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ソキアレポート2011 春季号

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ソキアレポート2011 春季号
2011 春季号
Vol.22 No.1
USER REPORT 1
の り め ん
高低差30m超の法面施工で、
『SRX』が省人・効率化を実現
近藤・船 山 特 定 建 設 工事 共 同 企 業 体 様
USER REPORT 2
新測量法に対応し、大学教育に
SOKKIA『SET X』を採用
国立大学 法 人 三 重 大 学 生 物 資 源 学 部 様
NEW PRODUCT NEWS
AUTO 3Dステーション
NET05AX・NET1AX
他
1
:1
近藤 ・ 船山特定建設工事共同企業体 様
株式会社近藤組 様 http://www.kondo.co.jp
船山建設工業株式会社 様 http://www.fcon.co.jp
独自の発想で自動追尾 ・自動視準を実現した SOKK I A の『SR X』&『リモートキャッチャー』 ̶̶̶
発売以来、測量士、土地家屋調査 士などサーベイ業界を中心に高い評 価を得ている。
しかしながら、 公共事業不況の下、 土木建設業にあってはコスト削減などの事情から、
新機器 ・システムの採用 ・ 導入が困難な状況にある。
SOKK I Aの『SR X』
も、 土木建設業者からの関心を引きながら、 現場導入においては足踏み状 態が続いていた。
そうした中、 当社『SR X』&『リモートキャッチャー』の優位性をご理解され、 ご導入いただいたのが、
今回のユーザーレポート、 栃木県中央部の道路新設工事である。
現場は、 標高約 2 0 0m、 ふもとに立つと見上げるばかりの山 。 この難所を切り開き道路を通すのである。
ダイナミックな土木建設工事と、 そこに見えてきた緻密で繊 細な計測と施工 。
『SR X』がもたらしたモノとは・・・、 将来性は・・・。 情報化施工の潮流にも耳を立てつつ、 感想をお聞きした。
01
高低差30mを超える
新設道路の法面施工で
先駆的な3D施工管理 ─
のりめん
ちょうはり
法面施工の要” 丁張“ を高精度管理
激しい高低差での作業効率化は可能か
栃 木 県 宇 都 宮 駅 から 北 北 東 におよそ
㎞に 位 置 する﹃さくらロ ー ド﹄へ 向 か
そこに 現 れた 近 藤 船 山 特 定 建 設 工
事共同企業体の青柳所長が一言、
﹁ここ
き替え、万全の体制である 。
カメラマンも 用 意 しておいた 長 靴 に 履
材陣 は 、
ヘルメ ット と 安 全 帯 を 装 着 し 、
あ そ こ を 登 る の か と、覚 悟 を 決 め た 取
遠くに崖のような切土の現場があり、
手前でショベルカーが盛土をしている 。
現場に遭遇した 。
が 切 れ、大 型 重 機 が 動 き 回 る 土 木 建 設
風景に浸っていたのも束の間、突然、山
う 。山 の 裾 野 まで 広 がるのどかな 田 園
20
からは現場に入れませんので 、クルマで
迂回して行きましょう。
﹂⋮﹁えっ ﹂と、
そんな 一 件 があ っ て 間 もなく、取 材
陣 が 目 の 当 たりにしたのは 眼 下 m で
堵が入り交じった表情を隠せなかった 。
気 合 いが 入 っていた 取 材 陣 は 当 惑 と 安
!
?
