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Fe-Cr合金めっきの光カソード防食とその評価技術

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Fe-Cr合金めっきの光カソード防食とその評価技術
Fe-Cr合金めっきの光カソード防食とその評価技術
七
口
原 佐知雄
宇都宮大学大学院
防錆管理vol.49
N0.12 2005別別
光触媒技術講座XIII
Fe−Cr合金めっきの光カソード防食とその評価技術
原 佐知雄*
嘘r
ロ
Sachio
YOSHIHARA
光カソード防食を耐摩耗性にすぐれ、すでにレース用オートバイのブレーキディスクに用いられ高
い評価を得ている、Fe・-Cr合金めっき皮膜に対して適用し、その腐食過程を水晶振動子マイクロバラ
ソス(QCM)法によりかs鍛丿観測し定量的な評価を行った例について解説する
キーワード:耐食性試験,評価方法,腐食,大気胞水,金属被覆,.表面処理,めっき
光カソード防食,酸化チタソ
1.はじめに
一般的に鉄などの金属材料はさびるのが常識であり、
日本で金属の防食に費やされている費用は、GNPの1%
以上にのぼるとされている1'。より効果的な防食法の確
光
立は、金属の寿命をより伸ばすことにつながる。これは
H20
消費型社会から循環型社会への転換が求められている今
02
日、まさに求められている種類の技術であると考えられ
る。
酸化チタンは、光触媒や光電極として、種々の用途に
図1 光カソード防食の原理
活用されている材料である。その特性を活かした機能に
は、有機物の分解をはじめとして、超親水性や光電変換
1つの展開として、開回路系における酸化チタン光触媒
など、またそれらを併用したもの等、様々なものが実用
を用いた防食効果の検討について、2.3節では、より実
化されている゛‰その機能のーつとして、最近着目さ
用環境lご近い高温高屋下におけるFe-Cr合金めっき皮膜
れているものに、光カソード防食がある。図1に示すよ
のTjO2光触媒を用いた防食について解説Lた。
うに、光カソード防食法は光を駆動力とし防食を行う手
2.1 閉回路系における酸化チタン光触媒を用いた
法である。光触媒を用いた光カソード防食システムを構
防食効果の検討l、l】
築することができれば、太陽光を用いたメソテナソスフ
試料は、QCMに使用する金蒸着が施されたATカット
リーの防食システムを作り上げることができるのではな
クリスタル基板(共振周波数:5MHz、表面積:1.37c
いだろうか。汎用されている304ステンレス鋼にこの手
上にFe-Cr合金めっきを施して作製した。このQCMに
法を適用した例も報告されている5)。
おいて、共振周波数IHzの増加は、1.77×10-lg/c
本講座においては、この光カソード防食を耐摩耗性に
質量減少に対応する。Fe-Cr合金めっきは、硫酸第一鉄
すぐれ、すでにレース用オートバイのブレーキディスク
40g/d
に用いられ高い評価を得ている、Fe-Cr合金め・っき皮膜
ニウム55g/d
に対して適用し、その腐食過程を水晶振動子マイクロバ
カリウム54g/dm3、塩化アソモこウム54g/d
ラソス(QCM)法6)によりin situ観測し定量的な評価を
40g/d
行った例について解説する。本手法は、摺動部などの従
用いて、液温40℃、電流密度25.5mA/c
来困難であった箇所に対する防食に有効である。
電流電解により行った。
「、塩基性硫酸クロム(Ⅲ)120g/d
「)
「の
「、ギ酸アソモ
「、シュウ酸アソモニウム10g/d
「、塩化
「、ホウ酸
「を主成分とした電解洛中で、対極に炭素電極を
「で4分間、定
2.1節では、酸化チタンによる水溶液中におけるFe-
また、光カソード防食用の酸化チタソは、石英ガラス
Cr合金めっき皮膜への光カソード防食効果について解
基板上にRFスパッタリング装置を用いて、アルゴソガ
説し、2.2節においては、酸化チタンを用いた防食法の
ス流量30sccm(standard
cc sguare
mjnutes)、RF出力
゜宇都宮大学大学院(〒321-8585栃木県宇都宮市隠東7-1-2J工学博士
Gr・duale Sdlaal
防鋼管理/2005−12
檸jlinsHnl,Utsunamiyl
universily(7-1-2,Yoto,Ulsunimiy・-shi,Tochii.321-S585,JAPAN)Drxlnr of Enine・rinl
