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アドワーズ自動販売費2

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アドワーズ自動販売費2
広告業界活性化のために
~ソーシャルメディア広告の活用~
<目次>
指していくことが本研究の最終目的となる。
①―――はじめに
②―――序章
②―――序章
③―――業界設定
1.現状分析
④―――ソーシャルメディア
⑤―――消費者分析
まず日本経済の現状について分析していく。
⑥―――提案
2008 年に起きたリーマンショック以降、経済は世
⑦―――おわりに
界的危機に陥った。そしてこの世界的危機は日本
参考文献
経済にも影響を及ぼした。最近になり景気回復の
補録
兆しも見えてきたが、未だに円高の問題など、日
本経済には課題が多く残っている。
青木 麻理絵
次のグラフは日本の経済成長率を表したもので
稲富 彩子
ある。
松崎 明登
森山 隆明
■表―――No.1
立教大学 有馬ゼミ 無形財
国内総生産(GDP)推移(億円)
(電通ニュースリリース
平成 22 年 2 月 22 日)
5200000
①―――はじめに
5100000
本討論会におけるテーマ「未来に向けた日本活
5000000
性化」の意味を考えるにあたり、私たちは不況に
4900000
よりマイナスな影響を受けながらも、尐しでも今
4800000
後の発展が見込まれる業界に焦点を当て、その業
4700000
界にとって有効な提案を行うことを目標とした。
4600000
そこで私たちは、業績は低迷しつつあるものの、
4500000
2005
インターネットの普及によって新たな可能性が広
2006
2007
2008
がっている、広告業界へと目を向け研究を進めた。
現代において、インターネットはなくてはならな
この図を見てわかるように、2006 年まで尐しず
いツールの一つとなっており、まだまだ利用者数
つ成長していた日本経済であるが、それ以降日本
の伸びも期待できる。目標は、効果的なインター
の経済成長率は下がっていることがわかる。特に
ネット広告の提案を行うことによって、広告業界
リーマンショックの起きた 2008 年~2009 年にかけ
を活性化することである。加えて、その効果的な
ての落ち込みが非常に激しいことが見てわかる。
インターネット広告を使用したことにより、消費
下の二つのグラフは可処分所得と消費意欲指数
者が財を消費することで、日本全体の活性化を目
についてのグラフになっている。
1
2009
■表―――No.2
フレスパイラルに陥っている。そこから抜け出す
可処分所得の推移(統計局 家計調査)
ために、無形財の落ち込んでいる業界を活性化さ
せ、牽いては無形財・有形財両方においての将来
的な活性化に貢献することを本研究の目的とする。
1.無形財とは
市場に出回っている製品は、その特性により、
マーケティング戦略を策定するうえで有意義なカ
テゴリーに分類されている。分類の仕方には様々
なものがあるが、マーケティングの実務上は、以
下の3つが重要とされている。
①製品の物理的特性による分類
■表―――No.3
②使用目的による分類
消費意欲指数(年、平均)
③顧客の購買行動による分類
(博報堂調査
2009 年 2 月 24 日)
「②使用目的による分類」、「③顧客の購買行動に
よる分類」は为に有形財について説明したものと
なっているよって今回の研究には無関係のものに
なるので説明は割愛する。よってこれから「①製
品の物理的特性による分類」について説明してい
く。
ここでは耐久財、非耐久財、サービスの3つに
分類することができる。耐久財とは何度でも使用
でき、試用期間も長い有形のものを指し、非耐久
財は使用回数が尐なく、使用期間も短い有形の製
品のことを指す。今回私たちが見ていく無形財は
二つのグラフをみてわかるように可処分所得は
この3つ目のサービスに分類される。これは無形
落ち込み、それに伴って消費者の消費意欲も近年
の製品であり、取引の対象が機能であるものを指
ずっと下降傾向である。自由に使えるお金が減尐
す。生産の場がそのまま販売・消費の場となる。
したことによって消費を増やすことができず、結
また、一旦提供されると修正や返品ができないこ
果的に消費意欲の減尐という状況に陥っていると
とや、品質を一定のレベルに揃えにくいといった
言うことができる。
特徴もある。
2.研究目的
2.無形財の特性
現状分析で述べた通り、現在可処分所得の落ち
無形財の特性としては以下の4つが挙げられる。
込みにより消費意欲が落ち込み、生活者の消費は
1.無形性
落ち込んでいる。この影響によって経済全体がデ
サービスを貯蔵できない・サービスを特許で
2
保護することができない・サービスを展示す
トランの食事・理髪・保育などが挙げられる。
ること、あるいはコミュニケーションするこ
信頼属性:
とができない・価格設定が難しい。
実際に購入/体験しても、判断が難しい属性であ
2.不可分性
り、専門家によるクチコミが重視される傾向が
消費者が生産に関与する・他の消費者も生産
ある。この属性が強い製品の例として、法律サ
に関与する・サービスは集中的な大量生産が
ービス・自動車の修理・医療診断などが挙げら
困難である。
れる。
3.異質性
無形財の特徴としては経験属性・信頼属性の強
標準化と品質管理をすることが困難である。
い財と言うことができる。
4.消滅性
③―――業界設定
サービスは在庫できない。
1.業界設定
■表―――No.4
消費者の評価による商品の分類における特徴
研究目的でも述べた通り、私たちは落ち込みの
激しい業界の活性化を目的としている。よって私
たちは無形財に属する業界の近年の推移について
見ていった。すると、近年広告業界の落ち込みが
激しいことがわかった。次のグラフが、日本の広
告業界の推移を表したグラフになっている。
■表―――No.5
日本の総広告費推移(億円)
(電通
日本の広告費)
探求属性:
購買前に情報探索し、判断することができる属
性であり、口コミが重視されない傾向がある。
この属性が強い製品の例として、服・宝石・家
具などが挙げられる。
グラフを見てわかるように、近年の広告業界は、
経験属性:
急激に落ち込んでいることがわかる。不況の際、
実際に購入/体験してみなければ評価すること
企業がコスト削減に取り組むにあたってまず始め
が難しい属性であり、口コミが重視される傾向
に手をつけるのは、人件費もしくは広告費だとい
がある。この属性が強い製品の例として、レス
う。そのため、多くの企業は広告を出し渋るよう
3
になったため、業界の規模が縮小していることが
ントなどプラス材料があったものの、世界的不況
考えられる。
による景気低迷が大きく影響した。この結果、2009
年の総広告費は 5 兆 9,222 億円、前年比 88.5%と
2.広告業界概要
2 年連続で減尐した。年前半の減尐幅が大きく、
■表―――No.6
年後半はやや持ち直した。
日本の総広告費の推移(億円)
(電通ニュースリリース
また、媒体別にみると、
「新聞広告費」
(前年比
平成 22 年 2 月 22 日)
81.4%)が大きく減尐し、
「テレビ広告費」
(同
89.8%)も減尐して、
「マスコミ四媒体広告費」
(同
75000
85.7%)は 5 年連続して前年を下回った。マスコ
70000
ミ広告以外では、
「屋外」や「交通」をはじめ内訳
65000
のすべてが減尐した「プロモーションメディア広
60000
告費」
(同 88.2%)が 2 年連続で減尐した。BS
55000
デジタル放送などの増加で「衛星メディア関連広
告費」
(同 104.9%)が引き続き伸びたが、伸び率
50000
2005
2006
2007
2008
は1ケタにとどまった。
「インターネット広告費」
2009
(同 101.2%)は検索連動広告やモバイル広告では
■表―――No.7
伸びたが、ディスプレイ広告が前年を下回り、全
日本の総広告費の媒体別推移(億円)
体では微増となった。
(電通
日本の広告費)
インターネット広告の台頭により業界内で再編
の動きが目立っている。
08 年には業界首位の電通がネット広告大手のオプ
トへの出資比率を引き上げ。さらに 09 年 7 月、ネ
ット広告大手のサイバー・コミュニケーションズ
を完全子会社化。インターネット分野での資本強
化を図っている。
また、業界 2 位の博報堂 DY ホールディングスは
アサツーディ・ケイとの合弁で設立したネット広
告大手のデジタル・アドバタイジング・コンソー
では次に、日本の広告業界における総広告費の
シアムを連結子会社化。さらに子会社の博報堂は
推移を見てみる。上のグラフにある、日本の総広
09 年 2 月 PR エージェンシーであるケッチャム(米)
告費の推移を見ると、2005 年以降は横ばいが続い
と業務提携を結んだ。
たが、2008 年にはやや減尐に転じていることがわ
業種別(マスコミ四媒体)では、
「金融・保険」
かる。
(通販系生命保険、消費者金融などの広告が大幅
電通の調査によると、2009 年の総広告費は、日
に減尐)
、
「自動車・関連品」
(国産乗用車、軽自動
本経済の景気低迷を背景に 2 年連続で前年実績を
車などが減尐)、
「情報・通信」