掘 削 の 角 度 や 高 さを 表 し、切 土 の 現 場
その 木 枠 を 指 差 して 青 柳 所 長 が 話 し
始 めた 。
﹁あ れ が
” 丁 張“ というモノで、
木枠が埋められている 。
河 岸 段 丘 を 思 わせる 法 面 の 形 状 。見
渡 すと、両 岸 の 段 の 上 に 定 規 のような
り返し行き来している 。
動 き 回 り、土 砂 を 満 載 し た ダンプが 繰
あ っ た 。底 で は 数 台 の シ ョベルカ ー が
展 開 されるダイナミ ックな 工 事 現 場 で
20
に欠かせない
”方向指示器
“ になります 。
02
・
ん
め
り
の
SOKKIAの『SRX』ワンマン測量システムが、
大幅な省人・省力化、 高効率化を実現 。
近藤 ・ 船山特定建設工事共同企業体 様
高低差 30ⅿを超える法面が、両側から巨大な壁になって迫る。
遠景で見ると、重厚な大型重機もミニカーのようだ。
シ ョベルカ ー のオペレ ー タは、この 丁 張 の
掘 削 後 に、土 を 張 り 固 めたのだろう 。そ
んな想像をしていたのだが、実はこの法面、
よく見ると、
法面と対峙しているショベル
カーが一台、アームの先が見慣れない形状
指示に従って掘削を進めていくため、きわ
そして、近くにある丁張に歩み寄って泥
を払い、説明を続けた 。
モノで、熟 練 のオペレ ー タが 巧 みに 操 作 し
ショベルカーの操作だけで造っているという。
丁 張 は、斜 めの 板 と 横 板 で 構 成 され、斜
めの 板 には 法 長︵法 面 の 長 さ︶、勾 配、測 点
て法面を少しずつ削っています 。今、重機に
めて重要な役割を果たしています﹂と言う 。
が、横板には道路︵掘削すべき所︶までの高
乗 っ ているオペレ ー タは、全 国 でも 屈 指 の
﹃
﹃さくらロード﹄は、
栃木県さくら市内の氏家
地区と喜連川地区を結ぶ
総延長約 ㎞の新設道路である 。
巨大な法面バケットが、方向指示器の丁
張に従いミリ単位の繊細さで表面を削り、
が、工区は標高差 mの丘陵地
と、そばを通った作業員が話してくれた 。
技 を 持 つ 法 面 施 工 の 神 様 のような 人 です﹂
になっている 。﹁あれは法面バケットという
さが書かれている 。
﹁今回、SOKKIAの﹃SRX﹄ワンマン
測 量 システムを 導 入 したのは、ご 覧 のよう
設
置をミリ単位の精度で管理し、効率的に行
わ ず か に 土 が サラサラと 法 面 を 滑 り 落 ち
であり、山を切り開く難工事と
な高低差の激しい現場で、丁張の計測
うのが目的です﹂と導入の背景を語った 。
ていく 。しばし、神の技に魅せられていた 。
日作業が半日に ││ 大きな省力化が
本工事は、この ㎞の区間である
なっている 。
法面施工の“物差し”
。ミリ単位の精度
工期は、平成 年 月から翌年 月 。
盛土は 万㎥に満たないが、掘削する
土量はなんと
万㎥を超える 。
6
ワンマン測量システムが省人化を実現
現場の高低差は、最高で mを超える所も
あるという 。そんな場所に測量機器を持ち
こみ動き回り、斜面を上り下りすることを
考えると、作業員の労力は計り知れない 。
土 木 工 事 の 大 胆 さと 細 やかさを 目 の 当
た り に し て、話 が 後 先 に な っ て し ま っ た
2
が要求される位置出し・管理で、『SRX』
切 土 部 の 高 低 差 が m 以 上 あることは
前述の通りであり、 階建てのビルの高さ
30
%と、山を一気に駆け上る
が大幅な省人化・効率化を実現した。
㈱ 埼 玉 測 機 社 の 門 脇 営 業 部 長 に 薦 められ
と、そ こ で す ぐ に 思 い 浮 か ん だ の が、
S O K K I A の パ ー トナ ー 販 売 店 で あ る
悩ませた 。
考 えざるを 得 なか っ た﹂、青 柳 所 長 は 頭 を
を思うと、何か良い手だてはないものかと
素速い対応が要求されます 。作業者の苦労
り、丁 張 の 設 置 には 高 い 精 度 が、管 理 にも
﹁高 低 差 の 問 題 だ け で な く、道 路 の 線 形
を見ても、
カーブ、
バーチカルカーブから成
急坂になるという 。
勾配も最高で
に 相 当 する 。したが っ て、完 成 予 定 の 道 路
10
とんでも な い 現 場 に 入 り 込 ん だ も の だ
と、改めて法面に目をやり、その表面の滑ら
が、ここで工事概要を確認する 。
2.4