1
12000
00
80
(zHV︶J︸徊柘塙町璋#
10000
一酸化チタソなし
一暗状態下
㎜光照射下\
/
X
00
60
ぶ
兄/
/
防食を施していない条件でのFe-Cr合金めっきの腐食過
程は、初期においてわずかに質量減少を生じ、一定時間
経週後に急激な質量増加を示した後、連続的に質量が減
一一一一
/
少する傾向を示した。この結果から、食塩水中でのFe-
00m一
40
/
/
/
Cr合金の腐食反応は、溶出による質量減少一腐食生成
\
べ
- y
物の形成による質量増加一再溶出による質量の減少の過
程を経て進行すると考えられる。一方で、結線した酸化
\
ジ
0
/
化チタンに光照射をしない条件下、すなわち光カソード
/
4.〃
へ
チタンにxeランプ光を照射し、光カソード防食を施し
F・=
た場合のQCM測定の結果では、大きな周波数変化は見
−2000
0 5000 10000 15000
られず、わずかづつ周波数が減少する傾向を示した。こ
20000 25000 30000
の周波数減少に関しては、xeランプ照射による溶液の
経過時間(sec)
温度上昇のためにQCMの温度特性から予想されるもの
図2 耐食性試験昨における共振周波数変化
と、微少量の腐食生成物の生成によるものが、考えられる。
150Wの条件で、90分間スパッタリングを行い作製した。
また、試験後のQCM基板の表面を観測したところ、
耐食性試験は、腐食溶液に、1wt%の食塩水を用い、そ
結線した酸化チタンに光照射をしていないFe-Cr合金めっ
の溶液中にFe-Cr合金めっきを施したQCM電極と酸化
き皮膜では、腐食がかなり進行しており、皮膜が溶出し
チタン基板を結線して浅漬させ、酸化チタソ側にのみxe
て下地の金が露出している状態であるのが確認できた。
ラソプ光を照射して光カソード防食の効果を評価した。
一方で、結線した酸化チタンに光照射をして光カソード
さらにSEMにより、このときの表面モルフォロジー変
防食を施したものは、ほとんど腐食が進行しておらず、
化を観察した。
試験前のFe-Cr合金めっき皮膜が、ほぼそのままの状態
Fe-Cr合金めっきを施したQCM金電極を試料として
で保持されているのがわかった。
耐食試験を行った際の共振周波数変化を図2に示した。
この表面を、走査型電子顕微鏡を用いて、より詳細に
共振周波数の増加は基板質量の減少を示し、逆に共振周
観察した結果を写真1に示した。光照射を施していない
波数の減少は基板質量の増加を示している。結線した酸
ものは、表面が荒れて試験前の平滑な状態が消失してい
b)
a)
|
c)
・
d)
a)試験前
b)酸化チタンを接続しない場合の試験後
c)暗状態下における試験後
d)光照射下における試験後(光カソード防食適用下)
←
10μm
写真1 耐食性試験前後におけるSEM写真
2
防鋼管理/2005−12
表1 耐食性試験前後におけるEDX分析結果
き皮膜の状態を保持しており、酸化物等の形成も
原子数濃度[%]
抑制されていることがわかる。
へ
Si
C1
0.00
0.00
0.94
0.00
○
12.61
試験前
耐食性試験後
(酸化チタソなし)
0.00
Fe
Au
2.2 開回路系における酸化チタン光触媒を
9.57
72.10
5.72
用いた防食効果の検討9’
0.03
0.27
98.76
Cr
2.1とは別に、我々は光カソード防食法とは異
なる防食効果を発見した。光カソード防食法は酸
耐食性試験後
(暗状態下)
56.25
耐食性試験後
(光照射下)
24.59
0.22
3.54
0.00
29.94
9.78
化チタソ表面でアノード反応が、被防食金属表面
でカソード反応が起こる一種の電池を形成する。
0.00
5.50
0.00
57.96
11.95
これは酸化チタソ、被防食金属ともに同一の液中
に設置している場合に成り立つ。一方、本節では
酸化チタンは気相に、被防食金属は液相に設置し
︲︲
た。この系は開回路系(図3)と考えられるので、
本研究の系
|
光カソード防食法の系
光カソード防食は機能しないと考えられていた。
電子の流れ
←e
しかし、この系においても、酸化チタンに光を照
射することによる防食効果が確認された。本節で
は酸化チタソ光触媒を用いた新しい防食効果につ
いて触れる。
耐食性試験装置図を図4に示す。耐食性試験装
置はTi02電極を気相中に設置し、QCM電極を腐
