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第162回 定時株主総会招集ご通知添付書類(事業報告)

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第162回 定時株主総会招集ご通知添付書類(事業報告)
目次
第162回定時株主総会招集ご通知添付書類
事業報告
連結計算書類
2
32
連結貸借対照表
32
連結損益計算書
33
連結株主資本等変動計算書
34
連結注記表
35
計算書類
44
貸借対照表
44
損益計算書
45
株主資本等変動計算書
46
個別注記表
47
連結計算書類に係る会計監査人の監査報告書 謄本
52
監査役会の監査報告書 謄本
54
計算書類に係る会計監査人の監査報告書 謄本
53
ご参考
連結貸借対照表 前期比較表
(要旨)
56
連結損益計算書 前期比較表
(要旨)
57
貸借対照表 前期比較表
(要旨)
58
損益計算書 前期比較表
(要旨)
59
所有者別株式分布状況
60
事業報告
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
Ⅰ 企業集団の現況に関する事項
1 .事業の経過および成果
平成22年度の日本経済は、前年度に引き続き厳しい雇用・所得環境が続く中、緩やかな回復傾向に
ありました。しかし、平成23年3月に発生した未曾有の東日本大震災とそれに続く福島第一原子力発
電所事故や電力不足の影響から、
企業活動や消費マインドの低迷が懸念されています。
広告業界では、平成22年
(暦年)の
「日本の広告費」
(当社調べ)が5兆8,427億円(前年比1.3%減)と
なり、
3年連続での減少となりました。
「テレビ広告費」
(同1.1%増)がやや増加したものの「マス四媒
体広告費」
(同1.9%減)が6年連続して前年を下回り、
「プロモーションメディア広告費」
(同4.4%減)
も3年連続で減少しました。一方、ネット連動型キャンペーンの増加などで「インターネット広告費」
(同9.6%増)が、デジタルテレビの好調な普及の影響などで「衛星メディア関連広告費」
(同10.6%
増)が、
大幅な増加となりました。
このような市場環境の下、当連結会計年度
(平成22年4月1日から平成23年3月31日まで、以下「当
期」)は、クライアント各社が広告支出を控えるなど、昨年度に続き厳しい経営環境が続きました。当
企業集団
(以下
「当社グループ」
)は、平成21年7月に策定した中期経営計画「Dentsu Innovation
2013」に基づいて様々な具体的施策を実施してまいりました。
「2010FIFAワールドカップTM 南
アフリカ大会」
(平成22年6月から7月)などを足がかりに多面的にビジネスを展開するとともに、当
社グループの総力を結集して統合的なコミュニケーション・デザインによるソリューションを提供
するなど積極的な営業活動を展開し、
以下の結果となりました。
当期の業績は、売上高が1兆8,334億49百万円
(前連結会計年度(以下「前期」)比9.2%増)、売上総
利益は3,176億96百万円
(同7.2%増)
、営業利益は509億37百万円(同36.5%増)、経常利益は541億
66百万円
(同20.9%増)となりました。なお、特別損失として、のれん償却額および投資有価証券評価
損等を計上したことにより、
当期純利益は216億35百万円(同30.5%減)となりました。
( 1 )報告セグメントの売上高実績
①広告業
広告業の外部顧客向け売上高は、
1兆7,723億31百万円となりました。
なお、当社単体および当セグメントにおける国内主要連結対象会社の概況は、以下のとお
りです。
株式会社電通
売 上 高 が1兆3,967億98百 万 円
(前 期 比6.2% 増)、売 上 総 利 益 は1,931億29百 万 円(同
4.1%増)、営業利益は337億99百万円
(同28.4%増)、経常利益は403億12百万円(同19.6%
増)となりました。なお、関係会社株式評価損および投資有価証券評価損などにより、当期純
利益は174億71百万円
(同35.4%減)
となりました。
なお、
売上高の概況を
「
(3)
当社の売上高の概況」に記載しております。
株式会社電通テック
広告・プロモーション市場の低迷に加え、年度末に発生した東日本大震災の影響など厳し
い事業環境下において、営業力並びに収益体質の強化をはじめとする施策により、売上高拡
大や利益確保を図り、全社あげて業績の向上に努めた結果、売上高1,387億80百万円(前期
比6.8%増)
、営業利益3億34百万円
(前期は6億10百万円の営業損失)、経常利益11億31百万
円
(前期は21百万円の経常損失)
、
当期純利益8億57百万円
(前期比264.4%増)
となりました。
株式会社サイバー・コミュニケーションズ
同社の業績は、インターネット広告市場の伸長を背景に、売上高は618億24百万円(前期
比13.2%増)でした。営業強化施策により人件費およびその他販管費は増加したものの、利
益率の高い商品の構成比が高まったことにより収益が上回ったことから、営業利益は10億
93百万円
(同65.6%増)、経常利益は11億53百万円(同64.7%増)と増益となりました。当期
純利益は、特別損失として、同社と子会社の経営統合に伴う合併差損処理や各種資産償却等
を実施したことから、
1億70百万円
(同 46.1%減)となりました。
②情報サービス業
情報サービス業の外部顧客向け売上高は、500億88百万円となりました。
なお、当セグメントでの主要連結対象会社である株式会社電通国際情報サービスの概況
は、
以下のとおりです。
株式会社電通国際情報サービス
同社は、情報システム構築などのITソリューションを主要な事業内容としております。企
業のIT投資は、円高への懸念等から製造業においては本格的な回復には至りませんでした。
この結果、同社の連結業績につきましては、売上高は602億32百万円(前期比1.5%減)にと
どまったものの、原価・経費の抑制に努めたことで、営業利益21億97百万円(前期は営業損
失2億95百万円)
、経常利益23億50百万円
(前期は経常損失2億38百万円)と大幅増益となり
ました。
一方、
人員削減等の合理化施策関連費用を特別損失に計上したこと等により、当期純
損失は1億32百万円
(前期は当期純損失1億37百万円)とほぼ前期並みとなりました。
③その他の事業
広告業および情報サービス業以外の外部顧客向け売上高は、
110億28百万円となりまし
た。
( 2 )所在地別セグメントの売上高実績
①日本
外部顧客向け売上高は、
1兆6,295億82百万円となりました。
②海外
外部顧客向け売上高は、
2,038億66百万円となりました。
( 3 )当社の売上高の概況
①業種別売上高
業種区分
売上高
構成比
前事業年度比増減
百万円
%
%
情報・通信
199,304
14.3
16.7
飲料・嗜好品
152,202
10.9
1.2
化粧品・トイレタリー
117,301
8.4
14.7
金融・保険
93,961
6.7
14.1
食品
84,823
6.1
△5.4
家電・AV機器
83,288
6.0
6.4
薬品・医療用品
72,589
5.2
5.5
流通・小売業
71,807
5.1
11.8
外食・各種サービス
70,393
5.0
△0.3
自動車・関連品
69,188
5.0
△7.5
官公庁・団体
65,466
4.7
19.3
趣味・スポーツ用品
62,030
4.4
△12.2
交通・レジャー
55,542
4.0
2.8
不動産・住宅設備
38,265
2.7
4.2
ファッション・アクセサリー
その他
計
37,395
2.7
22.9
123,238
8.8
6.2
1,396,798
100.0
6.2
当社売上高に占める割合の大きい上位15業種では、
「情報・通信」
(前事業年度比16.7%
増)、
「化粧品・トイレタリー」
(同14.7%増)「
、金融・保険」
(同14.1%増)などで売上高が大き
く増加しました。一方、
「趣味・スポーツ用品」
(同12.2%減)、
「自動車・関連品」
(同7.5%減)な
どが厳しい状況となりました。
②業務区分別売上高
業務区分
売上高
構成比
前事業年度比増減
百万円
%
%
新聞
119,643
8.6
△2.1
雑誌
39,159
2.8
△9.8
ラジオ
18,580
1.3
△4.4
658,056
47.1
5.1
(テレビタイム)
(285,668)
(20.5)
(△1.3)
(テレビスポット)
(372,387)
(26.7)
(10.6)
テレビ計
インタラクティブメディア
45,392
3.2
31.2
OOHメディア
43,911
3.1
11.9
クリエーティブ
178,959
12.8
8.5
マーケティング/プロモーション
181,381
13.0
8.5
コンテンツサービス
89,721
6.4
18.8
その他
21,992
1.6
△0.9
1,396,798
100.0
6.2
計
(注)主要な業務区分の内容は「6.主要な事業内容(2)当社」に記載のとおりです。
マス四媒体の売上高は、テレビスポットが前事業年度を上回った結果、合計で前事業年度
比3.0%増の8,354億39百万円となりました。マス四媒体以外の売上高は、インタラクティ
ブメディアが高い伸びを示したほか、クリエーティブやマーケティング/プロモーションな
ども増加し、合計で前事業年度比11.4%増の5,613億58百万円となりました。これにより、
マス四媒体以外の売上高構成比は40.2%と前事業年度から1.9ポイント増加しました。
業務区分別の売上高の主な内訳は、
以下のとおりです。
ⅰ 新聞
「金融・保険」
(前事業年度比30.9%増)などは大幅に伸びましたが、
「外食・各種サービス」
(同26.2%減)、
「飲料・嗜好品」
(同23.2%減)などの減少した業種も多く、前事業年度を下回
りました。
ⅱ 雑誌
「情報・通信」
(前事業年度比28.4%減)、
「飲料・嗜好品」
(同24.5%減)、
「官公庁・団体」
(同
22.6%減)など大幅に減少し、前事業年度を下回る結果となりました。全体的に低調な中、前
事業年度に大幅に減少した
「ファッション・アクセサリー」
(同0.3%増)などが下げ止まりま
した。
ⅲ ラジオ
「外食・各種サービス」
(前事業年度比17.2%増)や「家電・AV機器」
(同8.0%増)などは伸長
しました。
「自動車・関連品」
(同0.4%増)などは回復傾向にありましたが、
「趣味・スポーツ用
品」
(同53.7%減)や
「精密機器・事務用品」
(同34.2%減)などの減少が影響し、前事業年度を
割り込みました。
ⅳ テレビ
テレビタイムは前事業年度を下回りましたが(前事業年度比1.3%減)、テレビスポットは
大幅に増加
(同10.6%増)
となり、
テレビ計では前事業年度を上回りました。
《テレビタイム》
「交通・レジャー」
(前事業年度比21.5%増)、
「教育・医療サービス・宗教」
(同19.4%増)など
が拡大しましたが、
「官公庁・団体」
(同20.7%減)、
「情報・通信」
(同13.4%減)などが減少し、
前事業年度を少し下回りました。
《テレビスポット》
「趣味・スポーツ用品」
(前事業年度比21.5%減)などは落ち込みましたが、
「情報・通信」
(同
43.2%増)、
「ファッション・アクセサリー」
(同35.8%増)などが大幅に伸びたことにより、前
事業年度を上回る結果となりました。
ⅴ インタラクティブメディア
「化粧品・トイレタリー」
(前事業年度比150.9%増)、
「流通・小売業」
(同84.2%増)などが大
幅伸長し、全体では前事業年度比31.2%増となり、前事業年度を大きく上回る結果となりま
した。
ⅵ OOHメディア
「流通・小売業」
(前事業年度比91.7%増)などが大きく伸び、
「自動車・関連品」
(同45.4%
減)
「金融・保険」
、
(同34.6%減)
などの減少を補うことができ、前事業年度を上回りました。
ⅶ クリエーティブ
「フ ァッシ ョン・ア ク セ サ リ ー」
(前 事 業 年 度 比50.5% 増)、
「化 粧 品・ト イ レ タ リ ー」
(同
29.1%増)、
「情報・通信」
(同20.7%増)などの伸長で、
「出版」
(同37.7%減)、
「趣味・スポーツ
用品」
(同20.6%減)
などの減少をおさえ、
前事業年度を上回る結果となりました。
ⅷ マーケティング/プロモーション
「官公庁・団体」
(前事業年度比63.1%増)「
、ファッション・アクセサリー」
(同24.5%増)な
どが大幅に伸長し、
「自動車・関連品」
(同26.5%減)や「不動産・住宅設備」
(同20.8%減)など
の減少をカバーし、
前事業年度実績を上回りました。
ⅸ コンテンツサービス
「流通・小売業」
(前事業年度比34.1%増)、
「飲料・嗜好品」
(同17.2%増)、
「官公庁・団体」
(同
9.5%増)などで大幅に伸び、
「趣味・スポーツ用品」
(同42.1%減)、
「金融・保険」
(同17.1%減)
などの減少を補い、
前事業年度実績を大幅に上回りました。
③営業所別売上高
