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平成28年度第1回調布市景観審議会 議事録(PDF文書)

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平成28年度第1回調布市景観審議会 議事録(PDF文書)
平成28年度第1回調布市景観審議会議事録
平成28年7月22日(金曜日)
開会
午前10時00分
閉会
午前12時00分
場所:調布市文化会館たづくり西館
議
3階会議室
事
1
景観形成ガイドライン(屋外広告物編)素案について
2
景観まちづくりの取組について
出席委員
1
条例第25条第1号委員(1人)
長田
2
条例第25条第2号委員(4人)
後藤
3
加奈子委員
春彦委員(会長),石川
初委員,杉山
条例第25条第3号委員(2人)
田中
國男委員,安部
宝根委員
朗子委員,上林
典子委員
○事務局(奥山)
それでは,定刻となりましたので,ただいまから平成2
8年度第1回調布市景観審議会を始めさせていただきます。
本日はご多忙の中,ご出席を賜り,誠にありがとうございます。
なお,本日,都市整備部長の岩本におきましては,都合により欠席とさせて
いただきますので,何とぞご容赦いただければと存じます。
それでは,次第に沿って進行してまいりたいと思いますので,よろしくお願
いいたします。
初めに,資料の確認をお願いいたします。
なお,事前に郵送しました資料に加筆及び資料の追加などを行いました関係
から,本日のものに差しかえさせていただきたいと思います。
本日,席上に配付いたしました資料でございますが,まず本日の次第,委員
名簿,席次表でございます。
続いて,議事1「景観形成ガイドライン(屋外広告物編)素案について」の
資料として,右上に資料1―1とし「調布市景観形成ガイドライン(屋外広告
物編)―素案―」と記載されたものが1部,右上に資料1―2とし「景観形成
ガイドライン(屋外広告物編)素案について」というタイトルのパワーポイン
トを打ち出したもので,スライド16ページのものが1部,右上に資料1―3
とし「平成27年度第3回調布市景観審議会における主な意見・質問と今後の
対応」と記載されたA4両面印刷で3ページのものが1部となります。
また,議事2「景観まちづくりの取組について」の資料として,右上に資料
2とし「景観まちづくりの取組について」というタイトルのパワーポイントを
打ち出したもので,スライド16ページのものが1部,
「景観・地域デザイン特
論
映像作品発表会」と記載されたA4両面印刷が1枚となります。
次に,平成27年度第3回調布市景観審議会議事録となります。
また,ご参考までに,当課で平成28年6月30日に発行いたしました「ち
- 1 -
ょうふ景観だより」の第30号をお配りしております。
そのほか,机上の資料としまして「都市計画図」「調布市景観基本計画」「調
布市景観計画」「調布市景観計画
届出の手引き」「調布市景観計画
景観形成
基準の解説」「調布市景観形成ガイドライン色彩編」「調布市都市計画マスター
プラン」「地域別街づくり方針」「調布市緑の基本計画」「調布市公共サイン整
備方針」「調布市公共サイン整備ガイドライン」を配架いたしております。
以上の資料がお手元におそろいでしょうか。――よろしいでしょうか。
それでは,後藤会長,よろしくお願いいたします。
○後藤会長
おはようございます。足元の悪い中,お集まりいただきまして,
ありがとうございました。
ここは災害時の防災拠点になる重要な会場で,今日開催しますけれども,ち
ょっと早目に来て何でたづくりというのか聞いたのですが,市民の方はご存じ
ですか。僕,おせち料理かなと思っていたのだけれども全然違うので,新しく
入られた方にも,そういったことがうまく伝わるといいなと思って聞いていま
した。
それでは,第1回目,平成28年度の調布市景観審議会を開催したいと思い
ます。
まず,定足数につきまして,事務局よりご報告をお願いいたします。
○事務局(奥山)
本日,後藤委員,椎原委員及び梅澤委員におかれまして
は,ご都合により欠席される旨のご連絡をいただいております。つきましては,
本日の審議会には欠席3名,出席7名ですので,調布市景観条例第29条に規
定されております定足数に達しております。
以上でございます。
○後藤会長
定足数に達しているということですので,引き続き審議会を進
めてまいりたいと思います。
審議会に先立ちまして,本日の審議会について調布市景観条例施行規則第3
7条に基づき,非公開とするべきかお諮りしたいと思います。
本日の内容は別紙のとおりでございまして,別段非公開とする理由がないと
思われます。公開とすることにご異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
- 2 -
ありがとうございます。本日の傍聴者の定員ですが,この会場の広さを考慮
して10人と定めさせていただきました。
それでは,本日の当審議会について公開とし,傍聴希望者の入場を承認した
いと思います。本日の傍聴希望者の有無につきまして,事務局よりご報告をお
願いいたします。
○事務局(奥山)
○後藤会長
本日,お1人の傍聴希望者がいらっしゃいます。
わかりました。
それでは,傍聴希望者 1 名の方の入場をお願いいたします。
傍聴者の入室が完了するまで,しばらく休憩といたします。
(暫時休憩)
○後藤会長
それでは,審議会を再開いたします。
平成28年度第1回調布市景観審議会を開催いたします。本日,会場の都合
で11時50分をめどに進めてまいりたいと思いますので,議事進行につきま
してご協力方よろしくお願いいたします。
それでは,議事の1「景観形成ガイドライン(屋外広告物編)素案について」,
事務局よりご説明をお願いいたします。
○事務局(小牧)
それでは,議事1「景観形成ガイドライン(屋外広告物
編)素案について」,ご説明いたします。資料につきましては,資料1―1と資
料1―2をご覧いただきながらご説明を聞いていただければと思います。
(パワーポイント)
まず,ガイドラインの検討フローについて確認させていただきます。ガイド
ラインは平成28年度中の策定を目指し,現在は素案の中間取りまとめの段階
となります。前回いただいた審議会でのご意見や景観アドバイザーからのアド
バイスをもとに,ガイドラインの編集を進めております。また現在,広告団体
からの意見聴取を始めており,今後,広く意見をいただくため,複数の広告団
体と意見交換をしていく予定です。また,東京都との調整も図ってまいります。
(パワーポイント)
続きまして,こちらが現在のガイドラインの構成となっております。また,
- 3 -
構成の右側に前回の審議会でお示ししたガイドラインから変更されている主な
点を挙げております。ガイドラインの大まかな内容は前回の審議会でご説明さ
せていただいておりますので,本日は前回のガイドラインから変わった点,追
加点をメインにご説明させていただきたいと思います。
(パワーポイント)
まず,全体の構成についてとなります。スライド上部の主な変更点と書かれ
てある部分のとおり,スライド左の目次構成から右の目次構成に変更いたしま
した。前回では,はじめにと4章で構成されておりましたが,シンプルな5章
構成に変更しました。また,前回の審議会でいただいた市の屋外広告物に関す
る方針,考え方を冒頭に示したほうが良いというご意見を参考に,前回の第2
章「調布市が目指す景観まちづくり」を「ガイドラインの基本方針」とし,第
1章に繰り上げました。
(パワーポイント)
続きまして,各章の主な変更点について説明してまいります。ガイドライン
1ページからの第1章「ガイドラインの基本方針」は,前回から引き続き市の
屋外広告物に関する考え方を示しつつ,今回,読み手に対し調布の景観,広告
物のイメージをもってもらうため,章1―1としまして「調布らしい景観と屋
外広告物」という節を設け,調布の景観や市内の屋外広告物を紹介するページ
を追加しました。
(パワーポイント)
続きまして,ガイドライン8ページからの第2章「位置付けと活用方法」,ガ
イドライン10ページからの第3章「景観形成における屋外広告物」に関しま
しては大きな変更点はありませんが,第3章に関してはコラムとして13ペー
ジにデジタルサイネージの話を追加する等,内容の追加を行っております。
