...

あげおの星 No.50(2013年7月1日発行)

by user

on
Category: Documents
13

views

Report

Comments

Transcript

あげおの星 No.50(2013年7月1日発行)
ご自由にお取り下さい
上尾市自然学習館
上尾天文台
2013年7月1日発行
No.50
催し案内
電話:048-780-1030 FAX: 048-726-7901
上尾市大字畔吉178
夜間天体観望会 毎週 土曜日 夜
太陽の観察・天文相談 毎週土・日曜日
19:30 ~ 21:30 (9~5月は19:00~21:00)
(雨曇天時は中止、当日17時の天候にて判定)
13:00 ~ 16:45
(太陽観測は日没で終了)
宇宙船・ロケットでわく星間旅行 ~宇宙旅行と盆踊りへ行こう~
夏休みといえば盆踊り。子供の頃、21世紀の世界を唄った「二十一世紀音頭」(作詞
山上路
夫, 作曲 いずみたく)を聴くのが好きだった。
「
31
」
この歌が作られた頃、アポロ計画で人間は月に行った。だが、21世紀初めまでに、太陽系のわ
く星や、太陽系外縁(がいえん)にまで無人探査機を送り出したが、宇宙旅行は実現していない。
でも、安心してほしい。国際宇宙ステーション(ISS, アイ・エス・エス)に宇宙飛行士が滞在し
て、宇宙という特殊な環境を使って、さまざまな実験や研究をしている。きっと、31年も経た
ないうちに、火星や金星に飛び立てるようになるだろう。
ISSは地上から400kmの上空を、1周わずか90分
で地球を回っている。旅客機が地上10kmを東京か
らニューヨークまで12時間かけて飛ぶのと比べる
と、おどろくような高さと速さだ。宇宙飛行士はロ
シアのソユーズ宇宙船(TMA-M型)に乗り込み、ISS
に向かうのだ。2011年まではアメリカのスペース
シャトルも使われていたが今ではソユーズだけだ。
宇宙空間には空気がないし、極端な高温と低温だ。
そんな宇宙を宇宙飛行士を乗せて安全に飛んで行く
ための高度な技術が宇宙船にはたくさん使われてい
る。
《最終ページにつづく》
ソユーズロケットの図
(c) Starsem社
上尾天文台 天体写真展
4月29日(土)~5月6日(振休)、自然学習館の展示ロビーにて、上尾天文台で「天体観測の指導及
び相談」「天体観望会の企画及び実施」などを行っている“天文指導員”が撮影した天体写真を展示しま
した。
「月面」「アンドロメダ星雲」「パンスターズ彗星」「金環日食」「土星」「ISS(国際宇宙ステー
ション)」など、上尾天文台内外で撮影した写真70点ほどを展示し、多くの方に星や宇宙の素晴らしさ
を感じていただきました。
イコス上尾で「上尾天文台天体写真展」を開催!
自然学習館で開催した「上尾天文台天体写真展」を、上尾市の
東側にある文化施設「イコス上尾」で開催します。
展示する天体写真は同じですが、見逃してしまった方、もう一
度見たい方、星や宇宙に関心のある方・・・みなさまのお越しを
お待ちしています。
▼とき
8月16日(金)~8月25日(日) 午前9時~午後5時
※イコス上尾の休館日である8月19日(月)は除く
▼ところ
イコス上尾
▼入場料
無料
上尾市大字平塚951ー2
天文・科学教室
「上尾天文台まつり」を開催する11月を除き、毎月1回、天文・科学教室を開催しています。
天文相談員が講師となり、豊富な内容でみなさんの科学的好奇心にお応えしています。
★7月7日(日) 午後1時~3時
「天体望遠鏡操作講習会」
天体望遠鏡を正しく安全に使えるように基本的な操作の手順と星の観測方法などを学びます。
▼定員
20組(中学生以下は保護者同伴です)
▼参加費
無料
▼申し込み
▼持ち物
筆記用具
7月1日(月)から
直接または電話で自然学習館へ
★8月18日(日) 午後2時~3時30分
「ペットボトルロケットを作って飛ばそう」
ペットボトルでロケットを作り飛ばします。11月の天文台まつりに持参して飛ばすことも可能。
▼定員
▼参加費
20名(小学4年生以下は保護者同伴です)
無料
▼申し込み 8月1日(木)から
直接または電話で自然学習館へ
4月~6月に実施した天文・科学教室
4月20日(土)「太陽光発電のはなし」
太陽光発電の仕組みとこれからのエネルギーの話
5月19日(日)「最新の天体写真でみる宇宙の姿」
上尾天文台、JAXA、NASAが撮影した天体写真を見ながら解説する