営業所別売上高は、
以下のとおりです。
営業所
売上高
構成比
前事業年度比増減
百万円
%
%
1,149,202
82.3
6.8
関西支社
212,971
15.2
4.6
中部支社
34,624
2.5
△2.3
1,396,798
100.0
6.2
本社
計
2 .対処すべき課題
平成23年3月に発生した東日本大震災は、企業のコミュニケーション活動の抑制や消費マインド
の落ち込みを招き、
国内広告市場に対してもマイナスのインパクトを与えています。加えて、生産・流
通をはじめとする各企業のサプライチェーンの一部も甚大な被害を受けており、経済活動に対する
影響の長期化に加えて、
当社グループのクライアントが直面する課題についても、一層の複雑化が想
定されています。このような厳しい事業環境の中、当社グループが中期経営計画の達成、更には長期
的視野で持続的な成長を目指すには、
既存方針の十全な遂行に加えて、顧客の成長に貢献する最良の
パートナーたる地位を確立することが重要であると考えています。
一方で、
当社グループを取り巻くビジネス環境は、ますます大きく変わろうとしています。例えば、
今後次世代のデジタル・デバイスが数多く誕生し、
メディア環境は大きく変化していくと予想されま
す。マスメディアとデジタルメディア、通信と放送の融合が進み、業界各社は大きく変貌するでしょ
う。そして、海外では中国やインドが経済大国としての地位を確固たるものとし、それらに続く新興
国が世界市場で経済成長を競い合うことが予想されます。また、消費のためのコミュニケーションに
加え、
社会性のある
「ソーシャル・コミュニケーション」の領域もますます重要な役割を担うようにな
っていくと思います。このような変化をとらえながら、今後の当社グループの経営は、世界各地に存
在している優れた才能を有機的に結び付けた組織づくりを進めていく必要がありますし、多様性を
尊重し、
異なるものをグローバル規模で繋げて、
新しい価値を創り出していくことが求められていま
す。
海外市場においては、
メガ・エージェンシーと伍していくために、変化を生み出し続け、常に新しい
驚きを市場とクライアントに提供し続けなければならないと考えます。そのために、当社グループな
らではのクリエーティビティと最新のテクノロジーを生かしたソリューションを提供し、世界各地
で「Good Innovation.」
の大きなうねりを起こしていきます。
当社グループは、自らを進化させ継続的に成長し、企業価値を高めて社会に貢献すべく、不断の改
革を続けてまいります。
当社グループでは、
以上のようなグループ企業理念と中期経営計画のもと、グループの総力を挙げ
て新たな時代に相応しい積極果敢な活動と事業構造改革に取り組み、平成26年3月期末までに以下
の経営目標を達成することを目指しております。しかしながら、今回の東日本大震災の影響により、
当社グループを取り巻く環境が大きく変化することが想定されます。現時点ではその影響を明確に
予想することは困難ですが、
今後の状況によっては、経営目標についても再検証する必要が生じる可
能性があります。
■連結営業利益 700億円
■オペレーティング・マージン 20%以上
(オペレーティング・マージン=営業利益÷売上総利益×100)
■ROE 8%
( 1 )デジタル領域
当社グループでは、クライアントのデジタル・マーケティング課題にワンストップで対応す
る体制整備を進めており、平成22年1月に設立したデジタル関連部門を統合したデジタル・ビ
ジネス局
(以下、
DB局)と、デジタル関連会社の事業を統括する㈱電通デジタル・ホールディン
グス
(以下、
DDH)が有機的に機能しつつあります。さらに、当社グループのデジタル事業の成
長加速を目指して、両社で最大100億円を出資する「電通デジタル投資事業有限責任組合(電通
デジタル・ファンド)
」を組成しました。今後も、DDHとDB局は常に連携しながら、ひとつのデ
ジタル・エージェンシーのように機能していきます。そしてグループ全体の統合的デジタル戦
略を迅速に立案・実施し、テクノロジー等の事業環境変化および広告主ニーズの高度化に即応
(注)モバ
してまいります。新しい取り組みとして、当社はApple社と、Apple社のiAd(アイアド)
イル広告ネットワークを平成23年中に日本で展開するためのパートナーシップを締結いたし
ました。また、グローバルでソーシャルメディアを牽引しているFacebook社とアライアンス
契約を結びました。これらの提携は、当社のデジタル領域での存在価値をより一層強化するも
のであります。
(注)
iAdは平成22年7月に米国で立ち上がり、多くのiPhone、iPod touchユーザーに到達できる広告手法のことです。
( 2 )グローバル領域
BRICsなどの成長市場を中心に、日系クライアントに加えて、グローバルクライアント、ロー
カルクライアントの獲得のためにマネジメントの現地化などを図って、各地の実情に応じた営
業基盤の安定と競争力の強化を推進いたします。
平成22年10月には、グローバル戦略を加速し欧米事業の強化・拡充を図るため、新たな組織
として
「電通ネットワーク・ウエスト
(以下、
DNW)
」を発足させ、経営や投資判断、執行の権限委
譲を行いました。米国では電通マクギャリー・ボウエンが新たなアカウントを取り込み、
同じ米
国グループ会社の360i
(スリーシックスティーアイ)
とともに米国アドエージ誌などにおいて2
年連続で高い評価を得ました。
また、
デジタル領域強化のためにデジタル・クリエーティブに強
い米国ファーストボーン社を買収し、ワンストップのサービス体制を整えました。南米ブラジ
ルでは現地のトップ・エグゼクティブを招聘し拠点体制を強化しローカル化を促進していま
す。
中国では北京電通廣告有限公司や100%子会社化した電衆数碼
(北京)廣告有限公司が順調
に業績を伸ばしていますが、
さらにこれを維持・拡大するよう努めています。
ロシアでは更なる
事業拡大のために新営業拠点として
「電通ニューアイディアズ」
を設立し、
インドでは昨今の広
告市場の重要性に鑑み合弁主要3社を100%子会社化し、サービスの独自性をより一層高める
とともに、スポーツやデジタル等の広告事業周辺領域への事業展開も積極的に進めています。
一方、
電通本社内にもグローバルなソリューション能力の向上・強化を目的に、
「グローバル・ソ
リューション・センター」
を設置するなど、
DNWのみならず、
アジア・中国等の拠点も含め、全世
界のネットワークを構築し互いに連携し合える仕組みづくりやノウハウ等の共有化を図り、
ク
ライアントサービスの更なる向上を図ってまいります。
( 3 )プラットフォームビジネス
情報流通やコミュニケーションがダイナミックに変化する時代において、
様々な顧客接点の
中で、新しいプラットフォームやメソッド・ツールを開発し、生活者情報の分析を収益に結び付
けていく必要があります。今後も、デジタルコンテンツ流通、マーケティング・インテリジェン
ス、
スマートグリッドの3つのビジネスの方向性の中で様々なキープレイヤーとの連携を図りな
がら、
それぞれが提供する価値を結びつけ、
より大きな付加価値の創造を目指してまいります。
( 4 )ソリューション領域
クライアントの経営・事業課題からコミュニケーション活動の実施に至るまで、グループの
専門性や連携をさらに強めながら、マスメディア、デジタル関連サービス、プロモーション、ク
リエーティブ、
コンサルティングなど、
多様なニーズに応じたソリューション力の強化を進めて
おります。
また、㈱電通国際情報サービスと世界中でクラウド・サービスを提供する米国セール
スフォース・ドットコムの日本法人である㈱セールスフォース・ドットコムとの業務提携契約を
機に、
ITソリューションを活用した統合マーケティング・サービスを提供する戦略プロジェクト
「ITソリューション・タスクフォース」
を当社グループ内に立ち上げました。
10
( 5 )人材育成
グループ全体での経営力の強化とソリューション力の向上に向けて、5年間で約700名のリ
ーダー人材を育成する
「電通マネジメント・インスティテュート」と「電通マネジメント塾」を、
平成22年4月から設置いたしました。加えて、高度化・複雑化するクライアントの経営・事業課
題に対し、上流から下流までの全てのビジネスプロセスにおいて、新たな戦略性とクリエーテ
ィビティによる、統合的なソリューションを提供できるリーダー人材100名(5年間)を育成す
るために、平成23年4月には、新しい人材育成プログラム「New School」を社内に設置いたし
ました。
デジタルやグローバルの専門人材の育成、既存研修の強化・拡充および役職に応じた短
期研修プログラムをより一層充実させることで、当社グループの競争力を強化していく一助と
してまいります。
( 6 )コストコントロール
当社グループの事業構造の変化に応じて利益管理体制を強化し、収益機会の最大化を目指し
てまいります。
具体的には、
当社の間接部門を中心に業務体制の見直しを進めることに加えて、
グループ全体で業務の効率化・スリム化の推進を図りつつ、要員の再配置などを行い、グループ
内での機能重複等を見直して、
生産性を高めてまいります。
今後も、引き続き売上原価の見直しや営業費の削減を推し進め、グループ全体でのコストコ
ントロールを行い、
収益構造を変革してまいります。
( 7 )CSRへの取り組み
当社グループは、責任ある企業市民の一員として、法令順守・環境保全・社会貢献・人権擁護・
労働安全衛生など幅広い側面において、
持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えてお
ります。
その責務を果たしていくことによって、社会からの信頼も得られ、当社グループの事業
も持続可能なものになっていくと考えます。社会貢献活動では、平成17年から小学生のための
コミュニケーション力育成プログラム
「広告小学校」を展開しています。平成22年度までに全
国51校で実施、平成23年3月には
「広告小学校」の内容や特徴・成果をまとめた本を出版し、広
く一般の方々に活動を紹介しています。また、平成16年からNPOの方々とともにNPOの広報
力向上を目的に
「伝えるコツ」
プロジェクトに取り組んでまいりました。
当社グループは、東日本大震災からの復興に向け、様々な側面から最大限の努力を続けてま
いります。
11
3 .財産および損益の状況の推移
( 1 )当社グループの財産および損益の状況の推移
第159期
第160期
区分
平成19年度 平成20年度
売上高
(百万円)
2,057,554
1,887,170
第161期
第162期
平成21年度
1,678,618
平成22年度
1,833,449
(当期)
経常利益
(百万円)
67,993
53,363
44,790
54,166
当期純利益(△は損失)
(百万円)
36,246
△20,453
31,130
21,635
1株当たり当期純利益(△は損失)
(円)
13,202.77
△79.61
125.03
86.84
純資産
(百万円)
590,861
473,149
505,556
512,141
総資産
(百万円)
1,251,912
1,092,543
1,118,236
1,133,300
(注)
1.「1株当たり当期純利益(△は損失)」は期中平均株式数に基づき算出しております。
2.平成21年1月4日付をもって、普通株式1株を100株に分割いたしました。
なお、第160期の1株当たり当期純損失は、期首に分割が行われたものとして計算しております。
第159期
平成19年度の日本経済は、前半は緩やかな景気回復基調を維持しましたが、後半にかけて米
国経済の減速や原材料価格の高騰などにより、企業部門・家計部門とも先行き不透明感のなか
で推移しました。広告市場は4年連続の増加
(前年比1.1%)でしたが、クライアント各社の慎重
な広告支出が続くなか、
売上高、
経常利益は減少しました。当期純利益は過年度計上の投資有価
証券評価損等の一部について、
損金算入または繰延税金資産の計上による税負担率低下などに
より、
増加しました。
第160期
平成20年度の日本経済は、前年度からの景気後退が続くとともに、年度後半に入って米国金
融不安に端を発した世界経済の急激な悪化が起こりました。クライアント各社が広告支出を控
えるなか、広告市場も前年までの4年連続の増加から減少(前年比4.7%減)に転じ、非常に厳し
い経営環境となるなか、
売上高、
経常利益は減少し、減損処理による投資有価証券評価損を計上
したこともあり、
当期純損失となりました。
第161期
平成21年度の日本経済は、前年度の米国金融不安に端を発した世界経済の急激な悪化から、
緩やかに持ち直してきたものの、厳しい雇用・所得環境が続きました。広告市場も2年連続の減
少
(前年比11.5%減)となりましたが、これは日本の広告費推定開始以来最も大きい減少率と
なり、そのようななか、売上高、経常利益は減少しました。当期純利益の増加は過年度計上の投
資有価証券評価損等の一部について、
損金算入または繰延税金資産の計上による税負担率が低
下したことなどによるものでした。
12
第162期
当期は、
前掲
「1.
