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News
JIKEN CENTER
自研センターニュース
8
AUGUST 2008
平成20年8月15日発行 毎月1回15日発行(通巻395号)
昭和51年5月27日 第三種郵便物認可
C
O
N
T
E
N
T
S
テクノ情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
トヨタ カローラフィールダー
(140系)について
リペアリポート ・・・・・・・・・・・・・・・12
ホンダ フリード(GB3,GB4系)インストルメントパネル
脱着作業
日本アウダテックス社 ・・・・・・・・・・・・17
2008年版「指数テーブル」発行のご案内
「構造調査シリーズ」新刊のご案内 ・・・・・・・17
自動車技術会、2008年度春季学術講演会、
及び人とくるまのテクノロジー展参加記 ・・・・18
リサーチング ザ スケルトンズ ・・・・・・・・・22
日産 ティアナ(J32系)
ボデーの軽量化〈前編〉
リサーチング ザ スケルトンズ ・・・・・・・・・18
スバル フォレスター(SH5系)
別冊 新型車情報
1 ∼□
12
qニッサン ティアナ(J32系)・・・・・・・・・□
1 ∼□
12
wホンダ フリード(GB3・4型)・・・・・・・・□
TECHNO INFORMATION
テクノ情報
トヨタ カローラフィールダー(140系)
について
日々の調査業務の中で、立会頻度の高い車種の構造・機能を把握することは、調査業務を円滑に進め
る上で、重要なポイントになります。
今回のテクノ情報は少し趣向を変えて、昨年、147,069台を販売し、新車販売台数1位にランクされた
「トヨタ カローラ(140系)
」、その中でもレジャー用途や社有車などで立会頻度の高い「カローラ
フィールダー
(140系)
」の特徴を何点かピックアップし、掲載します。
1.車両型式一覧
グレード
駆動方式
エンジン型式
トランスアクスル型式
車両型式
C51(5M/T・フロア)
1NZ-FE(1.5Lガソリン)
2WD
K310(無段変速・
SuperCVT-i・フロア)
X
S
-AWMNK-*1
−
-AWXNK-*1
−
DBA-NZE141G
2ZR-FE(1.8Lガソリン)
K311(無段変速・
SuperCVT-i・フロア)
DBA-ZRE142G
−
-AWXEK-*2
1NZ-FE(1.5Lガソリン)
K310F(無段変速・
SuperCVT-i・フロア)
DBA-NZE144G
-AWXNK-*1
−
2ZR-FE(1.8Lガソリン)
K311F(無段変速・
SuperCVT-i・フロア)
DBA-ZRE144G
−
-AWXEK-*2
4WD
参 考
*1 Gエディションの車両型式末尾にはG、エアロツアラーの車両型式末尾にはSが付きます。
*2 エアロツアラーの車両型式末尾にはSが付きます。
DBA
ZRE142G
1
2
1
2
3
4
5
6
7
8
2
自研センターニュース 2008年 8月号
A W X E K
S
3
8
4
5
6
7
排出ガス規制適合表示記号
DBA:平成17年基準排出ガス75%低減レベル適合車
車種シリーズ表示記号
NZE141G:1NZ-FEエンジン搭載車(2WD)
ZRE142G:2ZR-FEエンジン搭載車(2WD)
NZE144G:1NZ-FEエンジン搭載車(4WD)
ZRE144G:2ZR-FEエンジン搭載車(4WD)
車種表示記号
A:カローラフィールダー
ボデー形状表示記号
W:ステーションワゴン
変速機表示記号
M:5速M/Tフロアシフト
X:無段変速フロアシフト
グレード表示記号
N:X
E:S
原動機仕様表示記号
K:DOHC、EFI(1NZ-FE・2ZR-FE)
社内設定型式表示記号
G:Gエディション
S:エアロツアラー
2.車両コンセプト・概要
1.5L 1NZ-FE、1.8L 2ZR-FEエンジンを採用し、高性能と低燃費を実現。
1NZ-FEエンジン搭載車にC51型マニュアルトランスアクスルおよびK310型電子制御式オートマチックトランスアク
スル「Super CVT-i」、2ZR-FEエンジン搭載車にK311型電子制御式オートマチックトランスアクスル「Super CVT-i」
を採用し、滑らかな走行フィーリングを実現。
走行性能
フロントサスペンションにマクファーソンストラット式、リヤサスペンションに2WD車はトーションビーム式・
4WD車はダブルウィッシュボーン式を採用し、高い操縦性・安定性および乗り心地を確保。
EBD機能付きABSシステムおよびブレーキアシストを採用し、優れた制動性能を発揮。
LUXELのアルファエディションにTRC&VSCシステムを採用し、様々な路面状況下において、高いコントロール性能
を発揮。
G-BOOK機能対応HDDナビゲーションシステムをメーカオプション設定。
スマートエントリ&スタートシステムを採用。
快適性
&
使用性
LUXELのアウタリヤビューミラーにサイドターンシグナルランプを設定し、被視認性に配慮するとともに、個性的な
