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平成25年度版業務と最近の成果[PDFファイル/5.07MB]

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平成25年度版業務と最近の成果[PDFファイル/5.07MB]
業 務 と 最 近 の 成 果
平成 25 年度版
宮城県林業技術総合センター
目
次
1 林業関係試験研究のあらまし
(1) 平成 25 年度林業関係試験研究課題体系図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(2) 森林・林業・木材産業のサプライチェーンの復興に寄与する技術の開発・・・・2
(3) 被災した海岸防災林の再生と県土保全の推進に寄与する技術の開発・・・・・・3
(4) 木質バイオマスの多角的利用モデルの構築に寄与する技術の開発・・・・・・・6
2 最近の試験研究成果
(1) 商品化に向けた県産材加工技術の開発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(2) 持続可能な森林経営に向けた経営管理技術の開発・・・・・・・・・・・・・・7
(3) 地域振興に寄与する特用林産物の栽培技術の開発・・・・・・・・・・・・・・8
(4) 資源の高度利用に向けた木質バイオマス利用技術の開発・・・・・・・・・・・8
(5) 優良品種の確保に向けた林木育種の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
3 森林・林業・木材産業を支える人材・事業体の育成
(1) 林業後継者及び新規就業者の参入促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2) 高度な知識と技能を有する林業技術者及び技能者の育成・・・・・・・・・・・11
4 林業・木材産業への技術的支援
(1) 試験研究成果の現場への普及・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(2) 林業普及指導員の活躍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(3) 重要課題の解決に向けたプロジェクト活動の取組・・・・・・・・・・・・・・15
5 県民に開かれた身近なセンター
(1) 公開講座等の開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
業務と最近の成果
平成25年度林業関係試験研究課題体系図
主要目標
震災からの
復興を側面
から支援する
技術開発
主 要 課 題
森林・林業・木材産業のサプライ
チェーンの復興に寄与する技術の
開発
個
別
課
題
木材への放射性物質の影響に関する調査
原木しいたけ生産再開に向けた生産実証試験と再生原木林及びほだ場の汚
染状況・生産物への放射性物質移行に関する基礎調査
被災農山村の生産基盤復興に向けたキノコ等林地生産実証試験とスギ林生
産基質・生産物への放射性物質移行状況に関する基礎調査
県産スギ材の建築材料としての長期性能調査及び非破壊測定法の開発
木質外構材の機能性・耐久性向上に向けたメンテナンス手法の開発
「みやぎのキノコ」の安定生産技術の開発
被災した海岸防災林の再生と県土
保全の推進に寄与する技術の開
発
クロマツ苗の無性繁殖による大量増殖技術の開発
海岸林造成に向けた広葉樹の育苗技術に関する研究
効果的なニホンジカ保護管理の推進を目的とした生息状況調査と森林影響
度調査
ツキノワグマによる造林木剥皮害の効果的な防止対策に関する調査Ⅱ
海岸防災林再生のための津波被災木の適切な処理に関する調査
マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ実生家系の評価とさし木品種の開発に
関する研究
里山広葉樹林の管理技術に関する研究
ナラ類集団枯損被害の被害拡大防止手法の確立に関する研究
雄性不稔(無花粉)スギの品種開発に関する研究
次代検定林調査事業
木質バイオマスの多角的利用モデ
ルの構築に寄与する技術の開発
木質バイオマス再生利用技術の開発
木質系バイオマス資源の供給可能量に関する調査
個別課題 18課題
-1-
業務と最近の成果
森林・林業・木材産業のサプライチェーンの復興に寄与する技術の開発
原木しいたけ生産再開に向けた
生産実証試験と再生原木林及び
ほだ場の汚染状況・生産物への
放射能物質移行に関する基礎調査
木材への放射能物質の
影響に関する調査
福島第一原発事故による県内の森林や
木材への放射能物質の汚染状況や蓄積状
況を調査し,実態を明らかにします。
スギ人工林
福島第一原発事故により原木しいたけ
生産に大きな影響が生じていることから,
原木林や放射性物質の移行状況を調査し
ます。
外
原木しいたけの発生状況
被災農山村の生産基盤復興に向けた
キノコ等林地生産実証試験と
スギ林生産基質・生産物への
放射性物質移行状況に関する基礎調査
県産スギ材の建築材料としての
長期性能調査及び非破壊測定法の開発
県産スギ材を住宅建築に確実に利用す
るため,乾燥方法が異なる4種類のスギ材
について,長期的な変化(クリープ変化)
と寸法変化等を調査し性能確認をします。
併せて簡便で安価な非破壊による強度・含
水率を測定する方法を検討し,指標を作成
します。
スギ林床での生産基質・キノコ・山菜類
への放射性物質移行状況を調査したとこ
ろ,現時点でも多くは落葉層に存在してい
ることや森林の物質循環系に取り込まれ
つつあることが分り,引き続き継続調査し
ます。
スギ林内で自生するコシアブラ
クリープ試験実施中
2
業務と最近の成果
木質外構材の機能性・耐久性向上
に向けたメンテナンス手法の開発
「みやぎのキノコ」の
安定生産技術の開発
木質外構材の使用状況調査や小試験
体・実大試験体の屋外暴露試験を行い,設
置場所や塗装等が木材の劣化に及ぼす影
響を調査し,木質外構材を長期間使用でき
るよう,メンテナンス指標の作成を行いま
す。
これまで開発したハタケシメジやムラ
サキシメジといった「みやぎのきのこ」の,
安定生産を図るための技術改良と菌株管
理技術の,開発を行っています。また,放
射性セシウムの子実体への移行について,
併せて調査を行っています。
UV塗装等された6種類の小試験体
ハタケシメジ(みやぎLD2号)の発生状況
被災した海岸防災林の再生と県土保全の推進に寄与する技術の開発
クロマツ苗の無性繁殖による
大量増殖技術の開発
海岸林造成に向けた広葉樹の
育苗技術に関する研究
海岸防災林へ植栽する抵抗性クロマツ
苗木の安定供給を図るため,クロマツさし
木苗を大量に生産する技術開発を進めま
す。
東北地方太平洋沖地震により津波被害
を受けた海岸防災林の復旧に向けて,マル
チキャビティコンテナ等を利用した広葉
樹の効率的な育苗技術を開発します。
マルチキャビティコンテナ
抵抗性クロマツ実生苗の萠芽状況
3
業務と最近の成果
効果的なニホンジカ保護管理の
推進を目的とした生息状況調査と
森林影響度調査
ツキノワグマによる造林木剥皮害の
効果的な防止対策に関する調査Ⅱ
生息数及び生息域を拡大しつつあるニ
ホンジカの適切な保護管理に向け,管理・
モニタリングに必要な生息状況調査方法
を確立するとともに,森林への影響度を把
握します。
ツキノワグマによる造林木の剥皮被害
が増えていることから,その加害実態等を
調査するとともに,クマ剥ぎ防止策の検証
を行い,被害軽減と森林の公益的機能の維
持を目指します。
