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2 - 中国の科学技術の今を伝える SciencePortal China
中国科学技術力研究会 第4回:中国の海洋開発および大型科学技術インフラ、中国全体のインフラ整備 中国の海洋開発について 2010年 4月22日(木) (独)海洋研究開発機構 海洋工学センター 応用技術部 工藤 君明 中国の海洋区分と主な海洋研究拠点 日本における海洋基本法の成立および海洋基本計画の策定の背景と流れ 国連海洋法条約 ・新たな海洋法秩序:EEZ・大陸棚法の制定 ・「海洋の自由な利用」から「海洋の管理」へ ・1994年に発効、我が国も96年に批准 国連環境開発会議 ・リオ・サミット、1992年 ・アジェンダ21:持続可能な開発 持続可能な開発世界サミット ・ヨハネスブルグ・サミット、2002年 ・アジェンダ21の実証状況の検証 ・21世紀における取り組み 海洋基本法 ・海洋を管理する視点からの海洋政策 ・基本理念 ①海洋の開発利用と海洋環境保全との調和 ②海洋の安全の確保 ③科学的知見の充実 ④海洋産業の健全な発展 ⑤海洋の総合的な管理 ⑥国際的協調 ・2007年7月20日に施行 先進国および周辺国に おける海洋政策の強化 我が国の海洋政策 ・国連海洋法条約の批准 ・主権的権利・管轄権の 及ぶ海域の拡大 ・産業界・学術会・海洋団 体からの提言 海洋基本計画の策定 ・2008年3月18日閣議決定 ・基本方針: ①海洋における全人類的課題への先導的挑戦 ②豊かな海洋資源や海洋空間の持続可能な利用に向けた礎づくり ③安全・安心な国民生活の実現に向けた海洋分野での貢献 ・5年をめどに見直される中間計画 日本の海洋基本計画における四つの柱 中国政府は、2008年2月に「国家海洋事業発展計画」をとりまとめた 中国は海洋政策や海洋基本法を策定(中国海洋アジェンダ21, 海域使用管 理法)し、また海洋主管庁(中国国家海洋局)を設置するなど, 海洋の管理に 積極的に取り組んでいる ・海島保護法:離島の管理強化など、2010年3月1日施行 ・海洋基本法:制定に向けて検討開始 2020年までには海洋科学技術の水準を先進国の中位水準に高める : 1) 海洋観測・気象予知技術を開発し、海洋環境保全能力の向上を図る。 2) 海洋開発・保全技術を開発し、海洋経済の健全な発展を推進する。 具体的には、海洋経済分野における自前の海洋技術の貢献度を5割まで高める。 3) 海洋科学の研究により、海洋への理解増進を図る。 4) 海洋管理の研究により、海洋事業の持続的発展を促進する。 5) 海洋分野の重大特別プロジェクトを立ち上げる。 6) 海洋イノベーションシステムの構築によりイノベーション力の向上を図る。 7) 海洋分野のプラットフォーム建設を強化する。 8) 海洋分野の教育を強化し、海洋系の人材を育成する。 具体的には、海洋分野の資源を合理的に配分し、高級人材数を3割増とする。 新中国60年の海洋事業発展を示す10の出来事 1.海洋に対する全国的、総合的な調査 ・全国の海洋に対する総合的全面調査 :1958年―1960年 ・近海に対する総合的調査と評価 :2003年 ~ 2.国家海洋局の設立:1964年 ・海洋事業管理体制 3.中国の海底石油産業の対外開放 ・中国海洋石油総公司 の設立:1982年 4.国際海底区域で多種金属団塊鉱区を獲得 ・国連国際海底管理局に加入:1991年 5.30万トンの超大型タンカーを建造 ・中国の造船史上における一里塚 :2002年 6.初めて南極へ遠征、長城ステーションの建設 ・第1回南極遠征科学実地調査隊 :1985年2月 7.南沙群島に海洋環境モニタリング・ステーションの構築 ・ユネスコ のネットワークを構築計画 :1988年 8.中国の海軍艦艇編隊が初めて世界一周の航海を実施 ・2002年5月から9月 9.2006年の世界的大救援活動 ・大型台風1号によるベトナムの遭難漁船15隻と漁民330人の救援:2006年 10.