...

小学校における農業体験活動の実施に向けて

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

小学校における農業体験活動の実施に向けて
小学校における農業体験活動の実施に向けて
(平成23年度関東ブロック教育ファーム意見交換会報告)
平成24年6月
関東農政局
目
次
はじめに
第1部 教育ファーム意見交換会報告
1 農林漁業体験の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)食育基本法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)食育基本計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(3)学習指導要領等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1
1
2
2 報告事例に見る管内の取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)取組の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
① 取組場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
② 栽培する作物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
③ 体験する作業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
④ 収穫物に関連した取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)農業体験活動で目指したこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
3
3
3
3
4
4
(3)体験内容の質を高めるための工夫・・・・・・・・・・・・・・・・・
(4)農業体験活動の実施に向けた工夫・・・・・・・・・・・・・・・・・
① ほ場・指導農家の継続的な確保のために・・・・・・・・・・・・
② 取組時間の確保のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
③ 協力者の確保のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
④ 教職員の理解のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
⑤ 事故の防止のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
5
5
6
6
6
7
3 農業体験活動で得られた効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)対象別の効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
① 児童への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
② 地域・PTA・家庭への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・
③ 学校への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
④ 教職員への効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)効果の整理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
8
8
8
8
9
9
4 農業体験活動を充実した取組としていくために・・・・・・・・・・・・10
○ ポイント1:どんなことを目指すかを明らかにする・・・・・・・・・10
○ ポイント2:子どもたちの主体性を引き出す工夫・・・・・・・・・・10
○ ポイント3:地域に根ざした取組とする・・・・・・・・・・・・・・11
○ ポイント4:農業の難しさや厳しさを達成感につなげる工夫・・・・・11
第2部 報告事例
※
○下妻市立総上小学校
(茨城県)・・・・・・・・・・・・・・・・15
○宇都宮市立雀宮東小学校
(栃木県)・・・・・・・・・・・・・・・・17
○館林市立第九小学校
(群馬県)・・・・・・・・・・・・・・・・19
○加須市立大越小学校
(埼玉県)・・・・・・・・・・・・・・・・21
○印西市立六合小学校
(千葉県)・・・・・・・・・・・・・・・・23
○港区立青山小学校
(東京都)・・・・・・・・・・・・・・・・25
○相模原市立湘南小学校
(神奈川県)・・・・・・・・・・・・・・・27
○北杜市立泉小学校
(山梨県)・・・・・・・・・・・・・・・・29
○長野市立朝陽小学校
(長野県)・・・・・・・・・・・・・・・・31
○磐田市立竜洋東小学校
(静岡県)・・・・・・・・・・・・・・・・33
本報告書において、関東ブロックとは、関東農政局の管内である、茨城県、栃木県、群
馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県の1都9県のことを
いいます。
(参考)
○平成 23 年度 関東ブロック「教育ファーム意見交換会」
○農林漁業体験についての相談窓口
はじめに
食育基本法において、食に関する体験活動について、「広く国民が家庭、学校、
保育所、地域その他のあらゆる機会とあらゆる場所を利用して、食料の生産から
消費等に至るまでの食に関する様々な体験活動を行う」とされ、農林漁業体験に
ついては、「農林漁業に関する体験活動等が食に関する国民の関心及び理解を増進
する上で重要な意義を有する」ことを踏まえ、農林漁業者及び農林漁業に関する
団体は、多様な体験の機会を積極的に提供し、教育関係者等と相互に連携して食
育の推進に関する活動を行うよう努めることとされています。
また、小学校における農業体験については、平成23年度から実施されている
新学習指導要領(平成20年3月改訂)に「食育の推進」が位置づけられたことか
ら、農業体験活動が学校教育の中で取り組まれつつある状況にあります。
このような中、関東農政局の管内都県で既に先進的に農業体験活動に取り組ま
れている小学校の方々にお集まりいただき、「小学校における農林漁業体験活動の
実施に向けて-これまでの取組事例にみる効果と課題-」をテーマに意見交換会
を開催しました。
本報告では、お集まりいただいた小学校からの事例発表と意見交換の内容を基
に、小学校において農業体験活動を行う上での工夫や効果などを整理するととも
に、各取組事例について紹介させていただきました。
この報告が、より多くの小学校において、今後新たに農業体験活動に取り組ま
れる、また、より充実した農業体験活動としていただくための一助となれば幸い
です。
平成24年6月
関東農政局消費・安全部
第1部 教育ファーム意見交換会報告
1 農林漁業体験の位置づけ
(1)食育基本法
食育基本法(平成 17 年6月法律第 63 号)においては、
