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CSR REPORT 2006 日本語版 PDF(4.22MB)

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CSR REPORT 2006 日本語版 PDF(4.22MB)
0.01%
CSR企画室 TEL(093)951- 2036
NO.1189
発行:2006年6月
Cont en t s
〈コミュニケーションツールのご紹介〉
[ ]内は発行時期
社長メッセージ
04
事業の歩み
08
海外展開
10
TOTOのCSR経営
CSR REPORT 2006
(日本語[6月])
TOTOの企業活動を総合的に
お伝えする年次報告書
TOTOのあゆみ
(日本語[6月]英語[8月]
中国語[8月])
CSR経営
12
コンプライアンス
14
環境への取り組み
16
ステークホルダーとの
コミュニケーション
18
2005年度 主な活動報告
CSR REPORT 2006の
ダイジェスト版
ANNUAL REPORT 2006
(英語[9月])
主に海外の投資家・お客様を
対象にした年次報告書
TOTOホームページ
TOTOの企業活動の詳細な
データを掲載しています
報告範囲
活動実績要約
20
まいにちに
ユニバーサルデザインを
22
暮らしにそっとエコロジー
26
サービスをこえるきずなを
30
社員と力をあわせて
32
お取引先とともに
36
株主との信頼関係
38
社会との共生
40
事業概要・財務データ
46
環境データ
48
サステナブル経営格付
50
発行によせて
51
TOTOおよびグループ会社(P46に記載)
対象期間
2005年度(2005年4月1日∼2006年3月31日)
※一部対象期間外の情報も掲載しています。
UR L
2
コミュニケーションツールをご希望の方はホームページからご請求ください。 http://www.toto.co.jp/company/kankyo/
3
お客様・社会から必要とされる
創業時の意志を継承していく
会社」から、現在の商号である「東陶機器株式会社」へ商号変更し、
当社の創業は1917(大正6)年。日本にまだ下水道が整備されて
新しい事業分野へ本格的に進出する意志を世に示しました。
企業であり続けるために
いない時代に、
「国民の生活文化を向上させたい」
「健康で文化的
そして迎えた第3世代(1977∼2006年)は、まさに「住宅設
な生活を提供したい」という一念から水洗便器の製造に着手した
備機器」へ業容を拡大していった時代といえます。温水洗浄便座
CSR経営を強力に
ことに始まります。
推進していきます
として見ていくと、創業からの第1世代は、衛生陶器を主体とした事
「ウォシュレット」や洗髪洗面化粧台「シャンプードレッサー」
「いた
以来89年の歴史を重ねてまいりましたが、30年をひとつの世 代
創業
1917年5月
第1世代
業でした。
30年
第2世代に入り、浴室・洗面所などの新しい事業を開始しています。
TOTO社長
30周年
1947年5月
60周年
1977年5月
第2世代
第3世代
30年
第4世代
30年
30年
東陶機器(株)へ
東洋陶器(株)
商号変更
1970年
第2世代が終わりに近づく1970(昭和45)年には、
「東洋陶器株式
90周年
2007年5月
TOTO(株)へ
商号変更
2007年5月
TOTOの「こころ」をグループで共有します。
いつの時代にあっても
変わることのない
「社 是」
T
O
T
O
グ
ル
プ
経
営
に
関
す
る
理
念
体
系
社 是
詳細はP4
TOTOグループ
企業理念
詳細はP6
グループ共有理念〈将来観・倫理観〉
将来にわたって
引き継いでいくべき部分で、
TOTOで働くすべての人々と
共有していきます。
具体的な活動の指針を示す
TOTOグループ企業行動憲章
「TOTOグループ企業行動方針」を
定めています。
詳細はP6
TOTOの「使命」をグループで実現します。
ビジョン
事業活動ビジョン〈行動力〉
時代の要請により
変わっていかなければならない部分で、
“強く・明るく・美しい会社”に向かって
Let's Challenge
ミッション
詳細はP7
現実の事業活動における
ビジョン・ミッションと位置づけています。
中期経営計画
5
詳細はP7
詳細はホームページへ
わり浴槽(高齢者の使い勝手を配慮した浴槽)」など、お客様の生
経営のあり方を見直していくことが必要であり、その意味でも「CSR
の徹底」と「お取引先へのCSR啓蒙活動の推進」を実施しました。
ている「まいにちにユニバーサルデザインを」
「暮らしながらそっと
活向上に役立つ商品を次々と世に送り出しました。タンクいらずの
(企業の社会的責任)経営」は、当社にとって非常に意味深い活動
主要グループ会社でのCSR経営の事例は、海外も含めた全グルー
エコロジー」
「サービスをこえるきずなを」のミッションのもと、
「生
プ会社へCSR経営を展開していくための先行事例となっています。
活価値を創造し提供していく企業」へと成長していきたいと考えて
水道直結式大便器として世界で初めて商品化に成功した初代「ネオ
です。
レスト」
(1993年)は、今日までに機能と品揃えを充実させて進化
体系的なCSR経営を進めていくために、2004年にCSR推進本
し続けています。システムバスルーム、システムキッチンも、お客様
部を設置し、経営全体の枠組みを整理することから始めました。創
2007年は創業90周年
「人々の暮らしの向上に貢献し、お客様・社会から必要とされる企
のご支持をいただけるようになりました。
業時の先人の意志を理解し日々実践していくために「TOTOグルー
TOTOはさらに進化していきます
業であり続ける」ことを継承しながらも、かつて「東洋陶器」から「東
業容を拡大していった当社の歴史を振り返ってみても、
「人々の
プ経営に関する理念体系」を整備し、TOTOグループで働くすべて
2007年5月15日には創業90周年を迎え、第4世代を築き始め
陶機器」へ商号変更し新しい事業分野へ進出していった以上の進
暮らしの向上に貢献し、お客様・社会から必要とされる企業であり
の人々に、
「理念に基づく活動そのものが、CSR経営に直結している」
ます。当社はこれを機に、
「東陶機器株式会社」から「TOTO株式
化を、
「TOTO」として成し遂げてまいります。そのためにもCSR経
続ける」ことが、創業時から一貫して続く基軸であることは確かです。
ことを示しました。
会社」へと商号変更いたします。
営を推し進め、お客様をはじめとするステークホルダーの皆さまか
一方、時代の変化に応じ、企業価値の向上を図っていくためには、
2005年度は「全員参加のCSR」を合言葉に、
「コンプライアンス
「TOTO株式会社」が築く第4世代は、現在、当社グループが掲げ
らの声に耳を傾け、対話を進めていくことをお約束いたします。
TOTOグループ企業行動憲章
TOTOグループ企業理念
います。
ビジョン
“ 強く・明るく・美しい会社 ”に向かって
TOTOグループは、公正な競争を通じて
強く
利潤を追求するという経済的主体であると同時に、
お客様視点に立って、世界のどの会社にも負けない
広く社会にとって有用な存在でありたいと考えています。
私たちTOTO グループは、社会の発展に貢献し、
明るく
ステークホルダーの皆様の満足を実現するために、
世界の人々から信頼される企業を目指します。
TOTOグループで働くすべての人々の活動の基本スタンスとするものです。
お客様とも十分なコミュニケーションが図れる“明るい会社”を目指します。
●水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造します。
原点に
美しい
2 私たちは、人権を尊重し、法令を遵守するとともに、透明で公正な行動で、
良識ある企業活動を行います。
3 私たちは、社会とのコミュニケーションをはかり、
積極的に企業情報を開示します。
お客様の
満足をすべての
TOTOで働く皆さんが生きがい・やりがいを感じ、
1 私たちは、お客様満足を追求し、誰にでも使いやすい商品、
地球環境に配慮した商品やサービスを提供します。
そのために
お客様
事業体質やブランドをもつ“強い会社”を目指します。
この「TOTOグループ企業行動憲章」は、
高い倫理観をもって、社会から絶対的な支持を受けることができる
社会
透明性のある“美しい会社”を目指します。
社会の一員として
誇りある
信頼づくりを
ミッション
4 私たちは、働くすべての人々の多様性、個性を尊重するとともに、
安全で働きやすい環境を確保し、ゆとりと豊かさを実現します。
●さまざまな提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。
5 私たちは、地球資源を有効に活用します。
●たゆまぬ研究開発により、質の高い商品とサービスを提供します。
6 私たちは、企業市民として、地域や社会に貢献します。
●限りある資源とエネルギーを大切にし、地球環境を守ります。
7 私たちは、反社会的勢力とは断固として対決します。
●一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場を実現します。
8 私たちは、国際ルールや法律を遵守し、
各国の文化・慣習を尊重することにより、その発展に貢献します。
9 経営トップは、自らの役割として企業倫理の徹底を図ります。
10 経営トップは、本憲章に反するような事態が発生したときには、
自らが問題解決にあたります。
年齢や身体の状況に
関わりなく、
誰もが安心して快適に
使える水まわり商品や
空間づくりを目指すこと
暮らしながら地球を守る
ことのできる、
環境に配慮した
商品開発・技術開発を
目指すこと
お客様の立場に立ち、
お客様の気持ちになって
お客様との永続的な
信頼関係づくりを
目指すこと
社員にとって
生きがいのある
会社に
株主
お取引先
株主の
お取引先と
応える
共存する
皆さまの信頼に
UR L
6
社会から
必要とされる
企業であり続ける
ために
社員※1
良好に
※1 TOTOは、
「TOTOグループで働くすべての人々」を
「社員」と定義し、表現しています
社是、TOTOグループ企業理念の詳細はホームページへ
7
http:// www.toto.co.jp / company / reports
事業の歩み
人々の暮らしの向上に貢献したい
その強い意志が、
TOTOグループのDNA
TOTOグループの
事業領域
1917(大正6)年、日本にまだ下水道が整備されていない時代に、
「国民の生活文化を向上させたい」、
「健康で文化的な生活
1980 温水洗浄便座「ウォシュレット※1」発売
「おしりだって、洗ってほ
しい」。日本人のトイレ文
化を大きく変えた
を提供したい」という一念から水洗便器の製造に着手したのが、TOTO グループの始まりでした。それから約90年 、社会に貢献
したいという強い意志は脈々と受け継がれて今日に至ります。そんなTOTO グループのDNA は現在、トイレ、バスルーム、キッ
1993 重度身体障害者雇用企業
「株式会社サンアクアトートー」設立
トイレ
TOTO、福岡県、北九州
市の共同出資によって
設立
チン、洗面所、タイル、セラミックなどの中に息づいています。
初代社長
大倉 和親
1958 FRP製浴槽「トートライトバス」発売
発売当時のカタログ
(1959年)
1971 TOTO銀座パビリオンがオープン
1981 システムキッチン発売
T O T O 銀 座パビリオンは
1971年度の東京都屋外
広告物コンクールで知 事
賞「特選」を受賞
1917 衛生陶器の製造開始
1998 ハイドロテクト技術を開発
水まわりの商品づくりで
蓄 積した高 度な技 術を
駆使した、国産最高級の
システムキッチン
1985 「ギャラリー・間」開設
写 真は東 洋 陶 器の前
身、
日本陶器合名会社
が 製 造した国 産 初 の
衛生陶器
1963 ユニットバスルーム工法開発
ホテルニューオータニに
納入した世界最初のユ
ニットバスルーム
東 京・乃 木 坂に建 築と
インテリアデザインの情
報発信基地として専門
ギャラリーをオープン
1976 節水消音便器「CSシリーズ」発売
1970年代から深刻化した
水不足問題に応え、節水
消音便器「CSシリーズ」を
開発・発売
1917--1946
(第1世代)
2006 バリアフリー化推進功労者表彰
「内閣総理大臣表彰」受賞
バリアフリー化に関する
施設整備、商品開発、普
及活動が評価された
2006 R&Dセンター(茅ヶ崎市)設立
最先端技術とユニバー
サルデザイン商品の研究・
開発・実証・研修の拠点
米 国で1 9 9 2 年に制 定
されたエナジーアクト法
にも対応
1968 洗面化粧台発売
衛 生 陶 器に不 可 欠な
水栓金具の製造を開始
洗面化粧台は、日本住宅
公団が採用した洗面ユニ
ットがきっかけとなり普及
キッチン
1977--2006
1947--1976
(第3世代)
(第2世代)
●1917年 北九州市小倉に東洋陶器株式会社設立
●1958年 FRP製浴槽「トートライトバス」発売
●1971年 TOTO銀座パビリオンがオープン
●1977年 インドネシアに初の合弁会社設立
●1994年 中国に合弁会社設立
●1917年 衛生陶器の製造開始
●1962年 社是制定
●1971年 障害者用器具発売
●1980年 温水洗浄便座「ウォシュレット」発売
●1996年 高齢者配慮商品「レブリス商品」を発売
●1937年 茅ヶ崎工場建設
●1963年 ユニットバスルーム工法開発
●1974年 カタログ「身体障害者のための設備・
●1980年 いたわり浴槽発売(TOTO初の高齢者配慮商品)
●1998年 ハイドロテクト技術を開発
●1946年 水栓金具の製造開始
●1967年 小倉第二工場建設
●1981年 システムキッチン発売
●1999年 セフィオンテクト
(衛生陶器の半永久的防汚
●1985年「ギャラリー・間」開設
技術)を開発
●1968年 洗面化粧台発売
●1985年「シャンプードレッサー」発売
●2001年 発電機能付き自動水栓「アクアオートエコ」発売
●1968年 衛生器具研究会(障害者用器具の研究)
●1990年 TOTO KIKI USA INC.設立
●2002年 UD研究所(北九州市)設立
●1990年 6L洗浄便器を米国にて発売
●2004年 CSR宣言・CSR推進本部設立
●1968年 中津工場建設
参画
器具について」発行
●1976年 節水消音便器「CSシリーズ」発売
●1969年 商標をTOTOに変更
●1991年 地球環境保全委員会設置
企業理念体系制定
●1970年 東陶機器株式会社に社名変更
●1993年 重度身体障害者雇用企業
●2006年 バリアフリー化推進功労者表彰
「株式会社サンアクアトートー」設立
●1970年 いものホーロー浴槽の製造開始
衛生陶器のカラー化始まる
浴室
洗面所
1990 6L洗浄便器を米国で発売
1946 水栓金具の製造開始
光触媒を応用して独自に
開発したハイドロテクト。
外壁に使うと、光によって
汚れを分解し、雨によっ
て汚れを洗い流す
●1993年 ウォシュレット一体形便器「ネオレスト」発売
&
タイル&その他
内閣総理大臣表彰
●2006年 R&Dセンター(茅ヶ崎市)設立
※1「ウォシュレット」はTOTOの登録商標です
UR L
8
http:// www.toto.co.jp / company / reports
TOTOの歴史についての詳細はホームページへ
9
海外展開
節水・省エネ機能などの高い技術力で、
TOTOの商品は世界中で認められています
節水・省エネ機能に代表される高い技術力によって、TOTO は海外でも総合水まわり機器のトップブランドとして、
環太平洋地域から中東、ヨーロッパまで、世界中に事業を展開しています。
TOTOの世界拠点の概要
中国
東陶機器(中国)有限公司
東陶機器(上海)有限公司
厦門和利多衛浴科技有限公司
ドイツ
北京東陶有限公司
東陶機器(広州)有限公司
ICOT H.K.LIMITED.
BULTHAUP GM BH & CO.
東陶機器(北京)有限公司
東陶機器(香港)有限公司
ICOT広東
東陶機器(大連)有限公司
東陶華東有限公司
南京東陶有限公司
上海東陶衛洗麗潔具有限公司
TOTOは全米最大の水まわり器具展示
会であるK B I S( K IT C H E N / B A T H
I NDUSTRY SHO W )へ1 995年から
出展しています
アラブ首長国連邦
ドバイ駐在員事務所
インド
韓国
デリー駐在員事務所
東陶機器(韓国)
ベトナム
メキシコ
TOTO VIETNAM CO., LTD.