丁張は、法長・勾配・測点、高さを示す
2
・
かさに感心した 。左官職人の手が入ったよ
うに美しい 。
50
1
22
10
9
1
30
03
とができました 。 ∼
%以上の削減効果
を 実 感 しています 。また、丁 張 の 設 置 があ
洋
では土地家屋調査士の高い評価を得て、ご
利用いただいています 。登場間もない自動
る場合、高低差の激しい現場では
触、雨 や 風 にな
人 に 。計 測 作 業 だけな
響 など、丁 張 が
動いてしまうことがある 。切土の現場では、
丁張が施工の基準ですから、設計通りに設
三次元施工管理に積極的な青柳所長は、当
現場においても設計データの三次元化を進
施工の高度管理化に活用しているのである。
あり、ウ ェ ブで 誰 でも 閲 覧 できる 。これを
ひろし
ていたSOKKIAの
﹃SRX﹄&﹃リモート
視準器は、ターゲットを見失うことが多く、
でしたが、それが
どの 自 然 の 影
﹁大 型 重 機 に
よる 振 動 や 操
キャッチャー﹄からなるワンマン測量システム
復旧にも時間がかかった 。土木建設関係者
ら、まさにワンマン 測 量 そのものです﹂と、
従来と違う測量に好奇の目
置されているか、ミリ単位の精度確認 ・ 管
丁 張 の 位 置 出 しに 大 きく 貢 献 している
﹃ SRX ﹄の測量システムであるが、日々計
め、
これを
﹃SRX﹄
とともに現場に持ち込み、
SOKKIA
﹃SRX﹄
を3D施工管理に活用
作ミスによる接
であったという。
には未だそんなイメージが強いのかもしれ
人必要
﹁当社とユーザー企業とは 年来のお取引
があり、ず っ とSOKKIA 製 品 をご 愛 用
賞賛の声をいただいた 。
チ ャ ー﹄という 独 自 の 方 式 を 開 発 し、素 速
い 自 動 追 尾 ・ 自 動 視 準 を 実 現 しました 。
﹃SRX﹄
はストレスが少なく、万一ターゲット
準 を 完 了 します 。ぜひ、デモなどで 使 いや
測を行っている永井主任によれば、作業を
これは 国 土 交 通 省 が 進 める 情 報 化 施 工
にも通じるものであり、当現場の﹃SRX﹄
理を怠ることができません﹂と、青柳所長 。
すさを 体 験 していただきたい﹂と ㈱ ソキア
見つめる周囲の目も変わってきたことを感
ワンマン測量システムを使った一連の取り
秒で復旧でき、自動視
﹁百 聞 は
じるという 。
埼 玉 測 機 社 の 門 脇 部 長 もまた、
一 見 に し か ず、論 よ り 証 拠 と 言 い ま す が、
﹁一人 で 現 場 にや っ てきて、一人 でウロウ
ロ何やらやっているわけですから、
従来の測
販売東京営業所の佐多がフォローする 。
量しか知らない人には、
不思議な光景に映る
組みを、NETIS︵新技術情報提供システ
∼
システムだと思います 。ですから私も” 使っ
ようですね
︵笑︶
。現場の業者からも
﹃SRX﹄
ム︶
に登録している 。
しかしながら、なぜそんなに 頻 繁 に 現 場
に入る必要があるのだろうか 。
S X のパ
NETIS と は、新 技 術 の 活 用 の た め、
永井主任らの作業がそのまま﹃ R ﹄
PRになっているようだ。
フォーマンスになり、
新 技 術 に 関 わる 情 報 の 共 有 および 提 供 を
﹃SRX ﹄の実証を経て、現在フル稼働し
ている 永 井 主 任 からは﹁朝、現 場 の 頂 上 部
チャー﹄
を認知いただければと願う 。
機 会 に、土 木 建 設 関 係 者 の み な さ ん に も
目的とする、国土交通省のデータベースで
に﹃SRX ﹄を設置するだけで、行き来が無
SOKKIAの
﹃SRX﹄&
﹃ リモートキャッ
くなり、 日かかった作業が半日もかから
らである 。
丁張の設置作業とともに、
すでに設
実は、
置 されている 丁 張 の 精 度 管 理 も 重 要 だか
したからね﹂と言う 。
長も﹃SRX ﹄を見て、すごい! と言われま
﹃ SRX ﹄ワンマン 測 量 システム は そ ん な
てもらえばわかる
“ を営 業 の モ ッ ト ー に し
は高い関心を持たれているようです﹂。
を 見 失 っ ても
3
ています 。導入をお決めいただいた青柳所
2
た
さ
40
ま せ ん 。SOKKIA は﹃ リモ ー トキ ャ ッ
プリズム﹄
﹃電
1
ない、省力化 ・ 効率化を大幅に推進するこ
取材の最後に、青柳所長からこんなお言
葉をいただいた 。
﹁三次元座標管理にワンマ