「食に関する体験活動」
として、「食育は、広く国民が家庭、学校、保育所、地域その他のあらゆる機会
とあらゆる場所を利用して、食料の生産から消費等に至るまでの食に関する様
々な体験活動を行う」と規定した上で(第6条)、
「農林漁業体験」について、
「農
林漁業に関する体験活動等が食に関する国民の関心及び理解を増進する上で重
要な意義を有する」と規定しその重要性について指摘しています(第 11 条第2
項)。
また、食育基本法においては、子どもに対する食育を重視するとともに、子
どもの食育における教育関係者等の役割として、「子どもの教育…を行う者にあ
っては、教育…における食育の重要性を十分自覚し、積極的に子どもの食育の
推進に関する活動に取り組むこととなるよう、行われなければならない。」(第
5条)、教育関係者等及び農林漁業関係者の責務として、「教育…に関する職務
に従事する者並びに教育…に関する関係機関及び関係団体…は、食に関する関
心及び理解の増進に果たすべき重要な役割にかんがみ、基本理念にのっとり、
あらゆる機会とあらゆる場所を利用して積極的に食育を推進するよう努めると
とともに、他の者の行う食育の推進に関する活動に協力するよう努めるものと
する。
」(第 11 条第1項)、
「農林漁業者及び農林漁業に関する団体…は、農林漁
業に関する体験活動等が食に関する国民の関心及び理解を増進する上で重要な
意義を有することにかんがみ、基本理念にのっとり、農林漁業に関する多様な
体験の機会を積極的に提供し、自然の恩恵と食に関わる人々の活動の重要性に
ついて、国民の理解が深まるよう努めるとともに、教育関係者等と相互に連携
して食育の推進に関する活動を行うよう努めるものとする。」
(第 11 条第2項)
として教育関係者の取組とともに農林漁業関係者の機会の提供に強く期待して
います。
(2)食育基本計画
食育基本法に基づき策定された食育推進基本計画においても、子どもに対す
る食育の重要性とともに、教育関係者、農林漁業関係者の役割の重要性が指摘
されています。
計画期間を平成 18 ~ 22 年度とし、平成 18 年3月に決定された食育推進基本
計画においては、「家庭での健全な食習慣や学校での農林漁業体験をはじめ様々
な機会や場所における適切な食生活の実践や食に関する体験活動の促進、適切
な知識の啓発等に積極的に取り組むことによって、子どもの成長に合わせた切
れ目のない食育を推進…していくことが重要である。また、大人と異なり子ど
-1-
もの時期は、食に対する考え方を形成する途上にあることから、適切な食育が
行われることにより、日々の食生活に必要な知識や判断力を習得し、これを主
体的に実践する意欲の向上を図ることはもとより、食を大切にし、これを楽し
む心や広い社会的視野を育てていく上でも大きな効果が期待できる」とし、子
どもへの指導内容の充実として、「地域の生産者団体等と連携し、農林漁業体験
…といった子どもの様々な体験活動を推進する」とされました。また、農林漁
業者等による食育推進として、「農林漁業に関する体験活動は、農林水産物の生
産現場に関する関心や理解を深めるだけでなく、国民の食生活が自然の恩恵の
上に成り立っていることや食に関わる人々の様々な活動に支えられていること
等に関する理解を深める上で重要であることから、農林漁業者やその関係団体
は、学校、保育等の教育関係者と連携し、酪農等の教育ファーム等農林漁業に
関する多様な体験の機会を積極的に提供するよう努める。」とし、「一連の農作
業等の体験の機会を提供する教育ファームの取組が計画的になされている市町
村の割合の増加」が目標として掲げられました。
計画期間を平成 23 ~ 27 年度とした第2次食育推進基本計画(平成 23 年3月)
においても、「食は、観念的なものではなく、日々の調理や食事等と深く結び付
いている極めて体験的なものである。そこで、食との関係が最終段階での消費
のみにとどまることが多い都市生活者を始めとして、多くの国民が食料の生産
から消費等に至るまでの食に関する体験活動に参加するとともに、意欲的に食
育の推進のための活動を実践できるよう施策を講じる。その際は、体験活動を
推進する農林漁業者、食品関係事業者、教育関係者等多様な主体により、でき
るだけ多くの国民が体験活動に参加ができるよう、関係機関・団体等との協力、
協働を図る」とし、より一層、体験や実践が重視され、「農林漁業体験を経験し
た国民の割合の増加」が目標とされたところです。
(3)学習指導要領等
平成 20 年3月に改訂された新学習指導要領において総則に「学校における食
育の推進」が盛り込まれ、食育について関連する各教科等での食育に関する記
述が充実されました。
さらに、新学習指導要領の改訂等を踏まえ、平成 22 年3月には、学校におけ
る食育の必要性、食に関する指導の目標、栄養教諭が中心となって作成する食
に関する指導の全体計画、各教科等や給食の時間における食に関する指導の基
本的な考え方や指導方法をとりまとめた「食に関する指導の手引」が改訂され
ました。
農業体験活動については、「食に関する指導の手引(第1次改訂版)」におい
て、総合的な学習の時間や特別活動において、食育に取り組む具体的な例示と
して取り上げられています。
-2-
2 報告事例に見る管内の取組
関東ブロックは1都9県に及び、人口で全国の約4割を占め(総務省統計局「人
口推計年報」
)、首都の東京をはじめとした都市部を多く抱える大消費圏です。
一方、農業の面でも、農業産出額は関東ブロックで全国の約 1/4 を占め(農林水
産省「平成 22 年度生産農業所得統計」)
、茨城県は全国2位、千葉県は3位と有数
の農業産出額を誇る生産県もあれば、全国で 47 位の東京都もあります。農業の姿
についても、県によって主要な品目が異なり米、麦、野菜、果樹、花き、畜産な
ど多種多様です。
従って、住んでいる人たちと農業との距離は管内でもその場所によって随分異
なるものと考えられ、小学校における農業体験活動についても、取り組む環境や
農業体験で目指すこと等によって様々な違いが見られました。
以下、報告のあった事例に基づき取組を整理してみました。
(1)取組の概要
① 取組場所
発表のあった小学校では、都市部、農村部にかかわらず、全ての学校で学
校外のほ場 (※1)での取組が行われていました。農村部では学校から徒歩圏
内にあるほ場で行われ、都市部では、他県の協力生産農家のところまで出か
けて行った取組が行われていました。
また、学校外のほ場だけでなく、児童の身近なところで日々の取組や観察
ができる学校内のほ場を設けた取組も多くありました。
都市部にある学校では、屋上にほ場を造成し野菜の栽培を行う取組が行われ
ていました。
※1:この報告書では「ほ場」という用語を、田んぼ、畑、樹園地の意味だけでなく、農業
体験を行うための学校敷地内の農園の意味としても使用しています。
② 栽培する作物
ほとんどの学校において稲作に取り組まれていました(5年生を中心としな
がら、他の学年でも取組を実施している場合も多数)
。
このほかにも、多くの学校において多品目の野菜の栽培にも取り組まれてい
ました(学年毎に作物を設定し、全学年で栽培体験を実施する取組も複数)。
稲作、りんごや海老芋など地域の特産物という視点で作物が選ばれている取
