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企業的農業経営体の育成(PDF:975KB)

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企業的農業経営体の育成(PDF:975KB)
企業的農業経営体の育成
輸入苗使用の技術確立による高品質コチョウラン生産
経営体名 黒臼 秀之
市町村 さいたま市 さいたま農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模 コチョウラン 6,600㎡
(2)労働力 家族 3人(経営主、妻、母)、
従業員 6人、雇用 50 人
(3)主要資本装備 温室(冷暖房施設)、
フォークリフト、直売所
2 経営体の特徴
(1)台湾等で生産されたコチョウラン苗を輸入し、安
定したリレー栽培※1を確立している。
(2)オリジナル品種である白色大輪や有色中輪品種等
を生産し、多様な需要に対応している。
(3)作業体系のマニュアル化や作業責任者の配置等に
より、雇用労力の効率的な活用や出荷品質の安定化
を図っている。
3 経営発展のポイント
(1)平成3年、市場価格が低迷したため、コスト低減
を図ろうと輸入苗の使用を開始した。自園の温室環
境を台湾の苗生産環境に合わせ、環境変化によるス
トレスをかけないようにして、花着き・花持ちのよ
い品を生産する技術を確立した。
良質な苗を安定的に確保するため、台湾へ行き、
技術指導や出荷量の調整をきめ細かく行っている。
(2)平成 16 年、販売会社を設立し、用途別(ギフト、
ホームユースなど)の商品提案、運搬や展示に便利
な出荷箱の開発、イベント等への出展など、需要の
開拓、販路の拡大に努めている。
(3)平成 19 年、消費者ニーズの把握と、将来の洋蘭
直売所外観と商品
愛好者を増やすために直売所を設置し、地域住民との積極的な交流を行っている。
4 普及活動の関わり
(1)経営開始や拡大に当たり、制度資金の活用支援を行った。
(2)農業経営セミナーを始め各種講演会を企画し、経営改善を支援した。
(3)'07 ジャパンフラワーフェスティバル(JFF)への出展支援や、地元デパートでの
販売促進活動等の企画・推進を行った。
(4)家族経営協定の締結を支援した。
※1 効率的な生産のため、生育ステージ別に管理を専門に行う生産者に依頼して栽培する方法。
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企業的農業経営体の育成
機械導入による省力化で露地野菜経営の発展を目指す
経営体名 吉田 昌男
市町村 所沢市 川越農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模:露地畑 180a
(2)作目:ほうれんそう、さといも、にんじん等
(3)労働力:3人(男1人、女2人)
(4)主要機械:トラクター、にんじん収穫機、
にんじん選別機
2 経営体の特徴
(1)堆肥、緑肥を利用した土づくりを行い、地力の増
進に努めている。
(2)畑のローテーションと労働力配分を考えた品目の
収穫機で春にんじんを収穫
選択により、連作障害を回避した安定生産に努めている。
(3)市場出荷に加え、直売所での販売も行い、地元消費者との交流に努めている。
(4)農薬の使用を極力減らす等、消費者を意識した環境に優しい作物の生産に努めている。
(5)研修会等に積極的に参加して情報収集に努めるなど、常に新しい動きに目を向け、新
規品目の試作等を積極的に行っている。
3 経営発展のポイント
(1)平成 19 年に補助事業を活用して、にんじんの収穫・選別機械を導入したことで、多
くの労力、労働時間を必要とした収穫選別の手間が大幅に軽減された。その結果、作付
面積を拡大することが可能になり、輪作体系の一翼を担う作目として、にんじんのウエ
イトは大きくなっている。
(2)省力化により、余った労働力を他の作物に振り向けることができるようになった。
(3)露地野菜生産への気象の影響を回避するため、かん水施設等を整備するとともに、目
的に応じた被覆資材の利用、肥料の選択など、状況に応じたきめの細かい栽培管理を行っ
ている。
4 普及活動の関わり