事業の経過および成果」
に記載のとおりの状況となりました。
( 2 )当社の財産および損益の状況の推移
第159期
区分
平成19年度
売上高
(百万円)
1,585,982
第160期
第161期
平成20年度
1,447,410
平成21年度
1,315,072
平成22年度
1,396,798
47,341
34,585
33,702
40,312
当期純利益(△は損失)
(百万円)
24,533
△32,771
27,055
17,471
1株当たり当期純利益(△は損失)
(円)
8,936.06
△127.55
108.67
70.12
経常利益
(百万円)
第162期
(当事業年度)
純資産
(百万円)
491,819
383,028
406,410
415,206
総資産
(百万円)
1,112,758
986,741
1,010,812
1,011,538
(注)1.「1株当たり当期純利益(△は損失)」は期中平均株式数に基づき算出しております。
2.平成21年1月4日付をもって、普通株式1株を100株に分割いたしました。
  なお、第160期の1株当たり当期純損失は、期首に分割が行われたものとして計算しております。
13
4 .他の会社の株式その他の持分等の取得または処分の状況
当社は、平成22年5月10日に当社の関連会社であるPublicis Groupe S.A.(フランス)に、当社の
保有するPublicis Groupe S.A. 普通株式7,500,000株を25,793百万円で売却しました。
その他には、特に記載すべき事項はありません。なお、当社グループ内における企業結合の状況の
推移につきましては
「10.重要な子会社および関連会社の状況」に記載しております。
5 .資金調達の状況
特に記載すべき事項はありません。
6 .主要な事業内容
( 1 )当社グループ
当社グループは、
コミュニケーション領域を中核にして、広告主やメディア・コンテンツ企業
をはじめとする顧客の経営課題・事業課題の解決から、マーケティング・コミュニケーションの
実施まで、
その全てを事業領域とし、
日本のみならずグローバル市場において、ベストな統合ソ
リューションを提供するという、
「Integrated Communication Design(インテグレーテッ
ド・コミュニケーション・デザイン)
」を事業領域と強みにしております。具体的には、クライア
ントの経営・事業コンサルティング、
広告戦略立案や制作業務、および各種メディアに対する広
告出稿、各種マーケティングサービスや、スポーツおよびエンタテインメントのコンテンツサ
ービスなど、広告業を中心に、
ITマネジメントおよびそれに関連するコンサルティングサービ
スといったコミュニケーションに関連するサービスを提供する事業を行っております。また当
社グループは、
海外においても、
当社グループ独自のネットワークを通じて、あるいは他社との
提携によりこれらの事業を行っております。
なお、
当社グループの事業の種類は、
次のとおりです。
事業の種類
主要事業内容
広告業
・広告、
マーケティングサービス、
およびコンテンツサービス
情報サービス業
・情報サービス
(システム開発、
ソフトウェア製品、
情報処理・通信サービス)
・情報関連商品販売
(ソフトウェア商品、
情報機器販売、
その他)
・事務所賃貸、
ビルサービス
その他の事業
・人材派遣
・受託計算業務 等
14
( 2 )当社
当社は、
「Integrated Communication Design」を事業領域と強みとして、広告・マーケティ
ングなどコミュニケーションに関連する統合的ソリューションおよび経営・事業コンサルティ
ングなど様々なサービスを提供しております。主要な事業内容は、次の各業務に区分されます。
業務区分
業務内容
新聞
新聞広告枠の取引業務
雑誌
雑誌広告枠の取引業務
ラジオ
ラジオ広告枠の取引業務
テレビ
テレビ広告枠の取引業務
テレビタイム
テレビタイム広告枠(番組提供による番組内)の取引業務
テレビスポット
テレビスポット広告枠(主に番組間)の取引業務
インタラクティブメディア
インターネット、モバイルに関する広告枠の取引業務
OOHメディア
アウト・オブ・ホーム・メディア
(交通、
屋外、
折込)
広告枠の取
引業務
クリエーティブ
広告表現立案業務、広告制作業務および関連業務
マーケティング╱
クライアントのマーケティング、
コミュニケーション、
ブラン
プロモーション
ド、
経営等の戦略立案、
コンサルティング業務、
および課題解
決のためのSP、
イベント、
PR、
eプロモーション、
ダイレクトマ
ーケティング等のソリューションの企画・実施作業
コンテンツサービス
スポーツ領域、
エンタテインメント領域での権利販売業務、
企画立案・制作実施業務およびその他のコンテンツサービス
7 .主要な営業所
( 1 )当社
本社 海外事務所
本社(東京都港区)
支社 関西支社(大阪府大阪市)
京都営業局(京都府京都市)
ロンドン事務所(イギリス)
北京事務所(中国)
モスクワ支社(ロシア)
中部支社(愛知県名古屋市)
(注)1.米州統括室は平成22年9月30日付をもって閉鎖いたしました。
2.欧州統括室は平成22年9月30日付をもって閉鎖し、平成22年10月1日付で経営企画局電通ネットワー
ク・ウエスト戦略室パリ事務所といたしましたが、平成23年3月31日付をもって閉鎖いたしました。
3.デュッセルドルフ事務所は平成22年8月20日付をもって閉鎖いたしました。
15
( 2 )重要な子会社および関連会社
重要な子会社および関連会社の名称および所在地は、
「10. 重要な子会社および関連会社の
状況」
に記載のとおりであります。
8 .従業員の状況
( 1 )当社グループ
従業員数
前期末比増減
19,535名
1,280名増
(注)従業員数は就業人員数であります。
( 2 )当社
従業員数
前事業年度末比増減
平均年齢
平均勤続年数
6,903名
179名増
39.1歳
13.6年
(注)従業員数は就業人員数であります。
9 .重要な借入先
借入先
期末短期借入金残高
期末長期借入金残高
(うち一年内返済予定額)
(百万円)
シンジケートローン
―
株式会社日本政策投資銀行
―
日本生命保険相互会社
―
(注)
(百万円)
43,500
(3,500)
44,065
(5,106)
10,000
(10,000)
(注)シンジケートローンは、株式会社みずほコーポレート銀行を幹事とする32社の協調融資によるものであります。
16
10.重要な子会社および関連会社の状況
( 1 )重要な子会社の状況
会社名
所在地
資本金
または出資金
出資
比率
主要な事業内容
(注2)
(百万円) (%)
株式会社電通東日本
東京都港区
450
株式会社電通西日本
大阪市北区
300
株式会社電通九州
株式会社電通北海道
株式会社電通名鉄コミュ
ニケーションズ
株式会社アドギア(注1)
福岡市中央区
札幌市中央区
名古屋市
中村区
東京都中央区
400
300
96
電通ヤング・アンド・
ルビカム株式会社
株式会社サイバー・
コミュニケーションズ
株式会社DAサーチ&リ
ンク
株式会社ザ・ゴール
東京都港区
125
東京都港区
2,457
東京都港区
400
東京都中央区
30
株式会社電通テック
東京都中央区
2,650
株式会社電通クリエーテ
ィブX
株式会社電通カスタマー
アクセスセンター(注1)
株式会社電通パブリック
リレーションズ
株式会社電通キャスティ
ング アンド エンタテイン
メント
株式会社電通テーブルメ
ディアコミュニケーショ
ンズ
株式会社電通国際情報サ
ービス
株式会社電通ワークス(注3)
東京都中央区
100
東京都中央区
9
東京都中央区
東京都港区
東京都新宿区
20
100.0
関東地区、
東北地区および静岡県、
新
潟県における広告業
100.0 中国地区、
四国地区および兵庫県、
石
川県、
富山県、
福井県における広告業
100.0 九州地区における広告業
100.0 北海道地区における広告業
50.0 プロモーションとOOH領域に特色
をもつ広告業
66.7 OOH、店頭プロモーションに特色を
もつ広告業
51.0 当社とヤング・アンド・ルビカム社出
資の広告業
100.0 インターネット広告のメディアレッ
プ業
55.0 インタラクティブ領域を中心とし
(55.0) たマーケティングサービス業
77.8 ファッション・アクセサリー関連業
界専門の広告業
100.0 販促・イベント・印刷などの企画・制
作
100.0 広告制作業
100.0 セールスプロモーションに特色をも
(100.0) つ広告業
40
100.0 パブリックリレーションに関する企
画立案と実施
490
100.0 広告に関するタレントなどのキャス
ティング業務
30
東京都港区
8,180
東京都中央区
2,370
95.0 広告制作およびセールスプロモーシ
(95.0) ョン
61.8 情報システム構築、各種業務ソフト
(0.0) ウェア販売・サポート
100.0 不動産の運用管理、
賃貸、
売買・仲介、
労働者派遣事業等
17
会社名
所在地
資本金
または出資金
出資
比率
主要な事業内容
(注2)
(%)
アメリカ合衆国
ニューヨーク
Dentsu America, LLC
アメリカ合衆国
ニューヨーク
USD
100.0 米国における広告業
18百万 (100.0)
Dentsu McGarry Bowen,
LLC
アメリカ合衆国
ニューヨーク
100.0 米国における広告業
USD
88百万 (100.0)
Dentsu Innovation
Interactive, LLC(注1)
アメリカ合衆国
ニューヨーク
USD
100.0 米国における広告業
150百万 (100.0)
Dentsu Latin America
Propaganda Ltda.
ブラジル
サンパウロ
BRL
13百万
Dentsu-Smart LLC(注1)
ロシア
モスクワ
RUB
15百万
北京電通廣告有限公司
中国
北京
USD
2百万
70.0
中国における広告業
電衆数碼廣告有限公司(注1)
中国
北京
USD
9百万
100.0
中国における広告業
貝立徳股 有限公司
台湾
台北
TWD
30百万
100.0 台湾における広告業
(30.0)
Dentsu(Thailand)Ltd.
タイ
バンコク
THB
30百万
100.0 タイにおける広告業
(98.4)
Dentsu Media
(Thailand) タイ
Ltd.
バンコク
THB
20百万
100.0 タイにおける広告業
(51.0)
Dentsu Korea Inc.
韓国
ソウル
USD
299百万
100.0
Dentsu Holdings
USA, Inc.
KRW
5,000
百万
100.0
北米における持株会社
南米における広告業
51.0 ロシアにおける広告業
(51.0)
85.0
韓国における広告業
(注)1.重要な子会社として、当社保有の子会社のうち、売上高が当社単体売上高の概ね0.5%を超えるものを記載しており、
当期から株式会社アドギア、株式会社電通カスタマーアクセスセンター 、Dentsu Innovation Interactive,LLC、
Dentsu-Smart LLC、電衆数碼廣告有限公司を追加いたしました。
なお、平成23年4月1日付で、株式会社アドギアは、株式会社電通アドギアに社名を変更しました。
2.
「出資比率」は、保有株式数を発行済株式数で除したものであり、
( )内は間接保有比率で内数であります。
3.平成22年7月1日付で、株式会社電通ファシリティマネジメントは株式会社電通ヒューマンリソースと合併し、株式
会社電通ワークスに社名を変更しました。
18
( 2 )重要な関連会社の状況
会社名
所在地
資本金
または出資金
出資
比率
主要な事業内容
(注2)
(百万円) (%)
ビーコン コミュニケーシ
ョンズ株式会社
東京都品川区
757
34.0
当社とPublicis Groupe S.A.出資の
広告業
株式会社フロンテッジ
東京都港区
100
40.0
ブランディングを中核に据えた広告
業
株式会社ビデオリサーチ
東京都
千代田区
220
34.0
テレビ視聴率調査、ラジオ聴取率調
査ほか調査全般
株式会社オプト
東京都
千代田区
7,595
20.4 ネット広告を中心としたeマーケテ
(20.4) ィング事業
株式会社ディーツーコミ
ュニケーションズ
東京都港区
980
46.0 iモードを始めとしたモバイル専門
(10.0) の広告業
Publicis Groupe S.A.
フランス
パリ
DCTP Entwicklungsgesellschaft
für TV-Programm mbH
ドイツ
デュッセルドルフ
Phoenix
Communications Inc.
韓国
ソウル
EUR 11.2(注3) メガエージェンシー・グループの持
76百万
株会社
EUR
2百万
37.5
ドイツにおけるテレビ番組企画・制
作・販売業
KRW
12,500百万
29.5
韓国における広告業
(注)1.重要な関連会社として、当社保有の関連会社のうち、売上高が当社単体売上高の概ね0.5%を超えるものを記載して
おります。
2.