組もありました。
観賞用の稲(※2)を栽培し、田んぼを目で楽しむ取組も行われていました。
※2:葉や穂の一部が紫色や黄色などの鮮やかな色を帯びる稲。
③
体験する作業
稲作、野菜作りなど、何れの学校でも栽培に係る複数の作業に取り組ま
れていました。
-3-
体験する作業についても、稲作であれば、手植えや、草取り、かかし作
り、鎌による稲刈りなど昔ながらの作業が行われ、作業の大変さを体験す
る形で取り組まれていました。
れんげ草を植えて緑肥にしたり、落ち葉からのたい肥づくりなど、環境
や循環という視点での取組もありました。
④
収穫物に関連した取組
収穫した作物については、体験活動でお世話になった方々を招いての収
穫祭などでのおにぎり、カレー、とん汁、やきいも、もちつきなどの共食
のほか、給食への利用、うどん、味噌や豆腐づくりなどの加工体験、出荷、
販売体験まで行う取組もありました。
中には、農業体験で収穫した米を販売し、得たお金でもち米を購入して
もちつき大会を行う取組もありました。
また、収穫したもち米でもちをついてまゆだまをつくり、どんど焼きの
炎で焼いて頂きながら新年の無病息災を祈る地域の伝統行事と関連させる
取組もありました。
(2)農業体験活動で目指したこと
発表各校が農業体験活動で目指したことは、
「農業への意識・理解を深める」
「食
べものや命の大切さを考える態度を養う」「生活習慣の見直し」「自然や郷土を理
解し愛する心を育む」「人間関係の形成」など、児童自身の理解、生活習慣の見
直しのみならず、人間関係の形成などの社会性を身につけることまで、様々なも
のを目指して取り組まれています。
【掲げられていた目標(概要)
】
・生活習慣の見直し
・心身の健康を育む
・食に対する適切な思考力・判断力を養う
・食べものや命の大切さを考える態度を養う
・思いやりのある心豊かさを養う
・農業への意識・理解を深める
・生産することの大変さや喜びを体感・理解する
・自然や郷土を理解し愛する心を育む
・地域のために活動できる態度を養う
・人間関係の形成
・視野を広げる
・地域の特色を生かした体験活動を通じた学習の深化
・食と農業を一体的に学ぶことで生きる力を養う
-4-
(3)体験内容の質を高めるための工夫
目指したことに近づけるため、発表各校では、児童自らが行事を企画したり、
多くの人との関わりを持たせるなど、様々な工夫が見られました。
【取り組まれていた工夫】
・ 農業の大変さや食の大切さを学ぶため、年間を通じた栽培活動を実施
・ 伝統行事や地域の歴史への関心を高め、達成感を体験するため、児童自ら
が田植祭り、かかし祭り、収穫祭等を企画
・ 思いやりのある心豊かな児童を育成するため、どんど焼き、まゆだまづく
りなど伝統行事への参加・地域の方への感謝の集いを開催
・ 人から学ぶ、人に広めることを学ぶため、レストランシェフの協力を得た
学ぶ機会の設定や出荷・販売体験を実施
・
食に関する思考力・判断力を高めるため、栽培体験とともに、自分たちで
作ったものを調理し食べる取組や、作った米を売ってもち米を購入しもちを
ついて食べるなどの様々な農業から発展する取組を複合的に実施
・ 食べものの大切さを理解させるため、収穫物を給食に利用
・ 地域を愛し、多くの人々と関わりを持つことで人との接し方を学ぶため、
収穫したもち米や野菜を利用して地域の方々ともちつき大会や豚汁作りを行
い、地域の方と一緒に食べる機会を設定
・ 生産の苦労を味わい、自然や生命の大切さを学ぶため、収穫体験だけでな
く、たい肥作り、れんげ草栽培、除草作業などの一連の農作業を体験
・ 小さい子をいたわる優しい心を育てるため、保育園などと連携した体験と
して実施
・ 児童が身近な場所で主体的に日々の取組や観察を行うことのできるよう、
学校敷地内でも取組を実施
・
限られた時間の体験学習で児童自らが主体的に考えられるようにするた
め、体験学習実施前の事前の学習で様々な課題を提示
・ 農業体験に幅を持たせるため、小規模であっても学年ごとに様々な作物を
栽培
(4)農業体験活動の実施に向けた工夫
発表各校では、農業体験活動の実施に向け、
「ほ場、指導農家の継続的な確保」
「取組時間の確保」「協力者の確保」「教職員の理解」「事故の防止」などの面で
様々な工夫が見られました。
① ほ場・指導農家の継続的な確保のために
・ 日頃から、地域の行事に学校側からも積極的に参加することで、地域の協
力が得られるよう取り組み、生産者との垣根を取り除くようコミュニケーシ
-5-
ョン作りを実施
・ 指導農家にゲストティーチャーとして事前学習から参加して頂き、一連の
栽培・収穫の取組後にも収穫祭等に招待する等により、児童の学びを共に感
じてもらえるような継続的なコミュニケーション作りを実施
・ 協力をお願いする農家の高齢化が進んでいることから、頼るばかりではな
く、できることは児童とともに教職員で行える取組とし、協力農家の負荷を
軽減
・ 未経験の教師や児童でも育てやすい作物を選定することにより、協力農家
等による栽培管理の負荷を軽減
・ 農業体験はそもそも栽培に失敗することがありうる活動として位置づけ、
協力農家による過剰な協力を必要としない取組とする
・ 協力農家から借りる用具や資材について、生産者の財産であることを児童
に理解させた上で、丁寧に取り扱うよう指導
・ 最寄りの市区町村やJAや農業関係機関などに相談
② 取組時間の確保のために
・ 総合的な学習の時間だけでなく、多くの教科、道徳、特別活動と密接に結
びつけることにより、トータルでの学習時間を確保
・ 効率的な作業となるよう、予め各回の作業内容・職員の役割分担を明確に
した年間の計画を作成
・ 農業体験活動は天候に左右されること、生育状況によっては作業が当初の
計画どおりにならないこと、その際の指導農家等の協力者との日程調整に時
間を要することも考慮して計画を作成
③ 協力者の確保のために
・ 学校運営について地域の協力が得られるよう、日頃から地域の行事に学校
側も積極的に参加
・ PTA活動や保護者会の取組の一つとしての農業体験の応援グループを設
定するよう依頼
・ 農業体験活動に携わった保護者の子どもが卒業しても引き続き協力が得ら
れるような関係づくり
・ 協力者自身が参加し楽しめる企画づくり、保護者が児童の取組を観ること
ができる仕掛けづくり
・ 学校新聞やマスメディアを活用し、取組内容が採り上げられることを通じ
た農業体験活動への協力に対する意識・愛着の醸成
④ 教職員の理解のために
・ 体験を通して児童と一緒に教職員も学ぶことができるような取組内容づく
り
-6-
・ 農業体験活動を行う担当をローテーションとすることで、一部の教職員の
体験にとどめず多くの教師の体験に繋げ、学校全体での取組として実施
・ 農業体験活動を実施する際に、役割を学校・保護者やPTA・地域で分担
することにより、教職員に過度な負荷を軽減
⑤ 事故の防止のために
・ 児童の学校から校外のほ場までの引率や農作業時の指導や補助について保
護者、PTAの協力を得ながら実施
・ 鎌などの道具の安全な使い方を事前に学習
-7-
3 農業体験活動で得られた効果
発表各校からは、児童、地域・PTA・家庭、学校、教職員の対象別にさまざま
な効果が挙げられました。
(1)対象別の効果
① 児童への効果
・ 農業や地域の農産物への関心が高まった