TOTO SANITARIOS DE アメリカ合衆国
MEXICO S.A. DE C.V.
TOTO USA HOLDINGS.
台湾東陶股イ分有限公司
フィリピン
マレーシア
SIAM MARIWASA TOTO INC.
TOTOKIKI(MALAYSIA)SDN. BHD.
アクアオート・エコ(水力発電タイプ)
TOTO USA INC.
台湾
シンガポール営業所
海外で販売されている洗浄水量 6L仕様の便器
タイ
SMT HOLDINGS,INC.
THE SIAM SANITARY FITTINGS CO.,LTD.
インドネシア
MMI PROPERTIES,INC.
SIAM SANITARY WARE CO., LTD.
P.T.SURYA TOTO INDONESIA
米国
中国
米国では、19 8 9年のロサンゼルスを皮切りに、19 91年に
中国では、TOTOブランドは住宅のステイタスシンボルになり、
アトランタ、19 9 8 年にニューヨークに進出。高付加価値商
ウォシュレットが新しい生活価値、スタイルを提案する商品と
品の導入で現在、衛生陶器中高級マーケットにおいてトップ
して注目を浴びています。
クラスのポジションを獲得しています。
● …グループ会社 ■ …直営営業所 ▲ …関係会社
台湾・ベトナム
その他・新規エリア
台湾においては、リモデル住宅や水まわり空間のナンバーワ
インド、中東、欧州などのエリアにおいてもTOTOの商品は
TOTOが海外事業に本格的に取り組み始めたのは約30年
「アクアオート・エコ(水力発電タイプ)」の節水・節電機能も
ンブランドとしてTOTO商品が高く評価されています。また、
販 路を拡 大しつつあります。特に、公 共 施 設や住 宅の建 設
前の1977年、インドネシアのジャカルタに合弁会社を設立
市場評価が高く、さらに光触媒技術を応用した防汚・環境浄
ベトナムは現在、ベトナム市場はもとより米国や中国、アセア
ラッシュが続くインドや中東諸国では、環境に配慮した衛生陶
したことに始まります。現在では環太平洋地域、米国・中国・
化性能を持つハイドロテクトタイルも注目されています。
ン地域向け商品の重要な生産拠点になりました。
器や水まわりの機器が生活文化の向上に貢献しつつあります。
アセアン諸国を中心とする海外13カ国、31の拠点にまで拡大 、
2005年からは日本の水まわり機器メーカーとしては初めて、
展開されています。
世界のインダストリアルデザインの殿堂であるミラノサロー
衛生陶器では、エナジーアクト法 ※1により洗浄水量の 6L制
ネに出展。技術力とともに、TOTOのデザイン性の高さがヨー
ミラノサローネで評価されたTOTOのデザイン フィロソフィー
限が義務づけられた米国において、TOTOは他社に先がけ、
ロッパをはじめとした先進諸国で評価されました。
主張しすぎず、さりげなく、どんな空間にも調和し、快適で心地よい時間をご提供する、TOTOの水まわり
6Lでも優れた洗浄力をもつ商品を開発・発売し高い評価を
商品のデザイン。それを支えるのが、TOTOの5つのデザインエレメントです。オリジナリティ、アフォーダン
ス、シンセリティ、インテグリティ、シンプリシティ――。この5つを大切に、美しく心地よいだけでなく、環境
いただきました。その結果 2002年の米国の公的機関による
※1 エナジーアクト法
アメリカで1 992年に制定されたエネルギーに関する政策。水まわりやランプに対する
基準を設け、19 94年1月からは、
「メーカーが大便器を生産する場合は、洗浄水量1.6
ガロン( 6 L)以下でなければならない」と定められ、1997年 1月から商業用3. 5ガロン
便器の生産は禁止されました。
節水便器の洗浄性能テストの1∼3位を独占しています。この
便器は中国等、他市場においても高評価を得ています。また
にも配慮した素材、加工方法をデザインに活かすTOTOのデザインコンセプトが、世界最大級の国際家具見
本市「ミラノサローネ2005」で高い評価を得ました。
TOTO企業展ポスター 展示ブース
UR L
10
http:// www.toto.co.jp / company / reports
海外拠点についての詳細はホームページへ
11
CSR経営
社会に必要とされ続ける企業を目指す
TOTOのCSR経営
TOTOグル ープのマネジメント体制(2006年4月改訂)
CSR委員会
コーポレート・ガバナンス
株主総会
取締役会
アドバイザリーコミッティー
監査役会
報酬委員会
指名委員会
会計監査人
特別委員会
業務執行体制
内
部
通
報
制
度
CSR委員会
企画管理部門
の推進部門の活動状況について審議しています。2005年度は、
を展開しました。2006年度は、2005年度の活動内容を評価分
「全員参加によるCSR経営の推進」
をねらいとし、
「コンプライア
析のうえ、さらに活動内容を充実させ、すべてのグループ会社に
ンスの徹底」
「お取引先へのCSR経営の啓蒙」に重点的に取り
CSR経営を展開し、推進していきます。
2004∼2006年度活動計画
分
リスク管理委員会
研究部門
組むとともに、主要なグループ会社に対して体系的なCSR活動
モニタリング
経営会議
コンプライアンス委員会
CSR委員会を年に2回開催し、重点テーマやグループ会社など
品質保証委員会
事業部門
生販執行会議 他
販売部門
類
2004年度
2005年度
・CSR教育・啓蒙
・サプライヤー評価基準見直し
・グループマネジメント ・社員活性化
・コンプライアンス
・ステークホルダーダイアログ
・社会貢献活動
TOTO
内
部
監
査
室
+
2006年度
・お客様満足の一層の向上
・ユニバーサルデザイン、エコ商品のさらなる商品企画・開発
・コンプライアンス徹底、CSR視点のSCM
国内
グループ会社
・人事マネジメント、社会貢献、自然環境保護
グループ
会社
・コンプライアンス徹底、CSR視点のSCM
より高い倫理観に根ざした事業活動を行うためにCSR経営を
TOTOグループでは、経営の客観性・透明性を高め、
●
ステークホルダーの皆さまの満足を実現し、
推進し、その統括部門として2004年に「CSR推進本部」を設
企業価値を永続的に拡大するための
置しました。また、社長を委員長とする「CSR委員会」は、ガ
体制構築を目指しています
バナンス関連:4部会、地球環境保全関連:5部会、社会・経
●
海外
取締役会・監査役会・会計監査人を設置し、法令および定款
・人事マネジメント
CSR委員会の推進体制
営関連:7部会の計16部会で構成され、体系的・継続的に活
に適 合した業 務 執 行の決 定および 職 務 執 行を行います。
・現状把握、方針検討
CSR担当役員
(事務局)CSR推進部
動を推進しています。
また、意思決定を迅速に行い、経営責任を明確にするために
●
「執行役員制度」を導入しています。さらに、社外の有識者
に経営全般に関する助言をいただく「アドバイザリーコミッテ
社会・経営関連
地球環境保全関連
ガバナンス関連
委員会」を設置し、重要な経営事項であるコンプライアンスの
お客様満足
商品開発
グループマネジメント
より高い内部統制システムを確立するため、新たに執行部門か
●
解任についての客観性・透明性を保つために、社外の有識者
ら独立した「内部監査室」を設置し、グループ全体の内部監査
と社内取締役で構成する「報酬委員会」と、代表取締役で構
の充実を図っています。
成する「指名委員会」を設置しています。
現在、内外の企業がCSR経営を展開、推進し
社長を委員長とする「コンプライアンス委員会」と「リスク管理
強化およびリスク管理を推進しています。
ィー」を設置するとともに、役員報酬の決定、取締役の選任・
ユニバーサルデザイン推進
包装・物流
リスクマネジメント
サプライチェーンマネジメント
廃棄物
コンプライアンス
販売マネジメント
エネルギー対策
コミュニケーション
労働安全衛生
環境保全
ています。反面、金融や証券に絡んだ企業不
祥事も多発しており、これからの企業経営には、
自律的な体制整備にとどまらず、たとえばSOX法 ※1のように、法制とし
て、企業が自社の公正なコーポレート・ガバナンスを証明することを要
求される動きも出てきました。このような状況において、そうした動きに
先立って企業の透明性を高め、CSR経営を推し進めることが重要と考
えています。
人事マネジメント
※1 会計不祥事やコンプライアンスの欠如を防止するため、会計監査制度の充実と企業の
内部統制強化を求めるアメリカの法規制。
社会貢献・地域共生
7部会
UR L
12
小野 久雄
CSR委員会(委員長 社長)
5部会
4部会
http:// www.toto.co.jp / company / reports
TOTOのCSR経営についてはホームページへ
13
コンプライアンス
(
良き企業市民として社会に貢献するために、
コンプライアンスの徹底に取り組んでいます
2006年度も法令等の遵守を基本に、グループで働くすべての人々にさらなる意識浸透を図っていきます。
)
TOTOグル ープコンプライアンス方針
TOTO グループは、あらゆる企業活動において
法令や社会的ルール等を遵守し、公正・透明な行動で、
お客様の満足を目指します。
コンプライアンス推進の歩み
2001
グループ・
コンプライアンス
推進委員会
2002
2003
2004
2005
● 11月 グループ・コンプライアンス推進委員会発足
コンプライアンス指針制定
コンプライアンス宣言
グループ方針
● 事業所別コンプライアンス委員会設置
● 6月 ● 4月
コンプライアンス コンプライアンス
指針制定
宣言
● 10月
コンプライアンス
グループ方針制定
研修活動
社外窓口追加 8月 ●
● 6月 配布(全社員)
コンプライアンス意識調査を、対象者を拡大して実施しました。アンケートに社員
2%
5%
2%
28%
21%
「している」
「ややしている」
合計で70%を維持
している
ややしている
どちらとも言えない
42%
分とはいえないまでも、年々コンプライアンス意識は浸透してきており、より厳しい視
あまりしていない
していない
点で自他の行動を観察するようになってきました。
解らない・回答なし
スピーク・アップ制度 ※1「社外窓口(ヘ ルプライン)」を設置
● 1月 配布
● リーダー研修
年2回
● 職場研修 年1回
● リーダー研修
年2回
● 職場研修 年1回
● リーダー研修
年2回
● 職場研修 年1回
● eラーニング開始
● 9月
意識調査
仕事を進めるうえでコンプライアンスを意識していますか
2月 配布(2回目)●
● 6月 配布
● 管理・
監督者研修
年々コンプライアンス意識は向上
%が、仕事を進めるうえで「コンプライアンスを意識する」と回答しています。まだ十
スピーク・アップ制度
コンプライアンス手帳
「コンプライアンス意識調査」
約13,000名(2 004年度 約9,000名)から回答を得ましたが、その結果、全体の70
● 6月 スピーク・アップ 導入
コンプライアンスの手引き
取締役の法令ガイド
2005年度の活動と進捗状況
● 9月
「スピーク・アップ制度の概要」
「スピ ーク・アップ 制 度 」への対 応 は、これまで社 内 窓 口に限られていましたが 、
2005年8月から情報提供者のプライバシー保護と窓口の中立性を確保するために
「社外窓口(ヘルプライン)」を設けました。その結果、通報件数が増加し、
「社外窓
口」も有効に機能しています。通報された案件に関しては、委員会で適切に処理し、
● 9月
実名OR匿名で通報
その結果は情報提供者に必ずフィードバックしています。
詳細質問 / 回答
情
報
提
供
者
実名で通報
本人確認
回答
詳細質問
回答
結果連絡
※1 スピーク・アップ制度
職場でのコンプライアンスに関わる問題を察知した社員が、組織を通じて解決することが難しい場合に、直接グループ・
コンプライアンス推進委員会事務局に情報連絡して問題を解決し予防する制度
コ
ン
推 プ 調査
進ラ
委イ
匿名で報告
員ア
ン
詳細質問 会
事ス
回答
改善
務
結果連絡 局
結果報告 / 報復確認 / 回答
報復確認
回答
ヘ
ル
プ
ラ
イ
ン
T
O
T
O
グ
ル
プ
報復改善要請
コンプライアンス推進のPDCAサイクル図
PDCAサイクルに沿ってコンプライアンスを推進
TOTOでは2001年にグループ・コンプライアンス推進委員
コンプライアンスの浸透を目指す取り組み
PLAN
会を設置し2002年に指針を制定。その後2003年にコンプ
コンプライアンスへの意識の周知・定着を図るためには、継続した取り組みが必要で
行動指針の確立
ライアンス宣言、そして2004年にはグループ・コンプライア
す。2005年度の職場研修会には、社員の90%以上が参加。自発的にコンプライア
ンス方針を発表しました。その間、スピーク・アップ窓口設置
ンスを学習できるイントラネット上の「 eラーニング」も好評で、周知・定着を促進し
ACTION
などの制度の整備、また社内意識調査や研修を実施し、コン
・違反事項への対処
(分析・改善処置)
・水平展開の徹底
プライアンスの啓蒙に注力してきました。2005年度はコンプ
DO
継続的改善
ライアンスの取り組みを継続的な改善にするため、規定の策定、
・コンプライアンス教育の実施
・部門別関連法規の整理
および、教育プログラム確立
ています。また、2002年に発行した「コンプライアンスの手引き」の改訂版も発行し、
職場内での研修に活用されています。2006年度には、スピーク・アップ窓口の連絡
先を表示した社員手帳を作製し、すべての社員に配布して制度のさらなる認知・活用
意識調査 、社外窓口の設置、社内教育の充実について積極
CHECK
的に推進してきました。2006年度はこの方針を、海外事業
・遵守事項のチェック・監査
・内部通報制度の活性化
所やお取引先にまで広げていく予定です。
を推進していきます。
海外グループ会社に関しては、TOTO U.S.A.においてコンプライアンス推進の基本項目
を設定し活動を開始しました。今後の海外での展開の規範となる活動が始まりました。
UR L
14
「eラーニング」
TOTOグループ コンプライアンス方針の詳細はホームページへ
15
「コンプライアンスの手引き」
http:// www.toto.co.jp / company / reports
環境への
取り組み
(
「つくる」から「つかう」まで、
環境負荷の最小化を図っています
TOTO にとって最も大切な環境への取り組みは、お客様にまいにちTOTO の商品を使っていただくことで、
節水・省エネが図れるような、地球にやさしい最良の商品を開発すること。
そしてもちろん、その材料調達から製造・流通過程においても徹底的な省エネに努めています。
TOTOグル ープ地球環境方針
TOTO グループは、
「水」に象徴される、地球資源が有効に活用、
循環される「商品づくり」
「企業経営」
「社会システムの形成」を実現します。
水まわり商品の環境負荷比較
まいにち使う水まわり商品は、お客様使
製造時の
環境負荷
CO 2 換算
33kg
用時の環境負荷が製造時の環境負荷よ
りもはるかに大きいものとなっています。
TOTOグループ
取引先評価
ISO14001他
環境マネジメントシステム
調達品評価
環境配慮商品の
購入・調達
化学物質管理
エコマーク商品や
グリーン購入適合商品
LCCO2 ※1
の削減
エコ商品づくり
※2
3R対応
リデュース
リユース
リサイクル
お客様使用時の
環境負荷
CO 2 換算
474.6kg
水まわりのCO2排出量
35
%削減
商品例:ウォシュレットアプリコット
商品ライフサイクル7 年で算出
省エネ商品を追求していきます。
環境マネジメントシステム
グリーン購入
家全体をTOTOの
エコ商品に取り替えると
だからこそ、さらに節水や節電ができる
暮らしながら、地球を守る活動を推進
取引先での
環境負荷低減の取り組み
)
お客様
ご使用時の環境負荷低減
ライフサイクルの
すべての段階で
環境に配慮した