ニホンジカにより林床植生が消失し,
ディアラインが形成された森林
クマ剥ぎ被害の激害林分
海岸防災林再生のための津波被災木
の適切な処理に関する調査
マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ
実生家系の評価とさし木品種の
開発に関する研究
東北地方太平洋沖地震で発生した津波
により被災した海岸防災林の適切な処理
方法を検討するため,マツ材線虫病の原因
となるマツノザイセンチュウとマツノマ
ダラカミキリの生息調査などを実施しま
す。
抵抗性採種園から得られたクロマツの
実生苗に接種検定を行って,抵抗性の評価
を確認するとともに,さし木の発根性を調
査します。その成果を踏まえて採種園の改
良と採穂園を造成します。
抵抗性クロマツの挿し付け
マツ材線虫病により枯損した津波被害木
4
業務と最近の成果
里山広葉樹林の管理技術
に関する研究
ナラ類集団枯損被害の
被害拡大防止手法の確立に関する研究
放置され高齢林化した里山広葉樹林を,
林内の光環境の改善により,後継木が豊富
で階層構造の発達した森林として整備す
る技術を開発します。
全国的に被害が拡大し,本県でも平成 21
年に初めて被害が確認されたナラ枯れの
効果的・効率的な防除技術を開発します。
左:カシノナガキクイムシ発生状況調査のための
トラップ設置
右下:ナラ菌を運ぶカシノナガキクイムシ
放置された里山広葉樹林
雄性不稔(無花粉)スギの品種開発
に関する研究
次代検定林調査事業
本県,精英樹由来の雄性不稔スギ品種を
開発するため,(独)森林総合研究所林木
育種センターが開発した無花粉スギ品種
「爽春」との人工交配により F1 苗を作出
し,無花粉遺伝子を保有する精英樹を探索
します。
選抜した精英樹の遺伝的特性を確認す
るため,その成長データを調査蓄積し,さ
らに優れた次世代の精英樹を選抜するた
め,継続的に森林の調査を行なっていま
す。
無花粉スギ品種「爽春」
次代検定林での毎木調査
5
業務と最近の成果
木質バイオマスの多角的利用モデルの構築に寄与する技術の開発
木質バイオマス再生利用技術の開発
木質系バイオマス資源の
供給可能量に関する調査
新たな木質バイオマスの再生利用技術
の共同研究として被災マツチップと有機
性廃棄物堆肥等と混合し,植生基盤材など
を検討しています。
森林の整備促進と林地残材等資源の有
効活用の観点から,未利用木質バイオマス
資源の発生量や利用量等を調査し,供給可
能量を推定します。
抵抗性クロマツの播種床の状況
林地残材の利用
6
業務と最近の成果
最近の試験研究成果
商品化に向けた県産材加工技術の開発
持続可能な森林経営に向けた
経営管理技術の開発
地域産材を用いた県産材加工技術の開発
長伐期施業に対応した
「スギ大径材適用立木幹材積表」の普及
県産スギを用いた単板積層材(薄い板を積み重ね
接着した材料)の強度性能を明らかにし,建築部材
としてモデルの提案を行いました。
スギの幹形は高齢化に伴い完満になる傾向が
あり,従来の立木幹材積表では適合が悪くなる
恐れがありました。そのため,高齢林分に対応
した相対幹曲線式による立木幹材積表を調整
し,長伐期施業への適応を可能にしました。
写真左:樹幹解析
写真右:樹幹解析図
県産スギ単板積層材の強度試験
ニホンジカによる森林・林業被害の軽減
に向けた生息状況の把握と管理・
モニタリングに必要な調査方法の確立
ツキノワグマによる造林木剥皮害の
効果的な防止対策に関する調査
ニホンジカの目撃情報を収集した分布調査で
は,北上山系に広くニホンジカの分布が確認さ
れました。生息密度を調査した糞塊調査では,
牡鹿半島内基部で密度が高く,半島先端部や旧
北上川周辺にかけて密度が低くなる結果となり
ました。今後,分布が確認された地域での生息