(携帯電話、パソコ
下回った。衆議院選挙、エコカー減税、エコポイ
ンなどが減尐)
、
「不動産・住宅設備」
(住宅メーカ
4
ーの企業広告、分譲マンションが減尐)など、21 業
前のグラフを見てもわかるように、日本のイン
種中 20 業種が前年を下回った。増加は「官公庁・
ターネット広告費は、2007 年に急激に増加したの
団体」
(衆院選関連の出稿が寄与)1業種のみであ
に加え、不況で日本全体の広告費が抑えられてい
った。
る中でも、微増を続けている。よって、これから
広告宣伝費は、交通費や交際費とともに「3K」
の広告業界において、インターネットは必要不可
とも呼ばれ、企業が経費削減を強化する際にまず
欠の媒体となることは容易に予想がつくだろう。
手をつける頄目であると言われている。2008 年度
に为要企業に対して行った調査では、広告費実績
■表―――No.9
見込みは前年に比べて 5.1%減尐していた。回答企
インターネット広告代理店の仕組み
業のうちの半数(114 社)が、前年に比べて予算を減
尐させており、横ばいは 29.2%、増加は 18.9%であ
った。
「減尐」企業は具体的にどのような頄目を減
らしているのだろうか。広告宣伝費の大半を占め
る媒体費の配分変更を見ると、減尐させた媒体は
テレビが 51.6%、新聞が 50.8%、雑誌が 45.9%の項
であった。マスコミ媒体以外では、交通が 21.3%
減尐している。また、見本市・展示会・イベント、
屋外、折り込みチラシ、ダイレクトメール、イン
ターネットなどの減尐率は 10%台にとどまるなど
して、マスコミ媒体と比較すれば、余り減尐はさ
れていないことがわかる。
上の図が、インターネット広告代理店の仕組み
インターネットやフリーペーパーの台頭に伴っ
である。先に述べた、総合広告代理店の仕組みと
て、広告メディアの多様化が進んでいる。広告業
異なるところとしては、メディアレップという新
界は現在、メディア淘汰の時代を迎えているのだ。
たな段階が加えられていることである。メディア
利用が増えるメディアとしての支持を集めたのが、
レップとは、広告为や、インターネット広告代理
インターネット(72.3%)、モバイル(51.7%)であっ
店にとってはインターネット広告の買い付け先と
た。
なり、媒体の運営者にとっては広告枠の販売窓口
となる、インターネット広告の卸売り問屋的な存
■表―――No.8
在のことである。このメディアレップの企業であ
日本のインターネット広告費の推移(億円)
る、サイバー・コミュニケーションズやデジタル・
(電通 日本の広告費)
アドバタイジング・コンソーシアムが近年、電通
や博報堂 DY の子会社になることで力をつけ、また
8000
7000
インターネット広告に対する期待により、これか
6000
らも飛躍的な成長を見せることが予想されている。
5000
日本の広告業界には、数多くの広告代理店が存在
4000
3000
している。本論文では、4 大マス媒体とよばれるテ
2000
1000
0
2005
2006
2007
2008
2009
5
レビ・新聞・ラジオ・雑誌やメディアなどを取り
しかなかった時代では、企業の消費者へ対するア
扱う“総合広告代理店”と近年注目度の高い“イ
プローチ方法は全く異なるものであり、また消費
ンターネット広告代理店”を見ていく。広告代理
者の情報収集の方法や、手に入れることができる
店においては、電通、博報堂、アサツー・ディ・
情報の量も、全く異なっている。それぞれの時代
ケイ(以下 ADK)の 3 社が圧倒的な存在感を誇ってい
のメディアの特性などを考慮しながら広告効果モ
る。売上高で見てみると、電通は 1 兆6786億
デルをストーリー化している文献を参考に、今ま
円、博報堂は9170億円、ADK は3502億円と
での広告効果モデルの変遷を見ていく。
なっている。では、広告代理店とは一体どのよう
―セールスマンの時代(AIDA モデル)
な仕組みになっているのだろうか。
マスメディアが発達していなかった、1880 年か
■表―――No.10
ら 1890 年頃のアメリカでは、为な広告媒体はセー
広告代理店の仕組み
ルスマンによる訪問販売であった。セールスマン
が直接、消費者の家へ訪れ、商品の特徴や利点な
どを説明して販売していく。消費者は気になった
ことはすぐにそのセールスマンに聞き、その商品
が気に入ったら購入、と言う流れになっていた。
この頃の広告効果モデルは AIDA と呼ばれるもので
あった。
AIDA は Attention(注目)→Interest(興味)
→Desire(欲求)→Action(行動)というもので、セ
上記の図が、一般的な広告代理店の仕組みを表
ールスマンの話で例えると、セールスマンとの会
している物である。広告为から、広告料金・企画
話によって興味を持った物が欲しくなり、その場
料・制作料・外注費などを受け取った広告代理店
で購入するということである。
は、メディアへ広告料金を払ったり、制作会社へ
―印刷広告の時代(AIDMA/認知モデル)
外注費を払ったりする。そして、メディアからは
取引手数料を受け取る。つまり、広告代理店は広
セールスマンの時代の次は、マスメディアとし
告を出したい企業と、その広告を実際に消費者へ
て印刷広告があった。新聞や雑誌など、人々が多
打ち出す媒体企業を仲介する役割を担っているの
く目にする媒体に、企業の広告が載っているもの
だ。
である。当時の消費者は、自分の欲しいものにつ
次は、今後の広告業界について考えると同時に、
いての情報を、いくつかの印刷広告に目を通し、
まずは、これまでの広告効果モデル(マスメディア
品質や価格条件を比較検討してから購買する、と
など)が果たしてきた役割などを時系列で見てい
いう、とても合理的な購買行動を取っていた。印
きたいと思う。
刷媒体広告はイメージ的な情報伝達手段というよ
りも、为に商品の特性などを伝えることに向いて
2.広告効果モデルの変遷
いる媒体である。印刷広告媒体は、商品の特徴や
広告のスタイルは、時代と共に変化し続けてい
メリット情報をしっかりと消費者へ提供するので、
る。インターネットのある現代と、マスメディア
事前に知識を得ることのできた消費者は、店舗で
6
どれを買ったらいいかをあまり迷わないで済むこ
ないで商品を買ってしまう。そしてそのあとで、
とになる。この頃の広告効果モデルは、AIDMA モデ
その商品が良かったかどうかを判断するのだ。
ルである。Attention(注意)→Interest(興味)→
低関与モデルの次は情緒モデルである。企業間に、
Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)とな
技術力の差があまり無くなってきた時代である。
っている。AIDA との違いは、途中に Memory(記憶)
洗濯機だったら洗濯機で、機能自体はどの企業も
が入っていることである。
さほど差はなく、広告で機能を訴えたとしても、
セールスマンの時代の AIDA モデルは、その場で
消費者には響かない。この時代の消費者は、機能
企業と消費者のやりとりが行われ、消費者は買う
というよりも、自分が好きか嫌いかという直感的
か買わないかをその場で決断しなければいけなか
なことで購入する商品を選ぶことが多い。
った為、Memory(記憶)は必要なかった。しかし、
情緒モデルでは、CM 自体が評価の対象、そして
印刷広告媒体は、広告から情報を得る場所と、購
購買の動機づけになるのだ。広告がヒットした商
買をする場所は異なり、また情報を得てから購買
品がそのままヒットにつながる。
「あの商品の広告
するまでの期間も間があくことが多い。そのため、
が好き」
「あの商品の広告が好きだからあの商品も
消費者は購買に至るまでその商品の特徴などを記
好き」という、広告に対してのイメージが商品イ
憶しておく必要が出てきたのだ。
メージに直結するものが、情緒モデルである。例
AIDMA モデルは認知モデルとも呼ばれ、その認知
えば、以前話題になったロッテの Fit’s というガ
モデルには DAGMAR モデルと言うモデルがある。
ムがある。あの商品は、独特な振り付けが消費者
DAGMAR モデルは、印刷広告媒体で得た商品情報に
の記憶に残り、爆発的にヒットしたものである。
対してどんな反応をしたかのプロセスを示してい
まさに、広告がヒットしたからこそ、商品のヒッ
る。Unawareness(未知)→Awareness(知名)→
トにつながったのだろう。
Comprehension(理解)→Conviction(確信)→
Action(行動)のプロセスである。AIDMA モデルとの
―インターネットの時代(探索モデル、AISAS)
関係で考えると、Memory の部分を細分化してもの
インターネットの時代でキーワードとされてい
であると言える。
るのは、
「探索」という言葉である。従来の広告は、
企業側から消費者へと情報を発信する、行ってし
―テレビ CM の時代(低関与モデル・情緒モデ
まえば一方通行な側面が強かった。しかし、イン
ル)
ターネットの場合は、消費者が自ら、知りたい情
印刷広告の時代から、テレビの時代へと移ると、
報を探索・検索することが可能である。典型的な
「低関与モデル」という広告効果の考え方が生ま
流れとしては、消費者はマスメディアによって商
