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県内小売業の動向

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県内小売業の動向
県内小売業の動向
本県の小売業について、平成 19 年実施の「商業統計調査」を中心に、近年の動向分析を試
みた。
具体的には小売業の事業所規模や販売額の推移などとその背景にあるデフレの影響をみる
ほか、商店街などの立地環境別の動向と百貨店、スーパー、ドラッグストアなどの業態別の
動向分析を行った。
1 県内小売業の構造変化
< ポイント >
・ 事業所数は平成 3 年調査以降 7 回連続の減少。
・ 従業者数は平成 16 年調査以降 2 回連続の減少。
・ 年間商品販売額は平成 11 年調査以降 3 回連続の減少から 19 年には一転して増加と
なり、売場面積は昭和 63 年調査以降 8 回連続の増加。
商業統計調査の概要
1
調査対象
卸売・小売業(日本標準産業分類J)に属する事業所
2
調査方法
事業所(店舗)単位で調査票の記入を依頼して実施
3
主要項目
従業者数(平成 19 年 6 月 1 日現在)
年間商品販売額(18 年 4 月 1 日から 19 年 3 月 31 日までの 1 年間の販売額)
売場面積、来客用駐車場
4
調査実施者
経済産業省
- 75 -
(1)事業所数、従業者数
(事業所規模は拡大、事業所数は減少、従業者数は緩やかに増加)
県内小売業の事業所数は昭和 57 年以降減少が続き、平成 19 年は 26,783 事業所となってい
る。一方で従業者数は、昭和 57 年以降も概ね 15 万人前後で推移しており、19 年は 148,673
人となっている。
商品販売額をみると、平成9年をピークに減少傾向にあり、19 年は 9 年のピークから約
3,000 億円減の 2 兆 5,766 億円となった。また売場面積は、減少傾向にある事業所数、商品
販売額とは異なり増加を続け、19 年は 344 万 7 千㎡となった。(図1−1)
図1−1 小売業の事業所数等の推移(指数 S57=100)
160
年間商品販売額
140
売場面積
120
100
従業者数
80
事業所数
60
S54
57
60
63
H3
6
9
11
14
16
19
年
資料:経済産業省「商業統計調査」
(以下、特に表記のない場合は同じ)
注 :平成9年以前調査で既設事業所でありながら調査対象とならなかった事業所について 11 年調査と
接続を行うため一部補正を行った。
地域別(市部)に前回の平成 16 年調査と売場面積、商品販売額の増減率を比較すると、売
場面積増加率は江南区、新発田市、妙高市の順、商品販売額増加率は江南区、見附市、南区
の順であった。これらの地域はいずれも交通量の多い道路が通っていることを考えると増加
要因としてはいわゆる郊外型店舗が寄与していると推測できる。(図1−2)
%
図1−2 売場面積と年間商品販売額の増減率
50
%
50
売場面積(右目盛)
40
30
40
年間商品販売額(左目盛)
30
20
20
10
10
0
胎内市
南魚 沼 市
魚 沼市
佐渡市
阿賀野市
上越市
五泉市
妙高市
糸魚 川 市
燕市
村上市
見附市
十 日町 市
加 茂市
小千谷市
新発田市
柏 崎市
三条市
長 岡市
︵西蒲 区︶
︵西区 ︶
︵南区 ︶
︵ 秋葉 区 ︶
︵江 南 区︶
︵中央 区︶
︵ 東区 ︶
︵ 北区 ︶
-10
0
- 76 -
-10
小売業従業者数は、昭和 57 年以降概ね 15 万人前後で、事業所数に比較すれば減少率は小
さくなっている。しかし、近年の少子高齢化の進展、団塊の世代が退職年齢に達したこと等
によって、就業構造も変化しているのではないかと考えられる。そこで全国、他産業と比較
した場合の商業(卸売業・小売業)就業者の特徴を見る。
本県においては卸売・小売業をあわせてみると製造業に次ぐ就業者数となっているが、こ
の 5 年間で構成比は 1.1%ポイント低下し、17.2%となりほぼ全国の構成比 17.4%に近くな
っている。(図1−3)
図1−3 産業別就業者数構成比の変化
新潟県 H14
7.0
11.4
18.3
21.2
3.0 4.8 7.3 3.7
1.3 4.5
11.0
9.0
新潟県 H19
7.2
11.2
19.7
3.4 5.0
17.6
0%
2.5 4.5
1.9 4.3
17.4
8.3
全国 H19
10%
7.1
11.0
17.2
4.2
20%
30%
農林業・漁業・鉱業
情報通信業
金融・保険業、不動産業
教育、学習支援
40%
50%
6.5
4.2 5.3
9.0
60%
建設業
運輸業
飲食店、宿泊業
サービス業
4.4
4.5
70%
8.0
13.1
80%
90%
100%
製造業
卸売・小売業
医療、福祉
その他
資料:総務省「就業構造基本調査」
卸売・小売業の就業者数構成比は低下傾向であるが、その流動性を他産業と比較してみる。
転職就業者(過去 5 年間)の増減率を主な産業別にみると、転入者が多く就業者数構成比割
合が高まった医療、福祉、あるいは転出者が増加した飲食店、宿泊業などと比較すると、卸
売・小売業については転出者が増加しているもののその流動性はそれほど大きくはないと考
えられる。(図1−4)
図1−4 産業別5年間(H14∼H19)の転職就業者増減率
40
%
医療、福祉、運輸業、サービス業
では転入者が増加
新潟県
30
全国
20
10
0
-10
-20
飲食店、宿泊業、建設業、卸売・
小売業、製造業では転入者が減少
-30
ー
医療、
福祉
- 77 -
飲食店、
宿泊業
資料:総務省「就業構造基本調査」
卸売・
小売業
通情
信報
業
運輸業
製造業
建設業
-40
サ
業
ビ
ス
(2)事業所規模
(大規模事業所が増加を続ける)
図1−1でみたとおり事業所数は減少を続けている。そこで、売場面積規模別に事業所数
の推移をみると、100 ㎡未満の小規模な事業所数は低下を続け、昭和 57 年を 100 とした指数
で平成 19 年には 49.9 となった。逆に、1,000 ㎡以上の事業所数は同 334.2 へ、100 ㎡以上
1,000 ㎡未満の事業所は同 155.1 となった。(図1−5)
図1−5 売場面積規模別 事業所数(指数 S57=100)
350
1000㎡以上
300
250
100㎡以上
1000㎡未満
200
150
小売業計
100
100㎡未満
50
S54
57
60
63
H3
6
9
11
14
16
19
年
また、売場面積規模別に平成 19 年調査の商品販売額(平成 18 年度販売実績)構成比をみ
ると、16 年に比べ 1,000 ㎡以上の事業所が 1.8%ポイント増加した反面、100 ㎡未満の事業
所の構成比が 2.5%ポイント低下した。また、牛乳小売業、自動車小売業、ガソリンスタン
ドなど売場面積調査対象外事業所である「不詳」事業所の割合が 2.0%ポイント上昇し 30.6%
となった。(図1−6)
図1−6 売場面積規模別 年間商品販売額
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
年
S57
39.1
22.2
11.9
26.8
S60
37
24.7
12.5
25.7
S63
35.1
13.4
25.9
25.7
27.2
32.4
H3
28.7
29.1
H6
13.2
27.2
15.7
26.6
H9
25.2
28
18.5
28.3
H11
24.2
28.8
19.7
27.3
H14
22.9
H16
21.2
H19
21.9
27.4
23.9
26.2
18.7
25.0
25.7
100㎡未満
100㎡以上
1000㎡未満
1000㎡以上
- 78 -
27.7
28.6
30.6
不詳
100%
次に、従業員規模別の年間商品販売額を平成 19 年調査と 16 年調査で比較すると、従業員
数 50 人以上の事業所では増加している一方、30∼49 人の事業所及び 4 人以下の小規模事業
所においては減少しており、単に従業員数の多寡によって販売額の増減が左右されるとは言
えない状況にある。(図1−7)
億円 図 1-7 従業員規模別年間商品販売額増減(H16→H19)
%
600
3.0
500
2.5
年間商品販売額増減
400
2.0
300
1.5
増減率(右目盛)
200
1.0
100
0.5
0
0.0
-100
-0.5
-200
-1.0
2人以下
3∼4
5∼9
10∼19
20∼29
30∼49
50人以上
事業所規模の拡大は当県だけでなく全国的な傾向と考えられるが、各県の1事業所当たり
