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講演資料 [PDFファイル/4.21MB]
1
2009年8月25日
バイオエタノール利用推進会議
輸送用バイオエタノール燃料の
普及に関わる現状と課題
早稲田大学理工学術院
創造理工学部総合機械工学科
大聖 泰弘
(参考資料:環境省地球環境局「エコ燃料利用推進会議」他)
2
世界の1次エネルギー需要の推移(基準ケース)
石油換算量
億トン/年
180
その他の再生
可能エネルギー
160
水力
原子力
140 2030年には,2006年レベルから
バイオマス
45%増加すると予想される。
120
天然ガス
100
80
石炭
60
40
20
0
1980
(2006年,運輸部門では石油の61%を
消費し,全世界のCO2の23%を排出)
1990
2000
2010
石油
2020
2030年
(World Energy Outlook 2008, IEA(国際エネルギー機関))
3
先進国と途上国のCO
先進国と途上国のCO22排出量予測と課題
排出量予測と課題
億゙トン/年
800
600
500
400
CO2
長期目標
達成年
700
中間目標
達成年
途上国
300
200
先進国
100
0
2000
<基準ケース>
IPCC4報告
環境省
(2008年)
2020
2040 50 2060
2080
2100年
■2007年のCOP13(バリ島),2008年G8(洞爺湖サミット)で世界全体で
2050年にCO2を50%削減を目指すこととした。
■わが国としては,2050年に現状から60∼80%削減することを表明。
■第一約束期間(2008∼12年)以降の「ポスト京都」に向けて,2020年の
中間目標値の設定が必要。本年末のCOP15で議論される。
・EU:1990年比20%(途上国の取り組みによっては30%)削減
・米国(オバマ政権):1990年レベルに削減 ・わが国:2005年比15%減
■運輸部門を含めて途上国への削減に関わる支援が極めて重要。
4
わが国におけるCO
わが国におけるCO22排出量
排出量 (環境省,
(環境省,2007年度)
2007年度)
運輸
<運輸部門の内訳>(国交省)
・自動車:87.4% ・鉄 道: 3.0%
・船 舶: 5.2% ・航 空: 4.4%
運輸部門におけるCO2排出量の推移
運輸部門におけるCO2排出量の推移 (国交省,2008年)
(国交省,2008年)
・ 2001年度をピークに運輸部門からの排出量は減少傾向を示している。
・ 貨物自動車は1996年度をピークにして減少,自家用乗用車は2001年度をピークに減少。
二酸化炭素排出量 (百万t-CO2)
300
265
%
+21.8
250
+1.2%
-7.1%
268
2007年度
14.6
%増
2010年目標
249
217
240
■乗用車の燃費の改善
200
%
+9.5%
+15.5%
-5.3%
+40.5
-7.8%
自家用乗用車
150
その他輸送機関
・トップランナー基準による燃費改善
・自動車グリーン税制(2001年度∼)の効果
低公害車登録台数は約1440万台。
(2006年度)
乗用車登録台数
約3500万台(1990年度末)
→ 約5750万台(2006年度)
-2.6%
100
■ トラック輸送の効率化
+7.6%
50
-5.7%
-7.9%
貨物自動車
0
1990 91 92 93
94 1995 96 97
98 99 2000 01
その他輸送機関:バス,タクシー,鉄道,船舶,航空
02 03
・トラックの大型化や自営転換の進展
車両総重量24∼25tの車両の保有台数
8万台(2002年度)→15万台(2007年度)
トラック全体に占める営業用トラック
の輸送量割合
77.2%(1997年度)→87.2%(2006年度)
04 2005 06 07
08
09 2010
※2010年目標値は新・京都議定書目標達成計画(2008年
3月28日閣議決定)における対策上位ケースの数値
5
6
年間消費量
千万 kL
わが国の自動車用燃料年間消費量の推移
わが国の自動車用燃料年間消費量の推移
6.0
京都議定書
基準年
5.0
ガソリン
4.0
● ●
● ● ●
●
●
● ● ●
3.0
●
●
●
1.0
●
● ● ● ●
●
●
●
●
●
●
●
● ● ● ● ●
●
●
●
●
●
●
● ●
2.0
● ●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
● ●
● ●
● ● ● ●
燃費改善で
減少傾向
● ● ●
● ● ●
●
● ● ● ● ●
トラック輸送の合理化
で減少傾向
●
ドラム缶4本/人を消費
軽 油
●
石油危機 ’73
0
1971
75
80
85
1990
95
2000
05
☆国民1人当たり,年間ドラム缶10本の石油を消費。そのうちの約4本を自動車
で使っている。☆運輸部門のCO2排出量は全体の19%で,減少傾向にある。
7
第3期科学技術基本計画(2006∼2010年度)における
第3期科学技術基本計画(2006∼2010年度)における
バイオマス燃料に関連する研究開発課題の概要(その1)
バイオマス燃料に関連する研究開発課題の概要(その1)
8
(その2)
(その2)
京都議定書目標達成計画における2010年度の
京都議定書目標達成計画における2010年度の
新エネルギー対策の導入見込み
新エネルギー対策の導入見込み
9
10
新燃料・エネルギー車の普及条件
新燃料・エネルギー車の普及条件
■ 基本性能
燃費・効率/車両性能/信頼耐久性
石油消費の抑制・燃料の多様化・
長期的な安定供給性・再生可能性
食糧との競合の回避
■ 低環境負荷特性/
Well-to-Wheelの低公害性と低CO2/
安全性/保存性
低有害性・低引火・爆発性/性状安定性
■ 燃料の供給・取扱い 供給所の適正配置・給油時間の短縮
の利便性/搭載性
低メンテナンス性/高エネルギー密度
■ 従来のエンジン・燃料 混合燃料としての利用(エンジン技術の
とのコンパティビリティ
対応の容易さ,供給インフラの共用)
ユーザーの負担 助成/減税/課税
■ 経済性
燃料ビジネスの成立性/費用対効果
■ 石油代替としての
持続可能性
11
「次世代自動車燃料イニシアティブ」
「次世代自動車燃料イニシアティブ」
(経済産業省
(経済産業省 2007年5月)
2007年5月)
■2030年を目標とした自動車用エネルギー効率化の政策「次世代自動車
燃料イニシアティブ」の5分野の具体策を発表。
☆電力化とバッテリー ☆水素・燃料電池
☆バイオ燃料
☆クリーンディーゼル
☆「世界一やさしいクルマ社会構想」
■下記の目標(新・国家エネルギー戦略,2006年)に向けて,2007年度から
2011年までの5年間では2000億円以上の予算を充当する。
2030年までに ☆自動車の石油依存度を100%から80%に下げる。
☆エネルギー効率の30%向上を目指す。
■政策全体としては,エンジン、燃料,インフラの3つを統合的に組み合
わせ,2030年まで5∼10年毎のベンチマークを共有する。また基礎的な
研究や制度整備は産官学協調で進め,競争による技術発展も加速。
バイオ燃料の普及の意義と効果
バイオ燃料の普及の意義と効果
温室効果ガスの削減
我が国のCO2排出量の2割
を占める運輸部門における
効果的対策
資源の循環的利用の
推進
廃棄物の有効利用の用途
拡大、貴重な資源を使い尽
くす段階的プロセス構築
エネルギー
セキュリティの向上
エネルギー自給率の向上、エネ
ルギー源の多様化に貢献
12
途上国への国際貢献
情報提供や技術移転を通じて、
相手国の温暖化対策、省資
源、循環型社会形成に寄与
バイオマス利用による
国土保全
森林や農地の有する国土保
全機能の維持増進に貢献
エネルギーの地産地消、地
域の環境と経済の好循環
新産業育成、雇用創出、
地域活性化
13
バイオマスの変換技術と生産物
バイオマスの変換技術と生産物
<代表的転換技術>
<バイオ燃料>
メタン発酵
バイオガス
エステル化
BDF
エタノール
発酵
エタノール
食品系
廃棄物
熱分解ガス化
燃料ガス
農業残さ
ガス合成
BTL
木質系
バイオマス
水素化精製
バイオ軽油
炭 化
炭
固形燃料化
木質固形燃料
<バイオマス資源>
家畜糞尿
下水汚泥
し尿汚泥
エネルギー
作物
14
バイオエタノールの燃料利用に係る技術分野
バイオエタノールの燃料利用に係る技術分野
<原料調達>
<燃料転換>
<燃料利用>
前処理
原料生産・採取
燃料流通
糖化
原料輸送
発酵
濃縮脱水
燃料消費
15
ガソリン代替としてのバイオマス燃料(1)
ガソリン代替としてのバイオマス燃料(1)
■バイオエタノール(C2H5OH)
・原料:サトウキビ,トウモロコシ,テンサイ,規格外の米や
小麦,その他の糖分やデンプン質
セルロース(間伐材,建築廃材,農業廃棄物,草等)
・高オクタン価
・水混入による相分離に要注意
・わが国では,既販車に対応して現行ではE3利用可
・E10の車両対応(燃料系の腐食,燃料ホースの劣化対策)
は2008年から。(米国輸出車は腐食や対応済み)
・米国ではE85,ブラジルではE100までのFlexible Fuel
Vehicle (FFV)もあり,空燃比制御方法の改善で対応可能。
・セルロースからの製造方法の確立に期待。
