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HP Systems Insight Manager 5.3およびHP Operations Manager

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HP Systems Insight Manager 5.3およびHP Operations Manager
HP Systems Insight Manager 5.3およびHP Operations
Manager
ハードウェア インフラストラクチャからビジネス サービスの可用性に至る広範なエンド
ツーエンド管理を実現するための最適な組み合わせ
目次
エグゼクティブ サマリ........................................................................................................................ 2
アダプティブ エンタープライズ管理の課題 .......................................................................................... 2
効率的なビジネスのキーとなるサービス管理 .................................................................................... 2
アダプティブ エンタープライズの原則 ............................................................................................. 2
エンタープライズ管理のためのHPアプリケーション.............................................................................. 3
HP Systems Insight Manager ............................................................................................................. 3
HP Operations Manager................................................................................................................... 3
HP Operations Manager Network Node Manager .............................................................................. 3
HP Operations Manager Service Desk................................................................................................ 4
HP Systems Insight ManagerおよびHP Operations Managerを使用したエンドツーエンド管理の実現.......... 4
主な利点 ..................................................................................................................................... 5
HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerの統合 .............................................................. 5
HP Systems Insight ManagerのHP Operations Manager Network Node Managerとの統合 .................. 6
HP Systems Insight ManagerのHP Operations Managerとの統合....................................................... 7
統合の利点.................................................................................................................................. 7
HP Systems Insight Manager ‐ HP Operations Manager Service Deskとの統合.................................. 9
使用例.......................................................................................................................................... 10
結論................................................................................................................................................. 11