ン測量システムが加わることでこれほどの
効 果 があるのかと、驚 くとともに 満 足 して
います 。今後、この現場で採用した方法を、
積極的にPRしていきたいですね﹂
。
ぜひ、お願いします 。と、頭を下げた取材
陣であった 。
(株)ソキア販売
30
いただいています。青柳所長には、
昨年の春、
﹃ SRX ﹄をアナウンスし、その時は適当な
現 場 があれば 使 っ てみたいということで
した 。土木施工の三次元管理をご自分でな
さる方ですから、﹃ SRX ﹄への関心はかな
り高かったと感じていました﹂と、門脇部長
が振り返る 。
青 柳 所 長 か ら の 連 絡 を 受 け、納 品 を し
たのが 月 の お 盆 明 け の 頃、
﹃ S R X5﹄
﹃ リモートキャッチャー﹄
﹃
子 野 帳 プログラム﹄の ワンマン 測 量 システ
ムである 。
しかしながら、本格導入にあたっては、約
ヶ月をかけて入念に検討されたようだ 。
実証実験から現在までお使いになってい
る 近 藤・船 山 特 定 建 設 工 事 共 同 企 業 体 の
永井主任技術者から、当時の様子をお伺い
した 。
﹁初 めてのシステムですから、そのま
ま 現 場 に 持 ち 込 まず、まずトランシ ッ トと
ひとし
い
が
な
仁様
主任技術者 永井
オ ー トレベルを 使 う 従 来 方 式 と 平 行 し て
精度、不具合や使い勝手の検証を行いまし
た 。結 果 は 、モヤ や 霧 の 中 で も 精 度 良 く 、
近藤・船山特定建設工事共同企業体
あつし
か ど わ き
ストレス の な い 計 測 作 業 が で き ま し た ﹂。
と も の ぶ
あ お や ぎ
門脇 淳 様
25
360°
東京営業所 佐多
株式会社
京浜商会 様 〒213-0023 神奈川県川崎市高津区子母口757 TEL.044-766-8854 FAX.044-766-8804 http://w w w.keihin-jp.com
取材協力:株式会社埼玉測機社 様 http://www2.sokkisha.net
04
朋信 様
所長 青柳
8
﹃SRX ﹄ワンマン 測 量 システムは、当 社
﹁
近藤・船山特定建設工事共同企業体
(株)埼玉測機社
営業部 部長 2
1
1
リモートキャッチャーを用いた
効率的測量システム
登録技術 No.KT-100028-A
h t t p : // w w w . n e t i s . m l i t . g o . j p
ワン マン測 量で 経 済 性の向 上と作 業 時 間の 短 縮を実 現
モータードライブ搭載のトータルステーション SRX、リモートキャッチャー
(RC-PR3/RC-PR4)
、電子野帳プログラム(SDR8サーベイ/SDR8シビル
マスター)、
を 使用して、
測量作業を1名で行うシステム。作業人員の削減と共に、
作業時間の短縮を可能にします。
またSRXの持つガイドライト機能での杭打ち点への誘導や、360°
プリズム
を利用した自動視準で、測量作業の効率化を実現します。
約10%
コスト削減!
約 20%
時間短縮!
【リモートキャッチャー】
RC-PR3またはRC-PR4
■ システム構成
【電子野帳プログラム】
SRX
《測量用》
SDR8サーベイ
《土木用》
SDR8
シビルマスター
国交省TSを
用いた
出来型管理対応
測 量でも測 設 でも −− 新 技 術 でコスト削 減と時 間 短 縮
従
【測量】
2名で作業。
視準は機械手が手動で行う。
来
【測設】
新
【測量】
2名で作業。
機械手がプリズム手を誘導。測距
をして前後を確認。決定するまで
繰り返す。
技
術
【測設】
1名で作業。
1名で作業。
トータルステーションで自動視準。 トータルステーションのガイドラ
イトで左右、自動視準測距で前後
を誘導。
新 技 術 の 活 用 提 案で工事成 績 評 定へ の加 点 *1
*1
新技術の活用を提案すると、工事成績評定での加点の対象となります。使った結果が良好な場合は、さらに加点されます。
*2
また、入札時においては、総合評価方式への加点が見込めます。
* 1 詳細は NETIS ホームページをご覧ください。http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/DownLoad/パンフレット 2.pdf
* 2 配点は、提案を行った地方整備局によって異なります。
工事成績評定
最大4点の加算!*1
総合評価落札方式の
VE 提案に最適!