「出資比率」は、保有株式数を発行済株式数で除したものであり、
( )内は間接保有比率で内数であります。
3.Publicis Groupe S.A.に対する当社の議決権比率は15.0%であります。
( 3 )企業結合の経過および成果
上記
(1)
(2)に掲げた会社を含めて、連結子会社は130社、持分法適用関連会社は36社であ
り、その経過については連結注記表
「1.連結計算書類作成のための基本となる重要な事項(1)
連結の範囲に関する事項」
「同
(2)持分法の適用に関する事項」に記載しております。連結決算
の概要は
「1.事業の経過および成果」に、推移は「3.財産および損益の状況の推移(1)当社グル
ープの財産および損益の状況の推移」
に記載のとおりであります。
19
Ⅱ 株式および新株予約権等に関する事項
1 .株式の状況
( 1 )発行可能株式総数
( 2 )発行済株式の種類および総数
普通株式 1,100,000,000株
普通株式
(うち自己株式
278,184,000株
29,029,808株)
( 3 )株主数
45,216名
( 4 )大株主
(上位10名)
株主名
持株数
(株)
一般社団法人共同通信社
株式会社時事通信社
日本マスタートラスト信託銀行株式会社
(信託口)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社
(信託口)
電通グループ従業員持株会
株式会社みずほコーポレート銀行
財団法人吉田秀雄記念事業財団
株式会社リクルート
株式会社TBSテレビ
日本生命保険相互会社
20,488,800
18,748,680
17,356,500
9,810,200
8,381,378
7,930,216
4,984,808
4,929,900
4,000,000
3,873,700
持株比率
(%)
8.22
7.52
6.97
3.94
3.36
3.18
2.00
1.98
1.61
1.55
(注)1.信託銀行各社の持株数には、信託業務に係る株式数が含まれております。
2.当社は、自己株式29,029,808株を保有しておりますが、上記大株主から除外しております。
3.持株比率は自己株式(29,029,808株)を控除して計算しております。
4.株 式会社みずほコーポレート銀行およびその共同保有者3名から平成22年4月7日付で、平成22年3月
31日現在、それぞれ以下の株式を保有している旨の変更報告書の提出がありましたが、当社として当事
業年度末における実質所有株式数の確認ができませんので、上記「大株主(上位10名)」では考慮しており
ません。
なお、変更報告書の記載内容は下記のとおりです。
氏名又は名称
株式会社みずほコーポレート銀行
みずほ証券 株式会社
みずほ信託銀行株式会社
みずほ投信投資顧問 株式会社
合計
20
住所
東京都千代田区丸の内一丁目3番3号
東京都千代田区大手町1丁目5番1号
東京都中央区八重洲一丁目2番1号
東京都港区三田三丁目5番27号
保有株券等の数(株) 株券等保有割合(%)
7,930,280
2.85
288,596
0.10
2,870,400
1.03
933,000
0.34
12,022,276
4.32
5.株 式会社三菱UFJフィナンシャル・グループから平成22年4月19日付で、平成22年4月12日現在、株
式会社三菱東京UFJ銀行およびその共同保有者3名がそれぞれ以下の株式を保有している旨の大量保
有報告書の提出がありましたが、当社として当事業年度末における実質所有株式数の確認ができません
ので、上記「大株主(上位10名)」では考慮しておりません。
なお、大量保有報告書の記載内容は下記のとおりです。
氏名又は名称
株式会社三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行株式会社
三菱UFJ投信株式会社
三菱UFJ証券株式会社
合計
住所
東京都千代田区丸の内二丁目7番1号
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
東京都千代田区丸の内二丁目5番2号
保有株券等の数(株) 株券等保有割合(%)
588,760
0.21
12,162,500
4.37
1,495,500
0.54
1,233,997
0.44
15,480,757
5.56
( 5 )その他株式に関する重要な事項
該当事項はありません。
2 .新株予約権等の状況
該当事項はありません。
21
Ⅲ 会社役員に関する事項
1 . 取締役および監査役の氏名等
氏名
髙嶋 達佳
地位および担当
平成23年3月31日現在
平成23年4月1日以降
代表取締役 社長執行役員
取締役会長
石井 直
取締役 専務執行役員
(担当)
事業部門統括
代表取締役 社長執行役員
森 隆一
取締役 副社長執行役員
(担当)
社長補佐、管理部門統括、
デジタル領域統括
取締役
松下 康
取締役 専務執行役員
(担当)
メディア・コンテンツ全般担当
取締役
橘 益夫
取締役 専務執行役員
(担当)
アカウント全般担当
新山 迪雄
取締役 専務執行役員
(担当)
人事施策担当
取締役
杉山恒太郎
取締役 常務執行役員
(担当)
ソリューション全般担当、
アカウント全般補佐、グローバル担当
取締役
中本 祥一
取締役 常務執行役員
(担当)
コーポレート全般担当、CFO、
IR、情報開示担当
内海 朋基
取締役 常務執行役員
(担当)
関西支社全般担当
石川 聰
社外取締役
中田 正博
社外取締役
松田 公春
常勤監査役
鶴田 友晴
常勤監査役
根來 泰周
社外監査役
遠山 敦子
社外監査役
安部 修武
社外監査役
22
取締役 専務執行役員
(担当)事業部門統括、アカウント全般担当
取締役 専務執行役員
(担当)管理部門統括、CFO、IR、
情報開示担当、経営企画担当
(注)
1.
取
締役田井中邦彦氏および取締役城重剛彦氏は、
平成22年6月29日開催の定時株主総会終結の時をもって取締役任期
満了により退任いたしました。
2.
常
勤監査役荻谷東一氏は、
平成22年6月29日開催の定時株主総会において、
常勤監査役を辞任いたしました。
3.
取
締役内海朋基氏は、
平成22年6月29日開催の定時株主総会において 、
取締役に選任され、
就任いたしました。
4.
常
勤監査役鶴田友晴氏は、
平成22年6月29日開催の定時株主総会において、
監査役に選任され、
就任いたしました。
5.
取
締役のうち石川聰氏および中田正博氏は、
会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
6.
監
査役のうち根來泰周氏、
遠山敦子氏および安部修武氏は、
会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。
7.
監
査役安部修武氏は、
金融機関で長年勤務し、
また、
公開会社の元常勤監査役として監査経験もあり、
財務および会計
に関する知見があります。
8.
監査役根來泰周氏および監査役遠山敦子氏は、
東京証券取引所有価証券上場規程に定める独立役員であります。
2.重要な兼職の状況
氏名
兼職先
役職
異動状況
Publicis Groupe S.A.
Supervisory Board
Member
株式会社東京放送ホールディングス
社外取締役
株式会社TBSテレビ
社外取締役
Publicis Groupe S.A.
Supervisory Board
Member
株式会社ながのアド・ビューロ
社外取締役
平成23年3月14日
退任
株式会社フロンテッジ
社外取締役
平成23年3月31日
退任
取締役
髙嶋 達佳
石井 直
森 隆一
一般社団法人インターネット広告推進 理事長
協議会
平成22年6月3日
退任
電通健康保険組合
理事長
平成22年4月20日
退任
株式会社電通デジタル・ホールディン
グス
社外取締役
平成23年3月31日
退任
23
氏名
兼職先
役職
松下 康
株式会社山形アドビューロ
社外監査役
株式会社総合ビジョン
社外取締役
株式会社ディーツーコミュニケーショ
ンズ
社外取締役
株式会社共同テレビジョン
社外監査役
株式会社インタラクティブ・プログラ
ム・ガイド
社外取締役
異動状況
平成22年6月23日
退任
株式会社ビデオリサーチ
社外取締役
新山 迪雄
電通健康保険組合
理事長
平成22年4月21日
就任
杉山恒太郎
一般社団法人インターネット広告推進
協議会
理事長
平成22年6月3日
就任
株式会社dof
社外取締役
株式会社ナカハタ
社外取締役
一般社団法人共同通信社
社長
株式会社共同通信社
代表取締役社長
株式会社時事通信社
代表取締役社長
社団法人中央調査社
会長
社団法人内外情勢調査会
会長
根來法律事務所
弁護士
大日本印刷株式会社
社外監査役
財団法人新国立劇場運営財団
理事長
株式会社NHKエンタープライズ
社外取締役
公益財団法人トヨタ財団
理事長
財団法人パナソニック教育財団
理事長
石川 聰
中田 正博
監査役
根來 泰周
遠山 敦子
平成23年3月31日
退任
(注)取締役橘益夫氏、取締役中本祥一氏、取締役内海朋基氏、常勤監査役松田公春氏、常勤監査役鶴田友晴氏および社外監査
役安部修武氏については、該当事項はありません。
24
3 .取締役および監査役の報酬等の総額
取 締 役
監 査 役
全 役 員
(うち社外取締役)
(うち社外監査役)
(うち社外役員)
100百万円 6名
541百万円 19名
441百万円 13名
月例報酬
(13百万円)
(2名) (28百万円)(3名) (42百万円)
(5名)
賞与
143百万円 9名
143百万円 9名
–円 –名
(–円)(–名) (–円) (–名) (–円)(–名)
合計
100百万円 6名
685百万円 19名
584百万円 13名
(13百万円)
(2名) (28百万円)(3名) (42百万円)
(5名)
(注)1.株主総会の決議による定額報酬限度額は、取締役が月額5,500万円
うち社外取締役 月額150万円以内であります。
(平成21年6月開催の定時株主総会決議)
2.株主総会の決議による定額報酬限度額は、監査役が月額1,100万円であります。
(平成21年6月開催の定時株主総会決議)
3.月例報酬の額には平成22年6月29日開催の第161回定時株主総会終結のときをもって退任した取締役2名、監
査役1名を含んでおります。
4.月例報酬につきましては、平成22年4月から平成22年9月まで役位に応じ、返上を行っております。上記の表は
月例報酬返上前の金額です。
5.上 記の表には平成23年6月に開催される定時株主総会において決議予定の賞与支給額を含めております。ま
た、社外取締役および監査役には賞与支給を予定しておりません。
4 .取締役および監査役の報酬等の決定に係る方針の概要
当社では、平成19年6月定時株主総会終結の時より、取締役および監査役の退職慰労金を廃止いた
しました。
これを受け、
報酬等の額の決定について概ね以下の方針を定めております。
取締役の報酬については、さらなる企業価値向上に向けた取締役の報酬体系に相応しいものとす
るべく、アカウンタビリティや業績連動性を考慮したものとするため、月例報酬と業績連動賞与の2
つからなるものとしています。業績連動賞与の比率は想定したモデル業績の場合、報酬全体の約3分
の1としています。固定報酬である月例報酬の総額は、株主総会で承認された報酬枠の範囲内としま
す。業績連動の指標としては、連結売上総利益と連結営業利益の2つの財務指標の達成度に応じるも
のとし、
具体的な支給総額については、
事業年度終了後に株主総会に諮ることとします。ただし、社外
取締役の報酬については、その職務に鑑み、固定報酬である月例報酬のみとします。社外取締役を含
む各取締役の報酬額は取締役会の決議により決定します。
監査役の報酬については、その職務に鑑み、固定報酬である月例報酬のみとし、月例報酬の総額は
株主総会で承認された報酬枠の範囲内とします。各監査役の報酬額は監査役の協議により決定され
ます。
25
5 .社外役員に関する事項
①重要な兼職先と当社との関係
区分
氏名
社外取締役
石川 聰 一般社団法人
共同通信社
社外取締役
26
兼職先
兼職内容
当該法人等との関係
社長
一般社団法人共同通信社は、
当社の持株比率8.22%を有
する大株主かつ当社の特定関
係事業者であり、同法人との
間 に は、 営 業 取 引 が あ り ま
す。
株式会社共同通信社 代表取締役
社長
一般社団法人共同通信社の子
会社である株式会社共同通信
社との間には、営業取引があ
ります。
中田 正博 株式会社時事通信社 代表取締役
社長
株式会社時事通信社は、当社
の持株比率7.52%を有する
大株主かつ当社の特定関係事
業 者 で あ り、 同 社 と の 間 に
は、営業取引があります。
社団法人中央調査社 会長
社団法人中央調査社との間に
は営業取引があります。
社団法人
内外情勢調査会
社団法人内外情勢調査会との
間には営業取引があります。
会長
社外監査役
根來 泰周 大日本印刷株式会社 社外監査役 大日本印刷株式会社は、当社
の競業会社であり、同社との
間には、営業取引があります。
社外監査役
遠山 敦子 財団法人
理事長
新国立劇場運営財団
財団法人新国立劇場運営財団
との間には、営業取引があり
ます。
株式会社
社外取締役
NHKエンタープラ
イズ
株式会社NHKエンタープラ
イズは、当社の競業会社であ
り、同社との間には、営業取
引があります。
公益財団法人
トヨタ財団
理事長
公益財団法人トヨタ財団との
間には、営業取引はありませ
ん。
財団法人
パナソニック教育財
団
理事長
財団法人パナソニック教育財
団との間には、営業取引はあ
りません。
②当事業年度における主な活動状況
区分
氏名
主な活動状況
社外取締役
石川 聰 当事業年度に開催した取締役会15回のうち13回に出席してお
り、主に経験豊富な経営者の観点から、適宜発言を行っておりま
す。
社外取締役
中田 正博 当事業年度に開催した取締役会15回のうち13回に出席してお
り、主に経験豊富な経営者の観点から、適宜発言を行っておりま
す。
社外監査役
根來 泰周 当事業年度に開催した取締役会15回のうち13回に、また、監査
役会14回のうち全てに出席しており、主に法律の専門家として
の専門的見地から、適宜発言を行っております。
社外監査役
遠山 敦子 当事業年度に開催した取締役会15回のうち12回に、また、監査
役会14回のうち13回に出席しており、教育文化行政における豊
富な経験を生かし、適宜発言を行っております。
社外監査役
安部 修武 当事業年度に開催した取締役会15回のうち14回に、また、監査
役会14回のうち全てに出席しており、主に金融機関における元
経営者および公開会社の元常勤監査役としての豊富な経験を生か
し、適宜発言を行っております。
③責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役および社外監査役との間に、会社法第423条第1項の賠償責任を限定す
る契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任限度額は、1,000万円と法令の定める最低
限度額とのいずれか高い額となります。
27
Ⅳ 会計監査人に関する事項
1 .会計監査人の名称
有限責任監査法人トーマツ
2 .会計監査人の報酬等の額
( 1 )当事業年度に係る会計監査人の報酬等の額
143百万円
(注) 当社と会計監査人との間の監査契約において、会社法に基づく監査と金融商品取引法等に
基づく監査に対する報酬の額を区分しておらず、実質的にも区分できないため、会計監査人
に支払うべき報酬等の総額を記載しております。
( 2 )当社および当社子会社が支払うべき金銭その他の財産上の利益の合計額
344百万円
(注) 当社は、会計監査人に対して、公認会計士法第2条第1項の業務以外の業務である、国際財
務報告基準
(IFRS)
助言指導業務等についての対価を支払っております。
3.海外子会社
当 社 の 重 要 な 海 外 子 会 社 で あ るDentsu Holdings USA,Inc.、Dentsu America, LLC、Dentsu
McGarry Bowen, LLC、Dentsu Innovation Interactive, LLC、Dentsu Latin America
Propaganda Ltda.、
Dentsu-Smart LLC、北京電通廣告有限公司、電衆数碼廣告有限公司、貝立徳股
有限公司、