(パワーポイント)
続きまして,ガイドライン17ページからの第4章「景観形成における屋外
広告物の配慮事項」についてです。4章については事業者に向けての屋外広告
物の配慮事項を示す章であり,前回から追加の多い章となります。
まず,スライドに示してあるとおり本章内を4つの節に整理するとともに,
新たな考え方・配慮基準として,屋外広告物の種類別の配慮事項を4―4に追
- 4 -
加しております。次のスライドから各節の詳しい内容を説明してまいります。
(パワーポイント)
まず,ガイドライン17ページからの4―1,配慮事項の構成についてとな
ります。スライドでお示ししてあるとおり,前回のガイドラインからある「見
やすさ・わかりやすさ」「街並みへの貢献」「駅周辺」等の配慮事項のキーワー
ドに加え,今回,種類別事項を加え,「共通事項」「地域別事項」「種類別事項」
の3分野に分類する構成となっております。
また,配慮事項のキーワードの一部変更を行っており,スライド右下にあり
ますとおり以前のガイドラインであった「大きさ」「数」を統合し,新たに「位
置」という配慮事項を設けました。
「位置」の配慮事項に関しては,以前のガイ
ドラインから広告物の設置の位置に関する記述があったのですが,各配慮基準
にまたがっていたものを今回1つの項目にまとめ,見やすい構成としました。
(パワーポイント)
こちらは,それら配慮事項に基づく活用方法を想定したものです。共通事項
では,市内に掲出する全ての屋外広告物について基本的に配慮すべき事項を確
認していただきます。また地域別事項では掲出する地域を確認し,該当する地
域の配慮事項を確認してもらいます。また種類別事項として,掲出する広告物
の形態に関する配慮事項について確認していただきます。現状,このような3
つの配慮事項により市内の屋外広告物の景観配慮を行っていただきたいと考え
ております。
(パワーポイント)
続きまして,20ページ及び40ページからの屋外広告物の共通の配慮事項
及び地域別の配慮事項についての説明となります。こちらの内容で前回から変
わったものとしましては,各配慮事項に対応する形で事業者向けのワンポイン
トアドバイスの追加を行ったことと,先ほどのスライドでご説明しましたとお
り,新たな配慮事項のキーワードである「位置」の項目の配慮基準の追加を行
っております。
ワンポイントアドバイスとは,広告主や広告物の設置事業者に向けて,具体
的にどのようにすればデザイン性・景観性の高い広告物ができるのかを例示,
説明する欄であり,それぞれの配慮事項に対応する形で掲載をしているもので
- 5 -
す。
(パワーポイント)
続きまして,ワンポイントアドバイスの活用例を紹介いたします。こちらの
スライドは,ガイドライン23ページのにぎわいづくりに関する広告物の配慮
事項となります。まず,事業者の方には配慮事項を読んでいただき,事例とな
る写真やイラストで理解を深めてもらいます。
(パワーポイント)
次に,配慮事項に対応する形で,24ページのワンポイントアドバイスとい
う形で,にぎわいの演出という人の目線を意識した広告物の設置を行うことで,
にぎわいが演出しやすくなるというワンポイントアドバイスを読んでいただく
ことで,景観に配慮した広告物を計画してもらう際の手助けとなるように意図
しております
(パワーポイント)
続きまして,新たに追加した要素として,45ページの「位置」の項目の配
慮事項の記載があります。広告物の掲出に際しては,広告物の大きさや色,デ
ザインなども重要ではありますが,広告物をどの位置に設置するかという点も
広告物の見え方として大変重要だと考えております。今回,その点を踏まえ,
「位
置」の項目の配慮事項を加えまして,広告物の低層部での活用,歩行者からの
視線に配慮した設置位置の推奨等を掲げております。
(パワーポイント)
また,新たに追加したものとしましては,49ページからの種類別の広告物
の配慮事項となります。種類別の配慮事項では,都条例の許可申請の対象とな
る壁面広告,地上広告等や許可申請の対象とならない窓面利用の広告等の配慮
事項を定めており,事業者の方に基本的事項の配慮事項を読んでいただいた後
の補足としまして,実際に掲出する種類の広告物の配慮事項を読んでもらい,
景観に配慮した広告計画をしてもらうよう図っていきたいと考えております。
(パワーポイント)
続きまして,ガイドライン52ページから第5章となります。第5章につき
ましては,主に東京都屋外広告物条例の広告物の許可手続を説明する章となり
ます。こちらの章は前回から大きな変更点はありませんが,条例上の許可基準
- 6 -
の概要を追加した点と,許可の流れの中に市独自の任意での屋外広告物の事前
相談を追加いたしました。
(パワーポイント)
こちらが任意の事前相談が入った広告物の許可フローとなります。建物新築
等にあわせて計画される屋外広告物及び屋外広告物のみの掲出を計画する際に,
「調布市景観計画」及び関連するガイドラインとの関係性に配慮しつつ,本ガ
イドラインの内容を踏まえ相談を受け付け,助言を行いたいと思います。必要
に応じて景観アドバイザー(屋外広告物担当)からも助言をいただき,屋外広
告物を通した良好な景観形成の推進を図っていきたいと考えております。
以上で議事1の説明を終わります。
○後藤会長
ありがとうございました。
それでは,委員の皆様から質問,ご意見をいただきたいと思いますが,いか
がでしょうか。杉山委員,どうぞ。
○杉山委員
私,わからなくて,ご説明で45ページとおっしゃったのが,
ごめんなさい,探し切れなかったので。
○後藤会長
位置というやつね。僕も45ではないなと。
○星野課長補佐
32ページでございます。失礼いたしました。
○杉山委員
ありがとうございます。
○後藤会長
いかがでしょうか。はい,安部委員。
○安部委員
今の32ページもですが,中にある写真は他の委員も指摘され
ているようですが,なるべくなら調布の事例の写真を使っていただければと思
います。それほどいいのかなというのが,ちょっとこの松戸の写真はよくわか
らないものですから。
○後藤会長
なるべく調布の事例を使いましょうということですね。
○安部委員
写真はですね。それと,ちょっとこの松戸の事例というのは…
…。
○後藤会長
どこがいいのかよくわからん。
○安部委員
はい。
○後藤会長
何かご回答ありますか。
○星野課長補佐
委員ご指摘の写真につきましては市民検討会と我々のほう
- 7 -
である程度用意したものであり,意見等踏まえまして載せる場合,以前の審議
会でもあったのですが,良い事例という形で載せていきたいと思います。さら
に実際こちらを最終的に策定して公表する段階では,それぞれの方にもそのあ
たり,掲載に当たってのお話をさせていただく必要があろうかと思いますので,
策定前の間で調整をさせていただこうと考えております。また,他市のものに
ついても良い事例ということであれば,そこは積極的に,調布市内にはないで
すけれども,このような良い事例がありますというようなことで今書いてある
配慮事項に沿うような,我々としても意図しているようなものや伝えやすいも
のをできるだけ写真や図で紹介していきたいと考えております。
以上です。
○後藤会長
松戸の例は位置をあらかじめ決めているということなのですよ
ね。1階の店舗の入り口というか,店舗の軒に当たるようなところの幅におさ
めるとか,3階部分の壁面に正方形のものがついていますけれども,そこに掲
出しなさいとやっているということなのでしょうね。
〇星野課長補佐
はい。
〇後藤会長
写真の撮り方かもしれないけどね。そのあたり,ちょっと伝わ
りにくいかもしれませんね。
ほかにいかがでしょうか。――私から,今年度中にガイドラインを,屋外広
告物編を作成するということですが,冒頭にフロー図を示していただいたので
すが東京都の調整,関係団体等との意見交換というのはもう大体済んでいると
いう理解でよろしいですか。
○星野課長補佐
東京都と関係団体についてはまだ現在進行中ということで,
こちらの審議会とあわせて今関係団体のほうには何団体かお声がけをさせてい
ただいて,一部見ていただいているところですが,本格的な意見交換は今後と
いうことになります。東京都につきましてもこの年度の頭ぐらいに,このよう
なことで市としてはガイドラインをつくりたいというお話をさせていただいて