れた。この時代は、消費者が商品の購買に対して
品の存在を知り、関心を持ち、インターネットで
あまり関心を持たなくなった頃であり、消費者は
情報探索をして、時にはインターネット上でその
なんとなくテレビ CM で流れていた商品を記憶し、
商品を購買する。
なんとなく店頭で見つけて購買、そしてその商品
インターネット広告は、様々な種類がある。静
が気に入ったら、その商品に対して安定したイメ
止画のバナー広告は看板のような役割を果たし、
ージを抱く。低関与モデルでは、消費者は最初に
動画のバナー広告はテレビ CM 的、また企業のホー
商品を手に取るところまでは、それほど深く考え
ムページの商品情報は新聞広告的であり、カタロ
7
グのような側面も持っている。
とき、キーワードや、カテゴリーで、目的のサイ
以前はマスメディアで興味をもった商品の詳し
トを見つけるためのサイトのことを指す。
い知識や値段などを、店頭に行くなり、友人に聞
検索サイトの定義について説明したところでこ
くなりして情報を得て、購入していた。しかし、
こから検索サイトの現状についてみていく。検索
インターネットが普及した現在は、店舗に行かな
サイトの利用率を調べてみると、ヤフー54.7%、
くても Web 上で調べることができるので、わざわ
グーグル 39.9%、ビッグローブ 1.4%、その他 4%
ざ店舗へ出向いて情報を収集する必要がなくなっ
となっており上位2サイトで実に 90%以上のシェ
た。
アを得ているということがわかる。
インターネットモデルとしては、AISAS モデルと
いうものが有名である。Attention(注意)→
■表―――No.11
Interest(興味)→Search(探索)→Action(行動)→
検索サイト利用者数(万人)
Share(共有)である。広告へ注目し、商品に関心を
もったら、Web で情報検索を行う、そして実際の購
買に移ったら、その後の情報を友人などと共有す
る。つまり、AISAS における消費者行動では、イン
ターネットがとても大事なツールとなっており、
その中でも Search の際に利用する検索サイトや、
便利な情報を家族や友人に伝える為のツールであ
るソーシャルメディアは大事な存在であるだろう。
次の章では、現代人の多くに見られる消費者行動
である AISAS において、重要なツールとなってい
■表―――No.12
る検索サイトやソーシャルメディアについて見て
インターネット月間利用回数
いく。
インターネット検索エンジンの現状と市場規模等
に関する調査(総務省)
④―――ソーシャルメディア
―――ソーシャルメディア分析
1.検索サイトとソーシャルメディアの比較
ここでは検索サイトとソーシャルメディアの将
来性について比較し、研究する対象をソーシャル
メディアに絞った理由を説明していく。
検索サービスの使用者は全体的に見ると増加傾
向にあることがわかる。しかし一人当たりの月間
2.検索サイトについて
利用回数は増えていない。このことからインター
検索サイトとはインターネット上で、自分が目
ネット利用者の増加に伴って検索サービスの使用
的としている見たいホームページが見つからない
者が増えていることがわかり、インターネットの
8
普及の終了と共に検索サイト利用者数も頭打ちと
広告市場が 41.6%で大半を占めている。2010 年度
なることが予測できる。
には 716 億 6000 万円に成長すると予測されている。
次にブログです。ブログとは、特定の話題につ
3.ソーシャルメディアについて
いて書き綴った文章や感想、画像などを時系列項
ソーシャルメディアとは、ユーザーが情報を発
に配置した日記的なウェブサイトのことである。
信し、形成していくメディアのこと指す。個人が
「Web」と「Log」(日誌)という二つの言葉をつな
発信する情報が不特定多数のユーザーに対して露
げて作られた「weblog」という言葉を略してこの
出され、閲覧したユーザーはレスポンスを返すこ
ように呼ばれている。単なる日記や画像などを掲
とができる。ユーザー同士のつながりを促進する
載しているだけであることもあれば、インターネ
様々なしかけが用意されており、互いの関係を視
ット上で見つけた面白いニュース記事や Web サイ
覚的に把握できるのが特徴となっている。ソーシ
トへのリンクを張り、そこに自分の評論や感想を
ャルメディアにはブログや SNS、インターネット上
書き加えた記事が時系列に配置されている場合も
でお気に入りを共有するソーシャルブックマーク、
ある。また、単に個人で運営されていることもあ
ソーシャルニュースサイト、オンライン百科事典、
れば複数の人が同じウェブページの中でブログに
クチコミサイト、FAQ サイト、ビデオ投稿共有サイ
参加している場合もある。
ト、掲示板などがある。情報の伝搬力が高いソー
ブログ市場の現状としては 2009 年 1 月時点での
シャルメディアは影響力を増しており、ユーザー
ブログ登録者数は約 2695 万人、月間ページビュー
の滞在時間が長いのも特徴となっている。
数は約 205 億となっている。市場規模に関しては
ソーシャルメディアの定義について説明したと
となっており、内訳としては EC 市場が 43.4%、広
ころでこれからソーシャルメディアについて細か
告市場が 41.9%)で大半を占めている。2010 年度
く見ていく。ソーシャルメディアの利用率は全体
には市場規模は 183 億円に成長すると予測してい
でみると動画共有サイト 56.7%、コミュニティサ
る。
イト 27.7%、
個人ブログ 41.6%、
ミニブログ 14.7%
最後に動画共有サイトについてみてみる。動画
となっており、年代別に見ると 10 代 20 代といっ
共有サイトとは動画をアップロードしてユーザー
た若年層が多く使用している。ここから代表的な
同士で共有することのできるサービスのことを指
ものとして SNS、ブログ、動画共有サイトについて
す
細かく説明していく。
動画共有サイト市場の現状としては 2007 年度の
まずは SNS についてだが、SNS とは参加するユー
利用者数は 1200 万人、ページビューは 6 億 2500
ザーが互いに自分の趣味、好み、友人、社会生活
万 PV にまで及んだ。利用者数、ページビュー共に
などのことを公開しあったりしながら、幅広いコ
1年間で倍にまで増加しており、まだまだ成長で
ミュニケーションを取り合うことを目的としたコ
きる市場であるということが予測できる。
ミュニティ型の Web サイトのことを指している。
代表的なものである SNS、ブログ、動画共有サイ
SNS 市場の現状としては 2009 年 1 月時点での SNS
トについて見てみると、ソーシャルメディアは全
会員数は約 7134 万人、ページビュー数は約 439 億
体的に見て今後伸びていく分野であると言うこと
となっている。市場規模に関しては 498 億 8000 万
ができる。それに対し検索サイトの伸びは頭打ち
円となっており、内訳としては EC 市場が 55.1%、
になると予想することができる。よって検索サイ
9
トとソーシャルメディアを比較した結果、ソーシ
にある利用率の高いソーシャルメディアサイトは
ャルメディアの方が将来性があるため、今回の研
“Youtube”である。利用率 2 位の”価格.com”に約
究ではソーシャルメディアに着目して研究を進め
10%も差をつけていることからも、圧倒的な利用
てく。
率ということが分かる。圧倒的な利用率とは、利
前章において説明した通りソーシャルメディア
用者数が圧倒的に多いとイコールなので、利用者
に絞って本論文を進めていく。ただ、ソーシャル
数がソーシャルメディア中で最も多いのが、
メディアといっても数多くの業態やサイト形態が
Youtube ということとなる。
存在している。そのため、本章ではソーシャルメ
そこで、1 つ目のソーシャルメディアを Youtube
ディアの中でも圧倒的な“利用者数”を保持して
に設定して、2 つ目のソーシャルメディア設定に移
いるソーシャルメディアと市場の“将来性”の見
ることにする。
込みが非常にあると考えられるソーシャルメディ
■図表―――No.13
アにさらに掘り下げて研究を行なっていくことと
サービス利用率とアカウント保有率
する。そして、利用者数及び将来性のあるソーシ
(「ソーシャルメディア利用実態調査」
(日経 BP
ャルメディアから 1 つずつを具体的な事例として
コンサルティング 2010 年)
)
広告構成や利用者の行動特性という側面から研究
70.0%
をしていく。
50.0%
利用者数
40.0%
まず始めに圧倒的な利用者数を保持しているソ
サービス利用率
アカウント保有率
30.0%
20.0%
ーシャルメディアは一体どこなのかを 2 次資料を
10.0%
Ya
h
シャルメディアを利用しているのかを示している
ク
教
tu
be
格
.co
oo
m
!
知
恵
Wi 袋
ニ kipe
コニ di
a
コ
2ち 動画
ゃ
ん
ね
る
Yo
u
利用者数とは、実際にどのくらいの人が各ソー
M
ック ixi
パ
ッ
え
て ド
!
Ya
Go
ho
o!掲 o
示
板
0.0%
駆使して導き出していく。
価
1.
60.0%
ものである。つまり、利用者数が多ければ多いほ
2.