Dentsu(Thailand)Ltd.、
Dentsu Media(Thailand)Ltd.、Dentsu Korea Inc.は、当社
の会計監査人以外の者
(外国における公認会計士または監査法人に相当する資格を有する者)の監査
(会社法または金融商品取引法に相当する外国の法令の規定によるものに限る。)を受けております。
4 .会計監査人の解任または不再任の決定の方針
当社は、会社法第340条に定める監査役会による会計監査人の解任のほか、監査役会から請求があ
った場合その他必要と認められる場合には、
監査役会の同意を得て、会計監査人の解任または不再任
に関する議題を、
株主総会に提案いたします。
28
Ⅴ 会社の体制および方針
取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制その他当社の業務の適
正を確保する体制
会社法第362条第4項第6号に規定される
「取締役の職務の執行が法令および定款に適合するこ
とを確保するための体制その他当社の業務の適正を確保する体制」
(以下「内部統制システム」とい
う)につき、平成18年3月30日開催の取締役会にて決議し、その後、適宜取締役会において改定を
行いました。
その概要は、
以下のとおりです。
内部統制システムは、
取締役、
執行役員および従業員が自らを律し、当社が社会的責任を全うし、
成長していくための体制です。
当社の取締役、
執行役員および従業員の業務の執行が、法令・定款に適合し、業務が適正に行われ
ることを確保するために順守すべき共通行動規範として「電通グループ企業行動憲章」を位置づ
け、
重要委員会である
「CSR委員会」
が内部統制システムの構築・運営・改善を行います。
( 1 )取締役、
執行役員および従業員のコンプライアンス体制
当社の取締役および執行役員は、
取締役会規則、経営会議運営規則、役員規則および執行役員
規則に則り、
適切に業務を執行します。
取締役および執行役員は、
当社における法令違反その他のコンプライアンスに関する重要な
事実を発見した場合には、遅滞なく取締役は取締役会、執行役員は取締役会または経営会議に
おいて報告するとともに、
速やかに監査役に報告することとします。
従業員のコンプライアンス体制の整備・向上を図るために、CSR委員会のもと担当部署が規
則・マニュアル類の整備、
研修教育の実施を行うこととし、社長直轄の監査室が内部監査を行い
ます。
また当社は、法令違反その他のコンプライアンスに関する内部通報体制として「社内報告提
案制度D-EAR」
を位置づけ、
適切に運用します。
監査役から当社のコンプライアンス体制についての意見および改善策の要求がなされた場
合は、
取締役および執行役員が遅滞なく対応し、改善を図ることとします。
当社は反社会的勢力および団体との関係を遮断し、反社会的勢力および団体からの要求を断
固拒否するために、
担当部署を設置し、
社内外の協力窓口と連携して対応します。
(2)取締役および執行役員の業務執行の効率化を図る体制
当社は、取締役および執行役員の業務執行を効率的にするために、取締役会を月1回開催す
29
るほか、経営会議を月3回開催し、経営方針および経営戦略に関わる重要事項についての審議
を経て執行決定を行います。
さらに、取締役および執行役員を中心に構成される重要委員会を設置し、委譲された権限の
範囲内での決議あるいは審議を行います。
また、必要に応じて取締役会、経営会議および重要委
員会は臨時にも開催します。
取締役会、経営会議あるいは重要委員会での決定事項は、各担当取締役または執行役員から
各局
(室)長へ速やかに指示され、職制を通じて全従業員へ伝達を行い、速やかな業務執行を図
ります。なお緊急を要する事項については、社内電子掲示板システム等も活用して迅速に伝達
を行います。
( 3 )取締役および執行役員の業務執行にかかる情報の保存・管理体制
当社の取締役および執行役員の業務執行にかかる情報については、文書管理規則および情報
管理ガイドラインに基づき、
適切に保存・管理します。
( 4 )リスク管理体制
当社は、
損害の拡大を防止し、
これを最小限にとどめる体制を構築するために、毎年リスクに
ついての社内調査を行い、重要なリスクの洗い出しを行います。これらのリスクに対する予防
と発生した場合の全社対応体制および各担当部署のリスク管理体制を整備するためリスク管
理規則を定め、重要なリスクから優先して具体的な対応計画を策定し、対応します。また、CSR
委員会のもと、
内部統制担当部署が中心となり、リスク管理状況について自己点検を行い、リス
ク管理体制の整備・向上を図ります。
( 5 )監査役の職務を補助する組織とその独立性について
当社は、監査役の職務を補助すべき従業員の組織体制として「監査役会業務室」を位置づけ、
監査役会直轄組織として取締役および執行役員からの独立性を確保します。
( 6 )監査役への報告体制と監査の実効性の向上について
取締役および執行役員が監査役に報告すべき事項についての規定を定め、取締役、執行役員
および従業員は、
当社の業務または業績に影響を与える重要な事項について監査役に速やかに
報告することとします。
また、
前記規定に記載のない事項に関しても、監査役から報告を求めら
れた場合は、
取締役、
執行役員および従業員は遅滞なく監査役に報告することとします。
監査の実効性を向上させるために、監査役から要請がある場合には、当社監査室ならびに外
部監査人との連係を確保します。
30
( 7 )子会社を含めた企業集団の内部統制システム
当社は、子会社を含めた企業集団の行動規範として「電通グループ企業行動憲章」を位置づ
け、
子会社各社が本憲章の採択を決議します。
また当社は子会社が企業集団の一員として整備・運用すべき項目を定め、これらを基に子会
社各社で規則を定め、内部統制システムの構築・運営・改善を推進し、企業集団内外での適切な
取引関係を確保します。
( 8 )財務報告の適正性を確保するための体制
当社は、
CSR委員会のもと、当社グループの財務報告の適正性を確保するための体制を構築
します。
業務執行部署・子会社は、
整備・構築を行った内部統制が適切に運用されているか、日常
業務を通じて自己点検を行います。当社監査室は、業務から独立した立場で内部統制のモニタ
リングを実施し、
財務報告に係る内部統制の有効性について評価を行います。
(注)
本事業報告中の金額は、
表示単位未満の端数を切り捨てております。
31
連結計算書類
連結貸借対照表
平成23年3月31日現在
資産の部
科目
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
有価証券
たな卸資産
前渡金
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
金額
611,607
132,483
430,477
94
9,458
16,823
15,084
9,449
△2,262
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額)
土地
その他(純額)
521,692
243,577
76,264
160,379
6,933
無形固定資産
ソフトウエア
のれん
その他
投資その他の資産
投資有価証券
長期貸付金
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
投資損失引当金
資産合計
32
53,180
13,220
32,853
7,107
224,934
155,193
642
32,270
40,133
△3,198
△106
1,133,300
負債の部
科目
流動負債
支払手形及び買掛金
短期借入金
1年内返済予定の長期借入金
リース債務
未払費用
未払法人税等
繰延税金負債
返品調整引当金
役員賞与引当金
事業再編損失引当金
資産除去債務
その他
(単位:百万円)
金額
478,975
379,374
3,138
18,607
1,216
28,519
11,412
8
115
382
68
53
36,076
固定負債
長期借入金
リース債務
繰延税金負債
再評価に係る繰延税金負債
退職給付引当金
役員退職慰労引当金
資産除去債務
その他
負債合計
142,183
78,961
2,111
41
10,293
33,177
661
784
16,151
621,158
純資産の部
科目
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
土地再評価差額金
為替換算調整勘定
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
金額
523,647
58,967
60,899
468,846
△65,064
△30,714
1,930
△2,823
△7,187
△22,634
19,208
512,141
1,133,300
連結損益計算書
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
(単位:百万円)
科目
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
受取利息
受取配当金
持分法による投資利益
その他
営業外費用
支払利息
為替差損
長期前払費用償却
貸倒引当金繰入額
その他
経常利益
特別利益
固定資産売却益
投資有価証券売却益
負ののれん発生益
組合損益分配額
その他
特別損失
固定資産売却損
固定資産除却損
減損損失
投資有価証券評価損
のれん償却額
その他
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益
当期純利益
金額
750
1,496
4,329
3,129
2,131
1,396
1,322
779
845
16
1,567
654
444
489
4
248
3,660
6,538
8,177
3,329
15,170
△2,704
1,833,449
1,515,753
317,696
266,758
50,937
9,704
6,475
54,166
3,172
21,959
35,379
12,466
22,913
1,277
21,635
33
連結株主資本等変動計算書
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
58,967
60,899
454,014
△65,056
508,824
剰余金の配当
-
-
△7,225
-
△7,225
当期純利益
-
-
21,635
-
21,635
自己株式の取得
-
-
-
△9
△9
自己株式の処分
-
△0
-
1
1
連結範囲の変動
-
-
△2
-
△2
持分法の適用範囲の変動
-
-
424
-
424
その他資本剰余金の負の残高の振替
-
0
△0
-
-
当連結会計年度中の変動額合計
-
-
14,831
△8
14,823
58,967
60,899
468,846
△65,064
523,647
平成22年3月31日残高
自己株式
株主資本合計
当連結会計年度中の変動額
平成23年3月31日残高
その他の包括利益累計額
その他
有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ
損益
土地再評価
差額金
為替換算
調整勘定
その他の
包括利益
累計額合計
少数株主
持分
737
△886
△7,187
△17,237
△24,573
21,306
株主資本以外の項目の
当連結会計年度中の
変動額(純額)
1,192
△1,936
-
△5,396
△6,140
△2,098
当連結会計年度中の変動額合計
1,192
△1,936
-
△5,396
△6,140
△2,098
1,930
△2,823
△7,187
△22,634
△30,714
19,208
平成22年3月31日残高
当連結会計年度中の変動額
平成23年3月31日残高
34
連結注記表
1 .連結計算書類作成のための基本となる重要な事項
⑴ 連結の範囲に関する事項
① 連結子会社
連結子会社は株式会社電通東日本他計130社です。
株式会社ボードウォーク他計7社は設立されたため、株式会社あどえりあは重要性が増加したため、株式会社ア
ドギアは株式の追加取得により持分比率が増加したため、Dentsu Holdings USA, Inc.の傘下において、Dentsu
Innovation Interactive, LLC他計9社は出資持分を取得したこと等のため、それぞれ当連結会計年度から連結の
範囲に含めております。
一方、
株式会社Media Shakersは保有株式の売却により持分比率が低下したため、
Cayenne Communications
s.r.o.(チェコ)他計6社は清算または売却により、それぞれ当連結会計年度より連結子会社から除外しておりま
す。また、連結の範囲内での合併により、株式会社電通ヒューマンリソース他計3社は当連結会計年度に減少しま
した。
② 非連結子会社
主な非連結子会社 中影電通太科廣告有限公司
株式会社アイエスアイディ・フェアネス
連結の範囲から除いた理由
非連結子会社の総資産、売上高、当期純損益および利益剰余金等のうち持分に見合う額の合計は、連結総資産、
連結売上高、連結純損益および連結利益剰余金等から考えて、連結計算書類に重要な影響を及ぼさないため、連結
の範囲から除外しております。
⑵ 持分法の適用に関する事項
① 持分法を適用した会社
関連会社である株式会社ビデオリサーチ他計36社に対して持分法を適用しております。
Pacific Animation Partners, LLCは設立されたため、汐留アーバンエネルギー株式会社他計2社については重
要性が増加したため、株式会社Media Shakersは保有株式の売却により持分比率が低下したため、それぞれ当連
結会計年度より持分法適用会社に加えております。
一方、株式会社アドギアは株式の追加取得により持分比率が増加したため、Mediahead Communications
Ltd.(英国)は株式を売却したため、それぞれ当連結会計年度より持分法適用会社から除外しております。
② 持分法を適用しない非連結子会社および関連会社
主な非連結子会社 中影電通太科廣告有限公司
株式会社アイエスアイディ・フェアネス
主な関連会社 株式会社総合ビジョン
株式会社テレパック
持分法を適用しない理由
持分法非適用会社は、それぞれ連結純損益および連結利益剰余金等に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体とし
ても重要な影響を及ぼしていないため、持分法を適用しておりません。
⑶ 連結子会社の事業年度に関する事項
連結子会社のうち、電通ヤング・アンド・ルビカム株式会社他計64社の決算日は、12月31日であります。連結計算
35
書類の作成にあたっては、上海電通信息服務有限公司を除き、同決算日現在の財務諸表を使用しております。ただし、
連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
上海電通信息服務有限公司については、同社の決算日は12月31日でありますが、連結決算日現在で本決算に準じ
た仮決算を行った財務諸表を基礎としております。
なお、連結子会社である株式会社アドギアは、決算日を12月31日から3月31日に変更したことに伴い、当連結会計
年度の連結計算書類の作成においては平成23年3月31日までの実績を反映しております。
⑷ 会計処理基準に関する事項
① 重要な資産の評価基準及び評価方法
ⅰ 有価証券
a. 満期保有目的の債券
償却原価法(利息法)
b. その他有価証券
時価のあるもの
決算日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
時価のないもの
主として移動平均法による原価法
c. 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法(持分法を適用しているものは除く)
ⅱ たな卸資産
通常の販売目的で保有するたな卸資産
a. 作品、仕掛品および貯蔵品
主として個別法による原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
b. 商品
主として移動平均法による原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
ⅲ デリバティブ
時価法