(1)補助事業の導入計画から、施設機械を活用した経営改善まで継続性して支援を行って
いる。 (2)機械の実演会、資材の検討、新品種の試作等をJAいるま野にんじん部会と協力して
行い、にんじんの安定生産を進めている。
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企業的農業経営体の育成
果樹直売と観光いちごの複合経営
経営体名 小谷野果樹園
市町村 飯能市 川越農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模
ぶどう 63a(露地 40a、雨よけ 23a)
施設いちご 1,755㎡
露地野菜 40a
(2)労働力
家族 4人 (経営主夫妻、後継者夫妻)
(3)主要資本装備
鉄骨ハウス(いちご)1棟 1,755㎡
後継者と観光いちご園
雨よけハウス(ぶどう)1棟 23a
2 経営体の特徴
幹線道路沿いに立地するという好条件を活かして、長年ぶどう・なしの生産直売を行っ
てきたが、年間の労働力の平準化による経営の効率化を図るため、平成 20 年になし栽培
を施設いちご栽培へ転換した。こまめな観察・栽培管理により農薬の使用回数を削減した
栽培を実践しており、平成 15 年にはエコファーマーに認定されている。
3 経営発展のポイント
(1)昭和47年からぶどう栽培を開始した。昭和62年には後継者が就農し、なし栽培(50a)
を開始した。昭和 63 年にはぶどうの栽培面積を拡大するとともに、雨よけ栽培施設を
導入し、品質の向上を図った。
(2)有望な品種を積極的に導入し、全量を直売(一部は観光摘み取り)により販売してい
る。はがきで開園時期を PR するほか、ホームページ(http://www.koyano.to/)を
開設して品種ごとの販売開始日などの情報発信を行い、顧客の確保に努めている。
(3)果樹2品目の栽培は労働力が競合することから、後継者が担当していたなし園をいち
ご高設栽培に転換することを決断した。平成 20 年秋からいちご2品種(章姫、紅ほっぺ)
の栽培を開始し、観光いちご園とぶどう園の複合経営を目指している。
4 普及活動の関わり
(1)ブドウの無核化・剪定技術や病害虫防除など果樹栽培全般の支援を行った。
(2)環境に優しい新技術の導入など、エコファーマーの認定を支援した。
(3)いちご栽培施設導入の際の制度資金の活用、導入プラント・経営改善方策について支
援した。 70
企業的農業経営体の育成
有機農業の里に新規参入から法人化
経営体名 ㈱風の丘ファーム
市町村 小川町 東松山農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模 水田 57a、畑 300a、鶏 200 羽
(2) 作 目 水 稲 57a、 小 麦 20a、 大 麦 30a、 大 豆
40a、露地野菜 250a、施設野菜 10a
(3)労働力 7人(経営主、妻、従業員)
(4)主要資本装備 パイプハウス 300㎡、トラクタ4
台、田植機 1/3 台、コンバイン1台、乾燥機1台、
2tトラック1台、軽トラック1台、管理機2台
2 経営体の特徴
(1)主穀作(水稲・小麦)と野菜、養鶏を組み合わせ
た有畜複合の循環型農業に取り組み、年間約 60 品目の少量多品目栽培と輪作体系によ
る有機栽培を実践している。
(2)グループでの共同販売と個人宅やオーガニックレストラン等への宅配など多方面に販
売ルートを確保し、有利販売を行っている。
(3)就農準備校等から研修生を積極的に受入れ、地域の新規就農者確保に貢献している。
3 経営発展のポイント
(1)霜里農場(金子美登氏)での有機農業の研修を経て、昭和 59 年に新規就農した。
(2)遊休農地を借り、開墾、整地し有機農業に取り組むという一連の地道な努力を重ねた
ことにより、地域の信頼を得て規模拡大につなげた。
(3)少量多品目栽培により年間を通して農産物を生産、顧客を確保し有利販売につなげた。
また、グループでの共同販売に取り組み、自然食品店等へ販路拡大を図った。
(4)露地栽培主体から施設栽培を導入し、収穫期の延長や端境期の商品確保を図った。
(5)研修の受入体制を充実し新規就農を支援するとともに、平成 20 年に株式会社を設立
し、販路拡大や農産加工の導入など経営安定を図った。
4 普及活動の関わり
