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HIOKI VOL.24 2003 NO.1
3156 リークカレントハイテスタ 1 3156 リークカレントハイテスタ 古平 義之 *1 要 旨 3156 リークカレントハイテスタは,各種安全規格にある漏れ電流試験方法に準拠した漏 れ電流計である.ここでは,漏れ電流試験の概要,商品開発コンセプト,回路,機能など について述べる. 1. はじめに 私たちの身の周りにある一般電気機器あるいは 病院設備の医用電気機器は,人が直接触れる機会 が多く内部電源からの漏れ電流による感電事故の 可能性が常に存在している.機器の安全性は各種 規格・法律によりその検査方法・点検方法が規定 されており,保護機能が正常に動作しているある いは確保されていることが求められている.漏れ 電流試験は,耐電圧試験,絶縁抵抗試験,保護導 通試験等に代表される電気安全試験の一つであ 3156 の外観 り,特に医用電気機器においては,それらに許容 される漏れ電流レベルは厳しく人身事故に繋がら ないように定期点検も義務付けられている.この 測定用途に合致した測定器が求められている. 2.3 漏れ電流の種類 漏れ電流は,接地漏れ電流・外装漏れ電流・患 者漏れ電流に大別される.接地漏れ電流とは,保 2. 漏れ電流試験の概要 護接地線を通って大地に流れる電流であり,保護 接地線を有する電気機器(クラスⅠ機器)におい 2.1 漏れ電流について てのみその許容値が要求される.外装漏れ電流と 一般に電気機器の内部に高電圧が存在する場 は,電気機器に人が触れたときに人体に流れる電 合,絶縁等の保護により操作者に対して危険が生 流をいう.患者漏れ電流とは,医用電気機器の装 じない構造とされている.もし何らかの異常が発 着部を人体に繋いだときに流れる電流である.ま 生した場合にその機器に人が触れると人体に対し て電流が流れ,このとき流れる電流を漏れ電流と た,漏れ電流の経路により患者漏れ電流Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 呼ぶ. ている(図 1). と定義され,それぞれの漏れ電流試験を要求され 故障した ME 機器 2.2 漏れ電流測定を要求する規格 患者漏れ電流Ⅱ 電気機器は分野ごとに規格や法律が定められて いる.規格においては,漏れ電流を計測するため の人体を模擬した回路網(測定ネットワーク),測 定器の性能,測定箇所,測定する電流の種類,許 ME 機器 保護接地線 患者漏れ電流Ⅲ 患者漏れ電流Ⅰ 容値を定めている.3156 リークカレントハイテス タは JIS, IEC60990, UL, 電気用品安全法に定める漏 れ電流試験が可能である. 接地漏れ電流 外装漏れ電流 接地大地 図 1 医用電気機器の漏れ電流の概念図 *1 技術部 第 2 研究室 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 2 3156 リークカレントハイテスタ 3. 商品開発コンセプト(特長) これらの組み合わせは,自動計測機能を使用す ることで,操作者が意識しなくても必要な条件下 3.1 各種規格への対応 での漏れ電流測定を可能とした. 先にも述べたとおり,電気機器の分野ごとに測 定ネットワークが規定されている.その中で漏れ 電流測定を要求する代表的な規格に対して 6 種類 の測定ネットワークを装備している. 4. 構成・性能 4.1 ディジタル部 3.2 電源の分離 図 2 にディジタル回路部のブロック図を示す.16 本体電源と被測定機器用の電源を分離したた め,被測定機器の電源電圧が異なる場合でも計測 用インレットへの入力電圧を切り換えるだけで対 応が可能である. ビット MPU,被試験機器 100 台分のデータ管理用 64k バイトの SRAM,本体設置後もシリアルインタ フェースにより書き換え可能なフラッシュメモリ の構成としている.アナログ部とのインタフェー 3.3 組み込みに適したベンチタイプ 機器メーカの出荷検査にも対応できるようにベ ス部は強化絶縁相当のアイソレーションが施され ている. ンチ型とし,横幅は当社耐圧試験器,保護導通試 験器と合わせている.