売場面積と人口当たり売場面積の変化を比較してみる。1事業所当たりの売場面積は、昭和
57 年と平成 19 年の比較で、最低の都道府県でも約 2.1 倍、最高で約 3.2 倍となっている。
また人口当たりの売場面積では同じく約 1.2 倍∼1.7 倍に増加している。本県では 57 年を 100
とした1事業所当たり売場面積は 244.8 と全国水準(245.9)とほぼ等しい増加率となってい
るが、人口当たりの売場面積では 157.7 と全国水準(138.7)を上回る伸びとなっている。
(図
1−8)
図1−8 売場面積の拡大(H19 指数 S57=100)
320
滋賀
全国 138.7
1
事
業
所
当
た
り
売
場
面
積
300
奈良
埼玉
280
宮城
茨城
愛知
沖縄
260
神奈川
240
東京
220
大阪
群馬
千葉
全国 245.9
岡山
山形
静岡
福岡
長野
新潟県
青森
北海道 岩手
宮崎
200
120
130
140
150
160
人口千人当たり売場面積
資料:経済産業省「商業統計調査」
、総務省統計局「人口推計」
- 79 -
170
(3)商品販売額
(平成9年をピークに減少に転ずる)
県内小売業の商品販売額は、図1−1でみたように平成9年をピークに減少傾向となり、
19 年はピークから 3,000 億円減少し 2 兆 5,766 億円となっている。
その背景としては、デフレによる影響があるのではないかと考えられる。
そこで、この間の商品販売額の低下傾向の要因を探ってみる。
大型小売店のうち日常の買物先として最も身近なスーパーについて店舗数と販売額の推移
をみてみる。調査対象店舗数は、15 年から 17 年にかけて大きく増加していることがわかる。
次に、商品販売額の増減を品目別に寄与度でみると、飲食料品は店舗数の増加と軌を一にし
て、18 年まで対前年同期比がプラスで推移しているが、衣料品は店舗数の増加にもかかわら
ず 15 年以降ほぼマイナスとなっているなど、需要は全ての品目に対して同一に増大するわけ
ではないことがみてとれる。(図1−9)
図1−9 大型小売店販売額(全店ベース)品目別寄与度及び店舗数の推移
[スーパー]
90
80
店舗数
70
60
20
%、%ポイント
15
衣料品
飲食料品
家具
家庭用電気機械器具
その他
対前年同期比
10
5
0
-5
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ
平成
15
16
17
資料:経済産業省「商業販売統計月報」
- 80 -
18
19
20
期
年
また、デフレによる価格低下とあわせて、家計の収入が下がり家計の購買力を低下させて
いることも考えられる。そこで、賃金の状況をみてみると名目・実質賃金指数ともに平成 14
年以降ほぼ前年を下回る状況が続いており、このことが消費行動に影響している可能性がみ
てとれる。(図1−10)
図1−10 名目・実質賃金(現金給与総額)の推移
%
指数:H17=100
4
3
104
名目増減率
実質増減率
103
2
102
名目指数(右目盛)
1
101
0
100
-1
99
-2
98
実質指数(右目盛)
-3
97
平成 11
12
13
14
15
注:調査産業計、事業所規模30人以上
資料:県統計課「毎月勤労統計」
- 81 -
16
17
18
19 年
(4)販売効率
(商品販売額の減少とともに販売効率も低迷)
県内小売業の販売効率を、1事業所当たりの商品販売額でみてみると、平成 11 年にはマイ
ナスとなったものの 14 年、16 年、19 年とプラスに転じている。これを、売場面積との関係
で要因分解してみると、1事業所当たり売場面積は、昭和 63 年調査からプラスが続いている
ものの、1㎡当たり販売額は6年からマイナスに寄与している。(図1−11)
このように要因分解すると、6年以降は売場面積の増加は続いているものの、1㎡当たり
販売額(売場面積効率)は低下している。
図1−11 1事業所当たり年間商品販売額 前回調査比
%
30
25
1事業所当たり売場面積
1㎡当たり販売額
20
1事業所当たり販売額
15
10
5
0
-5
-10
-15
S57
60
63
H3
6
9
11
14
16
19 年
注: 平成9年以前調査で既設事業所でありながら調査対象とならなかった事業所について 11 年調査
と接続を行うため一部補正を行った。
1事業所当たり販売額=1㎡当たり販売額(年間商品販売額/売場面積)×1事業所当たり売場
面積(売場面積/事業所数)として要因分解。
- 82 -
次に業種別に事業所数と年間商品販売額の増減を平成 16 年前回調査と比較してみると、
事
業所数増加は7業種、販売額増加は 11 業種であり、いずれも増加となっているのは、他に分
類されない小売業、男子服小売業、各種食料品小売業、医薬品・化粧品小売業、農耕用品小
売業の5業種のみとなっている。(図1−12)
年間商品販売額
図1-12 事業所数・年間商品販売額の増減
800
億
円
燃料
各種食料品
600
他に分類されない小売業
400
機械器具
野菜・果実
医薬品・化粧品
書籍・文具
200
その他織物・衣服・身の回り品
家具・建具・畳
農耕用品
菓子・パン
0
男子服
自動車
その他飲食料品
呉服・服地・寝具
-200
その他じゅう器
写真機・写真材料
米穀
スポーツ・娯楽用品等
百貨店・総合スーパー
酒
-400
-400
-300
-200
-100
0
100
200
300
事業所数
(5)まとめ
本県の小売業の構造変化をまとめると、デフレによる個人消費の減少、少子高齢化に伴う
消費構造の変化の中で、事業所数、年間商品販売額ともに減少傾向となっている。一般的に
本県においては本社機能をもつ企業が少なく、リスクを追ってでもマーケットを開拓し、リ
ターンを得る構造になっていないとされ、企業所得が首都圏を中心とした大企業に流出する
傾向があるものと考えられている。事業所の規模別でみると、事業所数の 61.7%を占める売
場面積 100 ㎡未満の小規模な事業所では、特に事業所数が減少している。一方、売場面積 1,000
㎡以上の大規模事業所数は増加を続けており、県外資本の事業所も多い(付表2)ことから、
所得が県外へ流出しがちな産業構造に歯止めがかかったとは言えない状況にある。
- 83 -
2
県内小売業の立地環境
小売業の店舗の大規模化が進んでいるが、商業集積地区(ロードサイド型等)、オフィス
街地区、住宅地区などの立地環境特性別(付表1)に分析してみる。
< ポイント >
・ 事業所数では郊外型の割合が増加。
・ 1事業所当たり年間商品販売額では、ロードサイド型、工業地区が突出して高い。
・ 当県の立地環境は、ロードサイド型、住宅地背景型の割合が全国を上回る。
・ 年間商品販売額のうち大規模店舗の割合は約3割。
(1)本県の立地環境特性
(ロードサイド型の割合が全国よりも高い)
立地環境特性別1に平成9年∼19 年の事業所数と、商品販売額の構成比の推移をみてみる
と、主に商業集積地区2のうち駅周辺型、市街地型、住宅地背景型といった立地環境における
割合が低下している一方、ロードサイド型3、工業地区4といった郊外型の立地割合が拡大し
ている。(図2−1)
30
図2−1 立地環境特性別の構成比(H9-H19)
%
事業所数
25
H9
H14
20
15.9
12.4
15
10
7.3
25
2.6 3.9
10.1
6.3
0
30
26.2
6.8
5
年間商品販売額
0.6
0.7 0.5
3.9
5.3
4.0 5.0
4.8 4.5
H9
H14
H19
27.8
22.2 22.1
27.4 27.7
21.3
15.2
15
5
6.0
27.9
%
20
10
28.4
24.9
12.8
13.2
10.9
28.6
26.5
H19
12.2
7.1
5.5
8.1
11.2
8.6 7.8
11.3
10.7
8.5
7.2
4.5
9.8
0.3
0.3
0.2
3.5 3.9 3.8
その他
オフィス街地区
11.6
0
駅周辺型
市街地型
住宅地背景型
ロードサイド型
住宅地区
工業地区
その他地区
商業集積地区
1
平成 14 年調査より立地環境特性の格付け方法が、調査区単位から事業所単位に変更されたため、厳密には前回
以前とは比較できない。
2
ショッピングセンターや駅ビルを含む概ね一つの商店街。
(付表1)
3
国道などの主要道路の沿線を中心に立地。
4
都市計画法の用途地域のうち工業専用、準工業、工業地域。
- 84 -
この立地環境特性を全国と比較してみると、主にロードサイド型、住宅地背景型、その他
地区1で特化係数(新潟県の構成比/全国の構成比)が1を超えている。一方、駅周辺型、オ