見栄えを演出。
バックモニタを採用し、後退時の車両後方確認を支援。
インテリジェントパーキングアシスト装着車を設定し、車庫入れや縦列駐車時のステアリング操作を支援。
全車に運転席、助手席SRSエアバッグを標準設定、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンシールドエアバッグを
LUXELのアルファエディションに標準設定、その他グレードにメーカオプション設定し、安全性に配慮。
安全性
LUXELのアルファエディションにプリクラッシュセーフティシステムを採用し、予防安全機能を確保。
衝突安全ボデーGOAにコンパティビリティの概念を取り入れて、世界トップレベルの安全性を追求。
「歩行者傷害軽減ボデー」を採用し、万一歩行者に衝突した際の傷害軽減に配慮。
1NZ-FE・2ZR-FEエンジンともに「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」を達成。
リサイクル性に優れた材料を使用し、環境に配慮。
環境への配慮
3.デザイン上の特徴など
a)ヘッドランプ
ヘッドランプには、グレードやパッケージに応じて、異形2灯式ハロゲンヘッドランプと、ロービーム
ヘッドランプにプロジェクタ式のディスチャージヘッドランプを組み込んだ異形4灯式ヘッドランプ
の2種類を採用している。
エンジン
ランプ種類
1NZ-FE
2ZR-FE
X
S
グレード&パッケージ
ヘッドランプ
ロービームハロゲン仕様
(スモークめっき加飾付き)
Gエディション
エアロツアラー
●
●
△
△
●
●
●
●
●
●
●
D
D
D
D
●
●
ロービームディスチャージ仕様
サイドターン
シグナルランプ
アウタリヤビューミラー内蔵
フロントフォグランプ
エアロツアラー
●:標準設定、△:メーカオプション設定、D:販売店装着オプション設定
アウタリヤビューミラー内蔵式
ターンシグナルランプ
ルーフレール
リヤマッドガード
(販売店装着オプション)
ハロゲン仕様
サイドマッドガード
ディスチャージ仕様
(前から見えるまるい目が特徴)
逆L字形状
ヘッドランプ
フロントスポイラ
フロントバンパ
丸形フォグランプ
自研センターニュース 2008年 8月号
3
b)フロント&サイドまわり
X-エアロツアラー・S-エアロツアラーには、フロントスポイラ、サイドマッドガードを設定している。
設 定
グレード&パッケージ
フロントスポイラ
&
サイドマッドガード
あり
なし
X-エアロツアラー・S-エアロツアラー
○
−
X・X-Gエディション・S
−
○
全車
△
○
ルーフレール
○:標準設定、△:メーカオプション設定
4.メカニカル関連
a)4WDシステム
4WDシステムとして、「Vフレックスフルタイム4WD」を採用し、センタディファレンシャル機能と
差動制限機能を合わせ持つビスカスカップリングをリヤディファレンシャル直前に設定することにより、
システムの簡素化および小型・軽量化を実現している。
フロントディファレンシャル
リヤディファレンシャル
ドライブシャフト
駆
動
力
トランスファ
ビスカスカップリング
プロペラシャフト
駆
動
力
追
従
追
従
空
転
停
止
ぬかるみ
ビスカス
カップリング
駆
動
力
駆
動
力
フロントディファレンシャル
リヤディファレンシャル
通常走行時
前後輪回転差発生時
・通常の直線走行時など、前・後輪の回転差が微少な場合はビスカスカップリングの発生トルクが小さ
いため、後輪への駆動力がほとんど伝達されず、2WD車(FF車)
に近い状態で走行する。
・コーナリング時や雪道、登坂時、発進時、加速時など、前・後輪に回転差が生じた場合にはビスカス
カップリングによってトルク伝達が行われるため、後輪にも駆動力が伝達される4WD状態となる。
・ビスカスカップリングは、旋回時などに発生する前・後輪の回転差も吸収している。
b)電動パワーステアリング
全車に電動式パワーステアリングを採用している。
・アシスト力は操舵時のみ発生するため、優れた
電動パワーステアリングコンピュータ
低燃費特性を実現している。
・アシスト力の方向およびアシスト力は、ステア
リングコラム部に内蔵されているトルクセンサ
トルクセンサ部
信号と車速信号をもとに、電動パワーステアリ
ングコンピュータにより決定される。低速時は
モータ&減速機構
操舵力を低減させるとともに、高速時は手応え
感を持たせることにより、優れたステアリング
フィーリングを確保している。
4
自研センターニュース 2008年 8月号
ステアリングギヤハウジング
TECHNO INFORMATION
5.安全面
a)衝撃安全ボデー(GOA)
クラッシャブル化したボデー前・後部と高剛性化したキャビン各部により、衝突時のエネルギを効果
的に吸収・分散し、キャビン部の変形を最小限に抑える衝突安全ボデー(GOA)を採用している。
・全方位コンパティビリティボデー構造。前面・側面からの衝突に対し、客室変形を最小限に抑えた構