ど数多くの人がサイトを見ることになる。そうす
市場成長性から見た将来性
れば、ソーシャルメディア内の広告への注目度や
続いて、ソーシャルメディアを利用者数とは違
クリックするであろう人の数が増すと容易に計算
った視点で注視した上で、その中から適している
することができる。そのため、1 つ目のソーシャル
業界、またその業界内で市場規模の成長に大きく
メディアを設定する理由として、利用者数を挙げ
貢献しているソーシャルメディアサイトを抽出し
ている。
て、Youtube と合わせて事例を研究していく。
「ソーシャルメディア利用実態調査」(日経 BP
違った視点として、私たちが着目したのは市場
コンサルティング 2010 年)のソーシャルメディ
の将来性である。今年度の 10 ゼミテーマが未来に
アにおけるサービス利用率とアカウント保有率の
向けた日本活性化である以上、市場に将来性のな
部分を見ると、利用率の高い上位 10 位のソーシャ
いソーシャルメディアでは広告を出しても、市場
ルメディアサイトがグラフ化(図表 13)され紹介
が縮小することは最終目標である広告代理店が不
されている。ご覧の通り、一番左側から右側にい
利益を被るだけであり、広告代理店が将来的にも
くにつれて利用率は減っていく。そして、一番左
どうこうできる問題でもなくなってくる。そこで、
10
将来性のある市場ないし業界を念頭に置いて、2 つ
ャルメディアサイトを導き出していく。
目の事例とするべきソーシャルメディアサイトを
設定する。
■図表―――No.15
SNS 登録者数の推移
各ソーシャルメディアサイトに関しては様々な
調査がなされているが、ここでは総務省が 2008 年
(「ブログ・SNS 経済効果の推測」
に調査を行なった資料「ブログ・SNS 経済効果の推
総務省 2009)
測」(2009)を基に話しを進めていく。
8000
7000
図表&&では、SNS の 2004 年度から 2008 年度ま
(万人)
6000
で実質的な市場規模の推移と 2010 年度の予測値が
表示してある。グラフを見ただけで、SNS 業界の市
5000
4000
3000
2000
1000
場の成長性があり、現在進行形で成長しているこ
0
2005/3月 2005/9月 2006/3月 2007
(年/月)
とが理解できる。その上、総務省によって 2010 年
2008
2009
SNS登録者数
度までには 2008 年度の倍とまでいかないが、300
億円近く市場が成長する予測されている。
上 場 企 業 情 報 サ イ ト
Kmonos
(https://kmonos.jp/)によると SNS 業界では为に
この事実と予測値から SNS 業界には市場の将来
mixi を運営する株式会社ミクシー、GREE を運営
性を感じ取れる。
するグリー株式会社、モバゲーを運営する株式会
社 DeNA の 3 社が売上上位を争っているとある。
■図表―――No.14
SNS 市場規模の推移
そして、直近の売上データは以下の通りである。
(「ブログ・SNS 経済効果の推測」
1 位 DeNA 481.05 億円 (2010-03-31)
総務省 2009)
2 位 グリー 139.45 億円 (2009-06-30)
800
3 位 ミクシィ 136.0 億円 (2010-03-31)
716.6
700
この情報を見る限りは、DeNA が売上で 1 位を
(億円)
600
498.8
500
獲得していることになる。しかし、私たちは広告
400
300
代理店を中心に考えていることからも、広告収入
200
100
0
の高い運営会社が適していると考えている。広告
0.1
2004年度
2008年度
収入が高いということは、広告に力を入れている
2010年度(予測値)
サイトであると同時に、広告の受け入れにも寛容
であると思われるためである。
他方、登録者数の推移のグラフ(図表13参照)
広告収入だけの推移を見ていくと、mixi が断ト
を見ても、SNS のそれは 2005 年から上昇の一途
ツの広告収入を得ている。これまでの過程及び以
を辿っている。このことからも、市場の将来性な
下のグラフを総合して判断し、2 つ目の事例として
いし成長性を読み取ることは簡単である。ただ、
mixi を扱っていくことにする。
SNS 業界内においても多種多様なサイト形態があ
り、
事例を見るにあたって 1 つに絞る必要がある。
そこで、業界内の売上高に注目して、1 つのソーシ
11
■図表―――No.16
り と い っ た こ と も で き る 。」( IT 用 語 辞 典
Mixi,GREE,モバゲー 広告収入の推移
http://e-words.jp/w/YouTube.html)
(各運営会社 HP より)
なお、Youtube は 2006 年 11 月 14 日付けで
Google に 16 億 5000 万ドルで買収されているため、
3500
3000
現在では Google の子会社となっている。
(百万円)
2500
mixi
GREE
モバゲー
2000
1500
1000
500
2.
収益構造
Youtube の収益構造に簡単に触れておきたい。
0
2009/07- 2009/10-
2010/1-
Youtube の収入の大半は広告収入に頼っている。
2010/4-
つまり、Youtube 上に広告を掲載する場合、また
Youtube と Mixi という 2 つの研究すべき対象が
Youtube 上にブランドチャネルと呼ばれる公式ペ
決まったので、次章からはそれぞれのソーシャル
ージを開設する場合などに企業が Youtube に対し
サイトについての研究を行なっていくことにする。
て支払う料金である。この収入を基に運営を行な
っている。
―――Youtube 考察
一方の費用面についても述べておく。Youtube
の費用を挙げると 3 つに大別することが出来る。
ここでは、ソーシャルメディアに関しての考察
(1)
設備投資
を深めていくために設定したソーシャルメディア
(2)
訴訟費用
の 1 つである「Youtube」についてみていくことと
(3)
契約料金
する。
1 つ目の設備投資はその名の通り、Youtube を運
営する上で必要となる設備への投資、サイト内容
1.
Youtube の定義
を改善していくための、設備開発に掛かる費用な
Youtube については様々な文献ないしインター
どを含めた費用である。
ネットサイトにおいて多様な定義が紹介されてい
2 つ目は訴訟費用である。訴訟費用とは、違法に
る。そこで本論文では、以下の定義を Youtube の
消費者によってアップロードされた動画や画像を
定義として論文を進めていく。
巡り繰り広げられる裁判や賠償金などに当てられ
「2005 年 2 月に設立された米ネットベンチャー
る費用である。これは、Youtube など消費者が自
YouTube 社が運営する、動画コンテンツ共有サイ
由に動画をアップロードすることができる動画配
ト。会員登録をすることによって誰でも容量
信サイト独特のものと言えるだろう。
100MB、再生時間 10 分以内の動画ファイルをア
3 つ目の契約費用とは、訴訟費用とは違い合法に
ップロードし公開することができる。YouTube で
Youtube 上でアップロードできるようにするため
公開された動画ファイルは会員登録をしていない
に、Youtuube が著作権協会などに払う費用のこと
ユーザでも無料で閲覧することができる。閲覧し
を指す。国内の事例を見てみると、2007 年 10 月
たい動画のキーワード検索も行うことができ、会
30 日に日本音楽著作権協会(JASRAC)に対して
員登録したユーザはさらに閲覧した動画に対する
契約料金を支払っている。国内では、合法で
コメントを投稿したり、動画を 5 段階で評価した
Youtube に動画をアップロードする場合でも、レ
12
コード会社だけの了承だけでは足りなく、日本音
ー広告やインストリーム広告など全体で 11 種類の
楽著作権協会(JASRAC)の許可が必要となって
仕様である。以下の図表が 11 種類の仕様を表して
いるために生じた費用となる。そのため、今では
いる。
レコード会社が自身の会社に所属しているアーテ
■図表―――No.17
ィストの音楽ないしミュージックビデオを
Youtube 広告の仕様
Youtube 上にアップロードをすることが違法では
(Youtube ホームページより)
なく、合法なプロモーション手段として認められ
ている。
しかし、2009 年時点では Youtube は広告収入が
設備・訴訟・契約費用を下回っているために、赤
字経営に陥っている。
3.
広告構造
ただ、これだけでは実際にどのように Youtube
ここからは、Youtube 内で掲載することが出来
る広告の構造について見ていく。
上に掲載されているのかが不透明なので、実際に
まずは、広告を掲載することができる場所は以
現時点で掲載がなされている広告を載せておきた
い。今回はトップページ YVA (スタンダード)仕様
下の通りである。
(1) Youtube トップページ
と標準バナー広告仕様を挙げて、実際の様子を掴
(2) Youtube 動画再生ページ
んで欲しい。
(3) Youtube 動画検索ページ
■図表―――No.18
(4) Youtube ブランドチャネル/パートナーチャ
Youtube 上での広告掲載の例①
トップページ YVA (スタンダード)仕様
ネル
1~3 の掲載場所はそれぞれのページのトップ・
(Youtube ホームページより)
右側などに広告を掲載する形態を示している。で
は 4 番目のブランドチャネルないしパートナーチ
ャネルとは一体どういう形態を指しているのだろ
うか。ブランド及びパートナーチャネルとは、
Youtube 内に企業や個人が専用のページを開設す
ることが出来る場所のことであり、専用ページ内
では動画のアップや紹介をすることが出来る。利
用者は企業の提供している動画の閲覧やチャネル
の登録、動画の検索等を行なうことが可能。
では広告を掲載する仕様について観察していく。
Youtube 内で広告を掲載するときには、Youtube
が提供している仕様によって広告掲載が可能とな
る。Youtube が提供しているのは、標準提供場ナ
13
■図表―――No.19
告を載せる必要性がない。
Youtube 上での広告掲載の例②
一方、パートナーチャネルの場合は交渉をする
標準バナー広告仕様
義務はなく、動画アクセスを稼いでいる企業ない
(Youtube ホームページより)
し個人が、Youtube に申請をし、昇格するという
形を採っている。要するに動画アクセスが多い人
なら誰もが自分や企業専門ページを Youtube 内に
設けることが可能なのである。ブランドチャネル
よりは比較的簡単には専用ページを持てると言え
るかもしれない。しかし、動画を作り、アップロ
ードすることが前提なので、並大抵のことではな
いことも確かである。また、ブランドチャネルで
以上が実際 Youtube 上で掲載されている広告の
は乗せる必要のなかった広告はパートナーチャネ
例である。どのようなものかお分かり頂けたであ
ルでは必ず掲載しなければならない。
ろうか。ここまでは広告の掲載場所や掲載仕様に
言葉だけでは伝わりにくいと思うので、現実に
ついて見てきたが、ここからは広告形態、つまり
存在するブランドチャネルとパートナーチャネル
どういった広告を掲載できるのかを述べていく。
を見て頂きたい。ブランドチャネルの例として
Youtube 上で可能な広告形態は大別して 4 種類存
EMI のブランドチャネル、パートナーチャネルの
在する。
例として Charles Trippy 氏のパートナーチャネル
(1)
ブランドチャネルを開設する
(2)
パートナーチャネルを作成する
(3)
動画素材があるセルフサービス広告
(4)
動画素材のないセルフサービス広告
を載せている。
■図表―――No.20
EMI ブランドチャネル
以上がその 4 種類である。
( http://www.youtube.com/user/emimusic?ble
nd=4&ob=4 より)
ブランドチャネルとパートナーチャネルに関し
ては前述した通り、企業ないし個人が Youtube 内
に専用ページを立ち上げることができるサービス
を示している。しかし、ブランドチャネルとパー
トナーチャネルには尐しの違いがあるので、そこ
にここでは言及したい。まず、ブランドチャネル
を開設する場合は、親会社である Google もしくは
Youtube との交渉をすることが求められる。その
ため、なかなか個人でブランドチャネルの開設は
困難であると考えられるため、企業が専用ページ
を持ちたいときには適した形態と言えるだろう。
加えて、ブランドチャネル内では企業のみの動画
だけで作ることが許されているため、一切他の広
14
■図表―――No.21
より効果的な広告が打ち出せるものと定義付けす
Charles Trippy 氏パートナーチャネル
ることが可能。
( http://www.youtube.com/user/charlestrippy?