いますが,個別具体の話については今後ということになっております。
以上です。
○後藤会長
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○安部委員
資料1―2の16のスライドの許可手続のところなのですが,
- 8 -
先ほど事前相談は必要に応じて景観アドバイザーに助言をいただきますという。
この必要に応じてというのはどこら辺に記載がされていて,どういうことをお
っしゃっているのでしょうか。
○後藤会長
なるほど。いかがでしょうか。
○星野課長補佐
こちらの事前相談につきましては任意ということで,以前
も審議会のほうでお話しさせていただいたのですが,基本的に屋外広告物行政
そのもの自体は屋外広告物法と東京都の条例に基づいて申請手続等を行ってい
るフローの中で,新たに景観の観点からお願い事をしたいということですので,
事業者の方から任意で,我々そういう意味で建築物の関係でいろいろ申請や届
出業務等を行っていますので,その中で一緒にご相談いただくような場合にご
利用くださいということと,あと景観アドバイザーの関与につきましても,現
在,景観アドバイザーの方に建築行為等の届出につきまして,この後のご報告
の中にもあるのですが,景観法の届出を受理したものについて専門的な見地か
らご意見をいただきたいような場合について,そういうものをある程度選んだ
形でご相談させていただくということで,主に必要に応じてということで,そ
のあたりは個別具体の案件によって我々のほうで判断させていただいて,例え
ば色彩の先生にお聞きするですとか,建築計画系の先生にお聞きするというよ
うな形で,今実際景観法の届出についてはそのような運用をしております。
以上です。
○後藤会長
このスライド16の図の中で矢印に乗っかったり,矢印の下に
も書かれているけれども必要に応じてと,破線の箱の中の必要に応じては意味
が違いますよね。矢印のほうの必要に応じてというのは事業者の判断による必
要に応じてで,破線の中の必要に応じては調布市の判断による必要に応じてだ
よね。
○星野課長補佐
○後藤会長
そうです。
それは混乱するから表現を工夫したほうがいいのではないです
か。
○星野課長補佐
はい,わかりました。
○後藤会長
ほかに。はい,どうぞ。
○長田委員
今の景観アドバイザーについてお聞きしたいのですけれども,
- 9 -
これはそれぞれ必要に応じて専門家の方が,例えばさっきの建築というお話だ
ったら建築系の人,色彩だったら色彩の人ということで,毎回違う方が必要に
応じていらっしゃるという意味ですか。
○後藤会長
どうぞ。
○星野課長補佐
景観アドバイザーにつきましては今4人の方にお願いして
おりまして,主に届出に関しては,お2人の景観アドバイザーの方に景観全般
と,色彩の関係の方に景観行政団体になった段階からご相談しております。通
常大型案件につきましては大体お2人の方,複数の立場からお聞きしているの
ですが,今回,屋外広告物のガイドラインをつくるに当たって,屋外広告物関
係の先生に去年から参画いただいていますので,今後案件によってはそれぞれ
の分野にお強い方もそうですし,共通に等しく聞いていくという方法はあろう
かと。やり方はその案件ごとに考えていきたいと思っております。
○長田委員
それで多分必要に応じてということなので,専門的な方がアド
バイスされるのはすごくいいと思うのですけれども,難しいとは思うのですが
1人必ず全体をいつも把握しているというか,やはり景観なので街全体をデザ
インしていくと考えると何かそういった,いつも街の人が気になっているいろ
いろなこととか,事業主が気になっていることを,常駐するのは難しいかもし
れないですけれども1人の方は全部把握しているというか,デザイン的ないろ
いろな意味で把握されている方が1人,景観アドバイザーにいらっしゃると,
何となく事業主の方とか,やられる方も混乱しないのかなと。1つそういう,
何か難しいと思うですけれども1人いらっしゃるといいなと。企業とかのイメ
ージをつくっていくのと一緒で,そういう方が市にもいらっしゃるといいなと
少し思ったのです。
○後藤会長
今4人ですか,アドバイザーの先生がいらっしゃる。その中の
チーフみたいなのを決めるやり方もあるし,特段決めなくても,その4人が常
に情報を共有できると。私が担当したものはこういう指導をして,結果このよ
うな景観として良くなりましたということを,ほかに参加されなかったアドバ
イザーも常に共有できるような仕組みがあると,少し今のご指摘にも答えられ
るかなと思いますね。個別に,その情報共有の工夫をぜひされたらどうですか。
○星野課長補佐
いただいた意見を参考にアドバイザーの先生にもご相談し
- 10 -
ながら,我々もアドバイザー制度は全く新しい制度なものですから,その辺は
いろいろ試行していきながら,ご相談しながら取組を進めていきたいと思いま
す。
○後藤会長
どういうアドバイスをして,その結果どうなったかという記録
を,共通のフォームできちんとつくって記録していただいて,それを適宜この
審議会にもご報告いただくと同時に,その報告書はアドバイザーの中で情報と
して常に共有されるような形になる。それが1つ,進歩だと思いますよね。単
にアドバイザー個々人の個別の指導ではなくて経験を蓄積していくと思うので
すよね。大変いいご指摘だと思います。――はい,どうぞ。
○上林委員
今のお話に関連するのですけれども,やはり事前に相談をいた
だくためには景観アドバイザー制度を周知する必要があると思うので,そうい
う意味でガイドラインに景観アドバイザー制度ということを何かしらアドバイ
スの中でも入れたほうが皆さんにとって,事前相談にいらしていただけるよう
になると思うので,できたら入れていただきたいと思っております。
○後藤会長
このガイドラインの冊子でアドバイザーの紹介というのはされ
ているのでしょうか。
○星野課長補佐
特に記載しておりませんので今いただいた意見を,このス
ライドと同じものが,冊子でいうと58ページにアドバイザーの助言をいただ
きますとありますが……
○後藤会長
初めてそこで出てくるのでは何のことかわからないものね。
○星野課長補佐
ちょっとボリュームが全体的に増えてきてはいるのですけ
れども,アドバイザーの紹介も記載について必要に応じて検討していきたいと
思います。
○後藤会長
今の3人の方のご意見。冒頭,調布の写真が少ないのではない
かというところから始まって,やはり調布ならではの屋外広告物のあり方をち
ゃんとやっていこうというご指摘だと思うのです。
今日の会の最初にお話しした,布を多摩川でさらす手作業をたづくりと呼ん
だと。まさに本当に手づくりというか,調布のホームメードだという意味なの
で,屋外広告物も単に事業者に良いものをつくってもらうようなコントロール,
制御するということ以上に,調布のたづくり感のようなものが込められてほし
- 11 -
いというのがベースにあるご意見なのではないかなという気がしました。その
あたりを最初の3ページのところで書かれているのだろうと思うけれども,ぜ
ひ早い段階で,景観アドバイザー制度もありますけれどもお伝えいただいて,
再編集してください。――はい,どうぞ。
○杉山委員
グループとして3つぐらいちょっとお話しさせていただきたい
のですが,1つは,今ちょっとアドバイザー制度の話が出まして,皆さん非常
に積極的にそういった全体像を見るだとか大事なご意見を賜って,やはり調布
市さん,皆さんすばらしいなと思いました。
ただ,私も幾つかのアドバイザーをさせていただいておりまして思うことは,
アドバイザーが一番メインになってアドバイスするというのは非常に専門家と
して難しいのです。なぜかというと,何を目指せばいいかというのは主体であ
る調布市の皆さんであるということを,またここで戻したいと思うのです。プ
ロはテクニック的な面ですとか,このようにやりたいのだったらば,このよう
にするということをアドバイスするのが能力です。ですから,目指すべき姿を
プロに求めてはいけないと思うのです。そういった意味では,こういったとこ
ろでアドバイザー制度プラス広告というようなことを皆さんが調布市の中でど
う考えていくかというのは,継続的に何かそういう仕組みというか,今まであ
まりほかの市ではないですけれども,考えられるといいなと思ったのです。