造とすることで市場での事故を模擬した衝突安全性能を追求している。
・コンピュータによる衝突シミュレーションと数多くの実車試験を基に、正面・側面衝突はもとより、
車両の片側だけに衝撃を受けるオフセット前面衝突時においても衝突時のエネルギを効果的に吸収・
分散させる合理的なボデー構造としている。
b)前部エネルギ吸収構造
・前面衝突時のエネルギを効果的に吸収・分散させるフロントからアンダボデーにかけての骨格と、強
固なキャビン骨格により、乗員への衝撃を緩和しつつ、客室の変形を最小限に抑える合理的なボデー
構造としている。
・ダッシュツゥピラーガセットを設定し、衝突時のエネルギをフロントボデーピラーアッパアウタリイ
ンホースメントに伝達することで、効率良く分散させる構造としている。
・フロントサイドメンバは、衝突時のエネルギをアンダボデーへと効率良く分散させる構造としている。
・フロントドアのベルトライン部にドアベルトラインリインホースメントを設定し、フロントサイドメ
ンバからのエネルギを効果的にセンタピラーへ伝達することで、衝突時におけるフロントピラーの後
退量を低減している。
・フロントピラーからルーフサイドレー
ル部にかけて、フロントボデーピラー
フロントボデーピラー
アッパアウタ
リインホースメント
ロワアウタリインホースメント、フロン
トボデーピラーアッパアウタリイン
ホースメント、ルーフサイドレールアウ
タリインホースメントを最適配置する
ルーフサイドレール
アウタリインホースメント
ダッシュツウ
ピラーガセット
A
A
フロントサスペンションタワー
ことにより、衝突時における客室の変
形を低く抑えている。
・衝突安全ボデー
(GOA)
を採用しなが
らも、フロントピラーをスリム化し、前
方視界を確保(A−A断面参照)
して
いる。
ロッカアウタ
リインホースメント
ドアベルトライン
リインホースメント
フロントバンパ
フロントフロアアンダ
リインホースメント
リインホースメント
フロントサイドメンバ
フロントボデーピラーアッパ
フロントパネルメンバ
アウタリインホースメント
フロントボデーピラーロワ
アウタリインホースメント
死角低減
サイドアウタパネル
フロントドア
ウインドゥフレーム
ルーフサイドレール
アウタリインホースメント
ウインドシールドガラス
A−A断面
自研センターニュース 2008年 8月号
5
c)サイド部エネルギ吸収構造
・ドア開口部まわりは、リインホースメントをはじめとする高強度化した骨格部材を最適配置し、側面
衝突時のエネルギを効果的に吸収・分散させる合理的なボデー構造としている。
・センタピラー部とロッカ部は、強度分布を最適化した高張力鋼板(センタボデーピラーアウタリイン
ホースメント)を採用することにより、客室の変形を最小限に抑える構造としている。
・センタピラー上部に分散した衝突エネルギは、大型ルーフリインホースメントにより、衝突エネルギ
を効果的に伝達させることで、ルーフサイドレールの客室への侵入を抑制している。
・ロッカ部は、ロッカ断面内に設定したバルクヘッドにより、センタピラー下部などから入力される衝
突エネルギをフロアへ効率良く伝達・分散させる構造としている。
大型ルーフリインホースメント
(ルーフパネルセンタリインホースメント)
フロントボデーピラーアッパ
アウタリインホースメント
ルーフサイドレール
アウタリインホースメント
ウインドシールド
ヘッダパネル
バックウインドゥオープニング
アッパフレーム
インストルメントパネル
リインホースメント
A
A
センタボデーピラー
アウタリインホースメント
B
ロッカアウタ
リインホースメント
センタボデーピラー
アウタリインホースメント
リヤフロアクロス
No.1メンバ
B
フロントボデーピラーロワ
アウタリインホースメント
フロントフロア
サイドクロスメンバ
フロントフロア
クロスメンバ
サイドアウタ
パネル
:衝突方向
バルクヘッド
(ロッカパネルリインホースメント)
ロッカアウタ
リインホースメント
センタピラーアッパヒンジ
No.1リインホースメント
サイドアウタ
パネル
A−A断面
:衝突エネルギ吸収方向
B−B断面
バルクヘッド
(ロッカパネル
リインホースメント)
・ドアは、フロント/リヤドアサイドインパクトプロテクションビームを下方で各ピラーとラップする
ように配置することにより、衝突時のエネルギを効率良く吸収・分散する構造。また、ベルトライン
部のリインホースメントを最適配置することにより、ドア強度を確保している。
・ドアトリム内部に衝撃吸収用のエネルギアブソーバを設定し、衝突時に乗員にかかる衝撃を緩和する
構造としている。
フロントドアサイドインパクト
プロテクションビーム
6
リヤドアアウトサイドパネル
リインホースメント
フロントドアアウトサイドパネル
リインホースメント
自研センターニュース 2008年 8月号
エネルギアブソーバ
リヤドアサイドインパクト
プロテクションビーム
TECHNO INFORMATION
・センタピラーアッパガーニッシュにクラッシャブル構造孔を設定し、衝突時に乗員の胸部などに加わ
