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エネルギー研究開発拠点化計画の実施状況

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エネルギー研究開発拠点化計画の実施状況
エネルギー研究開発拠点化計画の実施状況
平成18年11月12日
エネルギー研究開発拠点化推進会議
1 安全・安心の確保
(1)高経年化対策の強化と研究体制等の推進 国等
○
安全監視体制の強化
・原子力安全・保安院が、県内4つの原子力保安検査官事務所を統括する職員を敦賀に配置(平成17年7月1日)
・原子力安全基盤機構が、福井事務所を設置(平成17年10月1日)
○
高経年化研究の推進
・原子力安全基盤機構が、「技術情報調整委員会」を設置(平成17年12月19日)
高経年化研究の成果の情報収集やデータベースによる共有化などを検討
・日本原子力研究開発機構が、「福井県における高経年化調査研究会」を設置(平成17年10月4日)し、報告
を取りまとめ(平成18年3月)
・日本原子力研究開発機構が、高経年化研究の材料となる「ふげん」のコンクリートのサンプリングに着手
(平成18年10月)
・原子力安全システム研究所が、「高経年化対策強化基盤整備事業」の採択を受け、大学や研究機関が行う
高経年化研究を推進(平成18年9月15日採択)
(2)地域の安全医療システムの整備 電力事業者
○
緊急時における医療機関への患者搬送体制
・患者を寝姿勢で搬送することが可能なヘリコプター2機を八尾空港(大阪)に確保(平成18年3月15日)
・美浜、大飯、高浜の発電所に各1台ずつ(計3台)、公設救急車と同等の高規格救急車を配備
(平成18年9月1日)
○
医学生等に対する人材育成支援
・医師確保を図るため、奨学金や研修医確保への支援を行う「嶺南医療振興財団(仮称)」の設立を準備
○
熱傷等への対処
・熱傷等にも対応できる施設の整備を目指し、規模や機能などの具体的な計画を作成中
1
(3)陽子線がん治療を中心としたがんの研究治療施設の整備 県
○
「陽子線がん治療施設等整備検討委員会」の報告を踏まえ、施設の設計に着手
・基本設計の契約締結(平成18年3月)
・実施設計の契約締結(平成18年9月)
○
「陽子線がん治療ネットワーク推進会議」を設置(平成17年12月9日)
・治療施設の利用促進を図るため、専門部会を設置し、県内主要病院が患者紹介や経過観察をできる仕組
み等の検討に着手(平成18年4月24日)
・病院の医師等を対象とした陽子線がん治療に関する研修会の開催(平成18年8月9日)
2
2 研究開発機能の強化
(1)「高速増殖炉研究開発センター」 日本原子力研究開発機構
○
高速増殖炉の研究開発
・運転保守技術の高度化(運転中の検査技術等)など運転信頼性確立のための研究開発を実施
・フランス原子力庁との協定に基づき、フランスの研究員が敦賀に駐在(平成18年3月)
○
「もんじゅ」の多様化利用研究の展開
・日本原子力学会「もんじゅ研究利用特別専門委員会」が、中性子等の照射利用、プラント・熱利用、教育
利用の3つの観点から中間報告を取りまとめ(平成18年3月)
○
県内企業への技術移転の取組み【技術成果展開事業】
・特許等を企業に提供し、実用化に関する研究を共同で実施
平成17年度:3件
平成18年度:4件・吸水性に優れたデンプンゲルを活用し、水分安定性・抗菌性を有する和紙を開発
・超臨界二酸化炭素による分離技術を活用し、めっき液中の不純物を回収する技術を開発
・核燃料物質中の塵の回収技術を活用し、炭素繊維の粉塵回収装置を開発
・水位観測技術を活用し、路面の凍結状況を測定する装置を開発
(2)「原子炉廃止措置研究開発センター(仮称)」 日本原子力研究開発機構
○
廃止措置の実用化に向けた研究開発
平成17年度:ウォータージェットによる切断技術開発、放射性物質の除去試験
平成18年度:粉塵の環境への影響評価の研究
○
県内企業の技術力向上に向けた取組み【試験研究炉等廃止措置安全性実証試験】
・県内企業等が、既存の除染・解体技術等を活用し、安全に廃止措置が行えることを実証する調査を実施
(参加県内企業数 平成17年度:9社(12業務)、平成18年度:7社(9業務)[平成18年10月末現在])
3
(3)若狭湾エネルギー研究センターの新たな役割 若狭湾エネルギー研究センター
○
○
実用化・応用研究の実施
・高エネルギービーム利用研究:①加速器による陽子線がん治療研究
(平成17年度:7名、平成18年度:9名[平成18年10月末現在])
②品種改良の研究
(平成17年度:トマト・水仙、平成18年度:ナス・水仙)
・原子力関連先端技術開発:燃料の被覆管に使われる新たな材料(ステンレス)の放射線影響の分析
(平成18年度)
科学機器の利用促進