というのも私,広告もちょこちょこアドバイスしているのですが,できてし
まった広告は困ったなと思って見ているだけなのですけれども,そういうもの
を受けとめてくれる窓口はあるだろうかと考えると,どこにかけ合っていいの
かもわからない。私もそこそこ知っている中でも,いや,この市はどこにいっ
たらいいのかしらとか,この区だとどういうところに相談すればいいのかしら
とか,急に電話なんかしても,ただ窓口でけんもほろろになんていうように,
市民の声が届く窓口みたいなものも,この際こういうものができて苦労したの
ですよとか,すぐに対処できないですよと明記しておかなければいけないです
けれども,そういう声を集めるような仕組みだとか何か。調布市さん,頑張っ
ていらっしゃるので何か考えてみたらと思った次第です。これまでの感想でご
ざいます。
それとテクニック的な話になってしまうのですけれども,これは見せていた
- 12 -
だくとかなり見やすい感じになったなと思いました。ただ,例えば17ページ
のこういう色使いなんかですと共通で,一番最初,「見やすさ・わかりやすさ」
というのがちょっと見にくいのです。私も高齢化のほうにすっかり足を突っ込
んでいるものですから,見えにくいかななんて思いました。もう一押し,表示
の見やすさみたいなことはぜひお願いしたいというのが1点です。
あと15,16でコラムが2ページにわたっているのですけれども,これは
編集のお考えもあるのですが,あまり2ページにわたるコラムはつくりたくな
いというのが,編集的な観点からいうとなるべくなら1ページにまとめたいと
いうのがあったりする。これは編集方針の違いなのであれですが,そのように
思ったということです。
それから写真なのですが,ちょっと二,三お願いしたいのですけれども,先
ほど安部委員がおっしゃったのとほぼ近いような感じで23ページです。横浜
の低層部の見やすい位置にシンプルながら使用したとなっているのですが,こ
こは割と中層街区なのであまり低層部に見えない。まとまって見えないという
のが残念なので。
○後藤会長
これ,横浜のどこですか。
○杉山委員
例えば元町だと,もうちょっと下にまとまっていますよね。
○後藤会長
元町だとセットバックしているよね。
○杉山委員
そうですよね。これ,ちょっと違うのだと思うのですよね。
○後藤会長
しかも低層部を切ってしまっているからね。
○杉山委員
そうなのです。だから,ややふさわしくないかなというような
内容に思いました。
○後藤会長
そうですね。
○杉山委員
それから25ページの喫茶店の写真なのですけれども,確かに
これはぴったりなのです。街並みの連続性や一体感を創出。ただし,このよう
なフランチャイズの喫茶店にしても,コンビニエンスストアにしても,大きな
立派なビルに入るときには必ずこういうパターンにしてくる。頼まれてなくて
もしてくれるのではないか。あるいは歴史的とか,例えば調布市でいうと深大
寺だったらこういうデザインでやってくれるというか,お願いしやすいですし,
大きなチェーンのところはルールさえつくってあれば準拠してくれるというこ
- 13 -
とがあるので,何となくここにあまり全国大型チェーンのものを入れてという
のは,もう少し違うほうがいいかもしれないなと。当然やってくれる人たちと
いうのは入れなくてもいいかなと。これは地域がきちんと,ここはこういう派
手なのは出さないでくださいと頼もうねというほうが重要なので,この辺の写
真についてはちょっとご検討を。
○後藤会長
再考したらどうかということですね。
○杉山委員
もう少し考え直してもいいかもしれないなと思っています。
それからこれは何ともいえないですが,47ページの那須塩原のコンビニエ
ンスストアなのですけれども,大分使われていますが,あれは国定公園内なの
でしたか。
〇後藤会長
よくわからないな。
〇杉山委員
公園法もかぶってなかったでしたか。すごく極端に,これは一
部のコンビニエンスストアとかではなくて全てに対して全部やりましたよね。
だからこの通りは全てが茶色なのですよね。出すならほかの場所での写真を出
してほしいなと思う。那須塩原はあまり事例にならないのではないかなという
か。
それと最近では,実は板橋区で,あるコンビニエンスストアの白・黒バージ
ョンの店舗ができたのですけれども,色彩のほうから見るとお葬式みたいなの
ですね。白地に黒の帯だから,横ボーダーだけど黒の幕みたいなの。ああ,ち
ょっとなと思った。個人的な感想ですが,意外に不穏な空気を催す場合もあっ
たりするので若干気になります。それに比べると深大寺付近なんか何となく調
布市らしいし,このようなもので固めて,素材なんてこともおっしゃっている
ので,自然と調和した素材を使った看板とか何かそのようなことで。深大寺付
近で何かご協力いただいている,こういうチェーン店の看板というのはないの
でしょうか。もしあればそういったもののほうが,先ほどほかの委員がおっし
ゃったみたいに,調布市での事例があればよりいいなと思いました。ちょっと
細々とした点でございます。
〇後藤会長
ありがとうございます。特に事務局からご回答ありますか。
〇星野課長補佐
事前説明で他の委員からもいただいたのですが,見やすさ
につきましてはカラーバリアフリーの観点があります。ちょっと工夫と,あと
- 14 -
編集につきましても先ほど言われたようにページをまたぐとか,そのあたりは
最終のところまでではもう少しいろいろ工夫をして,整理をしていきたいと思
っております。
安部委員からもお話があった事例につきましても,今後広告団体とのヒアリ
ング等の中で,逆に事業者側からも良いものを紹介していただきながら,どう
いうところに出すものとして適当なのかを調整しながら工夫をしていきたいと
思っております。
最後,深大寺のところにつきましては,例えば駐車場の看板とかについて配
慮していただいて,少し色を変えたというような事例はございます。
○山田課長
ちょっと補足で,あるコインパーキングが黄色と黒をよく使わ
れているのですけれども,地元の皆さんとの話し合いの場もありまして,深大
寺に黄色と黒はないよねというところで少し白みがかった,黄色と黒のコーポ
レートカラーをやめていただいて,落ちついたイメージになったかなというこ
とで,地元の皆さんは喜んでいらっしゃいます。
そのほか各店舗の軒先等に自動販売機を設けておるのですけれども,お店の
店主の方々の取組で,自動販売機の会社と交渉して,ほぼ全て茶色系の色合い
に無償で交換していただいたような取組も行われています。また,先程の事例
以外で,既存で残っているコインパーキングについても,青・白だったりとか,
ちょっと明度とか彩度が高いものといいますか,少し幾つかあるのですけれど
も,これから建て替えのときにはそのような地元の街づくり協定を順守すると
いうことで,景観に配慮したしつらえについては浸透してきつつあると思って
います。
○後藤会長
ありがとうございました。できれば,そういうものを紹介され
たらどうでしょうか。頑張ってくれている企業を応援する意味もあると思いま
す。
それから杉山委員が最初にお話しになったアドバイザーに任せれば全て解決
するかというと,そうではない。もちろんそのとおりで,市なり市民なりがど
ういう方向を目指しているのかということも重要なご指摘で,確かにアドバイ
ザーの先生数名だけで判断するのは難しいことも多々あるので,例えば新宿区
ですと本当に大きな案件はこの景観審議会の中に小委員会をつくって,小委員
- 15 -
会とアドバイザーが一緒になって対応するようなこともやっています。そのあ
たりも仕組みとしてまた工夫できればなと思います。小委員会は機動的に立ち
上げることができるタイプのもので,少し大きな景観論争になるような案件の
ときは,そういう対応の仕方をしていくこともあります。
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○上林委員
写真の掲載に当たっての手続的な問題なのですけれども,例え
ば他市のものですとか,あとは企業の看板などの写真の,このガイドラインへ
の掲載に当たって許諾などはいただいていますか。写真のアングルの取り方に
よっては著作権の問題があるので,掲載の仕方に当たっては,このガイドライ
ンの内容の性質上,許諾が必要な場合がありますので,そこをもうちょっとお
伺いしたいのです。
〇後藤会長