る衝撃を緩和する構造としている。
センタピラー
アッパガーニッシュ
クラッシャブル構造孔
d)歩行者傷害軽減ボデー
・万一、歩行者衝突の場合に、歩行者の傷害軽減に配慮した“歩行者傷害軽減ボデー”を採用。フロン
トフェンダ周辺、カウルパネル周辺およびフードパネル周辺に衝撃吸収構造を用いることにより、歩
行者への頭部などに加わる衝撃を緩和するボデー構造としている。
・カウル後壁部に開き断面構造を採用するとともに、カウルルーバ前壁を片持ち構造として、想定され
る頭部衝突方向からのエネルギ吸収効率を高め、傷害値の低減を図っている。
・フロントフェンダパネルの取付部に衝撃吸収ブラケットを設定。また、フードヒンジアームに振り抜
き構造を採用し、万一、歩行者が衝突した場合にフードヒンジアームをフード全閉位置よりも下側へ
振り抜かせることで、歩行者に加わる衝撃を緩和する構造としている。
・フードパネルは、前後方向に衝撃を伝達しやすいインナパネルの形状(縦骨構造)とすることで、歩
行者衝突の際、頭部などへの衝撃の緩和を図っている。
フードヒンジアーム
フードパネル
開き断面構造
振り抜き構造
衝撃吸収ブラケッ
ト
(フロントフェンダ
ブラケッ
ト)
フードヒンジアーム
カウルルーバ
片持ち構造
カウルトップ
アウタパネル
カウルトップ
アウタフロントパネル
車両前方
フードインナパネル詳細
:衝撃方向
:衝撃伝達方向
自研センターニュース 2008年 8月号
7
・フロントバンパ内フロントバンパリインホースメント前部にエネルギアブソーバを設定するとともに、
歩行者衝突時の車両下部への巻き込み防止に配慮した脚払いカバーを設定し、下肢部への衝撃を軽減
させる構造としている。
フロントバンパ
リインホースメント
A
脚払いカバー
エネルギアブソーバ
A
A−A断面
e)ステアリングコラムエネルギ吸収機構
ロワブラケット
チューブ収縮式のエネルギ吸収機構を採用。
アウタチューブ
チューブ収縮式は、インナチューブおよびアウタ
チューブ間の摺動抵抗を利用している。
インナチューブ
6.静粛性
メインシャフト
ボデー本体吸遮音材
・各種サイレンサ類を適材適所に配置し、エンジンやタイヤなどからの透過音を低く抑え、遮音性に優
れたものとしている。
・ボデー各部に断面遮へい用の発泡ウレタン材などを最適設定するとともに、作業孔をシール材で塞ぎ、
各ピラーなどから伝わる透過音を低く抑えている。
・フロアサイレンサは、アスファルトシートを効果的に配置し、エンジンやタイヤなどからの透過音を
低く抑えている。
ダッシュパネル
アウタインシュレータ
(グラスウール)
ダッシュパネル
インナインシュレータ
(フェルト)
発泡タイプシール材
発泡タイプシール材
発泡タイプシール材
発泡
ウレタン材
ダンプシート
フロアサイレンサ
(アスファルトシート)
フロアサイレンサ
(アスファルトシート)
発泡タイプシール材
カローラ アクシオ
ダンプシート
フロアサイレンサ
(アスファルトシート)
カローラ フィールダー
8
自研センターニュース 2008年 8月号
注)カローラフィールダーは、カローラ
アクシオとの相違点のみの記載。
なお、フロアサイレンサは2WD車
で表現してあり、4WD車はフロント
フロアおよびセンタフロア部の形
状が若干異なります。
TECHNO INFORMATION
・2ZR-FEエンジン搭載車は、フードパネル裏側にフードインシュレータを設定するとともに、フードイ
ンシュレータをフードパネルから浮かせて設置することで、間に空気層を設け優れた遮音性能を確保
している。
・カウル部にカウルインシュレータを設定することにより、エンジンルームからの透過音を低く抑えて
いる。
フードインシュレータ
A
フロントフェンダ
サイドパネルプロテクタ
A
B
B
C
C
カウルインシュレータ
空気層
フードパネル
フードパネル
フードインシュレータ
カウルトップベンチレータ
ルーバ
カウルトップ
アウタパネル
フードインナパネル
A−A断面
カウルトップ
アウタフロントパネル
フロントフェンダ
サイドパネルプロテクタ
B−B断面
騒音
フロントフェンダ
パネル
カウル
インシュレータ
サイドアウタパネル
フロントドア
注)イラストは代表例
C−C断面
・寒冷地仕様車は、フロントフェンダパネルとボデーとのすき間をシールするフロントフェンダサイド
パネルプロテクタを設定し、タイヤからのロードノイズの侵入を抑制するとともに、空気の流れ込み
による風切り音の低減を図っている。
・ダッシュパネルインシュレータは、低密
ダッシュパネルアウタ
インシュレータ
ダッシュパネル
度層と高密度層の2層のフェルトにより構
成することで、軽量化をはかりながらエ
ンジンルームやタイヤからのノイズを大
幅に低減している。
・ダッシュパネルアウタインシュレータは、
材質に不織布(レーヨン)+グラスウー
ル+不織布(ポリエステル)を採用し、
静粛性向上を図っている。
低密度層
ダッシュパネル
ダッシュパネル
インシュレータ
高密度層
室内側
エンジン側
2層吸音構造
自研センターニュース 2008年 8月号
