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灯油焚き小型コジェネ“ミニ・デ・コンビ”の実用化

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灯油焚き小型コジェネ“ミニ・デ・コンビ”の実用化
自然冷媒アンモニアを用いた温泉温度差発電システム
の実用化開発
■助成事業者名:株式会社前川製作所
■代表者:代表取締役社長 島賀 哲夫
■イベント担当者:小林 恵三
株式会社前川製作所 技術研究所トータルシステムグループ
TEL 0297-48-1364
■研究開発の実施場所:
株式会社前川製作所 守谷工場(守谷市・茨城県)
現地試験(麻耶郡熱塩加納村・福島県)
■当事業に関するお問い合わせ
研究代表者
池内 正充
所属部署
株式会社前川製作所
技術研究所トータルシステムグループ
TEL
0297-48-1364
FAX
0297-48-5170
E-mail
[email protected]
所在地
茨城県守谷市立沢2000
を入浴に用いる、小規模かつ環境に配慮した温泉水温度差発
電システムの実用化を目指している。
発電サイクルは、構造が簡単で多種冷媒の使用が可能なラ
ンキンサイクルを採用した。試作機は、小規模な温泉に対応
することを主眼に、発電機端出力10kW相当の能力とした。
(写真)各機器は取り扱いを容易にするため架台上に一体化し
て設置した。システムの心臓部である膨張タービンは、小流量
でも高効率を発揮するよう高速化を図ると同時に発電部を同
軸上に配置した構造とし、冷媒の漏洩を防ぐ構造としている。
今年度は、工場試験を実施後、福島県熱塩加納村において
実際の温泉施設を利用した現地試験を行う。
日本はエネルギー資源に乏しいといわれているが、温泉資
源に限れば全国に豊富に存在し、古来よりそのエネルギーを
有効に活用してきたといえる。しかし、その利用は入浴に限
られているといってよく、せっかく高温で噴出した温泉水も、
草津温泉の湯もみに代表されるように入浴に適する温度まで
冷まして用いられている。本開発では、温泉水の熱エネルギ
ーのうち、その高温域を用いて発電を行い、発電後の温泉水
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灯油焚き小型コジェネ“ミニ・デ・コンビ”の実用化
小売店舗向け灯油焚きディーゼルエココジェネシステムの実用化
■助成事業者名:石川島播磨重工業株式会社
■代表者:代表取締役 伊藤 源嗣
■イベント担当者:板垣 弘人
エネルギーソリューション事業推進部 技術2Gr.
TEL 03-3534-4493
■研究開発の実施場所:
IHI東京エンジニアリングセンター(江東区・東京都)
■当事業に関するお問い合わせ:
研究代表者名
板垣 弘人
所属部署
エネルギーソリューション事業推進部 技術2Gr.
TEL
03-3534-4493
FAX
03-3534-4386
E-mail
[email protected]
所在地
江東区豊洲3-2-16
目的
地球規模での環境問題への関心の高まりやエネルギー有効利用
の観点から,自然エネルギーや分散型電源が近年脚光を浴びてい
ます。自然エネルギーとしては、脱化石燃料を目指して太陽光、
風力、バイオマスなどの利用技術
開発が促進されています。一方で、
化石燃料の利用効率向上技術とし
て分散型電源の実用化も進められ
ています。分散型電源は、電力を
使用する場所で発電するため送電
ロスをなくすことができ、廃熱の
利用が容易なことからエネルギー
利用効率の向上が達成できます。
図1
ミニ・デ・コンビ全景
成果概要
ミニ・デ・コンビは、灯油ディーゼルエンジンをコアに発電機・
吸収式冷凍機・温水ボイラ・冷却塔で構成し、エンジン・発電機に
よる電力供給に加え、廃熱回収により空調を行います。
本システムの特長として灯油を燃料としたことに加え、排気ガ
ス再循環およびターボチャージャを採用したことが挙げられま
す。これによってスモークを目視できないJIS 5%レベルに抑える
とともに、NOxを380ppmから150ppmへ60%の削減を達成し
ました。更にこれまでは利用されることのなかったエンジン廃熱
を空調に利用するコージェネであり、省エネルギーかつ環境に優
しいシステムとなっています。また、商用電力停電時には自動起動
または運転継続し、非常用発電装置としての機能も備えています。
本コージェネシステムは、コンビニエンスストアの店舗に設置
し、一カ年間の連続運転を達成しました。平成13年10月より本年
9月までの1カ年間で発電電力量や燃料使用量などのデータ採取
を行い、
システムの経済性や信頼性を確認しました。
本年1月には、
短時間ではありましたが商用系統停電時においてミニ・デ・コンビ
は順調に発電を続け、店舗照明に電力供給を行い、実用化コンセ
プトの一つであった非常用発電機能を実運用で確認できました。
今後は、コンビニエンスストアはもとよりファーストフード店や
ファミリーレスト
ランなどへの導入
および非常用発電
機能を活かして災
害時には防災拠点
としての活用も視
野に入れた導入も
目指して行きま
す。
図2 全体システム系統図
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