・ 食べ物への意識が高まり、食べ残しが減った
・ 友達と協力することの大切さを理解した
・ コミュニケーション能力が向上した
・ 感謝する気持ちや、小さい子をいたわる優しい心、生命あるものを大切に
する心が育った
・ 社会科や理科をはじめとした教育上の理解が深まった
・ 働くことの意義や尊さを実感した
・ 達成感や意欲が向上した
・ 地域や自然を愛する心が育った
・ 食の安全、環境や農業についての多面的なとらえ方ができるようになった
② 地域・PTA・家庭への効果
・ 地域全体で子どもたち一人一人を大切にしようとする意識が高まった
・ 地域の中での交流が深まり、地域の教育力が向上した
・ PTAや地域で、子どもたちや地域のために協力しようとする意識やふる
さとへの愛着の高まりが見られた
・ 児童とともに活動することで地域の高齢者の張りあいとなった
・ PTA活動の活性化につながった
・ 子どもに農作業を手伝わせる家庭が増えた
・ 食生活に気をつけようとする家庭が増えた
・ 体験が話題となり親子でふれあう時間が増えた
・ 農業体験が保護者にとっても貴重な体験となった
③ 学校への効果
・ 学校の教育活動への地域・PTA・保護者の理解が深まった
・ 学校からの支援要請に対する受け入れ体制が構築できた
・ 農業体験活動を通じて地域の人を含め多くの方とのつながりができた
・ 学校と地域の交流が深まった
・ 学校としての特色が出せた
・ 学級活動の活性化につながった
・ 給食の残滓が減った
-8-
④ 教職員への効果
・ 教職員自らも楽しんで体験することができ充実感が得られた
・ 体験を通して子どもと一緒に育っていく一体感が醸成でき教師としての充
実感が得られた
・ 地域への愛着や自然を愛する心などの気付きが得られた
・ 地域や関係者とのコミュニケーション能力の向上につながった
(2)効果の整理
小学校で農業体験活動を行うことは、児童に対する教育効果を中心に考えられ
がちですが、今回、体験に取り組んでいる学校からの報告からは、児童個人とし
ての理解や習得の効果のみならず、地域への意識や愛着などの効果が見られ、ま
た、学校と地域をつなぎ、学校運営に対する地域の理解を醸成する効果や、教職
員自身の充実感が得られるなどの効果も見られました。
これらの効果を「児童←→学校」「地域←→個人」の2つの軸で捉えると以下
の図のように整理することができます。
図 農業体験活動の効果の整理
-9-
4 農業体験活動を充実した取組としていくために
関東農政局管内で先進的に農業体験活動に取り組まれてきた事例や、事例に基づ
く意見交換の内容から、これから小学校において農業体験活動を始めたり、既に取
り組んでいる内容を更に充実した取組として行くに当たっての、いくつかのポイン
トを整理しました。
○ ポイント1:どんなことを目指すかを明らかにする
小学校における農業体験活動の取組には、児童への教育的効果をはじめとして
さまざまな効果がみられます。様々な教科、学習、活動との関連を持たせること
によって、それぞれの教科や学習への理解が深まるようにすることも可能です。
取組に当たっては、取り組む方向がぶれないように学校としてどんなことを目
指して取り組もうとするのか、教育課程上の位置づけを明確にしながら計画を立
てて取り組むことが重要です。目的を明確にすることで、単なる体験の実施に終
わらせることなく、他の教科等との関連づけや、取組に当たっての工夫の余地が
見えてくるようになります。
また、取り組む目的を明らかにし、教職員間で認識を共有しておくことも重要
です。さらに、保護者、PTA、地域の方々など、体験活動に協力して頂く方々
とも目的を共有の上取組を進めていくことが大切です。
○ ポイント2:子どもたちの主体性を引き出す工夫
児童の学びを引き出すためには、子どもたちが主体的に関心をもって取り組め
るよう、農業体験活動にモチベーションを上げる工夫をすることが効果的です。
【工夫の例】
・ 収穫物の出荷・販売体験、収穫物の給食への活用、収穫祭や地域の方々を感
謝の集いに招くなど、農業体験のゴールに子どもたちの緊張と喜びを持って行
くことや、その取組に当たり児童らに考え工夫させることを盛り込む
・ 収穫物を使った、もち・みそ・豆腐づくり、カレー・豚汁の調理などの加工・
調理体験から食べるところまでの取組により、形の変化や味の変化などを楽し
むとともに食べる喜びを盛り込む
・ プロの話には、日頃子どもたちが知らない知恵や発見があるため、生産者、
調理師や販売店の方などのプロの話を聴いたり体験する機会をつくることで、
子どもたちに感動と取組への深みを与える
・ 田植えと稲刈りのみの体験ではなく、種まきや畝作り、草取り等の一連の作
業を行いほ場に頻繁に通うことを通じ、児童のほ場や作物への関心の喚起と愛
着の醸成を図る。また、時には「生き物調べ」などの違った視点からの取組を
入れる
- 10 -
・ 稲であれば、植える苗の間隔を変えてみたり、植える本数を変えてみたり、
マニュアル通りの生産ではなく、いろいろな「試し畑」として比べて観察する
楽しみを作り田んぼや畑に関心を持たせる。
○ ポイント3:地域に根ざした取組とする
農業体験活動を地域との関連を持たせた取組とすることで、児童にとっては身
近な事項として自分との関わりをもって理解し、関心を持って取り組み、地域へ
の愛着を育むことが期待できます。
また、学校をとりまく地域の活動、PTAや保護者会の活動とも連携し、地域
の教育力を活用しながら取り組むことによって、学校の運営について地域の理解
が得られる効果も期待できます。
連携する内容は、PTAや保護者会への体験活動に係る作業補助のほか、農村
部ではほ場の確保や作業の指導等、都市部では販売や調理面などの消費の面で地
域との関係を見いだすことができます。
日頃から地域の行事や集まりなどの活動に参加することにより、地域の方々と
の連携関係やネットワークづくりに努めていくことが重要です。
さらに、学校新聞やマスメディアを活用して取組内容を広く紹介していくこと
は、体験活動の協力者への理解の醸成や、その後の継続的な応援の確保につなが
ります。
取組が継続されていくためには、児童のみならず、農業体験活動の取組へ協力
して頂いた方々の充実感が得られるものであることが重要です。
協力して頂いた方々を招待した収穫祭、収穫した食材をともに味わう機会、農
業体験活動による児童の気付きを発表する場などを設定することにより、感謝の
気持ちを伝える工夫をすることも大切です。
また、学校、地域の関係者、保護者・PTAなどと協力・分担して体験活動に
取り組み、その取組結果を学校新聞等を通じて協力して頂いた方々に還元するこ
とも充実感につながることが期待されます。
○ ポイント4:農業の難しさや厳しさを達成感につなげる工夫
農業体験活動によって児童に「農業」の難しさ、大変さや、厳しさを伝えるこ
とも大切です。手をかけても失敗することがあり、食料生産が簡単なものではな
いという理解は様々な気付きにもつながります。
協力者や教職員が必要以上に手出しをせず、ありのままに植物の生育に差が出
たり、栽培に失敗したりすることがある形で実施し、栽培の難しさを理解するこ
と、失敗を次の体験に生かしていくことが、大きな達成感につながります。
収穫体験という農業による結果を刈り取る作業を経験させるのではなく、畝作
