...

石炭鉱業年金基金業務報告書

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

石炭鉱業年金基金業務報告書
平成17年度
石炭鉱業年金基金業務報告書
石炭鉱業年金基金
1.法人名 石炭鉱業年金基金
2.所在地 東京都千代田区有楽町一丁目6番6号 小谷ビル5階
3.法人の概要等
【設立根拠法名】
ア.石炭鉱業年金基金法(昭和42年8月16日法律第135号)
イ.石炭鉱業年金基金法施行令(昭和42年9月1日政令第276号)
ウ.石炭鉱業年金基金法施行規則(昭和42年9月29日厚生省令第41号)
【主管省庁名】
厚生労働省
【概要】
① 目的
石炭鉱業における坑内員及び坑外員の老齢、死亡及び脱退について給付を行い、もっ
て坑内員及び坑外員並びにその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与し、併せて坑内員 及び坑外員の雇用の安定的確保に寄与することを目的とする。
② 事業の内容
イ 炭鉱労働者に対する年金給付
ロ 福祉施設の運営 ③ 業務の変遷
昭和42年10月 坑内外員に対する年金給付を目的として発足
平成 6年11月 脱退一時金の給付及び福祉施設の運営をすることができるとする
法律改正
平成 7年 1月 脱退一時金の給付を開始
平成 8年 4月 かもい岳温泉(歌志内市)の開業
平成 9年 5月 三池福祉センター(大牟田市)の開業
平成16年 3月 三池福祉センター売却により当該施設の運営終了
【設立の経緯】
設立年月日: 昭和42年10月2日
昭和39年の第2次石炭調査団によって、炭鉱労働者の雇用の安定確保のため、独自の
年金制度が不可欠であると答申されたことが設立の契機である。
-1-
戦後の産業復興に大きく貢献した石炭産業は、昭和30年代に迎えたエネルギ-革命に
より、急速に斜陽化していったが、政府は石炭産業の維持助成のために種々の政策を実施
した。
石炭産業の衰退とともに当該産業に従事する労働者も急激に減少していったために、そ
の雇用の安定的な確保と労働者の福祉の向上を図るために新たな年金制度が創設されるこ とになり、石炭鉱業年金基金法(昭和42年8月16日法律第135号)に基づいて、昭 和42年10月2日に石炭鉱業年金基金が設立された。
4.役員の状況
役員の定数: 理事 7名以内(内、理事長1名、常務理事1名)
監事 2名以内
役員の任期: 2年
平成18年3月末現在 役 員
氏 名
任 期
経 歴
理事長
中島 太郎
平成17年10月14日~平成19年10月13日
現釧路コールマイン(株)代表取締役社長
常務理事
高山 厚史
平成17年10月14日~平成19年10月13日
元太平洋炭礦(株)釧路鉱業所事務部長
理事
岩﨑 均
平成17年10月14日~平成19年10月13日
現三井松島リソーシス(株)代表取締役社長
監事
安藤 勝良
平成17年10月14日~平成19年10月13日
現(財)石炭エネルギーセンター理事長
前新エネルギー・産業技術総合開発機構理事
元通商産業省大臣官房審議官
5.職員の状況
職員の定数: 7名
職員の前年度末比増減: 平成16年度末 7名
平成17年度末
7名
増 減
0名
6.事業の実施状況及び資産の状況
別添
-2-
1. 総 説
監督官庁の適切なる指導と関係者の協力を得て、業務の適正かつ円滑な処理を実施すること
ができた。
2. 事務組織と人員
当基金の事務組織は2部3課で、期中に補充予定であった業務部長を常務理事が兼務するこ
ととしたため、常務理事以下7人となっている。なお、総務部長の常務理事兼任は元のとおり。
総務課
総務部
理事長
財務課
常務理事
業務部
業務課
3. 総会・理事会及び運営審議会
(1) 総 会
第105回通常総会
日時 平成17年5月23日
場所 石炭鉱業年金基金会議室
議案 1. 平成16年度業務報告書(案)及び同年度決算書(案)の承認について
2. 「年金資産運用の基本方針」の一部変更(案)の承認について
第106回臨時総会
日時 平成17年9月30日
持ち回り
選挙 役員任期満了に伴う改選
第107回通常総会
日時 平成18年2月20日
場所 石炭鉱業年金基金会議室
議案 平成18年度事業計画書(案)及び同年度予算書(案)の承認について
(2) 理事会
-3-
第167回臨時理事会
日時 平成17年4月25日
持ち回り
議案 諸規程の制定・改正について
第168回理事会
日時 平成17年5月13日
持ち回り
議案 1. 平成16年度業務報告書(案)及び同年度決算書(案)の承認について
2. 「年金資産運用」の一部変更(案)の承認について
3. 第105回石炭鉱業年金基金通常総会の開催について
第169回臨時理事会
日時 平成17年9月20日
持ち回り