いかがでしょう。
○星野課長補佐
そういうご指摘をいただいていますので,策定までの間に
実際に使用しているところについては,そういうお話もさせていただかなくて
はいけないかと思っておりますので,そのやり方についてはこれから検討を始
めさせていただきます。
以上です。
〇上林委員
わかりました。
〇後藤会長
新宿区でも同様の景観ガイドラインの屋外広告物編をつくりま
したけれども,掲載する写真は全部許可をとりました。
〇上林委員
コラムも,今回のガイドラインは全部引用があるので,引用は
著作権法でちゃんと保護されているので大丈夫なのですけれども,写真に当た
っては許諾が必要なものもあると思います。
〇後藤会長
それでいうと,コラムの『屋外広告の知識
デザイン編』をあ
まりにも多用しているので,出典を明記していても量が多いと,やはりひっか
かってしまうのですよね。これは僕も不勉強なのですが,
『屋外広告の知識
デ
ザイン編』というのはどういうものなのですか。一般書籍なのですか。
〇星野課長補佐
〇後藤会長
一般書籍になります。
やはりあらかじめ,この部分とこの部分を使いたいということ
をご相談されたほうが安心ですよね。ほとんどのコラムのネタがそれになって
- 16 -
しまっているから。
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
〇田中委員
このガイドラインができ上がったときに,例えば地区計画で決
められている地域であるとか,ある大きさ以上のものという規定の中で届出を
した方についてこういうものをお渡しするということなのですが,それ以外の
人への周知というのはどのようにされているか。それをまずお聞きしたいので
す。
〇後藤会長
いかがでしょうか。この冊子体をどのように周知するか,ある
いはどのタイミングで渡すか。
〇星野課長補佐
以前から審議会のほうで事前と事後も周知が大事ですよね
というお話をいただいているので,通常は冊子にして,色彩のガイドライン等
も販売しているとか,あとホームページで皆さんに見ていただいて,ダウンロ
ードしていただいているところなのですけれども,今回,団体のほうにも声か
けをさせていただいているので,うまく連携しながら事前に周知したいと考え
ております。広告のつくり手のほうについてはそのような周知の仕方と,あと
こちらはお願いなのですけれども,例えば商工会さん,田中委員の所属してい
る団体等を通じて,もし可能であれば,説明会を開かせていただき,冊子を配
架させていただくですとか,あと梅澤委員の団体についても,周知のところで
何か工夫をさせていただけるようなところがあれば,御相談させていただき,
できるだけ幅広く周知を図るような方法を考えていこうと思っております。
以上です。
〇田中委員
そもそもこれにひっかからない小さなビルであったりとか,広
告を掲示する業者なんかが,こういうものをもともと知らないということも随
分あると思うのです。そういう意味ですごく広報活動というか,ちょっと力を
入れて周知を徹底していただいたほうが皆さんに知っていただけるということ
になろうかと思いますので,ぜひその辺をお願いしたいと思います。
〇後藤会長
関係団体等との意見交換というのもこれからやられるというこ
となので,そこを密にやっていただければと。大きな東京都の団体もそうかも
しれませんが,調布市内のこうした屋外広告物にかかわっている方に対しても,
事前に意見交換をきちんとされるとよろしいかと。
- 17 -
〇田中委員
それと,もう1つよろしいですか。このガイドラインは調布市
景観形成ガイドラインという,屋外広告物編ということになっているのですが,
この屋外広告物編以外に何かあるわけなのでしょうか。
〇後藤会長
どうぞ。
〇星野課長補佐
この後の議題のほうでも触れさせていただきますが,既に
色彩のガイドラインをつくっていて,今後順次,資料2になるのですがスライ
ド番号7のところです。今のところにここに書いてある色彩,屋外広告物編,
身近な景観づくり,緑化というような分野別で順次検討して策定をしていこう
と考えております。
以上です。
〇後藤会長
よろしいですか。
〇田中委員
調布市にはないですけれども,例えば三鷹市なんかでいうと,
いわゆるまちづくり会社というNPO法人があるのです。そういうところが,
例えば三鷹市の駅前であればそういうところをまちづくり会社が集中して,さ
っきデザインのところでも話が出ましたとおりアドバイザーに頼まれても,目
的があって頼まれれば答えが出るということなのですけれども,そこはこちら
から,ここはこうするからこういうものにしようというような,それをまちづ
くり会社が請け負ってやっているわけです。調布市はそういうことがないもの
ですから,例えば深大寺のようにわかりやすいところは,誰が見てもこういう
のはおかしいよねというのがわかるのですけれども,ほかの地域についてこの
ガイドラインを提示しただけで果たして本当に調布市がというか,我々が目指
したいものがどういうことなのかということで,さっきのアドバイザーの方に
もかかわるのでしょうけれども,何か最終的にこの地域はこうしたほうがいい
みたいな,大ざっぱでちょっとうまく言葉が見つからないですけれども,そう
いう意味でのガイドラインというか,目標というか,そういうものをどこかで
示せないかなと。分科会でも何でもいいですけれども,示せたらいいのかなと
思います。
〇後藤会長
ありがとうございます。恐らく資料2を使ってこの後,景観ま
ちづくりということで市民力を高めていこうという取組を並行して,市として
はやられているところのお話につながっていくかと思います。――はい。
- 18 -
〇安部委員
ガイドラインの資料1―1のページ38,39の照明のところ
なのですが,このガイドラインが誘導というか,このようなものにしてもらう
といいよねというガイドラインだと思うのですが,ちょっと私は毎晩帰宅する
ときに,地域の中にあるコインパーキングのところの照明というのが前からと
ても気になっていまして。住宅街の中にある色というのが,点滅するものは最
近減ってはきているのですけれども,色の具合というものが良好な夜間景観と
いう。この良好な夜間景観というものがどういうことなのかというのが,ちょ
っとなかなか言葉的に難しいのかなと。これはガイドラインだから,このよう
なものになるべく配慮してくださいというように提示されるのかもしれないで
すけれども,ワンポイントアドバイスの中での良好な夜間景観というのはちょ
っと捉え方が難しいなと思うのです。
それと先ほど田中委員がおっしゃっていたような市民の意見を吸い上げると
いうところでは,以前から景観についての協議会ですか。地域別のところでも
協議会とか,そういう仕組みを設けていけばというようなことが確かにあった
ように思うのですけれども,そこら辺のところは市民参画の部分において同時
に検討していく課題かなと思います。
〇後藤会長
ありがとうございます。この良好な夜間景観。事務局,何かコ
メントできますか。
〇星野課長補佐
特に個別具体に記載することはなかなか難しいのですが,
ガイドラインですので,ここに書いてある配慮事項に配慮してくださいという
言い方で書いていて,我々も窓口で対応するときも,業者さんも何らかの活字
で書かれていないと協議がしにくいところもあるので,まずはこういうことを
心がけてくださいというところから,ここに記載されていますということを示
し,実際出てくれば,それに基づいて個別具体にその地域についての調整協議
をさせていただくところまでで,今の段階では記載はとどまっております。
以上です。
〇後藤会長
ほかに,どうぞ。
〇杉山委員
関連してちょっと今気がついたのですけれども,ここの照明は
色温度だけについて書いている。もちろん過度に明るくなり過ぎないようにと
いう配慮は必要ですけれども,ちょっと輝き度という輝度についても触れてい
- 19 -
ますかね。もうちょっと触れておいてもいいかなと思います。
事例でいうと,池袋なんかだとパチンコ屋さんの上のほうに真っ白のLED
が30個ぐらいついたようなものがばーんとすごく明るくて,昼間みたいな明
るさになってしまうのです。だからそこを歩くと目がぱっと開いて非常に射幸
心をあおられる。うまくやっていらっしゃるところがあるのですけれども,あ
まり輝きが強過ぎると,さっきおっしゃった住宅街にも向かないし,それから
