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Touchexhibitionforpeoplewithpartiallysightedandblind MachikoONISHI

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Touchexhibitionforpeoplewithpartiallysightedandblind MachikoONISHI
博物館学雑誌第24巻第 2 号(通巻30号) 81~90ページ 1999年 3 月
【研究ノート】
視害に障害を持つ人に配慮された触れる展示の発達比較
一日本と英国の博物館-
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はじめに
リールーム、チルドレン・ミュージアムやサイエン
今日、多くの博物館で、触れることのできる展示
スセンターなどの部屋や施設など、様々である。こ
が見られるようになった。この触れることのできる
うしてみると、今日、触れる展示は、様々な来館者
展示は、神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の
を魅了しており、博物館と来館者を結ぶ強力なコ
奥野花代子氏の「全国の博物館圏における視覚障害
ミュニケーションとしての役割を果たしていること
者の対応に関するアンケート調査結果報告J (総合
がわかる。
博物館も含めて全国科学博物館協議会加盟国 233館
しかし、その一方で、博物館予算削減、商業主義
と全国の国公立の主な人文系博物館圏 181館を対象に
的発想、安易な展示設計のような触れる展示の設置
1997年 4 月末から 6 月に実施) If神奈川県立博物館研
に混乱や暖昧さをもたらす要素は、実際、数多く存
究報告自然科学.1 27号 (1998) によれば、回答が得
在している。このような要素に影響されず、来館者
られた対象博物館338館のうち、 22.8% の 77館の博物
にとって、効果的で魅力的な触れる展示として発達
館が基本的に展示物に触れることとし、約半分の
していくために、今後日本の博物館の触れる展示は、
44.7% の 151館の博物館が触れるコーナーがあると報
どのような要素に注目していくべきであろうか。本
告されている。このことから、約半数の博物館が、
稿では、とりわけ「触るという行為」が日常生活で、
触れる展示を用意していることが推測できる。
極めて重要な役割を果たしている視覚に障害を持つ
また、この触れる展示の種類や表現手段も多岐に
人に配慮された触れる展示に限定する。そして、こ
わたっており、呼び方も「体験型展示」や「ハンズ・
れらを日本と英国の 2 国の博物館においての流れを
オン J(参加体験型展示)と一様でない。設置場所も、
たどり、その比較から、今後日本の博物館において
一般展示室だけでなく、体験学習室やテーイスカパ
その展示の発達に必要な要素を見いだしてみようと
*レスター大学院 (University
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eUnitedKingdom)
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1
平成 10年 1 月 7 日受理
1989) は、「触れることの良さは実感にあると思う。
思う。
盲学校では、触って観察することを「触察J とい
触れているかぎり、触られているものの存在は否定
う言葉を使用することから、本稿において「視覚に
しょうがない。日が捕まえる世界に虚構がありう
障害を持つ人に配慮した触れる展示」を使用する場
る。」と、そのことを端的に述べている。
合、広義の意味での触れる展示と区別するために「触
さらに、触れる展示は、来館者へ優れた「展示の
察展示」と記す。また、「視覚に障害を持つ人」を
記憶」をもたらすことができる。認知心理学の分野
「視覚障害者」と記すことを筆者自身、時路する。
から、触るという行為は、他の感覚と比べて物を記
なぜならば、近年、国際機関や英語圏の諸国では、
憶するうえで勝っていることが実証されている。そ
障害を人の個性の一部と見る視点から、障害者 (the
のことは、倉田公裕・矢島国雄の著書「博物館学』
disabled , disabledperson) から障害を持つ人
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ヒル氏の著書のIT' Museums
(1 997) や英国の博物館教育者ホッノ f ー・グリーン
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へと呼称の強調する点が変化してきているからであ
(1 996) など国内外に広く紹介され、またチルドレ
る。しかし、本稿では、日本の法律に従い、以後、
ン・ミュージアムの理念ともなっている。これらの