木質はリグニン,ヘミセルロース,セルロースから成り,加
水分解による糖化法とリグニンの処理法,利用が課題。
16
ガソリン代替としてのバイオマス燃料(2)
ガソリン代替としてのバイオマス燃料(2)
■ETBE(C2H5OC4H9)
・バイオエタノールとイソブチレンから製造。
・高オクタン価でガソリンと任意の割合で混合。
・水分による相分離がない。
・現状では,EUからの輸入で対応。
・国内ではかつてオクタン価向上剤として生産されていた
MTBEの設備が利用可能で,現在準備中。
・E3とETBE7%は同じ含酸素率(本年4月からバイオガソリ
ン(レギュラー)として販売。(ガソリンの品質規格に適合)
・化審法に関わる健康への有害性を評価中。
・2010年には原油換算で21万kLの導入を目指す。(石油連盟)
・バイオエタノールの調達が課題。イソブチレンの供給量の
制約もあり,高濃度化には限界。
17
輸送用のバイオ燃料
輸送用のバイオ燃料
◎現在、国内外で実用化されている主な輸送用エコ燃料は、以下のとおり。
◆バイオエタノール
・化石燃料の合成によるものではなく、サトウキビ、
とうもろこし等のデンプン質や木質系のセルロース等
を糖化し、アルコール発酵、蒸留して製造されるエタ
ノール。ガソリン に混合又は代替として利用。
− エタノール −
− ETBE −
◆ETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)
・エタノールとイソブテン(石油由来)から製造される
ガソリンの添加剤。バイオエタノールから製造される
場合は、バイオマス燃料。
◆バイオディーゼル燃料(BDF: Biodiesel Fuel)
・主に菜種油、大豆油、パーム油等の植物油をメチルエステル化等の化学処理を
して製造される燃料で、軽油に混合又は代替として利用。我が国では主として廃
食用油から製造。
18
各種のバイオエタノール用原料
各種のバイオエタノール用原料
トウモロコシ
サトウキビ
麦
キャッサバ
スイッチグラス
テンサイ
ソルガム
各種セルロース系廃棄物
19
木質系バイオマスの組成
木質系バイオマスの組成
木質系バイオマスは通常の微生物では発酵できないC5糖(キシロースや
アラビノース)が含まれるため,収率が低いという課題がある。
BJK資料より
20
原料種別のエタノール製造プロセスの比較
原料種別のエタノール製造プロセスの比較
■糖質系バイオマス
(サトウキビ, ビート等) グルコース,フルクトース,シュクロース
発酵
濃縮脱水
■デンプン系バイオマス
(トウモロコシ, 小麦,
キャッサバ等)
発酵
濃縮脱水
発酵
濃縮脱水
■セルロース系
(木材, 稲/麦わら,
古紙等)
糖化
グルコース等
前処理
糖化
リグニンの分離
セルロースとヘミセルロース
C6糖に加えて
除去が必要
の両方の糖化が必要
C5糖の発酵が必要
<糖質系/デンプン系にはない技術的な課題>
21
セルロース系バイオエタノール生産に係る技術開発要素
セルロース系バイオエタノール生産に係る技術開発要素
○前処理の開発要素
・多糖類回収率の向上
・エネルギー効率の向上
・硫酸使用の抑制・回避
・発酵阻害物の発生抑制
原 料
(木質バイオマス)
○糖化の開発要素
・糖化率の向上
・酵素の使用量抑制
・発酵阻害物の発生抑制
・反応時間の短縮
ヘミセルロース
○発酵の開発要素
・エタノール収率の向上
・C5/C6糖同時利用化
・発酵菌の性能向上
・
・発酵菌の高温耐性化
○濃縮脱水の開発要素
・投入エネルギーの抑制
・膜の耐久性向上
・膜の分離性能向上
C5糖
(キシロース・
アラビノース)
C6糖
(ガラクトース・マン
ノース・グルコース)
セルロース
エタノール
水溶液
5∼10%
エタノール
C6糖
(グルコース)
リグニン
○プロセスの統合化・簡素化
・酵素糖化とエタノール発酵の一体化
(併行複発酵:SSF)
・同一菌による酵素生産とエタノール発酵
(糖化発酵同時進行:CBP)
残さ/廃液
○副生成物利用の開発要素
・エネルギー回収の効率化
・水処理の効率化
・薬品類(硫酸等)の分離回収
・有価物の分離回収
22
セルロース類を用いたエタノールの新製造方法
セルロース類を用いたエタノールの新製造方法
(分 離)
(糖 化)
(アルコール変換)
これまで阻害物質が糖をアルコール
に変換する微生物の働きを妨げて
いたが,これにより,C5糖とC6糖の
同時発酵が可能となった。
RITE菌 (電顕写真)
原 料:わ ら
バイオエタノール
(財)地球環境産業技術研究機構と㈱本田技研の開発 (2006年9月)
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応①
①
◇E3(バイオエタノール3%混合ガソリン)への対応
「エタノール3%またはETBE8%(含酸素1.3%以下)を混合したガソリンで
あれば、使用過程車も含め、自動車の安全性、環境への影響はない。」
(社)日本自動車工業会
◇E3利用時の排気ガスへの対応
経済産業省がガソリンに混合するエタノール許容量の検討を実施し(日
本自動車工業会も参画している)、エタノール混合率が3体積%以下で
あれば、使用過程車を含め、材料に対する影響や自動車排気ガスや運
転性への影響はないことが確認された。
(社)日本自動車工業会 JAMAGAZINE,2007年9月号
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200709/04.html
◇E10(バイオエタノール10%混合ガソリン)への対応
○「現在生産している全てのガソリンエンジン車において、使用時の耐久
性確保などE10への技術的対応を完了。」 トヨタ自動車株式会社HPより
○2006年度よりE10対応車の導入を推進
マツダ自動車株式会社「マツダグリーンプラン2010」
◇高濃度化への対応
バイオエタノール100%燃料にも対応可能なFFV(フレックス燃料車
Flexible-fuel vehicle)車の導入(ブラジルでの販売開始)
トヨタ、ホンダ、三菱 広報資料
23
24
ガソリンエンジンの排出ガス対策例
ガソリンエンジンの排出ガス対策例
燃 料
タンク
キャニスタ
EGR弁
電磁弁
電子制御
エアクリーナ
ユニット
空 気
エアフロー 絞り弁
O2センサ
メータ
インジェクタ
前置触媒
点火プラグ
可変弁機構
排 気
O2センサ
主触媒
■ガソリン車は,2008年と2011年の冷始動・暖機時のモード変更による実質
的な規制強化に対応して,「超低公害車☆☆☆☆」になりつつある。
■長期的には燃費規制の強化に適合してさらに進化を続ける必要がある。
25
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応②
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応②
◇E10(バイオエタノール10%混合ガソリン)への対応
対策が必要な項目
部
・ 燃料系の材質変更(ゴム、金属、樹脂)
・ エンジン制御適合(エミッション、運転性)
位
対
策
燃料配管
材質ならびに表面処理変更
高圧燃料ホース、低圧燃料ホース
材質変更
エバポ系部品(ホース、O-リング、ガスケット)
材質変更
機能部品(レギュレータ、ダンパー)
材質ならびに表面処理変更
エンジン制御系
エミッション及び運転性補償のための
空燃比制御、燃料圧力、等調整
◇自動車工業会の見解(第5回エコ燃料利用推進会議資料より抜粋)
1)安全性に関して、技術的に対応可能である。ただし、現在のところは、未対応の車が
あるため材料変更などの対策が必要。よって、対策された新型車と既販車の識別、
また、新型車が市場に十分いきわたるリードタイムが必要。
2)排出ガス・エバポ(蒸発)に関して、評価燃料の規定がない状況のため、コメントが難
しい。ただし、評価燃料が規定されれば、技術的には対応可能である。
注 意:環境省自動車排出ガス専門委員会の見解(2009年7月):新長期規制適合車
であれば排出ガスへの影響は少ない。
26
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応③
自動車のバイオエタノール混合ガソリンへの対応③
◇E25∼85(バイオエタノール25∼85%混合ガソリン)への対応
・E25以上の高濃度バイオエタノール混合ガソリンについても、燃料系部品材料、排出ガス、
燃料蒸発特性、燃費等への影響が有り、濃度に応じた材質変更・処理や制御適合が必要。
・ブラジルにおける高濃度エタノール混合ガソリンへの技術的対応方法の例は下図のとおり。
キャブレター
エンジン
•キャブレター及びキャブレターカバーの材質がアルミ又は
Zamak合金※の場合、材質変更や内面処理
•ポリアミド(ナイロン)6.6製の部品については、全て材質変
更又は表面処理
•ノズル, シール、 ガスケット、Oリング の材質変更
※亜鉛合金の一種
•圧縮比の増加
•カムシャフトの断面形状や
表面の変更
•バルブ及びバルブシール
の表面材質の変更
インテークマニホールド
(可変吸気システム)
•断面形状の変更や内部抵抗の
減少による吸気量の増加
•吸気の高温化
燃料タンク
•燃料タンクが金属製の場合、内面保護処理
•ポリアミド(ナイロン)6.6製の部品については、全て材質
変更又は表面処理
電子制御燃料噴射装置
•燃料インジェクターの材質をステンレス鋼へ変更
