場 合
(1)
飲 料 用 、灌 漑 用 水 等 の水 源 として依 存 している流 域 を開 発 する場 合 は、周 辺 及 び下 流
における水 利 用 の実 態 等 からみて必 要 な水 量 を確 保 する必 要 がある場 合 には、貯 水 池 、
取 水 施 設 、導 水 路 等 の設 置 、その他 の措 置 を適 切 に講 ずるものとする。
(2) 下 流 の 農 業 用 水 等 の 確 保 必 要 量 の 算 定 は 、 次 式 に よ る もの で あ る こ と。
V
- 256 -
f2
f1 r A
1
R
技術基準編
V : 貯 水 必 要 量 ( m 3 ) 、 f1 : 開 発 前 の 流 水 率 ( 表 8 − 2 − 6 参 照 ) 、 f 2 : 開 発 後 の 流 水 率
(表 8−2−6参 照 )、r:灌 漑 期 間 の総 降 雨 量 (m)。ただし、日 雨 量 が5ミリメートル以 下 のも
の は 除 く 。 A : 工 事 区 域 総 面 積 ( m2 ) 、 R : 利 用 率
VI.
既 設 堰 堤 等 が ある 場 合
開 発 区 域 の下 流 に既 設 堰 堤 等 がある場 合 は、堤 体 、余 水 吐 等 の安 全 性 を検 討 し、次 の条 件
を 満 足 す る も の で あ るこ と 。
( 1) 既 存 の 機 能 を 阻 害 し な い もの で ある こ と 。
( 2) 流 出 土 砂 に 対 し 十 分 な 容 量 を 持 つ こ と
( 3) 堤 体 の 安 全 性 を 検 討 し 、 必 要 な 場 合 は 堤 体 の 改 良 計 画 を 持 つ こ と 。
( 4) 余 水 吐 に つ い て 開 発 後 の 状 況 で 洪 水 を 安 全 に 流 下 し 得 る 構 造 を 持 つ か 、 又 は 改 良 計
画 を 持 つ こ と。
VII.
その他 の基 準
( 1)
開 発 区 域 内 及 び 隣 接 し て 農 業 用 水 の た め 池 が あ る 場 合 は 、 原 則 と し て 周 辺 に 2 0 メ ー トル
以 上 の 現 存 樹 林 帯 を 存 置 す る とと も に 、 現 況 を 保 全 で き る 防 災 措 置 が 講 じ られ て い るこ と 。
( 2) 洪 水 調 整 池 、 沈 砂 池 、 灌 漑 用 た め 池 等 の う ち 、 2 つ以 上 の 目 的 に 兼 用 す る 場 合 は 、 有 効
量 を そ れ ぞ れ の 計 算 さ れ た 容 量 の 合 計 の 2 0 パ ー セン ト 増 とさ れ て い る こ と 。
( 3) 沈 砂 堆 積 推 定 線 を 明 確 に し て 、 洪 水 調 節 量 が 不 足 に な ら な い よ う 十 分 配 慮 さ れ て い る
こと。
( 4) 道 路 又 は ゴ ル フ 場 の コ ー ス を 防 災 ダ ム 又 は 貯 水 ダ ム 堤 体 と し て 利 用 す る 場 合 は 、 コ ン ク
リ ー ト 重 力 式 ダ ム 等 の 基 準 に 適 合 す る 構 造 と さ れ て い るこ と 。
VIII.
防 災 堰 堤 ( コン ク リ ート 重 力 式 ) の 構 造
調 整 池 の設 置 位 置 は、雨 水 の集 水 区 域 、集 水 経 路 、地 形 、地 質 等 から総 合 的 に検 討 すること。
軟 弱 地 盤 上 には設 置 を計 画 しないこと。
防 災 堰 堤 の構 造 は、原 則 として砂 防 事 業 設 計 要 領 (岐 阜 県 県 土 整 備 部 砂 防 課 編 )を準 用 す
る ほ か、 次 に よ る も の と す る 。
VIII-1 本 堤
( 1) 地 質 調 査
基 礎 地 盤 の土 質 、地 層 構 成 、地 盤 の透 水 性 について必 要 な調 査 を実 施 するものとする。
堤 体 軸 線 上 で 3 ヶ 所 以 上 ボ ー リ ン グ を 行 う こ とを 原 則 と する 。 現 場 の 状 況 に よ り 、 試 掘 、 弾 性
波 探 査 等 も適 宜 組 み合 わせて実 施 すること。また、原 則 として透 水 試 験 を行 い、透 水 性 の
確 認 を行 うこと。
( 2) ダ ム の 方 向
水 通 し 中 心 線 に お い て 下 流 流 心 線 に 直 角 で あ るこ と 。
( 3) 天 端 幅
原 則 と し て 1 .5 メ ー ト ル 以 上 と す る 。
( 4) 水 通 し 断 面
100年 確 率 で想 定 される降 雨 強 度 におけるピーク流 量 の1.2倍 以 上 の流 量 が放 流 し得
るものであること。ただし、沈 砂 単 独 堰 堤 については、ピーク流 量 の1.2倍 を1.0倍 とするこ
とが出 来 る。
- 257 -
(5)
基 礎 根 入 れ軸 の両 岸 への貫 入 深 さ及 び断 切 勾 配
