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研究活動 研修事業

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研究活動 研修事業
研究活動
◆軽度知的障害及び学習障害等のある生徒に対する後期中等教育段階の支援に関する研究(平成14∼16年度)
研究代表者 佐 藤
克 敏(教育支援研究部主任研究官)
本研究では、主としてLD、
ADHD、高機能自閉症等の発達障害のある生徒の後期中等教育段階の教育
的支援に関する国内の取り組みの現状と課題に関する調査及び海外の取り組みに関する調査を行いま
した。国内調査では、後期中等教育機関に関する実態調査を行った都道府県はほとんどありませんでした
が、高等学校にも、高等養護学校もしくは養護学校高等部にもこれらの生徒が在席しており、
LDの場合特
に高等学校に在席する可能性が高いことが示されました。現在の取り組みにおいては、後期中等教育機関
の教員や管理職等を中心として、特別支援教育や障害の特性,
または特別な支援の必要性に関する理解を
促すことが課題と考えます。海外調査では、オーストラリア南オーストラリア州で取り組まれている移行ポ
ートフォリオに関する教師用マニュアルの和訳をまとめ紹介しました。
◆電子カルテ・出張記録のための直感的指定が可能な多形式対応全文検索システムの開発(平成14∼16年度)
研究代表者 渡 邉
正 裕(教育研修情報部研究員)
本研究では、IEP(個別の指導計画)と、それに関わる日々の記録を電子的に共有、蓄積、検索できるシス
テムの開発を目指して研究を行いました。HTMLやXML(Extensible Markup Language:拡張可能マ
ークアップ言語)等で記述された構造化文書の特性を考慮した全文検索技術の応用を試みました。従来の
文書検索の検索単位は文書全体でしたが、章や節、段落などの部分文書単位でも検索を行えるようにし、
さまざまな書式のIEPや日々の記録への対応を検討しました。また、文書の内容だけでなく文書構造も考
慮して結果をランク付けする工夫も行いました。
研究期間は平成16年度で一区切りつきましたが、現在、ICF(国際生活機能分類)のチェックリストを電子
化して情報を共有、蓄積、検索できるようにして、子どもの支援に役立てる新たな試みを進めています。
研修事業
平成16年度長期研修
平成16年度長期研修は、平成17年3月18日の閉講式をもって1年間の研修を終了しました。全国17
の都道府県から30名の教員が参加され、
講義、
実地研修、
課題研究等を通して、研修が進められました。
これまで各障害別研究部で指導・支援を行っていましたが、研究所の組織再編に伴い、今年度は、各研修
員の研修課題をもとに、6つの研修グループを編成し、研修グループ毎に、研究職員による指導・支援グル
ープが、研修員への指導・支援を行いました。内容面では、講義の体系化や充実など、研修カリキュラムの
改善を図りました。また、研修生活面も含めた様々な問題に対応するための相談体制を整備し、一層の充
実に努めました。
各研修員には、1年間の研修の中で、それぞれの課題への取組だけでなく、国が進める教育の動向など
の情報に直に接する機会を得たことも有意義で
あったことと思います。また、研修員相互の情報交
換や人間的な触れ合いも大きな成果であったよう
です。
研修員からは、
「自分の研究テーマだけでなく多
くのことを学べて良かった」、
「現場を離れて学校
というものを見直すよい機会になった」など満足の
いく声が聞かれました。
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