フィス街地区2では特化係数が低く、郊外型の立地店舗の割合が全国よりも高くなっているこ
とが本県小売業の立地環境の特徴となっている。(図2−2)
図2−2 立地環境特性別特化係数(H19)
3
事業所数
従業者数
年間商品販売額
売場面積
2
1
0
駅周辺型
市街地型
住宅地背景型
ロードサイド型
その他
オフィス街地区
住宅地区
工業地区
その他地区
商業集積地区
(大きい1事業所当たり売場面積、低い1㎡当たり販売額)
1事業所当たりの販売額をみると、小売業全体では 96,205 千円であるが、ロードサイド型
(245,234 千円)、工業地区(209,484 千円)で平均を大きく上回っている。また、平成 14
年と比較すると、19 年では商業集積地区のうち市街地型と住宅地背景型及びロードサイド型
が増加している。(図2−3)
百万円
300
250
200
図2−3 立地環境特性別1事業所当たり販売額(H9-H19)
H9
H14
H19
150
100
50
0
駅周辺型
市街地型 住宅地背景型 ロードサイド型
その他
オフィス街地区
住宅地区
工業地区
その他地区
商業集積地区
これを個別にみてみると、郊外型店舗の多いロードサイド型、工業地区では1事業所当た
りの売場面積(売場面積規模)が大きく、特にロードサイド型では1事業所当たり売場面積
は 442.3 ㎡となっており、1事業所当たり販売額も大きくなっている。一方、売場面積1㎡
当たりの販売額(売場面積効率)をみると、工業地区(1,113.8 千円)、オフィス街地区(816.6
1
都市計画法の市街化調整区域及びその他。
2
商業集積地区以外の都市計画法の商業地域、近隣商業地域。
- 85 -
千円)、住宅地区(799.2 千円)で大きくなっている。一方でロードサイド型は売場面積の広
さと販売額が比例せず、1㎡当たり販売額では立地環境別で最小の 554.4 千円となっている
ことから、ロードサイド型については売場に余裕を持たせた販売形態となっていると推察で
きる。(図2−4)
売場面積規模が大きいロードサイド型について全国の状況をみると、1事業所当たりの売
場面積が大きいほど、1㎡当たりの販売額は小さくなる傾向がある。(図2−5)
千円
図2−4 売場面積・年間商品販売額(H19)
1200
小売業計128.7
工業地区
1
㎡
1000
当
その他地区
た 900
オフィス街地区
り
販 800
住宅地区
売
額 700
駅周辺型
その他
市街地型
600
1100
小売業計747.6
住宅地背景型
500
ロードサイド型
400
0
100
200
300
400
500 ㎡
1事業所当たり売場面積
図2−5 都道府県別のロードサイド型売場面積・年間商品販売額(H19)
千円
東京都
900
全国計361.6
ロードサイド型
静岡県
800
長崎県
1
㎡
700
当
た
り 600
販
売
額 500
愛知県
長野県
群馬県
高知県
山梨県
新潟県
広島県
全国計579.5
徳島県
熊本県
大分県
鹿児島県
滋賀県
秋田県
佐賀県
400
三重県
沖縄県
山形県
青森県
石川県
300
150
200
250
300
350
400
450
1事業所当たり売場面積
- 86 -
500
550
600
650
㎡
(ロードサイド型の収容台数は1事業所当たり 57.9 台)
ここで来客用駐車場の保有状況を見てみると、郊外型のロードサイド型、工業地区などで
駐車場を保有する事業所の割合が高くなっている。共用の駐車場を除いた、事業所が単独で
使用できる専用駐車場の1事業所当たり収容台数は、小売業平均で 6.8 台であるが、ロード
サイド型は 57.9 台、工業地区は 21.0 台と収容台数が大となっている。
また駐車場を保有する事業所のほうが、1事業所当たり販売額は大きくなっている。
(図2
−6)
図2−6
駐車場の有無別事業所数の構成比と1事業所当たり販売額(H19)
百万円
300
%
100
駐車場を有する事業所構成比
(左目盛)
80
1事業所当たり販売額
(駐車場あり、右目盛)
250
1事業所当たり販売額
(駐車場なし、右目盛)
200
60
150
40
100
20
50
0
0
駅周辺型
市街地型
住宅地背景型 ロードサイド型
その他
オフィス街地区
住宅地区
工業地区
その他地区
商業集積地区
(2)大規模小売店舗の立地
(全国並みの大規模小売店舗立地状況)
大規模小売店舗立地法(大店立地法)上の店舗面積 1,000 ㎡を超える大規模小売店舗事業
所とそれ以外の事業所を比較してみると、事業所数では大規模小売店が 2,134 事業所で全体
の 8.0%であるのに対して、売場面積では 170.8 万㎡で 49.6%、年間商品販売額は 7,767 億
円で 30.1%となっている。(図2−7)
%
100
図2−7 大規模小売店の構成比(H19)
8.0
23.6
30.1
80
49.6
60
40
92.0
76.4
69.9
大規模小売店舗
20
50.4
大規模小売店舗以外
0
事業所数
従業者数
年間商品販売額
- 87 -
売場面積
この大規模小売店舗の事業所数(8.0%)と売場面積(49.6%)の占める割合を全国と比較
してみると、売場面積では全国(48.5%)をやや上回り、事業所数では全国(10.0%)をや
や下回っており、ほぼ全国と同程度の立地状況となっている。(図2−8)
%
図2−8 大規模小売店舗の割合(H19)
15
千葉
大阪
13
富山
11
事
業
9
所
数
7
神奈川
福岡
滋賀
宮城
全国10.0
新潟県
京都
石川
群馬
愛媛
5
和歌山
沖縄
35
香川
山形
全国48.5
3
30
埼玉
40
45
売場面積
50
60 %
55
(ロードサイド型の売場面積のうち約8割が大規模小売店舗)
次に立地環境別に、売場面積に占める大規模小売店舗の割合をみると、ロードサイド型、
工業地区、市街地型では大規模小売店舗の割合が 50%を超えており、特にロードサイド型で
は約 8 割を占めている。(図2−9)
図2−9 大規模小売店舗売場面積の構成比(H19)
%
100
80
0.0
46.8
51.4
38.9
43.2
60
31.1
41.4
55.5
78.7
100.0
40
53.2
20
48.6
61.1
56.8
58.6
68.9
44.5
21.3
0
駅周辺型
市街地型 住宅地背景型 ロードサイド型 その他
オフィス街地区 住宅地区 工業地区 その他地区
大規模小売店舗
大規模小売店舗以外
商業集積地区
- 88 -
(3)商業集積地区
(売場面積効率が県平均を下回る商店街が多数)
概ね一つの商店街(ショッピングセンターや駅ビルなどを含む)を形成する県内の 320 の
商業集積地区をみてみる。1事業所当たり販売額は1㎡当たりの販売額(売場面積効率)×
1事業所当たりの売場面積(売場面積規模)として要因分解でき、この2つの要因から商店
街の状況を見てみると、販売構造が売場面積効率の高いものか、売場面積規模の大きいもの
かに偏っている傾向がみられる。
県全体では、1㎡当たり販売額は 587.3 千円、1事業所当たり売場面積は 164.2 ㎡となっ
ている。ロードサイド型の商店街の分布をみると、1㎡当たりの販売額が県平均額前後に集
中する傾向がみられる。(図2−10)
図2−10 商店街の売場面積・商品販売額(H19)
千円/㎡
県平均 164㎡
2,500
ロードサイド型を除く商店街
ロードサイド型
1 2,000
㎡
当
た 1,500
り
販
1,000
売
額
県平均 587千円/㎡
500
0
0
200
400
600
800
1事業所当たり売場面積
注:売場面積「不詳」を含む。
- 89 -
1,000
1,200 ㎡
(4)まとめ
本県小売業は事業所数、商品販売額が減少する中で、1事業所当たりの販売額(販売効率)
は平成 14 年以降プラスとなっている。立地環境でみると、郊外型店舗であるロードサイド型
の商業集積地区、工業地区に立地する店舗の構成比が上昇している。これらの立地環境では
県平均よりも1店舗当たりの売場面積規模が大きく、売場に余裕をもたせた形態で集客力を
高めていると考えられる。
大規模小売店舗立地法(大店立地法)の新設が今後も継続するとすれば、将来的にも、総
合スーパーや専門量販店などの大型店の出店による大規模店舗の売場面積拡大の傾向が続く
ものと思われる。(付表2)
また、大規模店舗とは対極にある「無店舗」型店舗については、高齢化が全国よりも7∼8
年先んじていると言われる本県にとって、売り場に出かけずとも買い物ができる利便性が今
後ますます重要性を増すと考えられること、
「インターネット」の利用が増加傾向にあること