各種インタフェースを標準 装備しPCと接続すれば計測したデータの管理も容 16bit MPU LCDC RTC VRAM LCD 320×240ドット 易である. 3.4 軽量化 本体は従来器よりも軽量化が図られておりメン テナンス用として持ち運ぶことが容易である.専 用の携帯用ケースも用意しており,データ出力用 プリンタも同梱可能である.プリンタを併用する ことで測定現場において即時にデータ管理が完了 FLASH MEMORY タッチパネル 6×6マトリクス SRAM GP-IB リセット回路 電源監視回路 RS-232C する. 3.5 容易な漏れ電流測定 単一故障モードの模擬機能,自動計測機能,結 線確認機能等,漏れ電流計測に馴染みのない操作 者においても複雑な操作なしに検査が行える. 本器を使わずに安全規格に基づいた漏れ電流測 定を行う場合,高周波電圧計(1 MHz まで),人体 ネットワーク治具,および,電源状態を切換える スイッチ治具の 3 点を用意する必要がある.これ I/O 絶 縁 アナログ 制御回路 絶 縁 A/D 変換器 により,規格で求められる正常状態および単一故 障状態における漏れ電流計測を行う.単相機器の 漏れ電流測定において,3156 は上記 3 点を備えて おり,本器 1 台で測定をまかなうことが可能であ る.ただし,医用電気機器のための機能接地端子 用の切換えスイッチ等,場合によっては別途必要 図 2 ブロック図(ディジタル部) な部分はあるが,基本的な切換え部(電源極性,電 源片線断線,接地線断線)を持つことで,コスト パフォーマンスを高めている. 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 3156 リークカレントハイテスタ 初段アッテネータ部(1/10) アナログ演算部 (2乗平均、波形peak、DC) 5.2p F 2乗 回路 平均 回路 1 0 100kΩ ダブルボビン 構造 RMS 28pF 100kΩ 電源:±12V and ±5V ADC peak値 検出 回路 ネットワークC:1 以外:0 増幅 回路 47pF 900kΩ 100kΩ ネットワーク(人体模擬抵抗) 漏れ電流測定間 次段アッテネータ部 ( ネットワークC:1/2、以外:1) 25mAレンジ :× 1/5 5mAレンジ :× 2 500uAレンジ:× 20 50uAレンジ :× 200 T1端子 T2端子 増幅部 (4レンジ) 3 20bit ADC DC フォトカプラに よる絶縁通信 結合容量 AC (200pF以下) ディジタル部 図 3 ブロック図(アナログ部) 4.2 アナログ部 図 3 にアナログ回路部のブロック図を示す. (2) リレー切換え部 3155 でオプションとして用意した 4 種類の測定 (1) 漏れ電流測定部 測定の基本部分は 3155 の測定回路を踏襲してい ネットワーク(9496 ∼ 9499)を,全て内蔵すると る.電圧入力部において 3156 は絶縁入力を採用し 部分においては,リレー切換えにより共有し小型 3155 における差動入力から変更を加えた.3155 は 化した. 接地に対して,入力端子それぞれに 1 MΩ の抵抗 が接続される構成であった.また 3156 は,測定回 路 COM と接地間容量を 200 pF 以下に抑えている. これにより,商用電源周波数(50/60 Hz)における 回路−接地間インピーダンスを 13 MΩ 以上確保す 共に,それぞれの測定ネットワークにおける共通 その他,3155 と同様に電源状態を切換えるリ レーを内蔵し,単一故障状態(電源極性,電源 N 線の断線,接地線の断線)を含めた自動測定を可 能にしている. (3) 110% 電圧印加 医用電気機器向けに,3155 においては 9196 印加 ることができるため,一般的な漏れ電流測定方法 である“電源ライン−外装”間のような電源電圧 ユニットをオプションで用意していたが,3156 に レベルの同相電圧が重畳される測定においても おいては出力容量を落としたトランスを内蔵し 80 dB(50/60 Hz)を超える除去比を確保し,3155 た. (9196:50 VA に対し 3156:3 VA) よりも 20 dB 以上改善している. (測定ネットワー これは被試験機器用電源入力(LINE IN)に対し, ク抵抗を 1 kΩ とした場合)よって,3155 において 入出力比 1:1 のトランスを搭載し,電源位相を 180° は必要であった測定時のゼロ調整機能を省略する 切換えられる極性切換えリレーを付加したもので ことが可能となった. ある.