9
7.補機類レイアウト
1NZ-FE
2ZR-FE
オルタネータプーリ
オルタネータプーリ
ウォータポンププーリ
エアコンプーリ
ウォータポンププーリ
クランクシャフトプーリ
エアコンコンプレッサ
プーリ
8.ボデー構造
a)高張力鋼板使用部位
b)フロントサイドメンバ半裁位置
※トヨタ ボデー修理書におけるカット位置
[RH]
140mm
[LH]
100
mm
10
自研センターニュース 2008年 8月号
クランクシャフトプーリ
TECHNO INFORMATION
c)フロントピラー上部および下部、カット位置およびカット断面
※トヨタ ボデー修理書におけるカット位置
19
9m
m
80mm
d)センタピラー上部および下部、カット位置およびカット断面
※トヨタ ボデー修理書におけるカット位置
20mm
20mm
切り継ぎ箇所
300mm
m
160m
50mm
e)クォータパネル上部および下部、カット位置およびカット断面
※トヨタ ボデー修理書におけるカット位置
【参考文献】
トヨタ自動車 新型車解説書
トヨタ自動車 ボデー修理書
自研センター 構造調査シリーズ (研修部/藤井大介)
自研センターニュース 2008年 8月号
11
REPAIR REPORT
リペア リポート
ホンダ フリード(GB3,GB4系)
インストルメントパネル脱着作業
1.はじめに
ホンダ フリード GB3,GB4系(2008年5月発売)のインストルメントパネルの脱着作業を実際に行いま
したので紹介します。インストルメントパネル脱着作業が必要なフロントピラーやダッシュパネルが損
傷している事故車修復の参考としてください。
2.作業方法
脱着作業はステアリングコラムAssy取外し状態からの作業としています。
作業前
作業後
[脱作業]
(1)フロントピラーガーニッシュAssyを取外す。
(2)フロントサイドガーニッシュAssy、カウルサ
イドライニングAssyを取外す。
ツメ
クリップ
クリップ
※取材車両はサイドカーテンエアバッグ非装備車のた
め、装備車では一部取付方法が異なります。
12
自研センターニュース 2008年 8月号
(3)パッセンジャアンダカバーAssyを取外す。
(4)センタロアカバーAssyを取外す。
クリップ
クリップ
ホース
コネクタ
はめ込み
(5)グローブボックスAssyを取外す。
スクリュ
(6)センタトレイAssyを取外す。
はめ込み
はめ込み
クリップ
※インストルメントパネルとの隙間が小さいため、保
護テープを付けた−ドライバ、クリップリムーバ等
で取外す。
(7)センタパネルを取外す。
(8)オ ー ト エ ア コ ン デ ィ シ ョ ナ コ ン ト ロ ー ル
COMPを取外す。
コネクタ
クリップ
スクリュ
※(6)同様、保護テープを付けた−ドライバ、クリップ
リムーバ等で取外す。
自研センターニュース 2008年 8月号
13
(9)コントロールワイヤ(シフトケーブル)縁切
ナット
※シフト位置は「R」レンジで行います。
(10)リヤヒータジョイントダクトを取外す。
(11)配線類の縁切
コネクタ
はめ込み
左フロントピラー部
コネクタ
ボデーアース
コネクタ
助手席側
助手席側
コネクタ
コネクタ
中央部
14
自研センターニュース 2008年 8月号
運転席側
REPAIR REPORT
(12)左右フロントピラーコーナガーニッシュAssyを取外す。
クリップ
(13)インストルメントパネルとボデー側との取付ボルト類を取外す。
ボルト
ボルト
左側フロントピラー部
右側フロントピラー部
ボルト
ボルト
インストルメントパネル中央部
ステアリングコラム部
取外し状態
表側
ステアリングハンガビームCOMP
裏側
※インストルメントパネル、ステアリングハンガビームCOMPは一体のため、重量もあり車内からの出し入れは注
意が必要です。
自研センターニュース 2008年 8月号
15
REPAIR REPORT
脱着作業に使用した主な工具
[着作業]
取付けは取外しと逆の手順で作業を行います。
[作動点検]
セレクトレバー、エアコン、オーディオ、メータ類のスイッチ、ランプ等の全ての機能について作動
点検を行い、本体の取付状態(緩み・ガタ)
を確認します。
3.まとめ
今回紹介しましたフリードのインストルメントパネルは、トリム類、グローブボックスAssy、センタ
ロアカバーAssy等の周辺部品を取外し、ステアリングハンガビームCOMPと一体で脱着する方法です。
作業において工具または部品の出し入れによるボデー側への傷付き防止のため、マスキングテープや毛
布等による養生を行ってください。
作業前に整備編等の手順書を読み、作業内容を熟知し部品の取付方法を記録するなど、工夫によって
効率の良い作業を行うことができます。
整備書:サービスマニュアル シャシ整備編(下巻)60SYY00B
(指数部/蛭間貴幸)
16
自研センターニュース 2008年 8月号
日本アウダテックス社
「指数テーブル」2008年版発行のご案内
●2008年8月号 国産車・指数テーブル(3メーカ・5車種)