アデン湾とソマリアに赴いて航海の護衛活動を行う ・中国海軍によるアデン湾、ソマリア海域における護衛活動 :2009年 中国の海洋勢力 中国海監 中国海警 中国海洋年鑑 ・中国海洋界における唯一の総合的記録資料 ・1982年に創刊され、2009年までに16巻を発行 ・中国における海洋部門、海洋産業部門、各地区における最新の進 展状況および主要な成果を網羅 *日本においては2007年7月に海洋基本法が制定されているが、海 洋関係の国家戦略、海洋政策、海洋産業、海洋科学、海洋科学技 術のすべてを網羅し、全体を総覧するようなものはまだない 中国の海洋事業の範囲 0.海洋法規 1.海洋産業 1.1 海洋漁業 1.2 海上交通運輸業 1.3 海洋油ガス業 1.4 造船業 1.5 海洋製塩業と塩化学工業 2.海洋管理 2.1 海洋法と長期計画 2.2 海域管理 2.3 海洋環境保護 2.4 海洋権益維持と海洋法執行監査 2.5 海洋交通管理 3.沿岸管理と海洋産業 4.海洋公共業務 4.1 海洋環境観測 4.2 海洋災害と海洋環境の予報業務 4.3 海洋情報管理業務 4.4 海洋計量標準業務 4.5 海事業務 5.海洋科学技術、教育、文化 5.1 海洋科学研究 5.2 海洋技術 5.3 海洋教育 5.4 海洋文化およびスポーツ 6.極地および国際海底 6.1 極地業務 6.2 国際海底 7.国際協力 3.海洋観測調査 海洋科学調査船のクラス分類 性能 航続日数(day) 航続距離 (km) 全長 (m) 研究者ベッド数 沿岸 20 10,000 < 40 < 15 近海 30 15,000 40-55 15-20 海洋 40 20,000 55-70 20-25 遠洋 50 25,000 70-90 30-35 超級 >50 >25,000 >90 >35 中国の海洋科学調査船 ・大洋一号 :海洋科学調査船、超級、全長104.5m、中国大洋協会 ・実験3号 :科学調査船 、超級 、全長104.21m 、中国科学院南シナ海海洋研究所 ・科学3号 :海洋科学総合調査船 、遠洋 、全長73.9m 、中国科学院海洋研究所 ・実験1号 :双胴船型の総合科学調査船 、海洋 、全長60m 、中国科学院 ・科学1号 :科学探測船 、2007年9月に改修 、排水量2579トン、国家海洋局東海分局 大洋一号 :海洋科学調査船、超級、全長104.5m、中国大洋協会 第2回世界一周調査 :2009年7月18日~2010年5月31日 4.海中探査機 作業難易度 マニピュレーション Diver サンプリング 画像観測 音響観測 HOV, ROV AUV Tow fish 水質調査 手動 半自動 全自動 自律性 (≒効率) AUV (Autonomous Underwater Vehicle) ホバリング型AUV 名前 国籍 建造年 建造者 運用者 潜航深度 全長 [m] 全高 [m] 全幅 [m] 空中重量 稼動時間 航続距離 主な実績 [m] [ton] [h] [km] Polar ARV 中国 SIA 500 3 (3ノットでの航走時) 北極海域での展開(2008) TunaSand ABE 日本 アメリカ 2007 1996 海洋工学研究所・東京大学 東京大学 ウッズホール海洋研究所 1500 5000 1.1 0.7 0.7 0.24 0.68 5 14~20 20~40 鹿児島湾の熱水チムニーの 南東太平洋海嶺の精密地 観測 (2007) 形計測(1999) 注:SIA:Shenyang Institute of Automation, Chinese Academy of Sciences (中国科学院 瀋陽自動化研究所) クルーズ型AUV 名前 国籍 建造年 建造者 運用者 潜航深度 [m] 全長 [m] 全高 [m] 全幅 [m] 空中重量 [ton] 航続距離 [km] 航続時間 [h] 主な実績 CR-02 中国 1999 SIA & IMPT 6000 4.5 0.8 0.8 1.5 25 湖での実証試験に成功 (2001) うらしま 日本 2000 三菱重工 JAMSTEC 3500 10.7 1.5 1.3 10 300 - r2D4 日本 2003 三井造船 東京大学 4000 4.4 1.08 0.81 1.5 60 - HUGIN シリーズ ノルウェイ 1997 Kongsberg Kongsberg 3000 5.3 1 1 40 ※商用機。