被試験器用電源として 110% の入力をする必 絶縁入力のもう一つの利点として,商用電源の 同相電圧を検出抵抗で受けることが無いため検出 抵抗における電力消費をほぼ無視できる点があ 要があるため,1:1 の比としている.出力インピー ダンスとして仕様上 22.5 kΩ±1 kΩ を謳っている. (10 kΩ の出力保護抵抗含む) る.先に述べたように 3155 において,1 MΩ の抵 JIS T 0601-1:1999 規格上は,患者漏れ電流Ⅲの 抗が接 続されてい るが,同相 入力として 264 V BF 装着部の場合に許容電流として 5 mA と謳われ (240 V+10%)を許容しているため,最大 0.07 W の ているが,BF/CF 装着部としての違いは無く,あっ 電力消費をする.この結果,発熱による微小な抵 ても数十 µA の漏れ電流ということであり,100 µA 抗変化が起こり,差動入力のバランスが崩れる可 能性があったが,3156 では改善されている. までの出力を目処とした.これにより,出力イン ピーダンスによる電圧降下として 100 µA 出力時に 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 4 3156 リークカレントハイテスタ 場合は,3155 同様に 9196 印加ユニットを使用し, (2) 構造 フロントパネル以外は板金(SECC 材)で構成, 3156 の漏れ電流測定モードとしては“外装−外装 シャシー下部に本体用電源部(電源基板,トラン 間漏れ”を選択し使用することで,対応可能であ ス)と被測定器用電源部(リレー基板,ブレーカ る.110% 電圧印加機能は医用電気機器特有な機能 配線など)を分けて配置し,上部に測定用のメイ であるだけに,一般向けユーザに対しても,標準 ン基板を乗せている.電源供給部,特に端子台部 で搭載するにあたり,出力容量を減らし仕様で謳 は金属端子が剥出しになるため,成形品によるカ うこととした. バーを取付けた.また,このカバーは操作者の安 4.3 機構部 ない構造となっている(図 4). 約 2 V となる.また,どうしても 5 mA 出力を望む 全を考慮し,ブレーカが OFF にならない限り開か (1) デザイン上の特徴 3155 は可搬性を優先した形状であるが,3156 で はラインユースを意識しベンチタイプとした.ま た 3157 保護導通試験器との組合せでの使用が予想 されるため,横幅,奥行は 3157 と同寸法とし,高 さは LCD,タッチパネル搭載可能な範囲で最小と している.成形品によるフロントパネルは大きく 分けて操作部(タッチパネル),測定端子部,被測 定機器への電源供給部(アウトレット,端子台)の 3 つに分かれる.従来の当社タッチパネル使用製品 に合わせ向かって右側にタッチパネルを配置し, 測定端子部,電源供給部についてはパネルの段,凹 凸によりそれらをデザイン的に区別し配置した. ブレーカにあたり, これ以上カバーが 上にあがらない ブレーカを乗越えて 上にあがる カバーの軸がパネル の回転部に入る カバーのはねがパネルから 抜けきらないため,開かない ブレーカ ON 軸を中心にカバーが回転して開く カバーの側壁がパネルのリブに食 い込み,固定される カバーのはねがパネルから 抜けきる ブレーカ OFF 図 4 端子台周辺の構造 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 3156 リークカレントハイテスタ 4.4 ソフトウェア 3156 の表示および,操作性は 3155 とほぼ同じで ある.主な変更点を次に記す. (1) 自動測定時間の短縮 自動測定の時間を短縮するために以下のような 機能を追加した. (a) 測定項目 ON,OFF 機能(図 5) 自動測定時,極性,機器の状態,測定電流と いった測定を行うかどうか選択する機能で,こ れにより各測定で自動測定を行う時,測定に不 必要な項目を省くことができる. (b) 自動測定時のディレイ機能の増加(図 6) 図 5 自動測定項目設定画面 3155では測定ディレイ時間は1種類のみであっ たが,3156 では以下の 3 種類の測定ディレイ 時間を設定できるようにした.