ここまで説明してきたように、Youtube 上での
blend=1&ob=4 より)
広告では、掲載場所・広告仕様・広告形態には数
10 種類に上る組み合わせが可能なことが理解でき
る。ただし、逆と言えばこの組み合わせでしか
Youtube 内での広告宣伝は出来ないのである。こ
のことを踏まえて、最終的に提案を導出していく。
4.
利用者分析
これまでは Youtube のサイト及びサイトにおけ
赤い丸で囲ってある部分が広告の掲載を表して
る広告の実態についてを調べてきた。しかし、利
おり、EMI ブランドチャネルには広告のスペース
用者の実態には全く触れていない。この利用者分
がないことがお分かり頂けると思う。動画をアッ
析では、既存の資料である「ソーシャルメディア
プロードできる専門ページという面では大きな違
利用実態調査」
(日経 BP コンサルティング 2010
いは見当たらないが、これまで述べてきたことが
年)と「日本のオンラインメディアの現状」
(ネッ
ブランドチャネルとパートナーチャネルとの差違
ト レ イ テ ィ ン グ ス 株 式 会 社 2010 年 ) を 基 に
となる。
Youtube の利用者の実態を明らかにしていく。
それではセルフサービス広告の 2 種類を解説し
まずは、
Youtube への訪問者数の推移と Youtube
ていく。セルフサービス広告とは、一般的に広告
の動画配信サイト全体でのポジショニングを観察
と呼ばれているようなもので、Youtube に代金を
していく。
支払う代わりに、Youtube 内で広告を掲載するこ
とができることを指す。
Youtube 上での広告では、
■図表―――No.22
セルフサービスでは 2 種類の広告を掲載すること
为な動画サイトの訪問者数推移
が可能で、それらが動画ありのセルフサービス広
(「日本のオンラインメディアの現状」(ネット
レイティングス株式会社 2010 年)
)
告と動画なしのセルフサービス広告である。
動画ありのセルフサービス広告は「世界で 2 番
目に大きい検索エンジンである YouTube を活用
し、世界最多の利用者に動画を宣伝することがで
きる」
(Youtube より抜粋)となっており、動画を
Youtube で宣伝できるサービスを示している。
動 画 な し の セ ル フ サ ー ビ ス 広 告 は 「 Google
AdWords を使って、YouTube 上の注目度の高い
場所に配置されるよう、広告のフォーマットを設
定する」
(Youtube より抜粋)とされている。Google
との協力の基、Google AdWords の技術を使用して
15
■図表―――No.23
支持を受けていることも見て取れるのも事実であ
为な動画サイトのポジショニング
る。しかし、約半数を占めているのは、男性・女
(「日本のオンラインメディアの現状」(ネット
性の若年層であることを考慮に入れて熟考してい
レイティングス株式会社 2010 年)
)
くと、Youtube の利用者は男性・女性の若年層(18
~29 歳)と結論付けることが出来ると考える。そ
して、Youtube を利用している人が Youtube 内で
はどのようなオンライン行動属性をしているのか
が円グラフが図表 25 にて表されている。Youtube
は観察者と参加者が全体の 4 分 3 以上を占めてい
ることから、動画見るだけの人ないし動画を見て、
コメントをする人が多いと結論を出すことが出来
る。加えて、クリエーターやコーディネーターと
以上のグラフや図を見てみると、Youtube を訪
いったタイプの訪問者はほとんどいないことが理
問している人数は 2010 年 4 月に尐し減尐している
解でき、観察者や参加者に比べると小数の訪問者
ものの、年々上昇していることが分かる。そして、
がたくさんの動画をアップしていると考えること
他の動画配信サイトと比べても訪問者数は群を抜
が出来る。もちろん、企業が公式、合法でアップ
いて、トップに立っている。またポジショニング
している動画もあるので、一概に述べることは出
を注視してみると、Youtube やニコニコ動画のよ
来ないかも知れない。ただ、図表25の円グラフ
うな動画配信サイトは GyaO!や Ustream とは違い
からは Youtube において消費者(訪問者)は動画
訪問者 1 人 1 人が比較的長い時間サイトに滞在し
を見ることに注力していると言えるだろう。
ており、訪問回数も約 8 回の当たりに位置してい
年齢とオンライン行動属性でまとめると、
て、何度もサイトを訪問していることが読み取れ
Youtube の利用者は若年層の男女が比較的多く利
る。ここから言えること、それは訪問者が他のサ
用していること、Youtube 内での行動は動画を見
イトに比べ多いこと、1 人当たりの利用時間が長い
ることを重視していること 2 点が読み取ることが
こと、1 人当たりの訪問回数が多いことの 3 点が挙
可能である。
げられる。
続いて、Youtube 利用者の年齢面での特徴、ま
た Youtube のサイト上でのオンライン行動属性の
特徴を明確にしていく。
早速、図表 24 を参照して頂きたい。このグラフ
は Youtube を利用している人を年齢別に表してい
るグラフである。このグラフ見ると、男性 18~19
歳(10.6%)
、男性 20~29 歳(10.6%)、女性 18
~19 歳(10.4%)
、女性 20~29 歳(9.2%)という
男女ともに若年層の利用が全体の約 4 割となって
いる。他方、Youtube はほとんど全年代満遍なく
16
■図表―――No.24
YouTube 性年代構成比
(「ソーシャルメディア利用実態調査」
(日経 BP コンサルティング 2010 年)
)
男性18~19歳
男性20~29歳
男性30~39歳
男性40~49歳
男性50~59歳
男性60~69歳
女性18~19歳
女性20~29歳
女性30~39歳
女性40~49歳
女性50~59歳
女性60~69歳
10.6%
1
0%
10.6%
10%
8.0%
20%
10.0%
30%
8.0%
40%
6.4%
50%
10.4%
60%
9.2%
5.8%
70%
7.8%
80%
6.8%
90%
6.3%
100%
―――Mixi 考察
■図表―――No.25
YouTube オンライン行動属性の構成比
(「ソーシャルメディア利用実態調査」
(日経 BP コン
ここでは mixi についての考察を深めるために、mixi
サルティング 2010 年)
)
観察者
参加者
不参加者
13.7%
の広告構造や利用者を分析していく。
クリエーター
コーディネーター
1. Mixi の定義
5.2%
本論分では以下の定義を mixi の定義として進めてい
18.1%
く。株式会社ミクシィの運営する、会員 1000 万人以上
75.8%
を誇る国内最大の SNS(ソーシャルネットワーキングサ
ービス)。
47.5%
フォトアルバムやアンケート、日記に HTML タグを使
うといった拡張機能が利用可能になる 300 円の有料オプ
以上、Youtube に関して利用者視点で見てきた。それ
ション「mixi プレミアム」もある。
から言えることとしては 5 点挙げられることを既存の資
自らのプロフィールを登録すると参加でき、ブラウザ
料を用いて証明することができた。それらを今一度確認
だけで利用できる日記機能や、参加者間でメールが送受
しておく。
信できるメッセージ機能、自分の聞いている曲をリアル
(1)訪問者が他のサイトに比べ多い
タイムにリスト化して公開できる「mixi ミュージック」
、
(2)1 人当たりの利用時間が長い
为要なメディアから配信されるニュースを一覧でき、関
(3)1 人当たりの訪問回数が多い
連した日記を書くことができる「mixi ニュース」、携帯
(4)若年層の男女が比較的多く利用している
電話からミクシィが利用できる「mixi モバイル」、テー
(5)観察者と参加者が 4 分 3 を占めている
マに沿って参加者が集まるコミュニティ機能などがある。
Youtube の利用者は 5 点を併せ持っている消費者が多く
コミュニティは参加者が自由に設立することができ、掲
存在している。
示板を作ったりイベントを企画したりできる。
17
2.収益構造
広告とは、自社製(関連会社および共同事業の場合も含
次に、mixi がどのようにして収入を得ているのかを紹
む)の他アプリを紹介する広告を指す。(mixi ホームペ
介する。Mixi は株式会社ミクシィ mixi,Inc のインター
ージより抜粋)
ネットメディア事業にあたる。この他に、インターネッ
広告掲載の位置については、以下のようになっている。
ト求人広告事業として「Find Job!」というのを展開して
図表のCのフッタ部分とDのアプリ内部になる。
いる。売上高を事業別にみると、mixi の広告収益が全社
Cの部分に掲載できる広告は、
「純広告」
「自社広告」
「ネ
売り上げの約85%を占めている。
(Cnet japan 2008 年
ットワーク広告」
「mixi アドプログラム」
「リワード広告」
の記事より)このことから、広告での収入が多いことが
「アプリ告知広告」です。バナー広告またはテキスト広
分かる。
告を掲載 できる。
Dのアプリ内部の部分に掲載できる広告は、
「リワード
3.広告構造
広告」
「インアプリ広告」
「アプリ告知広告」になる。
PC 版の mixi アプリに掲載できる広告の種類は、以下
また他のタイプでみると、Aのショルダー部分に掲載で
の7種類ある。
きる広告は、
「純広告」
「自社広告」
「ネットワーク型広告」
(1)
「純広告」
「mixi アドプログラム」
「リワード広告」
「アプリ告知広
(2)
「自社広告」
告」です。バナー広告またはテキスト広告が掲載できる。
(3)
「ネットワーク型広告」
(4)
「mixi アドプログラム」
■表―――No.26
mixi 広告掲載位置
(5)
「リワード型広告」
(6)
「インアプリ広告」
(7)
「アプリ告知広告」
mixi アプリとは、mixi 内で動く WEB アプリケーション
サービス。パートナー(法人)もしくはデベロッパー(個
人)の登録を行えば、誰でも mixi アプリの提供を行うこ
とが可能になる。
ここからは7種類の広告を一つずつ説明していく。
(1)純広告とは外部サイト(他社メディア・他社アプ
リ・他社サービス等のこと。
)へ遷移するバナー広告およ
びテキスト広告を指す。