ここでいう色温度の白っぽいほうになってしまう。青白く見えるというような,
「都会的なイメージ」と書いてありますけれども,悪い面でいうとちょっと冷
たい感じで,なおかつ,まぶし過ぎると。あまりまぶし過ぎるようなのは避け
るみたいなことも含め,点滅とまぶし過ぎるのと感じの悪い色温度でないこと
みたいな,その3つぐらいは文章として書いてもよいのではないかなと思いま
した。
〇後藤会長
ありがとうございました。では,ちょっとこのあたり,杉山委
員にご指導いただいて,これまでは安いからというのか,蛍光灯をどうしても
使う傾向があって色温度が高くなってきてしまったわけですけれども,今後L
EDになるといろいろな色温度を使えるようになってくるので。
〇杉山委員
そうですね。調整できますしね。
〇後藤会長
また状況が変わってくるのではないかと思いますけどね。
石川先生,満を持していかがですか。
〇石川委員
実際に広告を設置する人が参照できるマニュアルになってきて
いるので,その点はとてもいいと思います。改めて先ほど田中委員からご意見
が出ましたけれども,これが目標だみたいに定めるのは難しいこともあります
し,何か良質さみたいなことをちょっと地道に積み上げていくしかないかなと。
〇後藤会長
やはりさっきもいったように,経験蓄積をうまく重ねていくこ
とが重要なのだろうなと思います。
ちょっと僕から気づいた細かな点なのですが,例えば1ページ,
「味スタ」と
いう言葉を使っていいのかどうか。ご検討ください。
それから10ページ,本当に細かいことで恐縮なのですが,このポンチ絵は
歩道と民地の境がグレーの濃淡で示されているだろうと思うのですが,そうす
ると地上広告は歩道に出てしまっているのですよね。これ,民地に入れないと
- 20 -
だめ。置き看板,のぼり,バナーは民地に入っているけれども,地上広告だけ
足が出ているから。
それから12ページのコラムで自家用広告と第三者広告というようにいって
いらっしゃるのだけれども,企業提供看板はどう考えるのか。電器屋さんで,
家電メーカーの看板を出しているタイプのものはどうするのか。企業が各お店
に提供してくれるタイプのものがありますよね。
それからこれは本当に細かくて恐縮なのですが,18ページ,上の箱の中の
「共通」というのが,共と通の間をあけているのです。これは次の19ページ
以降を見ると,共通と地域別,種類別と3文字でいきたいということなのでし
ょうが,それだったら共通でかぎ括弧を閉じたほうがいいかもしれない。事項
までいってかぎ括弧閉じになると,何かここが抜けてしまっているような気が
してしまう。細かい点で恐縮です。
それから29ページの,いわゆる捨て看板なのですよね。これはもともとイ
リーガルなものなので,手入れという感覚ではないのではないか。同じ写真を
7ページにも使われているのだけれども,こうした違反広告を除却しているに
すぎないような気がするのです。
〇石川委員
これは何をしているのですか。外しているのですか。
〇星野課長補佐
〇後藤会長
外しているところです。
つけていたら,この人,捕まえなければ。
あと35ページの箱の中の下から2行目の「歓迎を受ける手段」というのは,
ちょっと表現としてぴんとこなかったです。その上の上層,中層,下層の地色
の話については,ちょっと杉山先生にもチェックしていただきたいなと。そん
な感じですかね。
以上です。ちょっとそのあたり,また再検討いただければと思います。
もう1つ話題があるのですけれども,次に行ってよろしいですか。――それ
では,次の資料2を使った「景観まちづくりの取組について」の議事に移りた
いと思います。事務局よりご説明をお願いいたします。
〇事務局(中島)
それでは,議事2「景観まちづくりの取組について」ご
説明します。
(パワーポイント)
- 21 -
まずは,今後の景観まちづくの取組についてご説明します。スライドでお示
ししているのは,調布市の景観まちづくりの取組の3つの柱となります。1つ
目の取組は,
「景観計画」に基づく建築行為等の規制誘導。2つ目の取組は,景
観形成に関する基準づくり,景観形成ガイドライン(屋外広告物編)の検討。
3つ目の取組は,市民への意識啓発,活動支援としまして,参加と協働による
景観まちづくりの取組です。
(パワーポイント)
次に,先ほどの景観まちづくりの取組の今後のスケジュールについてご説明
します。まず,景観形成ガイドラインの屋外広告物編につきましては,先ほど
の議事1でご説明したとおりです。
また,屋外広告物編のほか,身近な景観づくり編についてもガイドライン策
定に向けた施策検討を行ってまいります。
次に,参加と協働による景観まちづくりの市民参加プログラムにつきまして
は,昨年策定した景観まちづくり市民検討会を引き続き開催し,2年の任期が
終了する平成29年度にはその活動結果を検証し,新たな市民参加プログラム
を検討,実施していきたいと考えております。
また,景観学習につきましては引き続き平成28年度以降も出前講座,市民
講座,小学生向けの景観学習などに取り組み,市民への景観に対する意識の啓
発普及に努めてまいります。
なお,本議事後半で,早稲田大学大学院の講義に参加させていただいたこと
についてご報告いたします。
以上,これらの取組について今後も景観審議会にご報告,意見聴取等させて
いただきたいと考えております。
(パワーポイント)
それでは,景観まちづくりの各取組の詳細についてご説明いたします。
初めに,「景観計画」に基づく建築行為等の規制誘導です。
(パワーポイント)
こちらは平成27年度における景観法の届出状況です。届出件数は42件,
事前協議件数が19件で,各地域ごとの内訳は記載のとおりです。
「調布市景観
計画」に定める景観形成基準により建物等の色彩や緑化等について協議を行い,
- 22 -
景観誘導を行ってまいりました。引き続き25年度策定した「景観形成ガイド
ライン(色彩編)」や,今後策定する各種ガイドライン等も活用しながら,良好
な景観形成の推進に向け景観誘導を行ってまいります。
(パワーポイント)
続きまして,景観形成に関する基準づくり,景観形成ガイドライン(屋外広
告物編)の検討についてご説明いたします。
(パワーポイント)
スライドは景観形成ガイドラインの位置づけとなります。
まず,上位計画として市の景観施策の基本的な考え方を示した「調布市景観
基本計画」や,景観形成基準等を示した景観法に基づく「調布市景観計画」が
あります。
スライド上部,
「景観計画」を補完するものとして既に「届出の手引き」と「基
準の解説」がありますが,これらの対象は景観法に基づく届出を提出する事業
者としています。
一方,ガイドラインは景観条例や「景観基本計画」をより実効性のあるもの
とし,
「景観計画」を補完するものとして事業者を含め,広く一般の市民の方も
対象とし,景観まちづくりについて関心をもってもらえるような編成にしてい
きたいと考えております。
このようにガイドラインにつきましては,こちらにお示ししているように既
に策定した色彩編に続き,屋外広告物編,身近な景観づくり編,緑化編を順次
検討策定していきたいと考えています。
(パワーポイント)
続きまして,施策の3つ目の柱である市民への意識啓発,活動支援,参加と
協働による景観まちづくりについてご説明します。
(パワーポイント)
まずは住民と市の協働により,平成28年度都市景観大賞の大賞である国土
交通大臣賞を受賞しました旧富士見町住宅地区の建て替えプロジェクトについ
てご説明します。
昭和46年に竣工した当区では平成20年に街づくり準備会が発足し,一団
地規制の撤廃,地区計画の策定を経て,平成27年5月に建て替え事業を完了
- 23 -
しました。本事業は街路全体を園庭化し,建物との一体的風景をつくるという
コンセプトのもと,住棟の配置を根本的に変え,公道のつけかえにより,新た
な市道を敷地中央にコミュニティ街路として整備しました。そして街路両側に
は並木や植栽,ポケットパークを配置し,ガーデンカフェ,キッズルームとい
った共用施設などを設けることで,石畳の街路を中心に敷地全体が一体的にデ
ザインされた心地よいコミュニティ空間をつくり上げました。それには多くの
工夫があります。例えば駐車場を地下化し,出入り口を建物端部に設けること
で居住者の車でさえも侵入を抑制し,コミュニティ街路の線形を緩やかに曲げ