商品設計
関連情報 P26
TOTOエコ商品認定基準による商品のライフサイクルアセスメント(※1)
※1 その製品に関する資源の採取から製造、使用、廃棄、
輸 送などすべての段階を通して環境影響を定量的、客観的に評価する手法のこと
エコ商品
節水、省エネ、
環境汚染防止、環境浄化
長く使える・小型軽量化
省エネ・節水
ムダを出さない
エコマーク商品や
グリーン購入法特定
調達品目など
地
球
環
境
・
資
源
の
保
護
全事業活動における環境負荷低減
地域や社会と連携した環境コミュニケーション
設計
する
材料
調達
天然材料
安全な原料
鉛低減
脱塩ビ
低ホルム
リサイクル材の利用
※1 LCCO 2:ライフサイクル全体におけるCO 2の発生量
省エネ・節水
カイゼン活動
列車・船の利用
配送システム改善
省エネ・節水
節電・長く使える
メンテナンス
サポート
つくる
はこぶ
つかう
廃棄
リサイクル
法令遵守
水を汚さない
ゴミを出さない
包装材の軽量化
資材の再使用
資材の再利用
掃除しやすい
汚れにくい・洗剤削減
大気の浄化
持
続
可
能
で
快
適
な
社
会
の
実
現
もどす
※2 3R:リデュース
(包装を少なくする)
、リユース
(繰り返し使用する)、
リサイクル(再利用)
2005年度の環境負荷と全体概要
2005年度におけるTOTOグループのCO 2 排出量は
独自のエコ商品認定制度と、全部門での徹底した省エネ推進
TOTOが成しうる地球環境への最大の貢献は、エコ商品をお客様にお使いいただくことによって、最
TOTOグループCO 2 排出量の推移
大の環境負荷低減が図れるよう商品をつくることだと考えています。そのために厳しい基準を持つ
CO 2 排出量(万t)
22
TOTO独自のエコ商品認定制度を設定し、ほぼすべての商品がこの基準を満たすことを求めています。
20
その結果、2005年度の新商品に占めるエコ商品化率は96%を超えました。さらに国内グループでの
CO2排出量を、2010年度までに20%削減(1990年度比)することを目標に、全工程における徹底
的な省エネや燃料転換等を進めてきました。その結果、2005年度でほぼ20%削減になりました。
2005年度からは、環境省の呼びかけによる「チーム・マイナス6%」にも参画し、京都議定書
で定めた目標の実現に貢献することを目指しています。
電力
燃料
電力
ガソリン
( ) 用水
156
, 68万kwh 4.25万kl 1
8
79
. 万m3 24
, 22万kwh 29
,5
0kl
原油
換算
28.0 万t
軽油
2
0
9kl
紙系 26
. 8万t
木系 9
4
0t
その他 12
,0
2t
IN
IN
IN
製造
販売
物流
原 材 料・部 品
購入
重量
18
輸送燃料
58
, 71kl
製品製造から物流までの
活動におけるCO2排出量
16
窯業原料・・・
・・・・10.4万t
金属原料・
・
・
・
・
・
・
・
・2.2万t
樹脂原料・
・
・
・
・
・
・
・
・1.3万t
合板・ボード類・
・
・
・
・1.8万t
購入部品・その他・
・12.3万t
14
12
2
0
'90
'02
'03
'04
総輸送重量49.1 万t
製品製造
生産
重量
25.8 万t
走行
距離
OUT
'05(年度)
■:TOTO支社および国内販売グループ会社
■:TOTO工場および国内製造グループ会社
C O 2 換 算 係 数は環 境 省 のガイドライン
数値を使用しています。過去のデータの
一部において推測値を採用しています。
CO2
1
56
. 万t
排水量
1
5
49
. 万m3
廃棄物
47
. 万t
2,119 万km
OUT
OUT
CO2
17
. 万t
CO2
15
. 万t
1
88
. 万t
合計
関連情報
P27、28、29、48、49
(備考)●物流の総輸送重量は製品によっては容積換算重量を使用
しており実際の輸送重量とは若干の差異があります。●大気への排
出につきましてはSOxやNOxなども発生しますが対策の主眼はCO2で
あり、
これのみの表示としています。●CO2 排出量の算定は、
環境省「事
業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン(案)」に基づ
いています。
報告対象範囲:TOTO及び国内グループ会社
UR L
16
包装材料 29
. 万t
約18.8万tと、2004年度(19.8万t)に比べ、約5%減を達成しました
TOTOグループ地球環境方針の詳細はホームページへ
17
http:// www.toto.co.jp / company / reports
ステークスホルダーとの
コミュニケーション
社会から必要とされる企業であり続けるために必要な
ステークホルダーとの対話
TOTO はステークホルダー(利害関係者)の皆さまとの対話を行っています。直接的、間接的に関わりを持っている
ステークホルダーの方々と意見交換を行う機会をさまざまな形で設け、今後のCSR経営 の推進に反映していきます。
ステークホルダーダイアログの開催
特にCSRの視点で、広くステークホルダーの方々からご意見を
今後もこうしたステークホルダーダイアログを継続的に開催し
頂戴し、TOTOのCSR経営に役立たせていただくため、2004
ていきます。
年度からステークホルダーダイアログを首都圏や北九州地区
CSRレポート
大学・研究機関
主要企業
CSRレポートの定期送付
各種展示会
CSRレポート配布・説明
エコ・CSR関連メディア
CSRレポート配布促進
SRI(※1)
・格付機関
CSRレポートおよび
アンケート回答
ショールーム
CSRレポート
工場見学
ステークホルダーダイアログ
CSRレポート
ダイジェスト版
工場夏祭り
配布・説明
CSRレポート配布・説明
IR
(※2)
ミーティング アニュアルレポート配布・説明
定期情報発信
2 0 0 5 年 度に開 催したステークホルダ ーダイアログでは、
CSR研修
お客様
株主の
皆様へ
で開催しています。
CSRレポート
(日本語版・英語版・中国語版)
各種研修ツール・eラーニング
社会
株主総会
CSRレポート
ダイジェスト版
グループ報による
情報共有化
社員(※3)
ステークホルダーとの
CSRコミュニケーション
株主
グループ報 「陶友」
全員配布(国内)
イントラネット
CSR企画室長
TOTOグループのミッションである「ユニバーサルデザイン」
廣塚 謙良
「エコ」
「お客様とのきずな」に関連した有識者の皆さま方にお
どの会場においても、活発な意見交
換がなされ辛口のご意見やより専門
集まりいただき、TOTOの各担当者と意見交換をさせていた
的なご意見などもいただきました。
だきました。またホームページなどで参加者を募集した「CSR
TOTOの取り組みをより深く知ってい
ただく機会になったと同時に、今後取
レポート2005を読む会」では、参加者の皆さま方にTOTOの
り組んでいかなければならない、気づ
CSR経営をご説明するとともに、率直なご意見を伺いました。
グループ報
「陶友」
きやアイデアを頂戴し、とても有意義
なダイアログになりました。
また小倉第一工場では、地域住民代表や行政ご担当者の方々
をお招きして、環境をテーマにしてダイアログを行いました。
CSR
ヒアリング
お取引先
お取引先ミーティング
CSRレポート配布説明
ホームページ、CSRレポートでの詳細情報の開示
株主の皆様へ送付
CSRヒアリング
※1 SRI:SOCIALLY RESPONSIBLE INVESTMENTの略。社会的責任投資と訳される
CSR支援
※3 TOTOは「TOTOグループで働くすべての人々」を「社員」と定義
※2 IR:INVESTOR RELATIONSの略。投資家向け広報活動の意
し、表現しています
有識者をお招きした「ダイアログ」では、お客様向け
一般の方をお招きして開催した「ダイアログ」では、
小倉第一工場で開催した「環境ステークホルダー
ホームページの活用度や、商品リサイクル対応などに
TOTOグループの事業領域からCSR経営体制まで、
ダイアログ」では、地域代表の方々の参加により、地
ついて、意見交換が行われました。
さまざまなご質問やご意見をいただきました。
域の環境問題に対する企業と住民・行政との協力体
制など、具体的な提案もなされました。
事業の正しい方向性を定めるステークホルダーとの
継続的なコミュニケーション
お客様、社員、株主、お取引先、社会などのステークホルダー
の開催まで、多様な側面からステークホルダーの皆さまとの意
の皆さまに対して、さまざまなコミュニケーションを進めてい
見交換を行っています。
ます。ショールームイベントを通じてのお客様との交流、経営トッ
また、CSRレポートやCSRレポートダイジェスト、さらにはホー
プによる社内外への年度方針説明会、IRなどの株主様説明会、
ムページ等において、TOTOグループ経営に関する情報を広く
お取引先会合など、定期的なコミュニケーションから、NGO、
開示し、透明性の高い事業運営に努めています。
本社でのダイアログにご参加の
水辺に遊ぶ会代表
小倉第一工場環境ダイアログにご参加の
中島校区町内自治連合会会長
以前に私たちNGOとTOTO中津工場とが協
昭和20年代後半の頃は、TOTO本社のある
足利 由紀子さん
佐藤 良水さん
力して行った地 域の子 供への環境教育を今
紫川周辺も公害がひどかったのですが、今は
後も継続、発展させてほしいと思います。
川もきれいになり、当時と比べると天国のよう
です。TOTOの周辺環境への取り組みが大き
いと感じています。
地域団体などとの交流、さらにはステークホルダーダイアログ
UR L
18
CSRステークホルダーダイアログ
環境ステークホルダーダイアログの詳細はホームページへ
19
http:// www.toto.co.jp / company / reports
活動実績要約
2005年度活動実績と2006年度活動項目
TOTO グループのCSR経営に関する主な活動の要約と、2006年度 に向けての活動項目を表記しました。
また各項目には関連ページを示していますので、ご参照ください。
2005年度の活動実績要約と2006年度活動項目
区分
コーポレート
ガバナンス
リスクマネジメント
活動テーマ
2005年度活動実績
2006年度活動項目
経営の透明性の向上
・社外取締役選任の検討
(2006年6月定時株主総会で選任予定)
内部監査体制の充実
・内部監査室を設置(2006年4月)
新会社法への対応
・会社法に基づくグループガバナンス体制の検討
リスク管理体制の確立
・リスクシミュレーションの実施
・リスク管理委員会の設置
日本版SOX法対応の検討
関係法令の周知徹底
・
「法令解説書」の整備
・
「法令解説書」を活用した職場研修会の実施
・
「コンプライアンスの手引き」の改訂、
全グループ社員配布
・全通報案件に対して、対応
内部通報制度
(スピークアップ制度)の (実態調査、改善指導など)
運用と強化
・社外窓口の新規設置
コミュニケーション
活動テーマ
お客様の満足
P12
・
「CSRレポート2005」の発行
・
「CSRレポート2005」ダイジェスト版の発行
(日本語版、英語版、中国語版)
・ダイジェスト版の全国ショールームでの配布開始
・社内外への「年度方針説明会」の実施
・海外IRの実施
・スモールミーティングの開催
CSR調達
労働安全衛生
P18
P18
P38
・
「TOTOグループ報」の新規発行
グループ内
コミュニケーションの推進 (社内報からグループ報にレベルアップ)
人事マネジメント
P18
社会貢献・地域共生
第5次(2004∼2006年度)地球環境保全
行動計画実績要約(2005年度)は
P48にあります。
エコ(環境配慮商品)の
開発
使用禁止化学物質の
不使用証明書入手
P8
P17・P26
CO2排出量の
抑制
P48
エネルギー効率
利用推進
P16・P26・P29
商品品質の更なる向上
・全社品質保証委員会におけるチェック&
アクションの実施と水平展開の推進
・未然防止活動の展開
商品品質の更なる向上(継続)
お客様視点での
サービス向上
・ショールームなどにおける接客品質の向上(継続)
・全社コールセンター最適化プロジェクト活動の実施
お客様視点でのサービス向上(継続)
P16・P29・P48
ものづくり の推進
・ユニバーサルデザイン商品開発の推進
ユニバーサルデザイン商品化率の向上
(目標:46%)
(2005年度のユニバーサルデザイン商品化率:44%)
人づくり の推進
・階層別ユニバーサルデザイン研修の実施
・eラーニングの実施
基 盤づくり の推進
・UD研究所の設立
P30
P22
P24
ユニバーサルデザイン研修体系の構築
ユニバーサルデザイン情報の発信
労働災害の撲滅
・
「災害事例ビデオ」による安全教育の徹底
・危険箇所の抽出活動を実施
・安全担当者の養成
・全国安全週間などの週間行事の実施
安全衛生マネジメントのレベルアップ
TOTOグループ災害撲滅活動の継続
良好な作業環境の
維持・向上
・粉塵、騒音などの日常管理項目のチェック・維持
・全事業所の受動喫煙対策の実施
良好な作業環境の維持・向上(継続)
健康づくり
・全事業所のメンタルヘルス相談窓口設置
・全事業所の管理者に対する教育啓蒙実施
健康診断の徹底・フォローの強化
メンタルヘルス相談室との連携による
早期発見とフォロー
女性の活用推進
・候補者の選定及び、育成計画の策定
・マネジメント研修の実施
・
「全社きらめき大会」の開催
・各拠点における「きらめきコミュニティ」の開催
身障者雇用の推進
・グループ全体での障害者雇用率:2.37%
グループ全体の雇用率維持
就業の継続性の確保
・60歳以上の雇用について方向性と進め方を検討
・再雇用制度スタート
中高年齢者の活用
キャリア形成の支援
働きやすい職場環境の
整備
・長時間労働(残業・休出)対象者の改善指導
働きやすい職場環境実現のための施策検討
・短時間勤務の拡充(適用期間を小学校3年生まで引き上げ)
グループ方針・計画・仕組みの確立
・ヘルスケアセンターの設立
「TOTO水環境基金」活動の
・第1回「TOTO水環境基金」の開始(支援活動11件)
推進
公害関連法規制の遵守
PRTR指定化学物質の排出、移動量削減
(対象:代替技術が確立されている物質)
UR L
20
お客様重視の風土醸成(継続)
関連ページ
・サプライヤーへのCSRアンケートの実施
CSRアンケート・ヒアリング実施(継続)
CSR視点のサプライ
サプライヤーとのダイアログ実施
チェーンマネジメントの ・主要サプライヤーへのCSRヒアリングの実施
推進
・主要海外グループ会社のサプライヤーへのCSR実態調査 サプライヤーへのCSR活動支援
P3
P18
各ステークホルダーとの
体系的なコミュニケーションの推進
2006年度活動項目
・お客様の声のグループ内への発信(継続)
・CS事例のグループ水平展開の実施(継続)
コンプライアンス意識の浸透(継続)
P14
2005年度活動実績
お客様重視の風土醸成
ユニバーサル
デザインの推進
海外グループ会社における
社員研修の計画・実施
多様なステークホルダー
・ステークホルダーダイアログの開催
との対話の推進
IRの推進
区分
全通報案件に対して、対応(継続)
・コンプライアンス推進ガイドの作成
海外事業所における
コンプライアンスの推進 ・海外グループ会社の社長研修会の実施
コミュニケーション
ツールの発行と配布
P12
リスクシミュレーションの強化
(想定されるリスクの範囲を拡大)
・全グループを対象とした職場研修会の実施
全グループ社員の
・全グループを対象としたコンプライアンス
コンプライアンス意識の
意識調査の実施
浸透
・意識調査を反映したeラーニングの実施
コンプライアンス
関連ページ
P34
「きらめきコミュニティ」活動における
意見を踏まえ、具体的な施策を策定、推進
工場排出物の
減量化
P28・P49
P48
包装材料削減
P16・P28・P49
使用済み製品の
回収・処理システムの
研究
P32