05
新 製 品 紹 介
SURVEYING INSTR UMENTS / DATA COLLECTION SOFTWARE
電子野帳プログラム
SDR8 シビルマスター
NEW
SRX用オンボードプログラム版
国 土 交 通 省の定める「トータルステーションによる出 来 形 管 理 要 領 」
(デー
タ交 換 標 準 Ver. 2.0)に対応、情 報 化 施 工を推 進する電子 野 帳プログラム
「 S D R 8 シビ ルマ スター」に、
ト ー タルステ ーション「 S R X 」オン ボード
インストール版 が 追 加となりました。
※デー タコレクター SH C 25 0 版と SR X オン ボード 版は 、別 のソフトウェアに なります。
SURVEYING INSTR UMENTS / AUTO 3D STATION
スキャンサーチ
新機能
外部機器より NET をコマンド制御し、モニタリングの初期値作業の大幅な効率化が期待で
きる新機能です。初期値取りをしたい範囲を指定しスキャニングすることで、ターゲットの
位置を自動認識、位置情報を出力します。特に薄暮時や夜間、トンネル坑内などターゲット
を確認しづらい環境での作業や、ターゲット数が膨大な場合での効率アップを図れます。
高速 2D 計測
新機能
測距することなく、ターゲットの位置を素早くかつ正確に取得する新機能です。外部
機器より NET をコマンド制御するこの機能は、ターゲット中心まで視準させずに視
野内に入ったターゲットの水平方向、鉛直方向の中心位置を算出することにより、
高速化が実現され二次元でのデータ管理で十分な沈下計測などに効果を発揮します。
自動視準の高精度化
AUTO 3D ステーション
NET05AX
NET1AX
機 能 UP
*
1 素子プリズム使用時の自動視準精度は 1"(1mm@200m)
反射シート(RS50N-R)
*
使用時では 4"
(1mm@50m)
へと向上 。高精度な自動視準が可能です。* ISO17123-3 準拠
NEW
ノンプリズ ム 測 定の 長 距 離 化(N E T1A X ) 機 能 U P
新機能として初期値データ取得作業を自動化させる
NET1AX では最大ノンプリズム測定距離 400m(反射率 90%の白色面)と従来機
機能、高速な自動計測を可能とする機能を追加 。
比 2 倍の長距離化を果たしました。
さらにプリズム・シートでの自動視準高精度化、
ノンプリズム測定の長距離化(NET1AX)
、
駆 動 モ ー ター の 高 速 化
モーターの回転速度を向上するなど、
モーターの最大回転速度 60°
/S と、従来比約 33%の高速化を実現 。今まで以上に作業の
最新技術によりさらに性能アップしました。
効率化を図ることができ、測定箇所が膨大であればあるほど、その効果は大きくなります。
機 能 UP
ソキア・トプコン 測 量 機 器コール センター 開 設のお 知らせ
お客 様 へ のサービス向上の 一環として、
「 測量機 器コールセンター」を設 立いたしました。 当測量機 器コールセンターでは、
SOKKIA ブランド製品に関する取り扱いや、仕 様 のご 質問、ご確 認など、皆 様 の窓口として対応させていただきますので、ぜ ひご 利 用ください。
SOKKIA 製品情報
06
h t t p : / / w w w. s o k k i a . c o . j p / p ro d u c t / i n d e x . h t m l
『SET X』
を採用。
を寄せる─
慢 性 的ともいえる経 済 低 迷 の日本にあって、 国 公立 大 学へ の 進 学 希望者が増えているという。
しかしながら、 国 公立 大 学 の、 と く に 理 工 系 学 部においては、 施 設や設備の 老 朽化が進 んでおり、
恵まれた教 育 ・ 研究 環 境にあるとは言い 難い 状 況が 指 摘されている。
そのような中、 三 重 大 学 生物 資 源学 部 様 から政 府 調 達として、 一 昨 年 、
トータルステーション『SE T X』
をはじめとした SOKK IA 測 量 機 器を採 用いただいた。
厳しい国家 財政の下、 政 府 の 事 業仕 分けの嵐が 吹き荒 れた、そのさなかのことである。
SOKK IA の 測 量 機 器 採 用の 経 緯をはじめ、 大 学における測 量 教 育の 現 状、 地 域 支 援 の 測 量 からの
アプローチなど ── 全 国唯一という伊 勢 湾に面した 「シーサイド ・ キャンパス」 でお話をお伺いし、