② 重要な減価償却資産の減価償却の方法
ⅰ 有形固定資産
国内会社は定率法による減価償却を実施しております。ただし、平成10年4月1日以降取得した建物(建物
附属設備を除く)については定額法によっております。
在外子会社は主として定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりです。
建物及び構築物 3年〜65年
器 具 2年〜20年
ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数と
36
し、残存価額を零とする定額法によっております。
ⅱ 無形固定資産
定額法によっております。
なお、自社利用目的のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(主として5年)に基づく定額
法、市場販売目的のソフトウエアについては見込販売収益(数量)または見込有効期間(3年以内)による定額
法によっております。
ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数と
し、残存価額を零とする定額法によっております。
③ 重要な引当金の計上基準
ⅰ 貸倒引当金
営業債権等の貸倒れによる損失に備えるため、国内会社は、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸
念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
在外子会社は債権の状況判断に基づき必要と認められる金額を計上しております。
ⅱ 投資損失引当金
市場価格のない有価証券等に対し、将来発生する可能性のある損失に備えるため、必要と認められる額を
計上しております。
ⅲ 返品調整引当金
商品の返品による損失に備えるため、過去の返品率に基づいた損失見込額を計上しております。
ⅳ 役員賞与引当金
役員賞与の支出に備えるため、支給見込額に基づき計上しております。
ⅴ 事業再編損失引当金
一部の事業の再編に伴い発生することが見込まれる損失に備えるため、
当該損失見込額を計上しております。
ⅵ 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、
当連結会計年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき
計上しております。
過去勤務債務は、
その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数
(主として17年)
による定額法に
より費用処理しております。
数理計算上の差異は、
各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数
(主と
して17年)
による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしており
ます。
ⅶ 役員退職慰労引当金
役員の退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく期末要支給額を計上しております。
④ 重要なヘッジ会計の方法
当社ならびに一部の連結子会社は、ヘッジ会計を適用しております。ヘッジ会計の方法等は以下のとおりであ
ります。
ⅰ ヘッジ会計の方法
主として繰延ヘッジ処理を行っております。なお、金利スワップ取引について特例処理の要件を充たして
いる場合には特例処理を採用しております。
37
ⅱ ヘッジ手段とヘッジ対象
a. ヘッジ手段 為替予約取引
ヘッジ対象 外貨建債権債務および外貨建予定取引
b. ヘッジ手段 金利スワップ取引
ヘッジ対象 借入金に係る利息
ⅲ ヘッジ方針
為替予約取引および金利スワップ取引は、実需の範囲内に限定し、外貨建取引に係る為替変動リスクおよ
び借入金に係る金利変動リスクの回避を目的としてヘッジを行っております。また、売買益を目的とした投
機的な取引は実施しないこととしております。
ⅳ ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件が同一であり、ヘッジ期間を通じてキャッシュ・フローの変
動リスクを回避していると想定することができるため、ヘッジの有効性の評価は省略しております。なお、一
部の連結子会社は外貨建予定取引について、過去の取引実績および今後の取引の実行可能性を総合的に勘案
し、ヘッジ対象としての適格性を検討することにより、有効性の評価を実施しております。
また、特例処理によっている金利スワップ取引については、ヘッジの有効性の評価は省略しております。
⑤ のれんの償却に関する事項
のれんは、5年から20年間で均等償却することとしております。
また、金額が僅少な消去差額は発生時の損益として処理しております。
⑥ 消費税等の会計処理
消費税等の会計処理は税抜方式を採用しております。
⑦ 記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
⑸ 会計処理の変更
① 持分法に関する会計基準および持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い
当連結会計年度から、
「持分法に関する会計基準」
(企業会計基準第16号 平成20年3月10日)および「持分法
適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」
(実務対応報告第24号 平成20年3月10日)
を適用しております。
この変更に伴う損益に与える影響は軽微です。
(追加情報)
持分法適用会社であるPublicis Groupe S.A.の損益に対する当社持分の取込にあたり、フランス法制度上、同
社の計上するのれんに係る過年度の情報(当初計上額および計上時期)を入手することができず、
「持分法適用関
連会社の会計処理に関する当面の取扱い」
(実務対応報告第24号 平成20年3月10日)の適用により、会計処理
及び手続の統一のために必要な情報を入手することが極めて困難と認められるため、のれんの償却について連結
決算手続上修正を行っておりません。
② 資産除去債務に関する会計基準等
当連結会計年度から、
「資産除去債務に関する会計基準」
(企業会計基準第18号 平成20年3月31日)および「資
産除去債務に関する会計基準の適用指針」
(企業会計基準適用指針第21号 平成20年3月31日)を適用しており
ます。
これにより、当連結会計年度において営業利益および経常利益はそれぞれ66百万円減少し、税金等調整前当期
純利益は526百万円減少しております。
38
③ 企業結合に関する会計基準等
当連結会計年度から、
「企業結合に関する会計基準」
(企業会計基準第21号 平成20年12月26日)、
「連結財務諸
表に関する会計基準」
(企業会計基準第22号 平成20年12月26日)、
「『研究開発費等に係る会計基準』の一部改
正」
(企業会計基準第23号 平成20年12月26日)、
「事業分離等に関する会計基準」
(企業会計基準第7号 平成
20年12月26日)、
「持分法に関する会計基準」
(企業会計基準第16号 平成20年12月26日)および「企業結合会計
基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」
(企業会計基準適用指針第10号 平成20年12月26日)を適用し
ております。
2. 連結貸借対照表関係
⑴ 担保に供している資産
現金及び預金
投資有価証券
計
104百万円
2百万円
106百万円
上記資産は支払手形及び買掛金の担保に供しております。
支払手形及び買掛金
452百万円
なお、上記以外に現金及び預金のうち10百万円は官報にかかわる取引保証のため、12百万円は当座借越枠の設
定のために担保に供し、また、投資その他の資産その他のうち0百万円は当座預金開設のため担保に供しておりま
す。
⑵ 有形固定資産の減価償却累計額
100,271百万円
⑶ 偶発債務
①保証債務残高
従業員住宅資金等融資制度による債務保証
1,828百万円
下記会社の銀行借入等に対する債務保証
PT.Dentsu Inter Admark Media Group(インドネシア)
(運転資金借入 IDR145,000,000千)
1,392百万円
Phoenix Communications Inc.(韓国)
(媒体支払保証 KRW20,000,000千)
株式会社デジタルエッグ他計5社
計
1,514百万円
977百万円
5,712百万円
② 訴訟等
当社は、ライブハウスの運営を目的にした組合事業に関連して、当社元従業員が当社又は当該組合の名義を冒用
して行った架空発注について、以下の3社とリース会社4社より業務委託料やリース料の支払いを求める訴訟の提
起を受けており、当該訴訟の一部については、平成23年2月25日に534百万円および遅延損害金の支払いを命じ
る第一審判決を受けています。当社は、訴訟内容と当社の責任とに因果関係が存在しない旨を主張し、前記判決に
ついても、これを不服として控訴しており、いずれも現在係争中であります。
なお、訴訟の結果によっては当社に損害が生じる可能性はありますが、現時点で合理的に見積もることはできま
せん。
39
原告
企画・宣伝協同組合
訴訟金額
被告
シブヤエンターテイメントレ
4,553
ビュー21共同事業組合および
㈱電通
業務委託料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
組合員である㈱電通他2社
笹川商事㈱
状況
(百万円)
534
業務委託料請求に係る訴訟
平成23年2月25日に534百万円およ
び遅延損害金の支払いを命じる第一
審判決を受けていますが、第一審判決
を不服として控訴し、第二審係争中で
あります。
㈱モードツー
㈱電通
197
業務委託料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
リース会社4社
㈱電通
144
リース料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
合計
5,430
「土地の再評価に関する法律」
(平成10年3月31日法律第34号)に基づき、事業用の土地の再評価を行い、評
⑷ 当社は、
価差額については、当該評価差額に係る税金相当額を再評価に係る繰延税金負債として負債の部に計上し、これを
控除した金額を土地再評価差額金として純資産の部に計上しております。
同法第3条第3項に定める再評価の方法
「土地の再評価に関する法律施行令」
(平成10年3月31日政令第119号)第2条第4号に定める「地価税法」第16条に
規定する地価税の課税価格の計算の基礎となる土地の価額を算定するために国税庁長官が定めて公表した方法に
より算定した価額に合理的な調整を行って算出する方法および同条第5号に定める不動産鑑定士による鑑定評価
によって算出する方法を併用しております。
再評価を行った年月日
平成13年3月31日
再評価を行った土地の当連結会計年度末における時価の合計額は、再評価後の帳簿価額を下回っておりません。
40
3.連結株主資本等変動計算書関係
⑴ 当連結会計年度末の発行済株式の種類および総数
普通株式
278,184,000株
⑵ 配当に関する事項
① 配当金支払額
決 議
株式の
種 類
平成22年6月29日
普通
定時株主総会
株式
平成22年11月10日
普通
取締役会
株式
計
配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日
効力発生日
3,612
14.50
平成22年3月31日
平成22年6月30日
3,612
14.50
平成22年9月30日
平成22年12月6日
7,225
配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、
平成23年6月29日開催の定時株主総会の議案として、普通株式の配当に関する事項を次のとおり提案する予定
であります。
ⅰ 配当金の総額
ⅱ 1株当たり配当額
3,737百万円
15.00円
ⅲ 基準日
平成23年3月31日
ⅳ 効力発生日
平成23年6月30日
なお、配当原資については、利益剰余金とすることを予定しております。
41
4. 金融商品関係
⑴ 金融商品の状況に関する事項
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、銀行等金融機関からの借入により資金を調達して
おります。
受取手形及び売掛金に係る顧客の信用リスクは、与信管理の規則に沿ってリスク低減を図っております。また、投
資有価証券は主として株式であり、上場株式については四半期ごとに時価の把握を行っています。
借入金の使途は、設備投資資金、自己株式購入資金および運転資金であり、一部の長期借入金の金利変動リスクに
対して金利スワップ取引を実施して支払利息の固定化を実施しております。なお、デリバティブは内部管理規定に従
い、実需の範囲で行うこととしております。
⑵ 金融商品の時価等に関する事項
当連結会計年度末における連結貸借対照表計上額、時価およびこれらの差額については、次のとおりであります。
(単位:百万円)
連結貸借対照表
時価(*)
計上額(*)
差額
⑴ 現金及び預金
132,483
132,483
⑵ 受取手形及び売掛金
430,477
430,477
-
-
⑶ 投資有価証券
100,639
145,170
44,531
(379,374)
(379,374)
⑸ 短期借入金
(3,138)
(3,138)
-
⑹ 長期借入金
(97,569)
(101,501)
△3,932
(4,839)
(4,839)
-
(546)
△546
⑷ 支払手形及び買掛金
-
⑺ デリバティブ取引
通貨関連
金利関連
-
(*) 負債に計上されているものについては、
( )で示しております。また、デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表
示しており、合計で正味の債務となる項目については、
( )で示しております。
(注)金融商品の時価の算定方法並びに有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
⑴ 現金及び預金、
並びに⑵受取手形及び売掛金
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、
当該帳簿価額によっております。
⑶ 投資有価証券
これらの時価について、株式は取引所の価格によっており、債券は主に取引金融機関から提示された価格によっております。市場価格
がなく、かつ将来キャッシュ・フローを見積もることなどができず、時価を把握することが極めて困難と認められるものは、含まれて
おりません。時価評価されていない主な有価証券の内容および連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
非上場株式 38,522百万円
⑷ 支払手形及び買掛金、並びに⑸短期借入金
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、
当該帳簿価額によっております。
⑹ 長期借入金
「1年内返済予定の長期借入金」を含んでおります。長期借入金の時価については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想
定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
⑺ デリバティブ取引
これらの時価について、通貨関連は先物為替相場によっており、
金利関連は取引金融機関から提示された価格によっております。
42
5.賃貸等不動産関係
⑴ 賃貸等不動産の状況に関する事項
当社および一部の子会社では、東京都その他の地域において、賃貸オフィスビルや賃貸商業施設を所有しておりま
す。なお、賃貸オフィスビルの一部については、当社および一部の子会社が使用しているため、賃貸等不動産として使
用される部分を含む不動産としております。
⑵ 賃貸等不動産の時価に関する事項
当連結会計年度末における連結貸借対照表計上額および時価については、次のとおりであります。
(単位:百万円)
連結貸借対照表計上額
賃貸等不動産
賃貸等不動産として使用される
部分を含む不動産
時価
29,195
32,006
24,578
31,197
(注)1.