P35
P33
第1回活動を踏まえ、第2回「TOTO水環境基金」
の活動推進
P48
P36
P32
P40
ホームページ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
TOTOのCSR経営についての詳細はホームページへ
21
まいにちに
ユニバーサル
デザインを
茅ヶ崎UD研究所オープン、
社内外とのネットワークが
「一人でも多くの人に使いやすい」を実現します
あらゆる状況において不便や不快を与えず、安全で快適な商品・空間をお客様に提供したい。
そのためにTOTO は、社内外と連携してのユニバーサルデザインの研究・検証、そして社員の研修の場となる
UD研究所を茅ヶ崎に開設いたしました。
(
)
TOTOグル ープ ユニ バーサルデザイン方針
「まいにち必ず使うもの」
「みんなが必ず使うもの」を提供するTOTO グループは、
「一人でも多くのお客様に使いやすい商品とサービス」を提供し、健常者だけでなく、
高齢者や障害者・妊婦や子供・背の高い人低い人・力の強い人弱い人などが使いやすい機器の開発を通じて、
一人でも多く(またはみんな)の人が暮らしやすい社会の実現に貢献します。
UD研究所が持つ3つの視点「つくる」「育てる」「考える」
モニターの方々やお客様との
対話や検証を繰り返し、新し
いユニバ ーサルデザインを
提 案。U Dものづくりサイク
ユニバ ーサルデザインへの
つくる
理解を深めるため、社員を中
育てる
心に高齢者擬似体験や研修
を実施。自分の体でさまざま
ルに乗せて継続的に商品開
な体験をすることで、より深
発を行います。
くユニバーサルデザインに取
り組む姿勢を育てます。
産学連携の共同研究や専門
家とのネットワークにより、
考える
外部からの情報を柔軟に取
り入れ、ユニバーサルデザイ
ンの基盤を強化します。
TOTOのユニ バーサルデザインの拠点施設が誕生
TOTOは1974年にバリアフリーブックを発刊して以来30年以上、一人でも多くのお客
UD研究所の主な機能
様に、使いやすく、快適で、安全である商品をお届けするために、努力してまいりました。
2002年には北九州市にUD研究所を設立し、ユニバーサルデザイン研究の拠点としてき
ました。2004年ユニバーサルデザインを企業ミッションに位置づけ、2006年2月、ユニ
バーサルデザインの検証・評価、さらに社員のユニバーサルデザイン研修機能を持つUD
研究所を、茅ヶ崎R&Dセンター内に開設いたしました。UD研究所では、異業種や研究
機関との連携を図り、ユニバーサルデザインの研究開発を進めていきます。
UD推進本部長
青井 清一
ユニバーサルデザインの基本となる「一人でも多くの人が使いやすいものづくり」という考え方は、
「まいに
ち必ずみんなが使うもの」というTOTOの商品の原点であり、その意味でユニバーサルデザインはTOTOの
財産の継承です。TOTOの社員や関係者がこのUD研究所に集まり、研究や体験からユニバーサルデザイ
ンのものづくりに納得して、その結果続々とユニバーサルデザイン商品が誕生する。そしてそれが世界的に
生活シーン検証スタジオ
リビングラボ
シミュレーションルーム
高齢者擬似体験
実際に調理や洗顔などが体験
昭和40年代の水まわり空間と、 器具の高さや空間の広さを変
視覚、聴覚、手足、体全体の動
できる設備を導入し、家全体
ユニバーサルデザインに配慮
えることで、さまざまな方々の
きを制御する装具を身に着け、
の動線を考えた生活シーンの
された最新の空間を比較体験
使いやすい標準位置を検証で
老化を擬似体験。商品開発に
検証が可能です。
することで、現 代の安 全で快
き、より使いやすい器 具の開
役立てるとともに、研修者のユ
適な暮らしと設備を実感でき
発に役立てます。
ニバーサルデザインへの理解
評価されるような研究所を目指しています。
ます。
を深めます。
※当施設は研究施設のため、非公開となっております
UR L
22
TOTOグループユニバーサルデザイン方針・
UD研究所の詳細はホームページへ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
23
まいにちに
ユニバーサル
デザインを
UD研究所が進める産学連携共同研究
ユニ バーサルデザイン研究を商品化につなげる「UDサイクル」
UD研究所では、ユニバーサルデザインに関連するさまざまな分野で、研究機関との共同研究を進めています。
ユニバーサルデザイン商品開発の基本となる「TOTOユニバーサル5原則」
(図参照)
を念頭に、市場でのお客様ニーズ調査の結果や、モニターの方々のご協力から生まれた
東京大学
東洋大学ライフデザイン学部
先端科学技術研究センター
人間環境デザイン学科
との共同研究
との共同研究
「UDサイクル 」から生まれ た
「タッチスイッチ水栓」
「気づき」を、誰もが使いやすいと感じる具体的な
首都大学東京
健康福祉学部との共同研究
「気配り」としてかたちにし、それを取り入れた試
作品を制作。それをさらに検証し商品へと完成さ
せていきます。そして発売後はご購入者への使用
実態調査を行い、改良すべき点を追求、新たな商
品へ反映します。この一連のサイクルをTOTOで
は「UDサイクル」と呼んでいます。
TOTOの
ユニバーサルデザイン5原則
・姿勢、動作が楽
・わかりやすく簡単な操作
・使用者の違い・変化に対応
・快適
2004年に発売された浴室用タッチスイッチ
水栓は、その優れた操作性でお客様から好
・安全
評をいただきました。また浴室だけでなく、キッ
チン・洗面所用への要望も高く、その声を受
視力1.0以上想定
(左)
と視力0.04想定
(右)
の見え方の違い
検証の様子
3次元解析装置でアニメーション化された動作の画像
けて商品を開発。モニターによる「生活シー
UDサイクル
生活シーン検証
UD研究所は東京大学先端科学技術研
東洋大学の高橋儀平教授との研究では、
便器から立ち上がる過程において、使用
究センターバリアフリープロジェクト・中
「紙巻器」
「便器洗浄ボタン」
「呼出ボタン」
者の運動能力と便器の形状や配置が合
野泰志特任教授と共同で、低視力状態の
などの配置標準化を重要な課題として
っていない場合、どのような負荷が身体
見え方を再現できる
「ぼやけシミュレータ」
捉え、調査研究を進めました。その結果、
にかかっているのかを、条件を変えなが
●使用者/訴求点の明確化
を開発しました。サンプルを特殊なすり
「逆L字型の位置関係」に配置することが、
らコンピュータ解析します。この首都大
●設計仕様への落とし込み
ガラスを通して観察し、サンプルとガラス
車いす使用者を含む多くの人が利用可能
学の橋本美芽准教授の研究から、運動
の距離を変えることで0.04∼0.3の低視
で、かつ視覚障害者にもわかりやすいユニ
能力が低下した状態でも安定した動作
力状態を任意に再現できます。
バーサルデザイン配慮プランであるという
のしやすい便器、便座形状とはどういう
結論に至りました。
ものなのかを明らかにしていきます。
その中で調理作業中に最も汚れが気になる
ところは、キッチン水栓の「汚れ」であること
(修正・改良)
●要求品質の明確化
TOTO
発売
もわかりました。こうしたデータを商品に反
映し、TOTO商品のユニバーサルデザイン
機能をさらに向上させていきます。
生活シーン提案
TOTO
●一人ひとりの
お客様に応じた
価値提案・伝達
お客様ニーズ調査
お客様
生活実態調査
使用実態調査
お客様
●さらにお客様視点での
商品確認
2001年に創設された「バリアフリー化推進功労者表彰」は、バリアフリーの推進に功績のあったものを表
彰し、優れた取り組みを広く普及させることを目的としています。4回目となる平成17年度表彰において、
TOTO
TOTOはパブリックトイレにおける多目的トイレの普及活動などがバリアフリー社会の構築に大きく貢献し、
吐水口近くのスイッチを押すだけで吐水・止水できる
小泉内閣総理大臣より表彰を受ける木瀬社長
(改良)
UR L
24
た。発売前には「キッチン作業の実情、困り
ごと」についてのインターネット調査も行い、
お客様
新規コンセプト構築・具現化
(企画・設計・試作)
「平成17年度バリアフリー化推進功労者表彰」で
「内閣総理大臣表彰」を受賞
きわめて顕著な功績があったとして「内閣総理大臣表彰」を受賞しました。
ン検証」でもその使いやすさが確認されまし
●気づき
http:// www.toto.co.jp / company / reports
ユニバーサルデザインの詳細はホームページへ
25
暮らしにそっと
エコロジー
「地球にやさしい」を追求するTOTOの理念は、
商品そのものから、
そのパッケージにまで及んでいます
お客様にまいにち快適に使っていただきながら、知らず知らずのうちに省エネにつながるTOTO の水まわり商品。
「さりげなくエコロジー」を実現するTOTO の技術開発力は、商品だけでなく
パッケージの省エネ追求にも活かされています。
(
TOTOグル ープ地球環境方針
TOTO グループは、
「水」に象徴される、地球資源が有効に活用、
循環される「商品づくり」
「企業経営」
「社会システムの形成」を実現します。
TOTO独自のエコ商品認定制度
TOTOは、環境配慮商品の開発促進、およびお客様への環境配慮に
TOTOエコ商品認定制度 評価例:ネオレストSD
CO2の排出
関する情報公開を目的として、
「TOTOエコ商品認定制度」を実施し
節水機器で家庭のCO 2 排出量を削減
家全体をTOTOの
エコ商品に取り替えると
水まわりのCO2 排出量
35
%削減
3R対応
省エネ
ント)を用いたCO 2排出量の把握を行うなど、独自の製品環境アセス
メント基準に基づき新商品の評価を実施しています。
環境浄化
節水
環境汚染防止
新製品
従来品 業界をリードするTOTOの省包装技術
流通段階での商品の品質を確保しつつ省包装とリサイクル性の向
キッチン
上を実現した「ウォシュレット一体形便器の包装」が2005日本パッ
水使用量85%の削減と
ガス使用量73%の削減
ケージングコンテスト「適正包装賞」を受賞しました。
(ただし電気使用量増加)
CO2
ています。商品企画、設計の段階からLCA(ライフサイクルアセスメ
)
53%の削減
受賞した新包装は以前の包装から
約15%の段ボール使用量を削減
〈対象商品〉
ウォッシュアップエコ
浴室
水使用量21%の削減と
電気使用量27%の削減で
(株)パンウォシュレット包装チームのメンバー
26%の削減
CO2
「日本パッケージングコンテスト」※1
〈対象商品〉
グッドパッケージング賞 6年連続受賞
魔法びん浴槽
クリックシャワー
進化を続けるTOTOの包装技術
トイレ
これまでの受賞歴
水使用量54%の削減と
2000年 ロジスティクス賞 ※2
電気使用量65%の削減で
ウォシュレット リターナブル包装
2001年 電気機器包装部門賞
CO2 62%の削減
一体形ウォシュレット 環境対応包装
上箱と下箱の固定に
使われるジョイントは、
段ボールの端材をリサイクルした再生品を採用し、
リサイクル性にも配慮しています
〈対象商品〉
ネオレストSD
手洗い自動水栓
2002年 ロジスティクス賞
ウォシュレット リターナブル包装
電気機器包装部門賞 ※2
洗面所
水使用量24%の削減と
電気使用量24%の削減で
CO2
24%の削減
〈対象商品〉
シングルレバー水栓
ネオレストEX、SD 施工性重視包装
2003年 ロジスティクス賞
TOTOではグループ全体を挙げて
部品移送箱 リターナブル包装
包装材料の削減に努めています
2000∼2005年の5年間にグループ全体で9.9%の包装材料の削減
を実現。この取り組みのけん引役を担っているのが、ウォシュレット関
連商品の開発・製造を行う
(株)
パンウォシュレットの包装チームです。
家庭のCO 2をチェックする「リモデルエコチェッカー」をホームページで公開しています
「現在お使いの水まわり商品」を使うことによるCO 2排出量とランニングコスト、および「おすすめのエコ商品」に買い替えた時の
それぞれの削減量を簡単に調べられるサイトです。
徹底した省材料設計によるウォシュレットの段ボール包装や、繰り返
し使用が可能な大型建築現場向けのリターナブル包装もこのチーム
によって開発されました。
UR L
26
リモデルエコチェッカー、エコ商品、
包装の取り組みの詳細はホームページへ
2004年 包装技術賞 ※2
ユニバーサリティ・パーティション 包装構造
2005年 適正包装賞 ※2
一体形ウォシュレット ペーパージョイント
環境対応包装
※1(社)日本包装技術協会主催で、国内の優れたパッケージとその技術
を開発普及することを目的に実施されています。入賞作品は、さらに優れ
たパッケージを表彰するアジアスターコンテストやワールドスターコンテ
ストへの出品資格が与えられます
※2「アジアスターコンテスト」アジアスター賞も同時に受賞したパッケージ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
27
暮ら
しにそっと
海外展開
エコロジー
輸送ルートの変更、
工場のゼロエミッション化、
クールビズなど、
事業のあらゆるステージでの、
徹底した省エネへの取り組み
物流ルートの再検討、工場から出る不良品の再利用、冷暖房費の削減、コージェネレーションの導入、
車両管理システム導入による燃料コストの低減など、グループ内のあらゆる領域において、
徹底的に省エネの可能性を検討し、実施に移しました。
海外生産拠点からの輸送方法を工夫して輸送燃料削減
排出物を有効活用して景観製品に
事例1:海外生産拠点でのコンテナの積載効率を向上
衛生陶器を焼成した際に発生する不良品を破砕してできる
全員参加のCSRを推進中
全オフィスで省エネ活動
滋賀工場での
ガス コージェネレーション導入
車両管理システムの導入で全社の
業務用車両の環境負荷を把握
海外生産拠点から日本国内への輸送には海上コンテナを使用し
陶器屑。フジコンテック(株)と共同で、この陶器屑を材料に
2005年6月、社長自らが手本となりスター
衛生陶器の生産拠点である滋賀工場では、
今まで、各事業所やグループ会社で個別
ています。腰掛便器の一部製品を対象にシートパレット(※1)と
した「レジンコンクリート」を開発。レジンコンクリートは従
トした「ノーネクタイ」による省エネ活動。
これまでにも衛生陶器焼成窯等の燃料を
に管理していた業務用車両。TOTOグル
ハイキューブコンテナ(※2)を採用しました。その結果、1コンテ
来のコンクリートに比べ2∼3倍の強度があり、耐水・耐酸性
エアコン設定温度をそれまでより2℃高い
天然ガスに転換するなど、CO 2 削減を推
ープ共通の業務用車両管理システムを導
ナ当たりの積載量が1.5倍になり、コンテナの使用台数が削減
に優れ、屋外で使用する景観製品に適しています。この素材
28℃にしても過ごしやすい「クールビズ」
進しています。さらにガス コージェネレー
入することで、コストの削減や業務の効率
できました。
の特性を活かし、路面表示板、車止め、柵柱などさまざまな
ションシステム(815kW 3 基)を導入し
化を図っています。このシステムには環境
2005年9月から稼動。この設備の導入で
系データの作成機能が付いており、これま
製品に利用されています。TOTOではグループ全製造拠点で
で難しかったCO2やNOx等の排出量の把
のゼロエミッション(※3)を達成しています。今後は排出物の
握を可能にしました。また運転記録の電
再資源化など有効な利用方法を
改善前
開 拓することで処 理コストの圧
改善後
縮や一層の最終廃棄物の低減に
※1:シート状のパレットのこと。荷役する際は専用のフォークリフトを使用
※2:一般的なコンテナに比べて高さが約30cm高い
取り組みます。
事例2:海外生産拠点から物流センターへの直接納入を実施
※3:工場から排出する一般廃棄物、産業廃
陶器屑
棄物の埋め立て(単純焼却を含む)を限りな
海外生産拠点で生産した衛生陶器は、船便で滋賀県内のス
