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年齢による被保険者の適用範囲

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年齢による被保険者の適用範囲
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ニュースレターのタイトル
ごさん
APO_社会保険労務士法人
社会保険労務士法人
第 30 号 発行日 2010.9.1
APO _ 社労士通 信
年齢による
年齢による被保険者
による被保険者の
被保険者の適用範囲
適用範囲について
範囲について
労働法(労働基準法や労働者災害補償保険法等)は年齢に関わらず労働者であれば原則として適用をうけますが、健康保険や
厚生年金は年齢によって被保険者としての適用範囲が異なります。現在被保険者であっても、ある一定の年齢に達すると被保
険者ではなくなるなど変化がありますので、今回は年齢による適用範囲を横断的に整理してみたいと思います。ここでは、使
用期間や労働日数等の条件を満たし通常は被保険者とされる方に、年齢でどのような違いがあるかを表にしました。
なお、年齢に下限はないので、未成年であっても条件を満たしていれば被保険者となります。
年齢
40 歳
60 歳
65 歳
70 歳
75 歳
健康保険・介護保険
・介護保険がスタート
※被扶養者は 40 歳を過ぎていても原則
負担はない。
・介護保険料の給与からの徴収が終了
→自身で年金からの天引きや口座振替
等で納付する。
※被扶養者はこれまで保険料負担はな
かったが、被保険者が 65 歳になって以
降は介護保険料は原則として被扶養者
本人に負担が生じるので、40 歳を過ぎて
いれば被保険者と同様に介護保険料の
納付が必要となる。
・資格を喪失
「協会けんぽ」や「健康保険組合」の資
格は喪失し、「後期高齢者医療制度」に
加入する→保険料は自身の年金からの
天引きや口座振替等で納付が必要。
※被扶養者も資格を喪失するので、国民
健康保険に加入する。
※被扶養者が 75 歳になった場合も被扶
養者ではなくなり、後期高齢者医療制度
に加入する。
厚生年金
雇用保険
・60 歳-65 歳の間に老齢厚生年金を受
給できる場合がある(生年月日によ
る)が、収入に応じて年金額は制限さ
れる。
・老齢厚生年金の受給年齢となるが、
収入に応じて年金額は制限される。
・65 歳となり老齢基礎年金の受給権が
あると、これまで 3 号被保険者だった
配偶者は 3 号の資格を喪失するので、
自身で国民年金保険料の納付が必要。
・高年齢雇用継続給付の受給可
能年齢(給付には条件があり、
期間は最長で 65 歳まで)
・65 歳以降に雇用された場合被
保険者にはならない。
・65 歳前より引き続き雇用され
ている場合は被保険者の資格
も継続するが、失業した場合の
失業給付は一時金になる。
・4/1 に満 64 歳以上の被保険者
は、その年度(4 月)より保険
・資格を喪失
厚生年金の資格は 70 歳で喪失するが、 料が免除される(本人負担分、
老齢厚生年金額の収入に応じた制限
事業主負担分とも)
は健康保険の資格を喪失するまで継
参考【年をとるのはいつ?】
続する。
「年齢計算に関する法律」
事業主は資格喪失手続きのほか、「70
により誕生日の前日に 1 歳
歳以上被用者該当届」の手続きが必
加算されます。4/1 生まれで
要。
あれば 3/31 に 1 歳年をとる
後期高齢者医療制度は
ので、この場合例えば介護
H25 年 4 月までに廃止し
保険は 40 歳になる年の 3
新制度に移行することが検討さ
月からスタートします
れています
第 30 回
振替休日と
振替休日と代休
休日勤務が必要な場合には、振替休日と代休という方法がありますが、ここではその違いを確認しておきましょう。
■ 振替休日<休日労働前にあらかじめ指定>
あらかじめ休日として定められた日を労働日とし、その代わりに他の所定労働日を休日とすることです。この場合、当該休
日は労働日となり休日に労働をさせることにならず、休日労働としての割増賃金の支払義務はありません。(振替後の状態
が、週 1 日または 4 週 4 日以上の労基法 35 条の法定休日の規定を満たしていることが必要です。)しかし、結果として週
の労働時間が 40 時間を超えた場合は、時間外労働としての割増賃金の支払義務は発生します。なお、判例や通達では、業
務上必要のある場合には休日振替を行う旨就業規則に規定し周知していれば、個々の労働者の同意がなくても休日の振替が
できるとされています。(横浜地裁 S.55.3.28 三菱重工業横浜造船所事件、S.23.4.19 基収 1397 号)
■ 代休<休日労働後に指定>
あらかじめ休日として定められた日に出勤させ休日労働を行った後で、特定の労働日の労働義務を免除することです。その
ため後日代休を取得しても休日労働をしたことには変わりなく、休日労働として割増賃金の支払義務も発生します。また、
代休の付与は使用者が任意で行うものなので、代休を与えなければならないという法律上の義務はありません。しかし、ト
ラブル防止のためにも、代休の制度を設ける場合には、就業規則等に定めておくことが大切です。
お問い合わせは担当スタッフまたは下記までご連絡ください。
APO_社会保険労務士法人 本田和子 / 望月伸恵 / 三浦俊彦
〒162-0824 東京都新宿区揚場町 1-18 飯田橋ビル 7F 電話 03(5228)1820
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FAX 03(5228)1830
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