形 状 、 寸 法 は 、 図 8 − 5 −1 及 び 表 8 − 5 −1 に よ る 。
段 切 りは、直 高 で最 大 5.0メートルまでとし、水 平 にステップを設 ける。段 切 勾 配 は、表 8
−5 − 2に よ る 。
図 8 −5 − 1
岩盤の場合
A
土砂の場合
A
1 . 0 ∼0 . 5 mと する
B
1:
一般に水通し 堤
高と 同高と する
h
n
B
h は5 m以下と し 、 一般的
には1 . 0 ∼3 . 0 mにする
W≧1.0m
継目の 箇所は 、
0 . 5 m のス テ ッ
プを設ける
表 8 −5 − 1
Aの寸 法 (m)
Bの寸 法 ( m)
下 流 促 最 小 根 入 れ(m)
土砂
3. 0 以 上
3.0以 上
2.0以 上
軟岩
2. 5 以 上
2.0以 上
1.5以 上
中 硬 岩 ・硬 岩
2. 0 以 上
1.5以 上
1.0以 上
表 8 −5 − 2
土
段切勾配
備
土砂
1:0 .5
礫 混 じり土 ・転 石 混 じり土
1:0 .5
軟岩
1:0 .2
中 硬 岩 ・硬 岩
1:0 .2
ダム軸 に直 角 方 向 の掘 削 法 勾 配 も本 表 に準
ずる。
袖 部 の掘 削 において直 高 5メートル以 上 の切
勾 配 は一 般 的 に、岩 盤 は1:0.3、その他 は1:
0. 6 と する 。
(6)
質
考
間詰
地 盤 が岩 盤 の場 合 は、基 礎 及 び両 岸 かん入 部 ともコンクリート埋 め戻 しとすること。地 盤
が砂 礫 の場 合 は、基 礎 部 は砂 礫 で埋 め戻 し、コンクリートマット等 で保 護 すること。両 岸 かん
入 部 は 練 りブ ロ ッ ク 、 コ ン ク リ ー ト マ ッ ト 等 で保 護 す るも の と す る 。
(7) ブ ロ ッ ク 割 施 行
コンクリートの収 縮 を考 えて分 割 長 7.5メートルから15メートル程 度 とすること。目 地 には
止 水 上 有 効 な止 水 板 を設 けること。その位 置 は上 流 側 法 面 より0.5メートルで法 面 に沿 わ
せて設 ける。
水 通 しの部 分 には目 地 を設 けないこと。また、水 通 し肩 から3メートル以 上 (やむを得 ない
場 合 は 1 . 5 メ ー トル 以 上 ) 離 すこ と。
(8) 水 通 し 断 面 の 形 状
水 通 し 断 面 は 原 則 と し て 梯 形 とし 、 そ の 形 状 は 次 に よ る も の と す る 。
- 258 -
技術基準編
ア
水 通 し幅 は、下 流 部 の地 形 等 を考 慮 した上 で出 来 るだけ広 くする。
イ
袖 小 口 の 勾 配 は 、 原 則 と し て 5 分 とす る 。
ウ
余 裕 高 は 0 . 6 メー ト ル 以 上 と す る 。
( 9) 水 抜 き 穴
沈 砂 単 独 堰 堤 の水 抜 き穴 は、原 則 として設 けないものとするが、流 出 土 砂 形 態 により設
け る 場 合 は 適 切 な 断 面 ( 0 .5 メ ー ト ル以 下 ) の 正 方 形 ま た は 円 形 と す る 。 最 上 段 の 水 抜 き 穴
は 、 水 通 し 天 端 よ り 1 . 5メ ー ト ル 以 上 下 げ、 各 孔 は 縦 方 向 に 重 な ら な い よ う に する こ と 。
( 10) 水 通 し 断 面 算 定
断 面 形 が梯 形 の場 合 、接 近 速 度 を無 視 すれば
Q
2
h
15
2gh 3 B0
Q:計 画 流 量 ( m
3
sec
2 B1
) 、 α : 越 流 係 数 ( 0 .6 ) 、 h : 縮 流 前 の 越 流 水 深 ( m ) 、
B0 : 水 通 長 [ 底 幅 ] ( m ) 、 B1 : 水 通 長 [ 上 幅 ] ( m ) 、 g : 重 力 加 速 度 ( 9 .8 m
sec 2
)
3
α =0 .6 、 両 側 法 を 5 分 と す れ ば 、 Q
1.771B0
0.0708h h 2
α =0 .6 、 両 側 法 を 1 割 と す れ ば 、 Q
1.771B0
1.417h h 2
3
図 8 −5 − 2
B1
h′
H・W・ L
h
B0
( 注) 下 流 の 渓幅 を考 慮 し て 水 通 し幅 を決 定 する こと
( 11) 安 定 計 算
安 定 計 算 に 用 い る 加 重 は 自 重 及 び 静 水 圧 とす る 。
ア
静水圧
P W0 H W
P: 静 水 圧 ( t
m2
) 、 W0 : 水 の 単 位 体 積 重 量 ( t
m3
) 、 HW : 任 意 の 点 の 水 深 ( m )
安 定 計 算 は平 常 時 及 び洪 水 時 の越 流 部 断 面 と非 越 流 部 断 面 について算 定 するも
の と す る。
イ
安 定 計 算 に用 いる数 値