学 生らの 測 量 実 習を見せていただいた。
07
新測量法に対応し、
大学教育に
SOKKIAのアフターケアに信頼
国立大学法人 三重大学 生物資源学部 様
農業土木発祥の三重大学生物資源学部
SOKKIAの最新機器が教育環境を一新
三重大学は、J R・ 近鉄線津駅からクル
マで 分、伊勢湾に面した全国唯一のシー
万㎡の敷地に、人文学部、教育
サイ ド キャンパス を 持 つ 総 合 大 学 で あ
る 。広大な
学 部、医 学 部、工 学 部、生 物 資 源 学 部 、そし
て大学院を置いている 。
﹄
今回、トータルステーション﹃SET
を は じ め と す る SOKKIA 測 量 機 器 を
社会科学
理工
等農林学校と戦後の三重水産専門学校の
は古く、大正時代中期に設立された三重高
﹁生 物 資 源 学 部 と 聞 くと、耳 慣 れない 方
も多いと思いますが、本学の農林水産研究
学を含む総合学部である 。
た、農林水産の自然科学
年に農学部と水産学部を統合し発足し
一括購入いただいた生物資源学部は、昭和
X
流れを汲んでいます﹂と大学の歴史を話し
その話によると、米騒動が契機となって
政 府 は 食 糧 増 産 政 策 に の り 出 し た 。そ し
年、新 設 の 三 重 高 等 農 林 学 校
て、農業土木の高等教育が必要であること
から、大 正
講座の設
に 日 本 初 の 農 業 土 木 学 科 を 設 けたのだと
いう 。九 大 や 京 大、東 大 の 学 科
置は、その後である 。
﹁三 重 高 等 農 林 学 校 に 農 業 土 木 学 科 を 創
設 したのは、三 重 県 津 市 の 出 身 で、あの 忠
犬 ハチ 公 の 飼 い 主 であ っ た 上 野 英 三 郎 教
授︵当 時 東 京 帝 国 大 学︶なんですよ﹂と 意
外なエピソードも 。
上野教授は、日本の農業土木 農業工学の
創始者であり、
農業農村工学会
︵前 農業土木
学会︶
では上野賞を設けており、
津市久居には
墓があり、祈念碑も計画されているという 。
年 度 末 までに、SOKKIAの
ま さ に、わ が 国 農 業 土 木 研 究 の 発 祥 の
地 と も 言 え る 三 重 大 学 生 物 資 源 学 部 。そ
こに 平 成
﹄ 台、
素 子 プリズム
﹄ 台、
自 動 レベル﹃B
﹃SET5X﹄ 台 をはじめ
﹃APS
08
・
10
てくださったのは成岡教授である 。
7
・
・
21
1
52
・
10
14
7
21
12
・
62
国立大学法人 三重大学 生物資源学部 様
〒514-8507 三重県津市栗真町屋町1577
TEL:059-231-9626 FAX:059-231-9634
www.bio.mie-u.ac.jp
三重大学大学院 生物資源学研究科
教授・農学博士
はじめ
な り お か
﹄ 台、自 動 整 準
1
﹄ 台 、 級水準標尺
2
デジタルレベル﹃ SDL
レベルプレーナ﹃LP
30
1
成岡 市 様
﹃ BGS A ﹄ 式ほかRABコードスタッフ
410
も﹃ SET RKS﹄ 台 と
5
素 子 プリズム
1
﹃ APS S ﹄ 台をご購入いただいている。
630
1式が納品された。さらに、林業系の学科で
1
実を憂いていた一人あったのだろう 。した
がって、国に対しても長く予算申請を続け
ておられたようだ 。
﹁購入前は、角度測定にトランシット、距
離測定に巻尺を使用していました 。これで
は、測 量 作 業 の 実 情 に 合 わない 。まして 今
や、測量データが地理空間情報として扱わ
れる 時 代 です 。今 回、最 新 機 器 購 入 に 積 極
的になったのも、測量法改正が大きく影響
しています﹂と 成 岡 教 授 は、実 社 会 と 教 育
現場のギャップを指摘する 。
平成 年、地理空間情報活用推進基本法
が制定された 。これにより、教育現場でも、
地 理 空 間 情 報 を 利 活 用 できる 人 材 育 成 が
必 要 に な っ て い た 。し か し な が ら、デジタ
機器への入れ替えがあったのは初めてです。
ていくのでしょうが、これほどいっきに最新
すべての 学 生 が 農 業 土 木 や 測 量 に 関 わ
るわけではないが、実社会と同じような体
では為す術がなかったということだろう 。
ルデ ー タを 取 得 できない 古 い 機 器 ・ 設 備
教育関係でも、これほどの予算が付くのは
いが伝わってくる 。
験 をさせてやりたいという 成 岡 教 授 の 思