を考えると、将来的には拡大の可能性が大きいものと思われる。
- 90 -
3
業態別小売業
(1)業態別の状況
次に、百貨店、総合スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア、専門店など業態
別(付表3参照)に、平成 16 年と 19 年の商業統計調査から小売業の動向をみる。
< ポイント >
・ 事業所数、年間商品販売額、就業者数では小売業全体に占める割合は専門店が最大で
あり、売場面積では専門スーパーが最大。
・ 事業所数はコンビニエンスストアが伸びたものの、中心店が大きく減少したことか
ら、小売業全体では減少。
・ 年間商品販売額は1事業所あたりの販売効率が上昇したことから、専門店をはじめ
5業態で増加し、小売業全体でも増加。
・ 就業者数は正社員・正職員よりもパート・アルバイトなどの割合が高く、業態別で
はコンビニエンスストアで大きく伸びたものの、中心店などで減少したことから、
小売業全体では減少。
・ 売場面積は1事業所あたりの売場面積が増加したことから、その他のスーパーをは
じめ5業態で増加し、小売業全体でも増加。
ア
事業所数
(コンビニエンスストアは伸びたものの、中心店が大幅に減少)
本県の平成 19 年における小売業全体の事業所数は 26,783 事業所で、16 年の 28,572 事業
所より 6.3%減少している。
業態別の構成比をみると、専門店1が最も多く過半数を占めており、次いで中心店2が3割
を超え、事業所規模が比較的小さく対面販売を主体とするこれら2業態で、16 年、19 年とも
に9割近くを占めている。その中でみると多品目を扱う中心店の割合が 33.7%から 31.6%へ
下降し、専門店の割合は 53.6%から 56.1%へ上昇している。(図3−1)
図3−1
業態別事業所数の割合
2.5
H16
53.6
H19
33.7
56.1
0%
20%
5.3
4.8
31.6
40%
60%
専門店
その他のスーパー
コンビニエンスストア
総合スーパー、百貨店、その他小売店
80%
3.4
3.5
2.9
1.2
0.3
0.3
1.0
100%
中心店
専門スーパー
ドラッグストア
1
専門店:衣、食、住関連商品のいずれかを 90%以上取り扱う非セルフ店(売場面積の大半がセルフサービス方
式でない事業所)
2
中心店:衣、食、住関連商品のいずれかを 50%以上取り扱う非セルフ店
- 91 -
事業所数を比較すると、増加がみられた業態はコンビニエンスストアと総合スーパーであ
り、コンビニエンスストアは個人事業所(個人経営の事業所)が 52 事業所増加(前回比 7.3%
増)し 769 事業所、総合スーパーは法人事業所(法人組織の事業所)が1事業所増加し 24
事業所となっている。一方で、ウェイトの高い専門店や中心店は減少しており、専門店は法
人事業所が増加したものの、個人事業所が減少したことから 307 事業所減少(同▲2.0%)し
15,016 事業所となり、中心店は法人事業所と個人事業所がともに減少したことから前回調査
9,628 事業所から 8,451 事業所と大幅に減少(同▲12.2%)している。これら2業態の減少、
とりわけ個人事業所の減少は、そのまま従来型の商店街の衰退を示すものと考えられる。
(表
3−1)
表3−1
業態別事業所数の推移(H16→H19)
事業所数
業態別
小売業計
平成16年 平成19年
28,572
法人事業所数
増減数
前回比(%)
19年−16年
19年/16年
26,783 ▲ 1,789
平成16年 平成19年
個人事業所数
増減数
前回比(%)
19年−16年
19年/16年
平成16年 平成19年
▲ 6.3
12,553
12,615
62
0.5
16,019
増減数
前回比(%)
19年−16年
19年/16年
14,168 ▲ 1,851
▲ 11.6
5
4
▲ 1
▲ 20.0
5
4
▲ 1
▲ 20.0
0
0
0
−
総合スーパー
23
24
1
4.3
23
24
1
4.3
0
0
0
−
専門スーパー
984
937
▲ 47
▲ 4.8
959
920
▲ 39
▲ 4.1
25
17
▲ 8
▲ 32.0
コンビニエンスストア
717
769
52
7.3
364
364
0
0.0
353
405
52
14.7
ドラッグストア
329
260
▲ 69
▲ 21.0
287
239
▲ 48
▲ 16.7
42
21
▲ 21
▲ 50.0
▲ 15.5
873
799
▲ 74
▲ 8.5
640
480
▲ 160
▲ 25.0
百貨店
1,513
1,279
▲ 234
専門店
15,323
15,016
▲ 307
▲ 2.0
6,505
6,927
422
6.5
8,818
8,089
▲ 729
▲ 8.3
中心店
9,628
8,451 ▲ 1,177
▲ 12.2
3,508
3,316
▲ 192
▲ 5.5
6,120
5,135
▲ 985
▲ 16.1
▲ 14.0
29
22
▲ 7
▲ 24.1
21
21
0
0.0
その他のスーパー
その他の小売店
50
43
▲ 7
(中心店と専門スーパーで高い特化係数)
全国と比較してみると、特化係数(本県の各業態別構成比/全国の各業態別構成比)は平
成 16 年、19 年ともに中心店と専門スーパー1で高いことから、これらの事業所の割合は全国
と比べて大きくなっている。一方で事業所規模が大きい百貨店や総合スーパーでは低く、ま
た、事業所数は増加したもののコンビニエンスストアでも 16 年、19 年ともに低いことから、
本県では全国よりこれらの業態の割合が小さくなっていることがわかる。(図3−2)
図3−2
業態別事業所数の特化係数(H16→H19)
百貨店
1.5
その他の小売店
総合スーパー
H16
H19
1.0
0.5
中心店
専門スーパー
0.0
専門店
コンビニエンスストア
その他のスーパー
1
ドラッグストア
専門スーパー:衣、食、住関連商品のいずれかを 70%以上取り扱う売場面積 250 ㎡以上のセルフ店
- 92 -
来客用駐車場を有する割合をみると、全ての業態で半数以上の事業所に来客用駐車場があ
るものの、専門店や中心店では比較的割合が低くなっている。全国と比較すると、本県では、
その他の小売店を除いた全ての業態で全国を上回る結果となっており、特にコンビニエンス
ストアとドラッグストアにおいて割合が高くなっている。(図3−3)
図3−3
%
100
新潟県
全国
業態別駐車場を有する事業所の割合(H19)
80
60
40
20
その他の小売店
中心店
専門店
その他スーパー
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
イ
百貨店
0
年間商品販売額
(専門店で高い伸び)
年間商品販売額をみると、平成 19 年は小売業全体で2兆 5,766 億円となり、16 年の2兆
4,856 億円より 3.7%増加している。
業態別の構成比をみると、事業所数と同様に高い順から専門店、中心店と続き、この2業
態に専門スーパーを加えると小売業全体の8割を超える。これら3業態の割合を 16 年と 19
年で比較すると、中心店や専門スーパーで割合が下降しているものの、専門店の割合が上昇
していることから、これら3業態の小売業全体に占める割合は 81.1%から 82.4%へ上昇して
いる。(図3−4)
図3−4
業態別年間商品販売額の割合
3.1
H16
35.4
H19
23.9
38.6
21.8
23.6
4.4
20.2
4.5
4.5
4.6
4.5 3.7
2.8
0%
20%
専門店
コンビニエンスストア
百貨店
40%
60%
中心店
その他のスーパー
ドラッグストア
- 93 -
80%
専門スーパー
総合スーパー
その他の小売店
2.1
0.1
0.1
2.1
100%
次に平成 16 年調査と年間商品販売額を比較すると、小売業全体では事業所数は減少したも
のの、1事業所あたりの販売効率が上昇したことから、年間商品販売額は増加している。業
態別でみると、ガソリンスタンドを含む専門店が原油価格の上昇を背景に 13.0%増加し
9,950 億円となったのをはじめ5業態で増加しているが、コンビニエンスストアが事業所数
の増加によることを除けば、1事業所あたりの販売効率が大きく増加に寄与している。一方
で、よろず屋などを含むその他の小売店は事業所数、販売効率ともに減少し 21.4%減の 23
億円、総合スーパーは販売効率が大きく落ち込んだことから 15.8%減少し 957 億円となって
いる。 (図3−5)
30
図3−5
%
業態別年間商品販売額増減率の前回比寄与度(H16→H19)
20
10
0
-10