食溶液に浸漬している。腐食溶液の液量は200mL
とした。TiO2電極とQCM電極はリード線により
開回路系である
閉回路系
結線した。TiO2電極側は暗状態下、もしくはブ
電子の流れがある
ラックライト照射下の条件に置き、それぞれの条
件における腐食の進行をQCM法により解析した。
図3 本研究の特徴
腐食溶液は溶存酸素濃度を揃えるために、あらか
じめ30分間のエアレ一ショソ、もしくは窒素脱気
匹]、、J
を行ったものを用いた。腐食溶液のpH調整は、
NaC1水溶液では0.1M
Na2S0、水溶液では0.1M
・0.1?mcl/d
H2SO4水溶液を用いた。
耐食性試験時の電位変化を測定した。電位の測定は
QCM
腐食溶液
HC1水溶液を用い、
図4の耐食性試験装置にSCEを追加し、Fe-Cr合金めっ
「
き試料の自然電位の経時変化を測定した。腐食溶液は
NaCl aq(pH4)
・0.085mol/dm`
TiO2電極
Na,SO,aQ(pH4)
曝気したpH4、0.17mo1/d
「NaC1水溶液を用いた。
li
また、Fe-Cr合金めっきの代わりに、SUS430電極の
耐食性試験試料
Fe一Crめっき
(QCM電極)
図4 Ti02電極とRFスパッタリング装置
自然電位変化も測定した。
定時にはpH3
0.17mo1/d
SUS430電極の自然電位測
「NaC1水溶液を腐食溶液
として用いた。
図5にpH4、0、17mo1/d
「NaC1水溶液(曝気)を腐
食溶液に用いた場合のQCMシフトを示す。ここでの
るのに対して、光を照射して光カソード防食を施したも
共振周波数の増加は、試料表面における質量の減少を示
のは、試験前とほとんど変わらない表面形状を保持して
し、共振周波数の減少は質量の増加を示している。
いることがわかる。表1に、これらの表面に対する
暗状態下の試料は、はじめ共振周波数が減少し、その後
EDXによる測定結果を示した。光照射を施していない
大きな共振周波数の増加が観測された。はじめの共振周
ものは、試験前に比べて、多量の酸素の増加が認められ
波数の減少は、腐食生成物の成長のためと考えられ、そ
たのに対して、光を照射して光カソード防食を施したも
の後の共振周波数の増加は、不働態皮膜の破壊に基づく
のは、このような大きな酸素の増加は認められなかった。
孔食反応により、めっき皮膜の溶出速度が大きくなった
これらの結果から光カソード防食は、SEMにおいて観
ためであると考えられる。一方、TiO2光照射下の試料
察される微細な領域においてさえも、腐食試験前のめっ
は共振周波数の変化が小さく、腐食の進行が抑えられて
防錆管理/2005−12
Tioz
3
Ti02光照射時 /
\ /
こT‘`-ヽへ/
へ /へ
\/
−400
_ /フ
-9【X3 −600 −300 0 300
へ /TiO2暗時
へ
_
0
AS’ .一●゛
轟 ●゛
j y
y j
4、 j /
−4.、j/
戮j
N゛
1
300
−1200 -900 -600 -300 0
Potentjal(mv
\
.・4μμ″
¬●r NaCI鋭気
5
-1500
へ
→−NaCI曝気
ror︶ N LrMn
一L
一2︲一
lu
AI!sua
(a
IJjnD
tF︶IDuan3
l9
uj
lJ
l1
ベダ”
y へ
−1200
vs.SCE)
2.5
2︲51︲5O
1 0
︵’E々くE︶!301
(zHV︶
0
−1000
0
電流電位曲線とQCM共振周波数変化の関係(暑気)
200
』
25()0
−5000
-1500 -1200
図5 耐食性試験時の共振周波数変化
pH4、0.17mol/d 「NaCI水溶液、吸気
−800
5000
−2500
Potentia】(mv
−600
7500石
−20
2000 4000 6000 8000 10000 12000
−400
10000
へ//
ダマ
ー共振周波数変化
-
ヴ
/
−10
Time(sec)
200
一電流値ペ
ソz/ ̄’
W
0
i
12500
/∠
−600
l
15000
vs.SCE)
電流電位曲線、対数表示
図7 Fe-Cr合金めっきの電流電位曲線
−1400
0
2000 4000 6000 8000 1臆)1200()
Time(sec)
さく、TiO2への光照射による腐食の抑制効果がみられ
図6 耐食性試験時の共振周波数変化
0.085mol/d 「Na2S0、水溶液、曝気
た。
いると考えられる。