詳細情報 .......................................................................................................................................... 12
エグゼクティブ サマリ
企業のITマネージャには、競争に効率的に勝ち残り、変化の激しい市場の要求に迅速に対応できるような、インフラストラ
クチャとサービスを提供し維持する責任があります。ビジネス サービスを継続して円滑に運用するには、使用環境をエンド
ツーエンド レベルから詳細に把握し、ビジネス プロセスの可用性や運用にITがどのように影響するかについて理解するとと
もに、十分に統合された管理ツールを効果的に組み合わせることが必要です。また、ユーザがアクセスするITサービスの種
類、品質、パフォーマンス、および可用性について正しく予想することも非常に重要です。IT運用やIT投資の経費には常に
制約があり、課題をより困難なものにしています。そのため、ITへの投資から最大限の成果を引き出すことも、重要な検討
課題となります。
このような状況におけるエンドツーエンド管理とは、フロント エンドのカスタマ ビューやクライアントベースのツールか
ら、バックエンドのサーバに至るエンタープライズ全体、および重要なビジネス アプリケーションを備え、エンタープライ
ズ通信を定義し、ネットワークのセキュリティを制御するハードウェア インフラストラクチャを視覚化して維持管理する能
力である、と定義されます。
このWhite Paperでは、HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerを互いに補完する形で使用して、十分に統合
され高度な管理が行われるアダプティブ エンタープライズを構築する方法について説明します。これにより、ハードウェア
インフラストラクチャからビジネス サービス レベルに至る幅広い規模で、統合されたエンドツーエンド管理を実現し可用
性を向上させることができます。
アダプティブ エンタープライズ管理の課題
HPのアダプティブ エンタープライズ ビジョンとは、ITテクノロジをビジネス ニーズに適合させることにより、重要なIT
サービスの可用性を高め、エンタープライズ環境の予防的な管理を推進すると同時に、これらのリソースの維持管理に関わ
るコストを削減し、複雑さを解消することです。
効率的なビジネスのキーとなるサービス管理
サービスの効率的な管理は、アダプティブ ビジネス エンタープライズを構築する上での必須要素です。サービスの管理と
は、ITインフラストラクチャの管理をビジネス プロセスやビジネスの優先順位に合わせていくアプローチです。ITサービス
管理(ITSM)の利点を実現するには、人員、プロセス、およびテクノロジに対応する包括的なアプローチが必要です。この
アプローチは、使用できる資産とリソースを分類し、その関連性と相互依存性を把握することから始まります。 このデータ
カタログを使用して、ビジネス クリティカルなITサービスやIT運用のパフォーマンスと可用性を保証するサービス レベル
アグリーメント(SLA)およびサービス レベル目標(SLO)が定義されます。
サービスを中心に据えた観点で運用を開始するには突破口が必要ですが、ビジネス プロセスを最適化しないサービス管理ソ
フトウェアでは、突破口にはなりません。HP Operations Managerソリューションは、ネットワーク、ストレージ、システ
ム、さらにEmail、統合基幹業務システム(ERP)、電子商取引などのサービスを含む広範なビジネス ニーズやITニーズに対
応するように設計されています。
人員、プロセス、およびテクノロジを結びつけることで、組織は成功に向かうことができます。
HP Operations ManagerとHP Systems Insight Managerとの連携により、広範なITサービス管理ソリューション開発の強固な
基盤が提供されます。HP Operations ManagerとHP Systems Insight Managerは、エンタープライズ全体を対象に統合され集
中化された管理プラットフォームを提供します。これにより、重要なビジネス リソースの運用コストの削減、可用性の向上、
および効率的な管理が実現します。
アダプティブ エンタープライズの原則
真のアダプティブ エンタープライズが実装できるかどうかは、次の主要な要素によって決まります。
安定性
• 正しく編成された業界標準テクノロジに基づく安定した IT 基盤を構築する。
• システム配備を簡素化し、リソースの構成、稼動状態、およびパフォーマンスを予防的に監視し、ライフサイクル全体に
わたってシステムを管理できるツールを実装する。
効率性
• 既存の資産およびリソース利用の効率化を図ることにより、IT 運用を簡素化しコストを削減する。
• サーバ、ネットワーク コンポーネント、およびアプリケーションの依存関係を検出し監視することにより、IT サービス
提供の効率化を進める。
リアルタイムで対応するビジネスの俊敏性
• IT リソースの可用性をビジネス ニーズに適合させる。
• エンタープライズ全体にわたってデバイスとリソースを仮想化する。
• 容量要件を予想し、一般的なイベントに対する応答を自動化し、IT リソースを動的に割り当てるポリシーを策定すること
により、変化の激しいビジネスの状況に俊敏に対応する。
エンタープライズ管理のための HP アプリケーション
HP Systems Insight Manager