たり,イメージハンプを設けることで車の速度抑制にも配慮。また道路に面し
た共用部はガラス張りにすることで,外からにぎわいが見えるようにするなど
です。
このように単なる建て替えとするのではなく,住民と市の協働により心地よ
い景観を生み出したプロセスなどが高く評価され,大賞となる国土交通大臣賞
を受賞することができました。
(パワーポイント)
続いて,NPO法人調布まちづくりの会が主催し,調布市が共催しておりま
す調布連続学習会,まち談です。まちづくりや地域のデザインなど第一線で活
躍する専門家を講師に招き,講演していただいた後,参加者全員で講演の感想
やまちづくりについて意見交換などを行っています。毎回20名前後の方にご
参加いただき,既に4回開催しております。参加者は市民のほか,調布まちづ
くりの会の会員,調布市職員,学生,他市の方等,幅広い方にご参加いただい
ています。
(パワーポイント)
続いて,調布市景観まちづくり市民検討会についてご説明します。今年度の
開催テーマは,スライド下の写真のように植栽,プランター,生け垣などを工
夫し,表情をつけることで街並み景観の魅力を向上させる,自分の家の周りや
身近な場所でできる身近な景観づくりとしています。
(パワーポイント)
こちらが平成28年度の市民検討会の予定です。お示しのとおり4回の開催
を予定しております。今年度は市民委員の皆さんに,まずは身近な景観づくり
- 24 -
について発見してもらい,その後,ちょっとした工夫でできる身近な景観づく
りについて提案していただき,最終的には小さなことからでも実践していける
ことを考えていきたいと思います。
(パワーポイント)
こちらは5月27日に開催しました第4回の開催結果です。転居等に伴いご
参加いただけない方がいらっしゃったため,委員の補充を行いました。まず会
の初めに昨年度の振り返りをしてから,今年度のテーマに関するワーキングを
行いました。グループワーキングではあらかじめこちらで用意した写真を使い,
特にいいと思うものに投票してもらい,その理由を意見交換しました。
(パワーポイント)
それでは,市民委員の皆さんから特に良いと支持の多かった写真の一部をご
紹介します。こちらは2枚とも居住者や店主等が自発的に自宅の庭や店先を飾
ることで,通りを通る人に季節感や優しさを感じさせるなど,結果的に良い公
共空間に貢献しているものです。
(パワーポイント)
続いて左手の写真は,個人のお宅の敷地境に木の壁を用いて緑や花等を飾る
ことで,圧迫感がないだけでなく,見ていてリラックスできるようなすてきな
景観をつくり出しています。
右手の写真は皆さんで花を植えているところですが,景観づくりの意識が高
い様子に好感がもてます。
以上,このように,今回は市民委員の皆さんに良いと思う身近な景観につい
て考えていただきました。
なお,その結果,植栽や庭など手入れにかなりの労力がかかるであろう景観
の印象が良く,そういった中で完成したきれいなものだけを見て感動するので
はなく,それらを演出し,維持している人たちの心意気を感じるものも,また
良い印象を与えていることがわかりました。
次回,第5回は市民委員の皆さんに実際に市内で良いと思う景観を発見し,
写真撮影してきてもらい,その写真をもとに話し合っていただきます。そして
第6回目以降は,それらをもとに誰でも実践できる身近な景観づくりのアイデ
アを提案,意見の取りまとめを行う予定です。
- 25 -
(パワーポイント)
最後に,当審議会の委員である後藤会長,石川委員が担当する早稲田大学創
造理工学部研究科の講義の1つである「景観地域デザイン特論」に参加させて
いただきましたので,ご報告します。概要についてはスライドのとおりです。
詳細については,この後,石川委員からご紹介いただきたいと思います。
それでは,石川委員,お願いいたします。
〇石川委員
先ほどご紹介いただいた集合住宅のアトラス調布。あれは街路
とまちづくりということで,2015年度,グッドデザイン賞も受賞している
物件です。グッドデザイン賞のほうでも大変評価が高かったものです。
今ご紹介いただいた早稲田の演習ですけれども,今年度,非常勤講師として
後藤先生に依頼いただいて,慶應の教員が早稲田の非常勤をやるという。やや
物議を醸したのですけれども,
「景観地域デザイン特論」という大学院向けの演
習科目です。4月12日から6月7日まで約2ヵ月にわたって実施したもので,
これはシリーズになっていまして,これまで数年間,後藤先生のご担当にてあ
る決まった地域の都市をリサーチして,そこから景観の批評的なビデオ作品を
つくるという授業でした。
今回,こういうご縁ですので,調布を対象にやらせてもらおうということで
ご提案を差し上げまして,調布市を対象に景観についてビデオをつくる。学生
に関していったのは市民に向けた映像表現にする。具体的には,地元の中学生
が対象地域の景観を批評的に再発見する契機となるような水準を求めよと。つ
まり単にアート作品的なビデオではなくて,中2ぐらいの生徒が見ても調布に
ついて考えずにおれないと。景観についての視点を獲得してしまうようなもの
をつくってくれという要求をしました。
最初と,それから中間講評会,最後の最終講評会に景観係の皆様にも来てい
ただいて,最初に調布市の取組についてレクチャーをいただき,その後,資料
や何かもいろいろと貸していただいて全面的にバックアップをいただきました。
学生たちはおのおの自分たちで調布を見て歩いて,それからグループをつくっ
て作品をつくりました。
実際にできた作品をご覧いただこうかと思います。40名履修していまして,
10チームありました。しかも1人か2人ぐらいしか調布を知っている者がい
- 26 -
なかったので,全く今回初めて調布を訪れて大学院生がどのようなものを発見
して,ここが調布のいいところだとか,こういう切り口で景観を語ると調布は
魅力的なのだということをつくってくれたのです。10作品あって,それぞれ
全く切り口が違う。とてもユニークで水準の高い作品が出てきたと思います。
いろいろと問題作もあるのですけれども,ここで上映がふさわしいのは1,2,
3ぐらいかと思っていまして,お手元の中で,例えば上映しないものをちょっ
と軽くだけ。
4番というのは,調布市の中で既に設定されている観光ルートみたいなもの
を学生が行ってみることで,そこから何が,どんな発見があるかというビデオ
作品なのですけれども,案内しているのは中国人の学生で,全部中国語なので
す。それで日本語の字幕が入る。アナウンスが中国語になった途端に調布を発
見していく物語なのです。非常に新鮮でした。
次に5というのは水を切り口に,深大寺から野川の水を丹念に音と映像を拾
いながら追いかけていったものです。
裏で6番は,野川沿いに移動しながら,人のアクティビティによって場所や
風景ができているところを少しずつ拾っていったものです。
7番は,調布市に多い生産緑地地区というところに注目しまして,大根君と
いうキャラクターが生産緑地の意義や現在のありようについて中学生に語りか
けるような内容です。
8番は,何げない調布の,深大寺から駅ぐらいまでの間をずっと動きながら,
実は日常風景の中にも何百年という歴史が刻まれているということを,どこに
注目すると,そういう時間に気がつくのだということを啓蒙するようなビデオ
で,9番は,ちょっとわかりにくいのですけれども,調布の地図を楽譜に置き
かえるとこんな音楽になるとか,それから調布のいろいろなところで拾ってき
た街のノイズを組み合わせて音楽をつくったりというような,ちょっと意外な
切り口で調布を紹介していました。
10番というのは,調布に伝わっている民話や伝説を取材しながらその傾向
を明らかにして,それにこれからの調布,これからの民話ということで都市伝
説を絡めながら,調布市について意外な発見を促していくものです。10番が
結構問題作で,10番のビデオを慶應に持って帰ってうちの研究室で上映した
- 27 -
のですけれども,もう悲鳴。夜,眠れなくなったらどうしてくれるのですかと
クレームが女子学生から来るような,ちょっとホラームービーデザインで,見
たい方がいらっしゃれば個別に対応いたします。
1,2,3は見ていただくと,とても新鮮な切り口ながら楽しいビデオにな
っていますので,では,この順番でご覧いただこうかと。1つ,5∼7分ぐら
いになっています。