議案 第106回石炭鉱業年金基金臨時総会の開催について
第170回緊急理事会
日時 平成17年9月30日
持ち回り
議案 1. 理事長の互選について
2. 常務理事指名の同意について
第171回臨時理事会
日時 平成17年11月4日
持ち回り
議案 電力債の購入について
第172回臨時理事会
日時 平成17年11月24日
持ち回り
議案 石炭鉱業年金基金給与関係諸規程の改定について
第173回理事会
日時 平成18年2月10日
持ち回り
議案 1. 平成18年度事業計画書(案)及び同年度予算書(案)について
2. 高齢者(60歳以上の雇用制度改定及び継続雇用制度導入に伴う諸規程改正(案)
について
-4-
3. 第107回石炭鉱業年金基金通常総会の開催について
第174回臨時理事会
日時 平成18年3月10日
持ち回り
議案 国債から電力債への切替について
(3) 運営審議会
第52回運営審議会(持ち回り)
日時 平成17年6月14日~6月27日
議題 1. 平成16年度の業務概要説明
2. 平成16年度決算書の報告について
-5-
4. 業 務
平成17年度における業務は、坑内員・坑外員の資格取得喪失事務、老齢年金・一時
金(死亡・脱退)の受給権の裁定並びに支払事務等を中心として、以下のとおり 前年度と
同様、円滑に処理することができた。
(1) 会 員
平成16年度末及び平成17年度末における会員数・石炭鉱業事業所数は次表のとおりである。
区 分 会 員 数
石炭鉱業事業所数
平成16年度末
平成17年度
増加
減少
平成17年度末
6
0
1
5
6
0
1
5
(2) 掛 金
ア、 平成17年度における掛金の算定基礎となった出炭量は、平成16年中(平成16年
1月~12月)の出炭量で、次表のとおりである。
区 分
平成16年
(平成16年1月~12月)
対前年増減(△)
掛金算定基礎出炭量
992,544 トン
△ 61,800 トン
うち 実出炭量
780,262
△ 67,534
みなし出炭量
212,282
5,734
-6-
イ. 平成17年度における掛金の調定・収納状況は次表のとおりである。
区 分
平成17年度
掛金調定額
対前年度増減(△)
1,420,565 円
△ 3,090,504 円
うち、前年度分組替額
428,021
△ 3,028,704
当 年 度 分
992,544
△ 61,800
814,500
△ 37,548
うち、前 年 度 分
0
0
当 年 度 分
814,500
△ 37,548
不 納 欠 損 額
208,363
△ 3,022,637
掛金収納未済額
397,702
△ 30,319
掛金収納済額
掛 金 収 能 率
67.2%
(3) 坑内員・坑外員
平成16年度末及び平成17年度末における坑内員・坑外員数並びにこの1年間の
取得・喪失状況は次表のとおりである。
区 分
坑内員
平成16年度末
坑外員
計
男子
女子
352
175
1
取 得
5
36
0
41
喪 失
38
13
0
51
平成17年度末
319
198
1
518
-7-
528
人
(4) 給付
ア、 裁定請求書の受理状況
昭和47年10月1日給付事務開始以来平成17年度末までに坑内員・坑外員等から
提出された裁定請求書の受理状況は次表のとおりである。
年度別
給付区分
老齢年金
一
時
金
昭和47年10月から
平成16年度末まで
の累計件数
平成17年度
受理件数
27,261 件
17
平成17年度末
までの累計件数
件
27,278
死 亡
3,587
19
3,606
脱 退
1,061
4
1,065
件
イ. 裁定状況
前記アに記した老齢年金・一時金の請求書を基金が審査して受給資格の存否を確認のうえ、
裁定を行った状況は次表のとおりである。
(ア) 老齢年金裁定状況(平成17年4月~平成18年3月)
年度別 平成16年度末
平成17年度内訳
給付区分
受給権者数
坑内員老齢年金
坑外員老齢年金
計
備 考
12,564
(318)
1,344人
(97)
13,908 人
(415)
平成17年度末
差引計
裁定
失権
14
523
△ 509
3
111
△ 108
17
634
△ 617
受給権者数
12,055人
(270)
1,236人
(84)
13,291人
このほか、平成17年度において不支給と決定したもの0件
(注) 1. 各欄の( )内は、年齢条件等により支給停止になっているもので内数である。
2. 平成17年度裁定件数 と前記アに記した老齢年金17年度 受理件数との差は
前年度末における受理繰越未裁定分の 平成17年度裁定件数である。
3. 平成17年度末における坑内員老齢年金の在職にかかる受給者は18名である。
4. 失権634件のうち、死亡失権は627件である。
-8-
(354)