- 11 -
り、草取り、たい肥作りといった一連の農業に関わる作業や、使用した道具をき
ちんと洗って片付けること、藁を束ねて片付けることまで行うことで、農業の厳
しさを知ることにもつながり、食べものの大切さを知り、子どもたちが育ってい
く上での大きな糧となります。
- 12 -
- 13 -
第2部 報告事例
○下妻市立総上小学校
(茨城県)
○宇都宮市立雀宮東小学校 (栃木県)
○館林市立第九小学校
(群馬県)
○加須市立大越小学校
(埼玉県)
○印西市立六合小学校
(千葉県)
○港区立青山小学校
(東京都)
○相模原市立湘南小学校
(神奈川県)
○北杜市立泉小学校
(山梨県)
○長野市立朝陽小学校
(長野県)
○磐田市立竜洋東小学校
(静岡県)
14
茨城県下妻市立総上小学校
めざしたこと
・地域の特色である米づくりへの
関心を高める。
・稲の生長を観察することにより、
自然や環境を考えようとする意
欲を高める。
・地域の自然や人々との関わりを
広げ、深める。
田植えの様子
取組の概要
協 力 者 :(株)ライス&グリーン石島 代表 石島和美氏
取組場所:校外の田んぼ
取組作物:田んぼ(田植え、稲刈り、もみすり等)
対象学年:2年生、5年生
学校内での体制:クラス担当者を校長・教頭・教務主任が補佐
工夫していること
・事故対策については、教務主任や教頭が移動途中の交差点等で立哨指導を
している。
・保護者にも協力者を募り、引率の補助や、田植え・稲刈りの指導や補助をして
いただいている。
田植えの様子
かまの使い方を習います
15
稲刈りの様子
効 果
①児童
<児童の振り返りより>
・地域の特産物である米づくりに対する興味・関心が高まった。
・米づくりの大変さについて学ぶことで、食の大切さについて改めて考えて
いた。
・教科書では学ぶことができない米の使われ方について学ぶことができた。
・手植えで田植えをしたり、鎌で稲刈りを行うことにより、昔の農業の大変さ
について知った。
②保護者、地域
・参加した保護者からは、子どもと一緒に農業体験をし貴重な体験ができた
との声が聞かれた。
・市の広報誌にも取り上げられ、地域の方にも広く知れわたることになった。
③その他
・振り返りカード
・お礼の手紙
・写真
・作文
継続するための課題
・稲を植えてから米が育つまでの
過程は、ほとんど生産者にお任せ
している状態である。子どもたちが
「自分たちで育てた」という意識を
持たせるために、成長途中の段階
でもさらに関わっていくことが望ま
しいと考えるが、時間の確保が大
きな課題である。
2年生と5年生でつくったおにぎりで収穫祭
16
栃木県宇都宮市立雀宮東小学校
めざしたこと
・豊かな農業体験活動を通じて、
心身ともに健康で、思いやりのあ
る心豊かな児童を育成することを
目指して取り組みを始めた。
田植えの様子
取組の概要
協 力 者 :PTA及び地域協力者
取組場所:校外にある地域協力者の田んぼ1枚
学校敷地内にある2カ所の教材園
取組作物:稲作(種まきから田植え、草取り、稲刈り、脱穀まで)
ミニトマト、とうもろこし、かぼちゃ、すいか、さつまいも、だいず、
へちま、ゴーヤ等
対象学年:全学年
学校内での体制:全職員
工夫していること
・田植えや稲刈りの際には、できるだけ多くのPTAの協力を得て、児童に付
き添っていただき、事故の防止に努めている。
・本校の伝統行事に「どんど焼き」があり、収穫したもち米でお餅をつき、「ま
ゆだま」を作ってどんど焼きの炎で焼いて、それをいただきながら新年の無
病息災を祈願する。
まゆ玉作りの様子
まゆ玉作りの様子
17
完成したまゆ玉
効 果
①児童
・自分たちが苦労して米や野菜を育てることによって、普段何気なくいただ
いている給食の食材についても、大切な命をいただいているのだ、というこ
とが理解できるようになり、給食の残菜が減少した。
・自分ひとりではたいへんなことでも、友達と協力することによって大きな仕
事も達成できることが分かり、友達と協力することの大切さが理解できた。
②保護者、地域
・PTAの方々や地域協力者には毎年ご苦労をお掛けしているが、子どもた
ちのために、地域のために協力しようとする意識が定着しており、ふるさと
を愛する気持ちがあふれている。
③その他
・補足資料「特色ある教育活動(のみどり活動)の概要」に種まき・田植え・さ
なぶり・草取り・稲刈り・どんど焼き・餅つき・まゆだま作り・卒業餅つきまで
を掲載した。
継続するための課題
・児童にとって農業体験活動が意義深
いものであることを理解し、PTAや地
域協力者からの支援が今後も継続し
て得られるかどうかが課題である。
・宇都宮市では,農業体験活動に対し
て一校あたり年間6万円の補助をして
くれているが、最近の財政難から今後
も補助が得られるかどうかが懸念され
る。
卒業祝い餅
18
群馬県館林市立第九小学校
めざしたこと
「つくる」「育てる」「食べる」とい
う一連の農業体験を通して、農
業に対する意識を高め、食料や
生命の大切さ、働くことの意味に
ついて考え、自然や郷土を愛す
る心および食に関する適切な思
考力・判断力を育てる。
苗とりの様子
取組の概要
協 力 者 :PTA、生産指導員(地元生産者)
取組場所:学校に隣接する水田
取組作物:稲作(田植え、稲刈り、脱穀)
対象学年:5年生を主体とした全学年
学校内での体制:担任と生産活動委員(PTA)
工夫していること
・手植えのための苗作り(籾まき)、手植えによる田植え、鎌による稲刈り、
れんがけ等昔ながらの米作りを行い、土と汗にまみれる苦労を感じながら、
育てる喜び、収穫の喜びを体得できるようにし、自然や郷土を愛する心を育
むようにしている。
・自分たちで作ったものを材料として、自分たちでご飯を炊き、カレーを作っ
て食べる活動や、米を売ってもち米を購入し、餅をついて食べる活動を通し
て、食に関する思考力・判断力を高めるようにしている。
・「田植え祭り、かかし祭り、収穫祭り」(児童会活動)を行い、昔の人々の豊
作への願いや喜びを知り、地域の歴史や伝統行事への関心を高め、理解
を深めるようにしている。
・機械や農薬をできる限り使わないようにし、また、米作り後に、田でれんげ
草を育て、それを天然の肥料にするなどして、環境に配慮している。
田植えの様子
田すりの様子
19
稲刈りの様子
効 果
①児童
・他地域の米作りについて考える際、児童は、自分たちの米作りと比較し、こだわりを
もって物事を見るようになった。それにより、相違点や共通点を見つけてるなどして深く
思考し、地域への関心が高まり、愛着をもつようになった。
・米作りに関する一連の体験により、児童は、生産や収穫の喜び、食料の大切さを実感
し、米一粒を大切に扱うようになった。
・米作りを通して、児童は、多くの人々と関わりをもつ。それにより、コミュニケーションの
機会が多くなり、様々な立場の人との適切な接し方が身に付いてきた。お世話になった
方に感謝する気持ちや小さい子をいたわる優しい心、生命あるものを大切にする心も
育っている。
・米作りは社会科や理科などの教科指導と関連する。実体験することにより、教科の指
導内容についての理解を深めることができた。
②保護者、地域
・米作りには学校とPTA、生産指導員の他、地域の区長会やボランティア団体の協力を
得ることができた。活動を通して、学校と地域、地域の方々同士の交流が深まり、地域