6月16日(日)「星座早見盤の作成と今年後半の天文現象」
星座早見盤の作成と使い方の説明、今年後半に上尾から見ることのできる天文現象の紹介
北
梅雨明けの星空はもう夏の星座だ。7月になると東の空には夏の大三角を
作ること座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブが上って
きている。ベガはA型の若い星で、青白く輝く姿は和名、織姫の名にふさ
わしい。地球の歳差運動の為、12,000年後には北極星として輝く。ベガの
右下にある恒星シェリアク3.8等と、同じくスラファト3.2等の間に、環状
星雲M57が有るので見てみよう。双眼鏡でも位置はわかるが、10cmくら
いの望遠鏡で見ると、ドーナツのような形がよくわかる。
・
天王星
7月の見どころ
8日(月) くじら座のミラが極大
10日(水)・11日(木)
金星の近くに細い月が見えます。
16日(火)・17日(水)
うしかい座のα星アークトゥルスの左20度くらいの位置に球状星
東
M27
西
・
・
M57
M5
・
NGC7009
ある。どちらも6等くらいの明るさで、40cm望遠鏡で見ると粟粒
8月の見どころ
のような恒星が集まっているのが良くわかる。
4日(日)・5日(月) 木星、火星、水星の近くを細い月が通過。9月に
惑星では、金星が西の空に-4等の明るさで輝き、一番星としてすぐ見
つけられる。土星もおとめ座のスピカの近くにあり、8月半ばごろまで観
M22
2013年
8月15日
夜8時頃の空
・M4
くなっている。7月半ばになると上弦の月が見やすい位置にきて、小望遠
12日(月)
出典:Stellarium
南の地平線近くに見えるケンタウルス座には、太陽の次に近い恒星(α星4.3光年)が
南
あるが、地平線下で残念ながら日本からは見えない。
8月になると球状星団M22がいて座とともに上がってくる。光度も5.1等と明る
いので見ごたえがある。是非40cm望遠鏡で見てみよう。アルタイルの15度ほど北
には、あれい星雲M27が見える。M57の5倍ほどの大きさがあり、比較的小さな
望遠鏡でも鉄アレイのような形が良くわかる。
ただ、上尾天文台は平地にあり、星雲などの淡い天体はその時の天候に左右され
るので、運よく見えた人はラッキーでしょう。
わし座のα星アルタイルは太陽の2倍ほどの大きさがあるにもかかわらず、自転
周期が7時間と早いので、楕円形をしていると思われるが、16光年もあるので望
遠鏡で見てもその形はわからない。
9月になると土星状星雲(NGC7009)が上がってくるので、100倍くらいの倍率で
見ると楕円状の形に見えるので、是非見てみよう。
惑星ではみずがめ座とともに海王星が上がってくる。地球の4倍ほどの大きさが
あるが、太陽からの距離が45億kmもあるので望遠鏡で見ても大きさはほとんど判
らないほど小さい。しかし光に鋭さがないので、恒星と違うことはなんとなく分か
る。中旬には天王星も上がってきて賑やかになる。大きさはほぼ同じなので、29
億kmと近い分明るい。色はどちらも青緑色をしている。これは大気上層のメタン
の色だ。望遠鏡では見えないが、木星も含めてこれらの巨大ガス惑星には土星のよ
スピカ食。おとめ座の一等星が月によって隠されます。月食
日食の恒星バージョンです。
13日(火)
ペルセウス流星群 極大日。夜11時には月が沈み観測条件は
とてもよく、1時間に70個~100個流れると予想されている。
鏡でもクレーターなどが楽しめる。
(月は表示していません)
うな輪があることが判っている。
はスピカも近づきます。
望できる。輪の傾きもかなり開いた状態なのでカッシーニの空隙も見やす
・
土星とスピカに月が接近。おとめ座の1等星スピ
カと土星の近くを通過します。
・
・
海王星
団M5と、さそり座のα星アンタレスのすぐ右にも球状星団M4が
日の入り直後の西の低空 金星が輝いています。
9月の見どころ
19日(木)
中秋の名月。別名芋名月。サトイモの収穫時期と同じころな
のでよばれている。
夏休みに「ペルセウス流星群」を見てみよう
夜空を見上げていると、すーっと流れる光の筋が見えることがあります。あっという間ので
きごとで、「えっ、今のは何?もしかして流れ星?」とお願い事をする間もなかったことをく
やしく思ったことってありませんか?
そんな方やそうでない方にもこの夏は、ぜひ「ペルセウス流星群」をおすすめします。