HP Systems Insight Managerは、HP製ハードウェア プラットフォームを管理する新しいアプローチです。HP ProLiant、HP
Integrity、およびHP9000サーバにバンドルされるSystems Insight Managerは、HPの卓越したテクノロジを継承しています。
HP Insightマネージャ7、HP Toptools、およびHP ServiceControl Managerは、10年以上にわたってITを動作させ続けてきた業
界最先端のツールであり、Systems Insight Managerは、これらのツールの優れた機能を組み合わせて開発されています。
このアプリケーションにより、HPのサーバ、ストレージ、クライアント、プリンタ、およびその他のネットワーク デバイ
スのライフサイクルを管理できる、Windows、Linux、またはHP-UX上で動作する業界初のクロスプラットフォームに対応し
たハードウェア プラットフォーム管理ソリューションが実現しました。Systems Insight Managerを使用することにより、単
一のアプリケーションから、サーバのシステム障害、資産、およびハードウェア構成を予防的に管理できるようになります。
HP Systems Insight Managerには、分かりやすいWebベースのGUIまたはコマンド ライン インタフェースを使用してアクセ
スできます。また、HP Systems Insight Managerは、管理規格に従い、ベンダ固有の管理ツールを自動的に起動することに
よって、他社製デバイスを管理することもできます。さらに、パーティショニング、迅速な配備、パフォーマンス管理、
ワークロード管理など、専門的なHP製の管理ツールをプラグイン コンポーネントとして使用することで、Systems Insight
Managerの機能を容易に拡張して、サーバの高度なライフサイクル管理を実現することもできます。HP Systems Insight
Managerは、既製のスクリプトやアプリケーションまたは社内で開発されたスクリプトやアプリケーションを使用して、カ
スタマイズすることもできます。
HP Operations Manager
HP Operations Managerの提供するアプローチは、サービスとビジネスに焦点を当てています。このアプローチにより、異
機種環境のエンタープライズ全体にわたって、IT運用を迅速に制御し可用性を確保できます。ユーザはHP Operations
Managerを使用して、ITインフラストラクチャがEmailや電子商取引などのビジネス クリティカルなサービスに対して及ぼ
す影響の関連付けを行うことができます。このHP Operations Managerは、豊富なポリシー ベースに基づいて構築され、オ
ペレーティング システムやアプリケーションの属性を監視し、一般的なイベントに対する自動応答を実現します。
HP Operations Managerは、Windows(OMW)またはUNIX(OMU)プラットフォームにインストールされます。このア
プリケーションは、固有のサービス管理の観点から、大規模な分散管理を実現し、さまざまな境界を飛び越えてIT環境の稼
動状態を監視、制御、およびレポートし、すべてのエンタープライズ層(マルチベンダ システム、ミドルウェア、アプリ
ケーションなど)の可用性と信頼性を向上させます。
HP Operations Manager Network Node Manager
HP Operations Manager Network Node Manager(NNM)は、ルータやスイッチの高度な管理、精度の高い根本原因分析、
および大規模ネットワークや複雑なネットワークの分散管理を必要とするあらゆる規模の異機種ネットワークを、標準ベー
スで強力に管理します。
NNMは、複雑なネットワーク構成を検出して表示し、ネットワーク インフラストラクチャの可用性を監視するため、ユー
ザの利用要求を満たし、維持管理費を最適化できます。購入してすぐに使用できる自動機能とシステム インテリジェンスに
より、複雑なスイッチ環境でも、エンタープライズ ネットワーク サービスを構成するリソースや、リソースとネットワー
ク デバイスとの関係を識別できます。
HP Operations Manager Service Desk
HP Operations Manager Service Deskは、顧客、ビジネス サービス、サービス レベル アグリーメント(SLA)、およびサ
ポート レベル目標の関係と依存性を示すことにより、サービス レベルの優れた管理を実現する独自のソリューションを提
供します。HP Operations Manager Service Deskは、多層SLAとトラブルチケット機能により、階層型のサービス構造を提供
します。これらはすべて、分かりやすく、カスタマイズ可能なユーザ インタフェースに表示されます。
HP Systems Insight Manager および HP Operations Manager を使用し
たエンドツーエンド管理の実現
HP Operations ManagerとSystems Insight Managerは、相互に十分に補完しあって、管理者が次の作業を実行できるように
支援します。
• 異機種 IT 環境を対象にした統合管理プラットフォームの開発
• IT プラットフォーム リソースの可用性とサービス レベル要件やビジネス ニーズとの結合
• IT 運用の簡素化、リソースの可用性の向上、およびビジネスの俊敏性の向上
図 1 結合による成果:HP Operations Manager と HP Systems Insight Manager
結合による成果:
HP Operations Manager