メーカ名
車 名
型 式
クラウン ハイブリッド GWS204系
トヨタ
アルファード
20系
ヴェルファイア
20系
スバル
フォレスター
SH5系
ホンダ
インスパイア
CP3系
※「2008年8月号」のみの単独販売は行っておりません。
購入を希望される方は下記「2008年版セット」
(年間購読)
をお求め下さい。
【2008年版】
・国産車セット<商品番号:2008 価格:¥18,000>
・輸入車セット<商品番号:3008 価格:¥4,000>
・国産車・輸入車セット
<商品番号:4008 価格:¥20,000>
●2008年8月は輸入車の発行はございません。
※バックナンバーは、2007年版・2006年版・2005年版・2004
年版の各「国産車・輸入車セット」
「国産車セット」
「輸入車
セット」
となります。なお、在庫がなくなり次第販売を終了
させていただきますのでご了承下さい。
※ご購入の際のご不明な点は、下記にお問い合わせ下さい。
◆「指数テーブル」のご注文およびお問い合わせ◆
日本アウダテックス株式会社
TEL:03-5351-1901
FAX:03-5350-6305
「構造調査シリーズ」新刊のご案内
No.
車 名
型 式
自研センターでは新型車について、損傷した場合の復元修理
517
トヨタ アルファード
20・25系
の立場から見た車両構造、部品の補給形態、指数項目とそ
518
ホンダ インスパイア
CP3系
519
トヨタ ヴェルファイア
の作業範囲、ボデー寸法図など諸データを掲載した「構造調
査シリーズ」を発刊しておりますが、今月は右記新刊をご案内
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TEL
047-328-9111
FAX
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自研センターニュース 2008年 8月号
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自動車技術会
2008年度春季学術講演会、
及び人とくるまのテクノロジー展参加記
1.はじめに
去る5月21日(水)∼23日(金)
に、横浜みなとみらい地区のパシフィコ横浜において、自動車技術会の春季
学術講演会と、人とくるまのテクノロジー展が開催され、将来の技術動向の情報収集を目的に参加しました。
今年7月に北海道洞爺湖において、先進国首脳会議、通称、洞爺湖サミットが開かれ、また今年は、
2005年に発効された京都議定書の温暖化効果ガス低減の第1次約束期間にも当たる年であり、例年以上
に、環境対策に関連するテーマ発表が多かったと感じました。
数字で見ると学術講演会(図1)
は、371件の発表が行なわれ、環境関係と思われるテーマは全体の約2割
に相当し、パワートレーン技術の発表と合わせると約4割でした。また、例年多い安全関係の発表は、総
数は約3割と昨年並みでしたが、傾向としては、予防安全に関するテーマ発表が増え、衝突安全に関す
るテーマ発表が減少していました。昨年、半世紀ぶりに交通事故死者数が5000人台になり、技術的なト
レンドは、衝突安全から予防安全に移行していることがわかります。
図1 春季発表テーマ分類構成
0%
08年春
371件
07年春
392件
20%
69
51
40%
85
93
60%
86
74
80%
24 13 37 11 21
30 21 39
25 16
1615
15
100%
環境
パワートレーン技術
予防安全
衝突安全
運動性能
音振
計測
材料
生産技術
空力
制御
設計手法
耐久信頼性
物流
人間工学
試験法
当社にて分析
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自研センターニュース 2008年 8月号
以下に、学術講演会やフォーラムなどの特別講演など、主だったものを紹介します。
2.講演会トピックス
1)
「脳を鍛えて安全運転∼安全運転と脳機能の関連」
東北大学 川島隆太教授
キーノートアドレスでは、東北大学 川島隆太教授から「脳を鍛えて安全運転∼安全運転と脳機能の
関連」と題する特別講演がありました。川島教授は、脳を鍛える大人のDSトレーニングを作ったことで
も有名な方で、この開発の背景となる、脳機能をデータ的に科学することや、脳のトレーニングを通じ
て、安全運転評価が向上するなどの話がありました。脳をデータで科学するなど新鮮な話で、非常に興
味深い内容でした。
人間の思考、判断、コミュニケーションといった行動を司るのは、脳の前側、前頭葉、前頭前部とい
われる部分で行なわれており、この前頭前野の活性状態を近赤外線計測や、MRIの断層撮影で計測する
ことで、人間行動と脳の活性をデータで裏付けを行ったとのことです。前述の脳を鍛える大人のDSトレ
ーニングはこれが活かされ、出来たとのことです。
脳血流測定中の様子
計測中の3D画像
(脳を鍛える大人のDSトレーニングのホームページより引用)