(イ) 一時金裁定状況(昭和47年10月~平成18年3月)
年度別 平成16年度末
平成17年度
平成17年度末
までの累計件数
裁定件数
までの累計件数
給付区分
坑内員
2,344
死亡一時金 坑外員
706
1
707
3,050
19
3,069
坑内員
794
2
796
脱退一時金 坑外員
267
2
269
1,061
4
1,065
4,111
23
4,134
計
計
合 計
件
18
件
2,362
備 考
件
ウ. 老齢年金及び一時金の額
平成17年度末における老齢年金受給権者数及び年金額並びに同年度に裁定を行った
一時金の件数及び金額は次表のとおりである。
(ア) 老齢年金
人員・金額
平成17年度末
金 額
1件当り金額
1,305,406,800 円
108,288 円
受給権者数
給付区分
坑内員老齢年金
終 身
終身
坑外員
老齢年金
計
有期
12,055 人
(270)
(104,328,000)
(386,400)
1,082
36,714,000
33,932
154
75,811,200
492,281
(84)
(42,739,200)
(508,800)
13,291
(354)
1,417,932,000
106,684
(147,067,200)
(415,444)
(注) 1. 平成17年度末終身年金受給権者数の内訳は、
5年年金受給権者数は、坑内員 1,923 (0人)、 坑外員 864(0人)、
10年年金受給権者数は、坑内員 2,561(0人)、 坑外員
15年年金受給権者数は、坑内員 3,636(0人)、 坑外員
20年年金受給権者数は、坑内員 3,935(270人)、 坑外員
172(0人)、
45(0人)、
1(0人)
坑内員老齢年金受給権者数のうち、加算年金のある者は、631人である。
-9-
2. 坑外員有期年金受給権数のうち、老齢厚生年金受給権者は、10(0人)、未受給権者
144(84)人である。
3. 各欄の( )内は、年齢条件等により支給停止となっているもので内数である。
(イ) 一時金
人員・金額
給付区分
坑内員
死亡一時金 坑外員
件 数
金 額
18 件
1件当り金額
4,311,000 円
239,500 円
1
763,200
763,200
計
19
5,074,200
267,063
坑内員
2
200,000
100,000
脱退一時金 坑外員
2
763,200
381,600
4
963,200
240,800
23
6,037,400
262,496
計
合 計
エ. 老齢年金及び一時金の支払状況
平成17年度に支払った老齢年金及び一時金は次表のとおりである。
人員・金額
支払件数
金額
給付区分
老
齢
年
金
一
時
金
坑内員老齢年金
47,968 件
1,202,888,200 円
坑外員老齢年金
4,776
65,873,800
計
52,744
1,268,762,000
坑内員死亡一時金
18
4,311,000
坑外員死亡一時金
1
763,200
計
19
5,074,200
坑内員脱退一時金
2
200,000
坑外員脱退一時金
2
763,200
計
4
963,200
52,767
1,274,799,400
合 計
- 10 -
備考
5. 財 務
(1) 資産の運用状況
17年度の資産構成は、今後の景気上昇即ち株高局面に機敏に対応すべく、従来
の債券偏重主義を若干改め、株式ファンドを15%導入することとなった。
この結果、同ファンドは日本経済の株上昇と軌を一にし、7月設定以来50.3%
上昇、これが資産全体の利回りを押し上げ、全体利回りは7.15%と近年にない好
成績を挙げるに至った。
(資金運用内訳-時価評価)
種 別
平成16年度末
預
貯
単位:千円
増 減
平成17年度末
金
582,484
250,186
△ 332,298
託
0
0
0
託
3,448,397
4,927,615
1,479,218
単独運用指定金銭信託
3,555,295
2,570,757
△ 984,538
券
15,600,689
15,662,414
61,725
計
23,186,865
23,410,972
224,107
貸
特
有
合
付
定
金
価
信
銭
証
信
- 11 -
6. 福祉施設
平成17年度における福祉施設の利用状況は次表のとおりである。
(1) 福祉施設「かもい岳温泉」(北海道歌志内市)利用状況
入 館 関 係
宿 泊 関 係
合 計
入館者総数 a
炭鉱関係者数 b
宿泊者総数 c
炭鉱関係者数 d
a+c
b+d
57,401
27,933
10,009
458
67,410
28,391
炭鉱関係者数の比率 4.6%
炭鉱関係者数の比率 48.7%
炭鉱関係者数の比率 42.1%
利用率(宿泊定員90人) 30.8%
- 12 -
Fly UP