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(第5回ケアコン2016)(PDF:20KB)
介護技術コンテスト∼ケアコン2016∼過去問題 食事(軽度)部門 藤田洋子さん(仮名・67歳・女性・要介護1)は、変形性膝関節症があり、歩行が不 安定で杖を使用しています。最近、日時が曖昧になり友人との約束が行えず、社会交流に 支障が出始めたため、受診した結果、アルツハイマー型認知症と診断されました。 今日は、ご家族の都合で、初めてのショートステイの利用です。現在、部屋で着替えが 終わりベッドに座られています。食堂まで案内し、お箸を使った食事の介助をして下さい。 【競技時間 10分】 人物像:1.定年まで小学校の音楽の先生をしていました。 2.定年後は家族、友人と旅行によく出かけていました。 3.おしゃれをして喫茶店に行くことが楽しみです。 4.食後のコーヒーは欠かさないほど好きです。 目 標:藤田さんらしく食事が出来る支援をして下さい。 入浴(軽度)部門 久保輝子さん(仮名・76歳・女性・要介護1)は、70歳の頃から物忘れが始まり、 毎日同じ物を買って来ることから娘さんが心配し、受診したところアルツハイマー型認知 症と診断されました。最近、入浴しても直ぐに出て来てしまうようになり、娘さんが確認 すると洗体を行っていないことが分かりました。 本日は、シャワー浴のみを行います。洗髪、洗顔を終えシャワーチェアに座っている輝 子さんが気持ちよく、洗体と着衣が出来るように支援をして下さい。 (モデルはTシャツ、スパッツ、靴下を着用していますが、裸体とみなします。 ) 【競技時間 10分】 人物像:1.ADLはほぼ自立していますが、時々膝に痛みがあります。 2.排泄は時々失敗があるため、紙パンツを使用。 3.身だしなみに気を遣う方でしたが、最近はズボンからシャツが出ていたり、後 ろ前に着ていることがあります。 4.右耳は若い頃から聞こえにくいが、大きな声でゆっくり話せば困りません。 5.最近、実行機能障害が進行している様子があります。 目 標:久保さんが気持ちよく洗体し着衣ができる支援をして下さい。 排泄(軽度)部門 中野美知子さん(仮名・78歳・女性・要介護2)は、3年前にアルツハイマー型認知 症と診断されました。 色々な事がわからなくなってきている事に対して不安な気持ちがあり、「私、認知症にな ってしまったみたい。どうしたらいいのかわからない」と話されている事もあります。食 事は自分でできますが、服を着るときの順番やトイレの場所、使用方法がわかりません。 今、中野さんは食事の途中に立ち上がり、不安な表情で廊下を歩かれています。(お茶と 果物は残っています) 中野さんの気持ちを理解し、排泄介助をして下さい。(3日間排便がなく、昨夜下剤を服 用しています。) (モデルはTシャツ、スパッツ、靴下を着用していますが、裸体とみなします。ポータブ ルトイレは水洗トイレとみなします。) 【競技時間 10分】 人物像:1.専業主婦でした。 2.夫の両親と夫と子供2人と6人で暮らしていました。 3.10年前まで両親を在宅介護し、自宅で看取りました。 4.友人と日帰り旅行や食事へ行くことが楽しみでした。 5.几帳面でおとなしい性格です。 目 標:中野さんの不安な気持ちに配慮した支援を行って下さい。 食事(重度)部門 田中正さん(仮名・85歳・男性・要介護4)は、脳卒中後遺症で右上下肢に麻痺があ り、座位が不安定です。栄養状態が悪く食欲もありません。誤嚥性肺炎の既往があります。 むせやすく、医師よりポタージュ程度の粘性で水分を摂取するよう指示がでています。 今日は体調不良のためウトウトしています。医師よりベッド上で昼食を摂るように言わ れています。食事を始める前の水分補給として、覚醒状態を確認しながら、お茶を飲む介 助をして下さい。 (介助の際はスライディングシート等を使用して下さい。) 【競技時間 10分】 人物像:1.中学卒業後、家業の大工を継ぎ棟梁になりました。 2.職業柄、酒宴の席が多かったので、お酒やカラオケが好きです。 3.人の面倒見がよく、町内会長をしていました。 4.妻に面倒をかけたくないので、できるだけ自分のことは自分でやりたいと思っ ています。 目 標:食欲のない田中さんに安全で安楽に水分摂取を行う支援をして下さい。 入浴(重度)部門 和田ヒサシさん(仮名・91歳・男性・要介護4)脳梗塞の後遺症で、右上下肢に麻痺 があり、4点杖を使用して歩行しますが、最近ふらつきがあり介助が必要です。また、認 知症状もあり、指示を理解するのが困難な状態です。 今、入浴が終わり、体を軽く拭いた状態でシャワーチェアに座っています。今日は、特 にふらつきがあるため、車椅子での移動になります。脱衣室に移動し、娘さんが用意した パジャマを着衣し、ベッドに休む支援を提供して下さい。 (モデルはTシャツ、スパッツ、靴下を着用していますが裸体とみなします) (車いすの 点検は終了しています) 【競技時間 10分】 人物像:1.一人娘との関わりを大切にしてきたので、娘さんの話題が介助のキーポイント になります。 2.排泄は、失敗が多く紙パンツにパットを使用しています。 3.立位は可能ですが、立ち上がり時にふらつくことがあります。 4.左上肢の動きは制限がありません。 5.認知症状がかなり進行していて、指示も入りにくい状態のため、声掛けを行う もほぼ介助が必要な状態です。 目 標:和田さんが安心して支援が受けられる声掛けができるようにして下さい。 排泄(重度)部門 川口雅夫さん(仮名・85歳・男性・要介護4)は、2年前に脳梗塞の後遺症で右上下 肢麻痺があります。 今、食事の時間になり、居室の前を通ったところ「オーイ、オーイ」と呼ぶ声が聞こえ てきました。 訪室すると、ギャジアップしたベッドの上にいます。仰臥位の姿勢に戻してからトイレ で排泄介助後、食堂へ移動するまでの介助を行って下さい。 川口さんは、失語症があり、はっきりとした言葉が出てきません。短時間なら立位保持、 端座位保持ができます。移動は車いす、介助の際は、スライディングシートとスライディ ングボードを使用しています。 (モデルはTシャツ、スパッツ、靴下を着用していますが、裸体とみなします。また、リ ハビリパンツを使用しています。ポータブルトイレは水洗トイレとみなします。車いすの 点検は終了しています。) 【競技時間 人物像:1.みかん農家で病気になるまで畑に出ていました。 2.農家仲間と、カラオケや年に一度国内旅行をしていました。 10分】 3.長男家族と6人暮らしです。 4.孫娘をとてもかわいがっています。 5.民生委員をしていました。 目 標:失語症を理解したコミュニケーション技術と福祉用具を使った自立支援ができる ようにして下さい。