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クライストチャーチセントラルシティ再建計画における

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クライストチャーチセントラルシティ再建計画における
市民から寄せられた 10 万 6,000 件のアイデ
ィア:クライストチャーチセントラルシティ
再建計画における NVivo の役割
クライストチャーチはニュージーランド南島の最大都市であり、国内で 2 番目
に大きい都市圏です。南島の経済中心地であり、航空、鉄道、船舶の拠点です。
2010 年 9 月、クライストチャーチとその周辺地域を壊滅的大地震が襲いまし
た。そして 2011 年 2 月、市内中心部は別の地震に襲われました。広範囲な損
害を受けて、現在はほとんど全面的な再開発が必要とされています。クライス
トチャーチのセントラルシティ再建計画へと導く洞察引き出すことに NVivo が
貢献しました。
NVivo9 と NVivo サーバー9 利用により、クライストチャーチ市役所とアカデミックカウンセリング社は、
以下を実現にしました。
・ ニュージーランドでこれまで実施された中で最大規模の市民意見聴衆プロジェクトを実行し、8 週間以
内に結果をもたらす
・ 付箋、電話メッセージ、ソーシャルメディア上のコメントなど、多種多様な形式の膨大なデータ分析
・ 集中管理とデータ分析による、2 都市におよぶ研究者 2 チーム間での迅速な情報共有
・ 機密データの安全性確保
2011 年 2 月の地震直後、クライストチャーチ市役所は市内中心部を環境に優しく親しみのある街に再開発する
ため、コミュニティの積極的関与を最大限に引き出すキャンペーンに着手しました。
クライストチャーチ市役所は、ニュージーランドではかつて見られなかった規模で市民のコミュニティと向き
合いました。そして Share an idea のウェブサイト、付箋、ビデオクリップ、アンケート、子どもたちの絵、
ワークショップ、電話メッセージなど、思い付くあらゆる方法によって得られるアイデアから洞察を導き出す
ために、市長のボブ・パーカーが言う「かなり高性能のソフトウェア」を必要としていました。
この途方もないプロジェクトには 10 万件以上のアイデアの分析が要求されただけでなく、セントラルシティ再
生計画も早急に行う必要に迫られていました。さらに、機密情報の安全性確保とプランナーとの迅速な情報共
有も必要でした。その上、時間を短縮し知識を共有するため、異なる都市に拠点を置くふたつの研究者チーム
が同時にプロジェクトに取り組みました。
‘Share an Idea’
地震のため、クライストチャーチのセントラルシティ内にある建物の約半分は取り壊す必要があり、市民は街
の様相が永遠に変わってしまうことを直ちに認識しました。中心部では全面的な再建が必要であり、現在の住
民と未来の世代が抱える必要性に対応する再開発の機会が作り出されたのです。
余震による市内の混乱が続き、住民は被害を受けた家屋やインフラサービスの欠如に苦慮していた間、クライ
ストチャーチ市役所は住民に対してセントラルシティの展望を考えるように求め、Share an idea を開始しまし
た。
住民は shareanidea.org.nz のウェブサイト内でアイデアを市役所に伝えることを勧められ、2 日間のフォーラ
ムでは付箋にコメントを書き、ビデオクリップを作り、Lego でセントラルシティを作成し、アンケートを記入
し、オンラインで、もしくは会場を立ち去る際に思い付いたことを残すように依頼されました。さらに、一連
の公開ワークショップが開催され、地元の大学と学校には提案箱が設置されました。さらにソーシャルメディ
アの Facebook や Twitter もアイデアを求めるために使用されたのです。
結局、6 週間のキャンペーンで信じられないことに 106,000 件、つまり住民 2.2 人から 1 件のアイデアが提供
されました。コミュニティの参加レベルはニュージーランドでかつて見られたことのない一番の盛り上がりで、
世界の中でも最も大規模な住民参加型プロジェクトのひとつであると考えられています。
Share an Idea Community Expo
Photo courtesy Christchurch City Council.