視覚に障害を持つ人を「視覚障害者」と記すことに
著書や理念によれば、私たちは読んだことは 10% 、
する。
聞いたことは 20% 、見たことは 30% 、体験(触った
ことを含む。)したことは 90% 思い出すことができ
1.触れる展示の役割
ると述べている。
なぜ、博物館に「触れる展示」が必要なのであろ
また、触れる展示は、多様な来館者の参加を可能
うか。この問いかけは、あまりにも当たり前のもの
にする。例えば、子供たちである。子供たちは、物
かもしれない。しかし、この間いに答えることがで
に触ることを本質的に好む。また、ホッパーグリー
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きなければ、博物館において数の上で触れる展示が
ンヒル氏は、上記の著書IT' Museums
多く存在していても、本当の意味での役割を果たし
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ていないことになる。そこで、日本と英国の触察展
触って学ぶことは、難しい字を読んだり多様な言葉
(1996) の中で、子供たちにとって物を
示を比較する前に、最初に博物館の触れる展示の持
を話すことなく、技術や知識を伸ばすことを指摘し
つ役割について整理してみようと思う。
ている。恐らく、このことは子供たちだけでなく、
まず、触れる展示は、来館者へ「展示の多様な情
報」を伝えることができる。例えば、私たちはあら
私たちが観光などで言語の解読が困難な国へ訪れた
場合も同様のことがいえるであろう。
ゆる事物や現象に取り固まれながら生きており、そ
そして、触れる展示は、視覚障害者へも展示の共
れらの取り巻くすべてのものを、私たちの持ってい
有を提供できる。なぜならば彼らにとって、物に触
るさまざまな感覚一視覚、触覚、聴覚、映覚、味覚
ることは生活の上で極めて重要な役割を果たしてい
を通じて知り得ることができる。その感覚の中で、
るからである。例えば、平成 7 年 3 月 16 日、「鎌倉
私たちが情報を得ょうとする場合一番多く使う感覚
手で見る芸術祭シンポジウム」の発言者の 1 人、ホ
は視覚で、 80%以上の情報を視覚から得ているとい
エール・コーベスト氏(当時フランスのラ・ヴィ
う(成子、 199 7) (倉田・矢島、 1997) 。視覚で得ら
レット(l a Villette) の祝覚障害者アクセス部門主
れる情報の速さや一度に得られる情報の量に比べ
任)は、「見えないということは、直接に触れて近
て、触覚は両者の点において劣るものの、視覚では
くすることを強いることです。」と述べている。ま
得ることのできない多種多様な情報ーその物の手触
た、『大英博物館プリーズタッチ.1 (1 985) の報告書
り、感触、重さ、堅さ、冷たさなどを来館者へ伝え
の著者、コール氏は、「ネ見覚に障害を持つ人にとっ
ることが可能である。
て、触ることは物を知る上で、ごく自然なことであ
また、触れる展示は、来館者へその展示の実感
る。」と記述している。
つまり「展示の確かさ」を提供することができる。
以上のことをまとめてみると、博物館において、
名古屋市美術館学芸員の天野氏(名古屋市美術錯、
触れる展示の役割は、大きく 2 つあると考えられ
- 8
2
る。一つは、触れる展示は、その展示の持つ意味(メッ
えることを意識しており、特に視覚障害者に対して、
セージ)を豊かさ、確かさ、強さを持って来館者へ
生体観察用と骨格観察用と 2 通りの触れる動物と標
伝えることでき、展示のメッセージを効果的に来館
本を用意し、生体としてトカラヤギ、ウサギ、アカ
者へ伝えるというものである。もう一つは、視覚的
ガエルを一頭づっ、骨格としてヒョウ、ウマ、サル
な展示に比べ、触れる展示は、子供や視覚障害者な
頭蓋骨各 1 点、ゾウの歯一点を準備し、解説テープ
ど、様々な来館者へわかりやすく展示のメッセージ
をも作成している(香川|、 198 1)。
を伝えることができるという役割である。つまり、
1980年代になると、 1981年の国際障害者年の影響
触れる展示は、博物館の「教育的利用」と「公的還
により、視覚障害者の博物館への参加、つまり、ア
元」の機能を高めることに貢献しているといえる。
クセスを目的として触察展示が見られるようにな
その中で、本稿の対象である触察展示は、かつて
る。多くの博物館が触察展示のための特別コーナー
は多くの展示が触ることが許されず、視覚障害者に
や特別室を設置した。例えば、特別に設けられたコー
とって無縁の存在であった博物館を聞いていくため
ナーとして、 1979年の岐阜県博物館「視覚障害者の
の有効な方法として、特に 1981 年国際障害者年を
ためのコーナー」の設置、 1983年の名古屋市博物館
きっかけに広がるようになった。そのためこの触察
「触れてみる学習室」、同年の埼玉県立自然史博物
展示は、博物館の「教育的利用」と「公的還元」の
館での「視覚障害者コーナー」、山梨県立美術館の
機能を高めると同時に、視覚の障害を超えて、私た