連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額を控除した金額であります。
2.
時価は、主として社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額であります。
6.1株当たり情報
⑴ 1株当たり純資産額
⑵ 1株当たり当期純利益
1,978.43円
86.84円
43
計算書類
(個別)
平成23年3月31日現在
貸借対照表
資産の部
科目
流動資産
現金及び預金
受取手形
売掛金
有価証券
作品
仕掛品
貯蔵品
前渡金
前払費用
短期貸付金
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
金額
505,634
100,196
19,576
328,546
94
809
4,706
149
5,688
512
36,906
10,826
3,291
△5,670
固定資産
有形固定資産
建物(純額)
構築物(純額)
船舶(純額)
車両運搬具(純額)
工具、器具及び備品(純額)
土地
無形固定資産
特許権
借地権
商標権
ソフトウエア
その他
投資その他の資産
投資有価証券
関係会社株式
その他の関係会社有価証券
出資金
関係会社出資金
長期貸付金
破産更生債権等
長期前払費用
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
投資損失引当金
505,904
217,040
60,760
1,475
0
15
1,982
152,806
9,041
0
5
0
8,866
167
279,822
62,837
161,297
545
50
2,228
3,065
201
5,201
24,568
21,018
△397
△796
資産合計
44
1,011,538
負債の部
科目
流動負債
支払手形
買掛金
短期借入金
1年内返済予定の長期借入金
未払金
未払費用
未払法人税等
前受金
預り金
役員賞与引当金
債務保証損失引当金
その他
固定負債
長期借入金
退職給付引当金
再評価に係る繰延税金負債
資産除去債務
その他
(単位:百万円)
金額
480,055
4,941
338,224
75,382
18,606
6,632
14,900
7,171
3,921
1,267
158
62
8,785
116,277
78,960
21,010
10,293
34
5,979
負債合計
596,332
純資産の部
科目
株主資本
資本金
資本剰余金
資本準備金
利益剰余金
利益準備金
その他利益剰余金
別途積立金
繰越利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
土地再評価差額金
金額
423,534
58,967
60,899
60,899
368,889
722
368,166
347,000
21,166
△65,220
△8,328
1,686
△2,827
△7,187
純資産合計
負債純資産合計
415,206
1,011,538
(個別)
損益計算書
科目
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
受取利息
有価証券利息
受取配当金
受取賃貸料
その他
営業外費用
支払利息
貸倒引当金繰入額
長期前払費用償却
為替差損
その他
経常利益
特別利益
関係会社株式売却益
その他
特別損失
減損損失
投資有価証券評価損
関係会社株式評価損
貸倒引当金繰入額
その他
税引前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
当期純利益
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
(単位:百万円)
金額
444
287
7,349
2,582
1,686
2,195
653
1,322
1,283
384
6,984
684
1,770
6,441
9,348
2,286
1,583
7,787
1,291
1,396,798
1,203,669
193,129
159,329
33,799
12,350
5,838
40,312
7,669
21,430
26,551
9,079
17,471
45
(個別)
平成22年4月1日から平成23年3月31日まで
株主資本等変動計算書
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金
その他
資本
剰余金
利益剰余金
資本
剰余金
合計
その他利益剰余金
資本金
資本
準備金
58,967
60,899
-
60,899
722
剰余金の配当
-
-
-
-
-
別途積立金の積立
-
-
-
-
-
当期純利益
-
-
-
-
-
-
自己株式の取得
-
-
-
-
-
自己株式の処分
-
-
△0
△0
-
その他資本剰余金の負の残高の振替
-
-
0
0
-
-
-
58,967
60,899
-
平成22年3月31日残高
利益
準備金
別途
積立金
繰越利益
剰余金
327,000
30,920
-
利益
剰余金
合計
自己株式
株主資本
合計
358,643 △65,212
413,297
△7,225
△7,225
-
△7,225
20,000 △20,000
-
-
-
17,471
17,471
-
17,471
-
-
-
△9
△9
-
-
-
1
1
-
-
△0
△0
-
-
-
-
20,000
△9,754
10,245
△8
10,237
60,899
722
347,000
21,166
368,889 △65,220
423,534
当事業年度中の変動額
当事業年度中の
変動額合計
平成23年3月31日残高
評価・換算差額等
その他有価証券
評価差額金
平成22年3月31日残高
繰延ヘッジ
損益
土地再評価
差額金
評価・換算
差額等合計
1,166
△865
△7,187
△6,886
当事業年度中の変動額
株主資本以外の項目の当事業年度中の変動額(純額)
519
△1,961
-
△1,441
当事業年度中の変動額合計
519
△1,961
-
△1,441
1,686
△2,827
△7,187
△8,328
平成23年3月31日残高
46
個別注記表
1 .重要な会計方針
⑴ 有価証券の評価基準及び評価方法
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
時価のあるもの
決算日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
時価のないもの
主として移動平均法による原価法
⑵ たな卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有するたな卸資産
作品、仕掛品および貯蔵品
個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
⑶ デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
⑷ 固定資産の減価償却の方法
① 有形固定資産
定率法によっております。ただし、平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)については、
定額法によっております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりです。
建 物 3年〜50年
構 築 物 5年〜65年
工具、器具及び備品 2年〜20年
ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、
残存価額を零とする定額法によっております。
② 無形固定資産
定額法によっております。なお、ソフトウエア(自社利用分)については、社内における利用可能期間(5年)に
基づく定額法によっております。
ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産については、リース期間を耐用年数とし、
残存価額を零とする定額法によっております。
③ 長期前払費用
均等償却しております。
⑸ 引当金の計上基準
① 貸倒引当金
営業債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の
債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
② 投資損失引当金
市場価格のない有価証券等に対し、将来発生する可能性のある損失に備えるため、必要と認められる額を計上
しております。
47
③ 役員賞与引当金
役員賞与の支出に備えるため、支給見込額に基づき計上しております。
④ 債務保証損失引当金
将来の債務保証等に係る損失に備えるため、被保証先の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しており
ます。
⑤ 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上し
ております。
過去勤務債務は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(17年)による定額法により費用
処理しております。
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(17年)によ
る定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することとしております。
⑹ ヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を行っております。なお、金利スワップ取引について特例処理の要件を充たしている場合には
特例処理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ⅰ ヘッジ手段 為替予約取引
ヘッジ対象 外貨建予定取引
ⅱ ヘッジ手段 金利スワップ取引
ヘッジ対象 借入金に係る利息
③ ヘッジ方針
外貨建取引に係る為替変動リスクおよび借入金に係る金利変動リスクの回避を目的とし、内規に基づきヘッジ
を行っております。また、投機的な取引は実施しないこととしております。
④ ヘッジの有効性評価の方法
為替予約取引については、ヘッジ手段とヘッジ対象に関する重要な条件が同一であり、ヘッジ期間を通じてキ
ャッシュ・フローの変動リスクを回避していると想定することができるため、ヘッジの有効性の評価は省略して
おります。また、特例処理によっている金利スワップ取引については、ヘッジの有効性の評価は省略しておりま
す。
⑺ 消費税等の会計処理
消費税等の会計処理は税抜方式を採用しております。
⑻ 記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
2 .会計処理の変更
資産除去債務に関する会計基準
当事業年度より、
「資産除去債務に関する会計基準」
(企業会計基準第18号 平成20年3月31日)および「資産除去
債務に関する会計基準の適用指針」
(企業会計基準適用指針第21号 平成20年3月31日)を適用しております。
これにより当事業年度の税引前当期純利益は34百万円減少しております。
48
3 .貸借対照表関係
⑴ 担保に供している資産
現金及び預金 取引保証に係るもの
10百万円
⑵ 有形固定資産の減価償却累計額
75,117百万円
⑶ 偶発債務
① 保証債務残高
従業員住宅資金等融資制度による債務保証
1,828百万円
下記会社の銀行借入等に対する債務保証
北京電通廣告有限公司
(運転資金借入 USD80,000千)
6,652百万円
Dentsu Media Korea Inc.
(媒体支払保証等 KRW47,360,320千)
3,585百万円
Phoenix Communications Inc.(韓国)
(媒体支払保証 KRW20,000,000千)
1,514百万円
株式会社電通東日本他計19社
8,020百万円
   計
21,600百万円
② 訴訟等
当社は、ライブハウスの運営を目的にした組合事業に関連して、当社元従業員が当社又は当該組合の名義
を冒用して行った架空発注について、以下の3社とリース会社4社より業務委託料やリース料の支払いを求め
る訴訟の提起を受けており、当該訴訟の一部については、平成23年2月25日に534百万円および遅延損害金
の支払いを命じる第一審判決を受けています。当社は、訴訟内容と当社の責任とに因果関係が存在しない旨
を主張し、前記判決についても、これを不服として控訴しており、いずれも現在係争中であります。
なお、訴訟の結果によっては当社に損害が生じる可能性はありますが、現時点で合理的に見積もることは
できません。
原告
訴訟金額
(百万円)
被告
企画・宣伝協同組合
シブヤエンターテイメントレ
ビュー21共同事業組合およ
び組合員である㈱電通他2社
笹川商事㈱
㈱電通
534
業務委託料請求に係る訴訟
平 成23年2月25日 に534百 万 円 お
よび遅延損害金の支払いを命じる第
一審判決を受けていますが、第一審
判決を不服として控訴し、第二審係
争中であります。
㈱モードツー
㈱電通
197
業務委託料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
リース会社4社
㈱電通
144
リース料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
合計
4,553
状況
業務委託料請求に係る訴訟
第一審係争中であります。
5,430
49
⑷ 関係会社に対する金銭債権・債務
短期金銭債権
65,103百万円
長期金銭債権
2,556百万円
短期金銭債務
154,226百万円
長期金銭債務
2,578百万円
⑸ 取締役、監査役に対する金銭債務
長期金銭債務
439百万円
⑹ 「土地の再評価に関する法律」
(平成10年3月31日法律第34号)に基づき、事業用の土地の再評価を行い、評価差額に
ついては、当該評価差額に係る税金相当額を再評価に係る繰延税金負債として負債の部に計上し、これを控除した
金額を土地再評価差額金として純資産の部に計上しております。
同法第3条第3項に定める再評価の方法
「土地の再評価に関する法律施行令」
(平成10年3月31日政令第119号)第2条第4号に定める「地価税法」第16条に
規定する地価税の課税価格の計算の基礎となる土地の価額を算定するために国税庁長官が定めて公表した方法によ
り算定した価額に合理的な調整を行って算出する方法および同条第5号に定める不動産鑑定士による鑑定評価によ
って算出する方法を併用しております。
再評価を行った年月日
平成13年3月31日
再評価を行った土地の当事業年度末における時価の合計額は、再評価後の帳簿価額を下回っておりません。
4 .損益計算書関係
関係会社との取引高
売上高
94,394百万円
仕入高
256,190百万円
その他の営業取引高
22,750百万円
営業取引以外の取引高
37,169百万円
5 .株主資本等変動計算書関係
当事業年度末における自己株式の種類および株式数
普通株式
6 .税効果会計関係
29,029,808株
繰延税金資産の発生の主な原因は、退職給付引当金、投資有価証券評価損等であります。
繰延税金負債の発生の主な原因は、退職給付信託設定益であります。
50
7 .関連当事者との取引関係
子会社および関連会社等
属 性 会社等の名称
子会社 株式会社電通
マネジメント
サービス
議決権等の
所有(被所有)
の割合
所有
直接 100%
関連当事者
との関係
同社のファクタ
リング業務に係
る資金貸付およ
び役務の受入
役員の兼務
子会社 株式会社電通
テック
所有
直接 100%
同社への広告
企画・制作業務
の発注
関連
会社
所有
直接 15.0%
広告取引
役員の兼務
Publicis
Groupe S.A.