圧倒的なデータ
圧倒的な量の反響は、クライストチャーチを再度素晴らしい都市にしたいという、コミュニティの関心の強さ
が現れています。一方で、10 万件以上のアイデアを理解し、できるだけ早く使用可能なテーマとしてプランナ
ーに伝えることに取り組む研究者たちには、大きなチャレンジとなりました。
クライストチャーチ市役所のアナリスト、パトリック・オニール氏は、「私たちは住民から多くのインプット
を期待しましたが、正確にどれくらいかは考えもつきませんでした。反響は驚異的で、すべてを理解するため
には技術的な支援が必要であると、運良くプロジェクトをまさに開始した段階で確信したのです」とコメント
しました。
「これは一般的な研究プロジェクトをはるかに上回る規模でした!プロジェクトの規模とコミュニティに対す
る草案を作成する厳しいスケジュールのため、強力なツールと優秀な質的調査研究者の支援が必要だというこ
とを示していました」と、彼は述べています。
データの多さと時間の無さに加え、アイデアはビデオ、メール、電話メッセージ、ネット投稿などのさまざま
な形式で受け入れたことも、市役所にとって課題となりました。
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不可能なことの実行
途方もない質的調査プロジェクトに直面していることを認識し、それを手作業でおこなうのは不可能だという
ことを知り、パトリック・オニール氏は最初に、質的データ分析ソフトウェア NVivo9 を利用しようと考えま
した。毎年おこなわれる住民調査など、小規模なプロジェクトについて過去にそのソフトウェアを使ったこと
があったためです。しかし、限られた時間の中で分析をおこなうためには、市役所が保有するよりも多くの資
源と技術が必要でした。
市役所は、アカデミックコンサルティング社の所長、リン・ラベリー博士を雇いました。「最初、私たちは
NVivo の使用方法を市役所の研究者に教育してほしいと頼みましたが、プロジェクトの規模が明らかになり、
そして厳しいスケジュールが迫るにつれ、分析には直接、熟練した質的調査コンサルタントの参加が必要で、
それによりプロジェクトはもっと達成可能になると理解したからです。結果的に、私は非常に満足しています。
リンのチームは依頼されたことをすべて実行してくれました。この課題に対する解決策を見つけるためのアイ
デアが迅速に戻ってきたことが素晴らしかったです」と、オニール氏は説明しています。
その解決策とは、共同プロジェクトチームを設立し、市役所の NVivo 9 とオークランドにあるアカデミックカ
ウンセリング社の NVivo サーバー 9 を組み合わせて使用することでした。これにより、市民のアイデア分析に
通常は 2 年かかる規模のプロジェクトを、わずか 8 週間で完了させました。
2 か所で勤務する研究者との間で機密情報をやり取りするため、チームワークソリューションの NVivo サーバ
ー9 は不可欠なツールでした。認証によるデータ機密保護を保証し、オークランドのチームとのリアルタイム
に近いプロジェクト情報更新の共有を可能にしました。クライストチャーチのチームと共有するデータは、単
一ファイルで容易にデータ転送されました。
Earthquake affected Christchurch Central City
Photo courtesy Christchurch City Council.
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アイデアから洞察を得る
クライストチャーチ市役所はデータ入力と生のアイデアの電子的収集を完了させ、ファイルホスティングサー
ビスの Dropbox を使用してアカデミックカウンセリング社にデータを転送。この情報はラベリー博士と 7 名の
経験豊富な大学研究者チームにより、テーマごとに分類、コーディングされました。
コーディングされたプロジェクトは市役所のオニール氏と 4 人の研究者チームへ毎日送り返され、浮かび上が
るテーマや課題をより良く理解するためにさらなる分析を完了させます。市役所の研究者たちはプロジェクト
を 7 つのコア領域に分け、各人が 1~2 の領域を担当し、コミュニティが望んでいることについてのレポートと
考察を抽出し、それを新たな中心街を設計するプランナーへ定期的に渡していました。プランナーもコーディ
ングされたアイデアの見直しと分析をおこないました。
クライストチャーチ市役所は NVivo9 の使用により、手作業では不可能な方法でデータを活用することができ
ました。例えば、複雑なテキスト検索やワードツリー、タグクラウドで示された結果から、最重要項目を直感
的に理解します。「ひとつのクエリーに対して多くのデータがあるため、ワードツリーは結局 5 メートル以上
の長さになりました。プランナーに見せるため、それを A3 用紙数枚に印刷する必要がありました。これはフ
ォーラムのわずか数日後に起きたことで、これらのクエリーによりプランナーは住民のアイデアを理解しまし
た」と、オニール氏は語ります。
コミュニティが求めるもの
以下のテーマが Share an Idea から浮かび上がり、セントラルシティ計画の草稿に組み込まれました。
・ 人であふれる街
・ 胸が躍るような物事や場所がある目的地
・ 緑の多さと魅力的な空間
・ 行きやすく、歩きやすい
・ 美しく機能的、そして低層で環境に優しい建物
・ 再開発されたエヴォン川沿いやオタカロ地区の歩道、自転車専用レーンとアクティビティ
・ 年齢や障害に関わらず、すべての人たちの街
・ 企業に優しい都市
・ コミュニティ主導の計画
・ 車、バス、コンクリートを少なく