予算に制限のある多くの教育現場では、
このようなことは珍しく、古い測量機器と
要ですが、将来においてもその時代の測量
機能・性能はもちろん使いやすいことが重
わせを行った 。
びに非常勤講師・谷口氏との綿密な打ち合
ている石井敦 准教授、近藤雅秋 助教 、なら
国 に 対 する 予 算 申 請 や 機 器 選 定 などの
要望書作成については、測量実習を指導し
谷口 光廣 様
新 しい 機 器 が 混 在 しているのが 現 状 であ
り、教 育・実 習 の 足 並 みを 揃 えることが 困
み つ ひ ろ
た に ぐ ち
難 な 場 合 がほとんどである 。三 重 大 学 は、
実習機器の一新により、全国でも希な理想
的教育環境を整えたと言える 。
測量事情にマッチした機器を学生に
アフターケアが充実したメーカーを
前 文 でもふれたように 国 公 立 大 学 理 工
系学部の多くが、設備 ・ 施設において恵ま
れた環境にあるとは言い難い 。
三重大学も例外ではなく、成岡教授も現
三重大学 生物資源学部
共生環境学科・地域保全工学講座
非常勤講師
近年に無く珍しいですね﹂と、驚いている 。
ら、予算の取れた年ごとに少しずつ新しくし
SOKKIAのパートナー販 売 店 である
㈲シンエイ測器の榎 原 営 業 部 長 は﹁通常な
10
19
40
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09
てからでも出会うであろう測量機器・シス
事情に対応できることと、学生が社会に出
授 や 谷 口 講 師 をはじめ 関 係 者 の 心 中 も 穏
た 年 である 。あの 激 しい 論 争 の 中、成 岡 教
の内容で予算を獲得でき、一連の測量機器
やかではなかったろうが、ほぼ要望どおり
器 を 考 えました 。また、長 く 教 育 実 習 で 使
もSOKKIAに決定したのであった 。
テムなど、学生たちにとってより最適な機
うものですから、アフタ ー サ ー ビス ・ ケア
測器と㈱ソキア販売は、授業で最新機種を
知ることも重要であることから、㈲シンエイ
︵講義︶、石井准教授と近藤助教による測量
紹介する機会を提供している 。
測量学実習応用
︵後期︶
などの連携した授業
年 度 から 新
取 材も終盤になった頃、これから実習の授 実 習 では、基 準 点 観 測、電 子 平 板 を 使 っ
業がありますのでと、谷口講師が席を立った。
た 細 部 測 量 から、ノンプリズム 機 能 を 使 っ
進気鋭の岡島賢治講師が新たに加わった 。
便利すぎて不向きかもしれませんね 。もう
は、自動化が進んだ﹃SRX ﹄はあまりにも
から 驚 きの 声 があがりました 。ただし、技
で 進 めている 。さらに、平 成
た対辺測定や REM 測定など、あらゆる機
器を携え、元気にキャンパスに散っていった。
くらいであった。それでも、学生たちは測量機
も雪が降ったばかりで、今日も風が強く、痛い
季節は 月末、例年にもまして寒い日が続
いていた。つい一週間前には、この中京地域で
簡 便 過 ぎるほど 楽 にな っ た 現 代 の 測 量
機器だが、測量は安易な気持ちで臨むもの
の目で見るんだよ
“ と言っています﹂という。
たちと時代は違いますが、学生たちには” 心
きる 。器械を自ら調整して作業を行った私
成岡教授は﹁近年の測量機器の進歩はめ
ざましく、誰でも簡単に精度良く測量がで
のさまざまな機能に関心を示す技術者も少
てており、初めて使うトータルステーション
の機器を使い、官公庁や民間の社会人を対
また、同学部では 三重県建設技術セン
ターと共同で、新しく導入したSOKKIA
筒は、 ㈲シンエイ測器・榎原部長のアイデアに
田中 寿佳
と名古屋営業所の田中所長が言う 。
学 生 た ち の 喜 ぶ 顔 を 見 て い き た い で す ね﹂
トータルステーション
新しいSOKKIAの
やレベルをのぞき込み、測量に取り組む学
ではない、社会的に大切な仕事なんだとい
何年も続けている教育支援ですが、今後も
術 の 習 得 を 目 的 とした 授 業 の 教 材 として
せっかくなので、われわれも授業に立ち会わ
﹁最 近 で は S O K K I A が 誇 る 自 動 追 尾
・ 自動視準の﹃SRX ﹄を披露し、学生たち
学実習基礎︵前期︶、および谷口講師による
年 生 を 対 象 に、成 岡 教 授 に よ る 測 量 学
名古屋営業所 所長
生たち 。谷口講師もさまざまな質問に答え
測量機器の収納庫。 サイドにある標尺入れの