(1)有機栽培の生産安定に向けて、土着天敵の活用方法や土壌診断、栄養診断等による施
肥改善について助言指導した。
(2)規模拡大に伴う施設・機械等の整備には、制度資金の相談や経営改善計画の策定を支
援した。
(3)関係機関と連携し、個別相談や経営セミナーの実施により法人設立を支援した。
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企業的農業経営体の育成
食事処と組み合わせた観光農業経営
経営体名 池田 和好
市町村 横瀬町 秩父農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)作目及び経営規模
プラム 130a
原木しいたけ 7,000 本
いちご 5a
(2)労働力 3人(常時雇用1人含)
(3)主要資本装備
休憩施設1棟、いちごハウス 5a、
しいたけハウス 50 坪、トラック(2t1
台、軽 3 台)、クローラ運搬機 2 台、
ユンボ 1 台、動力噴霧機 1 台
2 経営体の特徴
(1)プラム、しいたけ、いちごを組み合わせた観光農業を展開している。
(2)自家農産物を活用した食事処(きのこ茶屋)も経営し、観光客の幅広いニーズに応え
ている。
(3)観光直売に加え、道の駅「果樹公園あしがくぼ」で販売するなど複数の販路を開拓し
ている。
(4)「芦ヶ久保果樹公園村」の中では一番標高の高い位置にあり、他の園より遅い時期ま
で収穫体験が楽しめる。
3 経営発展のポイント
(1)林業としいたけ栽培の経営に加え、昭和 51 年にプラム 20a を植栽し、観光果樹栽培
を開始した。
(2)平成 11 年に後継者が就農し、芦ヶ久保に道の駅が整備されたことから、規模の拡大
をすすめ、増大する観光ニーズに応えてきた。
(3)経営の柱となるプラムは、市場にほとんど流通しない品種「大石中生」(おおいしな
かて)を栽培、観光客の人気を集め、横瀬町の特産になっている。
(4)しいたけは、年間を通じて収穫できる体制をとり、摘み取りや予約の顧客のみで完売
している。
4 普及活動の関わり
(1)結実を安定させるため、プラムの人工授粉技術の導入を支援し、商品化率の向上を図っ
た。
(2)プラムでは例の少ない有袋栽培技術により、カメムシによる被害の低減を支援した。
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企業的農業経営体の育成
知的財産権を活用しオリジナル商品の有利販売を行う鉢物経営
経営体名 KEN FLOWER
市町村 美里町 本庄農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模
鉄骨ハウス 2,604㎡
パイプハウス 495㎡
露地
(2)労働力
1,000㎡
家族2人(夫妻)、 雇用5人
2 経営体の特徴
(1)主力品目であるマーガレットは、高い栽培技術に
よりピンクの発色を向上させ、商標「さくらべーる」
を取得するなど差別化を図り、オリジナル商品とし
マーガレット「さくらべーる」と小林氏
て消費者から高く評価されている。
(2)環境にやさしい農業に積極的に取り組み、鉢物栽培では地域で初めてエコファーマー
の認定を受け、安心して室内に飾れる鉢物生産に努めている。
(3)非農家からの新規参入という経歴から、ゆとりある農業経営を実現したいという強い
願いがあり、家族経営協定を締結して夫婦交代制の休日を設け、役割分担を明確にする
など協力体制は万全である。
3 経営発展のポイント
(1)脱サラし本庄市の鉢物農家で研修後、経営を開始
した。制度資金を活用し計画的な規模拡大により栽
培環境を整え、無駄な作業を省く効率的な作業体系
を工夫している。
(2)経営の主軸であるマーガレットは、鮮明な花色に
こだわった栽培方法により市場から高い評価を得
た。既存の栽培品種はパテントがないことから、差
別化を図るため商標を取得し、有利販売につなげて
いる。
研究会で実施している栄養診断
(3)児玉郡市温室鉢物研究会に加入し、会員との栽培技術等の情報交換、消費者との交流
及び販売戦略の研究などに取り組む。また、ポインセチア栽培ではリアルタイム土壌診
断及び栄養診断を実施し、施肥管理技術の向上により高品質生産が図られた。
4 普及活動の関わり