サイズや最 大深度の異なる複数の モデルがある。スペック ※上記スペックは燃料電池搭 載時のもの。 インド洋にて溶岩大平原を はHUGIN 3000のもの。 2007年までに、資源調 発見(2007) 査のために延べ12万 泥火山調査(2006) km以上走っている。 世界第一:中国7000米深海载人潜水器 7000米深海载人潜水器 ——探索神秘奇妙的海底世界 潜航深度 [m] 観測者/乗員 全長 [m] 全高 [m] 全幅 [m] 空中重量 [ton] 球殻材料 球殻内径 [m] 窓径 [mm] 中央窓:1 側方窓:2 生命維持 [H] 最大速度 [kt] ペイロード [kg] 電池: 種類 容量 [kWH] 海中作業 [H] ・2003年に計画実行開始(中国船舶重工集団702研究所) ・7000m有人潜水船「和諧号」07年11月27日建造命名 ・中国海洋調査船「向陽紅09」 を母船に改造(07年) ・実験期間:07年~10年 ・2009年4月より実海域試験に向けて準備 中国7000 7000 2/1 8.2 3.4 3.0 25.0 しんかい6500 6500 1/2 9.5 3.2 2.7 25.8 チタン合金 チタン合金 2.1 2.0 200 120 84 2.5 220 120 120 128 2.5 200 酸化銀-亜鉛 リチウムイオン 110.0 6 86.4 4 深海への挑戦の歴史と次世代の有人潜水船 1872~76 深海:暗い、冷たい、高圧、生物はいない チャレンジャー号:ドレッジャや底引き網 深海生物やマンガンノジュールの発見 1930~34 バチスフェア:鉄球で深海へ (第0世代) 1947 バチスカーフ(深海の船):巨大なタンク (第1世代) 1960 1962 1964 トリエステ:マリアナ海溝10,906m アルシメード:日本海溝など9,545m 初代アルビン:アメリカ(1800m) (第2世代:固体浮力材、小型、運動性) 1973 アルビン:4000mに変更 1981 しんかい2000 1985 1987 ノチール:フランス(6000m) ミール:ロシア(6000m) しんかい6500 1994 アルビン:4500mに変更 2008 中国7000m 2010 アメリカ新HOV (第3世代の萌芽) ROV・AUVの開発 第3世代の有人潜水船 ① 高速潜航浮上 ② 中層深度における潜航調査 ③ 長時間の潜航 ④ 無人探査機との協同システム ROV (Remotely Operated Vehicle) 名前 4500m級ROV (無名) 国籍 中国 建造年 開発中 建造者 上海交通大学 運用者 広州海洋地質調査局 潜航深度 [m] 4500 全長 [m] 全高 [m] 全幅 [m] 空中重量 [ton] ペイロード (空中)[k - かいこう7000II Jason 日本 アメリカ 2006(初代かいこうは1995) 1988 三菱重工 JAMSTEC ウッズホール海洋研究所 7000 6500 3 3.4 2.1 2.4 2 2.2 3.9 3.7 100 - 主な実績 初代かいこう、マリアナ海溝 で世界最深部に潜航(1995) 古代ローマの沈没船調査 インド洋で熱水生物群集を (1996) 発見(2000) 引退(2001) 2次ケーブル破断後、かい 二代目就航(2002) こう7000IIとして運用を開始 (2006) - 5.中国の極域調査 ①南極地区のキープロセスに対する観測と研究を深める。 ②北極の経済と社会の持続可能な発展における役割を深く研究する。 ③極地調査の研究能力を強める。 ④積極的に南・北極の国際協調に参与し、建設的な役割を果たす。 