•燃料インジェクター変更による燃料噴霧の改良
•酸素センサーに応じた空燃比制御
•ポリアミド(ナイロン)6.6製の部品については、全て材質変
更又は表面処理
触媒式排ガス浄化装置
•装置本体や触媒材質の変更
排気管
•内面表面処理
•蒸発圧の増加への対応できるよう排気管の設計変更
燃料ポンプ
•ポンプ内面の保護及び接続部のシーリング
•ポリアミド(ナイロン)6.6製の部品については、全て材質変
更又は表面処理
•ポンプの高圧化
サスペンション
•車重の増加への対応
燃圧レギュレター
エンジンオイル
内面保護処理
•ポリアミド(ナイロン)6.6製の部品については、全て材質
変更又は表面処理
•燃圧の高圧化
•エタノールに対応した添加剤配合のオイルへの変更
蒸発ガス排出抑止装置
燃料フィルター
イグニションシステム
•フィルター内面の表面処理
•フィルターエレメントの接着剤の変更
•フィルタエレメントの穴径の調整
•点火制御方法の変更
•低熱価※プラグへの変更
※熱価:スパークプラグが受ける熱を発散する度合い
•チャコールキャニスター (活性炭フィルター)の空気流量
の増加
VWブラジル資料より作成
27
エンジンに関わる3つの技術
エンジンに関わる3つの技術
燃焼技術
可変機構
材 料
電子制御
(センサ,
アクチュエータ)
後処理技術
触媒化学
実験・計測
数値シミュレーション
最適制御ロジック
燃焼反応化学
燃料設計・合成
性状適正化
(オクタン価,セタン価)
バイオマス・水素
天然ガス・GTL
燃料技術
性状改善(低硫黄, 低アロマ)
28
わが国におけるバイオエタノールの取組状況
わが国におけるバイオエタノールの取組状況
3.北海道苫小牧
( オエ ノンホールディングス)
【 農林水産省】
・米等からの燃料用エタノール製造。
4. 山形県新庄市(新庄市)【農林水産省】
・ソルガム(こうりゃん)からの燃料用エタ
ノール製造とE3実証。
2. 北海道清水町(北海道バイオエタノール)
【 農林水産省】
・甜菜、小麦等からの燃料用エタノール 製造。
1. 北海道十勝地区 (十勝圏振興機構等)
【 農林水産省、経済産業省、環境省】
・規格外小麦、とうもろこし等からの燃料用エタ
ノール製造とE3実証。
5. 新潟県新潟市(全国農業協同組合連合会)
【 農林水産省】
・米からの燃料用エタノール製造とE3実証。
9. 大阪府堺市
( バイオエタノール・ジャパン・関西、大阪府)
【 環境省】
・建築廃材からの燃料用エタノール製造とE3実証。
1 0 .岡山県真庭市
( 三井造船、岡山県、真庭市)
【 経済産業省】
・製材所端材からの燃料用エタ
ノール製造実証。
6. 長野県信濃町(東京大学、総合環境研究所、信濃町)
【 文部科学省】
・稲わら・もみ殻、飼料米からエタノール製造とE3等実証。
7. 静岡県静岡市(静岡油化工業)【経済産業省】
・稲わら・もみ殻、飼料米からエタノール製造とE3等実証。
8. 愛知県水田活用新作物研究会
( 愛知県・JA愛知中央会・ JAあいち経済連)
・ 多収量米の栽培試験とE3実証。
1 4 .沖縄県伊江島
( ア サヒビール、九州沖縄農業研究センター)
【 農林水産省、経済産業省、環境省、内閣府】
・サトウキビ(糖蜜)からの燃料用エタノール製造とE3実証。
1 1 .福岡県北九州市(新日鐵エンジニアリング)
【 経済産業省、環境省】
・食品廃棄物からの燃料用エタノール製
造とE3実証。
1 2 .熊本県人吉市(球磨焼酎リサイクリーン) 【 農林水産省】
・焼酎粕からのエタノール抽出とボイラ燃料利用。
1 3 .沖縄県宮古島(りゅうせき)【環境省】
・サトウキビ(糖蜜)からの燃料用エタノール製造とE3実証。
2008年11月現在
29
わが国におけるバイオエタノールの取組状況(1)
わが国におけるバイオエタノールの取組状況(1)
地 域
実施主体
関連府省
事業内容
(財)十勝圏振興機構
環境省、農林水
産省、
経済産業省
規格外小麦、トウモロコシ等からの
エタノール製造とE3実証
北海道
清水町
北海道バイオエタノール(株)
農林水産省
甜菜、小麦等からの燃料用エタノー
ル製造。
北海道
苫小牧
オエノンホールディングス
(株)
農林水産省
米等からの燃料用エタノール製造。
山形県
新庄市
新庄市
農林水産省
エネルギー資源作物(ソルガム)か
らのエタノール製造とE3実証
新潟県
新潟市
全国農業協同組合連合会
農林水産省
多収量米からのエタノール製造と
E3実証
長野県
信濃町
東京大学、総合環境研究所、
信濃町
文部科学省
稲わらやもみ殻、飼料米等からのエ
タノール製造とE3等実証
静岡県
静岡市
静岡油化工業(株)
経済産業省
おから及び廃棄バレイショからのエ
タノール製造とE3実証
愛知県
愛知県水田活用新作物研究会
(愛知県・JA愛知中央会・
JAあいち経済連)
北海道
十勝地区
−
多収量米の栽培試験とE3実証
30
わが国におけるバイオエタノールの取組状況(2)
わが国におけるバイオエタノールの取組状況(2)
地 域
実施主体
関連府省
事業内容
大阪府
堺 市
バイオエタノール・ジャパ
ン・関西(株)、大阪府
環境省
建築廃木材からのエタノール製造と
E3実証
岡山県
真庭市
三井造船(株)、岡山県、
真庭市
経済産業省
製材廃材等からのエタノール製造と
E3実証
福岡県
北九州市
新日鉄エンジニアリング(株)
環境省、経済産
業省
食品廃棄物からのエタノール製造と
E3実証
熊本県
人吉市
球磨焼酎リサイクリーン(株)
農林水産省
焼酎粕からのエタノール抽出とボイ
ラ燃料利用
沖縄県
宮古島
(株)りゅうせき
環境省
サトウキビ糖蜜からのエタノール製
造とE3実証
アサヒビール(株)
九州沖縄農業研究センター
環境省、農林水
産省、
経済産業省、内
閣府
高バイオマス量サトウキビ糖蜜から
のエタノール製造とE3実証
沖縄県
伊江島
2008年11月末現在
31
自動車燃料の特定加工業者の義務
自動車燃料の特定加工業者の義務
■事業者の登録義務
平成21年2月25日の改正品確法の施行により、ガソリンとエタノール又はETBE、
軽油と脂肪酸メチルエステルを混合する方(「特定加工業者」)は、事業開始前に、
事業者登録が必要となる。
登録にあたっては、適切な混合を行い得る設備を有していること、過去の違反歴
の有無等が要件となる。適切かつ確実に混合を実施できる混合設備を有している
ことが必要であり、自動車の燃料タンク内での混合は、認められてない。登録は、
一つの経済産業局管内で混合する事業を行う場合は、経済産業局長、それ以外は
経済産業大臣となる。
■品質確認義務
特定加工業者は、バイオ混合燃料を自動車燃料として販売又は自ら消費すると
きに、その品質が品確法に規定するガソリン又は軽油の強制規格に適合している
こと を事業者自ら又は分析機関に委託して確認することが義務づけられる。
バイオ混合燃料を自ら消費する場合も、不適切な燃料の使用による自動車の不
具合により他者を傷つけたり、大気汚染を引き起こしたりするおそれがあることか
ら、 品質確認が義務づけられているので注意する必要がある。
32
品質確保法に係るガソリンの強制規格
品質確保法に係るガソリンの強制規格
項 目
鉛
満たすべき基準
分 類
環境(大気汚染防止)
硫黄分
検出されない
0.001質量%以下
MTBE
7体積%以下
環境(大気汚染防止)
含酸素率
1.3質量%以下
環境(大気汚染防止)
ベンゼン
1体積%以下
健康被害防止
灯油
4体積%以下
エンジントラブル防止
メタノール
エンジントラブル防止
エタノール
検出されない
3体積%以下
実在ガム
5mg/100ml以下
エンジントラブル防止
色
オレンジ色
灯油との誤使用防止
環境(大気汚染防止)
エンジントラブル防止
自動車の安全性及び排ガス性状などを確保する観点から、揮発油、軽油、灯油、
重油の石油製品については、品質に係る強制規格が定められ、それに適合しない
揮発油、軽油、灯油、重油の販売は禁止されている。
33
わが国におけるバイオ燃料の取組の概要(現在)
わが国におけるバイオ燃料の取組の概要(現在)
燃料種類
取組概要
バイオエタノール
・「揮発油等の品質確保等に関する法律」(以下、「揮発油品
確法」という)に基づき、ガソリンに3%までの混合(エタノール
3%混合ガソリン(以下、「E3」という)としての利用)が可能。
ETBE
・我が国では、品確法上は8%程度までの混合が可能(8%程
度のETBE混合ガソリンのCO2 削減効果はE3とほぼ同等)。
・石油業界が2010年度に原油換算21万kL(エタノール換算36
万kL)の導入を目指している。
・「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審
法)に基づく審査の結果、第2種監視化学物質(蓄積性はない
が人への長期毒性を有するおそれがあるもの)と判定。
・これを受けて石油業界・経済産業省は、2006年度よりETBE
の健康・環境リスク評価を2年間実施。
バイオディーゼル ・主として家庭等からの廃食用油を原料とする地域での取組
燃料(BDF)
により、原油換算で数千kL導入されている。
バイオ燃料の温暖化対策としての有効性
バイオ燃料の温暖化対策としての有効性
•バイオ燃料を化石資源由来燃料の代替燃料として
有効性を確認する際には、カーボンニュートラルによ
ってCO2排出量をゼロとみなせるTank-to-Wheel部
分だけではなく、上流側のWell-to-Tank部分を含め