2.3 t
ダ ム 用 コ ン クリ ー トの 単 位 体 積 重 量
流 水 の 単 位 体 積 重 量 ( W0 )
1.2 t
m3
m3
土 圧 係 数 ( Ce )
0.3 ∼ 0.6
kg
コンクリートの許 容 応 力 度 (
) 圧 縮 :40
cm 2
せん断 :5
地 盤 の 許 容 支 持 力 、 せ ん断 応 力 に つ い て は 地 盤 の 種 類 に よ る こ と 。
- 259 -
ウ
安定条件
堤 体 自 重 及 び 外 力 の 和 が 堤 底 の 中 央 1 に 入 る よ う に する こ と 。
3
滑 動 に 対 す る 安 全 率 は 1 .5 以 上 と す る こ と 。
堤 体 及 び基 礎 地 盤 の 最 大 応 力 度 が 許 容 応 力 度 を 超 過 し な い こ と 。
エ
断面形状
越 流 部 断 面 と非 越 流 部 断 面 とは同 一 とすることを原 則 とする。
下 流 部 法 勾 配 は1:0.2を標 準 とするが、土 砂 の発 生 状 況 を考 慮 してやむを得 ない
場 合 は 1 : 0 . 3 ま で 緩 く す るこ と が 出 来 る 。
オ
袖 の構 造
袖 天 端 は 原 則 とし て 1 .5 メ ー ト ル 以 上 と す る 。
袖 天 端 の勾 配 は、原 則 として水 平 とすること。ただし、沈 砂 単 独 堰 堤 について、流 出
土 砂 形 態 により、袖 勾 配 を設 ける場 合 は計 画 渓 床 勾 配 と同 程 度 またはそれ以 上 とする
こと。
やむを得 ず袖 を曲 げる場 合 は、上 流 側 に折 り曲 げること。折 れ 角 は45度 以 下 とする
こと。
(12 ) 調 整 孔 の 穴 の 大 き さ の 決 定
安 定 計 算 に 用 いる 加 重 は 自 重 及 び 静 水 圧 とす る 。
孔 の 大 き さ の 決 定 は 次 式 に よる も の で あ るこ と 。
Q C A
A
2gh
Q
C
2gh
Q:下 流 への可 能 放 流 量 ( m
3
sec
)、 A : 放 流 孔 断 面 積 ( m 2 )、
C : 係 数 ( 表 8 − 5− 3 に よ る) 、 g : 重 力 加 速 度 ( 9 .8 m
sec 2
)、
h: 放 流 孔 断 面 中 心 からHWLまでの水 深 ( m)
調 整 孔 と 水 通 し 天 端 よ り 1. 5 メ ート ル 以 上 確 保 す るこ と を 原 則 と す る 。
表 8 −5 − 3
係 数 の範 囲
標準値
ベ ル マウ ス 付 呑 み 口
0 . 85 ∼0 . 95
0. 9 0
呑 み口 部 分 を板 で覆 ったもの
0 . 70 ∼0 . 90
0. 8 0
箱 抜 き型
0 . 60 ∼0 . 80
0. 7 0
(13 ) 調 整 孔 の 構 造
調 整 孔 の穴 はゴミ等 により閉 塞 しない構 造 であること。スクリーンは調 整 孔 の断 面 積 の20
倍 以 上 の面 積 を有 するものとすること。
VIII-2 垂 直 壁
(1) 高 さ
水 通 し天 端 は渓 流 面 より高 めないこと。
(2) 天 端 幅
原 則 として1.0メートル以 上 とすること。ただし、水 叩 き厚 が70センチメートル以 上 の場 合
は 水 叩 き 厚 と 同 じ に す る こ とが 出 来 る 。
(3) 基 礎 の 根 入 れ
水 通 し天 端 を現 河 床 にあわせて、根 入 れの深 さは水 叩 き下 端 より1.5メートル以 上 とする。
- 260 -
技術基準編
た だし 、 岩 盤 の 場 合 は 1 . 0 メ ー ト ル とす る こ とが 出 来 る 。( 図 8 − 5 −3 を 参 照 )
袖
袖 は必 ず設 け、本 堤 に準 じ両 岸 に取 付 け洪 水 等 に対 して絶 対 に越 流 させないこと。勾 配
は水 平 とする。
( 5) 水 通 し 断 面
水 通 し 断 面 は 本 堤 の 水 通 し 断 面 とす る 。
( 6) 断 面 の 形 状
垂 直 壁 の 下 流 法 勾 配 は 、 原 則 とし て 2 分 、 上 流 勾 配 は 直 と する 。 袖 は 両 側 共 直 と す る 。
( 7) 垂 直 壁 の 方 向
地 形 の状 況 により本 堤 を下 流 の流 心 に対 して直 角 に出 来 なく、かつ、潜 り堰 とならない場
合 は 、 垂 直 壁 を 下 流 流 心 に 対 し て 直 角 に す る 。 ( 図 8 −5 − 4を 参 照 )
ダムの方 向 を下 流 の流 心 に直 角 に定 め難 く潜 り堰 とならない場 合 、副 ダム又 は水 叩 き工
法 の垂 直 壁 を下 流 の流 心 に直 角 にする。
( 4)
2.0以上
D( D≧0.7m )
水 叩厚 と同 じ
1 :0 .2
2.