(2)自社広告とは自社サイト(自
社メディア・自社サービス等のこと。
)へ遷移するバナー
■表―――No.27
広告およびテキスト広告を指す。
(3)ネットワーク型広
mixi 広告掲載位置
告とは、各種アドネットワークやアフィリエイトネット
ワーク等を指す。
(4)mixi アドプログラムとは mixi が
公式に提供するネットワーク型広告。
(5)リワード広告
とは、アプリを利用しているユーザーが「広告为の広告
をクリックする」
「広告为のサイトに登録する」等、何ら
かのアクションを起こすことで、そのアプリ内のアイテ
ムを付与したり、mixi 上での仮想通貨を付与したりする
仕組みを指す。
(6)インアプリ広告とは、アプリ内の要
素(アイテム/デザイン等)として、自社/他社の商材・ブ
ランド等が使用されているものを指す。
(7)アプリ告知
18
を5つに分類したもので、これを基に mixi でのオンライ
4.消費者分析
ここでは、mixi の訪問者数、オンライン行動属性、利
ン行動属性を観察する。以下がオンライン行動属性の5
用者の年代構成比という mixi の利用者について分析し
つの分類とその特徴である。
ていく。既存の資料である「ソーシャルメディア利用者
(1)
「コーディネーター」
実態調査」(日経BPコンサルティング2010年)と
ソーシャルメディア上でのコンテンツに広がる
「mixi の訪問者が1000万人を突破、twitter も急成
形に整える。
長を維持」
(ネットレディングス株式会社2010年)を
(2)
「クリエイター」
基に消費者の実態を明らかにしていく。
ソーシャルメディア上でコンテンツを作る
まずは mixi の訪問者数が他のSNSと比較してどの
(3)
「参加者」
くらいいるのかを観察していく。mixi は2004年に開
ソーシャルメディア上でサービスを享受する
始し、2005年に100万人を突破、2006年に5
(4)
「観察者」
00万人を突破、2007年には1000万人を突破し、
ソーシャルメディア上に参加しない
国内最大のSNSとなっている。ネットレイティングス
(5)
「不参加」
株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:千葉
いずれの活動にも参加しないこれらの人たちが
尚志)は、ニールセン・オンライン(Nielsen Online) が
mixi ではどのような割合でいるのかを示したの
提供するインターネット利用動向調査「NetView」の
が図表に表れている。
2010 年 3 月データによれば、訪問者数が2009年 2 月
mixi は参加者と観察者の割合が多い。特に参加者が半
から 160 万人増加し、現在でもユーザーを増やし続けて
数以上を占めていることから、見ているだけではなくて、
いることが分かる。その要因として、2009年 3 月に
自ら何かアクションしている人が多いということになる。
ユーザー登録を行う際、他のユーザーからの招待を必要
mixi の場合の5つに分類すると具体的に次のようにな
としない「登録制」への移行や、テレビ CM の放映など
る。(1)「コーディネーター」はコミュニティでの会話
により訪問者を増やしたことが考えら
のテーマを決める、SNS サイトのコミュニティを立ち上
れる。
げるなどで、(2)「クリエイター」はビデオや写真、イ
このように mixi の訪問者は増加し続け、現在でも多く
ラストなど自分の作品をインターネット上に公開する、
の人に広まっていることが分かる。
(3)
「参加者」は日記を書く、他人の日記や写真にコメ
ントするなどがあげられる。(4)「観察者」は他人の日
■表―――No.28
記や写真を見るといった行動になる。mixi では参加者が
mixi, twitter の訪問者数推移
多いことから、自らも情報や考えなどを発信し、他人と
(「mixi の訪問者が1000万人を突破、twitter も急成
も情報や考えなどを交換し、交流する場として利用して
長を維持」
(ネットレディングス株式会社2010年)
)
いる者が多いことが分かる。
■表―――No.29
mixi ユーザーのオンライン行動属性
(「ソーシャルメディア利用者実態調査」(日経BPコン
サルティング2010年)
)
8.70%
7.10%
コーディネー
ター
クリエイター
参加者
32.20%
観察者
次に mixi のオンライン行動属性を観察していく。オン
75.40%
ライン行動属性とは、ネット利用者のネット上での行動
19
不参加
最後に mixi の利用者はどのような性年代層になって
⑤―――消費者分析
いるのかを観察していく。
ここからソーシャルメディアの消費者分析に入ってい
図表を見てみると、男性(47.9%)、女性(52.
く。消費者分析を行うためのアンケートを取る際、ソー
1%)となっており、男女での大きな差は見られない。
シャルメディアと言うのでは広すぎるため、抽象的にな
図表の年代構成比を見ると、20~24歳(33.8%)
、
ってしまい、消費者の実体を見ることができないと考え
25~29歳(24.7%)となっており、20 代が全体
た。そこでここでは前章まででソーシャルメディアの代
の約半数を占めている。ここから、mixi では20代の人
表例として挙げた mixi と youtube の消費者に関して分析
達が为な利用者になっていることが分かる。
する。この二つのものの特徴からソーシャルメディアの
以上 mixi のオンライン行動属性と年代などをまとめ
消費者全体に言えるであろうことを導き出そうと思う。
ると mixi の利用者は次の3点を挙げることができる。
ここでは mixi と youtube に分けて質問を設定し、それ
(1) SNS の中で訪問者数が多い
ぞれについて消費者に回答していただいた。なお、今回
(2) 20代の男女がメインユーザーになっている
のアンケートの回答者の基本データとしては全体の母体
(3) 参加者が半数以上を占めている
数としては 128 人、男 48 人女 70 人、年齢層は 10 代 12
よって、自分で日記を書いたり、他人の日記や写真に
人 20 代 116 人となっている。
コメントするなどといった行動をとる20代の男女が为
まずは youtube について見ていく。
「youtube 内の広告
な利用者であると言うことができる。
に注目しますか?」という質問に対する回答を表したの
が下のグラフである。
■表―――No.30
mixi の男女構成比
■表―――No.32
(「ソーシャルメディア利用者実態調査」(日経BPコン
youtube 内の広告に注目するか
サルティング2010年)
)
パソコンユーザーの
男女構成比
52.10 47.90
%
%
男
女
83%もの人が注目しない、又はあまり注目しないと回
■表―――No.31
答していた。ここから You tube の広告への注目度がそも
mixi の年代構成比
そも低いということがわかった。注目度の低さが 1 つの
(「ソーシャルメディア利用者実態調査」(日経BPコン
課題として挙げられる。ここでさらにあまり注目しない
サルティング2010年)
)
と回答した人に「どのような広告なら注目しますか?」
という質問を設けた。下のグラフがその回答を表してい
パソコンユーザーの年
齢構成
1.90% 1.60%
3.70%
9.70%
8.10%
る。
18~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
24.70
%
16.40
%
33.80
%
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50代以上
20
■表―――No.33
■表―――No.35
youtube 内でどのような広告なら注目するか
youtube 内でどのような広告ならクリックしたいか
ここでは興味ある商品やサービスが 49%、信憑性があ
ここでは興味ある商品やサービスが 34%、目立つ位置
るものが 24%という結果になった。ネット広告というこ
にあるものが 23%、出演者が好きが 19%と言う結果がで
とで信憑性が重要であることもわかったがそれ以上に興
た。ここから広告の位置も大切だが、扱う商品や出演者
味ある商品やサービスであるかないかというのがクリッ
などその内容も注目するかしないかに大きく影響するこ
クするかしないかを左右する重要な要素であることがわ
とがわかる。次に「youtube 内の広告をクリックします
かった。
か?」という質問で実際にクリックするのか聞いてみた。
youtube に関する質問は以上である。今まで出して
下のグラフがその回答である。
きた内容をまとめると、mixi 広告の問題点としては注目
■表―――No.34
度が低いこと、そしてクリックする人がほとんどいない
youtube 内の広告をクリックするか
ということが挙げられる。そして注目度を上げるため、
また実際にクリックさせるためには広告を目立たせると
いうことも必要だがそれ以上にその広告が消費者の興味
ある商品やサービスについてのものであるということが
必要であるという結果が出た。
次に mixi に関しての質問を見ていく。
「mixi 内の広
告に注目しますか? 」という質問に対する回答を表した
のが下のグラフである。
■表―――No.36
mixi 内の広告に注目するか
グラフを見てわかる通り、実に 99%の人がクリックし
ない、あまりしないと回答した。ここから youtube の広
告は注目度も低いが実際にクリックとなるとほとんど全
ての人がクリックしないということがわかる。クリック
する人がほとんどいないという現状も 1 つの課題として
挙げられる。ここでさらにクリックしない・あまりしな
いと回答した人に「どのような広告ならクリックしたい
と思いますか?」という質問を設けた。下のグラフがそ
の回答になっている。
ここから 77%の人が注目しない・あまり注目しない
21
と回答しており、mixi においても広告への注目が低いと
クリックしたいと思いますか?」という質問に対する回
いうことが挙げられ、課題として挙げられる。次に注目
答を表したものが下のグラフである。
しない・あまり注目しないと回答した人に対して設けた
■表―――No.39
「どのような広告なら注目しますか?」という質問に対
mixi 内でどのような広告ならクリックするか
する回答を表したのが下のグラフになっている。
■表―――No.37
mixi 内でどのような広告なら注目するか