てライフサイクル全体でのCO2削減効果を評価するこ
とが必要。
•E3、ETBE混合ガソリンいずれの場合も十分な温
暖化対策として認められる試算が存在する。
自動車用燃料のライフサイクル
輸送用バイオ燃料のライフサイクル評価
「輸送用エコ燃料の普及拡大について」
H18][ エコ燃料利用推進会議報告より
(単位:kgCO2/GJ)
Well- Well- WTW WTW
削減 削減
ToTo
率
量
-Tank Wheel
0.40 73.14 12.18 85.32 −
−
0.40 70.80 12.49 83.29
2.03
2.4%
0.40 70.59 12.94 83.53
1.79
2.1%
原料 原料 燃料 燃料 燃料
燃焼
生産 輸送 製造 輸送 流通
ガソリン
E3
ETBE7
1.11
1.26
1.27
1.00 9.67
1.01 9.58
1.19 10.08
0.00
0.24
0.00
*1ガソリンの燃料製造及び燃焼以外のプロセス、E3全プロセス、ETBE7の燃料輸送、燃料流通:「バイオマス燃料のCO2排出等に関するLCA評価について(2)」より引用
*2 ガソリンの燃料製造及び燃焼のプロセス、ETBE7の燃料輸送、燃料流通以外のプロセス:
「ETBE混合ガソリンのCO2排出量削減効果について」及び「バイオマス燃料のCO2排出等に関するLCA評価について(2)」の試算条件に基づく独自試算
*3 ETBEについては、エタノールを原料とみなし、エタノール原料生産・原料輸送・燃料輸送をETBEの原料生産、エタノール燃料輸送をETBE原料輸送に計上
34
35
油槽所におけるE3供給開始時の各設備の対応概要
油槽所におけるE3供給開始時の各設備の対応概要
○基材ガソリン受入設備
・未納税ガソリン受入配管の確保
→揮発油税法
※未納税ガソリンと納税済ガソリン
を区別するための対策
○基材ガソリン貯蔵タンク
・SOG貯蔵タンクの確保(転用/新設)
→揮発油税法
・SOGタンクの保有空地の確保
(新設又は油種変更を伴う転用時)
→消防法
○管理施設
・品質分析装置の導入
又は
品質分析の外部委託
→揮発油品確法
・品質分析装置の設置
場所の確保
(装置導入時)
・システムソフトの更新
サブオクタン
ガソリン
○エタノール配管
・EtOH用配管の確保
(転用/新設)
・ 転用時のEtOH用配管の
事前対応
(材質確認・部品交換・洗浄等)
管理
施設
桟橋
SOG貯蔵タンク
(屋外タンク貯蔵所)
P
(保有空地)
エタノール
貯蔵タンク
(屋外タン ク貯蔵所
タン クロ ーリー
バイオエタノール
○エタノール受入設備
・EtOH受入設備の確保(転用/新設)
(アーム/ラックの確保)
・EtOHポンプの確保(転用/新設)
・ 転用時のEtOHポンプの事前対応
(材質確認・部品交換・洗浄)
※海上受入・貨車受入のケース有り
○ その他(敷地全般)
・防油堤の設置 →消防法
・消防活動用道路の確保 →消防法
・散水設備の導入 →消防法
・電気設備の対応
・土木工事(タンク基礎他)
E3貯蔵タンク
混合装置
(製造所)
(屋外タンク貯蔵所)
(保有空地)
P
ローディングラック
(一般取扱所)
(保有空地)
P
○混合設備(混和施設)
・混合設備の導入(ラインミキサ、
SOG/EtOH/E3流量計、制御装置等)
→揮発油品確法
・混合設備の設置場所の確保
→消防法
・混合設備の保有空地の確保
→消防法
・E3配管の確保(転用/新設)
消火
設備
(保有空地)
P
E3
M
タン クロ ーリー
(保有空地)
○消火設備
・消火設備の確保
(追加設備導入/消火剤変更/設備入れ替え)
→消防法
○エタノール貯蔵タンク
・EtOH貯蔵タンクの確保(転用/新設)
→消防法
・EtOH貯蔵タンクの保有空地の確保
→消防法
・EtOH貯蔵タンクの水分対策
(転用の場合、ブリザー弁設置等)
○E3貯蔵タンク
・E3貯蔵タンクの確保(転用/新設)
→揮発油税法
・E3貯蔵タンクの保有空地の確保
(新設又は油種変更を伴う転用時)
→消防法
・E3貯蔵タンクの水分対策
(ブリザー弁設置、N2シール等)
○出荷設備
・E3流量計の確保(転用/新設)
→揮発油税法
・ローディングアームの確保(転用/新設)
→揮発油税法
36
海外における取組状況①
海外における取組状況①
バイオ
エタノール
19%
出所:Biofuels Barometer 2007(欧州
委員会)より作成
BDF
81%
スウェーデン
・直接混合
(E5 , E85)
・B5 , ED95
フィンランド
・直接混合(E5)
・B5
英国
ポーランド
・直接混合
・直接混合(E5)
(E5, E85)
ドイツ ・B5, B20, B100
・B5
・ETBE
スペイン
・ETBE
・直接混合 (E5, E85)
・直接混合 フランス・B5, B100
( E5, E85)・ETBE
・直接混合
( E5, E85)
・B5, B30
韓国
・ 直接混合(E3, E5)
・ B5, B20
カナダ
・直接混合(E5,E10)
・B2∼B5
米国
・ 直接混合(E10,E85)
・ B2∼B5, B20, B100
中国
・ 直接混合(E10)
・ B5, B20
インド
・直接混合 タイ
(E5)
・ 直接混合
・B5
(E10, E20)
・ B2
○凡例
・Exx ;バイオエタノールxx%混合ガソリン
・ETBE;ETBE
・Byy ;BDFyy%混合軽油
・EDzz;バイオエタノールzz%混合軽油
EU圏内におけるバイオエタノール
とBDFの消費量比率
(熱量ベース、2006年)
フィリピン
・ 直接混合(E10)
・ B1, B100
コロンビア
・直接混合(E10)
オーストラリア
・直接混合(E10)
・B5, B20, B100
ニュージーランド
・ 直接混合(E3,E5,E10)
・ B5
ブラジル
・ 直接混合
( E25,E100)
・ B2
37
海外における取組状況②
海外における取組状況②
○各国におけるバイオ燃料導入への取組の一覧(1/4)
地域
国
混合率
原料
【バイオエタノール】
・10%
トウモロコシ
・85%
米国
北米
カナダ
【BDF】
・2∼5%
・20%
・100%
【バイオエタノール】
・5∼10%
・85%
【BDF】
・2∼5%
中南米
欧州
ブラジル
大豆
廃食用油
車両対応
ガソリンに含まれるバイオ燃料を2006年に40億ガロン(約
1,500万kL、ガソリン流通量の2.78%に相当)、2012年に
70億ガロン(約2,800万kL)とする再生可能燃料基準
(RFS)を義務化(2005年エネルギー政策法)
RFSを2022年に360億ガロン(約1億3,600万kL)まで拡
大し、うち210億ガロン(7,900万kL)をトウモロコシ由来エ
タノール以外の次世代バイオ燃料とする2007年エネル
ギー独立・安全保障法が2007年12月に成立
・ガソリン車は全てE10対応車
・0∼85%までの任意の濃度で利
用できるフレキシブル燃料自動
車(FFV)も普及しつつある
・一部B25対応車、B100対応
車が市販
2010年時点でガソリンへのエタノール5%混合を目標
・ガソリン車は全てE10対応車
・フレキシブル燃料自動車が普
及
大豆
廃食用油
2010年時点で軽油及び暖房用石油燃料へのBDF2%
混合を目標
−
ガソリンへのエタノール20∼25%混合を義務づけ
・ガソリン車は全てE25対応車
・エタノール専用車とフレキシブル
燃料自動車(FFV)が普及
【バイオエタノール】
・20∼25%
サトウキビ
・100%
−
導入目標/義務
トウモロコシ
小麦
大麦
【BDF】
大豆
・2%
【バイオエタノール】
コロンビア
サトウキビ
・10%
EU
第5回エコ燃料利用推進会議資料より作成
−
軽油へのBDF混合を義務づけ(2%、2013年までに5%) −
燃料エタノール法(2001年成立)に基づき、2005年から
−
人口50万人以上の都市でエタノール10%混合を義務化
輸送用燃料におけるバイオ燃料の比率の目標を2005年
末時点で2%、2010年末時点で5.75%(EUバイオ燃料
指令(2003年発令))
2008年1月に欧州委員会が「再生可能資源由来エネル
−
ギーの利用促進に関する欧州議会及び欧州理事会指
令(案)」を公表、輸送用燃料の2020年の義務的目標と
して最低10%のバイオ燃料等再生可能資源由来燃料
の導入とバイオ燃料の持続可能性認証制度を提案
○各国におけるバイオ燃料導入への取組の一覧(2/4) 第5回エコ燃料利用推進会議資料より作成 38
地域
国
混合率
【バイオエタノール】
・ETBE低率
・5%
・85%
ドイツ
【BDF】
・5%
・100%
【バイオエタノール】
スウェーデ ・5%
・10%
ン
・85%
【バイオエタノール】
・5%
・ETBE3∼4%
欧州
(1.3∼1.7%)
スペイン
(続き)
・ETBE6∼7%(エタ
ノール換算2.6∼
3%)
【バイオエタノール】
・5%
・85%
・ETBE6∼7%(エタ
ノール換算2.6∼
フランス
3%)
【BDF】
・5%
・30%
【バイオエタノール】
・5%
・85%
英国
【BDF】
・5%
原料
ライ麦
小麦
ナタネ
導入目標/義務
車両対応
2005年末時点で3.8%バイオ燃料導入(EU指令に基 ・フレキシブル燃料自動車
(FFV)の導入を開始
づく国の目標:2005年2%、2010年5.75%)