0以
上
0.6 m
2.0以上
0.5 ∼1.0
図 8 −5 − 3
水叩
1.5m 以上
( 岩 盤 の場 合 は1.0以上 )
図 8 −5 − 4
所 定 の 水叩 長
本堤
垂 直壁
取 りあい護 岸
( 8)
先掘防止対策
水 叩 き工 下 流 に必 要 に応 じて護 床 工 を設 けること。護 床 工 は、根 固 めブロック又 はフトン
籠 等 を 使 用 す る 。 護 床 工 の 必 要 長 さ は 水 叩 き 長 の 1 を 標 準 とす る 。
2
- 261 -
VIII-3 水 叩 き
(1) 勾 配
水 叩 き天 端 を垂 直 壁 の水 通 し天 端 と同 高 とし、原 則 として水 平 とすること。やむを得 ない
場 合 も 現 渓 床 勾 配 の 1 ま で と し 、 か つ 、最 急 勾 配 1 以 内 と す る こ と 。
2
15
やむを得 ず垂 直 壁 の水 通 し天 端 と下 流 渓 床 との落 差 が生 じた場 合 は、更 に、第 2水 叩 き
工 を設 けること。
(2) 厚 さ
水 叩 き 厚 さ は 次 式 に よ り 求 め る も の と す る。
T
0.15 0.6h0
h0
3h 1
h1 T
0.09h1 0.45 h 0.15
1.09
T
T : 水 叩 き 厚 さ ( m ) 、 h0 : 有 効 落 差 ※ 2 0 ( m ) 、 h1 :本 堤 高 ( m ) 、 h : 越 流 水 深 ( m )
(3)
た だ し 、 水 叩 き 厚 さ は 0 . 5 メ ー ト ル以 上 と す る 。
水 叩 きの長 さの決 定
次 式 に よ り求 め る も の とす る 。
L 1.5 h0
h
nh1
L : 水 叩 き 長 さ ( m ) 、 h0 : 有 効 落 差 ( m ) 、 h1 : 本 堤 高 ( m ) 、 h : 越 流 水 深 ( m ) 、 n : 表 法 勾 配
た だ し 、 ダ ム 工 、 床 固 工 等 に お い て は 、 1.5 h0
h
(4)
0.5 の 場 合 は 、 L 2.0 h0
h0
h
h とするのは上 式 の通 りであるが、
nh1 と す るこ と 。
水 通 し断 面
本 堤 直 下 の水 叩 き幅 は、原 則 として本 堤 水 通 し幅 以 上 とし、垂 直 壁 取 り付 け部 は垂 直
壁 の 水 通 し 断 面 に あ わ せ る こ と。
図 8 −5 − 5
堤
1:
本
h1
m
h
1:n
h0
(側
叩)
副
(水
壁)
堤
l
VIII-4 側 壁
(1) 高 さ
側 壁 護 岸 の高 さは、垂 直 壁 の袖 天 端 に取 付 け上 流 に向 かって天 端 を水 叩 き勾 配 以 上 と
す るこ と 。
(2) 基 礎
※2 0
有効落差は、水叩き勾配が水平でない場合は、勾配×水叩きの長さだけ落差を加算すること。
- 262 -
技術基準編
( 3)
水 叩 き 基 礎 と 同 高 と す る こ と。
厚 さ40センチメートル以 上 のコンクリート又 はブロック積 みとすること。水 抜 きは、7.5セン
チ メ ー ト ル以 上 程 度 の 塩 化 ビ ニ ル管 と し 、3 平 方 メ ー トル に 1ヶ 所 の 割 合 で 設 け る こ と 。
VIII-5 安 全 棚
危 険 防 止 上 、 人 間 が 立 入 り や す い 場 所 に は 高 さ 1 . 8 メ ート ル 以 上 の 安 全 柵 を 設 け る も の と
す る 。( 忍 び 返 し を 付 け る こ と を 標 準 とす る 。 ) 耐 久 性 の あ る 材 料 を 選 定 し 、 管 理 上 施 錠 で き る
門 扉 を検 討 すること。
IX.