セントラルシティ計画についてもっとお知りになりたい場合は、http://www.centralcityplan.org.nz/をご覧く
ださい。
共同作業とチームワークの重要性
市役所とアカデミックカウンセリング社、そして各研究者との効率的な共同作業は、プロジェクトを時間通り
に完了させるためには不可欠なものでした。「NVivo サーバー9 の使用と NVivo9 を使う市役所の研究者と連携
することは、きちんとオイルを差した機械のようでした。彼らの注意は細部にまでしっかりと行き渡り、クラ
イストチャーチとオークランドとの間のチームワークにより、プロジェクトは不利な状況をものともせずに成
功したのです」と、ラベリー博士は語っています。
NVivo サーバー9 は、質的研究プロジェクトの中央管理と分析を可能にするために不可欠でした。それにより、
オークランドの各チームメンバーは同一プロジェクトに対して同時に取り組むことができ、プロジェクトデー
タは効果的に守られ、定期的な更新情報のデータ保存やクライストチャーチへのデータ転送が簡単に可能とな
りました。「NVivo9 の高度な分析能力と NVivo サーバー9 のチームワークソリューションにより、このプロジ
ェクトを完了させることができました」と、ラベリー博士は述べています
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実りある質的研究プロジェクト
質的研究の知識が、このように重要で有意義なプロジェクトに役立てられた点を、市役所とアカデミックカウ
ンセリング社の研究者は強調しています。
クライストチャーチの何千という人々が人命を救い前進し続けるために素晴らしい貢献をしている中、研究ス
キルを街のために役立てられて良かったとオニール氏は考えています。
「参加者によって提供される詳細さに、私たち研究者は圧倒されました。セントラルシティの再建について発
言する機会があることを住民たちは高く評価したと言えますし、当社もささやかな貢献ができたことをうれし
く思います」と、ラベリー博士は述べています。
QSR International の CEO であるジョン・オーウェンは、「このような壊滅的災害によって今も続くクライ
ストチャーチの復興に対して、当社のソフトウェアが何らかの役割を果たすことができた点を、私たちは心か
ら誇りに思っています。セントラルシティにもう一度活気が戻り、コミュニティをまさに反映する場になるこ
とを、私たちは期待しています」と言いました。
クライストチャーチ市について
ニュージーランドで 2 番目に大規模な都市として、クライストチャーチ市は 368,900 人の住民に対し、有事への備えを保証
することに責任を負っています。詳細については、http://www.ccc.govt.nz/をご覧ください。
アカデミックカウンセリング社について
研究者や学生の間での研究コンサルティングやソフトウェアトレーニングの要望を明確に認識したリン・ラベリー氏によっ
て 1999 年に設立されました。教育心理学の博士号を修得する間に、彼女はまず会社を立ち上げました。トレーニングやコ
ンサルティングサービスを提供する仲、ラベリー氏は筆写、データエントリー、文書フォーマット、データ分析のようなさ
まざまなリサーチサービスを提供する潜在的な必要性を認識したのです。その後、会社は大きく成長し、現在は約 10 名の
フルタイムおよびパートタイムスタッフがニューマーケットの新オフィスに勤務しています。アカデミックカウンセリング
社は今や、リサーチプロセスの全段階に関連する幅広いサービスを提供しています。これらのサービスは、学術研究者、大
学院生、政府省庁および民間団体によって利用されています。詳細については、http://www.academic-consulting.co.nz/をご
覧ください。
パトリック・オニール氏について
Share in Idea 終了後、パトリック・オニール氏は上級研究員としてリンカーン大学 AERU(クライストチャーチ)に移り
ました。ニュージーランド、海外政府省庁、国際機関や民間企業のため、AERU は環境に優しく幸せをもたらす社会的、経
済的研究をおこなうことを専門としています。詳細については、http://www.lincoln.ac.nz/aeru をご覧ください。
QSR International について
QSR はイギリス、アメリカ、オーストラリアにオフィスを保有し、文書、画像、音声、ビデオ、表計算シート、データベ
ーステーブルなどの質的データの整理、分析を支援する NVivo ソフトウェアをユーザーに提供しています。150 か国以上に
渡る 50 万人以上の人々が、このソフトウェアを利用しています。ユーザーは、官公庁、医療から学術、プログラム評価ま
で、幅広い分野に広まっています。QSR のソフトウェア、NVivo9 は 2010 年 10 月に発売されました。チームリサーチ向き
である QSR の NVivo サーバー9 ソフトウェアによって、ユーザーは NVivo9 プロジェクトを中心に分析、管理することで
きるため、チームは同一プロジェクトに対して同時に取り組むことが可能です。詳細については、
www.qsrinternational.com をご覧
QSR International Pty Ltd Second floor, 651 Doncaster Road, Doncaster, Victoria, Australia, 3108
Tel: +61 3 9840 1100 Fax: +61 3 9840 1500 Web: www.qsrinternational.com
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