バイオ燃料割当法に基づき2007年からバイオ燃料供
給義務を実施(最低混合率;2010年6.75%、2015
年8%)
・ニートBDF対応車が市販
小麦
2005年末時点で2.2%バイオ燃料導入(EU指令に基 ・フレキシブル燃料自動車
づく国の目標:2005年3%、2010年5.75%)
(FFV)が普及
小麦
大麦
2005年末時点で0.4%バイオ燃料導入(EU指令に基
づく国の目標:2005年2%)
2009 年 よ りバ イ オ 燃 料 供 給 義 務 を 導 入 、 2009 年
3.4%、2010年5.8%の最低利用率を設定
テンサイ
小麦
ナタネ
トウモロコシ
小麦
ナタネ
−
2005年末時点で1%バイオ燃料導入(EU指令に基づ ・フレキシブル燃料自動車
(FFV)の導入を開始
く国の目標:2005年2%、2010年7%)
2005年1月から汚染事業総合税(TGAP)により燃料
供給者のバイオ燃料供給を義務付け(達成に代えて
税の上乗せ納付も可)、2010年混合率7%
・B30対応車が普及
2005年末時点で0.18%バイオ燃料導入(EU指令に
基づく国の目標:2005年0.19%)
2008年4月から段階的に混合率を高めて(2010年に
は5%)導入を義務化する制度(RTFO)を実施
−
39
○各国におけるバイオ燃料導入への取組の一覧(3/4) 第5回エコ燃料利用推進会議資料を基に作成
地域
国
インド
中国
アジア
韓国
タイ
混合率
原料
【バイオエタノール】
サトウキビ
・5%
【BDF】
ナンヨウ
・5%
アブラギリ
トウモロコシ
【バイオエタノール】 小麦
・10%
ソルガム
キャッサバ
【BDF】
廃食用油
・5%
ナンヨウ
・20%
アブラギリ
【バイオエタノー
ル】
米
・3%
キャッサバ
・5%
【BDF】
廃食用油
・0.5∼5%
ナタネ
・20%
大豆
【バイオエタノール】
キャッサバ
・10%
サトウキビ
・20%
【BDF】
パーム
・2%
・5%
【バイオエタノール】
サトウキビ
・10%
フィリピン
【BDF】
・1%
・100%
ココナッツ
導入目標/義務
2006年11月からガソリンへのエタノール混合5%を義
務化
2005∼2007年で実証、2011∼2012年で全国展開
を計画
車両対応
−
−
車両用エタノールガソリン拡大試験計画(2004年)に
基づき、E10導入を9省まで拡大(2006年末)
−
BDFの規格化を検討中
−
2007年11月よりE3(南部地方)及びE5(北部地方)
の試験販売を開始
−
2006年よりBDF混合を実施、2013年まで毎年0.5%
ずつ混合率を引き上げる計画(2013年目標:軽油
全量へ5%混合)
−
2008年1月よりE20の一部供給開始
−
バイオディーゼル開発・促進戦略に基づき、2007年か
−
らB5化、2012年までにB10化を目標
2008年4月からBDF2%混合を義務化
2006年バイオ燃料法が成立、2年以内のガソリンへの
・1995年以降の市販車はE10
エタノール混合5%を義務化、4年以内に10%以上へ
対応車
引き上げの予定
2006年バイオ燃料法が成立、3カ月以内の軽油への
BDF混合1%を義務化、2年以内に2%以上へ引き
−
上げの予定
○各国におけるバイオ燃料導入への取組の一覧(4/4)
地域
国
混合率
【バイオエタノー
ル】
・10%
オースト 【BDF】
ラリア
・5%
・20%
・100%
オセア
【バイオエタノー
ニア
ル】
・3%
ニュー
・5%
ジーラン
・10%
ド
【BDF】
・5%
原料
40
第5回エコ燃料利用推進会議資料より作成
導入目標/義務
車両対応
サトウキビ
2010年までに35万kLのバイオ燃料導入(連 ・ガソリン車は全てE10対応
邦政府の目標)
車
パーム
大豆
2010年までに35万kLのバイオ燃料導入(連
邦政府の目標)
B5・B20の規格化を検討中
乳製品
2012年までに2PJ(原油換算約5万kL)のバ
(副生成物
イオ燃料導入(政府目標)
の乳糖)
2008年から段階的に販売量の一定割合の
導入を義務化(2012年には2.25%)するバイ
動物性油
オ燃料販売義務を検討中
脂
廃食用油
−
−
−
41
燃料用エタノール生産量の国別比率(2007年)
燃料用エタノール生産量の国別比率(2007年)
カナダ
1.6%
中国
3.7%
EU
4.4%
タイ コロンビア インドネシア
その他
0.6% 0.6%
0.4%
0.8%
米国
50%
ブラジル
38.3%
生産量合計(2007年)
:約4,960万kL/年
出所:Ethanol Industry Outlook 2008(米国再生可能燃料協会(RFA))
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
56
66
147
253
353
437
498
715
928
1,288
1,413
1,319
1,460
1,490
1,519
1,519
1,635
1,585
1,587
1,686
1,807
1,875
2,052
1,920
1,871
1,728
1,866
2,053
2,446
2,846
3,134
4,500
3,820
4,000
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
燃料用エタノール生産量[万kL]
42
世界の燃料用エタノールの生産量の推移
世界の燃料用エタノールの生産量の推移
0
F.O.Licht社データに基づく、2006年生産量は暫定値
出所:Vital Signs 2007–2008(ワールドウォッチ研究所)
43
バイオエタノール普及に向けての課題
バイオエタノール普及に向けての課題
<エタノールの生産体制>
エタノールについては、高効率温暖化対策としての有効性も高いことから、長期的
視点に立って、地域の特性に応じた体制整備を図ることが重要。また、低コスト化
や高効率化のための一層の技術開発も必要。
<エタノール混合ガソリンの供給流通体制>
実証段階から普及拡大段階に円滑に移行するため、E3導入時の設備対応や品
質管理方法を標準化することが必要。また、エタノール混合ガソリンの本格的な普
及には、石油精製事業者と供給事業者の協力を得ることが重要。
<ETBEの供給流通体制>
石油連盟が導入を検討しているETBE84万kL(原油換算21万kL)のうち、40万kL
(10万kL)分については既存のMTBE製造設備の改造で対応できるとされている
が、残りの44万kL(11万kl)分については新規の設備導入が必要(現在は輸入に
より対応)。また、石油精製の副産物以外に導入目標に応じた原料となるイソブテン
の供給量確保が必要である。
<高濃度化の推進>
CO2削減のためには、バイオ燃料の高濃度化推進の一環として、バイオエタノール
の高濃度混合化(E10)が可能な体制への転換が必要。
44
バイオエタノール普及に向けての課題(続)
バイオエタノール普及に向けての課題(続)
<経済性の確保>
zE3の場合もETBEの場合も、原料エタノール卸売価格が通常のガソリンより高い小
売価格となるため普及拡大は困難。燃料エタノールに対する関税や、税の減免措置
等の経済的なインセンティブを与えて経済性を確保することが必要。
zE3の場合もETBEの場合も、原料エタノール卸売価格以外に混合及び物流の費用
が必要。また、ETBEについてはイソブテンの購入費も必要であるため、これらの過
程程についても、効率化が必要。
<食料との競合の回避>
zエタノールの生産においては、食料との競合が起きないような、生産体制の確立が
不可欠。
(参 考)
○E3
エタノール混合利用に係るインフラ整備費用:17.1円/L
○ETBE7%
副生イソブチレン全量を利用してETBEを145万kL供給するケースの費用
11.6円/L+α → 18円/L程度
(給油所での設備対策が計算上含まれていないためE3と同じ場合6円程度は必要と推測)
出所:総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会第4回ETBE利用検討
ワーキンググループ資料「ETBEの供給安定性、経済性について」(2005年8月)より作成
E3とETBE混合ガソリンの特徴
E3とETBE混合ガソリンの特徴
バイオエタノール直接混合(E3)
・混合率は3%が上限(品確法強制規格)。
導 入 方 ・調達方法は国内バイオマスからの製造又は海外からの輸入。
法
45
ETBE混合
・混合率は8%が上限(品確法強制規格の含酸素率1.3質量%以下に相当)。
・原料としてエタノールとイソブチレンが必要。
・国内イソブチレン利用+国内ETBE製造、輸入イソブチレン利用+国内ETBE
製造、ETBE輸入の3方法。
・ETBEのうちエタノール分(43体積%)はカーボンニュートラル、残りは化石燃料
・エタノール全量がカーボンニュートラル。
温 暖 化 ・輸入、国産ともにライフサイクルCO2でみてもガソリンより優位、ただ 扱い(エタノール3%=ETBE7%)。
・ライフサイクルCO2でみてもガソリンより優位、イソブチレン・ETBE製造由来
対策とし し輸入は海上輸送由来CO2の占める割合が大きい。
CO2の占める割合が大きい。
・
E3のガソリンに対するライフサイクルCO
削減効果は2.4%(試算結
て の 有
2
・ETBE7%混合ガソリンのガソリンに対するライフサイクルCO2削減効果は