の教育力が向上してきた。
・米作りを体験したことがない保護者にとっては、児童と同様貴重な体験となっている。
・食に対する関心が高まり、家庭教育の充実につながっている。
・米作りは、保護者同士の、また、保護者と地域のお年寄りの方々との情報交換の機会
でもある。それぞれの結びつきが強まりPTA活動が活性化し、学校教育に対する理解も
深まっている。
③その他
体験後に、児童と保護者それぞれに作文や感想を書いてもらい、活動の振り返りをして
いる。また、それらを学校だより等で紹介し、地域や保護者の方々に情報提供している。
継続するための課題
・米作りは、道徳教育や福祉教育、国際理解教育な
ど、様々な教育的要素を含んでいる。本校では、米作
りについて長い歴史があるが、その反面で、「活動あ
りき」の感がある。米作りの「ねらい」「食育との関連」
「児童に身に付けさせるべき力」「教科との関連」「総
合的な学習の時間で学習する内容や学習方法」など
について、より明確にし、かつ計画的・継続的に活動
を実施して、さらに体験活動の価値を高めていきたい。
特に、体験活動の事前・事後学習を充実させる必要
があると考えている。
・児童にとって、受け身的な活動になっている部分が
ある。全校児童の関わり方を見直し、能動的な体験
活動へと質的転換を図りたい。
20
もちつき会の様子
埼玉県加須市立大越小学校
めざしたこと
人が生きていくために必要な「食」とその
食料を生産する「農業(体験)」を一体的に
学習することで、子どもたちの「生きる力」
を育成すべく取組を始めた。学校応援団
や関係機関・団体など、たくさんの人と関
わる農業体験をとおして、ふるさと大越を
愛し豊かな心や健やかな体をはぐくむこと
を目指して食農教育の推進に努めてきた。
ジャガイモの収穫の様子
取組の概要
協 力 者 :大越美土里の会、学校応援団、愛育班、埼玉県加須農林振興センター、羽生
領用排水路土地改良区、独立行政法人 水資源機構利根導水総合事業所、
加須市経済部農業振興課、JAほくさい加須北支店
取組場所:敷地内2カ所、校外2カ所
対象学年と取組作物:1・2年・・・野菜作り(トマト、なす、ピーマン、カボチャ、白菜、
キャベツ、大豆、スイカ、インゲン等)
3・4年・・・小麦作り(種まき、小麦踏み、麦刈り、うどんつくり)
5・6年・・・鑑賞米栽培(田植え、稲刈り、はんでんかけ、脱穀)
学校内での体制:研究組織(授業研究部、環境・調査部)
※ 教頭が関係団体と連絡調整を行う窓口となっている
工夫していること
1 地域との絆を深める教育活動を展開
① 食農だよりの発行、② 学習への協力、③ 栽培活動の協力、④ 学校保健委員
会、⑤ 授業参観 等
2 自分たちで育てた米や小麦を使って餅つきやうどんづくりなどをして「感謝の会」を実施
3 敷地内の田畑で、米作り、小麦作りを担当学年等で行い、観察学習
4 養護教諭や栄養教諭との協力授業を行い「食」に関する指導の充実
5 体験後は「心のスケッチ」を書き、振り返り
6 各作業を開始する前に、関係機関の専門の方から作業を進める上でのポイントや農具
の扱い方の説明
脱穀の様子
麦の種まきの様子
21
草取りの様子
効 果
①児童
・作物の一連の作業(草取りや収穫など)体験を通して、生産の苦労を味わい、自然や生
命の大切さを学ぶことができた。
・地域の方や友だちと一緒に作業する中で、互いに理解し合い認めながら活動を進める
ことができ、地域の方々に感謝する心や地域を愛する心が育ちつつある。
・汗して働くことの意義や尊さを実感することができた。
・体験活動を通して学んだことを、友だちと意見交換したり文章に表したりする活動を重
ねることによって、言語力や表現力が豊かになってきている。
・郷土の食文化を体験的に学ぶことができた。
・嫌いな野菜も、自分で育てた野菜を自分で調理することによって食べることができるよう
になった子どもも見られた。
②保護者、地域
・保護者の「食農」への関心が深まり、子どもに農作業を手伝わせる家庭が多くなった。
・自主的に学校に来て、ボランティア(環境・学習・安全)をしてくださる方が多い。学校応
援団を中心に地域全体で子どもたち一人一人を大切にしようとする士気が高い。
・子どもと一緒に活動することで「元気をもらっている」「子どもたちのためにがんばる」と
語ってくださる、高齢者の学校応援団の方がたくさんいらっしゃる。
・保護者や学校応援団・農業体験支援者の方々により、学習環境の整備ができた。
③その他
・「食農教育研究発表会」研究紀要
・パネル掲示
・食農に関する活動の記録を残すコーナーの設置
・食農だより「みのり」の発行
継続するための課題
・総合的な学習の時間が減少した中で、
体験活動を総合的な学習の時間にど
のように位置付けていくか、学習内容の
一覧、年間指導計画の見直しを図る必
要がある。
・農業体験支援者や学校応援団(学習
ボランティア等)の支援をいかにして維
持するか。
・学習をするにあたり必要な道具や肥料
等を購入するための予算の確保。
麦踏みの様子
22
千葉県印西市立六合小学校
めざしたこと
○郷土を愛し、地域のために活
動できる児童の育成
収穫したお米が学校給食に
取組の概要
協 力 者 :地域営農団体・保護者・印西市地域づくり課
取組場所:校外の田んぼ
取組作物:田んぼ(田植え、草取り、稲刈り等)
対象学年:3年生、4年生
学校内での体制:総合的な学習の時間担当・担当学年・企画委員・栄養士
により検討
工夫していること
・事故対策 片道30分ほどを歩くため、引率については保護者等の協力に
より安全を確保。
・田植えから稲刈りまでの間に観察と草刈りを実施した。
・学習のまとめとして、お世話になった方々を招いてお米パーティーを企画
した。内容は学習発表会と収穫したお米を使っておにぎりをつくり、食事会
を計画した。
・参加者は、保護者・祖父母・老人ホーム利用者・営農団体関係者等
稲刈りの様子
かかしの設置
23
田植えの様子
効 果
①児童
・お米パーティーの企画・運営を自分たちの力で成し遂げたという成就感で
何事にも積極的に挑戦しようという意欲が涌いたり、協力して取り組む重要
性を認識できた。(児童の感想)
・地域を支える方々との交流の機会や場が増えたことで地域の産業に貢献
したいと思う児童が複数でてきた。(児童の感想)
・人間形成・友達関係等に広がりが見られた。
②保護者、地域
・PTAは、移動の見守りや田植え・稲刈り等全般にわたって進んで協力頂
いた。営農団体も地域の子どもたちのためということで支援を頂いた。
・地域の子どもたちは地域で育てていくという思いが感じられた。
③その他
・発表会では,さまざまなスタイルで発表した。掲示物・クイズ形式・紙芝居
形式等複数の方法で成果を発表した。
継続するための課題
・米づくりを通して何を教えるか、
学校・家庭・地域で更に共通理解
を図りたい。
・食育の面で学校全体に広がりを
持たせたい。
1・2年生のサツマイモづくりの様子
24
東京都港区立青山小学校
めざしたこと
○都会だからこそ、自然を身近に感じて
欲しい。自然をつくりながら守る意識。
○生産することのたいへんさと喜びを、体
験から感じて欲しい。
千葉県旭市での農業体験
取組の概要
協 力 者 :レストランシェフ、千葉県旭市生産農家、地域ボランティア
取組場所:校外の田んぼと校内(屋上)の畑