「手で見るミレー」の設置、 1984年の大阪市立自然
ちが「人としての自由な文化的活動の享受」の機会
史博物館の触察展示 5 点追加などである(名古屋市
の共有をできるようになったことへも、大きな役割
立博物館、 198 1) (久住・三輪、 198 1) (大橋、 1983)
を果たしている。
(拓殖、 1995) 。
短期的な企画展示、もしくは特別展示として、
2
. 日本の触察展示史
1979年の西武美術館「手で見る展示」、 1986 年の三
日本では、初期の触察展示の報告は 1960年代に見
重県立美術館「アルプ展」、 1993年の北海道立近代美
られ、 1964年の上野動物園での盲学校からの教育的
術館などでの「トム移動展」、 1989年の兵庫県立近代
要請による触察展示の触察ツアーの文献にまで湖る
美術館「美術の中のかたち」、 1989年の名古屋市美術
ことができる。『博物館研究」の報告 (1964) の中
館「手で見る美術展」などがあげられる(角田、 1993)
で、小森学芸員は、触察ツアーの様子を「盲人のため
(平井、 1993) (森本、 1993) 。この中で、兵庫県立
のコース」を作り、触れる大型草食獣とそれを支え
近代美術館の「美術の中の形」は、この 1989年以来、
る「補助的な資料剥製標本、シカ類の角、サイの
毎年夏に行なわれている特別展示である。この特別
角、ゾウ、カパの牙等、を準備し、さらには、音声
展示に対し美術館は、ラジオや新聞紙「点字毎日』
のライブラリーも備えた。」と述べている。また、
などを利用しての広報の工夫、美術館職員全員のた
氏はこの報告の中で、どのように触察ツアーを用意
めの視覚障害者の理解のための事前研修、展示キャ
するのが望ましいか、また、博物館での触れる展示
プションのための点訳ボランティアとの連携、見学
の大切さにも触れている。同年、東京教育大学附属
後の来館者の意見を聞くためのアンケートの実施な
盲学校の教諭である谷合氏は、『博物館研究』の中
どを行なっており、体系的な取り組みをしている。
で、盲人の実物に触ることの大切さと博物館でもっ
また、この時期の特別展の珍しい例として、 1981年、
と触れるものへの要望を述べている(谷合、 1964) 。
宮城道雄記念館の活動があげられる。この記念館は、
1967年、大分生態水族館では、「耳と手で見る魚
のコーナー」を設置し、それをもとにし、 1982年、
宮城道雄氏自身、盲人の音楽家であったことから、
本来常設展示として触察展示が多く設置されている
和歌山県立自然博物館でも「手で見る魚の国」を設
が、この年、講演会「盲人楽譜の原理と実際」と音
置した。これらの触察展示は、盲学校の要請により
楽会「盲人と音楽」が行なわれた。触察展示に加え
始まった(中島、 198 1)。その後、 1981年栗林公園
て、聴覚的な教育プログラムという様々な感覚を利
動物園では、報告で、すでに五感を使って物事を考
用したものとして、日本では先がけといえる (198 1)。
- 8
3-
さらに、 1980年代の大きな存在として、 1984年 4
月に東京都渋谷区に設立されたギャラリー・卜ム
また、海外の博物館の障害者対応や触察展示に精
通した人々による講演も行なわれるようになる。
(ギャラリー・オブ・タッチ・ミー・アート)があ
1997年 7 月 19 日にはジュリア・カシム氏による「聞
げられる。このギャラリーは、全国の美術館が視覚
かれた美術館J (光と緑の美術館)、 1997年 9 月 17 日
障害者も晴眼者と同じように自由に芸術的な環境に
のアン・ピアソン氏による「障害者に聞かれた美術
触れられるような美術館になってほしいという思い
館 J (ギ、ャラ 1) ー・トム主催)などの講演が実施さ
から設立された。このギャラリーは、名古屋市美術
れている。近年においても 1998年 3 月 22 日に神奈川
館などの他の美術館への展示協力やアメリカのフィ
県立生命の星・地球博物館で「ユニバーサル・
ラデルフィア美術館の「フォーム・イン・アート」
ミュージアムをめざして一視覚障害者と博物館」の
展などの海外の美術館の展示の紹介、全国の盲学校
テーマのもとにシンポジウムが実施された。
の優秀な芸術作品に賞を与えるトム賞の実施、また
1990 年代には、博物館学に基づいた、触察展示
1985年には、美術館を視覚障害者に聞いていくこと
についての調査研究の論文等が見られるようにな
や触察展示の存在の重要性を述べた「彫刻に触れる
る。例えば、拓殖千夏氏の「視覚障害者と博物館」
時J (用美社)の出版協力をするなど、その活動範
(1 995) 、奥野花代子氏の全国の博物館における視
囲は多岐にわたっている。視覚障害者と美術館との
覚障害者の対応に関する調査研究報告書 (1998) 、
強力なかけ橋的役割を果たしている。
当事者を交えた調査である鳥山由子氏らによる
1990年代になると、触察展示は、セミナ一、ワー
クショップ、ガイドツアーという様々な教育プログ
「目の不自由な人のための優しい博物館のあり方
を求めて J (1 998) などである。