では、流れ星(流星)は、どうして見えるのでしょうか? 空でかがやくお星様が空から落ちて
くる?・・・ではないですね。
まず、流れ星の正体は、宇宙にただよう小さな“チリ”です。その“チリ”がものすごい速さ(時
速数万km)で地球の大気の中に飛び込んでくる時に、光って燃えつきてしまう現象が、私たち
に「流れ星」として見えるのです。
それは本当にあっという間ですが、流れ星はその間に何10kmも飛んでいます。
その流れ星(流星)が、ふだんより多く見られる時期があり、「流星群」と呼ばれるものがあ
ります。どうしてそんなことが起こるのでしょうか?
実は、流れ星(流星)の元になる“チリ”は、太陽のまわりをまわる彗星(すいせい)によるもの
が多いのです。ですから、彗星の軌道(通り道)にはたくさんの“チリ“があります。その“チリ”
の多い彗星の軌道(通り道)に地球の軌道(通り道)が重なって通り過ぎる時に、流れ星(流星)が
多く見える「流星群」となります。地球の大気の中に、“チリ”がたくさん飛び込んでくるため
です。
毎年、夏休み8月のお盆の頃に見える「ペルセウス流星群」。今年は月明かりの影響もなく、
観測条件は最良です。8月13日(火)の夜半過ぎが多く見えるようです。
また、今年はこの日が旧暦の七夕の日でもあるので、ぜひ、晴れてほしいところですね。
「ペルセウス流星群」という名前がついているのは、ペルセウス座を中心に流れ星(流星)が
出てくるように見えるためです。
流星群を見るときは、何もいらないので、ただ視野を広く夜空を見てみましょう。
「宇宙の絵」
11月16日(土)に「上尾天文台まつり」を開催
します。
そこで、宇宙をテーマにした絵を募集します。
応募作品は当日、会場にて展示します。
たくさんのご応募をお待ちしています。
★テーマ:宇宙(宇宙に関連するものなら、どんな絵でもOK!)
★用
紙:八つ切りサイズ(392mmX271mm)の画用紙
※絵の裏に必ず①作品タイトル②氏名③学校名④学年を
明記してください。
※八つ切りサイズ以外の作品は展示できませんので、
ご了承ください。
★対
象:小学生以下
★締
切:平成25年10月31日(木)必着
★応募方法:下記宛先へ郵送、または直接自然学習館へ
★宛先:
〒362-0065 上尾市大字畔吉178
上尾市自然学習館「宇宙の絵」募集係
★お問い合わせ:☎048-780-1030
宇宙船・ロケットでわく星間旅行 ~宇宙旅行と盆踊りへ行こう~
《表面からのつづき》
ソユーズ宇宙船は、3段式のソユーズロケットで地球から宇宙に打上げられる。打上げの時に
第1段と第2段のロケットに点火される。2分で第1段が切りはなされ、6分15秒で第2段を
切りはなし、第3段に点火される。そして10分後に第3段も切りはなされる。こうして、ソ
ユーズ宇宙船はロケットから分離(ぶんり)されてISSへと向うのだ。
ソユーズ宇宙船の中はかなり狭い。これではISSで使われる物
資(ぶっし)や宇宙飛行士の生活物資を運ぶことはできない。物は
H-IIB
ロケットの図
(c) JAXA
別のロケットで打上げられる。日本の「こうのとり」はISSに
物を運ぶ無人宇宙船だ。日本の2段式のH-IIB(エイチ・ツー・
ビー)ロケットで打ち上げられる。2012年の「こうのとり3号
機」打上げのときには、約6分で第1段と第2段のエンジンを
切りはなし、15分後には「こうのとり」は分離している。
ロケットも宇宙船も、宇宙で滞在するための研究も、日進月
歩 (にっしんげっぽ) で技術発展している。宇宙飛行士が火星、金
星に行く日は近いだろう。そして、ふつうの人々の火星、金星
への旅行が実現するのも21世紀中だろう。
歌の3番の「
」と問われたら、そうなってほしいと、8月の夜空
に夏の大三角を見上げている。
上尾天文台のご案内
催し案内は表紙にもあります
天文台の主な設備
カセグレン式 40cm 反射望遠鏡
クーデ式 15cm 屈折望遠鏡
(車椅子対応)
12.8cm フローライト屈折望遠鏡
Hα フィルター付 屈折太陽望遠鏡
貸し出し用望遠鏡
上尾市・丸山公園の自然学習館にある市立天文台です。クーデ式15cm屈折望遠鏡は、車椅子に座ったまま天体
を観測できます。天文台には車いす対応のトイレも完備されています。
上尾駅西口より循環バス「ぐるっとくん」平方循環で自然学習館下車(本数が少なく最終が早いので注意してく
ださい)。駐車場あり(午後9時閉鎖)。
1基
1基
3基
1基
6基
Fly UP