(1)氏の経営理念に応じて、就農3年目ながら家族経営協定をすすめ、締結に至った。
(2)研修会などを通じて、知的財産権を活用した販売戦略について情報提供を行った。 また、弁理士を介して商標取得をすすめ、オリジナル商品の有利販売に繋げた。
(3)栄養診断結果に基づくポインセチアの施肥改善をすすめ、品質向上が図られた。
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企業的農業経営体の育成
新規作物の導入による新規参入経営体の育成
経営体名 農業生産法人 埼玉福興株式会社
市町村 熊谷市 大里農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模
畑 200a(全て借地)
(2)作目
サラダほうれんそう(水耕) 1,000㎡
アピオス 50a オリーブ 30a
白菜 70a
玉葱 20a
ジャガイモ 20a
(3)労働力
収穫間近のサラダほうれんそうと
新井社長(右から 2 人目)
役員 3人 社員 8人
(4)主要資本装備
トラクタ1台、鉄骨ハウス2棟
2 経営体の特徴
(1)知的障害者援護施設としての側面を持ちながらも、経営に適した作物を選定し、障害
の程度に応じた作業体系を構築することで、農業生産法人として利益が出せる経営を
行っている。
(2)水耕ほうれんそうを基幹としつつ、インカのめざめ(馬鈴薯)やアピオス※1など新
規作物の導入により、独自性を発揮し、安定した収入を確保している。
(3)露地栽培では、輪作と有機質肥料を活用し、安定的で安全安心な生産を心がけている。
3 経営発展のポイント
(1)まとまった遊休農地を借りることができたため、短期間で経営規模の拡大を進められ
た。さらに、遊休農地解消と生産拡大で地域に貢献でき、周囲の信用も高まった。
(2)作業のマニュアル化や、自作の補助農具によるユニバーサルデザイン化を進め、誰で
も確実な作業を行えるようにした。
(3)基幹作物である水耕ほうれんそうの契約販売の確立により、経営の安定化を図った。
4 普及活動の関わり
(1)農業経験のない障害者が主たる労働力であるため、農作業を分解し、単純作業を組合
せたマニュアルの作成を支援した。
(2)農業への新規参入と法人化に向け、地域内の指導的立場にある農家との連携を進め、
農地確保や営農技術、販路の開拓、経営計画の樹立などを支援した。
(3)アピオスの販路拡大のため、機能性成分を特徴として活かすPRや、加工品の開発な
どを支援した。
※1 北アメリカ原産のマメ科の植物。地下茎に作られるイモの部分を食用とする。
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企業的農業経営体の育成
多様な販路開拓による大規模主穀作経営
経営体名 ㈲小山農産
市町村 加須市 加須農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模 水稲 17ha、小麦4ha、そば1ha
(2)労働力 家族2人(経営主、妻)、常時雇用1人
臨時雇用年間延べ 120 人
(3)主要資本装備
トラクター4台、田植機6条1台、コンバイン2台、
乾燥機4基、製粉機(石臼)1台
2 経営体の特徴
(1)平成 17 年 12 月に有限会社を設立し、法人経営を
行っている。
そば畑で園主
(2)水稲では、コシヒカリ、ミルキークイーン、祭り晴、大
地の風の4品種、計 10ha で特別栽培農産物の認証を得て
おり、安全・安心な農産物の生産に取り組んでいる。
(3)小麦・そばは電動石臼を導入して、すべて自家製粉し、
販売している。
(4)常時雇用を含め、田植えや収穫などの作業に雇用労働力
を効率的に活用し、大規模経営を実現している。
3 経営発展のポイント
(1)農薬の使用を最小限におさえ、顧客のニーズに応えた安
全・安心な米栽培、小麦栽培を実践している。
(2)特別栽培米は、県西部の大手直売所、市内の飲食店・弁
当業者への定期的な供給により、有利販売を図っている。
電動石臼
(3)小麦・そばは自ら製粉し、製麺業者、ラーメン店及びパン店など多種多様な販路を開
拓することができ、付加価値の高い販売を行っている。
4 普及活動の関わり
(1)パン用小麦の新品種を導入し、栽培・加工技術について支援した。