-20
その他の小売店
1事業所当たりの販売効率
中心店
専門店
その他のスーパー
事業所数
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
小売業計
-30
年間商品販売額前回比
(事業所数、販売額ともに増加したコンビニエンスストア)
ここで、業態別に事業所数と年間商品販売額の増減率を比較してみると、コンビニエンス
ストアが事業所数、年間商品販売額ともに伸ばしているのに対し、その他の小売店、百貨店、
専門スーパーではともに減少している。また、小売業全体の年間商品販売額に対するウェイ
トの高い専門店や中心店では、ともに事業所数は減少したものの、年間商品販売額は伸びて
いる。 (図3−6)
図3−6
業態別事業所数と年間商品販売額の増減率(H16→H19)
% 15
専門店
コンビニエ
ンスストア
10
年
間
5
商
品
0
販
売 -5
額
の -10
増
減 -15
率
-20
その他の
スーパー
中心店
ドラッグストア
専門スーパー
百貨店
総合スーパー
その他の小売店
-25
-25
-20
-15
-10
-5
事業所数の増減率
- 94 -
0
5
10
%
在庫管理面から販売効率を比較するために、商品回転率(年間商品販売額/商品手持額)を
みると、小売業全体では本県が 10.4 回、全国が 11.0 回と全国よりやや低くなっている。特
に百貨店やその他の小売店においては全国と比較して低くなっており、販売額に比して商品
手持額(在庫額)が多いことから、在庫管理面の効率が悪いことがうかがえる。本県で最も
高かった業態は、飲食料品を扱い、商品単価が低いコンビニエンスストアで、回転率は全国
を上まわる 29.2 回となっている。一方、最も低かった業態はドラッグストア(6.1 回)であ
る。これは、全国においても同様となっている。(図3−7)
図3−7
回
業態別商品回転率(H19)
35
新潟県
全国
30
25
20
15
10
5
その他の小売店
中心店
専門店
その他のスーパー
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
ウ
小売業計
0
就業者数
(コンビニエンスストアで大きく伸びたものの、小売業全体では減少)
本県の就業者数をみると、平成 19 年の就業者数は小売業全体で 155,186 人となり、16 年
の 161,243 人より 3.8%減少している。
業態別の構成比をみると、年間商品販売額の多い専門店と中心店及び専門スーパーで8割
を超えているが、その割合は年間商品販売額と同様に、専門店で伸びており中心店と専門ス
ーパーで低下している。また、専門スーパーの構成比は、事業所数の構成比(19 年:3.5%)
より大幅に高くなっており、専門スーパーでは1事業所当たりの就業者数が他の業態に比べ
て多くなっているものと考えられる。(図3−8)
図3−8
業態別就業者数の割合
2.1
H16
40.9
H19
23.7
42.0
0%
10%
20%
17.5
22.6
30%
専門店
コンビニエンスストア
百貨店
40%
50%
中心店
その他のスーパー
ドラッグストア
- 95 -
5.7
16.2
60%
70%
専門スーパー
総合スーパー
その他の小売店
6.5
80%
1.4
4.9
3.7
0.1
5.2
3.7
0.1
90%
2.2
1.4
100%
就業者数を従業者と派遣・下請受入者等にわけて平成 16 年と 19 年を比較すると、小売業
全体では従業者が 153,621 人から 148,673 人と 4,948 人減少(就業者数の減少に対する寄与
度▲3.1%)し、派遣・下請受入者等が 7,622 人から 6,513 人と 1,109 人減少(同▲0.7%)
となり、従業者の減少寄与の割合が大きくなっている。
業態別にみると、コンビニエンスストアでは派遣・下請受入者等は 238 人減少(同▲2.6%)
したものの、従業者が 1,290 人増加(同 14.2%)したことから、就業者数は 11.5%増の 10,163
人となったほか3業態で増加した一方で、減少した業態は6業態であり、全てで従業者の減
少寄与が原因となっている。減少した業態を個別にみると、専門スーパーでは従業者が 2,717
人と大きく減少(同▲9.6%)したことから、就業者数は 10.9%減の 25,137 人となったのを
はじめとして、小売業全体の就業者数に占めるウェイトの高い中心店でも従業者が減少(同
▲7.3%)したことから、就業者数は 8.2%減の 35,070 人となった。(図3−9)
図3−9
%
業態別就業者数増減率の前回比寄与度(H16→H19)
20
15
10
5
0
-5
-10
その他の小売店
中心店
専門店
派遣・下請受入者等
その他のスーパー
従業者
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
小売業計
-15
就業者前回比
(高いパート・アルバイトなどの構成比)
就業者の種類別(付表4参照)に構成比をみると、小売業全体ではパート・アルバイトなど
の構成比が最も高く 41.5%、次いで正社員・正職員が 33.8%であり、正社員・正職員よりも
パート・アルバイトなどの人数が多い結果となっている。以下高い順に、個人業主及び無給
家族従業者 13.0%、有給役員 7.3%、臨時雇用者 2.3%となり、他からの派遣従業者が 2.0%
と最も低い。
業態別では、パート・アルバイトなどの割合が最も高い業態は総合スーパーで、およそ9
割にせまっており、コンビニエンスストア(81.1%)、専門スーパー(72.3%)、ドラッグス
トア(58.9%)、その他のスーパー(53.2%)でも高くなっている。一方で、中心店とその他
- 96 -
の小売店及び専門店では、パート・アルバイトなどの割合が低い反面、正社員・正職員と個
人業主及び無給家族従業者の割合が高くなっている。また、百貨店においては、小売業全体
では最も構成比の低い他からの派遣従業者の割合が 57.2%と突出して高くなっている。(図
3−10)
図3−10
業態別就業者の種類別構成比(H19)
100%
他からの派遣従業者
80%
臨時雇用者
60%
パート・アルバイトなど
40%
正社員・正職員
個人業主及び
無給家族従業者
有給役員
20%
その他の小売店
中心店
専門店
その他のスーパー
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
小売業計
0%
従
業
者
正社員・正職員とパート・アルバイトなどの構成比を全国と比較すると、小売業全体では
正社員・正職員の割合が全国と比較して高い(特化係数が高い)のに対し、パート・アルバ
イトなどの割合は全国と比べて低い(特化係数が低い)。業態別にみると、正社員・正職員で
は総合スーパー(0.91)を除く8業態で特化しており、特にその他の小売店(1.62)で高い。
しかし、その反面パート・アルバイトなどでは百貨店(1.15)、総合スーパー(1.04)を除く
7業態で特化係数が低く、特にその他の小売店(0.68)は低くなっている。(図3−11)
図3−11
業態別正社員・正職員およびパート・アルバイトなどの特化係数(H19)
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
正社員・正職員
パート・アルバイトなど
0.2
その他の小売店
中心店
専門店
その他のスーパー
- 97 -
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
小売業計
0.0
パート・アルバイトなどの1日当たりの労働時間をみると、小売業全体では 5.3 時間と全国
より 0.1 時間長くなっている。業態別にみると、百貨店においては全国を 1.2 時間上回る 7.5
時間とほぼフルタイムで働いており、全国よりも就業者数に占めるパート・アルバイトなど
の構成比も高い(特化係数が高い)ことから、労働量(時間×人数)は全国に比べて多いと
いえる。また、総合スーパーにおいても 1 日あたりの労働時間が全国よりも長いことに加え
て、特化係数も高いことから、労働量は全国に比べて多いうえに、就業者に占めるパート・
アルバイトなどの割合が全体の9割近くであることを鑑みると、この業態におけるパート・
アルバイトの占める労働量は極めて大きいといえる。(図3−12)
図3−12
業態別パート・アルバイトなどの1日あたりの労働時間(H19)
時間 8
7.5
6.3
7
6
5.3
新潟県
5.5
5.2
全国
5.8
5.2
5.1
5
5.0
4.3
4.5
4.8
5.4
5.3
5.4 5.3