効性
果)。
2.1%(試算結果)。
・JCAPガソリン車WG報告ではETBE8%混合ガソリンでは顕著な影響はない。
排 出 ガ
・E3は使用過程車に問題なく使用可(品確法で排出ガスへの影響も勘
・環境省では排出ガスへの影響等に関して18年度から検討。
ス へ の
案して混合率を規定)。
影響
・蒸気圧上昇がおき、HCを含む燃料蒸発ガス増加が発生する恐れが ・ガソリンに混合しても蒸気圧は上昇せず、燃料蒸発ガスは増加しない
あるものの、混合するガソリン側での蒸気圧対策で対応可能、また、
燃 料 蒸 既存のガソリン蒸発対策により、蒸発ガスが漏れる可能性は減少。
光化学スモックの発生する恐れは少ない。
発ガス
・比較的蒸気圧の低い市販ガソリンであればそのまま使用できる可能
性あり。
化 学物
質として
の 取扱
い
・化審法の新規化学物質としての届出・審査により、ETBEは第二種監視化学物
質に該当すると判定。判定を受けて、経済産業省及び事業者においてリスク評
価を実施、毒性については危険性が薄いとの結論。発ガン性については継続
評価中。
・E3は問題なく使用可(品確法で使用過程車への影響も勘案して混合 ・JCAPガソリン車WG報告ではETBE8%混合ガソリンでは顕著な影響はなし。
車 両へ
・混合燃料の容量当たり発熱量はE3>ETBE7%。
率を規定)。
の影響
・混合燃料の容量当たり発熱量はE3>ETBE7%。
供 給 施 ・給油所へガソリンを出荷する製油所・油槽所でのエタノール貯蔵タン ・製油所でのエタノール貯蔵タンクの確保、ETBE製造施設の確保(MTBE製造
設 に お クの確保と混合設備の導入。
設備の改造又は新規導入)。
ける
・給油所でのタンクの事前点検・清掃や日常点検の強化、必要による ・リスク評価と併せて給油所等での対策を今後検討する必要がある。
対応
設備交換・増設等(実証事業にて検証、これまで問題ない。)
46
E10対応車の排出ガス基準等の検討
E10対応車の排出ガス基準等の検討 (環境省)
(環境省)
1.目 的
現在、環境省,経済産業省,国土交通省が連携し,高濃度バイオ燃料実
証事業においてE10対応車の公道走行試験を実施している。E10対応車は,
市場では販売されてはおらず,国土交通省が試験自動車として個別に認定
し,E10燃料の使用については,経済産業省が個別に認定を行っている。
今後,これらの成果等も踏まえ,バイオエタノール供給の安定性・経済性
の確保等の課題に取り組みつつ,先ずは,E10対応車が市場に導入される
環境を整えることを目的とし,大気汚染防止の観点からE10対応車の排出
ガス基準,及び排出ガス基準と密接に関係するE10燃料規格について検討
を開始する。
環境省における排出ガス基準等に関する検討に加え,国交省,経産省に
よる安全性,耐久性,誤給油対策に関する検討の結果,E10対応車の技術
基準及びE10燃料規格が策定されれば,ガソリン車等と同様に型式認証を
取得することが可能となり,E10対応車の市場導入,普及が期待できる。
47
2.具体的検討事項
今後,排出ガス状況調査や関係者へのヒアリングを行い,以下の事項に
ついて検討する。
(1)E10対応車の排出ガス基準
①走行時の排出ガス基準(NOx,CO,HC)
②走行時のアセトアルデヒド等未規制物質の取扱い
③駐車時の燃料蒸発ガス基準
(2)E10燃料規格:燃料蒸発ガス基準と密接に関連する蒸気圧等
3.スケジュール
・平成21年度中目処
上記検討事項について大気汚染防止の観点からの中間的検討結果
を答申案として、挑戦目標値とセットでパブリックコメントを実施。
・平成22年度早期
環境省大気環境部会等所要の手続を経て答申。
・平成23年度中目処(公道走行試験の期間は、平成23年度末まで予定)
E10対応車公道走行試験データや国交省・経産省の検討状況(安全性、
耐久性、誤給油対策)を踏まえ、大気汚染防止法に基づく許容限度を改正。
48
E10使用時の自動車排出ガス特性の調査
E10使用時の自動車排出ガス特性の調査
(環境省2008年度)
(環境省2008年度)
(1)JC08走行時排出ガス量調査
E10燃料及び通常のガソリン使用時のJC08モード(コールドスタート/ホット
スタート)排出量を比較。この結果をもとに,E10対応車の排出ガス基準値等
を検討する。
(2)コールドスタートアイドリング放置時排出ガス量調査
後処理装置(触媒)が暖まりにくく排出量が多くなると想定される厳しい条
件の下で,E10燃料の使用による排出量が大きな問題となるレベルにある
かどうかを確認するために実施。
(3)燃料蒸発ガス影響調査
E10燃料及び通常のガソリン使用時の燃料蒸発ガス量を比較。この結果
をもとに,E10対応車の燃料蒸発ガス基準,E10燃料規格(蒸気圧等)等を
検討する。
49
・ 平成17年規制対応車6台を対象に調査。
・ 安全上E10対応(腐食防止のため,材料を変更した配管等)を施した「ガソリン車」。
・ E0∼E3の使用を前提とした自動車であり,E3を超える濃度の燃料を使用した場合
の排出ガス対策は行っていない。
総排気量
適合規制*
JC08
コールド
アイドル
A車
B車
C車
D車
E車
F車
0.658L
0.996L
1.298L
1.495L
1.24L
1.998L
H17-4☆ H17-4☆ H17-3☆ H17-4☆ H17-4☆
規制物質
○H19
○H19
○H19
○H19
アルデヒド類
○H19
○H19
○H19
○H19
VOC排ガス
○H20
規制物質
○H20
アルデヒド類
○H20
VOC排ガス
○H20
燃料蒸発ガス試験
○H19
*測定モード:10・15モード+11モード
○H20
H174☆
○H20
50
NOx
規制値:0.05
CO
規制値:1.15
規制値:0.013
MNHC
規制値:0.05
概ね,E10の使用による排出ガ
ス特性の変化はないといえるが,
ベース車は,平成17年規制の
10・15 +11モード対応車であり,
それをJC08H&Cで測定している
ため,排出ガス量が増大している
場合がある。
51
■アルデヒド類の排出特性について
E10燃料使用時では,アセトアルデヒドの排出量が増加する傾向がある。これは、後
処理装置が低温の状態で排出されたものと推測される。後処理装置が暖まって機能
すれば,始動後1分程度で排出量は通常のガソリン使用時と変わらなくなる。
また、E10燃料使用時(コールドスタート)のアセトアルデヒド排出濃度は始動後10秒
前後で最大35ppm程度となり、ACGIH(米国産業衛生専門家会議)より示されている
許容限度(瞬間的にも超えてはならない濃度)の25ppmを超えているが、日本産業衛
生学会の許容限度は50ppmであり、この値は超えていない。この濃度は排気管直後
の濃度であり,走行中は直ちに拡散すること、また、排出される時間が短く,排出ガス
試験全体を通しての平均濃度は0.2ppmであることを考慮すれば,問題となるレベル
ではないと考えられる。
バイオエタノール混合ガソリンの普及拡大に向けた取組方策
バイオエタノール混合ガソリンの普及拡大に向けた取組方策
区
分
短期(第一約束期間内 ∼2012年)
52
中期(ポスト第一約束期間以降 2013年∼)
・E10対応モデル事業の実施
・油槽所のE10対応ガイドラインの整備
油槽所
・油槽所におけるE3法規制対応・実務的対応方
法の標準化、ガイドラインの整備
・揮発油税免税措置の実施方法の確立
・E3の品質確認方法の合理化
・E3混合設備の保有空地の扱いの合理化
・E10対応方法の標準化、ガイドライン整備
給油所
・給油所におけるE3対応ガイドラインの整備
・給油所のE3対応支援サービスの提供
・E10対応設備・部材データベースの整備
・E10対応モデル事業の実施
・エタノール品質分析・品質保証方法の標準化
・燃料用バイオエタノールの識別方法の整備
・原料バイオマスの安定確保対策の実施
・CO2・エネルギー収支算定方法等の検討
・バイオマスのカスケード利用技術の実用化
・原料バイオマスデータベースの整備
・バイオ燃料の持続可能性基準の整備
・バイオマスのカスケード利用技術の導入拡大
E3/エタノール流
通網
・基材ガソリンの共同購入事業の実施
・油槽所間連携によるE3バーター取引等の流通
合理化
・地域でのエタノール備蓄・流通体制の整備
・地域でのE10流通管理システムの構築
・基材ガソリンの安定供給体制の整備
・継続的な情報提供体制の整備
・E3/E10による環境行動促進モデル事業の実施
普及啓発及び利用
促進
・ユーザーへの多面的な情報提供の実施
・自動車関連サービス事業者・業界団体との連
携強化
・各種キャンペーンやイベント等による情報発
信の実施
・バイオエタノール導入効果の可視化
車両対応
・E10燃料規格の策定
・E10対応車種拡大の推進
・高濃度エタノール混合燃料対応車両の試験的
導入の検討
・E10対応車両(又は非対応車両)識別制度の確
立
・高濃度エタノール混合燃料対応車両導入地域
モデル事業の実施
エタノール工場
53
バイオ燃料の普及に向けた取組方策の全体イメージ
バイオ燃料の普及に向けた取組方策の全体イメージ
制度等での対応 (4)
(1) 地域の資源を地域で活用するシステムの開発
と水平展開
(2) エネルギー回収やカスケード利用の導入
(3) E10の導入加速化
(4) 事業進捗のためのガイドラインや体制等の整備
原料調達 (1)
☆地域の特性に応
じた収集しやすい