を実施することでオフィスでの省エネに努
くゼロに近づけること。
トック拠点に一括納入を行い、全国の物流センターにトラッ
限りなくゼロの数値目標は、再利用率を99
%以上とする
ク便で輸送していました。このうち、千葉物流センター向けの
(1994年国連大学が提唱した思想に基づく)
主力製品を海外生産拠点から直接納入することで、ストック
陶器屑を利用した路面表示板の例
拠点からのトラック便を少なくし、輸送燃料を削減しました。
改善前
改善後
ストック拠点
トラックで各物流
センターに輸送
ストック拠点
社長も参加した社内クールビズファッションショー
めました。同時に、休み時間の消灯など「照
滋賀工場のコージェネレーションプラント
明・PC電力の削減」もTOTOグループの
年間約700tのCO2削減が見込まれ、他
全オフィスで実践しています。その結果、
のCO2削減施策とあわせると滋賀工場全
主なオフィスの7・8月の電力消費量が前
体で年間約2,300t(2003年度比)もの
年より約13%削減できました。CO 2に換
CO 2 排出が抑制されます。2006年度に
算すると約30tの削減になります。
は中津工場、大分工場、愛知東陶(株)の
千葉物流センター向けの
トラック便を削減
設備の燃料転換に着手する予定です。
千葉
物流センター
千葉
物流センター
全社員が閲覧できる管理データ画面
CSR推進部長
(兼環境推進室長)
直接納入を
実施
北九州
物流センター
北九州
物流センター
滋賀
物流センター
内田 照雄
滋賀
物流センター
TOTOでは商品のライフサイクルすべてにおい
子データ化で、管理者の状況把握等が容
て環境への負担を最小限にする努力を続けてい
易になり、コンプライアンス面でも有効で
ます。また、継続的な環境保全を実現するために
は、全社員の環境意識の向上が欠かせない要素
と考えます。このような考えのもと、2005年度も
さまざまな施策に取り組みました。
海外生産拠点
海外生産拠点
UR L
28
環境保全、包装物流の取り組みの詳細はホームページへ
29
あるといえます。このように「情報の見え
る化」を行うことで、CSR観点からの車両
管理や環境負荷低減活動を推進します。
http:// www.toto.co.jp / company / reports
サービスをこえる
きずなを
さまざまな接点で、
お客様へ期待以上の
満足をお届けする「きずな」のネットワーク
(
TOTOグル ープお客様方針
)
TOTO グループは、お客様の期待を超える商品・サービスの継続的な提供を通じて、
TOTO はエンドユーザーであるお客様に、いつも期待以上の満足をお届けするため、
建築家や専門家の方々に向けたTOTO のユニバーサルデザイン、エコ商品などの最先端の情報をご紹介する
TOTO テクニカルセンターを世界に展開しています。
あらゆるお客様の更なる満足の確保、維持、向上に努めます。
生活スタイルを空間で提案
TOTOの商品を快適に使っていただきたいから
リモデル という新しい発想で、お客様の期待以上の快適さや便利、美しさ、
商品を使っていただいているお客様のために、故障した時や、不便を感じた時
安 心をカタチにするお 手 伝 いをしてきたリモデ ルクラブ 店 。今 では、全 国
に気軽に相談していただけるように、さまざまなメンテナンスサポート体制を
5,000店以上の、日本最大級の増改築のネットワークとなりました。これからも、
整えています。ご自分で修理されたいという方から、専門家に頼みたい方まで、
商品やサービスをますます充実していきます。
お客様の必要に応じたサポートを行います。
メンテナンス
サポート
リモデル
クラブ店
TOTO
テクニカル
センター
TOTO メンテナンス
365日年中無休の修理受付。
「きずな」を深める
TOTOのお客様接点
水彩ショップ
純 正 部 品の販 売から増 改 築工事の
相談まで。
パーツセンター
お客様にも修理できる取り替え部品
を販売。
お客様
相談センター
ショール ーム
TOTOテクニカルセンター東京
上・下 広州テクニカルショールーム
専門家を通じたお客様とのきずなづくり空間…
国内だけでなく世界にも展開する
TOTOテクニカルセンター
TOTOテクニカルセンター
TOTOテクニカルセンターは建築家やデベロッパー、水まわ
T O T Oは専 門 家の皆さまを通じて、すべてのお客 様に同じ
りの専門家に向けてTOTOの最新情報を発信しアイデアを
きずなをご提供できるように、
「テクニカルセンター東京」
「マ
共有することで、エンドユーザーであるお客様にとって最適な
ルチスペース名 古 屋」
「テクニカルセンター 大 阪」に続き、
水まわり空間を生み出すスペースです。
2005年には「テクニカルセンター福岡」と「テクニカルスペー
ここでは水まわりに関する最新トレンド情報を集約し、建築家・
ス札幌」をオープンしました。
専門家の皆さま方とユニバーサルデザインやエコ商品などの
海外では中国において北京・上海に続き、2005年9月に「広
最新情報を共有するために、セミナー・講習会なども開催し
州テクニカルショールーム」を開設。
ています。また建物用途別に、お客様にご満足いただける水
TOTOが提案するお客様とのきずな拠点を世界中へ展開し
まわり空間をご一緒に提案できるよう、さまざまなコンセプト
ています。
で空間展示を行っています。
ショールームで生活提案
お客様の「困った」にお応えするお客様相談センター
ショールームでは商品をご覧いただくことはもちろん、お客様の日々の暮らしに
お客様の相談窓口として「お客様相談センター」を設置しています。お客様の
役立つ「お手入れセミナー」などを開催。より快適な暮らしを実現するお手伝
いくのはもちろん、お客様の声を貴重な情報源と捉え、商品やサービスに反映
していく役割を担っています。
ショールームでは、日々のお手 入れに役
立つ「まるごとおそうじ読本」など、お客
様への提案ツールも充実させています。
工場見学での「お客様満足」も大切なきずなです
TOTOでは「工場はショールーム」だと考え、工場見学を通じてお客様にTOTOのファンになっていただくために、工場見学
でのサービス向上に努めています。2005年度は、高い評価をいただいている小倉第二工場を手本に、全国15の工場で工場
見学の現状を14項目で相互診断し、その結果をもとにして改善に努めた結果、見学サービスの向上に大きな成果が上がりま
した。見学者の数も年々増加し、昨年度は全国で1万人以上の方々に、各地の工場を見学していただきました。
UR L
30
相談・質問・要望に迅速に対応し、
「困った」を「相談してよかった」に変えて
いをしています。
TOTOテクニカルセンター、ショールーム、リモデルクラブ店、お客様相談センター、
http:// www.toto.co.jp / company / reports
TOTOメンテナンス、水彩ショップとパーツセンターの詳細はホームページへ
31
社員と力を
あわせて
すべての社員 がイキイキと働ける、
自律した職場環境をつくるために
※1
自律した人材による熱気みなぎる会社づくりを目指し、
「自分らしさ」が尊重され個々の能力が最大限発揮できるように「女性きらめき
活動」や「イキイキプロジェクト」を展開。また、これをサポートする人事制度の改善、人材育成プランも進めています。
(
具体的に女性の登用が進められた2005∼2006年
発足した「女性きらめきプロジェクト」。2005年4月には社長
直轄の「きらめき推進室」として設置され、2006年4月にきら
めきプロジェクトリーダーの田口みやまが室長に就任しました。
2005年10月には、このプロジェクトの
本格的なキックオフとして、社長以下全
役員32名および全国から各部門代表の
きらめき推進室長
田口みやま
TOTO グループは、人間尊重の精神に則り、
熱気みなぎる想像力豊かな自律した人材を継続的に輩出し、
社員満足の向上とお客様の生活文化の創造に貢献していきます。
多面観察と行動変革によるマネジメント力の向上
育児と仕事の両立を支援するための多様な制度
社員の育児と仕事の両立を支援するためにTOTOでは
育児支援制度を充実させています。女性社員の「育児休
業制度」や「短時間勤務制度」、
「所定外労働の免除」
「積
み立て休暇制度」等に加え、男性社員にも配偶者の出産
時に、有給休暇取得を奨励するなど、さまざまな支援制
度を整備しています。
TOTOグループで働く社員が、仕事を通じてイキイキと能力を
発揮できる環境をつくるために、2004年にイキイキプロジェ
クトが発足。2005年度は各部門で現状把握、課題の設定を
行うなど、部門主導の活動を推進しました。またマネジメント
強化策として、マネージャーの行動レベルを上司と部下が観察・
フィードバックすることにより、当人の「気づき」を喚起し、マ
ネジメント・コミュニケーション能力の強化を図る仕組みを
女性社員210名が出席して「全社女性き
●育児休業取得者実績
●短時間勤務制度利用者実績
構築しました。併せてコーチングなどの研修を実施し、さらな
らめき大会」を開催。さらに「きらめき活動」
80
80
るレベルアップの機会も拡充しました。
72 名
69 名
を全社的に浸透させるため、
「きらめきコ
ミュニティ」が53回(のべ4,500名が参加)開催されました。
55 名
46 名
また2005年度の「きらめき推進室」の試みの一つとして、女
性リーダーの計画的育成・登用を進めるため、各部門からの
40
エレクトロニクスセンター(技術系)、セラミック製造部(技能
11 名
から6名が、2006年度4月より課長職に登用されました。また
今年も継続されます。
管理業務が主体となるマネージャー職とは異なり、専門分野で
に導入されている「専門職制度」を技術・技能部門にも展開し、
30 名
の研修を実施しました。部門長の推薦を受けた30名ほどの中
22%から42%に増え、採用時の男女比率を同等にする方針は、
技術・技能部門の専門職制度を策定
活躍する社員が将来像を描ける制度として、研究部門にすで
40
意思確認できた女性社員を対象に、マネジメントスキルアップ
2006年度の新入社員に占める女性の割合は、2005年度の
)
イキイキプロジェクト
きらめき活動
TOTOの事業に女性の視点と能力を活用するため、2004年に
TOTOグル ープ人事方針
0
,
03
,
04
0
,
05(年度)
,
03
系)で、導入の検討を行いました。これにより高度技術・技能
,
04
,
05(年度)
の特定と体系化を図り、透明性のある伝承育成の体制を整備
社員の自律・意欲に応える人事制度
人事制度の納得性・透明性を向上させるために、上司と
部下のフィードバック面談を実施しています。
また社員のキャリア形 成 支 援として、異 動 希 望を申告
できる「キャリア申告制度」、社内求人・求職である「公
募 制 度 」「ジョブリクエスト」などによる異 動 実 績 は
2005年度で100名にのぼり、2004年度の40名から大
幅に増加しました。
また仕事の幅を広げる「職群変更試験制度」を設けるなど、
意欲ある社員の自己実現と活性化を図っています。
● 2005 年度 職群変更試験制度利用実績
2003年度
2004年度
2005年度
N→I 職群
11(3)
22(9)
25(8)
G→N 職群
19(8)
69(15)
48(19)
合計
30(11)
91(24)
73(27)
G職群:製造職、一般職 N職群:エリア総合職、専任職 I職群:総合職
( )内は、女性
します。技術系では「技師」職、技能系では「技能師」職の認
定制度を策定しました。
※1 TOTOは、
「TOTOグループで
2 005年に初めて開催された「全社
働くすべての人々」を「社員」
女性きらめき大会」にはT OTO全
と定義し、表現しています
グループから部 門 代 表 女 性 社員
210名が参加した
UR L
TOTOグループ人事方針の詳細はホームページへ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
社員と力を
あわせて
(
5Sの推進や、
人権、
安全衛生・防災への取り組みなど、
働きやすい職場環境の整備を積極的に進めています
TOTOグル ープ安全衛生・防災方針
)
1.TOTO グループは、業務上災害ゼロ、業務上疾病ゼロをめざすとともに、快適な職場環境の形成に努めます。
TOTO グループでは、安全・衛生管理、人権保護、防災活動などの労働環境整備の推進に加え、
国内外事業所の社員による自主的な5S運動への取り組みなど、グループ全体で働きやすい
職場づくりを進めています。
2.TOTO グループは、火災・風水害・その他の災害の未然防止を図るとともに、
災害による被害を最小限に止めるよう努めます。
障害者雇用
災害撲滅活動
2006年3月現在のTOTOグループの障害者雇用率は、2.37%
でグループ基準(2%)、法定雇用率(1.8%)の両方を満たして
安全衛生チェック
います。2006年度はグループ基準未達成のグループ会社につ
「安全第一」を徹底するために、2003年度より「TOTO
いては具体的な行動計画を立案し、推し進めていきます。
●
TOTO全社での障害者雇用状況(2006年3月現在)
身体 障 害 者
5Sの推進により「見える化」と整理・整頓が進んだ東陶機器(北京)有限公司
5Sの進捗を伝えるディスプレイ
してきました。2 0 0 6 年 度より3 年 計 画で「安 全 衛 生
2
99(132)
チェック」を開始します。これは国内の工場・製造グループ
2
1
35(65)
会社での人為ミスから災害につながる「不安全行動」
や
2(4)
3
(3)
134(197)
危険な状態をチェックして改善につなげていく取り組み
軽度
重度
軽度
TOTO
33
64
0
サンアクアトートー
28
4
61(122) 68(68)
職場のやる気を促す5S
国内から海外事業所へ 、5Sの取り組みを展開
Sを頭文字とする5つの日本語は、職場においても日常におい
2004年度には、日本国内事業所の5S活動を事業所間の交
ても、いわば暮らしの基本です。職場で5Sをきっちりと行うこ
流を行いながら進め、大きな成果を上げました。2005年度
職場での喫煙対策
とで、効率や生産性が高まるのはもちろんのこと、職場が快適で
はこれを海外事業所にも展開し、海外グループ会社(8カ国22
TOTO本体での喫煙対策は、2005年度に対策を完了しまし
働きやすくなり、それによって社員の気持ちが変わり、職場内
事業所)の5Sを横串評価して現状を把握。達成すべき5S
た。2006年度は、12月までにグループ会社での喫煙対策を完
の連帯が生まれます。また事業所間がお互いに交流・評価
目標レベルを日本国内と同じ基準を使って設定し、模範例と
了する予定です。
しあうことで、さらに5Sが進展、好循環が生まれるとともにグ
なる事業所の視察などの交流も促しました。その結果、各事業
ループ全体のきずなも深まります。
所の5Sの活動レベルは飛躍的に上昇しました。
5S
東陶機器(北京)有限公司
TPM推進室
●「整理」要るものと要らないものを区分して、
要らないものを処分する。
東陶機器(北京)有限公司
総経理 園山弘幸
●「整頓」必要なものを所定の場所にきちんと置き、
いつでも取り出せるようにしておく。
●「清掃」職場や身のまわりをきれいに掃除する。
2005年の5月から5S活動に取り
日本のやり方をそのまま押しつけ
●「清潔」いつ誰が見ても、誰が使っても不快感を
組みました。初めは不参加者も多く、
てもうまくいきません。スタッフの
与えないようにきれいに保つ。
苦労しましたが、今では全員参加で、
一人ひとりが考え、自分たちにマッ
2006年の5月までに海外グルー
チしたやり方で目的を達成する。
●「躾」職場のルールや規律を守る。
プ会社のトップクラスを目指してい
これがよい結果につながると思っ
ます。
てがんばっていきます。
受性の向上」と「不安全行動・不安全状態ゼロ」を目指
単位:人
計
知的障害者
重度
合計
グループ災害撲滅活動」を推進し、