ラムの中で模索されるようになる。 1990年、三重県
また、外国の触察展示の報告や実際例も多く紹介
立美術館で館蔵品による「触れる彫刻展」が行なわ
されるようになった。例えば、河野哲郎氏による
れた。この企画展は、この美術館のボランティアグ
1993年の「欧米の博物館と障害者」および、 1994年
ループ「棒の会」が視覚障害者の案内や解説を行
の「英国における博物館とギャラリーのための障害
なった(森本、 1993) 0 1994年 10 月の「心で見る美
者に関するガイドライン」、また佐藤厚子氏による
術展
私を感じて J (名古屋市美術館)では視覚障
「大英博物館とルーブル美術館における視覚障害者
害者の展示解説方法や誘導についての 5 回にわたる
のためのツアー J (1 993) などである。外国の触察
ワークショップ、 1995年 3 月「手で見る芸術祭 J (鎌
展示の紹介としては、 1997年 11 月 11 日から 25 日まで、
倉市福祉会館)では触察展示と同時にシンポジウム
東京都障害者福祉会館において「手で見るアート展」
や盲人の方による楽器演奏などがあげられる。 1997
の開催がある。これは 1995年フランダース政府部の
年 2 月、 3 月に目黒区美術館では、触察展示と共に、
開催で、パリのユネスコ本部で開催されたのちドイ
講座の一環として「手で見るこどもたち」の映画会
ツへ巡回し、日本へ紹介されたものである。この時、
や「障害者と美術館一日本とアメリカ」と題した講
ベルギーの現代アーテイスト 27名による 30作品の紹
演が行なわれた。
介で、そのオリジナル作品をもとに触れる作品が用
1997年の夏には、日本障害者芸術文化協会が主催
意された。
し東京都美術館で「エイブル・アート. 9
7 魂の対
こうして、日本の触察展示の発達の流れをみてみ
話」を行ない、触察展示を含む障害者の芸術活動へ
ると、 1960年代に先がけとして初期に見られる触察
の参加機会を促し、また会場のボランティアの活動
展示は、生きた動物の利用とともに触察展示を盲学
などを積極的に行なった。これは、 1999年の 2 、
3
校への教育的利用を目的として、特に動物園や自然
月にも再び同館で予定されている。また、この協会
史博物館などの自然系博物館において多く開始され
は、近年から美術館のバリアフリーの状況を知るた
た。これらには、盲学校の教諭からの積極的な働き
めに、各地で調査スタッフを集めて美術館の訪問調
かけがみられる。
査を続けており、博物館の外から、博物館へ働きか
けている。
1980年代に入ると、盲学校への教育利用というよ
うな目的を絞った触察展示の設置から視覚障害者の
8
4-
博物館へのアクセスという、より広い観念に基づい
1980年代中頃から、触察展示に関する報告書の作
ての触察展示が発達し始める。この時期の特徴とし
成、セミナーや会議の実施が目立ち始める。例えば、
て、常設よりも企画的なもの、また一般展示に置か
報告書の例として、カーネギ一英国トラストでは、
れるよりもむしろ一つの場所に集められた特別コー
2 つの報告書を 1998年に発表する。その一つは、アッ
ナーとして存在している。
テンポロ一報告書と呼ばれるもので、車椅子利用者
1990年代には、様々な教育プログラムの中に見ら
や視覚、聴、覚障害者などが博物館を利用しやすいよ
れるようになり、また、 1980年代にはあまり見られ
うに博物館の建築改善に関する資金調達の提案をま
なかった欧米諸国の触察展示の紹介や触察展示の研
とめたものである。もう一つは、アン・ピアソン氏
究報告書が見られるようになったことが注目でき
による I A
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reveryoneJ で、博物館だけでなく、
る。
劇場や映画館なども含めた文化施設での障害者への
対応方法を示唆したものである。英国芸術審議会で
3. 英国の触察展示史
は 1985年に、障害を持つ人への芸術、活動と博物館情
英国の本格的な触察展示の始まりは 1970代後半か
らである。その最初の展示は、 1976年のロンドンの
報のための IThe
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を発行している。一方、セミナーの具体的な例とし
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ては、 1988 年の ITalking TouchJ が Museums
である。これは、視覚障害者だけでなく、すべての
人に聞かれた。 1980年、テートギ、ャラリーで、再び
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n (以後、英国博物館協会)と Royal
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eblindJ が行なわれた。しかし、
王立盲人協会)で行なわれている。これは、最初の