6.2 6.1
5.9 5.8
4
3
2
1
その他の小売店
中心店
専門店
その他のスーパー
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
エ
小売業計
0
売場面積
(進む大規模化)
最後に売場面積をみると、平成 19 年の売場面積は小売業全体で 344.7 万㎡となり、16 年
の 324.7 万㎡より 6.2%増加している。
業態別の構成比をみると、年間商品販売額や就業者数ではウェイトの高い専門店や中心店
よりも、ここでは専門スーパーの割合が大きい。しかし、16 年と 19 年を比べると、その割
合は年間商品販売額や就業者数と同様に専門店が上昇しているのに対し、中心店と専門スー
パーの割合は下降している。(図3−13)
図3−13
業態別売場面積の割合
2.4
H16
35.5
H19
25.1
31.9
18.6
27.5
17.5
5.4
7.7
7.6
2.9
0.2
7.3
3.3
0.1
2.6
0%
10%
20%
30%
専門スーパー
その他のスーパー
コンビニエンスストア
40%
50%
専門店
総合スーパー
百貨店
- 98 -
60%
70%
80%
中心店
ドラッグストア
その他の小売店
2.4
90%
2.0
100%
平成 16 年調査と売場面積を比較すると、小売業全体では事業所数は減少したものの、1事
業所あたりの売場面積の増加寄与が大きいため、売場面積は増加している。業態別では、そ
の他のスーパーが 52.8%増加し 26.6 万㎡と大幅に伸びたほか、ドラッグストアが 21.6%増
加し 11.3 万㎡、コンビニエンスストアが 18.3%増加し 9.1 万㎡、専門店が 16.2%増加し 94.7
万㎡と伸びている。これらの業態では全て1事業所当たりの売場面積が増加に寄与しており、
また、先にみたように年間商品販売額も伸びていることから、店舗の集約化と大型化が販売
効率を上昇させていることがみてとれる。(図3−14)
図3−14
%
業態別売場面積増減率の前回比寄与度(H16→H19)
80
60
40
20
0
-20
その他の小売店
中心店
1事業所当たりの売場面積
専門店
その他のスーパー
ドラッグストア
コンビニエンス
ストア
事業所数
専門スーパー
総合スーパー
百貨店
小売業計
-40
売場面積
全国と比較してみると、特化係数(本県の各業態別の売場面積の構成比/全国の各業態別
の売場面積の構成比)は専門スーパー及びその他のスーパーで高くなっているが、平成 16
年と比べて売場面積の減少した専門スーパーは 1.37 から 1.19 へ下降したものの、売場面積
が急伸したその他のスーパーでは 1.09 から 1.25 へ上昇している。一方で、百貨店、総合ス
ーパー、コンビニエンスストアは低くなっているが、これらの業態では事業所数における特
化係数の低いことが要因であると考えられる。(図3−15)
図3−15
業態別売場面積の特化係数
百貨店
1.5
その他の小売店
1.0
総合スーパー
0.5
専門スーパー
中心店
0.0
コンビニエンス
ストア
専門店
その他のスーパー
- 99 -
ドラッグストア
H16
H19
(2)コンビニエンスストアの都道府県比較
これまでみてきたように、本県ではコンビニエンスストアが事業所数、年間商品販売額、
就業者数、売場面積の全てで増加しているので、各都道府県比較を行いながら、さらに分析
をすすめる。
< ポイント >
・ 本県は、事業所数、年間商品販売額、就業者数、売場面積の全てで全国平均を下回
るものの、増加率は全国平均を上回っている。特に就業者数と売場面積は、ともに
平成 16 年比 10%以上と急伸している。
・ 本県の全国順位は、事業所数 15 位、年間商品販売額 19 位、就業者数 16 位、売場面
積 14 位であり、また、人口当たりでみた本県の全国順位は、事業所数 27 位、年間
商品販売額 25 位、就業者数 27 位、売場面積 23 位である。
・ 人口あたりの全国順位が実数でみた順位よりも大幅に後退しており、人口規模に比
べて本県のコンビニエンスストアの市場は小さいといえるが、全国を上回る増加率
を鑑みれば、人口規模に見合った潜在的な成長の余地は大きいものと見込まれる。
(全国以上に伸びた事業所数および年間商品販売額)
コンビニエンスストアを都道府県間で比較すると、本県は事業所数 769、年間商品販売額
1,159 億円であり、ともに全国平均よりも低く、都道府県順位は事業所数で 15 位、年間商品
販売額で 19 位となっている。事業所数、年間商品販売額ともに1位は東京都で、2位以降と
大きく差が開いており、次いで神奈川県と続き、大阪府と愛知県がほぼ拮抗しているという
ように大都市が上位を占めている。(図3−16)
また、この図から年間商品販売額は事業所数に比例していることがわかるので、1事業所
あたりの売上高は全国でほぼ一律であるといえる。
図3−16
都道府県別コンビニエンスストアの事業所数
および年間商品販売額(H19)
億円
10,000
東京都
事業所数平均
929事業所
8,000
年
間 6,000
商
品
販
売 4,000
額
神奈川県
愛知県
大阪府
年間商品販売額平均
1,491億円
2,000
新潟県
0
0
1,000
2,000
3,000
事業所数
- 100 -
4,000
5,000
6,000
一方、事業所数と年間商品販売額を平成 16 年調査と比較すると、本県は事業所数 7.3%増、
年間商品販売額 6.7%増と、両者ともに全国以上に伸びており、前回比の都道府県順位は事
業所数で 12 位、年間商品販売額で 11 位となっているが、事業所数、年間商品販売額ともに
本県以上の伸びをみせたのは広島県、兵庫県、高知県、三重県、鹿児島県の5県のみである。
(図3−17)
図3−17
都道府県別コンビニエンスストアの事業所数
および年間商品販売額の前回比(H16→H19)
%
20
年
間
商
品
販
売
額
の
前
回
比
兵庫県
鹿児島県
事業所数の前回比(全国)
2.2%
15
広島県
高知県
10
三重県
新潟県
5
0
年間商品販売額の前回比(全国)
1.2%
-5
-10
-15
-20
-25
-20
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
%
事業所数の前回比
(全国を大きく上回る就業者数の伸び)
就業者数とその前回比をみると、就業者数は 10,163 人と全国平均を下回る 16 位であるが、
前回比は9位(11.5%増)で全国以上に大きく増加している。
就業者数は事業所数が多かった東京都、神奈川県、大阪府が上位に来ており、前回比は事
業所数、年間商品販売額ともに大きく伸びた高知県が最も高く、鳥取県、岐阜県と続いてい
る。(図3−18)
図3−18
および就業者数の前回比(H16→H19)
%
20
都道府県別コンビニエンスストアの就業者数
高知県
鳥取県
15
岐阜県
就
業 10
者
数
5
の
前
回 0
比
就業者数の前回比(全国)
1.2%
新潟県
大阪府
東京都
神奈川県
-5
就業者数平均
13,818人
-10
0
1
2
3
4
5
就業者数
- 101 -
6
7
8
9
万人
コンビニエンスストアにおいて就業者に占める割合の最も大きいパート・アルバイトなど
の比率と1日当たりの労働時間をみると、おおむねパート・アルバイトなどの比率が低い都
道府県がより1日当たりの労働時間が長く、比率が高い都道府県がより1日当たりの労働時
間が短くなる傾向にある。比率は滋賀県、奈良県、埼玉県で高く、1日当たりの労働時間は
青森県、秋田県、沖縄県で長くなっている。本県の比率は 81.1%と全国より低く、1日当た
りの労働時間も 4.3 時間と全国より短くなっていることから、パート・アルバイトなどの労
働量(時間×人数)は全国よりも低いといえる。(図3−19)
図3−19
都道府県別コンビニエンスストアのパート・アルバイト
などの比率および1日当たりの労働時間(H19)
%
90
パート・アルバイトなど
の比率(全国)
83.5%
滋賀県
ー
パ
埼玉県
ト
・ 85
ア
ル
バ
80
イ
ト
な
ど
75
の
比
率
奈良県
沖縄県
青森県
新潟県
秋田県
パート・アルバイト
など1日当たりの労
働時間(全国)
4.5時間
70
3.5
4.0
4.5
5.0
5.5
6.0
6.5
時間
パート・アルバイトなど1日当たりの労働時間
(全国以上に大きく拡大した売場面積)
売場面積とその前回比をみると、売場面積では 9.1 万㎡(14 位)と全国平均を下回ってい
るものの、前回比では全国4位の 18.3%増と大幅に増加している。売場面積は事業所数が多