取組作物:田んぼ(田植えと稲刈りが主)
屋上の畑(きゅうり、トマト、なす、ピーマン、メロン、スイカ、大根、
にんじん、カブ、ブロッコリーなど多数)
対象学年:5年生中心
学校内での体制:指導は副校長と担任が協力・連携して行う
工夫していること
・人から学ぶ、人に広める活動を中心としている。特に協力していただいて
いる著名なレストランシェフと千葉県旭市の無農薬有機栽培農家との何度
にもわたる交流授業や体験授業は、本活動の大きなウェイトを占めている。
・夏季休業中には、地域向けに収穫夏野菜の販売を行い、好評を博した。
・当初は教師や農家に習い、言われたままに進めていた農業を、自分たち
で計画し、栽培種から肥料にいたるまで選別して栽培にあたらせた。
屋上に土を運ぶ様子
畑が完成
25
屋上の畑での農作業実習
効 果
①児 童
・「現在とこれからの農業」「食の安全と環境」について、多面的な見方や考
え方ができるようになってきている。
・より農業や食料生産にからむ現代的な課題について、関心をもって自分な
りの考えをもつようになってきている。
・農業や生産にかかわる言葉「たいへん」「いたい」「うれしい」などを、自分の
体験を通して実感で言えるようになっている。農家の人と同じ視点でわかり
合えるように成長した。
②保護者、地域
・地域や保護者から、この取り組みに対しては、たいへんに賛同や賞賛を得
ている。
・協力を申し出てくれる方々や子供たちの野菜を買って感想を伝えてくれる
方々など、この活動を通してたくさんの人たちとのつながりが出てきている。
・PTAからは存続を望む声が大きく、また活動を全学年に普及してほしいとい
う要望も寄せられている。
③その他
・指導側の意見として、都市部における教育ファーム推進には、ボランティア
だけではなく、行政による推進も必要と認識することができた。
継続するための課題
・費用と手間がかかること
・農業についてのある程度詳し
い人材の後継
・外部協力者の確保
農業実習の様子
26
神奈川県相模原市立湘南小学校
めざしたこと
・たくましい心と体を育む
・健康意識の向上
・生活習慣の見直し
田植えの様子
取組の概要
協 力 者 :保護者、地域の農業指導員、給食センター栄養士など
取組場所:学校田、観察田、学校農園
取組作物:稲作(田植え、稲刈り、餅つき)、野菜栽培(きゅうり、ミニトマト、さ
つまいも、里芋、にんじん、ごぼう、大根、ねぎ、小松菜)
対象学年:全校児童
学校内での体制:校内研究の一環として、全職員で取り組む
工夫していること
・地域の農業指導員から栽培方法の指導をしてもらい、教室での授業に参
加してもらうこともあった。
・学校農園で採れた野菜は、やきいも大会やもちつき大会で使用したり、家
に持ち帰ったりした。
・学校田で収穫したもち米は、もちつき大会で使い、残りは地域のスーパー
で5年生が店頭販売を行った。
・授業では、食に関することをはじめ、歯、姿勢、に関することなど、児童の
実態に合わせてテーマを設定した。 栄養士などゲストティーチャーに参加
してもらうこともあった。
学校農園の様子
稲刈りの様子
27
餅つき大会の様子
効 果
①児童
・給食での野菜の残量が少なくなった。
・児童は6年間学校田活動を行うため、その体験から稲の生長の様子を理
解している。また、勤労の尊さを体験し、感謝する気持ちがめばえている。
・様々な体験が子ども同士や地域とのふれあいの機会となっており、望まし
い人間関係の形成につながっている。
②保護者、地域
・これまで以上に食生活に気をつけようとする家庭が増えた。
・心身の健康に関する話題が増えた。
・学校田の「田植え」「稲刈り」「もちつき大会」などは、保護者や地域からの
協力があって成り立っている。保護者からも、このような体験活動を大切に
したいという意見があがっている。
③その他
・写真
・教師も育つ
継続するための課題
・学校田活動や農園活動について
は、今後児童数の減少に伴い、今
までのように続けていくことが厳し
くなると予想される。どのように存
続していくか、検討を進めている。
・健康教育については、内容を厳
選しながらできる範囲で続けてい
く。
学校農園の体験活動の様子
28
山梨県北杜市立泉小学校
めざしたこと
①各教科で地域の特色を生かした体験活動の重
視→学習の深化
②農業体験(栽培活動)を通して豊かな心の育成
③栽培した野菜や米等を調理して食べる→ 食育
④総合的な学習で「ふるさと 大泉」について学び、
地域の学習を深める。
⑤農業体験全体を通して、キャリア教育に資する。
2年生 大根収穫の様子
取組の概要
協 力 者 :地域のボランティアの方、学校応援団
取組場所:校外の田んぼ・畑、校内の学級園
取組作物:稲作、畑(さつまいも、カボチャ、ミニトマト、スイカ、メロン、きゅう
り、なす、とうもろこし、大根、白菜、大豆、ジャガイモ など多数)
対象学年:2年生(生活科)、3年生、5年生中心
学校内での体制:各学年主任、教務主任、教頭・校長
工夫していること
・各学年で収穫物を調理して食べる体験をしている。1年生ポップコーン作り
2年生野菜作り 保護者の協力を得て豚汁作り 3年生は、そばがき、豆腐作
り、味噌作り 5年生は、餅つき大会 6年生 ジャガイモ調理、全校 さつまい
もの栽培と焼き芋集会
・11月には、校庭の落ち葉(桜の木)を全校で愛校作業の時間に集め、堆肥
づくりに取り組んでいる。堆肥は、学級園の肥料として4月もしくは、12月に鋤
き込まれる。畑の肥料の調整は、地域ボランティアからアドバイスを受けてい
る。
・除草作業は、各学年で栽培計画を見ながら行うが、全校で一斉に取り組む
愛校作業の時間を利用して、行う。愛校作業は主に校庭の草取りを行うが、
分担して学級園や畑の除草にも取り組む。
2年生 畑の草取りの様子
5年生 田植えの様子
29
5年生 稲刈りの様子
効 果
①児童
・学校を取り巻く自然環境には、田んぼや畑がたくさん見られるが、児童の
実態としてお手伝いとして農業体験をしている児童は意外と少ない。実生
活での農業体験の少なさから、学校での農業体験はとても貴重であるとい
える。
・実際に農業体験に関わることで食料生産に対する理解も深まり、食育へ
の関心を高めることにもつながっている。また、地域で栽培されている、米、
さつまいも、そば、大豆、野菜づくりを通して、郷土に対する理解の深まりも
あると考える。
②保護者、地域
2年生・・・保護者の協力を得て、家庭でのミニトマト栽培にもチャレンジして
いる。11月のお祭りでは、保護者ボランティアの方に豚汁作り、大根、白菜
のバザー実施など協力を得ている。
3年生・・・3年生の親子研修として豆腐づくりを行い、初めての体験に親子
で夢中になって取り組んでいた。
5年生・・・田植え、稲刈り、餅つきに保護者ボランティア、学校応援団の方
が関わり、餅つき体験を行うことができた。みんなで育てたお米で餅つきを
し、一緒に食べることで、おいしく食べる喜びを味わった。どの取り組みも保
護者・地域から好評を博している。
③その他
・写真 ・餅つき実施要項 ・学年だより ・児童の作文 ・豆腐作り 等
継続するための課題
・具体的な取り組みをどう教育課程上
に位置づけるか
・農業体験や栽培体験を教育課程にど
う位置づけて時間を確保していくか、生
活科や総合的な学習の時間を軸とした
教科間の関連を明らかにした体系的に