なお,どの測定 時にどのディレイ時間を使用するかは,選択さ れた測定項目により内部で自動的に判断する. • 測定終了から電源断を行うためのディレイ(パ ソコンなど被試験装置が電源線断線時シャッ トダウンなどの操作が必要な装置のために次 の試験が電源断の試験ならば測定終了後入れ るディレイ) • 極性切換から測定開始までのディレイ(被試験 装置によっては N,L 極性を切り換えると一瞬 電源が切れ,立ち上がるまで正確な漏れ電流測 図 6 自動測定設定画面 定ができないものがあるため,極性切換から測 定開始まで入れるディレイ) • 上記 2 つのケース以外のディレイ(被試験装置 の電源が変動しない試験に入れるディレイ) (2) 印刷項目の選択(図 7) RS-232C インタフェースを用いてオプションの 9442 プリンタに測定結果等を出力できる.印刷紙 の削減のため必要な印刷項目を選択することがで きる. (3) インタフェース ラインユースを想定して,PC インタフェースと して RS-232C と GP-IB を標準装備した.またプリ ンタについては,オプションとして RS-232C 端子 を利用した 9442 プリンタを用意した. 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 図 7 印刷項目設定画面 5 6 3156 リークカレントハイテスタ 図 8 アプリケーションソフトの設定画面 5. 仕様 (4) アプリケーションソフト(図 8) 機器に対する一連の安全試験を行い,データを 記録するための PC アプリケーションソフト 9267 電気安全試験ソフトが準備されている.3156 の商 品化に合わせ 3156 による漏れ電流試験に対応し た. (1) 測定機能 接地漏れ電流,外装−ライン間漏れ電流,外装 −接地間漏れ電流,外装−外装間漏れ電流,患者 漏れ電流Ⅰ,患者漏れ電流Ⅱ,患者漏れ電流Ⅲ,患 者測定電流 漏れ電流試験は様々なネットワーク,試験内容, 試験条件が存在し,試験の対象となる機器によっ て必要とする試験の種類は異なってくる.PC アプ リケーションソフトではパソコン上での操作のし (2) 測定電流 DC/ AC/ AC+DC/ ACpeak,許容測定電流は最大 25 mA ら必要な試験を任意の順番に設定することを可能 (3) 測定レンジ構成 25 mA, 5 mA, 500 µA, 50 µA にしている.また,測定ネットワーク,試験内容, (4) 110% 電圧印加機能 故障状態等から自動的に試験項目を抽出する自動 • 無負荷時出力電圧:被測定物用入力電源電圧に 易さを生かして,多岐にわたる組み合わせの中か 設定機能を備えることによって,漏れのないよう に試験設定を選び出し,また設定入力の雛形とし て活用することができる.漏れ電流試験の各ス テップでは,本体同様に許容値を設定し判定を 行ったり,試験時間や待ち時間等を指定でき,更 には PLC にて結線切り替えの実行も可能になって 対して -0%, +5% 以内 • 1 MΩ 抵抗負荷時:被測定物用入力電源電圧に対 して ±2% 以内 • 出力インピーダンス:22.5 kΩ±1 kΩ (50 Hz, 60 Hz において,出力保護抵抗 10 kΩ 含む ) いる. 以上のように,PC アプリケーションソフトは, (5) 測定方式 人体模擬抵抗間の電圧降下測定による電流値計 3156 本体のフルコントロール可能な特徴を生か 算表示,真の実効値測定,測定部は本体接地とフ し,複雑な漏れ電流試験に対する要求に応えるこ ローティング,A/D 変換方式 ∆Σ (20bit) とが可能となっている. • 入力抵抗:1 MΩ±1% (シングルエンド入力) • 入力容量:200 pF 以下 • CMRR:60 dB 以上 at 60 Hz/ 10 kHz, 40 dB 以上 at 100 kHz/ 1 MHz 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 3156 リークカレントハイテスタ (6) 人体模擬抵抗(測定ネットワーク) (a) 電気用品安全法用 基本測定素子 : 1 kΩ, フィル タ : 10 kΩ + 11.22 nF+579 Ω 7 (8) その他機能 