かった東京都、神奈川県、大阪府などで広く、前回比は島根県、徳島県、三重県で高くなっ
ている。(図3−20)
図3−20
および売場面積の前回比(H16→H19)
%
25
都道府県別コンビニエンスストアの売場面積(H19)
島根県
徳島県
20
三重県
新潟県
売
場 15
面
10
積
の
5
前
回 0
比
-5
売場面積の前回比(全国)
6.4%
大阪府
東京都
神奈川県
売場面積平均
10.7万㎡
-10
0
10
20
30
売場面積
- 102 -
40
50
60
万㎡
(人口当たりでみれば、まだ成長の余地は大きい)
次に人口 10 万人当たりの事業所数、年間商品販売額、就業者数、売場面積をみると、本県
は事業所数が 31.8 事業所(全国 34.2 事業所)、年間商品販売額が 47 億9千万円(同 54 億8
千万円)、就業者数が 420.3 人(同 508.3 人)、売場面積が 3,765 ㎡(同 3,926 ㎡)となり、
全国と比較すると全てにおいて下回っている。全ての指数で全国を上回るのは、北海道、宮
城県、茨城県、栃木県、東京都、山梨県、愛知県の7道都県だけである一方で、全ての指数
で下回るのは本県を含む 23 府県と全国のほぼ半数であり、総じて近畿、中国、四国地方にお
いて低くなっている。また、都道府県間の順位では、本県は事業所数 27 位、年間商品販売額
25 位、就業者数 27 位、売場面積 23 位とそれぞれ中位もしくは中位以下に位置している。こ
れを実数での都道府県順位(事業所数 15 位、年間商品販売額 19 位、就業者数 16 位、売場面
積 14 位)と比較すると、それぞれ大幅に順位に差があり、人口規模に比べて本県のコンビニ
エンスストアの市場は小さいといえるが、これまでみてきた本県の増加率を鑑みれば、人口
規模に見合った潜在的な成長の余地は大きいものと見込まれる。(図3−21)
図3−21
コンビニエンスストアの人口当たり事業所数、年間商品販売額、
就業者数、売場面積売場面積(全国=100 とした指数)
150
事業所数
就業者数
年間商品販売額
売場面積
100
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
鹿児島
沖縄
岐阜
茨城
秋田
長野
愛知
宮城
山梨
福島
岩手
福井
静岡
青森
石川
山形
北海道
50
150
100
50
150
100
宮崎
大分
- 103 -
熊本
資料:経済産業省「商業統計調査」
、総務省統計局「人口推計」
長崎
佐賀
福岡
高知
愛媛
香川
徳島
山口
広島
岡山
50
付表1 立地環境特性の区分及び定義
特性番号及び区分
商業集積地区細分
定 義
主に都市計画法第8条に定める「用途地域」のうち、商業地域及び近隣商
業地域であって、商店街を形成している地区をいう。
概ね一つの商店街を一つの商業集積地区とする。一つの商店街とは、小売
10 商 業 集 積 地 区
店、飲食店及びサービス業を営む事業所が近接して30店舗以上あるものをい
う。また、「一つの商店街」の定義に該当するショッピングセンターや多事
業所ビル(駅ビル、寄合百貨店等)は、原則として一つの商業集積地区とす
る。
11 駅 周 辺 型 JRや私鉄などの駅周辺に立地する商業集積地区をいう。ただし、原則とし
商 業 集 積 地 区 て地下鉄や路面電車の駅周辺に立地する地域は除く。
うち、駅改札
内 事 業 所
12 市 街 地 型 都市の中心部(駅周辺を除く)にある繁華街やオフィス街に立地する商業
商 業 集 積 地 区 集積地区をいう。
13 住 宅 地 背 景 型 住宅地又は住宅団地を後背地として、主にそれらに居住する人々が消費者
商 業 集 積 地 区 である商業集積地区をいう。
14 ロ ー ト ゙ サ イ ト ゙ 型 国道あるいはこれに準ずる主要道路の沿線を中心に立地している商業集積
商 業 集 積 地 区 地区をいう(都市の中心部にあるものを除く)。
上記「駅周辺型商業集積地区」∼「ロードサイド型商業集積地区」までの区分
15 そ の 他 の
に特性付けされない商業集積地区をいい、観光地や神社・仏閣周辺などにあ
商 業 集 積 地 区
る商店街なども含まれる。
主に都市計画法第8条に定める「用途地域」のうち、商業地域及び近隣商
20 オフィス街地区
業地域であって、上記「10商業集積地区」の対象とならない地区をいう。
主に都市計画法第8条に定める「用途地域」のうち、第一種・第二種低層
30 住 宅 地 区
住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地
域及び準住居地域をいう。
主に都市計画法第8条に定める「用途地域」のうち、工業専用地域、準工
40 工 業 地 区
業地域及び工業地域をいう。
50 そ の 他 地 区
都市計画法第7条に定める市街化調整区域及び上記「10商業集積地区」
うち、有料道
∼「40工業地区」までの区分に特性付けされない地域をいう。
路 内 事 業 所
(注)都市計画法の地域、地区と実態が異なる場合(住宅地区であっても住宅がほとんど建っていな
い場合など)、また、都市計画法で指定されていない地域、地区においても、その地域・地区の実情
に合わせて特性付けをしている場合がある。
- 104 -
付表2 大規模小売店舗立地法 法第5条第1項(新設)届出の概要(H16.4∼H20.3)
市町村名
大規模小売店舗名
小売業者名
届出日
新潟市 スーパーセンターウオロク新津店
ウオロク、外1その他未定
H16.7.14
(仮称)白根商業集積
ひらせいホームセンター、三喜、外4者
H16.9.29
亀田三條岡ショッピングセンター
ムラキ不動産商会、外未定3者
H16.10.28
SUPER CENTER PLANT-5横越店
PLANT
H17.1.17
(仮称)横越ショッピングセンター
トップカルチャー、星光堂薬局
H17.4.19
(仮称)新津程島ショッピングセンター
コナカ、6
H17.5.13
フレスポ新潟東
オーシャンシステム、アイビークルツール、 H17.9.14
ファッションセンターしまむら亀田店
しまむら
H17.12.7
(仮称)ドラッグマックス大学前店
マックス
H18.3.31
(仮称)新潟南(亀田)ショッピングセンター
イオン、ほか未定
H18.10.31
(仮称)赤道ショッピングセンター
原信、しまむら、6
H19.3.15
ヤマダ電機テックランド新潟錦町店
ヤマダ電機
H19.3.15
ひらせいホームセンター坂井店
ひらせいホームセンター、梨本薬局
H19.3.19
(仮称)黒埼ショッピングセンターパルスB街区
コメリ、藤井繊維
H19.8.24
ドラッグマックス近江店
マックス
H19.10.9
クスリのアオキ空港通り店
クスリのアオキ
H19.11.9
カワチ薬品青山店
カワチ薬品
H19.12.21
(仮称)マリモタウン新潟
原信、ハードオフ、1
H19.12.26
アメニティ・オアシス亀田緑町店
アベイル、メガネトップ
H20.2.5
長岡市 原信川崎ショッピングセンター
原信、星光堂薬局、他外未定
H16.12.24
アピタ長岡店
ユニー、他外未定
H18.5.11
(仮称)長岡マーケットモール(A)
新潟ジョーシン、大創産業、シューマート H19.3.29
(仮称)シネマコンプレックス長岡
イルムスジャパン、ワールド、12
H19.3.29
三条市 (仮称)マルイ本成寺店
マルイ
H16.8.19
(仮称)いとう屋
ケイアイ商事
H16.8.20
クスリのアオキ三条北店
クスリのアオキ
H18.2.8
ドラッグストアウエルシア薬局三条店
ウエルシア関東(株)
H18.4.17
柏崎市 (仮称)ピットワン柏崎店
新潟ジョーシン
H17.3.10
柏崎ショッピングストリートグリーングリーン(区画B) 西松屋チェーン、はるやま商事
H17.9.14
クスリのアオキ柏崎中央店
クスリのアオキ
H17.11.18
ヤマダ電機テックランド柏崎店
ヤマダ電機
H19.1.30
新発田市 (仮称)イオン新発田ショッピングセンター
イオン 他外未定
H16.7.2
パワー新発田店
コメリ
H19.7.30
新津市 スーパーセンターウオロク新津店
ウオロク
他外1その他未定
H16.7.14
小千谷市 (仮称)原信マーケットシティ小千谷
原信、大創産業、他4者うち1者未定
H18.6.14
十日町市 ホームセンタームサシ十日町店
宮元屋ムサシ
H16.7.30
ドラッグマックス十日町店
ドラッグマックス、MSコミュニケーションズ H18.6.12
見附市 原信マーケットシティ見附
原信、星光堂薬局、ほか2者
H19.1.30
燕市
ひらせいホームセンター吉田店