ここでは好きな商品であることが 39%となっており、
圧倒的に多いことがわかる。ここからクリックされるた
めには扱う商品が重要であるということがわかる。
以上が mixi に関する質問である。これまでをまとめ
ると、mixi 広告は注目度が低いこと、実際にクリックさ
ここではたまたま目に入ったものが 37%、興味ある商
れることが尐ないことが課題として挙げられる。そして
品やサービスが 30%となっており目立つことと広告内容
注目度・クリックされる頻度を上げるためには興味ある
が消費者から注目されるために重要であるということが
商品を扱うことが必要であることがわかった。
わかる。次に
これまで mixi と youtube について見てきたが、問題
「mixi 内の広告をクリックしますか? 」という質問
点、またその改善点は同じであった。注目されず、そし
に対する回答お表したのが下のグラフである。
てクリックされないこと、またその改善方法としては扱
■表―――No.38
う商品・サービスを興味あるものにするということであ
mixi 内の広告をクリックするか
る。ソーシャルメディアの代表例として挙げたこの2つ
の問題点、改善方法が同じであることからこれはソーシ
ャルメディア全体に対しても言えることであると推測で
きる。よって次章提案ではこれをソーシャルメディア全
体の問題点また改善方法と捉え、この点を改善できるよ
うな提案を考えていく。
⑥―――提案
ここでは、消費者分析によって出た結果からソーシャル
メディア上での効果的なネット広告を提案していく。
クリックしない・あまりクリックしないと回答した人
1.新消費者行動
は 87%にものぼり、注目する人も尐ないがクリックする
人はそれ以上に尐ないということがわかる。これも課題
消費者分析の結果から、ネット広告に対し、
「注目しな
として挙げられる。ここでクリックしない・あまりクリ
い人」
、
「クリックしない人」が mixi,youtube 共に多く、
ックしないと回答した人に設けた「どのような広告なら
ネット広告に対して消費者は積極的に行動していないこ
22
とが分かった。その理由としては、
「興味を持っていない」
者分析の回答では「ネット広告は印象がうすい」、
「ネッ
といった意見がほとんどであった。
ト広告自体あるのを知らなかった」、「コンテンツを利用
よって、提案の目的は、ネット広告に対し、興味を持っ
することが目的なので目に入ってない」などといったネ
ていない人に対して興味を持たせることとする)
ット広告の存在自体が気づかれていない、もしくは知っ
興味を持っていない人たちに対しどのようにして興味
ていてもインパクトに欠けてしまっていることが分かる。
を持たせるかというと、消費者分析の結果より注目する
そこで、消費者にネット広告の存在を知らせるために、
ネット広告やクリックするネット広告というのは「商品
「音を鳴らす」、「色を派手にする」、「動きのあるものに
やサービスに興味があるもの」という回答がほとんどで
する」といった視覚や聴覚に訴えることがまず必要であ
あった。このことから消費者は自分の興味あるものであ
ると考えた。
ると反応する(=興味がわく)ということになる。また、
今までのネット広告というのは企業が一方的に情報を流
「Interest」
すだけであったが、そこに消費者も加えるような形の広
ここでは、ネット広告の存在に気づいてくれた消費者
告にすればより身近で興味のわくような広告になるので
に対し、興味を持たせるということであるが、先ほどの
はないかと考えた。
消費者分析の結果より、消費者が興味を引くネット広告
そこで私達は新しい消費者行動論を導き出した。それ
は自分の興味ある商品やサービスといったものであった。
は、企業に消費者も加わることができる「AIPSA」であ
自分の興味あるものにしか反応しないということを踏ま
る。消費者行動論の歴史で紹介していたように今の時代
えて、自分が興味ある動画や友達と SNS で会話していた
はネットの時代になり消費者の行動は「AISAS」になっ
らそのことに関連したネット広告が掲載されるような仕
ていると言われている。ここから、今後の消費者行動は、
組みをつくる。例えば SNS であったら、コミュニティな
P=participate、つまり消費者も広告に自ら参加するこ
どで、アイスの新商品についての話題がされていたら、
とという行動が生まれるという ものである。この P
アイスに関連した広告が掲載されるというものである。
が今後の消費者行動の特徴を現すものになるのである。
これによって、自分の興味あるものが出てくるので、興
ネット広告における消費者行動論「AIPSA」を一つずつ
味がないといって広告を見ないことは回避でき、興味を
説明すると以下のようになる。
持ってくれる消費者が広告をみてくれる可能性は高い。
「Attention」
→
ネット広告に注目する
「Interest」
→
ネット広告に興味を持つ
「Participate」
「Share」
「Action」
→
→
→
「Perticipate」
ネット広告に参加する
ネット広告に興味を示してくれたところで、実際にク
他人とネット広告について
リックしてもらうために効果的な広告が必要になる。そ
実際に広告の商品・サービスを
こで消費者も参加できるような広告内容にすることでク
購買する
リックしてもらう。広告内容の例としては、商品・サー
ビスが販売されるまでのプロセスに消費者も関わらせ、
2.提案内容
一回の広告で終わりにするのではなく、シリーズ化する
ここから、上の消費者行動論を元にそれぞれの段階に
ような広告にする。こうすることで、消費者に参加した
おいて提案を考えていく。
いという意識を生ませるのである。具体的に外食産業で
この提案のテーマとしては、
「消費者参加型のネット広
ある企業が広告を打つという設定で考えてみる。広告の
告」ということでこの内容に沿って提案を進めていく
第一弾としては、まず商品を決定してもらう。この投票
こととする。
により、多く票を勝ち取った商品が商品化されるのであ
「Attention」
る。
そもそもネット広告を目に入るようにしてもらわない
商品化が決まったら、第二弾として、選ばれた商品の
と興味も起きないし、クリックもしてもらえない。消費
商品名を考えてもらう。広告で商品名を募集し、ある程
23
度集まったら企業側でいくつかに厳選してもらい、その
■イメージ図
選ばれたものの中でさらに消費者にどれが一番良いかを
投票してもらう。
第一弾
そして最後に第三弾として、値段を投票により決定する。
「商品を決めよう」
販売したい商品に今すぐクリック!!
こうして、投票によって選ばれた商品は実際に商品化さ
れ、販売されるようになる。このように商品を実際に商
品化するまでに消費者を関わらせることで、自分の興味
あるものだから関わりたいといった意識を持ち、広告に
クリックしてもらうことを促すのである。
第二弾「選ばれた商品の商品名を募集→投票」
第一弾で選ばれた商品に、消費者自ら商品名を考えても
「Share」と「Action」に関しては、このような参加型
らい、広告を通じて募集。のちに、その中から厳選され
の広告により予想される効果を考える。
たもので投票を行う。
「Share」
参加型の広告によって、話題性が生まれソーシャルメ
■イメージ図
ディア上で口コミが広がる。
「Action」
第二弾
実際に自分が関わった商品であるからすでに興味はあ
「商品名を募集」
今すぐクリック!!
り、購買に結びつく可能性がある。
ここでもう一度、参加型広告の提案内容を図式化し、分
かりやすく説明する。
第二弾
「Attention」
,
「Interest」
「商品名を決めよう」
今すぐクリック!!
【ソーシャルメディア上で会話されている内容や動画関
連に合わせて商品・サービスの広告が出てくる】
↓
「Participate」
【参加型広告を作り、消費者にも広告に投票してもらう
ことで参加してもらう】
第三弾「商品の値段設定」
最後に商品の値段を投票によって決定する
例)広告のシリーズ化
■イメージ図
「商品の販売までのプロセスに消費者を関わらせる」
第三弾
第一弾「商品の決定」
「値段を決めよう」
今すぐクリック!!
三つのまだ店頭販売されていない商品を用意して、気に
入ったものに投票してもらう。一番多く投票された商品
\600 \800 \1000
を商品化する。
24
↓
■表―――No.41
「Share」
自分で選んだ商品が投票によって商品化されたら買う
ソーシャルメディアを使ってリアルタイムに情夫を交
か?(しない1~5する)
換でき、口コミが広がる。
↓
「Action」
自分も関わった商品で興味を持ち、購買へ
今後の展望としては youtube,mixi だけでなく他のソー
シャルメディアの媒体にも応用するようにする。その理
由は、単純接触理論にもあるように頻繁に目につけても
らうことで、興味をわかせることにより、より注目させ、
ク リ ッ ク さ せ る よ う に す る 。 単 純 接 触 効 果 ( mere
exposure effect/メア・イクスポウジャー・エフェクト)
自分で参加する広告があったらクリックするかどうか
とは、 『接触を繰り返すと、印象が良くなり、好意が芽
という質問ではクリックしない・あまりクリックしない
生える』 という心理効果のことで、約 40 年前の 1968
と回答した人は全体の 39%だった。消費者分析の章でソ
年に米国の心理学者であるロバート・ザイアンスにより
ーシャルメディアの広告をクリックしたりあまりクリッ
提唱された。よって、このような効果により、ほかの媒
クしないと答えたのは 8 割を超えていたが、参加型にす
体にも応用していうことで更なる発展が望めると考えら
ることでクリックしない人が大幅に減ったことがわかる。
れる。
ここから参加型広告にすることでソーシャルメディアの
広告へのクリックの回数の増加が見込める可能性がある
3.検証
ことがわかる。また、自分で選んだ商品だったら買うか
今回私たちが提案する参加型広告が本当に有意義なもの
という質問頄目では 68%の人が買うと回答している。こ
であるのか検証するため、消費者にアンケートを行った。
のことから自分たちが提案するこのこの広告を実際に取
下の二つのグラフがその結果となっている。
り入れ、消費者に参加させることで商品購入に至る可能
■表―――No.40
性が見込めるということがわかる。
自分で参加する広告があったらクリックしますか?