この場合、資料の保存のため、視覚に障害を持って
視覚障害者と博物館の世界を跨いだ国レベルの会議
いる来館者に限定されている。
であった。同年 4 月、 IDisability ,
テートギャラリーの 'Sculpture
1981 年、大英自然史博物館では、 'Exploring
umJ というセミナーが Museum
Design , Museュ
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dandSeashoreJ を行なっている。これ
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は、視覚障害者だけが触れることができ、森の中や
障害者の利用しやすい博物館の建築や設備に関する
海辺に沿って歩けるようになっており、約 20個の触
ものであった。この Museum
と共に行なわれた。この会議は、
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れる模型や標本が用意された。今回の場合、来館者
Association とは、英国博物館協会内にあり、障
の評判はよかったものの、広報の仕方の反省から、
害に関係なく博物館従事者と一般に広く聞かれてお
1983年にこの企画展示が再び行われた。 1981年、ウ
り、博物館での障害者へのサービスに関するセミ
ルスター博物館においても、員や岩石などを利用し
ナー、出版の実施、関連情報収集や提供を行なって
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fTouchJ という特別展を行なって
いる。
さらに、 1980年代後半には、博物館の活動のさま
いる。
大英博物館では 1983 年に IPleas巴 TouchJ およ
ざまな基準を示したガイドラインが登場する。 1988
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sCommissionJ (以後、
び 1986 年に IHuman TouchJ を行なっている。
年 IMuseums
1983年の特別展の時は、アンケートの実施や来館者
博物館とギャラリー審議会)では、,Museumi:(Re­
調査など英国の博物館で初めての本格的な展示評価
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nSchemeJ を作成し、英国の博物館の管
の報告書が発行された。
理運営、収集品の管理、来観者サービスの点におい
1985 年には、ノッティンガム城博物館と Arts
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l (以後、英国芸術審議会)が
て、最低基準を満たすことを奨励している。
'beyond
1990年代になると、 1980年代のガイドライン作成
appearanceJ を行ない、 15人の彫刻家の作品を紹
に続き、触察展示や障害者対応に関する専門的なガ
介する。 1988年、触れる彫刻展として、リーズ市立
イドライン、博物館従事者の博物館活動に対する態
博物館とウオーウイック大学内にあるアートセン
度や姿勢について道徳的基準を示したガイドライン
ターが共催で、 I r
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eHandJ を行
などが作成されるようになる。代表的なものとして、
なっている。
1993 年、博物館とギャラリ一審議会は 'Disability
8
5-
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rMuseumJ (1993)
を作
の発行やセミナーの実施も 1980年代中頃から、さか
成し、障害を持つ来館者のための博物館活動のあり
んになっていった。さらに、 1980年代後半からは、
方を提案し、その中で触察展示についての政策や、
博物館とギャラリー審議会により IMuseum
設置方法の記述を含んでいる。
Resistr叫ion SchemeJ のような英国の博物館全体
また、英国博物館協会は 1991年に IThe
codeo
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Museumf
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rprofessionalJを作成し、 1994年には
IThecodeo
fmuseumgoverningbodiesJ を作
の水準を高めることを目的としたガイドラインが作成
されはじめ、 1990年代には、触察展示に関するガイド
ラインも博物館内外で作成されるようになった。
成している。前者は、学芸員やボランティアなど、
すべての博物館従事者に対して博物館活動に関する
道徳的基準を提供しており、その中に、彼らが障害
4
.