役員の兼務
取引の内容
資金の貸付(注1)
利息の受取(注1)
仕入債務に係る
ファクタリング
取引(注2)
仕入(注3)
利息の支払(注4)
キャッシュ・マネジ
メント・システムに
よる預かり(注4)
株式の売却(注5)
売却代金
売却益
取引金額
(百万円)
-
科 目
短期貸付金
その他
(未収収益)
160,195 買掛金
90
122,319
49
-
25,793
6,984
期末残高
(百万円)
23,760
7
38,215
買掛金
未払費用
短期借入金
37,231
4
18,651
-
-
(注) 1.資金の貸付については、基本契約に基づき残高が毎日変動するため、期末残高のみを記載しております。ま
た、貸付金利は市場金利を勘案して決定しております。
2.
ファクタリング取引については、当社、当社の取引先および株式会社電通マネジメントサービスの三者間
の基本契約に基づきファクタリング方式による決済を行っているものであり、当該基本契約に定める取引
条件は市場情勢を勘案して決定しております。なお、取引金額および期末残高には消費税等を含めており
ます。
3.取引条件および取引条件の決定方針等については一般的取引条件と同様に決定しております。
なお、取引金額には消費税等を含めておりません。期末残高には消費税等を含めております。
4.キャッシュ・マネジメント・システムによる預かりについては、基本契約に基づき残高が毎日変動するた
め、期末残高のみを記載しております。また、借入金利は市場金利を勘案して決定しております。
5.株式の売却価格は、取引直近日のEuronext市場を参考にして決定しており、支払条件は一括現金払いであ
ります。
8 .1株当たり情報
⑴ 1株当たり純資産額
⑵ 1株当たり当期純利益
1,666.46円
70.12円
51
連結計算書類に係る会計監査人の監査報告書 謄本
独立監査人の監査報告書
平成23年5月12日
株式会社 電通
取締役会御中
有限責任監査法人 トーマツ
指定有限責任社員
公認会計士 永田 高士 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 松本 仁 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 瀬戸 卓 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 水野 博嗣 ㊞
業務執行社員
当監査法人は、会社法第444条第4項の規定に基づき、株式会社電通の平成22年4月1日から平成23年3月31日
までの連結会計年度の連結計算書類、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書
及び連結注記表について監査を行った。この連結計算書類の作成責任は経営者にあり、当監査法人の責任は独立
の立場から連結計算書類に対する意見を表明することにある。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準
は、当監査法人に連結計算書類に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めている。監
査は、試査を基礎として行われ、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見
積りの評価も含め全体としての連結計算書類の表示を検討することを含んでいる。当監査法人は、監査の結果と
して意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。
当監査法人は、上記の連結計算書類が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し
て、株式会社電通及び連結子会社から成る企業集団の当該連結計算書類に係る期間の財産及び損益の状況をすべ
ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
52
計算書類に係る会計監査人の監査報告書 謄本
独立監査人の監査報告書
平成23年5月12日
株式会社 電通
取締役会御中
有限責任監査法人 トーマツ
指定有限責任社員
公認会計士 永田 高士 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 松本 仁 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 瀬戸 卓 ㊞
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 水野 博嗣 ㊞
業務執行社員
当監査法人は、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき、株式会社電通の平成22年4月1日から平成23年3月
31日までの第162期事業年度の計算書類、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別
注記表並びにその附属明細書について監査を行った。この計算書類及びその附属明細書の作成責任は経営者にあ
り、当監査法人の責任は独立の立場から計算書類及びその附属明細書に対する意見を表明することにある。
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準
は、当監査法人に計算書類及びその附属明細書に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを
求めている。監査は、試査を基礎として行われ、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によ
って行われた見積りの評価も含め全体としての計算書類及びその附属明細書の表示を検討することを含んでいる。
当監査法人は、監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。
当監査法人は、上記の計算書類及びその附属明細書が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計
の基準に準拠して、当該計算書類及びその附属明細書に係る期間の財産及び損益の状況をすべての重要な点にお
いて適正に表示しているものと認める。
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
53
監査役会の監査報告書 謄本
監査報告書
当監査役会は、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの第162期事業年度の取締役の職務の執行に関して、各
監査役が作成した監査報告書に基づき、審議の結果、監査役全員の一致した意見により、本監査報告書を作成し、以下
のとおり報告いたします。
1.監査役及び監査役会の監査の方法及びその内容
監査役会は、監査の方針、職務の分担等を定め、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほ
か、取締役、執行役員等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めま
した。
各監査役は、「監査役監査基準」に則り、かつ、監査役全員の協議により定めた「平成22年度監査計画」(監査
の方針、職務の分担等)に従い、取締役、執行役員等と意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努め、
取締役、執行役員等が法令を遵守し、健全な経営が行われるよう、その職務の執行を監査しました。
⑴ 事業報告等に関する監査の方法及びその内容
取締役会その他の重要な会議に出席するとともに、取締役、執行役員等からその職務の執行状況について報告
を受け、必要に応じて説明を求め、決裁書類等を含む重要な文書等を閲覧し、また、内部監査部門及び法務部
門等から定期的に報告を受け、法令等遵守体制及びリスク管理体制等の内部統制システムを含む会社の業務及
び財産の状況を調査しました。
内部統制システムについては、監査役全員の協議により定めた「内部統制システムに係る監査役監査実施要領」
及び「内部統制システムに係る監査役監査実施のためのチェックリスト」に基づき、取締役の職務の執行が法
令及び定款に適合することを確保するための体制、その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なもの
として会社法施行規則に定める体制の整備に関する取締役会決議の内容、及び当該決議に基づき整備されてい
る体制に関して、取締役、執行役員等からその構築及び運用の状況について定期的に報告を受け、必要に応じ
て説明を求め、意見を表明しました。
なお、財務報告に係る内部統制については、取締役、執行役員等及び有限責任監査法人トーマツから当該内部
統制の評価及び監査の状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。
グループ会社監査の観点からは、関連する委員会等に出席するほか、主要な子会社等の取締役及び監査役等と
意思疎通を図り、相互に情報を伝達し、意見の交換をし、内部監査部門からグループ会社の監査の状況につい
て報告を受けました。また、必要に応じて主要な子会社に赴き、当該子会社に関する状況の説明を受け、意見
の交換をしました。
また、取締役の競業取引、取締役と会社間の利益相反取引、会社が行った無償の利益供与、子会社又は株主と
の通例的でない取引並びに自己株式の取得及び処分等に関しては、上記の方法のほか、取締役から「取締役職
務執行確認書」の提出を求め、調査しました。
⑵ 計算書類及びその附属明細書並びに連結計算書類に関する監査の方法及びその内容
上記に加えて、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているか否かを監視及び検証す
るとともに、会計監査人からその職務の執行状況について随時報告を受け、説明を求めました。また、会計監
54
査人から職務の遂行が適正に行われることを確保するための体制、即ち、会社計算規則に掲げる事項を「監査
に関する品質管理基準」 等に従って適切に整備している旨の通知を受け、必要に応じて説明を求めました。
以上の方法に基づき、当該事業年度に係る事業報告及びその附属明細書、当該事業年度に係る計算書類(貸借
対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表)及びその附属明細書並びに連結計算書類(連結貸
借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結注記表)について検討を加え、かつ、会計監査
人の監査の方法及び結果について検討しました。
2.監査の結果
⑴ 事業報告等の監査結果
①事業報告及びその附属明細書は、法令及び定款に従い、会社の状況を正しく示しているものと認めます。
②取締役の職務の執行に関しては、子会社等に関する職務を含め、不正の行為又は法令若しくは定款に違反す
る重大な事実は認められません。
③内部統制システムに関する取締役会決議の内容は相当であると認めます。また、当該内部統制システムに関
する取締役の職務の執行についても、財務報告に係る内部統制を含め、指摘すべき事項は認められません。
⑵ 計算書類及びその附属明細書並びに連結計算書類の監査結果
会計監査人有限責任監査法人トーマツの監査の方法及び結果は相当であると認めます。
平成23年5月20日
株式会社 電通 監査役会
常勤監査役 松田 公春 ㊞
常勤監査役 鶴田 友晴 ㊞
社外監査役 根來 泰周 ㊞
社外監査役 遠山 敦子 ㊞
社外監査役 安部 修武 ㊞
以上が第162回定時株主総会招集ご通知添付書類であります。
55
ご参考
連結貸借対照表 前期比較表(要旨)
(単位:百万円)
第161期
第162期
平成22年3月31日現在
平成23年3月31日現在
流動資産
568,424
611,607
43,183
固定資産
549,811
521,692
△28,119
有形固定資産
247,994
243,577
△4,417
無形固定資産
45,380
53,180
7,799
256,436
224,934
△31,501
資産合計
1,118,236
1,133,300
15,064
流動負債
461,595
478,975
17,380
固定負債
151,083
142,183
△8,900
負債合計
612,679
621,158
8,479
株主資本
508,824
523,647
14,823
資本金
58,967
58,967
-
資本剰余金
60,899
60,899
-
利益剰余金
454,014
468,846
14,831
投資その他の資産
自己株式
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
増減額
△65,056
△65,064
△8
△24,573
△30,714
△6,140
737
1,930
1,192
△886
△2,823
△1,936
土地再評価差額金
△7,187
△7,187
-
為替換算調整勘定
△17,237
△22,634
△5,396
21,306
19,208
△2,098
505,556
512,141
6,584
1,118,236
1,133,300
15,064
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
56
ご参考
連結損益計算書 前期比較表(要旨)
(単位:百万円)
第161期
自平成21年4月 1日
至平成22年3月31日
第162期
自平成22年4月 1日
至平成23年3月31日
増減額
売上高
1,678,618
1,833,449
154,831
売上原価
1,382,127
1,515,753
133,625
売上総利益
296,490
317,696
21,205
販売費及び一般管理費
259,166
266,758
7,591
37,323
50,937
13,613
営業外収益
11,873
9,704
△2,168
営業外費用
4,407
6,475
2,068
44,790
54,166
9,376
特別利益
1,852
3,172
1,320
特別損失
6,594
21,959
15,364
40,048
35,379
△4,668
8,375
12,466
4,091
31,673
22,913
△8,759
542
1,277
735
31,130
21,635
△9,494
営業利益
経常利益
税金等調整前当期純利益
法人税等
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益
当期純利益
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
57
ご参考
(個別)
貸借対照表 前期比較表(要旨)
(単位:百万円)
第161期
第162期
平成22年3月31日現在
平成23年3月31日現在
増減額
流動資産
470,408
505,634
35,226
固定資産
540,404
505,904
△34,500
有形固定資産
220,577
217,040
△3,537
無形固定資産
12,762
9,041
△3,720
307,065
279,822
△27,242
資産合計
1,010,812
1,011,538
725
流動負債
470,814
480,055
9,240
固定負債
133,587
116,277
△17,310
負債合計
604,402
596,332
△8,069
株主資本
413,297
423,534
10,237
資本金
58,967
58,967
-
資本剰余金
60,899
60,899
-
投資その他の資産
利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
358,643
368,889
10,245
△65,212
△65,220
△8
△6,886
△8,328
△1,441
その他有価証券評価差額金
1,166
1,686
519
繰延ヘッジ損益
△865
△2,827
△1,961
△7,187
△7,187
-
406,410
415,206
8,795
1,010,812
1,011,538
725
土地再評価差額金
純資産合計
負債純資産合計
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
58
ご参考
(個別)
損益計算書 前期比較表(要旨)
(単位:百万円)
第161期
自平成21年4月 1日
至平成22年3月31日
第162期
自平成22年4月 1日
至平成23年3月31日
増減額
1,315,072
1,396,798
81,726
売上原価
1,129,592
1,203,669
74,076
売上総利益
185,479
193,129
7,649
159,165
159,329
163
26,313
33,799
7,486
営業外収益
11,640
12,350
710
営業外費用
4,251
5,838
1,586
33,702
40,312
6,609
特別利益
1,792
7,669
5,876
特別損失
6,663
21,430
14,766
28,830
26,551
△2,279
1,775
9,079
7,304
27,055
17,471
△9,584
売上高
販売費及び一般管理費
営業利益
経常利益
税引前当期純利益
法人税等
当期純利益
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
59
ご参考
所有者別株式分布状況
■所有者別の株式保有状況
区分
株主数
保有株式数
(名)
1
77
36
634
404
44,063
1
45,216
政府・地方公共団体
金融機関
金融商品取引業者
その他の国内法人
外国法人等(外国個人を含む)
個人・その他
自己株式
合計
(株)
30,800
60,626,276
6,877,133
82,632,039
40,147,527
58,840,417
29,029,808
278,184,000
■所有者別の保有株式数構成比
金融機関
21.79%
政府・地方
公共団体
0.01%
金融商品
取引業者
2.47%
その他の国内法人
29.70%
個人・その他
21.15%
外国法人等
(外国個人を含む)
14.43%
自己株式
10.44%
株式会社電通
本社 東京都港区東新橋一丁目8番1号
インターネットホームページ http://www.dentsu.co.jp
上場取引所 東京証券取引所市場第一部
証券コード 4324
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