「作業に対する感
です。今後も災害撲滅活動を強化します。
※( )内の数字は障害者雇用率を算出する時の人数。重度障害者は2人分として算出します
●
国内災害度数率の推移
︵
度
数
率
︶
良
い
↓
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
'01
'02
'03
'04
'05
(年度)
'05
(年度)
'05
(年度)
※災害度数率:100万労働時間当たりの被災者数
TOTOは休業1日以上、
その他は休業4日以上で算出
■全産業 ■製造業 ■陶磁器、同関連製品製造業 ●TOTO
メンタルヘルスの取り組み
●
国内全工場、支社に「メンタルヘルス相談窓口」を設置し、社
国内災害強度率の推移
0.50
︵
強
度
率
︶
良
い
↓
員が気軽にメンタルヘルスに関する相談ができる環境を整え
ました。窓口との連携によって早期問題発見にも努めています。
人権問題への取り組み
0.45
0.40
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
'01
'02
'03
'04
差別のない明るい職場、家庭、社会を目指して、
「TOTOグルー
※災害強度率:1,000労働時間当たりの労働損失日数
TOTOは休業1日以上、
その他は休業4日以上で算出
プ人 権 問 題 研 修 推 進 委員会」を設 置 。同 和 問 題をはじめ、
■全産業 ■製造業 ■陶磁器、同関連製品製造業 ●TOTO
●
あらゆる差別をなくすための研修・啓発に取り組んでいます。
︵
度
数
率
︶
良
い
↓
2 0 0 5 年 度はのべ1 9 , 3 1 6 人が受講。社 外 研 修にも、のべ
2 6 0 人が 参 加しています。グループ 報には人 権 啓 発 記 事
「みんなの幸せをもとめて」を1981年(昭和56年)より掲載し
海外事業グループ災害度数率の推移
5
4
3
2
1
0
'01
'02
'03
'04
※災害度数率:100万労働時間当たりの被災者数 TOTOは休業1日以上で算出
ています。
UR L
34
身障者雇用、TOTOグループ安全衛生・防災方針と
安全衛生・管理体制の詳細はホームページへ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
35
お取引先と
ともに
(
お取引先とともに進めるCSR視点での調達活動
TOTOグル ープ購買方針
)
TOTO グループは、経営・環境・社会というそれぞれの面で企業としての責任を果たし、
TOTO グループはサプライヤー とともにCSR視点に立った調達・購買活動を推進しています。
※1
活動計画
購買担当教育
企業と社会、そして地球が持続可能な発展を目指すためのバランスの取れた
取り組みを行って参ります。TOTO グループはサプライヤーとともに、
CSR視点に立った購買活動を推進いたします。
CSR調達の一環として、サプライヤーの皆さまに書面でのお願いを配布しました。
お取引先の皆様 へ の お願い( お取引に際しての遵守事項)
弊社とのお取引に際し、取引先の皆様におかれましては、以下の項目を遵守くださいますようお願い致します。
P
・
D
・
C
・
A
サプライヤー説明
Webアンケート
■環境保全について
■労働について
児童を違法に就労させないこと。 廃棄物の不法投棄をしないこと。 労働者の意思を無視し、強制的に労働させないこと。
環境に与える負荷を可能な限り抑えること。 安全で清潔な作業環境を実現し、従業員の健康に留意すること。
省エネ活動など、環境保全の取り組みを行うこと。 環境に与える負荷の小さい部品・原材料の調達(グリーン購入)を優先
従業員が組合を組織することを妨げないこと。
CSRヒアリング
すること。
■差別について
人種や性別など、いかなる理由によっても差別しないこと。
■商取引について
地域の商慣習・法令に反しないこと。
情報共有化
お取引先へのヒアリング訪問
CSR活動をご理解い ただくために
ライアンス、労 働、安 全 衛 生といったC S R 視 点での取り組
TOTOグループは多くのサプライヤーに支えられており、お
みを強化するように進めてまいりました。まずサプライヤー
客様に満足いただける商品やサービスを提供するためには
の状 況を把握するために、電子調達を行っている1,845社
海外でのCSR調達の推進活動
サプライヤーを巻き込んだ活動が必要だと考えています。こ
にインターネットによるアンケート調査を行いました。また、
れまでTOTOグループの購買担当者への教育を行うとともに、
さらにそのうち約300社には個別ヒアリングを実施し、より
中国、米 国にて展 開し、順 次アジア地 区へ展 開を広げてい
主要サプライヤーにはCSRの概念や活動の必要性をはじめ、
詳しい取り組み状況を把握するとともに、相互の理解を深め
T O T OグループのC S R 経 営や購買方 針、C S Rに関するお
るように努めています。
願い事項等を説明し、TOTOグループの活動を理解してい
ただくと同時に、活動をともに進めていただけるように啓発
今後も積極的なCSR支援活動を行います
を行っています。
2006年度は各サプライヤーにおいてCSR活動が一層浸透
するように推進してまいります。特に主要なサプライヤーに
海外グル ープ会社での取り組み
東陶機器(北京)有限公司
購買課長 張 峰
きます。中 国 のグ ル ープ 会 社 8 社 においては C S R サプラ
イヤー 説 明 会 を実
私たちは2 0 0 5 年 1 0月からC S R
施し、TOTOグルー
調 達の取り組みに着 手しました。
最 初 にお 取 引 先 の実 態 調 査を実
プ 購 買 方 針とC S R
施しました。環境・労働安全衛生・
活 動 をご 理 解 い た
財 務 状 況など、多 岐にわたるアン
ケートに回答をもらい、実際に担当スタッフがお取引先へ出向いて、
だきました。
TOTOグループ企業理念を説明し、理解と協力の約束をいただきま
した。また工場や倉庫など諸設備を見学し、写真に記録して評価表
つきましては、労 働、安 全 衛 生、環 境 保 全、コンプライアン
CSR活動の取り組み状況把握と相互理解
これまでの調達活動は品質・価格・納期に加え、グリーン調
ス等に関わる研修会や個別相談会を行うなど、具体的な活
達などの環境保全にも配慮してまいりました。2005年度は
動につながる支援を行います。
これらをさらに発展させるため、規制物質等の管理、コンプ
※1 サプライヤー:原料、部品、資材、
サービス等の供給者や企業のこと
にまとめました。2005年度はお取引先全67社への調査と評価を終
了しました。今後は、お客様に安心して私たちのつくる商品をお使い
いただけるよう、これらの評価表をもとに、お取引先と連携してCSR
調達を充実させていきます。
お取引先への説明資料
UR L
36
お取引先とともに、TOTOグループ購買方針の
詳細はホームページへ
http:// www.toto.co.jp / company / reports
37
株主との
信頼関係
透明かつ公正な情報公開と、
持続可能な成長により株主の皆さまの満足を追求します
TOTO は株主の皆さまのニーズ・期待に応えて、
「透明」かつ「公正」な情報開示に努めています。投資フォーラムへの参加や
ホームページ(IRサイト)の充実、投資家の皆さまに対する生産・販売の現場案内など、積極的な情報提供に努めています。
(
TOTOグル ープコミュニケーション方針
TOTO グループは、社会から必要とされる企業であり続けるために、
コミュニケーションを通じたステークホルダー満足向上に努め、
適切で迅速な情報収集や開示・活用に努めます。
)
TOTOのCSR活動が
グロー バル基準で評価されました
機関投資家・海外投資家との
コミュニケーション
ダウ・ジョーンズ・サスティナビリティ・
インデックスは、アメリカのダウ・ジョー
機関投資家向けに見学会を開催
ンズ 社とスイスの調 査 会 社 、S A M が
投資家の皆さまにTOTOの事業をご理解いただくため、
※1
共同開発した「社会的責任投資に関する調査」
において高い
工場や展示会の見学会や、海外の事業所の視察などを
評価を得た企業を投資ファンドに組み込むための指標です。
行っています。2005年9月にベトナム・台湾、2006年
2006年は、世界2,500社を対象とした調査で、317企業が
2月には中国へ、証券会社アナリストと投資家の皆さま
選ばれました。TOTOは環境効率やCSRレポートの内容、配送・
をご案内し、海外の生産・販売現場をその目でご覧い
物流に関する環境面での取り組みなど環境的側面で特に高い
ただきました。海外でも変わらないTOTOの経営理念
評価を受けました。
身近な水まわり商品を展示するTOTOのブースにも
女性司会者との対談形式でセミナーの講演を行ったTOTO社長の木瀬照雄
興味を示していただいた
をご理解いただき、今後の投資の参考にしていただき
※1 企業の持つ経済的側面、環境的側面、社会的側面をサスティナビリティ
ます。
(持続性)の視点で評価する調査
個人株主投資家向けのサイトを開設
TOTOでは外国人や個人などの株主ニーズに対応した情報
提供を行うため、IRサイトの充実を図っています。決算説明会
資料、有価証券報告書などを掲載し、より多くの株主・投資家の
皆さまへの公平な情報開示に努めています。また、個人株主の
持ち株比率が拡大していることに伴い、
「個人株主(投資家)の
多くの女性投資家の方々が来場
セミナー第二部でTOTOの取り組みについて説明する
会場は満席で、皆熱心に耳を傾けてくれました
広報部グループリーダーの田中江美
海外投資家とのスモールミーティング
皆様へ」のページを新設しました。個人株主にも利用しやすく、
海外投資家へのIR活動
わかりやすいサイトを目指します。
2005年5月のシンガポールを皮切りに、海外機関投
株式投資をより身近に感じていただくために
2 0 0 5 年 9 月、東 京 証 券 取 引 所 において開 催された日 興
されたものです。TOTOは社長による講演と、展示ブースで
コ ー ディアル証券主催の「女性のための投資フォーラム IR
の商品展示を行いました。社長講演では、事業への取り組み
for Women 2005 autumn」に参加しました。当フォーラム
に加え、グループ企 業 理 念やユニバーサルデザイン・エコ・
は株 式 投 資に関心の高い女 性を対 象に、参 加 企 業 1 2 社に
きずなというミッションについて説明し、参加された多くの方々
よる会社説明会や展示ブースでの展示を通じて、各企業に
から、
「大変 わかりやすい内 容で 好 感 が 持てた」との 評価
対 する株 式 投 資を、より身近に感じていただけるよう企 画
をいただきました。
資家へのIR活動を実施しました。シンガポール、香港
で機関投資家を訪問し、TOTOの経営戦略をご説明し
ました。引き続きヨーロッパ、アメリカでも同様のIR活
動を実施。海外投資家にもTOTOの経営理念と戦略
を正しく理解していただくことが非常に重要と考えてお
り、毎年継続的に海外IR活動を実施します。
Webでは日本語版と英語版
で紹介しています
UR L
38
アナリスト・投資家向け工場見学会
投資家向け情報とTOTOグループコミュニケーション方針の
詳細はホームページへ
39
http:// www.toto.co.jp / company / reports
社会との
共生
(
「水と暮らし」の持続可能な共生を目指す
「TOTO水環境基金」
TOTOグル ープ 社会貢献・地域共生方針
社会の発展に貢献する企業を目指し、よき企業市民として、経営資源を有効に活用して
未来に向けて大切な水資源を有効に活用して、社会が持続的に発展していくために、
TOTO はNPO など市民活動への支援を積極的に行っています。
TOTOの社会貢献方針に沿って創設された
社会貢献・地域共生活動を行い、よりよい社会を築き支え、社会と共生します。
水をテーマに各地で活動するさまざまな市民団体
「水環境基金」第1回助成先が決定
TOTOは社会貢献を図のように4つの活動に分類し、経営資
源を有効に活用しながらよりよい社会づくりと地域との共生
地球市民♪浜っ子プロジェクト
入り江の水辺環境保全プロジェクト
(神奈川県茅ヶ崎市)
(福岡県福津市)
「入り江の水辺環境保全プロジェクト」は、
を進めています。
環境に関わる
活動
芸術 文化、
教育活動
●
社会福祉
活動
ボランティア制度
ボランティア情報
いき夢の会」が市内の津屋崎港周辺の
高橋 玲子さん
ボランティア参加
地域での活動
福津市のNPO法人「つやざき千軒いき
浜っ子
トラストチーム
社 会
企業理念
)
TOTO グループは、水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造することで、
全
グ
ル
プ
社
員
海辺を中心に行っている活動です。周辺
の海辺は、カブトガニの生息やウミガメ
の産卵で知られており、活動では生態系
「地球市民♪浜っ子プロジェクト」は、茅ヶ崎
市浜須賀小学校のPTAと児童が主体となっ
て、
「繋がる命、繋げる命」をテーマに、環境
調査や清掃活動による、そうした稀少動
地球市民♪浜っ子プロジェクトでの活動
物の保護にも力を入れています。2006年
保全活動や保護者参加型体験授業支援、自
然観察会などの活動を行っています。
2月にはTOTOの社員も参加して、津屋
活動は学校関係者だけではなく、行政や市
「TOTO水環境基金」は、この方針に沿って「創りだそう!水
と暮らしの新しい文化」をテーマに昨年度設立されました。第1
回の助成先として全国79のNPO・市民団体の応募の中から
崎港周辺の清掃を行いました。
内の企業、有志個人とも連携し、子供たちが
大人とともに地域社会内での多様なつなが
りを実感し、環境意識を持って行動できる人
「きゅうせんぼうの森」
間に育つことを目的としています。
10周年記念事業(熊本県人吉市)
選考過程で各地の見学にうかがいました
12団体を選び、助成金を交付いたしました。
TOTO水環境基金2005年度助成先プロジェクトリスト
助成の対象は
TOTOは助成金による経済的支援だけ
1 ウォーター・リバイラルプラン「親水塾」事業(北海道・士幌町)
1.地域の水と暮らしの新しい文化の実現に向けた実践活動
2 エコロジカルな水利用による浅間高原植生園づくり(群馬県・長野原町)
ではなく、地域社会の一員として、体験
2.地域の水と暮らしの関係についての調査研究活動
授 業 支 援も行いました。茅ヶ崎 市内に
の環境保護を目的に活動している団体
活動分野は環境、まちづくり、芸術、子供、教育、観光、交通、
あるTOTO総合研究所の研究員が学校
です。設立1 0 周年にあたり、2 0 0 5 年
5 地球市民♪浜っ子プロジェクト(神奈川県・茅ヶ崎市)
健康、福祉など幅広く想定しています。
プールの水質検査や、土の中の微生物
11月に球磨川水系100カ所の水質調査
6 雨水マス&アート活動による「水の自立都市」推進事業(静岡県・浜松市)
2005年度助成先の活発な活動により、2006年度も全国各地
を実施。また記念事業として、設立以来の
7 イベントエコ化計画「みずすましプロジェクト」
(石川県・金沢市)
観察の体験授業を担当。また浜須賀小
の活動団体から多数のお問い合わせをいただいており、今年度
学校児童をTOTO茅ヶ崎工場に招待して、
参加者全員が集まり、設立時に植樹した
は応募数、活動分野の幅広さで昨年を大きく上回る見込みです。
リサイクル試 験工場や陶 芸 教 室などを
「きゅうせんぼうの森」の間伐作業を行い、
今後、助成金額の増額、全グループ社員のボランティア参加
見学。TOTOの環境への取り組みを授
同時に子供たちに紙芝居や間伐材を使っ
などの、体制・内容の強化・充実を図っていきます。
業形式で行いました。
た工作などの環境教育を実施しました。
3 水源林と貯木場を結ぶ水と森と文化を育むプロジェクト(山梨県・道志村/神奈川県・横浜市)