日本、英国の触察展示比較
日本と英国の触察展示の発達の比較において、共
者へのアクセスの意識を持つ責任を含んでいる。後
通点として、
者は、博物館の指導機関(理事会など)に対して、
展示が本格化した時期、 (2)個室、特別、短期的な触
博物館、活動の道徳基準の提供とあらゆる来館者に博
察展示から一般、常設、長期的な展示への傾向、 (3)
物館活動のアクセスを確実にすることを求めている。
人文系、自然系の両博物館でその発達がみられるこ
また、触察展示に関するガイドラインは、博物館
の分野以外からも作成されている。例えば英国王立
盲人協会は 1992 年、
IMaking
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e Muュ
seumJ を作成する。これは、触察展示の設置の方
3 点あると考えられる。それは(1)触察
とである。
(1) の場合、触察展示は、英国の場合 1970年代後半、
日本では 1960年代に初期の報告が見られるが、共に
1980年代から本格化している。これは、両国にとっ
法だけでなく、視覚障害者への理解、接し方、誘導
て、 1981年の国際障害者年の影響が強かったことが
方法、展示解説方法などを詳しく記述している。ま
伺える。
た、この組織は 1993年、 'Discovering
MuseumsJ
を発行し、英国の各博物館で視覚障害者に対して、
そして(2)の場合、初期の触察展示は様々な限界が
存在したが、やがて多くの人に聞かれ、また、統合
触察展示が用意されているかなどを紹介している。
されたものとして発達していく。この理由として、
これは、視覚障害者が博物館を訪問する上で大変役
視覚障害に関係なく、私たちすべてにおいて展示に
に立っていると推測できる。この協会は、さらに 1995
触ることが効果的であることへの認識と、資料の修
年には IMuseum ,
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復や保存技術の向上が考えられる。
tractionsJ や IUser GuideJ などを発行し、博物
さらに (3)の場合、触察展示が人文・自然系の両博
館を含む娯楽、教育施設、歴史建造物の視覚障害者へ
物館に見られる理由として、この課題が博物館とい
う機関自体の取り組むべき課題とする意識をもった
行なわれているサービスの内容を紹介している。
1990年代の触察展示の記述は、各博物館の具体的
結果であろう。
な報告と共に、総括的な触察展示についての出版が
一方、いくつかの相違点も存在する。その顕著な
なされるようになる。その代表的なものとして、ホッ
ものとして考えられる点は、英国の場合、(1)触察展
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示に関するガイドラインが作成されていること、 (2)
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] (199 1)、 IFMu­
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] (1996) 、アン・ピアソン
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] (1 99 1)などである。
触察展示について多くの専門的機関との連携が発達
ノ f ー・グリーンヒル氏による ITouch
こうして英国の触察展示の流れを追ってみると、
していること、 (3)視覚障害者が触察展示についての
情報をわかりやすく得られていることなどがあげら
れる。
(1)の場合、触察展示に関してのガイドラインの作
成は、上記の博物館とギャラリー審議会による
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初期の触察展示は美術館から始まり、 1980年初頭に
や英国王立盲人協会により作成された I A
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は自然系の博物館でも見られるようになり、報告書
MuseumJ に代表されるように、視覚障害者への理
- 8
6
解、対応・誘導・解説の方法、触察展示設置方法、
写真①
補足資料、関連施設情報など細かく記載されており、
各博物館での触察展示の設置の基準となっている。
(2) の場合、英国では博物館以外の専門組織との連
携は、例えば英国芸術審議会や英国カーネギートラ
ストのような組織は、美術館を中心として、資料の
性質から触ることが難しい絵画や、紀元前の彫刻な
どの触察展示としての利用を早い時期に試みるなど
に役割を果たしている。また、英国王立盲人協会な
どとの連携も、博物館が視覚障害者の理解を深め、
関連した情報、技術を得るのに役立つている。