密度増加を防止するため,特定鳥獣保護管理計
画のモニタリング調査として生息状況を把握
し,豊かな森林の保全を目指します。
被害の増加が懸念されていたクマ剥ぎ発生状
況を調査し,県内奥羽山系に広く被害が発生し
ていることが明らかになりました。調査結果は,
クマ剥ぎ被害防止対策の推進を図るため,クマ
剥ぎ解説パンフレットにまとめました。
クマ剥ぎ解説パンフレットの作成
ニホンジカが低密度に生息する森林
-7-
業務と最近の成果
マツノマダラカミキリ発生予察調査
森林除染実証試験
松くい虫被害を防除するため,マツノマダ
ラカミキリ成虫の発生状況と気温に関する
データを収集・整理し,効果的な防除事業に
役立てています。
試験区を設定して,森林の汚染状況を確認した上
で,効果的な除染方法を解明していくため,木の伐
採や落葉かきなどを行って,林内のセシウム濃度が
どの程度低減するか実証試験を行っています。
左:松を枯らすマツノザイセンチュウ
右下:センチュウを運ぶマツノマダラカミキリ
空間線量測定の状況
地域振興に寄与する
特用林産物の栽培技術の開発
資源の高度利用に向けた
木質バイオマス利用技術の開発
「みやぎのキノコ」の安定生産技術の開発
木質系燃焼灰の有効利用に関する実証試験
ムラサキシメジの野外栽培について,若齢林内
と壮齢林内の比較を行った結果,壮齢林内での収
量が高かったもののバラツキが大きかったため,
収穫の安定化が今後の課題です。
また,放射能の影響調査では,個々の子実体に
よって濃度が異なっていることが分かりました。
ムラサキシメジの発生状況
スギ樹皮ペレットの燃焼灰から六価クロムが溶出
されたことから,土壌等の混合による有害物資の低減
効果の調査を行い,混合割合により環境基準値を下回
ることが分かった。また,土壌改良材として,混合灰
を植栽された苗木へ施用し,生育試験を行ったとこ
ろ,生育への影響は見られなかった。
植栽試験の状況
-8-
業務と最近の成果
優良品種の確保に向けた林木育種の推進
マツノザイセンチュウ抵抗性品種の開発
平成 23 年 2 月に新たにアカマツ 2 品種がマ
ツノザイセンチュウ抵抗性マツに決定されま
した。これにより抵抗性のアカマツは 6 品種,
クロマツは 7 品種になりました。また,抵抗性
クロマツ採種園から種子を採取し,平成 23 年
春から宮城県農林種苗農業協同組合へ種子の
供給を開始しました。
剪定後の抵抗性クロマツ採種園
花粉の少ないスギ品種の選抜と増殖
成長や形質などが特に優れたスギ(精英樹)
の中から,「花粉の少ないスギの選抜と検定」
に取組み,これまでに少花粉スギ 3 品種・低花
粉スギ 4 品種を増殖し,さし木により発根した
苗木を宮城県農林種苗農業協同組合に供給し
ています。
ミストハウス内のさし木による増殖
-9-
業務と最近の成果
森林・林業・木材産業を支える人材・事業体の育成
林業後継者及び新規就業者の参入促進
林業教室
林業後継者の育成
林業後継者で組織する林業グループ
等がそれぞれの地域で取り組む活動を
支援・指導しています。
林業後継者や新たに林業事業体等に従
事した方々を対象に,森林・林業や木材産
業等に関する基礎的知識の習得を図って
います。
柴田農林高校インターンシップを支援
間伐現場での伐出作業を視察研修
林業就業支援講習会
緑の雇用「フォレストワーカー」研修
林業関係の仕事に興味や関心を持ち,
林業に就きたいとする方々を対象に,林
業の基礎知識と技能を学ぶ講習会の開
催を支援しています。
未経験者の方でも森林の仕事に就き,
林業で必要な技術を学んでもらうため,
林業事業体に採用された方のキャリア
アップを支援しています。
林業現場で使用される機械の操作演習
コンパス測量の現地実習
- 10 -
業務と最近の成果
高度な知識と技能を有する林業技術者及び技能者の育成
トータル・コーディネーター育成研修