・電子顕微鏡の操作など科学機器利用研修の開催(平成17年度:3回 32名、平成18年度:4回予定)
(4)関西・中京圏を含めた県内外の大学や研究機関との連携の促進
エネルギー研究開発拠点化推進組織
○
原子力研究・教育広域連携懇談会の設置(平成17年11月9日)
・関西・中京圏を含めた県内外の大学や研究機関の研究・教育における連携強化の方策等について検討し、
平成18年12月に報告を取りまとめ
参加機関:16機関
開催実績:原子力研究・教育広域連携懇談会(平成17年度:1回、平成18年度:1回)
研究連携ワーキンググループ(平成17年度:2回、平成18年度:3回)
教育連携ワーキンググループ(平成17年度:2回、平成18年度:3回)
検討項目:各機関が有する研究資源(人・設備)を活用した原子力やエネルギーに関する共同研究のあり方
○
原子力研究広域連携シンポジウムの開催(平成18年10月14日)
場所:福井県若狭湾エネルギー研究センター
内容:大阪大学や京都大学などから、共同研究の現状と問題点を発表
関西・中京圏を含めた県内外の大学や研究機関による共同研究のあり方についてパネルディス
カッションを実施
4
3 人材の育成・交流
(1)県内企業の技術者の技能向上に向けた技術研修の実施
○
エネルギー研究開発拠点化推進組織
原子力関連業務従事者研修等の実施
・原子力関連業務に参入する県内企業を増やすための経営者を対象とした「トップセミナー」や企業の技術者を対象とし
た「一般研修(原子力関連法令等)」、「専門研修(原子力発電所の機器の分解・点検等)」を実施
(平成17年度:590名、平成18年度:476名[平成18年10月末現在])
・県内企業が下請企業から脱却し、自立して原子力関連業務を受注できるだけの技術力を得るため、原子力発電所内
での現場実務研修(OJT研修)を実施(平成18年度:16名)
(2)県内大学における原子力・エネルギー教育体制の強化
エネルギー研究開発拠点化推進組織
○
「敦賀『原子力』夏の大学」の開催(平成18年9月11日~9月15日)
目的:県内、関西・中京圏等の大学院生等を対象に原子力への理解を深め、将来を担う原子力技術者を養成
場所:福井県若狭湾エネルギー研究センター、「もんじゅ」など
内容:J.ブシャール(フランス原子力庁長官顧問)による特別講演(参加者 約250名)
高速増殖炉などに関する講義、実習、見学など(参加者 大学院生等34名)
福井工業高等専門学校
○
県内企業の技術者を対象とした原子力発電・放射線関連講座の開設
(3)小学校、中学校、高等学校における原子力・エネルギー教育の充実
県(教育研究所)
○
「理科におけるエネルギー教育(特設)研修講座」を開催(平成18年度:1回 参加者:32名)
エネルギー研究開発拠点化推進組織
○
スーパーサイエンスハイスクール事業等の支援として、高校生の実験を指導(平成18年度:4回 参加者:約120名)
日本原子力研究開発機構
○
中学校の授業の支援や高校生を対象とした放射線に関する国家資格取得講座の開催(平成18年度:1回 参加者:16名)
電力事業者
○
小・中学校を対象とした教材の作成・提供、講師の派遣(平成18年度:教材の提供 約26,400部 出前教室 28回)
5
(4)「国際原子力情報・研修センター」
(5) 国等による海外研修生の受入れ促進
日本原子力研究開発機構
○
文部科学省の原子力研究交流制度(平成17年度:6名、平成18年度:9名 [中国等の研究機関の研究者])
○
文部科学省の国際原子力安全研修事業(平成17年度:2名[タイ等の技術者を育成する教育機関の技術者])
○
国際協力機構の研修事業(平成17年度:5名、平成18年度:4名 [中国、ウクライナなどの原子力発電所等の技術者])
関西電力
○
経済産業省の原子力発電所安全管理等国際研修事業(平成17年度:5名 [中国の原子力発電所等の技術者])
○
日本原子力産業協会の研修事業(平成17年度:6名、平成18年度:16名 [ベトナムの原子力発電所等の技術者])
日本原子力発電
○
経済産業省の原子力発電所安全管理等国際研修事業(平成17年度:5名、平成18年度:20名[平成18年10月末現在]
[中国、ベトナムの原子力発電所等の技術者])
○
国際協力機構の研修事業(平成17年度:3名 [ブルガリア、ベトナムの原子力発電所等の技術者])
(6) 国際会議等の誘致
○
第22回PIXEシンポジウムの開催(場所:福井県若狭湾エネルギー研究センター、開催日:平成17年11月28日~30日)
・加速器の医学等への応用などについて議論(国内の研究者約80名が参加)
※PIXE:加速器により、ナトリウムなどの元素を分析する手法
○
第4世代原子力システム国際フォーラムの政策グループ会合の開催
(場所:福井県国際交流会館、開催日:平成18年2月15日、16日)
・ナトリウム冷却高速炉の研究に関する協定を締結(アメリカ、フランス、韓国などの行政官、研究者約60名が参加)
