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CHIYOSHIGUSA
CHIYOSHIGUSA
【企画メンバー】
有川香織 佐藤美潮 染谷智恵子 星野恵莉奈 深田美弥
49
今回、私たちは千代田区役所様より頂いた
外国人観光客も視野に入れた
路上喫煙禁止のプロモーション提案とは
という与件に応えるべく、
⃝秋葉原での現地調査
⃝千代田区役所様へのヒアリング
○インターネットでのリサーチ
を行い、以下のリサーチ結果を得ることが出来ました。
50
千代田区ってこんなところ①
⃝東京、いわば日本の中心に位置する
⃝外国人観光客が多く訪れる
千代田区
東京の玄関「東京駅」
東京の中心「千代田区」
政治の中心「国会議事堂」
サブカルチャーの聖地「秋葉原」
51
外国人観光客の推移 (2003-2014)
( 万人 )
(年)
出典 : 日本政府観光局 (JNTO)
2020 年のオリンピック開催に向け訪日される外国人観光客の数は年々増加しています。 52
千代田区ってこんなところ②
⃝日本で初めて「路上喫煙禁止の条例」を制定
安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例 ( 平成 14 年 )
⃝街中の至る所に路上喫煙禁止の看板を発見
秋葉原の路上で発見した路上喫煙禁止の看板
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ー浮かび上がった問題点ー
千代田区に訪れる外国人観光客の多くは
路上喫煙禁止であることを知らずに
路上で喫煙してしまい
条例違反の罰金をとられていることが判明。
では、なぜ路上喫煙してしまうのでしょうか。
これには法律の違いが深く関係していました。
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ー外国の喫煙と法律ー
フィリピン
マレーシア
シンガポール
オーストラリア
その他
13%
2%
中国
25%
タイ 4%
アメリカ 5%
韓国
香港
8%
台湾
20%
18%
出典 : 日本政府観光局 (JNTO)
こちらは 2015 年の国籍別 訪日外国人観光客数のグラフです。
中国、韓国など特にアジア地域の外国人が多く訪れています。
そこでこれらの国の喫煙に対する法律を調べてみました。
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訪日外国人観光客数 NO.1
中国 / 北京市喫煙管理条例
⃝公共の場所での喫煙を禁止
空港、駅、飲食店など屋根のあるところでの喫煙を禁止する条例。個人の
違反者には最高200元
(約4000円)
の罰金を科す。学校周辺100メー
トル以内のたばこの販売を禁止しています。
中国
25%
建物外壁に掲示された
禁煙のバナーが掲示された北京五輪メイン会場
禁煙を促すバナー
国家体育場「鳥の巣」
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訪日外国人観光客数 NO.3
台湾 / 煙害防止法
⃝学校、医療機関など公共施設で全面禁煙
高専以下の学校、医療機関の室内外、政府機関は全面禁煙。
レストラン、ホテル、商業施設等の場所では喫煙スペースを除き
禁煙が義務付けられています。
台湾
18%
喫煙禁止の看板
ただし屋根の無い屋台では喫煙は規制されない
57
NO.1
中国 北京市喫煙管理条例
NO.2
韓国 国民健康増進法 NO.3
台湾 煙害防止法
NO.4
香港 喫煙公衆衛生改正条例
NO.5
アメリカ 各州で禁煙法が施行 NO.6
タイ 非喫煙者権利保護法
NO.7
オーストラリア 各州で禁煙法が施行
NO.8
シンガポール 喫煙対策先進国とし室内禁煙を制定
NO.9
マレーシア 公共交通機関などでの喫煙禁止を制定
NO.10
フィリピン 煙草規制法
しかし、これらは全て室内での喫煙禁止の条例・法律であり、
ほとんどが路上は規制されていませんでした。
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つまり
海外は室内は禁煙、路上で吸うことが良いマナーなのに対して、
日本は路上は禁煙、指定の場所で吸うことが良いマナーである
という国によるマナーの違いを発見しました。
路上
室内
海外
日本
59
ーインサイトー
以上のことから
外国人観光客は、自国では路上喫煙が一般的なため
日本もそうだ、と誤解しているのではないか
という気付きを得ました。
では、なぜ誤解が生じ日本のマナーが伝わらないのか。
私たちは現在、街中で多く使用されている
「路上喫煙禁止のマーク」に着目しました。