床 固 工 の構 造
( 1)
( 2)
X.
高 さ は 5 .0 メ ー ト ル内 外 と し 、 越 流 水 深 を 含 め 総 落 差 3 .0 か ら 3 . 5 メ ート ルを 限 度 と す る 。
構 造 に つ い て は 、 防 災 堰 堤 (コ ン クリ ー ト 重 力 式 ) に 準 じ て 設 計 す る も の とす る 。
平 坦 地 に おい て水 深 の 浅 い調 整 池 を 設 置 する 場 合
( 1)
( 2)
( 3)
( 4)
( 5)
XI.
敷 地 が平 坦 であり、開 発 区 域 外 への排 水 先 の高 さの関 係 で掘 込 型 の調 整 池 も設 置 でき
な い場 合 は 、 小 堤 式 又 は 浅 い 掘 込 式 の 水 深 の 浅 い調 整 池 を 設 置 す る こ と に な る 。こ の 場 合
に、調 整 池 を駐 車 場 等 にも併 用 する場 合 は、注 意 看 板 等 を設 置 するほか、安 全 上 、管 理
上 十 分 に 配 慮 する こ と 。
調 整 孔 の設 置 は、敷 地 内 の排 水 溝 の末 端 に調 整 孔 を設 けた分 水 桝 を設 け、開 発 区 域
外 へ 排 水 す る も の と する 。 排 水 桝 は 維 持 管 理 上 支 障 の な い 大 き さ と す るこ と 。
調 整 池 の周 囲 に小 堤 を設 置 する場 合 は、天 端 幅 を1.0メートル以 上 確 保 する。調 整 池
周 囲 の 余 裕 高 は 、 0 .1 メ ー ト ル 以 上 、 か つ 、 越 流 高 の 1 .2 倍 以 上 確 保 す るも の と す る 。
コンクリート造 の場 合 は、滞 水 時 に漏 水 が生 じない構 造 とし、かつ、構 造 計 算 により安 全
性 を確 認 すること。
洪 水 吐 き に つ い て 、土 地 利 用 及 び 周 辺 の 地 形 を 考 慮 し 、 設 置 場 所 、 越 流 幅 及 び 越 流 部
分 の 大 き さ に つ いて は 十 分 配 慮 す る こ と 。
調 整 孔 からの放 流 先 及 び洪 水 吐 きからの放 流 先 を暗 渠 とする場 合 については、調 整 孔
の 最 小 径 は 管 理 上 1 0 セ ン チ メ ート ル 以 上 と す る こ と が 望 ま し い が 、 や む を 得 ず 1 0 セ ン チ メ ー
トル未 満 とする場 合 はスクリーンを二 重 にすること。
調 整 池 の維 持 管 理
( 1)
調 整 池 では、原 則 として出 水 時 の監 視 に際 し、貯 留 状 況 のチェックが行 えるよう、水 位 標
を設 置 するものとする。
( 2) 放 流 部 ス ク リ ー ン の ご み の 除 去 、 堆 砂 の 除 去 、 除 草 、 各 部 の 点 検 な ど に 際 し 作 業 が 円 滑
に行 えるように、必 要 に応 じて維 持 管 理 のための通 路 、タラップ等 の設 備 を設 置 するものと
す る 。 また 、 堆 積 土 砂 の 搬 出 方 法 に つ い て も 検 討 を 行 う こ と 。
( 3) 衛 生 上 、 景 観 上 の 配 慮 か ら 必 要 に 応 じ 、 低 水 用 排 水 路 の 設 置 及 び 底 面 処 理 を 行 う も の
とする。
( 4) そ の 他 維 持 管 理 に つ い て は 、 「 宅 地 開 発 に 伴 い 設 置 さ れ る 流 出 抑 制 施 設 の 設 置 及 び 管
理 に 関 す る マ ニ ュ ア ルに つ い て ※ 2 1 」 を 参 考 と す る こ と 。
※2 1
平成12年7月27日付け建設省経民発第14号、建設省都下公発第18号、建設省河環発第35号
- 263 -
第 9章 公 益 的 施 設
法 第 33条 第 1項 第 6号
当 該 開 発 行 為 の目 的 に照 らして、開 発 区 域 における利 便 の増 進 と開 発 区 域 及 びその周 辺
の地 域 における環 境 の保 全 とが図 られるように公 共 施 設 、学 校 その他 の公 益 的 施 設 及 び開 発
区 域 内 において予 定 される建 築 物 の用 途 の配 分 が定 められていること。
令 第 27条
主 として住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う20ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、
当 該 開 発 行 為 の規 模 に応 じ必 要 な教 育 施 設 、医 療 施 設 、交 通 施 設 、購 買 施 設 その他 の公 益
的 施 設 が、それぞれの機 能 に応 じ居 住 者 の有 効 な利 用 が確 保 されるような位 置 及 び規 模 で
配 置 されていなければならない。ただし、周 辺 の状 況 により必 要 がないと認 められるときは、この
限 りでない。
第 1節 交 通 施 設 の配 置
開 発 区 域 の面 積 が20ヘクタール以 上 の開 発 行 為 にあっては、公 共 交 通 施 設 の設 置 について