ひらせいホームセンター
H19.6.11
チャレンジャー燕三条店
オーシャンシステム
H20.3.31
チャレンジャー燕三条店テナント棟
オーシャンシステム
H20.3.31
新井市 原信新美守店
原信 他外未定
H16.9.1
白根市 (仮称)白根商業集積
ひらせいホームセンター 三喜 他外4者
H16.9.29
上越市 (仮称)原信西城町店
原信 他外未定
H16.8.20
(仮称)オフィスアルカディアショッピングセンター(A街
イエローハット 高崎戸田書店 他外2者
H16.10.4
コジマ電機
H16.10.4
(仮称)オフィスアルカディアショッピングセンター(B街
クスリのアオキ藤巻店
クスリのアオキ
H17.10.31
クスリのアオキ高田東店
クスリのアオキ
H18.1.13
ファッションモール上越店
アベイル、しまむら
H18.2.28
クスリのアオキ高田西店
クスリのアオキ
H19.1.31
バロー上越モール
バロー、北越ケーズ、他未定
H19.8.15
セカンドストリート上越店
フォー・ユー
H19.10.25
(仮称)イチコ南本町店・アメリカンドラッグ南本町店 一小イチコ、モリキ、未定
H19.11.30
(仮称)ナルス国府店
ナルス
H20.2.21
コンパスタウン新発田舟入
ユニクロ、チヨダ
H20.2.22
亀田町 亀田三條岡ショッピングセンター
キューピッド 他外未定3者
H16.10.28
塩沢町 塩沢ファッションモール
しまむら、アベイル
H17.2.23
南塩沼市 原信新塩沢店
原信、他外未定
H18.1.20
佐渡市 ひらせいホームセンター佐渡店
ひらせいホームセンター
H17.6.24
蔦谷書店佐渡佐和田店
トップカルチャー
H17.6.30
ジョーシン電機佐渡店
新潟ジョーシン、ハードオフコーポレーシ H18.2.17
佐渡ショッピングセンター
西松屋チェーン、ハニーズ、チヨダ
H19.3.2
糸魚川市 奴奈川ショッピングセンター
H17.7.19
サンエー能生店・コメリハードアンドグリーン能生店
サンエー、コメリ
H18.11.28
資料:経済産業省ホームページ「大店立地法届出の概要表」
- 105 -
新設する 店舗面積の
合計(㎡)
日
H17.3.15
14,537
H17.5.30
9,926
H17.6.30
3,556
H17.9.18
18,293
H17.12.20
3,449
H18.1.14
4,460
H18.5.15
6,164
H18.8.8
1,268
H18.12.1
1,332
H19.7.1
41,699
H19.11.16
6,889
H19.11.16
6,130
H19.11.20
1,200
H20.4.25
1,684
H20.6.10
1,087
H20.7.10
1,375
H20.8.22
1,268
H20.8.27
3,574
H20.10.6
1,152
H17.8.25
3,331
H19.4.6
27,221
H19.10.20
5,268
H19.11.30
2,163
H17.4.20
1,295
H17.4.21
1,738
H18.10.9
1,350
H18.12.20
1,217
H17.11.11
1,817
H18.5.15
1,526
H18.7.19
1,353
H19.9.30
2,003
H17.3.3
30,633
H20.3.30
16,030
H17.3.15
14,537
H19.2.15
5,263
H17.4.1
14,023
H19.2.13
1,182
H19.9.30
3,785
H20.2.12
2,092
H20.12.1
2,354
H20.12.1
2,547
H17.5.2
1,507
H17.5.30
9,926
H17.4.21
1,536
H17.6.6
5,067
H17.6.6
2,731
H18.7.1
1,333
H18.9.14
1,369
H18.10.28
3,025
H19.10.1
1,766
H20.4.16
16,164
H20.6.26
1,408
H20.7.31
2,566
H20.11.14
2,213
H20.10.23
1,310
H17.6.30
3,556
H17.10.24
3,217
H18.9.30
1,727
H18.2.25
4,486
H18.3.1
2,265
H18.10.18
2,646
H19.11.3
1,494
H18.3.30
3,928
H19.8.1
2,371
付表3 業態分類表
区分
セルフ方
式
(注1)
取扱商品(注2)
売場面積
1.百貨店
×
3000㎡以上(都の特別
区及び政令指定都市は
6000㎡以上)
3000㎡未満(都の特別
区及び政令指定都市は
6000㎡未満)
○
3000㎡以上(都の特別
区及び政令指定都市は
6000㎡以上)
3000㎡未満(都の特別
区及び政令指定都市は
6000㎡未満)
1大型百貨店
2その他の百貨店
2.総合スーパー
1大型総合スーパー
2中型総合スーパー
営業
時間
備考
「1百貨店」及び「2総合スー
パー」は、産業分類「551百貨
店、総合スーパー」に格付けさ
れた事業所である。
「551 百貨店、総合スーパー」
とは、衣、食、住にわたる各種
商品を小売りし、そのいずれも
小売販売額の10%以上70%未満
の範囲内にある事業所で、従業
者が50人以上の事業所をいう。
3.専門スーパー
1衣料品スーパー
衣が70%以上
2食料品スーパー
食が70%以上
3住関連スーパー
○
250㎡以上
住が70%以上
住関連スーパーのうち
5991+5992+6022が0%を超え
70%未満
飲食料品を扱っていること 30㎡以上250㎡未満
うちホームセンター
4.コンビニエンスストア
○
うち終日営業店
5.ドラッグストア
6.その他のスーパー
うち各種商品取扱店(注3)
○
14時間 産業分類「5791 コンビニエン
以上
スストア(飲食料品を中心とす
終日 るものに限る)」以外も含む。
営業
産業分類「601」に格付けさ
れた事業所であって6011を
扱っていること
2、3、4、5以外のセルフ店
○
7.専門店
1衣料品専門店
2食料品専門店
×
3住関連専門店
561,562,563,564,
5691,5692,5699の
いずれかが90%以上
572,573,574,575,576,
577,5792,5793,5794,
5795,5796,5797,5799
のいずれかが90%以上
5811,5812,5813,5814,
582,591,592,599,601,
602,603,604,605,606,
607,6091,6092,6093,
6094,6095,6096,6097,
6099のいずれかが90%以上
7に該当する小売店を除く。
8.中心店
衣が50%以上
1衣料品中心店
2食料品中心店
×
食が50%以上
住が50%以上
3住関連中心店
9.その他の小売店
うち各種商品取扱店(注3)
×
1、7、8以外の
非セルフ店
(注1)「セルフ方式」とは、売場面積の50%以上について、セルフサービス方式を採用している事業所をいう。
(注2)「取扱商品」の3桁及び4桁の番号は、日本標準産業分類の分類番号に準拠している。また、「衣」、「食」、「住」とは、
商品分類番号の上位2桁で衣(56)、食(57)、住(58∼60)に分類して集計したものをいう。
(注3)「各種商品取扱店」とは「559その他の各種商品小売業」に格付けされ、かつ、コンビニエンスストアの定義に該当しない
事業所であって、「6その他のスーパー」はセルフサービス方式を採用している事業所、「9その他の小売店」はセルフサービ
ス方式を採用していない事業所をいう。
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付表4 就業者の種類および定義
種類
定義
就業者
従業者
個人業主
個人経営の事業主でその事業所の実際の業務に従事している者
無給家族従業者
個人業主の家族で賃金・給与を受けず、ふだん事業所の仕事を手
伝っている者
有給役員
法人、団体の役員(常勤、非常勤を問わない)で給与を受けてい
る者
常用雇用者
① 期間を定めずに雇用されている者
正社員・正職員
パート・アルバイト ② 1か月を超える期間を定めて雇用されている者
など
③ 平成19年の4月、5月のそれぞれの月に18日以上雇用された者
臨時雇用者
常用雇用者以外の雇用者で1か月以内の期間を定めて雇用されて
いる者や日々雇用されている者
他からの派遣従業者
別経営の事業所から派遣されている者又は下請として別経営の事
業所から来て業務に従事している者
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