ハイパー林業技能者育成研修
林業事業体の中核職員を対象に,高い
林業技術と経営感覚を持つ優れた林業
技術者を育成しています。
地域林業において技術指導のリーダー
的役割を担う高度な知識と技術を有する
現場技能者を育成しています。
効率的な作業道開設計画の策定検討
耐久性の高い作業道の開設実習
森林施業プランナー育成研修
基幹林業技能作業士(グリーンマイスター)育成研修
高性能林業機械オペレーター養成研修
地域の林業情勢に精通し,森林の持続
的な経営管理に向けた施業提案や森林
施業を計画・実行できる地域リーダーを
育成しています。
地域の林業を支える幅広い知識と技
術を備えた技能者(GM)と高性能林業
機械の操作等に優れ,効率的な作業行え
る技術者(OP)を育成しています。
施業団地と効率的な路網選定の検討
林内作業車の作業実習
- 11 -
業務と最近の成果
林業・木材産業への技術的支援
試験研究成果の現場への普及
ムラサキシメジ・ハタケシメジの
栽培指導
加美町天然記念物「鹿島神社・
御神木スギ」後継樹の増殖
「みやぎのきのこ」であるムラサキシメジや
ハタケシメジの安定生産に向けて,菌床調製施
設や発生施設,野外栽培現場へ巡回指導、栽培
設や発生施設,野外栽培現場へ巡回指導を行っ
講習会等を行っています。
ています。
平成 22 年 9 月の突風で樹齢 400 年を超
えるスギの御神木が倒れたため,地元から
後継樹の確保要請があったため,さし木で
増殖させた苗木を苗畑で大事に育成してい
ます。
ムラサキシメジ生産者への栽培指導
里帰りを待つ御神木の後継樹
「ゆりりん愛護会」森の教室
里山林整備の技術指導
里山林の整備支援
名取市閖上地区の海岸林整備等の行事と併せ
て開催される森の教室において,ショウロについ
てのクイズを織り交ぜて「きのこの話」をしまし
た。また,参加者と共にショウロ付き苗の移植作
ムラサキシメジ生産者への栽培指導
業を行いました。
高齢林化した里山広葉樹林の更新技術に
関する研究成果等をもとに,里山林を整備
する際の技術的な指導を行います。
里山の主な樹種,コナラの高齢林
森林所有者への指導の様子
森の教室の様子
- 12 -
業務と最近の成果
林業普及指導員の活躍
多様で健全な森林づくり
価値ある森林づくりに欠かせない間伐の推
進に向け,現地調査や森林所有者への補助制
度の説明など,様々な間伐推進活動を展開し
ています。
温暖化防止など重要な働きをする森林が
適切に整備されるよう,森林所有者に対す
る技術支援や情報提供,生産性の向上につ
ながる団地化等を推進しています。
森林経営計画に欠かせないゾーニングの説明
森林所有者に対する新たな制度の説明会
地域材の利用推進
木材生産低コスト化
市町村や木材関係団体等の連携による推
進体制を構築したり,各種イベント等での
PR 活動など,地域材の利用を推進していま
す。
高性能林業機械を活用した作業システムの
導入と路網の整備により,木材生産のコスト
削減と生産効率の向上に努めています。
ハーベスタによる伐倒・枝払い・玉切り作業の実演
合板用県産材の供給等に関する検討会
- 13 -
業務と最近の成果
林業担い手の育成
特用林産物の生産振興
農林家の重要な収入源であるキノコ類の栽
培技術の指導や消費拡大のための取組,放射
能被害に対応するための情報提供や指導助言
を行っています。
林業の現場で働く技能者の技術向上や労
働安全衛生に対する意識の啓発に取り組ん
でいます。
ハタケシメジの菌床栽培技術指導
ハタケシメジの菌床栽培技術指導
かかり木処理等の伐木安全作業を講習
タケノコの生産再開に向けた竹林除染プロジェクト
県民参加の森林づくりに向けた取組
森林林業教育への支援
地球温暖化や森林保全など環境問題への関
心が高まっていることから,県民が参加する植