公 共 交 通 ( 鉄 道 、 路 線 バ ス等 ) 事 業 者 と 協 議 す る こ と 。
な お 、開 発 区 域 の 面 積 が 40 ヘ ク タ ー ル 以 上 の 開 発 行 為 に あ っ て は 、 鉄 軌 道 施 設 管 理 者 と 法 第
32条 第 2項 に基 づく協 議 を要 す。
第 2節 集 会 所
(1)
主 として戸 建 住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う計 画 戸 数 100戸 以 上 の開 発 行 為 等
にあっては、次 に掲 げる基 準 により集 会 所 用 地 を確 保 すること。なお、用 地 の管 理 等 につい
ては、別 途 協 議 すること。
ア
開 発 区 域 内 に 居 住 す る 者 の 利 用 を 勘 案 し 、 適 正 に 配 置 す る こ と。
イ
原 則 として、公 園 等 公 共 空 地 に接 して配 置 すること。
ウ
利 用 対 象 者 の居 住 する区 画 からの距 離 、道 のり等 がほぼ等 距 離 となる位 置 とするこ
と。
エ
道 路 に接 した整 形 な区 画 とすること。
オ
大 規 模 な 開 発 行 為 等 の 場 合 に は 、 設 置 箇 所 数 に つ いて 市 長 と協 議 す る こ と 。
カ
設 置 面 積 は、1戸 あたり1平 方 メートル以 上 、最 小 区 画 面 積 165平 方 メートル以 上 と
す るこ と 。
(2) 主 と し て 共 同 建 住 宅 の 建 築 の 用 に 供 す る 目 的 で 行 う 計 画 戸 数 5 0 戸 以 上 の 開 発 行 為 等
にあっては、利 用 形 態 に照 らし、必 要 な床 面 積 の集 会 施 設 を配 置 すること。
第 3節 教 育 施 設 等
主 として住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う20ヘクタール以 上 の開 発 行 為 等 にあっては、教
- 264 -
技術基準編
育 施 設 、 医 療 施 設 、 福 祉 施 設 等 の 設 置 に つ い て 市 長 と 協 議 す る こ と。
義 務 教 育 施 設 の設 置 については、法 第 32条 第 2項 に基 づく協 議 を要 す。
第 4節 購 買 施 設
主 として住 宅 の建 築 の用 に供 する目 的 で行 う20ヘクタール以 上 の開 発 行 為 等 にあっては、購
買 施 設 (日 用 品 小 売 、スーパーマーケット等 )を適 正 に配 置 すること。
- 265 -
第 10章 資 料
第 1節 浸 透 処 理 施 設 により処 理 する場 合
吸 込 み井 は放 流 先 の排 水 能 力 が利 水 その他 の状 況 を勘 案 してやむを得 ないと認 められる場 合 、
又 は、将 来 、下 水 道 が設 置 されるまでの間 、下 記 の適 用 基 準 に定 めるところにより雨 水 (処 理 され
た汚 水 及 びその他 の汚 水 で、これと同 等 程 度 以 上 の清 浄 である場 合 を含 む。)は、地 下 浸 透 処 理
を す るこ とが で きる 。
基本事項
(1) 開 発 区 域 の 面 積 が 1 ,0 00 平 方 メ ー ト ル 未 満 で あ る こ と 。
(2) 開 発 行 為 の 目 的 が 、 自 己 の 居 住 の 用 に 供 す る 目 的 で あ る こ と 。
(3) 開 発 区 域 か ら 1 0 0 メ ー トル 以 内 に 適 当 な 放 流 先 が な いこ と 。
(4) 開 発 区 域 及 び そ の 周 辺 の 住 戸 等 の 飲 料 水 が 上 水 道 で ま かな わ れ て い る こ と 。
(5) 吸 込 み 井 か ら 周 辺 5 0 メ ー ト ル以 内 に 飲 料 水 と し て 使 用 し て い る 井 戸 が な いこ と 。
(6) 屎 尿 浄 化 水 及 び 工 場 排 水 等 衛 生 上 支 障 が あ る も の は 、 放 流 し な い こ と。
(7) 生 活 排 水 は 、 浸 透 処 理 施 設 に 放 流 し な い こ と 。
(8) 地 下 浸 透 処 理 施 設 に つ い て は 、 管 理 責 任 者 が 将 来 に わ た っ て 明 確 で あ る こ と 。
浸 透 処 理 施 設 は、公 共 施 設 として設 計 説 明 書 に、種 別 ・個 数 ・管 理 者 ・内 容 を明 記 し、
許 可 条 件 に 管 理 義 務 の 条 件 を 付 加 する 。
(9) 地 下 浸 透 処 理 施 設 の 設 置 場 所 に つ い て は 、 道 路 等 の 公 共 施 設 用 地 内 に は 設 け な い こ
と。
(10 ) 透 水 係 数 に つ い て は 、 0 . 3 ミ リ メ ート ル 毎 秒 以 下 と し て 計 算 す る こ と 。 た だ し 、 浸 透 試 験 等