(2)生産物の加工品(麺、パン)試作検討会を開催し、商品化に向けた支援を行った。
(3)個別経営相談会、経営分析等を実施し、農業経営の改善事項を精査、助言を行った。
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企業的農業経営体の育成
多彩な販路で収益を上げる法人経営
経営体名 株式会社しゅん・あぐり
市町村 八潮市 春日部農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模 パイプハウス 42.5a
パイプハウス 22.5a
露地
110a
(2)労働力 4人(経営主、パート4人)
(3)主要資本装備 トラクタ2台、半自動移植機1台
2 経営体の特徴
(1)こまつなの周年栽培を行っている。
(2)山東菜など伝統野菜・新野菜を積極的に取り入れ、
特徴ある生産販売に取り組んでいる。
(3)新規就農者を研修生として受入れ、生産・流通・
販売に至る一連の取組について支援している。
(4)協業する農家から直接農産物を仕入れ、「安全・
安心・鮮度」の充実を図っている。
(5)市場出荷のほか、量販店や個人消費者への宅
経営者の臼倉さん
配など多彩な販路を確保している。
3 経営発展のポイント
(1)平成 10 年の就農当初から、こまつなの特別
栽培農産物認証を取得している。
(2)平成 18 年に株式会社しゅん・あぐりを設立
した。
(3)量販店や消費者への直接販売を始めるなど販
路拡大を図っている。
(4)遊休農地を活用した露地野菜栽培、埼玉青な
す等伝統野菜を生産販売を行っている。
(5)新規就農希望者を積極的に受け入れ、人材育成に努めている。
4 普及活動の関わり
(1)安定的な生産体制を図るため、難防除雑草ゴウシュウアリタソウ
対策や土壌診断による適正施肥等の技術支援を行っている。
(2)遊休農地への作付計画や、品種選択について支援している。
(3)雇用・新規就農者の受け入れ態勢整備について支援している。
(4)ホームページの作成を支援している。
( http://www.syun-agri.com/ )
自慢のこまつな
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企業的農業経営体の育成
米と餅の加工・販売を組み合わせた主穀経営
経営体名 ヤマザキライス 山崎 能央
市町村 杉戸町 春日部農林振興センター普及部
1 経営概要
(1)経営規模 水稲 25ha、作業受託 10ha
ブロッコリー 0.6ha
餅加工 6t
(2)労働力
家族 3 人 雇用 1 人
(3)主要資本装備
作業場:330㎡ 低温倉庫:2,000 袋規模
乾燥機:3 台 籾摺機:2 台 トラクター:2台
田植機:8条植1台 コンバイン:5条刈1台 山崎能央氏と家族
餅加工施設
2 経営体の特徴
(1)水稲栽培に餅の加工・販売を組み合わせた経営を行っている。
(2)米を中心とした販売ネットワーク「(株)くらしの里」の生産者組織に参加するなど、
新たな販路開拓を行っている。
(3)(株)くらしの里を通じてGAPに取り組み、安全・安心な生産を進めているほか、
食品残さのリサイクル肥料による水稲生産など、環境に優しい農業を推進している。
3 経営発展のポイント
(1)平成 11 年、他産業からのUターン就農直後に目
標とする機械・施設の装備を実行したため、稲作専
業として規模拡大を順調に進めることができた。
(2)
「玄米餅」「発芽玄米餅」等の商品を開発し、年間
を通じて加工・販売を実施している。
(3)ブログの発信等、消費者への理解促進と交流に努
めている。
(4)水稲疎植栽培の導入や、機械作業体系の改善を進
ほ場の平均化作業
め、生産の効率化を図っている。
4 普及活動の関わり
(1)機械・施設の共同利用組織「ノキワファームズ」をLLP(有限責任事業者組合)と
して組織化(平成 18 年)、補助事業を活用した加工施設や乾燥調製施設等の導入などを
支援した。
(2)平成 19 年、全国農業者青年交換大会の県代表として、自らの主穀作農家としての取
組成果の発表をはじめ、安全・安心な米生産を進めるため、特別栽培認証やGAPへの
取組について支援している。
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