(01ビデオ上映)
〇石川委員
これは見かけた人に踏み込んでインタビューをしてというのを
繰り返していって,学生ならではの取材をしたチームで,とても良かった。切
り口も良かったし,終始ぶれずに最後までつくったチームです。
次は,調布銀座に注目をしたチームです。
(02ビデオ上映)
〇石川委員
建築の学生らしくデザインというか,シネコンと調布銀座が連
携して,このようにできるのではないかみたいな提案をしているのですけれど
も,あのように昔の風景を今の風景に重ねるみたいなことを見せることで,商
店街にも歴史というか,それなりの風景の積み重ねがあると。あれも学生たち
が発見していくプロセスそのものだったのです。回を重ねるごとに,あのよう
に調布を発見していくというのを私たちが見るのも非常に楽しかったです。
それと動画のソフトの使い方をこっちは全然教えないのです。彼らは自分で
勉強しなければいけない。ちょっとえぐい感じなのですけれども,自分たちで
編集ソフトの練習をしてつくっています。
3つ目は,調布には自転車が多い。やけに自転車があるなという発見をして,
それから自転車で風景を語ることができるのではないかというところに注目し
たビデオです。
(03ビデオ上映)
- 28 -
〇石川委員
この作品を見て気がついたことなのですけれども,歩行者から
とか車からという視点で語られることはとても多いですが,自転車からの景観
ってそんなに語られた例はなかったなと。ところが,調布の場合は自転車から
見る。この速度で見る野川沿いとか古い旧道とかがとてもいいということに私
も気がつかされて,非常に評価が高かった作品です。それはこういうビデオ作
品でないと語れないので,ビデオ作品をつくるという課題において彼ら自身も
発見したことだったというのが驚きでした。
これは課題なので,それぞれ成績をつけなくてはいけないのですけれども,
それはそれとして,ここまで景観の啓蒙のメディアとしてはとてもいいものが
できたと考えました。今お話しさせてもらっている段階なのですけれども,実
際に中学校で上映して中学生たちの反応を見たりとか,そういうイベントをさ
せてもらえたらいいなと考えています。
〇事務局(中島)
〇後藤会長
議事2のご説明は以上です。
どうもありがとうございました。何かご意見,ご質問ございま
すでしょうか。
〇田中委員
今のビデオの件で2番の作品なのですけれども,作品自体非常
にいいのですが,実は昨年からあそこは再開発の計画が立ち上がってしまった
のですよね。ですから,我々地元の人間としては,あの景観を残したいという
気持ちはあるのですけれども,どうなるのか。10年ぐらい先の話になってし
まうのかなということなのです。
〇石川委員
再開発の話を彼らは聞いていましたし,我々も知っていたので
す。あそこが何かショッピングセンターみたいにとか,あるいは上はマンショ
ンで下は何か店舗とかになるのではなくて,あの商店街の様子でもこのように
するとシネコンと結託して,あの姿を残せるのではないかみたいな提案のよう
です。
〇後藤会長
学生の作品というのはある意味ニュートラルなので,それほど
心配されなくてもいいかなと思いますけれども,ほかに何かご意見,ご質問あ
りますか。――はい。
〇安部委員
事前に説明いただいたときに非常におもしろい取組だなと思っ
- 29 -
ていましたが,調布は映画のまちをかかげ,まち会のほうでも中学生の方々が
映画づくり事業を毎年開催しています。こういうことを学生さんが,それを中
学生に今見せていかれるという話は,とてもいいなと思っています。私なんか
は特に10番が非常に気になっています。
〇石川委員
10番,やりますか。7分ぐらいです。
〇安部委員
私は,調布の中の民話を取り上げるのは結構いろいろ地域の
方々も取り上げていますが,もちろん水木さんのこともあるのでしょうが,そ
れ以前からいろいろ民話のことなんかも古くから採話されていることもあるの
で,これは非常におもしろい視点だなと思っています。
〇石川委員
10番は,最初は,やはりゲゲゲの鬼太郎関連だったのです。
それって何か著作権の問題もあるし,だから調布,ゲゲゲの鬼太郎ってどうな
のみたいなところから,彼らももうちょっといろいろ調べて掘り下げたもので
す。
〇後藤会長
ちょっとせっかくなら見てみましょう。
〇安部委員
眠れなくなったら。
〇石川委員
昼間だから大丈夫です。とてもおもしろいです。
〇後藤会長
1から10は順位ではないので。
〇石川委員
ちなみに学生内の投票では,これが1位でした。
〇安部委員
私もこれが一番,関心がある。
(10ビデオ上映)
〇後藤会長
ちょっと怖いね。
〇石川委員
怖い。しかも一瞬,僕の家が映っているのです。家の前に行っ
てロケをしていて,一瞬,赤いワンピースの女の背景に僕の自宅が映っている。
それを見てぞっとしました。これは民話というところから,それを地理的に解
析しているところとかもすばらしいし,それから民話は過去のものではなくて
形を変えて現代につながっているといって,それで実際に見ている人をそこに
接続させている手法もすばらしくて,とてもいいビデオ作品で,あそこまで怖
くしなければいけなかったかというと,いろいろ手法の問題ですけれども,中
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学生とかも多分心をつかまれるというか,とてもおもしろい作品に仕上がって
いると思って,とても評価が高かったものです。
〇安部委員
視点がすごくいいなと思って,一番気になった作品でした。
〇石川委員
そうですね。特に地形と都市の軸とかを解析しているところな
んかも,期せずして調布らしさというものに触れていて,我々も目を開かされ
た気がしました。
〇安部委員
ありがとうございます。すごいいろいろな人の,初めて調布に
来て,こんなすばらしいいろいろな視点で調布を見てくださって,野川を回っ
たりとか,国分寺崖線があったりとか非常に。それと自転車って,ああ,そう
いわれてみると調布では多いし,放置自転車の問題も調布では大きな課題なの
ですけれども,そういうこともきちんと入っているのですごいおもしろいなと
思いました。
〇後藤会長
ありがとうございました。
それでは,ほぼ予定のお約束の時間になりましたけれども……どうぞ。
〇安部委員
もう1つ,まち会ではまち談を開催しており,9月が最終回に
なっています。今までも非常にまちづくりのことで先進的な方々をお呼びして
開催してまいりました。9月10日は横浜市の職員の方が講師です。7月の遠
藤幹子さんの話は非常にワークショップのやり方も含めてとても示唆のあふれ
る講座でしたし,本当にいいなと思うのは職員の方々と一緒に市民とが膝を交
えて話す機会がここで生まれているということで,とてもいい講座になってお
ります。来年度も,まち会が10月から9月が1年度になっているものですか
ら,10月からもまた第2期でやっていきたいと考えておりますので,皆さん
方には多分ご案内が行っていると思うのですが,ぜひご参加いただければと思
います。
〇後藤会長
ありがとうございました。ほかに何かございますか。――よろ
しいでしょうか。
それでは,議事2を終了させていただきます。そのほか特段議事の予定はな
いようですので,事務局にお返ししたいと思います。何か連絡事項はございま
すでしょうか。
〇事務局(奥山)
今後の予定につきましてご報告させていただきます。次
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回の景観審議会開催の予定は未定でございます。日程,案件等の詳細が決まり
ましたらご連絡させていただきますので,よろしくお願いいたします。
また本日,机上にお配りさせていただきました「都市計画図」等の机上資料
につきましては,お持ち帰りにならないようお願いいたします。
以上でございます。
○後藤会長
審議会の議事録についてですが,署名委員を輪番制で指名させ
ていただいています。今回の署名委員につきましては安部委員にお願いしたい
と思いますので,後日,確認の上,署名いただければと思います。
それでは,これをもちまして平成28年度第1回調布市景観審議会を終了い
たします。どうもありがとうございました。
――了――
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