北極観測 ・1989年に中国極地研究所が 国家海洋局のもとに創設 ・2004年にスヴァールバル島 に黄河基地を開設、オーロ ラの共同観測 ・2007年よりEISCAT(欧州非 干渉散乱)科学協会に参加 極地調査船「雪竜」を運航 ・1994年就航(ウクライナ製の砕氷船を改修 ) ・全長:167m (138m) ・砕氷能力:1.0m(1.5m厚) *カッコ内:第二代しらせ 南極観測 0 昭和基地 (日) 崑崙基地 ドームふじ基地 (日) 崑崙基地 (中) W 90 S 80 ボストーク基地 (ロ) S 70 180 00 ・2009年に完成 中山基地 (中) E 90 ・氷床最高点「ドームA」にあり、 海抜4093m ・研究・観測内容: ・内陸部における氷河学・天文 学・地球物理学・大気化学・宇 宙物理学研究 ・氷河深部の氷のコア採集 ・天文観測・地磁気観測 ・衛星リモセンデータの受信 ・人体の医学研究 6. IODPへの参加 IODP国際運用体制 中国の活動 ・IODPにおけるステータス:アソ シエート ・年間数人の乗船枠 ・これまでの24航海にうち、11航 海に延べ13名 ・南シナ海の形成に関するプロ ポーザルを提出、科学的には高 い評価を受けている 7. 海水淡水化技術 中国は、水ビジネスが国家の重要事業となっている ・ 水資源の不足は中国社会経済の持続的発展を制約する重要な要因 ・中国における水ビジネス: ・上下水道、工場廃水処理、海水淡水化の「管理・運営」 ・プラントの「建設」 ・素材や部品の「開発・生産」 ・2025年の市場規模: 管理・運営=100兆円、建設=10兆円、開発・生産=1兆円 ・中国の制約要因: ・オリジナルの重要技術をもたない ・産業化規模が小さく、コストは割高 ・海水淡水化産業が未熟 ・世界の水ビジネス:EUやシンガポールの2~3社による寡占状態 ・日本の水ビジネス: ・日本企業は資材提供などの下請け ・民間に運営・管理のノウハウの蓄積がない 中国の家庭用飲料水の価格(09年) ・天津:504円/10トン ・上海:320円/10トン *日本の平均:1,475.3円(H19年度) 8.造船技術 造船業の現状 :中国は、韓国、日本と並んで、世界の造船大国 中国の商船竣工量の推移(百GT以上、ロイド統計) 30 10 20 滬東造船 住 重 マリ ン 上船澄西 Sungdong 佐世保重工 新 来 島 ド ック 常石造船 セブ 川崎造船 サ ノ ヤ ス ヒ シ ノ明 昌 CSBC IHIMU 幸陽船渠 南通川崎 名村造船 三菱重工業 韓進重工業 大島造船所 常石造船 三井造船 S T X造 船 上海外高橋造船 大連重工 ユ ニバ ー サ ル造 船 現代尾浦造船 現代三湖重工業 今治造船 三星重工業 大宇造船海洋 現代重工業 0 台湾 300 中国 400 日本 500 韓国 600 2010 2005 2000 1995 0 1990 竣工量[百万GT] 15 世界シェア[%] 25 5 2007年造船所別竣工量(万GT) 200 100 中国造船業の組織 国務院 交通運輸部 工業・情報化部 (旧国防科学技術工業委員会) 国家海洋局 (国土資源部の管理) (造船業を移管) 中国船舶重工業集団公司 ・CSIC:China Shipbuilding Industry Corp. ・大連、西安、武漢、重慶、天津の5地方公司 造船所(10) :大連新、大連、渤海、天津、山海関、武昌、北海、重慶、川東など 中国船舶工業集団公司 ・CSSC:China State Shipbuilding Corp. ・上海、広州、九江の3地方公司 造船所(14) :滬東(フドン)、江南、上海、外高橋、広州、澄西、黄埔、蕪湖など 通信省、地方政府、船会社 造船所 :南通中遠船務、新世紀江陰、江揚、煙台ラッフル、上海長興など 造船技術の推移:造船技術も世界水準であり、超大型タンカーやLNG船などを建造しうる 国輸国造政策 ・1980年代:日本の大手造船所が技術提携や指導 ・1990年代:自国貨物は自国船で、自国船は自国で建造 ・1990年代後半:国営企業として2グループに集約、淘汰、競争、効率化 ・2002年:30万トン級大型タンカー建造 ・2008年:LNG船建造 船用艤装品関連:中国の船用艤装品の技術レベルは、まだキャッチアップの途上にある 舶用艤装品 ・国営造船所内には主機や補機を生産する能力がある ・自国船には自国製品を搭載する義務 ・輸出船は船首指定のため外国製品を搭載 ・特殊鋼、主機のクランクシャフト、タンカーのカーゴポン プなど特殊な艤装品は日韓から輸入 中国国務院、生産能力過剰産業の整理に本腰 厳重な融資規制 (10/03/05) 経済構造調整 ・粗放型から集約型成長モデルへの転換 ・時代遅れの生産能力の淘汰 ・6大生産能力過剰産業(電力、石炭、鉄鋼、セメント、非鉄金属、コークス )と造船業 の整理 ・2009年の受注量=3,000万トン、造船能力=6,600万トン、国内需要=1,000万トン 9.