により求 めた係 数 については、その数 値 を使 用 することができる。(透 水 係 数 を決 定 した資
料 を 提 出 す る 。)
(11 ) 浸 透 処 理 施 設 の 調 査 、 計 画 、 設 計 、 施 工 、 維 持 管 理 等 に あ た っ て は 、 「 宅 地 開 発 に 伴 い
設 置 さ れ る 浸 透 施 設 等 設 置 技 術 指 針 ※ 2 2 」に よ る こ と 。
(12 ) 急 傾 斜 地 崩 壊 危 険 区 域 、 地 す べ り 防 止 区 域 、 地 下 へ 雨 水 を 浸 透 さ せ る こ と に よ っ て 法
面 の安 全 性 が損 なわれるおそれのある地 域 又 は地 下 へ雨 水 を浸 透 させることによって他 の
場 所 の居 住 及 び自 然 環 境 を害 するおそれのある地 域 には設 置 しないこと。
※2 2
平成10年2月、建設省建設経済局民間宅地指導室
- 266 -
技術基準編
第 2節 洪 水 調 節 必 要 容 量 算 定 法
I.
計算方法
図 10 − 2 −1
(A 1)
(A)
(A 2) Q 1
(A 3)
Q2
Q3
Q
ア
イ
ウ
流過能力最小地点
A : 開 発 面 積 ( h a ) 、 A1 : ア 地 点 の 集 水 面 積 ( h a ) 、 A2 : イ 地 点 の 集 水 面 積 ( h a ) 、 A3 : ウ 地 点
3
の 集 水 面 積 ( ha ) 、 Q : 開 発 区 域 の 許 容 放 流 量 ( m
(m
( 1)
3
sec
)、 Q2 :イ 地 点 の 現 況 流 下 能 力 ( m
sec
) 、 Q1 : ア 地 点 の 現 況 流 下 能 力
) 、 Q3 : ウ地 点 の 現 況 流 下 能 力 ( m
3
sec
)
下 流 河 川 等 の現 況 流 過 能 力 の最 小 値 を調 査 する。調 査 範 囲 は、
開発面積
集水面積
( 2)
3
sec
100 ≦ 2% と な る 地 点 ま で と す る 。
下 流 河 川 等 の現 況 流 下 能 力 の最 小 値 を見 つける。下 流 河 川 等 の流 下 能 力 の変 化
地 点 ご と に 比 流 量 を 算 出 し 、 その 比 流 量 が 最 小 と なる 地 点 の 流 量 を 用 い る 。
ア
現 況 流 下 能 力 の算 出
Qn
Vn an
Qn : 下 流 河 川 等 の 現 況 流 下 能 力 、 Vn : 下 流 河 川 等 の 流 速 ( マ ニ ン グ 公 式 )
an : 下 流 河 川 等 の 断 面 積
イ
比 流 量 の算 出
Qn
An
ア地 点 …
ウ
An : 集 水 面 積 ( ha )
Q
Q1
Q
、イ 地 点 … 2 、 ウ 地 点 … 3 の う ち 、 最 小 値 を 選 ぶ。
A1
A2
A3
図 10 − 2 −1 の 場 合
比 流 量 の 最 小 地 点 は イ 地 点 と な り 、 流 量 は Q2 と な る 。
( 3)
洪 水 調 整 池 設 置 の必 要 性 を検 討 する。
- 267 -
流 下 能 力 最 小 地 点 で の 3 0 年 確 率 計 画 洪 水 流 量 Q’ を 次 式 に よ り 算 出 す る 。
( 図 1 0− 2 −1 の 場 合 … … 現 況 流 下 能 力 最 小 地 点 → イ 地 点 )
ア
Q'
1
f r An
360 n
Q’ :3 0 年 確 率 計 画 洪 水 流 量 ( m
3
sec
) 、 r : 3 0 年 確 率 降 雨 強 度 ( mm
hr
)、
fn : 現 況 流 下 能 力 最 小 地 点 の 集 水 区 域 内 の 平 均 流 出 係 数
イ
洪 水 調 整 池 の必 要 性 の有 無
Qn
Qn
ウ
Q' の 場 合 ‥ ‥ 洪 水 調 整 池 不 要
Q' の 場 合 ‥ ‥ 洪 水 調 整 池 必 要
洪 水 調 整 池 が不 要 か、必 要 とされる場 合 であっても、その比 流 量 が大 きい場 合 は、
河 川 へ の 負 担 を 増 大 さ せ な い よ う 極 力 適 切 な 調 整 池 を 設 け るこ と と す る 。
こ の 場 合 は 、 比 流 量 ( 0 .2 26
m 3 sec
)と比 較 して、小 さい方 の比 流 量 により許 容 放 流
ha
を算 定 するものとする。
- ---- 調 整 池 が 必 要 で あ る 場 合 -- - -(4) 開 発 区 域 か ら の 許 容 放 流 量 ( Q ) を 算 出 す る 。
Q
(5)
A
Qn
An
許 容 放 流 量 に対 応 する降 雨 強 度 を算 出 する。
rc Q
360
f A
rc : 許 容 放 流 量 に 対 応 す る 降 雨 強 度 ( mm
(6)
hr
)、 f : 開 発 区 域 内 の 平 均 流 出 係 数
洪水調節必要容量
V
Frc f A
V : 洪 水 調 節 必 要 容 量 ( m 3 )、
Frc : 第 8 章 第 5 節 I I I .( 4 )に よ り (5) の rc に 対 応 し た 値 を と る 。
- 268 -
技術基準編
II.