の進行状況の把握を試みた。基本的なデータとして、
耐食性試験後の試料表面観察によると、暗状態下の試
図7に0.17mo1/d
料では局部的に腐食が進行し、一部では下地の金が露出
めっき皮膜の電流電位曲線を示す。pH4
していた。また、暗時の試料では孔食の発生がみとめら
溶液中(曝気)におけるFe-Cr合金めっき皮膜の腐食電位
れた。光照射下の試料でも局部的に腐食が進行していた
は、約一575mv
が、下地の金の露出は見られず、明らかな孔食の発生も
気相に設置した場合のFe-Cr合金めっき皮膜の自然電位
認められなかった。耐食性試験後の試料表面の観察から
変化を示す。酸化チタンに光を照射した場合、Fe-Cr合
も、TiO2に光を照射することによる防食効果が認めら
金めっきの電位がより卑に保たれることが確認された。
れた。
より卑な電位を保っているということは腐食の抑制を示
図6にpH4、0.085mo1/d
「Na2SO冰溶液中(曝気)
Fe-Cr合金めっき皮膜の自然電位変化を測定し、腐食
「NaC1水溶液中におけるFe-Cr合金
1wt%NaC1水
vs.SCEである。図8に酸化チタンを
しているものと考えられる。酸化チタソ電極を気相に設
におけるQCMシフトを示す。CI-イオンの存在しない条
置した開回路系における、光照射下の酸化チタンによる
件として、Na2SO4水溶液を選択した。ここでは、連続
Fe-Cr合金めっきに対する防食効果が確認できた。また、
的な共振周波数の減少が観測された。これはC1-イオン
光を照射した酸化チタソ電極を接続したFe-Cr合金めっ
が存在しないことで、めっき皮膜の溶出よりも腐食生成
きは電位の卑化がみられ、酸化チタソ電極がFe-Cr合金
物の成長が優先するためであると考えられる。この条件
めっき皮膜に対して何らかの作用を及ぼしているものと
でもTiO2光照射下の試料の方が共振周波数の変化が小
考えられる。
4
aSulllA3uan2s
la
uJ
g
Juos41
へ/
(zHV︶
luiuosaU
800600400w一〇200
Ti02暗時 /
︵Vlu︶luallnD
/゛
1000
0 5
0 4
0 3
0 2
0 1
0 0
6
︵zHV︶a3u9;︶x3uonjalJ
1200
防蜻管理/2005−12
QCM(Au)基板上にFe-Crめっきを定電流電解法にて、
−620
電流密度25mA/c
−640
性試験試料とした。耐食性試験装置図を図9に示す。耐
60 80 00 20
一
g G D一
’ 6一 一
(2K)S'A
st
au)F!lualod
−740
「、240secの条件で施したものを耐食
食性試験は、小型環境試験器(ESPEC
SH-221)に耐食
性試験試料を入れ、ブラックライト光を照射したTi02
暗時
電極を接続した試料と、接続していない試料の腐食挙動
\讐゛ノ
1 シ七ン’
kジ一’ ̄
を比較することにより行った。表面状態の分析はSEM、
EDXにより行い、試料表面での質量変化をQCMの共振
周波数変化によりモニターした。小型環境試験器内の温
度、湿度条件はプログラム運転により85℃、85%に7時
間保持した。また、ブランクとしてめっきを施していな
い、QCM(Au)基板の共振周波数変化を測定した。
● l
760
0 3000 6000 90(X)
12000
各試料の耐食性試験時における、共振周波数変化を
Time(sec)
図10に示す。共振周波数の変化は、いずれの試料でも大
図8 耐食性試験時の電位変化
pH4、0.17mo1/d 「NaC1水溶液、曝気
幅な減少が見られる。ここでの共振周波数の減少の要因
は、吸湿と腐食生成物の成長の二つが考えられる。
Ti02電極を接続した試料と接続していない試料の共
2.3 高温高温下におけるFe-Cr合金めっき皮膜の
振周波数変化を比較すると、Ti02電極を接続した試料
TiO2光触媒を用いた防食10、1n
の方が共振周波数の減少が比較的少ない。耐食性試験後
高温、高湿条件下におけるTiO2を用いた防食の検討
の表面状態の観察を行ったところ、TiO2電極を接続し
を行った。 Fe-Cr合金めっき皮膜はブレーキディスクな
た試料では一部さびていない部分が見られたが、TiO2
ど、屋外環境に暴露される環境で使用されることが予想
電極を接続していない試料ではめっき面全体にさぴが発
される。この屋外暴露環境のひとつの加速試験として、
生していた。
高温高湿条件下における耐食性試験を行った。本節のポ