4 印旛沼「水辺の学校」
(千葉県・佐倉市)
8 野菜いかだを用いた、ため池での水質浄化運動(兵庫県・加古川市)
9 武庫川流域の生態系環境調査と啓蒙活動(兵庫県・伊丹市)
10 川と共に暮らす「中谷地区ふるさと村プロジェクト」(福岡県・北九州市)
11 入り江の水辺環境保全プロジェクト(福岡県・福津市)
「きゅうせんぼうの森」10周年記念事業
12 「きゅうせんぼうの森」10周年記念事業(熊本県・人吉市)
を実施する「やまんたろ かわんたろの会」
入り江の水辺環境保全プロジェクトでの活動
は、日本三大急流の一つ、球磨川と周辺
きゅうせんぼうの森での活動
UR L
40
http:// www.toto.co.jp / company / reports
TOTO水環境基金の詳細はホームページへ
41
社会との
共生
「学校のトイレ研究会」の活動から、
社会とお客様とのきずなが深まります
TOTO では、水まわりの事業領域での地道な社会活動が、TOTO にふさわしい価値ある社会貢献活動になると考えています。
そのために全国各地の学校で、さまざまな取り組みを行っています。
トイレの改修により学校での用便が促進
地域との絆を深める
学校トイレ
「学校のトイレ研究会」は、
(株)岡村製作所、
(株)木村徳太郎商店、デコラニット(株)、東
陶機器(株)、
(株)ベスト、ロンシール工業(株)
で構成され、東陶機器(株)が事務局を務め
ています。
みんなが集まる学校に
今後のテーマは地域とのきずな
北海道旭川市の医師の調査によると、60%以上の小学生は
いま学校は、防災面でもコミュニティーにおける拠点としての
学校で大便をしないと答えています。その理由は、恥ずかしい、
機能が問われています。震災を経験した神戸市長田区にある
いじめられる、などの精神的苦痛や、汚い、臭いという物理的
池田小学校では、建て替えの際ユニバーサルデザインを取り
なものです。岡山県岡山市立庄内小学校では、2005年度に
入れ、トイレも「ゆとりのあるスペース、使いやすさ、コミュニ
児童参加型でトイレの改修を行いましたが、その結果、改修後、
ケーションの場」になるよう配慮され、コミュニティー拠点と
学校で気持ちよく用便ができるようになったと答えた児童が、
してのトイレのあり方が具体化されています。研究会では、こ
改修前の13%から53%に増えたというデータがあります。
の他にもいくつかの事例を紹介し「地域との絆を深める学校
トイレ」の役割を提起しています。このような研究会の活動は、
地域や社会に貢献するTOTOの企業理念を推進していくうえ
で、大きな原動力になっています。学校トイレという、TOTO
の事業領域における地道な社会活動は、やがて商品やサービ
学校のトイレ研究会
Vol.9/2006
「学校のトイレ研究会」による車いす体験学習
スを通じてお客様の満足へとつながります。
改修された庄内小学校のトイレ。多目的トイレ(左)
と男子トイレ(右)
〈子供の声〉
トイレ改修前と改修後のアンケートにおいて
「用便が気持ちよくできる」の回答の割合
旭川市のくにもと肛門科による「小学生の便通とトイレに関する意識調査報告」
(H8.6)より
庄内小すこやかトイレアンケート調査結果
全体
学校のトイレ研究会
子供たちが安心して使える、清潔で快適なトイレを
地道な活動が意識改革のきっかけに
汚い、暗い、臭い、怖い、壊れている。多くの学校トイレが、こ
研究会では、学校トイレの実態をソフト・ハードの両面にわ
の5Kといわれる不快な要素を持っています。また、用便をか
たって調査・研究し、啓蒙誌の発行や学校等への講演活動
らかわれるなどの精神的苦痛もあり、学校でトイレを敬遠す
などを、10年間にわたり継続的に行ってきました。トイレ改
る子供たちが増え、また健康面からもトイレの改善が望まれ
修により大きな教育効果を上げてきた学校の成功例などを
ています。このような現状を改善し、子供たちが安心して使え
紹介しながら、計画段階から子供たちや教職員が参加するト
る快適なトイレづくりの実現を目指して、TOTOをはじめとす
イレ改修による教育効果の高さを訴えることで、近年では全
るトイレ関 連 企 業の連 携により「 学 校のトイレ研 究 会 」は
国の自治体や教育委員会において、その必要性が認識され
1996年に設立されました。
るようになりました。
女子
男子
改修前
改修後
改修前
改修前
その他
17.2%
4%
する
19.4%
便意がない
27.7%
52%
54%
・落ち着かない
・恥ずかしい
・冷やかされる
・いじめられる 等
精神的・物理的
理由から
72.3%
しない
63.4%
22%
改修後
■なぜ大便をしないのですか?
精神的理由 39.0%
53%
改修後
n=304
物理的理由 33.3%
・汚い・臭い 等
「ずっと地球に生きる」学校プロジェクトに参加
TOTOは日本ユネスコ協会連盟と読売新聞社が主催する、子供たちが持続可能な社会のあり方を学ぶ環境教育プログラムに
協力し、東京都杉並区の区立杉並第一小学校で、R&D企画グループが実際に授業を行いました。このプロジェクトは、小中
学校の総合学習の中で企業の環境への取り組みや姿勢をわかりやすく伝え、子供たち一人ひとりが地球のことをずっと考えて
いくように、という思いで始まったものです。TOTOは節水先進企業として、水と生活をテーマにして授業を行いました。この
授業を受けたクラスの半数近くの16名が、夏休みの自由研究で水や環境をテーマにしました。
UR L
42
■学校で大便をしますか?
13%
「学校のトイレ研究会」、TOTOキッズエコ、
TOTOエコクラブについての詳細はホームページへ
食器洗いの体験をしてもらいました
http:// www.toto.co.jp / company / reports
43
社会との
共生
20周年を迎えた「ギャラリー・間」をはじめ、
TOTOは文化支援による社会貢献を続けています
TOTO では社会貢献の一環として、出版とギャラリーによる文化支援活動を重要視しています。
国内外の建築文化の発信を行う「ギャラリー・間」は、昨年10月で開設20 周年を迎えました。
また「TOTO 出版」では建築・デザインを中心とした質の高い書籍を発行しています。
巡回展 、空間術講座などによる
ネットワークづくり
建築・デザインから絵本まで、
広く生活文化を情報発信する
「TOTO出版」
「ギャラリー・間」では国内外の有名建築
1989年の創立以来、
「TOTO出版」は建築・
家やデザイナーだけではなく、才能ある
デザイン関係の書籍を中心に数
若手建築家などによる企画も数多く取
多くの出版物を手がけてきました。
り上げています。また建築家を志す学生
そのジャンルは水まわりの専門書
などに向けて、出展者による系統的な講
から子 供 向けの絵 本に至るまで、
義である「空 間 術 講 座」が展 覧 会に応
幅広い範囲にわたっています。
じて開 設されるほか、展 示の一 部は
2005年度には「ギャラリー・間」との
国 内の大 学、専 門 学 校との共 催で、
連 動 企 画 5 冊を含 む1 7 冊 の書 籍を
巡回展として国内各地で開催されます。
発 行。東京の現代建築を所在地図とと
もに紹 介し、建 築 関 係 者だけでなく一
講演会および
「TOTO出版」との連携
般読者にも大好評を博した「建築MAP
東京」の続編、
「建築MAP東京2」も発刊
20年間に113回の展示を開催した「ギャ
「ギャラリー・間」 20周年記念展「日本の現代住宅1985−2005」
開催期間:2005年12月8日∼2006年2月25日
「ギャラリー・間」の活動と併走してきた過去20年の間に作られた、注目すべき123の住宅作品。その建築模型175点が各地の建築科学生の協力で制作
され、会場いっぱいに展示されました。また期間中には20周年記念連続講演会「21世紀の住宅論」が催され、日本を代表する4人の建築家・安藤忠雄、
しました。
ラリー・間」の特徴は、それぞれの展示
が出展者等による講演会、さらに出版と
2005∼2006年に「ギャラリー・間」の
展示と連動して出版された書籍
活字文化の衰退が叫ばれるなか、
「TOTO
リンクしているところにあります。これに
(左上から時計回りに)
出版」では書籍の内容と質はもちろんの
より企画の質は高まり、来場者はより深い
「日本の現代住宅1985−2005」
(監修:石堂 威、
こと、装丁・デザインにおいてもたたず
20周年を迎えた「ギャラリー・間」
理解を得ることができます。こうしたデー
手塚由比 建築カタログ」
(手塚貴晴、手塚由比
人間・時間・空間、それぞれの間合いと
タは「TOTO出版」により書籍化され 、広
いう概念を名称とした「ギャラリー・間」は、
く社会に情報発信されます。
磯崎新、伊東豊雄、藤森照信の各氏によって、多様な住宅論が語られました。
小巻 哲)
「
、と/TO」
(小泉 誠 著)
、
「手塚貴晴+
著)
、
「阿部仁史 Flicker」
(阿部仁史 著)
、
「Flux
Structure」
(佐々木睦朗 著)
まいを大 切にし、日本の生 活 文 化の発
展に貢 献しうる書 籍の発 行に、今 後も
努めていきます。
建築とデザインの専門ギャラリーとして
1985年にオープンしました。建築家が
文化推進部長
個展を開くという発想もない当時から、
スタッフ全員が自らの手で企画を立案・
日では世界中の建築界から注目される
左上:阿部 仁史展 BODY
左下:小泉 誠展 KuRaSiGoTo
上:原 広司展 Discrete City
ギャラリーとなっています。
撮影:藤塚 光政
運営、それらが高い評価をいただき、今
遠藤 信行
2005年に開催された展覧会
その間自社事業に寄った展示・出版は行わず、常に公正な目で、クォリティの高いものを紹介し続けるこ
とで、TOTOに対する評価が高められてきたと考えています。その結果、国内外の有名建築家やクリエー
ターとのネットワークも広がり、海外からも展示や出版のオファーが多数届くようになりました。また休館
日を大学の授業に開放するなど、大学との連携も引き続き強めていき、将来の展示や出版につなげていき
たいと考えています。
UR L
44
「ギャラリー・間」と「TOTO出版」では、設立以来一貫して文化支援という視点から活動を続けてきました。
「ギャラリー・間」、
「TOTO出版」の詳細はホームページへ
45
http:// www.toto.co.jp / company / reports
事業概要・
財務データ
TOTOグループ事業概要(2006年3 月現在)
商 号 東陶機器株式会社(TOTO LTD.)
〈バス・キッチン・洗面商品〉
創立年月日 1917年(大正6年)5月15日
ユニットバスルーム、水栓金具(各種給水栓、排水金具など)
、
資 本 金 355億7,900万円
給湯機、システムキッチン、洗面化粧台、マーブライトカウンター、
本社所在地 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1-1
プラスチック・ホーロー浴槽など
従 業 員 数 連結 19,667名 単独 7,780名
〈その他〉
営業品目
タイル建材、浴室換気暖房乾燥機、食器洗い乾燥機など
●建築用設備機器
●その他
ニューセラミック、生活用品、不動産賃貸業など
〈レストルーム商品〉
TOTOグループおよび関連会社
イレ、腰掛便器用シート(ウォシュレットなど)、水まわりアク
■国内主要拠点(2006年6 月現在)
東陶信州販売株式会社(長野県)
〈当社〉
セラトレーディング株式会社(東京都)
本社(福岡県)
東陶大阪販売株式会社(大阪府)
工場[8]
東陶北海道販売株式会社(北海道)
茅ヶ崎工場(神奈川県)小倉第二工場(福岡県)
株式会社東陶エクセラ(東京都)
中津工場(大分県)
滋賀第二工場(滋賀県) 中津第二工場(大分県)
小倉第一工場(福岡県) 大分工場(大分県)
札幌支社(北海道)
東北支社(宮城県)
北関東支社(埼玉県)
名古屋支社(愛知県)
レストルーム商品
2,055億円
(41%)
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
0
大阪支社(大阪府)
●経常利益・売上高経常利益率
(注)
[ ]内は事業所の数を示しています。
8
350
300
227
(%)
90
2,500
7
2,214 2,292
75
6
2,000
60
5
1,500
45
1,000
30
15
150
3
100
2
500
50
1
0
0
0
▲50
▲1
▲100
▲2
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06(年度)
0
▲500
▲15
▲1,000
▲30
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06(年度)
(予)
(予)
経常利益 売上高経常利益率
東陶フロンティアリサーチ(神奈川県)
〈グループ会社〉
(億円)
3,000
(%)
9
400
株式会社東陶リース(福岡県)
アメリカ 245億円
(35%)
●株主資本・株主資本比率・株主資本当期純利益率
(億円)
450
株式会社モローズ(東京都)
東陶ファイナンス株式会社(福岡県)
支店・営業所[90]/ショールーム[99]
5,052億円
(96%)
売上高
4
横浜支社(神奈川県)
中国 288億円
(42%)
建築用設備機器
200
東陶ロジコム株式会社(福岡県)
九州支社(福岡県)
2,490億円
(49%)
(予)
株式会社丸常住設(新潟県)
東陶エキスパートアンドセールス株式会社(東京都)
中国支社(広島県)
バス・キッチン・洗面商品
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06(年度)
株式会社石黒建陶(新潟県)
東陶インフォム株式会社(福岡県)
アジア(中国以外)157億円
(23%)
(4%)
その他 213億円
250
ジャパンハイドロテクトコーティングス株式会社(東京都)
信越支社(新潟県)
その他 292億円
(6%)
3,500
300
東関東支社(千葉県) 四国支社(香川県)
東京支社(東京都)
4,947
4,000
TOTO高知販売株式会社(高知県)
TOTOビジネッツ株式会社(福岡県)
北陸支社(石川県)
● 海外売上高構成(2005年度)
●品目別売上高構成(2005年度)
5,100
4,500
78社(内、連結子会社57社)
セサリーなど
支社[13]
●売上高
(億円)
5,000
500
衛生陶器(大便器、小便器、洗面器、手洗器など)、システムト
滋賀工場(滋賀県)
財務データ
株主資本 株主資本比率 株主資本当期純利益率
(ROE)
■海外主要拠点(2006年6 月現在)
愛知東陶株式会社(愛知県)
〈グループ会社〉
東陶エンプラ株式会社(福岡県)
TOTO U.S.A.HOLDINGS,INC.
(アメリカ ジョージア州)
東陶プラテック株式会社(福岡県)
TOTO U.S.A.,INC.
(アメリカ ジョージア州)
東陶バスクリエイト株式会社(千葉県)
東陶機器(中国)有限公司(中国 北京市)
東陶ハイリビング株式会社(千葉県)
東陶マテリア株式会社(岐阜県)
●投資指標(単独)
●当期純利益・売上高当期純利益率
(億円)
200
129
160
(円)
(%)
6
北京東陶有限公司(中国 北京市)
100
3
南京東陶有限公司(中国 南京市)
0
0
15
東陶機器(北京)有限公司(中国 北京市)
東陶オプトロニクス株式会社(福島県)
株式会社パンウォシュレット(福岡県)
東陶機器(大連)有限公司(中国 大連市)
株式会社サンアクアトートー(福岡県)
新西工業株式会社(福岡県)
株式会社リモデルテクノ(福岡県)
東陶メンテナンス株式会社(東京都)
▲100
▲3
東陶機器(広州)有限公司(中国 広州市)
▲200
▲6
東陶機器(香港)有限公司(香港)
▲300
▲9
TOTO VIETNAM CO.,LTD.