前頭前野の機能は、年とともに低下する傾向(図2)で、知識などの傾向とは違う。脳をトレーニングするこ
とで、前頭前野を活性化し、この機能低下の傾きを変えることが出来ると氏は言っています。
また、同氏は、脳トレのような刺激を、クルマ
の運転行動そのもので刺激できないかの仮説を立
て、東北大学内の横断的研究により、運転特性が
個人に与える影響調査や、脳機能向上など5分野
知識
機
能
で、学内の英知を集めていると報告されました。
また、このプロジェクトにはトヨタ等の民間企業
も参加しており、産学連携プロジェクトで現在も
前頭前野の機能
進行中とのことでした。
我々、自動車技術者は、ともするとクルマありきか
らものごとをスタートします。最近では、顧客満足度
で、お客様のニーズに焦点を当てた開発にもなって
年 齢 →
いますが、川島教授のように人間行動を内面からデー
タで科学するということは少ないと思います。同氏の
図2
話は、そういう意味で新鮮に感じました。
自研センターニュース 2008年 8月号
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2)「気候変動の影響と国際的な取組」
茨城大学 三村信男教授
テクニカルレビューで環境関連の話題が2件講演され、茨城大学の三村教授から、
「気候変動の影響と
国際的な取組」という演題での講演がありました。これは、まさしく現在検討している、温暖化ガス低
減の背景となっています、IPCC∼気候変動に関する政府間パネルの発行した報告書(第4次)に関する
話でした。氏は、このIPCCのメンバーとして、活動されているとのことでした。
IPCCの活動は、3つの作業部会で行なわれており、WG1:気候変動に関する科学的知見検討、WG2:
気候変動に関する経済性、生態系への影響検討、WG3:温室効果ガス抑制対策の評価です。IPCCは政
治的なことを行う組織ではなく、科学者が本件を科学的に解明し、国際的な論議を経て、各国政府に報
告する組織です。
第4次報告書では、今後100年間の温度上昇、海面上昇が報告されています。温度は、今後100年間で
1.8∼4℃上昇(過去100年間では+0.7℃)すると報告されています。この温度上昇の影響でアジアの小
さい島国は国土を減少し、3℃の上昇で、すべての地域の経済に影響が出るとのことです。
これに対して、温暖化ガスの排出量目標は、500∼550ppm(表1の区分Ⅰ∼Ⅱに相当)であり、500ppm
の場合、削減量は現状の▲80∼50%に相当するものです。昨年、日本がドイツのハイリンゲンダムサミ
ットで提唱したクールアース50はこの目標に近いと言われています。同氏が懸念するのは、今後も排出
量は増加し、現在検討されている技術では、その増加を押さえ込むのが精一杯で、その後の減少は、更
なる先進技術で対応しなければならないということです。
現在でも、ハイブリッド、燃料電池、バイオ燃料等、課題は多いのですが、それを克服して、更なる開発を
進めなければならず、これは地球規模的な対応で進めるしかないと感じました。そのために、今後も政府主
導の活動が必須と感じました。
表1 温暖化ガス濃度と温度、海面上昇
区分
CO2濃度
(2005=379ppm)
他のGHGを含む
CO2-等価濃度
(2005=375ppm)
CO2排出
ピーク年
2050年CO2
排出削減率
(2000年比)
%
グローバル
グローバル
温度上昇
海面上昇
ppm
ppm
year
I
350−400
445−490
2000−2015
−80 to
−50
℃
m
2.0−2.4
0.4−1.4
Ⅱ
400−440
490−535
2000−2020
−60 to
−50
2.4−2.8
0.5−1.7
Ⅲ
440−485
535−590
2010−2030
−30 to
+5
2.8−3.2
0.6−1.9
Ⅳ
485−570
590−710
2020−2060
+10 to
+60
3.2−4.0
0.6−2.4
Ⅴ
570−660
710−855
2050−2080
+25 to
+85
4.0−4.9
0.8−2.9
Ⅵ
660−790
855−1130
2060−2090
+90 to
+140
4.9−6.1
1.0−3.7
(IIPC 第4次報告書からの引用)
3)EFV21プロジェクト
学術講演会のセッション内で、国土交通省、交通安全環境研究所より、EFV21というテーマで報告が
ありました。EFV21というのは、Environmentally Friendly Vehicle 21の略で、21世紀にふさわしい環境にや
さしい自動車という意味で、平成14年からプロジェクトをスタートさせています。今回、国土交通省の
徳永氏より、
「未来へ向けた低公害車の開発・普及への取り組み」と題した基調講演があり、また交通安
全環境研究所の野田氏より、EFV21プロジェクトの概要が報告されました。このプロジェクトは、日本
政府が提案したクールアース50や、経済成長戦略大綱をベースに、次世代に向けたCO2やその他の排気
ガス低減開発・対応車両の普及促進プロジェクトであり、活動は、次の3本柱からなっています。