がし っ かりしているメ ー カ ー を 念 頭 に 置
成 り 行 きをただ 見 守 るだけだ っ た
㈲ シンエイ 測 器 の 榎 原 部 長 も ほ っ と 胸 を
(株)ソキア販売
うこと伝えたいのだろう 。
測量機器を前に、 話が弾む。
い て い ま し た 。S O K K I A も そ の 中 の
撫で下ろしたことだろう 。
ひさよし
た な か
の ぶ ゆ き
え の は ら
能を使いこなしている 。
地域支援にも
最新トータルステーションを活用││
測量土木の最前線で活躍する卒業生
(有)シンエイ測器
営業部 部長 せていただくことにした。
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ながら、指導に余念がない 。
授と谷口講師であったが、 一新された SOKKIA
SOKKIAに慣れ親しんだ測量技術を実
今、キ ャ ンパスに 集 う 学 生 たちの 何 人 が、
業 に 関 わる 技 術 者 も 少 なくはないという 。
仕事に就く者、さらには、国の重要な土木事
同学部の卒業生は農林水産省、三重県庁、
愛知県庁などの公務員に就き、土木関係の
用に取り組んでもらいたいと願っている 。
応 をはじめ、観 測 デ ー タのさまざまな 利 活
を存分に活用し、来るべく災害復旧への対
なくない 。学 生 たちにも、最 新 の 測 量 機 器
象とした測量研修を実施 。地域支援に役立
(財)
社会で活かすことになるのだろうか 。
取材協力:株式会社若鈴 様 http://www.wakasuzu.co.jp/ 有限会社シンエイ測器 様 http://www.za.ztv.ne.jp/sinei/
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し か し 一 方 で、学 生 た ち が 最 新 技 術 を
三 重 大 学 生 物 資 源 学 部 の 測 量 教 育 は、 実務と測量教育のギャップを憂いていた成岡教
一社でした﹂と谷口講師 。
自 身 も 三 重 大 学 の 卒 業 生 であり、県 内
有 数 の 建 設 コンサルタント・
︵株︶若 鈴 の 測
量情報部部長である谷口講師は、仕事でも
SOKKIA 機器を使用しており、
日頃から
SOKKIAの対応やアフターケアに接し
ているとのこと 。個人的にも、SOKKIA
は 愛 着 があり、信 頼 できるメ ー カ ー である
とお墨付きをいただいた 。
予 算 申 請 の 時 期 は、政 権 交 代 があり、そ
の 後 の 事 業 仕 分 け が マスコミに 公 開 さ れ
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榎原 伸幸 様
よる手づくりである。
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http://www.sokkia.co.jp
: 神奈川県厚木市長谷260-63
〒243-0036 TEL 046-248-0068(代表) FAX 046-247-6866 株式会社ソキア本社
・トプコン
株式会社ソキア
事業企画部 : TEL 046-248-4342 FAX
046-247-1731
http://www.sokkia.co.jp
通巻第43号/2008年1月発行 発行/
(株)
ソキア
事業企画部
通巻第49号/2011年 4月発行 発行/
(株)
ソキア
・
トプコン広告宣伝課
東京都板橋区小豆沢1-5-2 〒174-0051 TEL
03-5914-4501
(代表) FAX 03-5914-4502
ソキアレポート
Vol.22
No.1
ソキアレポート
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No.1
・ソキアレポートと実際の製品の色とは印刷の関係で多少異なる場合があります。
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・ソキアレポート記載の製品名・OS名・アプリケーション名等は各社の商標または登録商標です。
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・Bluetooth ® は、
Bluetooth SIG,Inc. の登録商標です。
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