•
マルチベンダ システムの管理
•
ネットワーク トポロジの検出および監視
•
OSとアプリケーションのイベントおよびパ
フォーマンス
•
サービスレベルの可用性
•
異機種プラットフォームのサポート
最大限のIT投資収益率をもたらす補
完的な管理
•
Operations Managerがハードウェ
ア管理とサービスレベル管理のた
めの共通のエンタープライズ プ
ラットフォームを提供
•
組み込みポリシーおよびプラグ
イン コンポーネントを介した
Systems Insight Managerと
Operations Managerの統合
HP Systems Insight Manager
•
ハードウェア ライフサイクルの詳細な管理
•
ハードウェアのステータスおよび障害の管理
•
システム構成情報
•
システム ソフトウェア バージョン
の管理
•
インベントリ データの収集
•
Windows、HP-UX、およびLinux
へのインストール
ビジネス上の利点
•
変化の激しいビジネス ニーズへ
のITリソースの適合
•
既存IT投資の最大限の活用
•
エンタープライズ管理の簡素化
•
効率性、俊敏性、および可用性を
向上させたビジネス運用の実現
HP Operations Managerを基本インタフェースとして使用し、重要なビジネス サービスの可用性とパフォーマンスを管理す
ると、HP Operations ManagerとHP Systems Insight Managerとの統合により、HP製ハードウェアのステータスをビジネス
サービス レベルの可用性と関連付け、詳細なデータを入手できるようになります。これにより、根本原因の分析精度が向上
し問題解決の時間が短縮されます。
HPは、Operations Manager Network Node Manager(NNM)、Operations Manager(OM)、およびOperations Manager
Service Desk(OMSD)用の、HPの開発によるコネクタ コンポーネントを利用して、Systems Insight ManagerとOperations
Managerとの緊密な統合を実現します。 これにより、NNM、OM、およびOMADのユーザは、既存のOperations Manager
コンソールからハードウェアに関する詳細情報を確認できます。
主な利点
HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerの統合は、次のような利点をもたらします。
• HP 製ハードウェア、HP Systems Insight Manager、および HP Operations Manager に対する投資を最大限に活かします。
• ハードウェアとサービス レベルのための共通エンタープライズ プラットフォームおよび管理インタフェースを提供します。
• IT リソースの可用性をビジネス サービスのニーズに適合させます。
• 管理操作を簡素化し、IT 運用スタッフを効率的に配置できるようにします。
• システムとサービスの可用性を向上させ、問題の分析や解決にかかる時間を短縮します。
HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerの統合
現時点では、HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerの統合は、NNM、OM、およびOMSDプラットフォー
ムを中心としており、HPの開発したプラグイン コンポーネントおよび組み込みポリシーを介して実現します。Systems
Insight Manager(HP SIM)の今後のリビジョンは、現在のソリューションを基にして拡張され、より高レベルのシームレス
な統合機能を内部に組み込む予定です。これにより、広範囲にわたるOperations Managerアプリケーションを対象に、より
進化した共通データの共有が実現します。
図 2 HP Systems Insight Manager と HP Operations Manager – 将来の統合戦略
OV NNM、OM、
およびOMSD
OM NNM、OM、OMSD、およびその他のOperations
Managerポートフォリオ アプリケーション
HP Systems Insight
Manager v5.1および
5.2
Systems Insight Managerの将来のリリース
•
•
•
•
•
•
•
エージェントベースの統合
Operations Managerコンソールでの詳細なシステム検出
ハードウェアのステータスおよびイベント
HPのハードウェア リソース管理ツールの組み込み起動
アプリケーションベースの統合
HP SIMとHP Operations Managerの間での共通タスクおよび双方向データ共有
HP SIMと広範囲なOperations Managerポートフォリオに含まれる他のHP管理
ツールとの緊密な統合
次の項では、HP Systems Insight ManagerとHP Operations Managerの現段階での統合ソリューションについて
詳しく説明します。
HP Systems Insight Manager の HP Operations Manager Network Node Manager との統合
HP Operations Manager Network Node Manager用Insight Integrationは、HP ProLiantサーバ、Integrityサーバ、
AlphaServer、HPストレージ構成、およびクライアント システムのハードウェア識別、ステータス監視、およ