よってこれらのアンケートから私たちの提案の有効性
(しない1~5する)
が示せたということが言える。
⑦―――おわりに
私たちは本論文において、ソーシャルメディアにおけ
る広告に対しての利用者行動を中心に研究をし、利用者
が注目およびクリックをする回数が増えると考えられる
提案を導出した。不況によるテレビ広告の衰退をスター
トラインとし、広がっていった広告業界の低迷とインタ
ーネット利用者数の増加を元に広がり続ける消費者同士
がコミュニケーションを取れるソーシャルメディアサイ
トとの最適な融合を発見するために、広告業界はもちろ
25
んソーシャルメディア業界、利用者の研究に邁進してき
ガイド』アスキー
た。ソーシャルメディアの利用者は年々上昇しているこ
とからも、広告媒体としてソーシャルメディアに着目し
湯川鶴章[2007]『爆発するソーシャルメディア』ソフト
たことにより、テーマにある通り将来性を含み、そして
バンククリエイティブ
広告はほぼすべての商品ないしサービスに必要とされる
プロモーションであるため、汎用性という面でも有益な
グロービス・マネジメント・インスティテュート[2005]
研究であると確信している。その上、利用者の行動特性
『MBA マーケティング』ダイヤモンド社
や広告に対しての行動特性を導き出すこともでき、興味
というワードを引き出すことに成功し、それを元に提唱
電通
した提案も有用なものであると考える。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2005/20050060
しかし、興味という部分が非常に曖昧であり、個人的
ニュースリリース
217.html
な感情を伴っているものであるため、より細部に渡り興
味の解明や興味の要素、牽いては興味の正体といったと
統計局
『家計調査』
http://www.stat.go.jp/
ころまで踏み込めていたら、より有意義な研究となりえ
るとも思われる。これが今後の課題として、ほかの研究
博報堂調査
『消費意欲指数』
においても曖昧なもののコアを捉えることを念頭に精進
http://www.hakuhodo.co.jp/news/
していきたい。
[2010] 『ソーシャルメディア利用実態調査』 日経 BP
コンサルティング
参考文献
日経広告研究所
[2010]
[2010] 『
「日本のオンラインメディアの現状』 ネットレ
『基礎から学べる広告の総合
口座』日本経済新聞出版社
イティングス株式会社
和田充夫・恩蔵直人・三浦俊彦[2001]『マーケティング
[2009] ブログ・SNS 経済効果の推測
総務省
戦略』有斐閣アルマ
『インターネット検索エンジンの現状と市場規模等に関
白井義男[2003]『サービス・マーケティングとマネジメ
する調査』
総務省
ント』同友館
株式会社ミクシィ HP mixi.co.jp/
野口智雄[2007]『マーケティング基礎 第2版』日経文庫
グリー株式会社 HP www.gree.co.jp/
松村明・池上秋彦・金田弘・杉崎一雄・鈴木丹士郎・中
嶋尚・林巨樹・飛田良文[2006]『大辞泉 増補・新装版』
小学館
株式会社 DeNA HP http://www.dena.jp/
SE 編集部[2007]『SNS の研究 / SE 編集部編』翔泳社
YouTube http://www.youtube.com/
庄司昌彦[2007]『地域 SNS 最前線 : ソーシャル・ネット
ワーキング・サービス : Web2.0 時代のまちおこし実践
26
補録―――アンケート調査票
アンケート基礎情報
期間:2010 年 9 月 21 日~9 月 25 日
有効回答数:113 名
調査为体:無形財班 松崎班 4 名
抽出方法:無作為抽出
調査対象:10 代・20 代男女
調査方法:紙アンケート・インターネットアンケート
質問内容:Youtube 及び Mxi 内での行動特性、広告に対しての行動、参加型は興味をもたらすのかなど
“Youtube 内での広告についてのアンケート”
現在私たちは立教大学有馬ゼミナールで広告業界について研究をしています。その一環と
して、ソーシャルメディアにおける広告に関してアンケートを作成しました。そこで利用者の
方々の意見を頂戴したく、アンケートにお答え頂きたいと考えます。是非ご協力お願い致しま
す。なおこのアンケートは本研究以外での使用はありません。
性別:
年齢:
男 ・ 女
Q1)あなたは Youtube をどのように利用していますか? 当てはまる数字を右の□の中にお書きください。
A.
①動画の作成/アップ・自分のページを作る
②動画にコメント/評価する・動画のリンクをブログなどに貼る・動画を載せる
③動画見る
Q2)Youtube 内の広告に注目しますか?当てはまるものに○をしてください。
全く注目しない ・
あまり注目しない
・
たまに注目する
・
よく注目する
Q3) (よく・たまに注目する方にお聞きします)注目する理由は何ですか?
Q4)
(あまり注目しない・注目しない方にお聞きします)注目する理由は何ですか?
Q5) Youtube 内の広告をクリックしますか?当てはまるものに○をしてください。
クリックしない ・
あまりクリックしない ・
たまにクリックする ・
よくクリックする
Q6)クリックするのはどんな広告ですか?当てはまるものに○をしてください。(複数回答可)
27
サムネイル(多数の画像を一覧表示したもの)が面白い
出演者が好き ・
興味のある内容 ・
・
目立つ位置にあった
サイズが大きいもの ・
宣伝文句が興味深かった
たまたま目に入った
Q7) 最近 Youtube を利用していて、面白い・記憶に残っている広告はありますか?ありましたら、お書きください。
Q8) 面白い・記憶に残っている理由は何ですか?(複数回答可)
ストーリーがよかった ・
映像がよかったから ・
Q9)
出演者が好きだったから ・
商品やサービスに興味があったから
音/音楽がよかった ・ 話題にあがったから ・
サイズが大きかった
友達などに教えたくなる広告・キャンペーンはどういったものですか?(複数回答可)
商品が好きなもの ・
協力してほしいもの ・
ストーリー性があるもの
好きな芸能人などが出ているもの ・話題にあがっているもの ・映像が印象的なもの
音楽が印象的なもの
“Mixi 内での広告についてのアンケート”
Q10)あなたは Mixi をどのように利用していますか? 当てはまる数字を右の□の中にお書きください。
①コミュニティを立ち上げる・コミュニティのトピックを作る・イベントや活動の企画や運営をする
②コミュニティで質問などに回答する・コメントのやり取りをする・日記を書いて公開する
③日記などを読む・写真や動画などを見る・コミュニティに投稿された意見を読む
Q11)Mixi 内の広告に注目しますか?当てはまるものに○をしてください。
全く注目しない ・
あまり注目しない
・
たまに注目する
・
よく注目する
Q12) (よく・たまに注目する方にお聞きします)注目する理由は何ですか?
Q13)
(あまり注目しない・注目しない方にお聞きします)注目する理由は何ですか?
28
A.
Q14) Mixi 内の広告をクリックしますか?当てはまるものに○をしてください。
クリックしない ・
あまりクリックしない ・
たまにクリックする ・
よくクリックする
Q15)クリックするのはどんな広告ですか?当てはまるものに○をしてください。(複数回答可)
目立つ位置にあった ・
出演者が好き ・
動きがあるもの
興味のある内容 ・
・ たまたま目に入った
サイズが大きいもの ・
宣伝文句が興味深かった
Q16) 最近 Mixi を利用していて、面白い・記憶に残っている広告はありますか?ありましたら、お書きください。
Q17) 面白い・記憶に残っている理由は何ですか?(複数回答可)
ストーリーがよかった ・ 出演者が好きだったから ・ 商品やサービスに興味があったから ・ 映像がよかったから ・ ア
プリを使って参加できるものだったから ・
話題にあがったから
Q18) 参加型広告(商品に投票が出来る、企画に参加できるなど)の場合、普通のただ見る広告よりも興味が湧き、クリック
することが増えると思いますか?
はい・いいえ
Q19) 上記の質問の理由はなんですか?
29
以下のアンケートは、提案の検証として行った。
アンケート基礎情報
期間:2010 年 11 月 5 日~11 月 7 日
有効回答数:113 名
調査为体:無形財班 松崎班 4 名
抽出方法:無作為抽出
調査対象:10 代・20 代男女
調査方法:紙アンケート・インターネットアンケート
質問内容:Youtube 及び Mxi 内での行動特性、広告に対しての行動、参加型は興味をもたらすのかなど
<参加型広告・・・商品企画に携わろう!!>
広告は全部で三段階になっており、その中で商品、ネーミングなどを広告にクリックすることによって決
まっていきます。最終的には商品化され、実店舗で販売することになります。
第二弾
第一弾 「商品を決めよう」
「商品名を決めよう」
第三弾
今すぐクリック!!
販売したい商品に今すぐクリック!!
「値段を決めよう」
今すぐクリック!!
\600
Q7.自分で参加する広告があったらクリックしますか?
しない
する
1
2
3
4
5
Q8.投票型の広告を友人や家族などに伝えたいと思いますか?
伝えない
1
伝える
2
3
4
5
Q9.自分で選んだ商品が投票によって商品化されたら買いますか?
買わない
1
買う
2
3
4
30
5
\800
\1000
Fly UP