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Keizo House
“斜めの箱” (2014)
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
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フートンの中の雑院における自邸の設計。築100年ではあるが、”歴史的”や”伝統的”とは無縁の古いの民家の改修プロジェク
トである。
民家の魅力である素朴な質感を大胆に見せるために、雑院一棟の全体性を失わないように設計をした。斜めに挿入することにより
現代の衣食住は築100年の時間の経過からは独立させた。
しかし、斜め振ることで、それぞれ空間の境界があいまいになり、視覚的「抜け」を作り出し、現在の生活と建築が持つ過去の記
憶を同時に体験できる住宅ができた。
改修前の様子。生活に最低限の設備のみの安価な住宅として使われていた。
ベッドルームには採光はなく、陰気な空気が漂っていた。
改修前プラン
天井と壁を取り壊す。以前の雑な構造補強や屋根の補修状況
現場下見
天井取り壊し後
2つとして同じ間取りがないという雑院の部屋探しで、偶然見つけた
物件。部屋に入った瞬間に目に入った壁から飛び出た柱と梁。
塗料、天井をはがし、柱、梁、壁の修復過程。柱、梁は鑢かけし、ワ
ックスがけした。レンガ壁は100年前のもので、モルタルではな
く、泥によって積み重ねたもので状態はよくないが、なるべく現状を
保存し、一部空洞化してしまってる部分はモルタルで塞いだ。
壁修復後
柱梁処理後
PLAN
Scale : 1/40
©Hisae Hiromatsu
鼓楼東大街胡同住宅
“重なる部屋” (2013)
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
この場所は四合院が細分化された雑院の中に位置する小さな居住空間の設計。
古い胡同建物の魅力を再現するために、我々は、元々あった天井や、壁などを一度すべて取り払い、元の構造の木製の梁や壁を生
かすことにした。また同時に現代のライフスタイルを満たすために現代の生活に必要な様々な機能を分けながら配置した。
小さな空間の中で同時にいくつもの機能を分ける手立てとして、我々は古い胡同建物の要素の空間と白い現代的な空間で異なる要
素の部屋を重ねていくことにした。1つの空間のようで2つの空間のような、あるいは1つの空間の中にもう1つの別の空間が混在
しているような空間ができないかと考えた。それらの中に中庭を配置することで、味わいのある空間/白い空間/中庭空間の3つの
異なった空間が適度に混合していることで、小さな居住空間に豊富な生活と魅力的な風景を提供する。
古い胡同建物に対し、建築的な魅力や独特の北京の生活スタイルの良さを尊重しながら、現代的な空間を融合させることで、新し
いライフスタイルを提供する。
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
CHI レストラン
“動く壁” (2013)
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
首都北京の大規模開発から離れた、旧市街地のフートン地区におけるレストランの設計である。近年、観光商業的
に発達したフートンは北京では多く見かけるが、このレストランが建つ通りは、それぞれのオーナーが趣味が高じ
てお店を開いている個人店が多く並ぶフートンエリアである。そこで、この設計では単なるレストランではなく、
個展やイベントを開催できるように、多機能が求められた。
全長6.4メートルの折畳に可動する壁は、開いた状態では、オープンキッチン形式のレストランの風除室を作り出
す。完全に閉じた場合には、オープンキッチンを完全に隠し、大きなワンルームになる。また、半開きの状態で
は、空間を3つに分断して、個展などの作品を展示する壁に変化するような、フレキシブルな空間を提供する。
また、クロスボーダーの食事を提供するレストランであるので、一般的なフートンレストランとは異なる感覚の空
間を作るために、周辺の取り壊されたフートン建築から出る廃材や窓枠を収集、加工して、再構成した。一方、こ
の建築の柱や梁は白く塗装して、無機質な表情に仕上げた。この並立した2つプロセスより、本来のフートンの素
朴さを残しながら、新鮮な雰囲気を持つレストランができた。
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
北京郊外の廃棄物収集市場への材料探し。一見ごみの山のように見える。取り壊されたフートン建築から出た 木材、窓枠を加工、再利用することで、新しい魅力を引き出す。
古材の加工過程
収集した窓枠
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窓枠施工
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PLAN
Scale : 1/70
©Hisae Hiromatsu
東華門胡同住宅
“連鎖する家” (2013)
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
このプロジェクトは紫禁城の東側にあるフートンであり、周辺は歴史保護区域として今なお独立したフートンが数多く集まってい
る場所である。この敷地から眼下に広がる広大なフートンの屋根群は美しく豊かである。
今回の敷地は、もともと中庭に面しながら異なる形状の3棟が中庭を介して単独して存在し、独立していた。それぞれの棟の面積
は小さい上に、敷地高低差が最大1.5メートルほどある複雑な立地にあるため、以前はほとんどが通路や階段の機能になってしまっ
ていたり、使用されていない場所が多かった。
我々はまず、この現状の3棟の建築の魅力を保ちながらこれらをつなげるもう1つの白い建物を新たに挿入し、4方向に広がる3
棟と中庭を開放的につなげるこの空間を居住空間全体の核の空間とした。中庭を望むこの核の空間は、リビングルームとダイニン
グルームとして機能し、積極的にトップライトを設け、居住空間全体に明るさを引き込んでいる。
これによってそれぞれの独立していた建物は単独の空間から脱却し、玄関からダイニングルーム、リビングルーム、中庭までが内
部外部ともに境界なくつながっている。また同時にその反面、それぞれ異なる形状の3棟の空間の連鎖によって場所があいまいに分
かれている。この豊かな連続性は室内における極端な高低差も解決し、3つのスキップフロアで再構成されたダイニングではその段
差によって親と子供が一緒に料理をしたり、勉強したりなど子と親が一緒にすごせる環境高さに最適化されている。
大小さまざまな独立した棟や高低差によって今まで空間として扱われてこなかった場所を境界をあいまいにし、新たに中心とする
ことで、それぞれの棟がグラデーションのようにじんわりと1つにつながっている豊かな居住空間を提供している。
PLAN
Scale : 1/200
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
©Hisae Hiromatsu
猫のフートン (2014)
© jin boan
© jin boan
© jin boan
After years of city development, the construction of Beijing
Hutong became even more rational. By the time, people are
looking for new lifestyle, and ignored the other lives that are
living together. They also play an important role in forming the
Hutong living culture.
Due to the exclusive texture and vivid facade, Hutong became
home for cats, we try to seek and discover the new consciousness of Hutong space with the help of the cats’ senses. and the
home designed for cats is an experimental way to feel the other
world parallel to human’s.
One quarter-cylindrical box can be used as a spatial unit for cat
shelter in the Hutong, They are distributed in the Hutong on the
traditional tile roof. The boxes become the cat walk when they
put in a line, and at the same time create the community space
for group of cats when some of them put together.
Meanwhile, the box also helps protect the human’s house from
the cats’ favorite weed, which naturally grows on the roof and
decays the structure. The opened space on the box can be a
roof-planter for the weed. The holes on the bottom is designed
for the drainage. This green roof can work as thermal insulation
for the human living underneath and protect the Hutong from
urban heat island.
岡本 慶三
OKAMOTO Keizo
2003年
工学院大学建筑城市デザイン学科
2006年
デルフト工科大学 都市デザイン 修士課程
-2011年 GRAFT Beijing
2012年 出口勉とodd 共同設立・主宰
contact
[email protected]
web
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出口 勉
DEGUCHI Tsutomu
2004年
2006年
-2010年
2012年
大阪芸術大学芸術学部環境デザイン学科
武藏野美術大学 建築 修士課程
菅根史郎建築事務所
岡本慶三とodd 共同設立・主宰
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