原料の活用
(糖質系バイオマス)
(デンプン系バイオマス)
・中間集積拠点
(ソフトセルロース)
□ 各種ツールの整備
□ 原料確保に向けた誘導
・ エネルギー・物質収支の評価手法の整備
・ 廃棄物等の分別収集体制の最適化
・ 事業性評価・経済性評価手法の整備
・ 廃棄後の利用を容易にする製品設計化
・ 地域での原料∼燃料利用の最適化手法の整備
・ 原料提供事業者へのインセンティブ付与
□ 社会的環境の整備
□ エタノールの流通円滑化のための対応
・ 多面的な情報提供体制の整備
・ 燃料用エタノールの識別方法の整備
・ 関連事業者・業界との連携強化
・ エタノールの品質分析・保証ルールの標準化
・ CO2削減量の見える化・グリーン価値の附加
燃料流通 (4)
燃料製造 (1)
☆多様化に対応する
ための小型ユニットモ
ジュール化と分散型
最適システムの構築
□ 要素技術の商業化
・ 低コスト酵素糖化、同時糖化発酵、濃縮
脱水省エネ化、発酵プロセス等
□小型ユニット・モジュールによる最適化
・ 共通技術(糖化・発酵)のユニット化
・ ユニット組み合わせ最適化手法の開発
□中間製品の集約処理による分業化
・ 糖液の集約発酵、発酵液の集約蒸留
□生産技術やシステムの他への展開
☆燃料流通ネット
ワークの整備拡大
□ エタノール/E3流通網の整備
・ 基材ガソリンの共同購入化
・ 油槽所間連携による合理化
・ 地域での備蓄・中継体制整備
□ 油槽所の E3対応促進
・ 規制対応の合理化推進
・ E10化も含めたガイドライン整備
□ 給油所の E3対応促進
・ ガイドラインの整備
・ 対応支援サービスの提供
□ 給油所の E3/E10化の円滑化
・ 設備・部材データベース整備、
・ 実証に基づくガイドラインの整備
(ハードセルロース)
・既存収集ルート
(廃棄物系バイオマス)
□収集効率も含めたバ
□ 廃棄物の大規模発
イオマスの利用可能
生源、収集体制の活 性評価手法の実用化
用及び未/低利用 □ エコ燃料化に適した
資源の活用
原料分別収集方法へ
・ 食品工場等
の誘導
・ 剪定枝、刈草等
□ 中間集積拠点の整備
□地域の多様なバイオ
マスの組み合わせ
活用
カスケード
利用 (2)
☆資源の高度利用
/循環型利用の推
進と高付加価値化
・ リン・カリ・窒素
□原料からの燃料以外の資源抽
出
□残さ・副産物からのエネルギー
回収、マテリアル利用
等の農地還元
・ 有効資源
の抽出
・ メタン発酵による
コージェネ
・ プロセス廃熱の
回収利用
燃料利用 (3)
☆E10の導入促進
□ E10化の推進
・ E10実証の推進
・ E10対応車種の拡大
・ E10燃料規格の策定
□ 高濃度利用の推進
・ FFV導入モデル事業
・
□ 地域での多面的活用
54
エタノールの製造方法による温暖化効果ガス抑制効果
エタノールの製造方法による温暖化効果ガス抑制効果
バイオ燃料及び他のバイオリキッドの生産過程
テンサイ エタノール
小麦エタノール (プロセス用燃料の指定なし)
トウモロコシ エタノール( コージェネレーションプラント
にて天然ガスをプロセス用燃料として使用)
サトウキビ エタノール
麦わらエタノール
廃材エタノール
菜種バイオディーゼル
パーム油由来バイオディーゼル (プロセスの指定なし)
植物性または動物性廃油由来バイオディーゼル
温室効果ガス排出量
基準値
化石燃料比較
排出量
(%)
(gCO2eq/MJ)
54
84
64%
100%
43
51%
22
13
22
53
70
19
26%
16%
26%
63%
84%
23%
*ガソリン・軽油とも 83.8gCO2eq/MJ として比較
・「再生可能資源由来エネルギーの利用促進に関する欧州議会及び欧州理事会指
令案」より抽出
・今後は,原料採取,製造,輸送,消費にわたる客観的なLCAによる評価が必要。
55
GBEP(Global
GBEP(Global Bioenergy
Bioenergy Partnership)による
Partnership)による
持続可能性に関わる基準
持続可能性に関わる基準
2005年のG8サミットにおいてバイオ燃料の持続的発展を図
るとの合意のもとに設けられた枠組み。温室効果ガスの排出
削減効果を算定方法,基準,指標を策定中。第二約束期間
におけるバイオ資源の効果の算定に影響する。
56
GBEPによる持続可能性に関わる基準項目案
GBEPによる持続可能性に関わる基準項目案
対 象
基 準
■GHG排出量
環 境
■土壌生産力
■大気質
■土地利用変化に伴う直接的,間接的影響
■水質/水消費量
■利用可能な資源
経 済
■生物多様性
■資源利用効率
■経済発展への貢献
■貿易収支
■技術の研究開発,実証および革新の可能性
■食料安全保障
社 会
■直接的,間接的な貿易政策の影響
■土地利用/水利用の権利
■地域と社会の発展
■エネルギー安全保障
その他
■健康と労働環境
■地域レベルでのエネルギーアクセス
■バイオ燃料政策/支援策の枠組み
■制度的,政策的,法的枠組み
57
バイオエタノール革新技術研究組合の設立
バイオエタノール革新技術研究組合の設立
(2009年2月)
(2009年2月)
■参加企業:新日本石油,三菱重工業,トヨタ自動車,鹿島建設,
サッポロエンジニアリング,東レ
■食料と競合しないセルロース系バイオエタノールの一貫製造技術
に関する研究開発を開始。
■エネルギー安定供給の観点から,原料調達の安定確保,コストダ
ウンと価格の安定化,食料との競合や森林等の生態系破壊の防
止を図り,二酸化炭素削減効果をLCAに基づいて評価する。
■原油と競合できる価格(40円/L)で,20万kL/年規模の製造プロ
セスの技術を2015年までに確立することを最終目標とする。
■東京大学との共同研究,農林水産関係研究機関(農業・食品産業
技術総合研究機構,森林総合研究所),秋田県農林水産技術セ
ンター総合食品研究所,北海道大学等との連携により,画期的な
革新技術の確立を目指す。
■NEDO「セルロース系エタノール革新的生産システム開発事業」を
受託(2009年4月)。
58
2030年におけるバイオ燃料生産量
2030年におけるバイオ燃料生産量
(バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議,2006年)
(バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議,2006年)
■稲わら等の収集・運搬,エタノールを大量に生産できる作物の開発,
稲わらや木材等からエタノールを大量に生産する技術の開発等が
実現することを仮定。
原 料
合 計
エネルギー供給構造高度化法
エネルギー供給構造高度化法 ①
①
(2009年7月成立,公布から2年以内に施行)
(2009年7月成立,公布から2年以内に施行)
エネルギー供給事業者(電気事業者、熱供給事業者、燃料製品供給事業者)
による、非化石エネルギー源の利用や、化石エネルギー原料の有効な利用を
促進するための法律。
■エネルギー供給事業者に対する非化石エネルギー源の利用の義務付け
1.特定エネルギー供給事業者
特定エネルギー供給事業者(エネルギー供給事業者のうち、非化石エネル
ギー源の利用が技術的及び経済的に可能であり、かつ、その促進が特に必要
であるもの)として政令で定める事業を行うものに対し、非化石エネルギー源の
利用を義務付ける。
判断基準としては、
・電気事業者に対する2020 年までの50%以上の非化石電源の利用拡大
・電気事業者に対する家庭用太陽光発電の余剰電力の適正価格での買取り
・石油やガス事業者に対するバイオ燃料やバイオガスの利用の義務付け
等が定められる予定。
2.一定規摸以上の特定エネルギー供給事業者
特定エネルギー供給事業者のうち政令で定める一定以上のエネルギーを供
給するものについては、判断基準目標を達成するための計画を作成し、国に提
出する。
59
60
エネルギー供給構造高度化法
エネルギー供給構造高度化法 ②
②
(2009年7月成立,公布から2年以内に施行)
(2009年7月成立,公布から2年以内に施行)
■燃料製品供給事業者に対する化石エネルギー原料の有効利用の義務付け
1.特定燃料製品供給事業者
特定燃料製品供給事業者(燃料製品供給事業者のうち、化石エネルギー原
料の有効な利用が技術的及び経済的に可能であり、かつ、その促進が特に必
要であるものとして政令で定める事業を行うもの)に対し、化石エネルギー源の
有効利用を義務付ける。
判断基準としては、
・石油事業者やガス事業者に対する原油や天然ガスの有効な利用の義務付
け等が定められる予定
2.一定規摸以上の特定燃料製品供給事業者
特定燃料製品供給事業者のうち政令で定める一定以上の燃料を供給するも
のについては、判断基準目標を達成するための計画を作成し、国に提出する必
要がある。
61
バイオ燃料の普及に係る税制措置
バイオ燃料の普及に係る税制措置
■エネルギー需給構造改革推進設備等に係る特例措置(エネ革税制)
・ 新エネルギー利用設備等を取得し,その1年以内に事業用に供した場
合,一定率の税額控除又は特別償却が可能。
・ 対 象:バイオエタノール,メタン発酵,木質バイオマス発電(ガス化),
木くず焚ボイラ,リグニン燃焼ボイラ(パルプ廃液),紙・パルプ
製造工程廃棄物燃焼ボイラー
■バイオ燃料製造設備に係る特例措置
・ 農林漁業バイオ燃料法に基づいて認定された生産製造連携事業計画