栽や間伐等のボランティア活動の支援を行っ
ています。
次の世代を担う小・中学生を対象に,森林
や林業への正しい認識や興味を持ってもらう
ため,学校や地域が行う森林・林業教育を支
援しています。
地域住民による植樹活動をサポート
達も森を守りたい!(小学校の間伐体験)
14
業務と最近の成果
重要課題の解決に向けたプロジェクト活動の取組
被災森林復旧対策プロジェクト
集約化施業取組推進プロジェクト
東日本大震災の津波により枯損したスギ
林等の状況を把握するとともに,早期復旧を
目指した原因究明を行っています。
収益性が高く,将来の価値ある山づくりに
もつながる集約化施業を推進するため,啓発
パンフや作業道の開設手引書の作成などに取
り組んでいます。
上:塩害による被災林
下:被災林内でのスギ
111 植栽調査
研修会において「災害に強い森林作業道開設の
手引書」の概要を説明
ムラサキシメジ及びハタケシメジの
安定生産検討プロジェクト
造林未済地解消プロジェクト
森林の保続・保全に向け,伐採跡地への
再造林を推進するため,造林コストの削減
方法・技術などについて調査・検討してい
ます。
「みやぎのきのこ」であるムラサキシメ
ジやハタケシメジの収量確保に向け,環境
条件や発生状況などについてデータ収集
と分析を行っています。
新しい技術によるスギ苗木の検討
(コンテナ苗の成長調査)
ハタケシメジの実証圃設置と栽培技術指導
- 15 -
業務と最近の成果
県民に開かれた身近なセンター
公開講座等の開催
施設の一般公開
夏休み親子森林講座
試験研究の成果等を広く紹介するととも
に,コーナーイベントへの参加を通して森
林・林業への理解を深めてもらうため,毎年
開催しています。
自然や生命の大切さを学ぶとともに,親
子で木工クラフトや樹木観察などの体験を
通して,森林や木材への親しみ・関心を深
めてもらうイベントです。
研究成果のおすそ分け(きのこ実験棟)
親子で協力しながら!
きのこ栽培講座
ガーデニング入門講座
県民が森林・林業と直接触れ合う機会とし
て,シイタケの栽培講座を行っています。
県民を対象に緑とふれあう機会の1つと
して,身近な庭木や生垣の適切な管理を行
うための基礎講座と実習講座を開催してい
ます。
多くの県民のみなさんに参加頂いています
原木の伏せ込みやほだ場の管理を学ぶ
- 16 -
業務と最近の成果
里山林管理基礎講座
インターンシップ研修
森林ボランティアの方々やそれを目指す方を
対象に,里山林の調査・手入れ方法や伐採に必
要な機械器具の操作,メンテナンスなどの講習
を行っています。
高等学校や大学からの要請により,研修生
を受け入れています。森林・林業に関する基
礎的な学習から研究補助に至る様々な体験
カリキュラムを用意しています。
高木主体に管理された広葉樹林の見学
精英樹(スギ)種子の採取作業
里山管理に必要な道具の使い方も講習
センターの業務推進スローガン
森林を「増やす」,「育てる」,「活かす」をキーワードに,
県民や地域のニーズに応えるため,森林・林業・木材産業に
ついて実用的な試験研究と技術開発を行うとともに,その成
果の普及と支援,人材の育成により,県民生活の向上と地域
産業の振興に結びつけていきます。
- 17 -
大
衡
駐
在
所
大
衡
中
学
校
①
②
③
④
⑤
⑥
国
道
4
号
線
正面入口
本館
研修館
ミストハウス
木材利用加工実験棟
きのこ栽培実験棟
【主要施設位置図】
宮城県林業技術総合センター
〒 981-3602
住 所 : 宮城県黒川郡大衡村大衡字はぬ木 14
T e l :022-345-2816
F A X :022-345-5377
E-mail:[email protected]
U R L :http://www.pref.miyagi.jp/stsc/
(H25.4.1.)
Fly UP