びイベント通知機能を既存のOperations Manager NNM管理コンソールに統合するプラグイン コンポーネン
トです。
図 3 Operations Manager NNM マップ上で固有のアイコンで表示される
検出済みの HP 製ハードウェア
主要な機能
• HP 製サーバおよびクライアントのステータスを自動的に識別し、HP Operations Manager Network Node
Manager のマップに、色分けされた固有のアイコンで表示します。
• サーバ、クライアント、およびストレージ構成についての詳細な HP SNMP イベントを解釈して、NNM の
イベント コンソールに平易な英文で表示します。
• ブラウザ ベースの HP Systems Insight Manager、HP System Management Homepage、HP リモート Insight
管理インタフェース、および HP Operations Manager ストレージ マネジメント アプライアンスを NNM の
イベント コンソールから起動できるメニュー項目が組み込まれています。
• HP-UX、Solaris、Windows など、主要なすべての NNM ホスト プラットフォームに統合されます。
• HP NNM用Insight Integrationは、HPのWebサイト http://www.hp.com/servers/integration(英語)から無料
でダウンロードできます。
6
HP Systems Insight Manager の HP Operations Manager との統合
HP Systems Insight ManagerとHP Operations Manager(OM)との統合は、Windows用のOM(OMW)の場
合もUNIX用のOM(OMU)場合も、HP SIM SPIの一部として提供されます。
OMWの場合、SPIは、OMエージェントとともに無料で入手できますが、Application CDとは別にインストー
ルする必要があります。OMUの場合、SPIは、OMU Application CDに個別に収録されています。
このソリューションにより、ハードウェア インフラストラクチャのステータスとイベントを、エンタープライ
ズ運用およびビジネス サービスの可用性に関連付けることができます。
主要な機能
• Systems Insight Manager ポリシーは HP SIM SPI の一部として提供されます。
• OM サービス マップ上で、HP Insight マネジメント エージェントを実行する HP 製サーバを自動検出します。
• HP Systems Insight Manager 用の Smart Plug-In ポリシーが自動的に配備されます。
• ハードウェア ステータスだけでなく、HP Insight マネジメント エージェント サービスの可用性も監視します。
• HP Insight マネジメント エージェントにより通知された SNMP イベントが解釈されて、OM のイベント ブ
ラウザに平易な英文で表示されます。
• 定義済みのルールにより、OM のイベント ブラウザ内で HP 製ハードウェアのイベントが自動的に関連付け
られて終了します。
• 組み込まれたメニュー項目を使用して、OM のサービス マップから HP Systems Insight Manager、HP
System Management Homepage、および HP リモート Insight 管理コンソールを管理および起動できるように
します。
図 4 HP Insight マネージャ サービスを監視しステータスを提供する
OMW ポリシー
統合の利点
以下では、HP Systems Insight ManagerとHP Operations Manager(OM)との統合により、どのように迅速な
根本原因分析と問題解決が行われ、重要なビジネス サービスの可用性が維持されるかについて例を用いて説明
します。
7
• Microsoft Exchange をインストールしている HP 製サーバの、RAID アレイ構成に含まれるハードディスク ド
ライブに問題が発生しているとします。
• そのサーバ上で動作する Insight マネジメント エージェントは、ハードウェアの稼動状態を監視し、詳細な
構成、ステータス、および障害情報を提供します。Insight マネジメント エージェントが、ハードディスク
ドライブの問題を検出し、Windows のイベント ログにハードウェア イベントを生成します。
• Insight マネジメント エージェントと通信し Windows のイベント ログを監視している OM エージェントが、
イベントを記録し更新情報を生成して、OM のコンソール アプリケーションに表示します。
• 以前の検出に基づいて、OM のポリシーによりハードディスク ドライブの問題と Exchange サービスの性能
低下の可能性が自動的に関連付けられます。
• OM のサービス マップの物理サーバ シンボルおよび Exchange サービス シンボルの両方が、障害レベルの
ステータスを元にして更新されます。OM のイベント ブラウザでも、ハードディスク ドライブ エントリと
Exchange サービス エントリが同様のレベルで更新されます。
• この例では、Exchange サービスはビジネスに必要な Email 通信を維持するための重要なコンポーネントで
あるため、重要度の低いサービスに関するその他のイベントがすでに受信されている場合でも、IT 管理者は
このイベントに高い優先順位を割り当てます。
• OM サービス マップ上の Exchange シンボルから根本原因分析ツールを起動すると、そのイベントに関連付