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ー現在の路上喫煙禁止マークー
⃝喫煙を禁止しているだけのように見える
「日本は決められた場所でなら吸ってもいい」という禁止されたその先が伝わらない
⃝日本語で「路上喫煙禁止」と補足している
漢字を読めない外国人には「路上で吸ってはいけない」ことが伝わらない
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ーコンセプトー
外国人観光客も自国と日本のマナーを違いを知らないがゆえ
路上喫煙してしまうだけであり、
日本の喫煙マナーを理解すれば守ってもらえると考えました。
そこで私たちは
路上喫煙禁止+許可+誘導
ここで吸わないでね
ここで吸ってね
のマークとして
こっちで吸えるよ
をご提案します。
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62
ー
CHIYOSHIGUSA
について ー
Smoking area
No Smoking
日本古来から伝わる、相手を思いやる心を千代田区から発信していく企画です。
外国人観光客に路上喫煙禁止を伝えるマークを主として、
そのほかの日本のマナーを伝えるマークも展開していきます。
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ー 喫煙編 ー
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Smoking area
No Smoking
日本古来の思いやりである江戸しぐさから着想し、モチーフに江戸を取り入れました。
街中で良い意味で目立ち、外国人にも興味を持ってもらいやすいという狙いもあります。
また路上喫煙禁止のマークには煙草ということもあり火消しを起用しました。
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ー展開案①立て看板ー
No Smoking
50m
Smoking area
100m
Smoking area
Smoking area
路上には江戸の頃の「お触れ書き」をイメージした立て看板で喫煙禁止を伝え、
吸っても良い場所まで誘導をします。ここなら吸っても良いというマークの場所で
喫煙してもらうことで日本は「路上はダメ」だけど「室内なら良い」と伝えます。
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スペースもあり、喫煙されてしまいがちな路地裏に
立て看板を設置することで「ここで吸わないでね」と
路上喫煙禁止を伝えます。
禁止の先である、吸っても良い場所までの誘導を行います。
立て看板によって吸っても良い場所を明確に提示します。
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ー展開案②指導員用法被ー
千代仕草
千代仕草
指導員の方の衣装のご提案です。
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指導員の方々が千代仕草の「はっぴ」を身につけることで
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パトロールの際にも目をひけます。
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ー 拡散方法①火消しPR ー
千代田区の街に火消しのパフォーマーが現れ、路上喫煙禁止を PR します。
火消しのパフォーマンスを行う他、火消しのパフォーマーと写真撮影をして
SNS へ投稿した方には千代仕草のノベルティを配布します。
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ー拡散方法② QR コード PRー
千代田区の路上に突如 QR コードが現れ
それを携帯電話で読み込むと千代仕草の特設サイトへ。
特設サイトでは近隣の喫煙所 MAP のほか千代仕草の説明などが閲覧できます。
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ーそのほかの ー
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Trash box
No Speaking
喫煙編のほかにも「ポイ捨て」や「整列」など、
日本では当たり前になっているけど、外国ではなじみの無いような
マナーについてのマークも展開、周知が可能です
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ービジョンー