①次世代低公害車開発・普及促進
②燃料電池車実用化促進
③プラグインハイブリッド、バイオ燃料対応車開発・普及
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自研センターニュース 2008年 8月号
①の低公害車(図3)は、課題の多い大型トラック、
バスが中心で、クリーンディーゼルを初め、代替
燃料の候補となる、ジメチルエーテル(DME)
、天然
ガス
(CNG/LNG)、水素エンジンなどを開発促進
しています。プロジェクトは現在、第2期が終了し、
開発された実車の公道実証実験が終了したとの
ことです。両氏の発表後に、交通安全環境研究所
の担当者より、各項目の詳細の報告がありました。
3.人とくるまのテクノロジー展
図3
(国土交通省ホームページより)
トレンドを反映して、自動車各社の広報は、環境に関するものが多かったと思います。来場者は、自
動車技術会の発表で、約7万人で、昨年より7%増加とのことで、盛況でした。また、環境技術として、
燃費を向上させる技術のコーナもありました。安全、開発業務を効率化するIT手法の展示なども盛況に
行われていました。
当社の業務に関連する展示として、車体軽量化のための超高張力鋼板や樹脂化技術、省エネルギのため
のバイオプラスチック、性能やデザイン自由度向上を目的に、LEDを使ったヘッドランプなどが目を引きまし
た。また特に興味深かったのは、CADデータを使ったバーチャルリアリティ技術で、仮想空間上で自動車を
立体視し、構造周辺のチェックが行える技術です。将来的には、データをつかんだり、移動したりすることも
可能とのことで、当社開発業務の効率化にも使えるのではないかと感じました。
アイシンのダイクエンチ工法による
ハイテン化、軽量化検討例
豊田自動織機の樹脂製
パノラミックルーフ
アイシンの1800Mpa級ドアビーム開発説明パネル
小糸製作所のLEDを使った
ヘッドランプ
旭エレクトロニクス社のバーチャルリアリティ技術事例(同社カタログより)
(主幹研究員/河合 洋)
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Researching The Skeletons
リサーチング ザ スケルトンズ
日産 ティアナ
(J32系)
この「Researching The Skeletons」では外部からは確認することができないフロントサイドメンバおよびリヤサイドメンバ内側のリインホースメント等
の位置や板厚を分かり易く紹介していくもので、データは実際に自研センターで調査した内容をまとめたものです。
今回は2008年6月に発売された日産 ティアナ(J32系)
を取り上げます。
概要
サイドフロントメンバ、サイドリヤメンバなどの主要骨格部位には、高張力鋼板が使用されています。
(日産自動車(株)発行の車体修復要領書より)
フロント
①フロントバンパセンタインナレインフォースはサイドフロントメンバメンバ先端にボルトにより取付
けられています。
②サイドフロントメンバのレインフォースは前部、中央部、後部に配置されています。
③サイドフロントメンバはダッシュパネル手前にて取替作業が可能です。
④カット位置は日産自動車(株)発行の車体修復要領書に記載されているサイドフロントメンバのカット
位置です。
フロント正面
q
サイドフロントメンバ左外側
w2.1mm
22
自研センターニュース 2008年 8月号
w2.1mm
サイドフロントメンバ右外側
w2.1mm w1.7mm
w2.0mm
w2.0mm
Researching The Skeletons
サイドフロントメンバ左内側
1.7mm
サイドフロントメンバ右内側
rカット位置
rカット位置
e
1.7mm
e
リヤ
⑤サイドメンバリヤエクステンション後端のリヤアッパパネル後部にリヤバンパセンタインナレイン
フォースがボルトにより取付けられています。
⑥サイドメンバリヤエクステンションはサイドリヤメンバ後部にて取替作業が可能です。
リヤ正面
リヤ正面(リヤアッパパネル取外し状態)
tリヤサイドメンバエクステンション取付位置
tリヤサイドメンバエクステンション取付位置
リヤ上側
リヤ上側(リヤリヤフロア取外し状態)
2.0mm
2.1mm
y
1.6mm
1.5mm
リヤ下側
yサイドメンバエクステンション
(指数部/上田 修)
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http://www.jikencenter.co.jp/
自研センターニュース 2008.8(通巻395号)平成20年8月15日発行 昭和51年5月27日 第三種郵便物認可 発行人/池田直人 編集人/小林吉文 C 発行所/株式会社自研センター 〒272-0001 千葉県市川市二俣678-28 Tel(047)328-9111(代表) Fax(047)327-6737
⃝
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