位置づける視点が必要
・指導・協力してくださる地域のボラン
ティアや畑や田んぼを貸してくださる人
を継続して確保していくこと
落ち葉集め(たい肥作り)の様子
30
長野県長野市立朝陽小学校
めざしたこと
・朝陽地区はその土地柄りんご
の生産が盛んである。身近にあ
るりんご農家で、その作業に携
わらせていただくことで作業の楽
しさや農家の方の苦労に気づくこ
とをめざし取組を始めた。
りんごの収穫の様子
取組の概要
協 力 者 :田舎の親戚(代表)
取組場所:「田舎の親戚」と呼ばれている村松操子さんのりんご農園
(学校の近くの校外)
取組作物:りんご(花摘み、摘果、袋かけ、袋はずし、収穫)
対象学年:3年生
学校内での体制:例年3学年が担当
工夫していること
・摘果作業時の安全なはさみの使い方の指導
・車の通らない農道を歩いた
・暑くても長袖、長ズボンを着用し安全に配慮
・摘果と収穫は事前に村松さんに作法等を教えていただいた後、保育園の
園児と一緒に作業をした。
・収穫したりんごをみんなで食べる
・家庭に持ち帰り調理するなどした
花摘みの様子
摘果の様子
31
収穫
効 果
①児童
・今年度は天候不順の関係で思うように花がつかなかったり、打ち合わせ
の段階で計画した時期より常に作業が遅くなったりしがちではあったが毎回、
楽しみにしていた子どもたちであった。
・花があまりつかなかった関係でその後の実の付き方も悪くなってしまい作
業も思うようにできなかったが、保育園の人ができるだけたくさん作業でき
るように自分達の作業内容を分けたり、抱っこしてとりやすいように配慮す
るなどの姿が見られた。
・りんごを作る苦労や楽しさを感じた子もたくさんいた。
②保護者、地域
・りんご作り作業はなかなか貴重な経験なのでありがたい。
・親として子どもが保育園児の面倒をちゃんと見れることを知り嬉しかった。
また良い経験をさせていただいていることに感謝している。
・収穫したりんごを一緒に食べながら、りんご作りのことが話題になって会
話がはずみ親子で触れ合う時間が増えた。
・昔はりんご農家が近くにたくさんあったが、最近は減少しているなかで、こ
のような体験をさせていただいていることがありがたいという保護者の声が
ある。
③その他
・作業後の振り返りに作文などを書かせた。(別紙参照 写真、作文)
継続するための課題
・学校行事や授業時数との調整。
・杉の子第2保育園との連絡調整。
花摘みの説明の様子
32
静岡県磐田市立竜洋東小学校
めざしたこと
・農村地帯に育ちながら、自然体
験や作物を育てる体験が不足し
ている実態を踏まえて、地域の特
産物である海老芋、小麦や大豆、
サツマイモ等の豊かな栽培体験
をさせること。
収穫後の小麦を石臼でひいている様子
取組の概要
協 力 者 :地域ボランティア
取組場所:校外の農園(畑)
取組作物:海老芋、小麦・大豆、サツマイモ、ピーマン、キュウリ、ナス、トマ
トなど
対象学年:全学年
学校内での体制:全学年が食農体験活動を実施。
特に、3・4年生は、「総合的な学習の時間」等で「食農・食育」をテーマと
して扱っている。
工夫していること
・事故対策:校外に農園があるので、農園に出向く場合は、教員が引率する。
海老芋の出荷にかかわる作業には、食農ボランティア(生産者)の指導を受
ける。調理時には、食育ボランティアを1グループに1人配置する。
・栽培品目調査、栽培、収穫、調理、実食、(出荷とその後)の一連の過程
を学習とする。
・継続できる学校支援組織の構築。
・広報(新聞等掲載)による保護者、地域住民等への教育活動の紹介。
海老芋出荷準備の様子
海老芋出荷準備の様子
33
海老芋パーティー準備の様子
効 果
①児童
・「食」に対する関心の高まり。
・単なる栽培・調理ではなく、「総合的な学習の時間」等での調査・発表によ
る理解の深まりと発表。
・栽培の難しさの理解と、次回栽培に対する取組意欲(「小麦→大豆→小麦
→ 」のサイクルによる一連の過程での学びと達成感)。
・保護者や地域の方々との触れ合いが深まったこと。
②保護者、地域
・広報(学校便りや新聞掲載)により、学校の教育活動への理解が進んだ。
・学校の特色の一つとして「食農・食育活動」が理解されている。
・学校支援組織の構築(学校支援の要請に対する受け入れ態勢が円滑に
進んだ)。
③その他
・学校の教育目標、重点目標の一環としての位置付けの理解(失敗を乗り
越える)。
・「総合的な学習の時間」での発表:作文、個人新聞作成。
・食農ボランティアの方に対する感謝の会の実施(栽培活動を通してボラン
ティアの方々との交流の深まり)。
・新聞等掲載。
継続するための課題
・既に、継続するための体制を整
えているので、大きな課題はない。
但し、学習指導要領改訂に伴い、
学習内容に対して十分な対応をす
る必要がある。そのため、「食農・
食育」に十分な時間をかけること
が難しいこと。
3・4年生の大豆づくりの様子
34
(参考)
○平成 23 年度
関東ブロック「教育ファーム意見交換会」
日時:平成 24 年 2 月 22 日(水)
13:30 ~ 16:30
会場:さいたま新都心合同庁舎 1 号館 1 階
◇
多目的室
取組事例発表者
茨城県
下妻市立総上小学校
教務主任
國府田 睦
栃木県
宇都宮市立雀宮東小学校 校長
菊池 久知
群馬県
館林市立第九小学校
教頭
上村 哲也
埼玉県
加須市立大越小学校
教頭
吉澤 三千男
千葉県
印西市立六合小学校
教頭
渡邊 邦明
東京都
港区立青山小学校
副校長
竹村 郷
神奈川県
相模原市立湘南小学校
養護教諭
大澤 由貴子
相模原市立湘南小学校
総括教諭
小林 和子(同行者)
山梨県
北杜市立泉小学校
教務主任
清水 潤
長野県
長野市立朝陽小学校
校長
池田 俊治
静岡県
磐田市立竜洋東小学校
教頭
飯田 真也
(敬称略)
◇
コーディネーター
(社)農山漁村文化協会監事・企画プロデューサー 栗田 庄一 氏
※関東ブロック「教育ファーム意見交換会」の概要は以下のアドレスから御覧下さい。
http://www.maff.go.jp/kanto/syo_an/seikatsu/shokuiku/pdf/23kyoikufarmgijigaiyou.pdf
- 35 -
○農林漁業体験についての相談窓口
関東農政局 消 費 ・ 安 全 部 消 費 生 活 課 048-740-0363
水戸地域センター 消費・安全グループ 029-221-2185
土浦地域センター 消費・安全グループ 029-843-6875
宇都宮地域センター 消費・安全グループ 028-633-3114
大田原地域センター 消費・安全グループ 0287-23-5611
前橋地域センター 消費・安全グループ 027-221-1182
千葉地域センター 消費・安全グループ 043-224-5611
東京地域センター 消費・安全グループ 03-5804-5381
横浜地域センター 消費・安全グループ 045-211-1333
甲府地域センター 消費・安全グループ 055-254-6012
長野地域センター 消費・安全グループ 026-233-2991
松本地域センター 消費・安全グループ 0263-44-1311
静岡地域センター 消費・安全グループ 054-246-6959
浜松地域センター 消費・安全グループ 053-441-0137
- 36 -
Fly UP