(ベトナム)
▲400
東陶華東有限公司(中国 上海市)
東陶エンジニアリング株式会社(東京都)
東陶エムテック株式会社(東京都)
台湾東陶股 有限公司(台湾)
東陶近畿販売株式会社(兵庫県)
東陶南九州販売株式会社(熊本県)
TOTO KIKI KOREA LTD.(韓国)
仙台東陶販売株式会社(宮城県)
TOTO KIKI(MALAYSIA)SDN.BHD.(マレーシア)
中山建材株式会社(香川県)
SIAM MARIWASA TOTO.INC.(フィリピン)
東陶北部九州販売株式会社(福岡県)
10
東陶機器(上海)有限公司(中国 上海市)
上海東陶衛洗麗潔具有限公司(中国 上海市)
11
46
11
10
9
9
10
11
11.5
12
13
9
5
0
▲12
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06(年度)
(予)
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
,
95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06(年度)
(予)
当期純利益 売上高当期純利益率
1株当たり配当金 TOTO SANITARIOS DE MEXICO S.A. DE C.V.
(メキシコ)
東陶アクエア株式会社(東京都)
11
47
環境データ
地球環境保全活動データ集
第5次(2004∼2006年度)地球環境保全行動計画実績要約(2005年度)
区分
項目
2006年度末目標(第5次環境保全行動計画の最終年度目標)
2004年度実績
2005年度目標
2005年度実績
評価(※1)
関連ページ
環境マネジメントシステム 海外拠点のISO14001 認証取得
取得拠点 3拠点(04∼05年度)
取得拠点 2拠点(台湾東陶、上海東陶)
取得拠点 3拠点(04∼05年度)
取得拠点 4拠点(南京、STI、大連、WL 上海)
◎
ホームページ
商品開発
エコ
(環境配慮商品)の開発 (※2)
エコ
(環境配慮商品)開発率 90%以上維持継続
97%
90%以上維持継続
96%
◎
P.7、
P.8、
P.16、
P.2 6
使用禁止化学物質の不使用証明書入手
国内:100%
国内:9 2%
国内:100%
国内: 98%
○
海外:90%以上
海外:94%
海外:7 0%以上
海外: 98%
◎
グリーン購入・調達
CO 2 排出量の抑制 (※3)
5100t
(3.6%)
TOTO全工場
1400(1.0
t
%)
TOTO全工場
19 05t
(1.4%)
◎
製造グループ会社
1020t
製造グループ会社
323t
(1.0%)
製造グループ会社
340(1.0
t
%)
製造グループ会社
978(2.9
t
%)
◎
TOTO全工場
4.0%向上
TOTO全工場
対前年度比1.0%向上
TOTO全工場
1.5 %悪化
×
製造グループ会社
1 3.8%向上
製造グループ会社
対前年度比1.0%向上
製造グループ会社
0.2%悪化
×
法違反件数 0件/年
工場排出物の減量化
使用済み製品
TOTO全工場
公害関連法規制の遵守
PRTR指定化学物質の排出量削減
物流
4 200t
原単位 3%向上(2003年度比)
(対象:代替技術が確立されている物質)
排出物
TOTO全工場
エネルギー効率利用の推進 (※4)
P.16、
P.29、
P.49
国内:0件
国内:0 件
◎
海外:2 件
海外:0件
海外:0 件
◎
20%削減(2004年度比)
削減物質の選定
10%削減(2004年度比)
6.0%削減
×
P.48
TOTO全工場
14%以上減(2 002年度比)
TOTO全工場 2.8%減
TOTO全工場 8%以上減(2 002年度比) TOTO全工場 0.5%減
×
P.28、
P.49
製造グループ会社
17%以上減(2 002年度比)
製造グループ会社 10%増
製造グループ会社 12%以上減(2002年度比) 製造グループ会社 24%増
×
P.16、
P.27、
P.49
10 .5%削減
(2000年度比)
9.3%削減
9.8 %削減
(2000年度比) 9.9 %削減
◎
輸送燃料削減
9.0%削減(2000年度比)
7.0%削減
8.0 %削減
(2000年度比) 8.1 %削減
◎
使用済み製品の回収・処理システムの研究
計画進捗率 100%
100%
計画進捗率 100%
100 %
◎
公害関連法規制などの遵守
エネルギー使用量の推移
工場排出物の減量化
削減効果(年間換算)の数値。CO 2 排出量は、
環境省の排出量算定ガイドライン(案)により算出。
P.16、
P.26、
P.28
国内:0件
包装材料削減
グリーン調達推進状況
(※2)対象年度発売の新TOTOエコ商品の売上見込み
×100
対象年度発売の全ての新商品の売上見込み
(売上見込みは発売3年度目の見込み値を用いる)
(※3)CO 2 排出量削減量は05年度中に実施した対策による
総排出量3%削減(2003年度比)
エネルギー
汚染予防
P.36、
P.48
(※1)◎……目標に対し十分達成(達成率100%以上)
○……目標に対し達成(達成率95∼100%未満)
△……目標に対しやや未達成(達成率70∼95%未満)
×……目標に対し未達成(達成率70%未満)
(※4) エネルギー使用量(原油換算:
k
l)
エネルギー原単位:
生 産 量(t)
(各工場の原単位指標を生産重量に換算)
P.48
P.16、
P.28、
P.49
ホームページ
工場排出物の再利用
包装材料の削減
全取引先様に対するグリーン調達基準を満たすAラン
国内製造で使用した総エネルギー量は、省エネ施策の
環境マネジメントシステムの推進により、汚染の未然
生産変動の影響が大きく、減量化が計画通りに進
効果で2005年度は1990年度比で81%程度となっ
防止に努め、法規制遵守はもとより自主管理基準を
2005年度はサーマルリサイクル(熱利用)からマテリ
クの取引先様の割合をグリーン化率、また、海外の
建築現場における廃棄物の削減を目的として、
「3R」
んでいません。さらに取り組みを強化します。
定めて、環境負荷の低減と汚染の未然防止に努めて
アルリサイクル(再資源化)を推進。衛陶工場から排
を基本原則に独自の包装設計ガイドラインを策定し、
総排出量(万t)
います。
5.0
20
出される汚泥「プレス土」を煉瓦原料として、有価物
積極的に推進しています。
(2004年度比 281t/年
処理が可能となり、廃棄物の削減にも貢献できました。
削減)
4.0
10
3.0
0
取引先様を含めて、ご提出いただいた使用禁止化
学物質の不使用証明書の入手割合を入手率として、
グリーン調達の推進状況を把握しています。
(%)
100
80
ています。今後も省エネ対策を推進していきます。
(万kl)
11
管 理 項目
10
公害関連法
規制等の遵守
9
8
公害事故
及び苦情の
発生件数
7
60
0
40
'90
'02
'03
'04
目
標
実
績
法違反件数
0件
国内 0件
海外 0件
事故発生件数
0件
0件
苦情発生件数
0件
0
0件
'05(年度)
'02
'03
'04
'05(年度)
再利用率(%)
削減率(%)
100
10
95
8
90
6
0
(基準年度)
総排出量 増減率
'02
'03
'04
'05(年度)
0
,
02
,
03
,
04
,
05(年度)
TOTO工場 国内製造グループ会社
昨年の報告書との算出条件の違い:対象工場が1グループ会社(2工場)増加
TOTO総エネルギー 国 内グループ会社総エネルギー
原油換算エネルギーの換算係数は環境省のガイドライン数値を使用
20
水使用量
土壌汚染対策法への対応について
国内製造で使用する水の量はここ数年減少傾向に
あります。引き続き節水活動を推進していきます。
TOTOでは「土壌汚染対策法」の主旨を尊重し、自主
0
2004 年3
月 2005年3月 2006年3月
グリーン化率
51%
70%
81%
国内
79%
92%
98%
入手率
海外
ー
94%
98%
増減率(%)
的に全工場について土壌調査を実施していましたが、
茅ヶ崎工場で、土壌・地下水からトリクロロエチレンが
(万m 3)
225
環境基準値を超えて検出されたため、2005年4月茅ヶ
崎市に報告するとともに、ホームページに公表いたし
200
ました。2005年5月より浄化設備等設置工事を行い、
9月より土壌・地下水の浄化を実施しています。浄化に
175
あたっては、敷地境界付近にバリヤー用矢板を設置し、
0
,
02
,
03
,
04
,
05 (年度)
バリヤー井戸による揚水を実施しており、汚染地下水
の敷地外への流出は防止できています。詳細・最新情
報はホームページを参照願います。
使用量
古紙分別回収によるリサイクル推進
輸送燃料の削減
TOTO工場及び国内製造グループ会社(21拠点)す
支社・営業所は、2006年度の目標である99%以上
CO2の排出量が少ない鉄道や海運の利用や、販売代
べてにおいてゼロエミッションを達成しております。今
を目指して活動を推進していきます。
ゼロエミッション
後もゼロエミッションの継続と一層の減量化対策に取
り組んでいきます。
TOTOのゼロエミッション定義
● 工 場から排出する一 般 廃 棄 物、産 業 廃 棄
物の埋め立て
(単純焼却を含む)を限りなくゼ
ロに近づける。
● 限りなくゼロの数値目標は、再利用率を9 9
%以上とする。
UR L
48
推進しています。
(2004年度比34kl/年削減)
再利用率(%)
100
削減率(%)
8
80
6
4
60
0
理店様・輸送業者様と連携した輸送の効率化などを
2
'02
'03
'04
'05
(年度)
TOTO工場 国内製造グループ会社
支社・営業所
TOTOの地球環境保全活動についての詳細はホームページへ
49
0
,
02
,
03
,
04
,
05(年度)
http:// www.toto.co.jp / company / reports
サステナブル
経営格付
2005年度サステナブル経営格付の結果
TOTO では、CSR経営の推進状況を客観的に評価する指標として、NPO法人環境経営学会・環境経営格付機構の
「サステナブル経営格付」を受審しています。サステナブル経営格付は、経営、環境、社会の3分野における21の評価項目について、
それぞれ戦略、仕組み、成果の3要素から評価を行い、その結果を樹木の葉の色で表現するものです。
2005年度 、TOTO は、主要なグループ会社と共に、
「大部分の連結企業」という範囲で受審しました。
発行によせて
株式会社 創コンサルティング
このたび、評価結果が発表されましたのでご報告いたします。
代表取締役
2005年度サステナブル経営格付結果・サステナブルツリー(TOTOおよび 、主要なグループ会社)
J 生物多様性の保全
RATING-TREE by MITA MODEL
平成17年度
R 機会均等の徹底
C コンプライアンス
I 化学物質管理
の徹底
Q 就業の継続性
確保
K 地球温暖化
の防止
D リスク
マネジメント
H 資源循環および
廃棄物削減
B 企業統治
E 情報開示・
コミュニケーション
P 安全で健康的
環境の確保
L 輸送に伴う
環境負荷の低減
G 製品・サービスの
環境負荷低減
A 経営理念
F 物質・エネルギー量
把握の定着
所見(総合評価書より抜粋)
ことが伺えます。報告書ではそのCSRへの取り組みが具体
自発的な意向を反映した人材活性化の動きが出ていること
①御社のサステナブル経営への取り組みは、第1回のサステナ
的に説明されており、各自の行動にDNAを染みつかせる
が伺えます。
責任者の方が遺漏なくエビデンスを示されるとともに、関連会社
T CSR調達の推進
U 地域社会の共通
財産の構築
N 持続可能な社会
を目指す企業文化
TOTOでは、各種プロジェクトを組織することで、従業員の
ルが非常に高いと評価されました。ヒヤリングでも、各部署の
O 消費者への
責任履行
M 土壌・水質汚染
の防止・解消
TOTOのCSR推進も3年目に入り、活動が根についてきた
ブル経営格付において最終評価結果が95.2%となり、レヴェ
S 仕事と私的生活
の調和
環 境
社 会
活動のさまざまな場面で進展が見られており、以下のよ
地域貢献活動を推進
うな点が特に評価できます。
「TOTO水環境基金」、
「学校のトイレ研究会」といった事
業のミッションに沿った、地域貢献活動を推進しています。
ステークホルダーとのコミュニケーションの
テナブル経営に対する意識の高さの証左と理解いたしました。
さらなる展開
②御社の取り組みは、サステナブル経営の経営、環境、社会の
今回はステークホルダーごとにダイアログを行っており、
今後は以下の点について考慮し、さらにCSRを進め成果
それぞれの分野で高い対応状況を示しておりますが、同時に、
それぞれの関心事にフォーカスした、より具体的な展開をさ
を上げられることを期待いたしております。
企業統治、生物多様性の保全、輸送に伴う環境負荷の低減の
3側面でもう一段の努力が求められるほかは、全体としてバラ
Sustainable
Management Tree
地道な努力が成果となって表れてきています。
の方々も出席され質問に的確に回答されたことは、御社のサス
戦略、仕組み、成果の各段階でも満遍なく高い評価となっており、
経 営
これによって、事業とCSRのスタンスもはっきりしてきました。
れています。これには工場地域の住民や消費者団体など、
地域社会との接点を持とうという姿勢が感じられます。また
指標化による成果の把握
CSRレポートのダイジェスト版や中国語版を作成するなど、
CSRが日常の活動の中に根付いてきましたが、指標(数値
ンスのとれた取り組みであると評価されました。こうした結果は、
コミュニケーションの工夫も伺えます。今後はそうした中か
や具体的目標)を設定し、これをパフォーマンス結果として
ら出された意見を経営に反映させ、行動で対応していかれ
示すところに不十分なところが見られます。報告書で記載す
毎年、格付を受審され、弱点とされる側面を改善されてきた御社
るように期待します。
るだけの数値だったり、数合わせのための数値では意味が
ありませんが、社外に対して説明していくためにも主要な
の真摯な取り組みが実を結んでいるものと考えます。今後とも
この姿勢を堅持され、今回評価が低かった項目の改善を期待
いたします。
*NPO法人環境経営学会 / 環境経営格付機構 http://www.smri.jp
環境報告書
TOTOでは、1991年から環境保全活動への取り組みを開始し、1998年より環境報告書を毎年発行してきました。
また、本格的にCSR活動がスタートした2004年度より、
「環境報告書」の名称を「社会・環境活動報告書」
「CSR REPORT」へと発展させています。
UR L
指標をCSR活動に結びつけていくことが必要です。
海外の活動報告を含む
CSR推進計画に従って、2005年度から活動の範囲を海外
にも広げ、各分野の報告の中に海外での実情も盛り込まれ
人材活性化の適応範囲について
るようになりました。2006年度では人事マネジメントまで
人材活性化の適応においては、正規の社員だけではなく契
広げる予定ということですので、活動の範囲を一歩一歩拡
約社員やパートなどの非正規の社員についても適応して実
大してください。
施されていることは良いことですが、現状にとどまらず、
TOTOグループで働くすべての人々に順次拡大して対応し
人事面の活動に成果
ていくことを検討してください。また、このことは国内だけで
人事制度の整備は活性化の第一歩であり、社員一人ひとり
なく海外においても同様です。
の意 識に働きかけられるような職 場づくりが必 要です。
∼
1998年
海野 みづえ
海野みづえ
2003年
2004年
2005年
サステナブル経営格付とCSRレポート、
環境報告書の関連情報はホームページへ
環境・CSR分野についての経営のあり方について、統合的なコンサルティングを行っている。
企業の価値観こそがCSRの根幹であり企業価値を高める、
という基本姿勢のもとに、独自の分析眼でCSRマネジメントの推進を展開中。
2006年
http:// www.toto.co.jp / company / reports
50
51
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