○
第5回敦賀国際エネルギーフォーラムの開催(場所:福井県若狭湾エネルギー研究センター、開催日:平成18年6月28日、29日)
・「もんじゅ」の国際貢献とエネルギー教育に関する講演(原子力の技術者、教師、学生など約1,000名が参加)
○
アジア原子力システム国際フォーラム(FNCA)第3回検討パネルの開催
(場所:ウェルサンピア敦賀、開催日:平成18年11月1日、2日)
・アジアの持続的発展における原子力エネルギーの役割に関する報告を取りまとめ(中国、インドネシアな
どの行政官、研究者23名が参加)
6
4 産業の創出・育成
(1)産学官連携による技術移転体制の構築
エネルギー研究開発拠点化推進組織
○
技術活用コーディネータの配置(平成17年11月1日)
・原子力関連技術を活用した共同研究を促進するため、企業や大学等への訪問を実施
(平成17年度:70回、平成18年度:61回[平成18年10月末現在])
○
産学官ネットワークの形成
・原子力・エネルギー関連技術活用研究会の設置(平成17年8月1日)
参加企業数75社[平成18年10月末現在]
研究会に4つの分科会を設置
・放射線利用材料開発分科会
(平成17年8月1日)
・グリーン資源・エネルギー開発分科会(平成17年8月1日)
・保守技術・廃止措置技術開発分科会 (平成17年11月21日)
・海洋資源・生物資源活用分科会
(平成18年9月6日)
事業化の可能性試験調査研究の実施
(平成17年度:5件 生分解性樹脂で出来たダミーレンズの研究など)
(平成18年度:5件 原子力発電所の作業環境を改善するための研究など)
原子力・エネルギー関連技術シーズデータベースの構築
○
経済産業省の公募型の研究開発費の獲得
・地域新生コンソーシアム研究開発事業
(平成18年度:1件 立体構造繊維と電子線グラフト重合技術を用いた金属捕集材の開発)
・戦略的基盤技術高度化支援事業
(平成18年度:1件 高品質固体レーザによる遠隔切断技術の開発)
○
嶺南地域新産業創出モデル事業補助金の創設
(平成18年度:8件 重機のゴム製キャタピラをゴムとワイヤーに分離する技術開発など)
7
(2)原子力発電所の資源を活用した新産業の創出 エネルギー研究開発拠点化推進組織
○
原子力・エネルギー関連技術活用研究会に海洋資源・生物資源活用分科会を設置(再掲)
(3)企業誘致の推進 事業者
○
関係企業リストを整理(772社)、新規設備投資等の意向調査を実施し、新規立地等の可能性のある企業を選定
○
意向調査結果等を踏まえ、有望企業への重点訪問を実施(平成18年度:84社[平成18年10月末現在])
8
「拠点化推進指標」(平成18年度[上期])の現状
参考資料
○ 信頼性の高いがん治療の実現
指
標
1
16年度
17年度
(2004年度) (2005年度)
陽子線がん治療施設にお
ける治療患者数
-
目標値
18年度
上期
26年度以降
21年~25年度
(2006年度) (2009年~2013年度) (2014年度以降)
-
-
50~200人
200人以上
○ 国際的な研究開発拠点の形成
指
標
16年度
17年度
(2004年度) (2005年度)
目標値
18年度
上期
26年度以降
21年~25年度
(2006年度) (2009年~2013年度) (2014年度以降)
2
国際会議や学会等の開催
数
10
24
13
15回以上
20回以上
3
海外からの研究者および研
修生の受入れ数
24
44
40
40人以上
80人以上
4
原子力・エネルギー関連研
究に従事する研究者数
123
155
164
160人以上
180人以上
5
海外の大学・研究機関との
共同研究数
6
11
11
15件以上
30件以上
6
県内企業と国内の大学・研
究機関等との共同研究数
20
24
28
25件以上
40件以上
7
エネルギー研究センターの
設備・機器の利用件数
1,794
2,206
1,210
2,100件以上
2,800件以上
8
原子力・エネルギー関連技
術の特許出願件数
8
18
11
30件以上
50件以上
○ 県内企業の原子力・エネルギー関連産業への進出
指
標
16年度
17年度
(2004年度) (2005年度)
目標値
18年度
上期
26年度以降
21年~25年度
(2006年度) (2009年~2013年度) (2014年度以降)
9
県内企業技術者の研修受
講者数(累積)
-
590
1,052
4,600人
(21年度)
8,000人
10
定期検査等の業務に、直接
参入する県内企業数
-
-
-
15社以上
30社以上
11
廃止措置技術開発に参画
する県内企業数
12
12
7
20社以上
30社以上
9
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