私たちは以上の方法により、
千代仕草が広まっていくことで、
外国人観光客が日本のマナーを知り、きちんと理解する
ことを目指します。
そうして外国人と日本人で繋ぐ正しいマナーの連鎖が
千代田区をもっと素敵な街にしていくことを願います。
71
ー千代田学レポートー
今回、千代田区役所様より与件を頂いてから数ヶ月に渡り、その問題解決にあたってまいりました。
特に今回は話し合いを多く重ね、班員の中で共通のビジュアルを描くことに重きを置いて作業にあたりました。
試作を作っては話し合いを重ねることで、形になる様が目に見えて感じられ
日々、達成感を感じながら作業に当たることが大きなモチベーションとなっていました。
結果、学内プレゼンテーションと千代田区役所様でのプレゼンテーションでは
ビジュアルが大きく変わりましたが、頂いた意見を元に更にブラッシュアップする機会を頂けたことは
とても貴重な経験となりました。
これからも今回の学びを活かし、邁進していきたいと思います。ありがとうございました。
深田美弥
72
ー千代田学レポートー
今回千代田学に関わらせていただいて、多くのことを学ぶことが出来ました。
そもそも千代田区が路上喫煙禁止だ、ということも知らなかったのですが、
リサーチを重ねる毎に喫煙者のマナーが国によって様々であったり、
路上喫煙すると過料処分されたりなど今まで知らなかったマナーやルールが沢山あることを知ることができ、
リサーチの重要性を改めて実感しました。
そのルールをどうやって伝えるか、人の興味をどのように引くのか、試行錯誤して
今回「千代仕草」という企画を提案させて頂くことができました。
この度は学べる機会をありがとうございました。
これからもこの経験を活かしていきたいです。
有川香織
73
ー千代田学レポートー
千代仕草を通して、わたしはたくさんの事を学びました。
なかでも、日本と外国のマナーの違いを再認識できたことは私のなかで大きい事だったと思います。
日本のマナーが外国ではあまり通用しないことは前から知っていたものの、
喫煙ひとつとってもここまで違っていて、それらを伝えることがこんなにも難しいのかと感じました。
調べていくなかで、私たちは " 言葉をなるべく使わない "" ポジティブに伝える " ことを心がけるようになりました。
それは外国人を視野に入れたという与件と、美術学生ならではの目線を活かしたいということからでした。
紆余曲折しながらも、最終的にあのような形になって良かったなと思います。
また、千代田区役所様に企画提案できたことは、今後の励みになりました。
ありがとうございました。
佐藤 美潮
74
ー千代田学レポートー
私は前回のプレゼンテーションに引き続き2回目の千代田学として半年間に渡って関わらせて頂きました。
自分自身が煙草を吸わず、また周囲にもあまり喫煙者が居ないことから「喫煙」はおろか
「路上喫煙」という言葉と向き合うことは初めてでした。
しかし意識して見ると街の至る所には路上喫煙禁止の看板があり、指導員さんが居り、
そして路上喫煙する人もまた沢山居るということに気がつきました。
更に「外国人観光客」という自分と全く違う環境の方々がターゲットであったため、
新鮮であり、また文化も言葉も違う中でいかに伝えられるかについて考えるのがとても難しかったです。
けれども難しいがゆえに多くの時間を話し合いに割き、何度もビジュアルを練り直し、
意見を出し合えたことはとても意義のある経験となりました。
今回このような機会を頂きありがとうございました。
染谷智恵子
75
ー千代田学レポートー
今回、私たちは冬から千代田区の与件に取り組み、さらに「千代田学」で引き続き与件に対して
様々なアプローチ方法を考えてきました。
喫煙者の方々、観光に来た外国人の方々の気持ちに少しでも近づけるようリサーチを繰り返し、
そして最終的に至ったものがこの「ちよしぐさ」でした。
日本人として当たり前のことが外国人の方々からしてみると不思議なこと、そんなマナーを取り上げ私たちの中で消化し
アウトプットしていく、そこに至るまで日本らしさをどこまで追求するべきなのか、
どうやったらわかりやすくかつ興味を持ってもらえるのかたくさん考え、話し合いました。
プレゼンを終え、千代田区の方々に笑っていただいたり、意見を頂きとても貴重な経験ができました。
また、プレゼンまで話し合ったことやリサーチに街へ繰り出したことなど全てが
大切な勉強の過程だったのだと改めて感じました。
この千代田学で行ったことを糧として今後のプレゼンもしっかりこなしていきたいと思います。
貴重な機会を設けていただき本当にありがとうございました。
星野 恵莉奈
76
お読みいただきありがとうございました。
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