トリガ方式(手動,自動),測定スピード:100± 1 ms,配線チェック機能(極性チェック,VA チェッ (b) 医用電気機器用 基本測定素子 : 1 kΩ, フィルタ : 10 kΩ + 15 nF ク),自動測定機能(単一故障状態設定,電源極性 切り換え),地絡防止機能,測定時間設定,測定 (c) IEC60990 用 基本測定素子 : 1.5 kΩ + 500 Ω,フィ ルタ 1: 10 kΩ + 22 nF, フィルタ 2: 10 kΩ + (20 ディレイ設定, 最大値ホールド機能,許容値判定機能,モード 選択機能(電流計,電圧計切り換え),電圧モニタ kΩ+ 6.2 nF)//9.1 nF (d) UL 用 基本測定素子 : 1.5 kΩ//0.15 µF 機能,電流モニタ機能(平均値応答,実効値換算) (e) 汎用 1 基本測定素子 1: 1 kΩ (9) システム関連 各種条件におけるブザー音設定,セーブ・ロー (f) 汎用 2 基本測定素子 2: 2 kΩ ド機能(測定条件を 30 パネル保存),バックライ (7) 電圧計確度(表 1, 表 2, 表 3) ト自動消灯,セルフテスト,言語切り換え(日本 語,英語) 表 1 DC 測定 レンジ 確度保証範囲 測定分解能 確度 25.00mA 4 mA ∼ 10 µA ±(0.2%rdg. + 3dgt) 5.000mA 400 µA ∼ 1 µA ±(0.2%rdg. + 3dgt) 500.0µA 40 µA ∼ 0.1 µA ±1.0%f.s. 50.00µA 4 µA ∼ 0.01 µA ±1.0%f.s. 表 2 AC 測定/ AC+DC 測定 レンジ 確度保証範囲 測定分解能 確度 DC < f ≦ 100kHz 100kHz < f ≦ 1MHz 25.00mA 4 mA ∼ 10 µA ±2.0%rdg. + 6dgt ±(2.0%rdg. + 10dgt) 5.000mA 400 µA ∼ 1 µA ±2.0%rdg. + 6dgt ±(2.0%rdg. + 10dgt) 500.0µA 40 µA ∼ 0.1 µA ±2.0%rdg. + 6dgt ±(2.0%rdg. + 10dgt) 50.00µA 4 µA ∼ 0.01 µA ±2.0%f.s. ±2.0%f.s. 表 3 ACpeak 測定 レンジ 確度保証範囲 測定分解能 確度 20Hz ≦ f ≦ 1kHz 1kHz < f ≦ 10kHz 75.0mA 8 mA ∼ 100 µA ±(2%rdg. + 2dgt) ±(5.0%rdg. + 10dgt) 10.00mA 0.8 mA ∼ 10 µA ±(2%rdg. + 2dgt) ±(5.0%rdg. + 10dgt) 1.000mA 100 µA ∼ 1 µA ±2.5%f.s. ±5.0%f.s. 500.0µA 40 µA ∼ 0.1 µA ±4.0%f.s. ±5.0%f.s. 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1 8 3156 リークカレントハイテスタ (10)測定ネットワーク部性能 直流入力抵抗:±0.5% 以内 (11) PC インタフェース GP-IB,RS-232C,I/O (12)プリンタ出力 測定日,機器名,管理番号,ネットワーク,接 地クラス,装着部,測定モード,フィルタ設定,測 定電流,許容値,測定値,判定結果,電源極性,機 器の状態 (13)寸法・質量 320W × 110H × 263D mm,4.0 kg 6. おわりに 先行発売された 3155 の機能アップモデルとして 3156 リークカレントハイテスタの商品化を行っ た.測定器の安全性向上が図られ,また漏れ電流 試験の簡略化,マンマシンインタフェースの向上, データ管理のし易さを含むPCインタフェースの充 実等,これまで以上の商品価値が盛り込まれたも のと確信している.漏れ電流試験に関係するユー ザに広く親しまれる機器となることを望む. 若林 正弘 *2,内藤 富士夫 *2,鴻巣 健一 *2, 佐藤 達也 *2,富山 和彦 *3 参考文献 1) 徳嵩文男:3155 リークカレントハイテスタ,日 置技報 VOL.19 1998 NO.1 , 37/48 (1998) *2 技術部 第 2 研究室 *3 技術部 第 10 研究室 日 置 技 報 VOL.24 2003 NO.1