けられたすべてのエレメントが表示され、Exchange ステータスの変化の原因が HP Insight マネジメント
エージェントにより生成されたイベントにあったことが示されます。
根本原因表示の Insight マネージャ シンボルから、管理者は HP Systems Insight Manager を起動して、ドラ
イブのサイズ、構成、およびサーバ全体のステータスに関するハードウェアの詳細情報を収集します。
注記:この例では、故障したドライブが RAID アレイに組み込まれているため、サーバのダウン時間は発生
せず、Exchange サービスも中断しません。
• ドライブが交換されると、RAID アレイが自動再構築を開始し、OM のサービス マップが更新されます。
サービス マップでは、サーバおよび Exchange サービスについて軽度の問題を示すステータスのみが表示さ
れます。
図 5 HP 製ハードウェア イベントが解釈され、OMOW のイベント ブラ
ウザに表示される
• OM のイベント ブラウザでは、以前に記録されたクリティカル イベントおよびメジャー イベントが自動的
に終了し、軽度の問題を示す表示に切り替えられます。
• ドライブの再構築が完了すると、ドライブ障害とドライブ交換に関連付けられたすべてのイベントが自動的
に終了し、OM のサービス マップ上では、サーバと Exchange サービスのシンボルが通常の表示に戻ります。
8
例のまとめ
上記の例では、HP Operations Manager for Windowsに付属のInsightマネージャ ポリシーのデフォルト機能を
使用して、次の操作を行うことができました。
• 故障したハードディスク ドライブと Exchange サービスの関係を分かりやすく表示する。
• サービス レベル、アプリケーション、および詳細なハードウェア インフラストラクチャのデータに簡単に
アクセスして、迅速に問題の優先順位を判断し、問題を診断し、解決する。
• システムとサービスの可用性を維持する。
• 使用が簡単で効果的な一連のプロセスを用いて、解決法を提供する。イベントの終了がポリシー ベースの
定義を使用して自動処理されるため、個々のイベントに物理的に応答して終了させる必要がなくなる(設定
により計 4~6 のイベント)。
HP Systems Insight Manager ‐ HP Operations Manager Service Desk との統合
HPでは、HPのハードウェア構成およびイベント データを既存のOperations Manager Service Deskコンソール
に統合することを可能にするWhite Paperとサポート ファイルを作成しました。 このWhite Paperは、
『Integrating HP Operations Manager Service Desk and HP Systems Insight Manager』というタイトルで、管理
者がService Deskページを拡張し、Systems Insight Managerによって提供されるイベントおよび資産データに基
づくService Deskインシデントのエントリを自動化する方法を説明しています。
主要な機能
• Insight マネージャのツールおよび構成定義を Service Desk データベースにインポートします。
• Systems Insight Manager によるイベント受信後に Service Desk インシデントを自動的に作成します。
• Service Desk のサービス ページを HP 製サーバ ハードウェアのイベントおよび資産データで拡張します。
• Systems Insight Manager のツール メニューからの Service Desk のサービス ページの起動を統合します。
White Paper『Integrating HP Operations Service Desk and HP Systems Manager』および関連インストール
フ ァ イ ル は 、 HP の Web サ イ ト http://h1800.www1.hp.com/products/servers/management/hpsim/hpsimopenview.html(英語)から無料でダウンロードできます。
図 6 ハードウェアおよびサービスの Service Desk インシデント
9
使用例
次の表では、いくつかの一般的なIT管理の役割を説明し、対応するHP製管理アプリケーションの組み合わせを示
します。これらのアプリケーションを使用することで、各役割の要件に最も効果的に対応することができます。
IT管理の役割
HP製管理アプリケーション
次に重点を置くハードウェア インフラストラク
チャ管理:
HP製サーバおよびその他のITハードウェア
プラットフォームの可用性の維持
ローカルおよびリモート オフィスでの
ハードウェア リソースの配備と管理
HP Systems Insight Managerを使用し、ハードウェア ライフサイクルを
細部にわたって管理する。
サーバのドライバ レベルの企業標準に対
する準拠を確認
ハードウェア インベントリ レポートの実行
次に重点を置くネットワーク管理:
ネットワーク全体にわたるハードウェア
HP Operations Manager Network Node Manager(NNM)を使用
して、ネットワークを包括的に管理する。
プラットフォームの可用性の維持管理
+
ネットワーク インフラストラクチャのレイ
アウトと通信経路の把握
NNM用のHP Insight IntegrationモジュールでNNMを拡張および補
完して、NNMからHP製ハードウェアの検出と障害管理を行う。