海洋における石油、天然ガス開発 世界の現状:世界での海洋における石油、天然ガス開発は全体の3割程度となっており、また水深 の大きな所の開発が進んでいる 世界の石油生産量(海陸別)の推移 海洋開発の大水深化 深海生産地域 中国の現状:中国の海洋油ガス田開発はCNOOC(中国海洋石油総公司)が中心 水深=10~30m ・中国の原油生産量:379.5万b/d *b/d=バレル/日=約50トン/日 水深=90m 水深=100~300m 水深=40~120m CNOOCの地域別石油・天然ガス生産 ・世界の原油生産量の約4.8% ・中国の原油生産に占める海洋の 割合=約10% 石油開発の進め方 世界的に石油開発はサービス専門会社から技術サービスを受けるが、中国は子会社を有している 石油開発: ・探鉱 :探鉱・採掘権の取得、探鉱(地質・地下学調査、物理探査、総合地質解釈)、試掘、商業採算性の評価 ・開発:生産及び貯蔵設備の建造、設置とその運用 世界的な石油開発技術: ・石油企業は探鉱開発作業を各サービス企業に外注 中国の石油会社: ・油ガス田開発は自社サービス会社に発注 ・CNOOCは傘下 に油田サービス 会社を有し、水深300mまでの海域は自社のみで探鉱から生産まで行うことが可能 ・大水深開発技術 は部分的に可能 国内での海洋油ガス田開発 南シナ海における海洋油ガスの開発 国外での海洋油ガス田開発 中国は、ナイジェリアやアンゴラなどで、油ガス田開発を進めている AKPO油田: ・ナイジェリア沖合200km、水深1,200~1,400m ・オペレーター:仏TOTAL(24%) ・中国CNOOCが開発に参加(2006年1月) ・2009年3月に生産開始 Sinopecが保有するアンゴラ深海鉱区 ・ Block 18:Greater Plutonioで生産開始、水深 1,200~1,400m、BP=50%、Sino=50% ・探鉱中: ・Block 15/06:Eni=35%、Sino=20% ・Block 17/06:Total=30%、Sino=27.5% ・Block 18/06:Petrobras=30%、Sino=40% アンゴラの主な深海油田 次世代掘削装置開発 中国CNOOCは第六世代の掘削装置を建造中 第六世代のセミサブリグ「海洋石油981」: ・建造:上海外高橋造船(08年4月に建造開始、10年12月に引渡し) ・設計:米 Friede & Goldman ・最大稼働水深: 3,000m ・最大掘削深度: 12,000m ・寸法: 114m × 78m ・DPS: Class 3 ・定員: 160名 ・想定海域:南シナ海、東南アジア、西アフリカ海域(中程度の海洋環境・暴風雨) 石油開発技術の開発 中国CNOOCは、積極的に技術開発を行っている ・CNOOCは世界の先進技術を吸収して、中国の海洋石油開発を発展させた ・甲板昇降型リグの設計建造能力はある ・セミサブリグの設計は海外に依存 ・大水深実験水槽を上海交通大学に建設(50m×40m×D10m、2009年に運用開始) メタンハイドレート研究 中国は、メタンハイドレート研究を国家プロジェクトとして推進 中国におけるメタハイの研究: ・2007年:国土資源部が南シナ海北部でメタハイを発見 ・ 2009年:南シナ海のメタハイ研究が国家プロジェクト「973計画」に組み込まれた ・2009年6月:国土資源部が調査船海洋四号により水深4,000mの南シナ海中央海盆に おいてメタハイの科学調査を実施、孔隙水の現場(in-situ)サンプルを採取 ・2009年10月:青海高原の凍土層で天然ガスハイドレートを発見 ・2009年10月 :メタンハイドレート総合調査船「海洋6号」 日本周辺海域のメタンハイドレート分布域 海洋6号:メタンハイドレート総合調査船