計算例
図 10 − 2 −2
開 発 区 域 内 面 積 A=10 ha
A 1=50ha
Q 1=12m 3 / s
A 2=100ha
Q2=20m 3 / s
開発地
A3=200ha
Q2=60m 3 / s
A=10ha
ア
イ
ウ
(開 発 地 の流 出 係 数 )
普 通 林 地 2 ha ( 流 出 係 数 0 .8 )
裸地
8ha ( 流 出 係 数 1 .0 )
f
平均流出係数
2 0.8 8 1.0
10
0.96
(イ 地 点 の 集 水 区 域 の 流 出 係 数 )
普 通 林 地 5 2ha ( 流 出 係 数 0 .8 )
8ha ( 流 出 係 数 1 .0 )
裸地
40ha ( 流 出 係 数 0 .6 )
農地
平均流出係数
( 1)
f2
52 0.8 8 1.0 40 0.6
100
下 流 河 川 等 の現 況 流 過 能 力 の最 小 値 を見 つける。
m 3 sec
ha
ア地 点 ‥‥‥
Q1
A1
12
50
イ 地 点 ‥‥ ‥
Q2
A2
20
100
0.20
m 3 sec
ha
ウ地 点 ‥ ‥ ‥
Q3
A3
60
200
0.30
m 3 sec
ha
0.24
∴ イ 地 点 が 最 小 地 点 ‥ ‥ ‥ Q2
( 2)
0.74
3
20.0 m
sec
洪 水 調 整 池 設 置 の必 要 性 を検 討 する。
ア
流 下 最 小 地 点 で の 3 0 年 確 率 計 画 洪 水 流 量 Q’ を 算 出 する 。
A
イ 地 点 の 流 域 面 積 ‥ ‥ A2
100ha
B
イ 地 点 の 流 域 面 積 に よ る 洪 水 到 達 時 間 ‥ ‥3 0 分 ( 表 8 −2 − 3 参 照 )
C
30 年 確 率 降 雨 強 度 ‥ ‥ r=116 mm
D
平 均 流 出 係 数 ‥ ‥ f2
hr
( 表 8 − 2 −2 参 照 )
0.74
- 269 -
1
f 2 r A2
360
Q'
ウ
洪 水 調 整 池 の必 要 性 の有 無
Q2 ( 20.0 m
(3)
イ
sec
) < Q ' ( 23.8 4 m
sec
) ∴ 調 整 池 が必 要 である。
20
100
0.20 < 0 .2 26
m 3 sec
ha
10 20
100
A Q2
A2
∴ Q=2. 0 m
3
sec
許 容 放 流 量 に対 応 する降 雨 強 度 を算 出 する。
rc Q
360
2.0
f A
360
∴ rc=7 5 mm
0.96 10
hr
洪水調節必要容量
V
ti
Frc A f
Y
Frc
2
Y
4X Z
2X
1
n
、X
rc=7 5 の と き 、 Frc=43 0.7 。
- 270 -
3
sec
比 較 の 結 果 、 小 さ い 方 の 比 流 量 に よ り許 容 放 流 量 を 算 出 す る 。
Q
(5)
3
3
∴ Q' 23.84 m
開 発 区 域 からの許 容 放 流 量 を算 出 する。
ア
現 況 流 下 能 力 最 小 地 点 の比 流 量 と岐 阜 地 区 比 流 量 を比 較 する。
Q2
A2
(4)
1
0.74 116 100
360
イ
ri
rc
2
rc
、Y
2
ti
360
2
rc
b an 1 、Z
2
∴ V= 4, 134.72 m 3
b
rc
b a
2
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