複数のビジネス サイトにまたがるネッ
トワーク通信の管理
+
HP Systems Insight Managerを使用して、NNMコンソールからハー
ドウェアのライフサイクル管理を行う。
次に重点を置くエンタープライズ運用:
エンタープライズ全体にわたるハード
ウェア プラットフォームの可用性の維持
管理
HP Operations Manager(OM)を使用して、ビジネス運用および
サービス レベルを広範に管理する。
+
エンタープライズ内のオペレーティング
システムおよびビジネス アプリケーショ
ンのパフォーマンスと動作の保護
InsightマネージャSmart Plug-InコンポーネントでOMを拡張および補
完して、ハードウェア ステータスおよびイベントの解釈を行う。
ITとビジネス サービスの関係の識別
HP Systems Insight Managerを使用して、OMコンソールからハード
+
ウェアのライフサイクル管理を行う。
10
次に重点を置くエンタープライズ運用:
明確に定義された基準(SLA)に基づいた、
構成とサービス レベルの維持管理
サービス、依存関係、および機能停止
の影響の把握
ITおよびビジネス サービスの可用
性に関するトラブルチケットの作
成、管理、および迅速な解決
上記のすべての管理機能をカバーするエンター
プライズ運用
ITハードウェア プラットフォーム
ネットワーク インフラストラクチャ
エンタープライズ ビジネス運用
設定およびサービスレベル管理
Operations Manager Service Desk(OMSD)を使用してSLAを管理する。
+
HP Systems Insight Manager(HP SIM)を使用してハードウェア ライ
フサイクルを管理する。
+
さらにHP SIM定義でOMSDを拡張して、ハードウェア イベントのサー
ビス インシデント作成を自動化する。
HP Systems Insight Managerを使用する。
+
HP Operations Manager Network Node Managerを使用する。
+
HP Operations Managerを使用する。
+
HP Operations Manager Service Deskを使用する。
結論
現在の経済環境では、ITへの投資をより効果的に活用して最大限の収益(RoIT)を獲得し、競争力を高めるこ
とが要求されます。HPは、各企業がビジネス状況の変化に直面していることを理解しています。この変化は、
さまざまな原因により、これまでにないペースでもたらされています。競争力を保つには、ITインフラストラ
クチャ リソースを最大限に活用し、より効果的な運用手順を取り入れ、市場の厳しい要求に応えていくことが
必要であり、この取り組みを今まで以上に進めなければなりません。
HPのアダプティブ エンタープライズ ビジョンにより、多くの企業がそのITリソース、プロセス、およびイン
フラストラクチャをビジネス戦略に適合させることができます。このアプローチにより、企業は、変更に関わ
るコストと維持管理費を削減し、複雑な管理を簡素化するだけでなく、競争優位性をもたらすソリューション
を迅速に配備できる能力を身につけることができます。HPのアダプティブ エンタープライズでは、新しいビ
ジネス イニシアチブやビジネス機会に対応するために変更の必要が生じた場合、その変更にITインフラストラ
クチャを短時間で適合させることができます。
HPは、製品、ソリューション、および専門知識で構成される完全なポートフォリオを提供する唯一の立場にあ
り、このポートフォリオにより、企業は真のアダプティブ エンタープライズを確立できます。HP Operations
ManagerとHP Systems Insight Managerを組み合わせることにより、堅実で信頼性の高いIT基盤が確立され、変
更を管理しビジネスとITの動的な結びつきを自動化するエンドツーエンドの機能が提供されます。これがアダ
プティブ エンタープライズの本質です。
11
詳細情報
HPのアダプティブ エンタープライズ ビジョン、HP Systems Insight Manager、およびHP Operations Manager
について詳しくは、次のHPのWebサイトを参照してください。
http://www.hp.com/jp/hpsim
http://h50146.www5.hp.com/products/software/management/openview/
http://www.hp.com/go/adaptive(英語)
© 2009 Hewlett-Packard Development Company, L.P. 本書の内容は、将来予告な
しに変更されることがあります。HP製品およびサービスに対する保証について
は、当該製品およびサービスの保証規定書に記載されています。本書のいかなる
内容も、新たな保証を追加するものではありません。本書の内容につきましては
万全を期しておりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、脱落に対し
て、責任を負いかねますのでご了承ください。
Itaniumはインテル コーポレーションまたはその子会社のアメリカ合衆国およびそ
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場合は、仕様の変更を必要とすることがあります。
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ている場合があります。
532452-191、2009年1月
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