以上の結果より、Fe-Cr合金めっきを高温高湿条件に
イントは、Fe-Cr合金めっき皮膜、酸化チタソ電極共に
置いた場合でも、Tioz光触媒による、Fe-Cr合金めっき
気相中に置いていることである。高温度の空気中では
の防食効果が確認された。
Fe-Cr合金めっき皮膜表面はごく薄い水膜に覆われてい
ることが予想される。そう考えるとこのような系も2.2
3.おわりに
と同じ開回路系であると考えられ、光カソード防食は機
Fe-Cr合金めっき皮膜に対して光カソード防食を施す
能しないものと考えられる。このような高温高湿の空気
ことによって、皮膜の劣化を抑制することができ、
中におけるTi02に光を照射することによる防食効果の
SEMにおいて観察される微細領域においてさえも形状
検討を、QCM法を用いて行った。
の変化が見られなかった。
呂│
で『悶
」
m
鸚宍
呂
§
瀋面函
m
11
圖
へ
圓
隠居居朧朧肱`蓉朧朧
昌器諾諾器諮昌
四聡忿然粉※職測器
庶雲脂詰腹畿
耐食性試験試料
(QCM電極)
|
ブ⊆
i4
-……。……711●
1
㎜
Llj¬¬ダ
‰プ
図9 高温高温下における耐食性試験装置
防鋼管理/2005−12
5
を照射した酸化チタン電極を接続したFe-Cr合金めっき
2000
ハ ぷ 0
電極は電位の卑化がみられ,ここからも酸化チタンが開
さ−2000
回路系においても被防食金属になんらかの作用を及ぽし
1`4000
佃-6a)0
ていることが示唆された。
一一S000
堪−10000
駆−12000
このように光カソード防食法が機能しない系において
1!−14ooo
も,酸化チタソ光触媒はFe-Cr合金めっきに対して,防
¶`-16000
0
10()
2(X) 300
400
200
300
400
様々な環境中においても酸化チタンによる防食の効果が
︵∼︶徊喘
100
∞0000
186420一
8g604020O
1
︵a︶SW
経過時間(min)
0
食効果を及ぽすことがわかった。この機能により,より
5(X)
500
期待できることがわかった。
現在のところ,このような開回路系における防食効果
のメカニズムを明らかにするところまでは至っていない。
今後の展開に期待したい。
経過時間(min)
●│用文皺
温度、温度の経時変化
11腐食コxト講査善賃金;材料と綴檀,50,p.490∼512(2001)
「TiO2」ありはブラックライト光を照射した
Tiozを接続している。
ブランクはめっきを施していないAuQCM電極
を用いて測定した。
2)竹内務士,村潭i央,指瘤歯胴;光触媒の世界,工歯調査会C19慟ll
31藤嶋昭,
・水和仁,蘆●鐙&;光クll−y革●,CMC(1997)
41藤纏昭,協拿和仁,蘆笛倣也;党触・のLくみ,日水実椙出・社120(X))
Sいlヽ一如塵,辻川茂男;Zliryo-la-K●niya,46,1.?(S CI的7)
図10耐食性試験時の共振周波数変化
6)傭尾僑庖;麹菌技衛。4S,D.1(X33(1994)
71大和弘之。吉原姓如●,白檀高史,亙』││鯵,工腐腐鹿央;麹画技衛,52,
これらの結果から、光カソード防食がFe-Cr合金めっ
き皮膜の腐食の抑制に有効な手法であることが確認でき
た。
また、開回路系においても、酸化チタン光触媒がFe-
D.649‘-650(2∽1)
al犬和弘之,久篠田賢治,吉原佐知歯,白●l史,ljll鯵,工‐痢鹿央;麹
・桟柵協●瞎加5圖講演大金甕●集,p.354∼355(2Ci2)
9)・村●,大和弘之,歯屎佐如媒,自檀高史;19圃シyjジウム売触媒反
Cr合金めっきに対して何らかの防食作用を及ぼすこと
応最近の襲麗子稿集.p.172∼173(2002)
が明らかになった。そのメカニズムは従来考えられてい
10)久篠田賢治。大和弘之,飯村●,吉原佐知歯,白
」高史,及jll
た光カソード防食という考え方とは全く異なるものと考
腐鹿央;麹菌技・協会鏑la7−−演大会甕旨皇,p.141∼142(2003)
えられる。
ll)久篠田賢治,大和弘之,飯糾
光を照射した酸化チタソ電極を接続することにより、
雍畠央;19圃シylりウム受触媒反応最近の麗麗予稿・,p.174−17S
Fe-Cr合金めっきの溶出量の抑制効果があることが
12C・2〕
QCMを併用した実験により明らかになった。また、光
受理l:率直16年12月13日
・高史,蓋jll
●,工‐
防鋼管理/2005−12
一一
6
●,吉原佐知歯,自
●,工藤
Fly UP