に従って新設されたバイオ燃料製造設備に係る固定資産税を軽減。
・ 対 象:バイオエタノール,BDF,木質固形燃料,木竹炭,メタン発酵,
ガス化
■バイオ由来燃料導入促進税制
バイオエタノール又はETBE混合ガソリンについて、混合バイオ燃料分
の揮発油税及び地方道路税を軽減。
■ETBE関税無税化措置(ETBE輸入時の関税を無税化。)
62
バイオ由来導入促進税制の創設
(揮発油税、地方道路税)
■バイオ燃料を混合して製造したガソリンには,通常のガソリン同様に1リッ
トル53.8円の揮発油税等が課税されるのに対して,バイオ燃料を混合して
ガソリンを製造した場合,当該混合分に係る揮発油税及び地方道路税を免
税する制度を創設。
■具体的には,バイオ燃料の品質確保に係る制度整備等に合わせ,バイ
オ由来燃料を混合してガソリンを製造する事業者等を対象に,混合分を免
税する。
■E3の場合,1.6円の減税となる。
(平成21年2月25日∼平成25年3月31日)
63
E10対応車34台による公道走行試験の状況
E10対応車34台による公道走行試験の状況
【日 産】 ・ムラーノ 1台
(財)十勝振興機構が規格外の小麦やてんさいを原料として製造したバイオ
エタノ ールをガソリンに10%混合することによりE10燃料を製造し、これを使用
して北海道 十勝地方において走行試験を行っている。
【トヨタ】 ・カローラフィールダー:7台 ・カローラアクシオ:1台
・エスティマハイブリッド 25台
バイオエタノール・ジャパン関西(株)が建設廃木材や木くず等の廃棄物を活
用してバイオエタノールを製造し、これをガソリンに10%混合することにより製
造されたE10燃料を使用し、大阪府で走行試験を行っている。
■これらのE10対応車は、国土交通省の「E10対応車の技術指針」に適合する
ことが確認され、試験自動車として国土交通省の認定を取得したものである。
■適正な品質のバイオ燃料が使用されるよう経済産業省において品確法が改
正され、平成21年2月から施行され、バイオ燃料混合ガソリンについては、ガソ
リンの規格に適合するようバイオ燃料加工事業者(特定加工業者)に品質確認
を義務づけている。
■E10対応車向けにE10燃料を販売又は自己消費する加工事業者については、
試験研究認定制度において認定し、販売又は自己消費を認めている。
E10対応車の技術指針の概要
E10対応車の技術指針の概要 ①
①
(国土交通省,2007年10月)
(国土交通省,2007年10月)
適用車両の範囲: 道路運送車両の保安基準第56条4項の規定に基づき
認定を行う試験車両のうち、燃料としてエタノールを10vol%まで混合したも
のに対応する自動車。
■E10 対応車に使用する燃料の性状
(1) 燃料の性状: ガソリンにエタノールを9∼10vol%混合したもの。
(2) ガソリンの性状:使用するガソリンは、あらかじめエタノール又はETBEが
混合されていないこと。
(3) エタノールの性状:使用するエタノールについては、JASO 規格に適合し
ていることが望ましい。
(4) 燃料性状データの提出:大臣認定の申請に当たっては、最低限の性状
(エタノール分、含酸素分、蒸留特性(T10、T50、T90、終点)、蒸気圧、密度、
硫黄分、ベンゼン、アロマ分、オレフィン)のデータを提出すること。
■燃料装置に関する安全性
燃料装置はエタノールによる腐食・劣化への耐性を有することが検証され
たもので、申請の際に試験データ等をあわせて提出すること。
64
E10対応車の技術指針の概要
E10対応車の技術指針の概要 ②
②
(国土交通省,2007年10月)
(国土交通省,2007年10月)
■衝突時の安全性の確保:燃料タンク及び配管は、衝突や追突の場合に燃
■衝突時の安全性の確保:燃料タンク及び配管は、衝突や追突の場合に燃
料が著しく漏れるおそれが少ないものであること。(ガソリン車がベースの場
料が著しく漏れるおそれが少ないものであること。(ガソリン車がベースの場
合はガソリン車の試験結果を適用可能。)
合はガソリン車の試験結果を適用可能。)
■排出ガス等の発散防止
■排出ガス等の発散防止
(1)
(1)排出ガス:E10
排出ガス:E10で排出ガス試験を実施した場合にガソリン車の排出ガス
で排出ガス試験を実施した場合にガソリン車の排出ガス
基準に適合すること。アルデヒド類の排出量についても測定し提出すること。
基準に適合すること。アルデヒド類の排出量についても測定し提出すること。
大臣認定終了時及び約3万㎞毎の排出ガス測定を行うこと。
大臣認定終了時及び約3万㎞毎の排出ガス測定を行うこと。
(2)
(2)燃料蒸発ガス:E10
燃料蒸発ガス:E10で燃料蒸発ガス試験を実施した場合にガソリン車の
で燃料蒸発ガス試験を実施した場合にガソリン車の
燃料蒸発ガス基準に適合すること、大臣認定終了時及び約3
燃料蒸発ガス基準に適合すること、大臣認定終了時及び約3万㎞毎の燃料
万㎞毎の燃料
蒸発ガス測定を行うことが望ましい。
蒸発ガス測定を行うことが望ましい。
■その他:
■その他: 誤給油防止対策として、E10
誤給油防止対策として、E10対応車には、エタノール0∼10%
対応車には、エタノール0∼10%混
混
合ガソリンに対応している旨を給油口に明示すること。(例:E10)
合ガソリンに対応している旨を給油口に明示すること。(例:E10)
<出
<出 所>:「道路運送車両の保安基準第56条第4項の規定に基づき認定
所>:「道路運送車両の保安基準第56条第4項の規定に基づき認定
を行うE10
を行うE10対応車の安全の確保及び環境の保全に関する技術指針」
対応車の安全の確保及び環境の保全に関する技術指針」
65
66
自動車用バイオマス燃料の普及目標
自動車用バイオマス燃料の普及目標
①原油消費量(自動車)
②バイオマス原油換算量
(バイオマス燃料割合)
★京都議定書
達成のための
バイオマス
燃料目標値
①6900万kL
②200万kL E10
(3%)
①8600万kL
55%
★②50万kL
E10
(0.6%)
B5 45%
E3 97%
3%
2010年
①4000万kL
②400万kL
(10%)
2020年
B5-20
55%
ガソリン代替
(バイオエタノール,
ETBE等)
45%
軽油代替
(バイオディーゼル,
BTL等)
2030年
(エコ燃料利用推進会議報告書より (環境省,2006年))
67
バイオエタノール普及のための道筋
バイオエタノール普及のための道筋 (環境省)
(環境省)
「輸送用エコ燃料の普及拡大について」エコ燃料利用推進会議報告より
※前倒し
68
将来の各種乗用車のCO
将来の各種乗用車のCO22排出量比較
排出量比較
(現在のガソリン車基準,将来:2020∼2030年,大聖)
(現在のガソリン車基準,将来:2020∼2030年,大聖)
【仮 定】 ・総合効率=燃料効率×車両効率
・EV電源における化石燃料火力の熱量割合:50%
・車両の軽量化:20∼40%
・バイオマスの熱量換算混合割合:6∼12%
<相対CO2量 %> 0
■現在のガソリン車
☆将来のガソリン車
■現在のディーゼル車
☆将来のディーゼル車
☆将来のガソリンHV
☆将来のディーゼルHV
☆将来のEV(軽・小型)
●車両の軽量化
●バイ燃料の利用
20
40
60
80
100
69
将来の自動車用燃料・エネルギーの生成ルート
将来の自動車用燃料・エネルギーの生成ルート
原
料
再生可能系
化 石 系
石 油(オイルサンド,
オイルシェール)
Well to
Tank
生 成 物
軽 油*
CNG,LNG
石 炭
DME
原子力
メタノール
廃棄物
太陽 水力
風力 地熱
Wheel
適用車種
ガソリン*
天然ガス
(メタンハイドレート)
バ イ オマス
Tank to
火花点火エンジン車
(ハイブリッド)
圧縮着火エンジン車
(ハイブリッド)
水 素
燃料電池車
(ハイブリッド)
電 気**
電気自動車
バイオエタノール
バイオディーゼル
* :合成(GTL, CTL, BTL)
**:化石系による発電
70
中長期的な自動車CO
中長期的な自動車CO22排出量の削減予測
排出量の削減予測
基 準
△30-40% △45-55% △65-85%
Δ15-25
Δ5-10
Δ5-10
Δ25-35
60-70
Δ15-25
Δ10-20
45-55
15- 35
現 在
<従来車の燃費
改善技術>
動力システムの高効率化
ハイブリッド化, 車両軽量化
Δ10-15
Δ5-10
100%
Δ35-45
【削減手段】
2020年 2030年 2050年
<非化石燃料・
エネルギーの利用>
電気,バイオ,CCS
<自動車利用の
改善と高度化>
TDM, ITS, モーダルシフト,
カーライフスタイル変更
(早大・大聖)
今後の自動車と燃料に関わる政策と
今後の自動車と燃料に関わる政策と
研究開発の重要度(大聖)
研究開発の重要度(大聖)
先進国
途上国
■最終的排出ガス
■従来車の
超低公害化
■低環境負荷型都市
交通システムの構築
■燃費基準の強化
■従来車の燃費改善
規制強化
重要度
■自動車の利用改善
■
EV/ハイブリッド/FCVの
開発・普及
■再生可能燃料・
エネルギーの利用
の普及
2010年
脱石油対策
大気環境
対策
■超低公害車
2000年
温暖化対策
2020年
2030年
71
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