(3) の場合、英国王立盲人協会などが作成した
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などの発行物や、 Muse­
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などの組織
の活動は、視覚障害者へわかりやすく、触察展示を
含む博物館のサービスの情報を提供しており、博物
館と視覚障害者を結ぶ役割をしている。
以上に述べた各博物館における触察展示の体系的
②
な指針に基づく設置、専門機関との連携、聞かれた
視覚障害者へ触察展示を含む博物館の情報は、結果
的に博物館全体の一律の水準の向上を可能にし、ま
た、触ることが難しいと考えられる展示物について
も様々な利用法の発達を促している。
83頁左段 2. の第 1 パラグラフが 1 行減るのかもし
れません。
(写真解説)
①ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
「センス・オブ・アート」プログラム
受付で触ることのできない絵画の代わりにレーザー
③
プリントされた絵とそのガイドテープを無料で貸し
ている。
②ビクトリア&アルパート・ミュージアム(ロンド
ン)
「触ることのできる絵画」を常設展示の一室に数枚
展示している。
③大英博物館(ロンドン)
「プリーズ・タッチ」プログラム
視覚障害者のみ触ることのできる紀元前に作られた
彫刻数十体が常設展示に配置されている。受付で、
ガイドテープや拡大文字案内所を無料で借りること
ができる。
一
87
-
④
④テートギャラリー(ロンドン)
「タッチツアー」プログラム
ボランティアの誘導と解説により、常設展示に配置
された彫刻(実物)を触りながら回る。無料参加で
き、手袋の貸し出しもしている。
⑤テートギャラリー(ロンドン)
上の「タッチツアー」プログラム中のボランティア
と視覚障害者
⑥ナショナル・ポートレイト・ギャラリー(ロンド
ン)
「受付での補足資料の貸し出し資料」
受付には、手袋をして触ることのできる彫刻のリス
⑤
ト、触ることのできる絵画を用意している。
①
ナショナルギャラリー広報用借出用フィルム
1
9
9
7
.
1
1.
②
1997.11. 筆者撮影。
③
筆者本人。
④
テートギャラリーパンフレットより。
⑤
1998.4. 筆者撮影。
⑥
1997.11. 筆者撮影。
5.
⑥
おわりに
前章でいくつかの相違点を述べたが、実際、両国
の博物館の定義、経済状況、人口構成や博物館の歴
史的背景など多くの点で異なることも踏まえると、
両国のそれら相違点の背景にある本質的な違い、決
定的な違いは何であろうか。それは、触察展示を取
り巻く「コミュニケーションの良さ」というキーワー
ドが見つけられるのではないだろか。このコミュニ
ケーションの良さとは、展示方法のそのものと、そ
れらを取りまく博物館組織と専門機関などの外との
連携である。ここで、このコミュニケーションのキー
ワードを日本の触察展示に当てはめた時、今後、ど
のような点の改善が求められるのであろうか。筆者
は以下の 3 点があるように考える。
(1) 博物館全体の取り組み
英国の博物館の場合、多くのガイドラインに基づ
き、触察展示の設置を他の要素一例えば、博物館の
環境(物理的条件など)、情報(広報など)、資料(パ
ンフレットなど)と共に、発達させることに努力し
ている。その理由として、触察展示は彼らの博物館
訪問の流れの中に存在し、たとえ展示が望ましい形
(2) 専門機関との連携
にあっても、博物館訪問が可能になった場合、初め
触察展示の発達は、博物館内部の体系的な政策に
て機能するためである。また、その政策には、博物
基づく取り組みだけでなく、博物館外との連携も必
館従事者すべてが取り組まれている。その理由とし
要である。その理由の一つは、博物館が社会と共に
て、博物館の活動の中でコミュニケーターとしての
機能しており、交通機関や広報など博物館だけの機
潜在的な力は、来館者へ直接接することはなくとも
能で備えることができないことにある。また、博物
究極的に博物館の運営管理者の手中にあると考えら
館の組織だけで、触察展示に関する技術や知識も整
れ、一方、無償のボランティアなども、受付対応や
えることは難しい。英国では、英国芸術審議会、英
解説などで直接に来館者に接する場合も多く、直接
国王立盲人協会をはじめとする連携は、様々な触察
的なコミュニケーターとしての力を持っており、そ
展示を発達させることができ、視覚障害者を理解す
の人数も多く存在するためである。
るための情報や技術が博物館の中にもたらされてい
実際、日本の場合触察展示は、個人的任意や教育
る。日本の場合も、盲学校、そして近年の日本障害
部門などの 1 つの部門、分野の中だけで模索された
者文化協会の活動などがあげられるが、より多様な
り、博物館のボランティアや短期契約者などは、博
専門との連携が求められる。
物館の運営政策から切り放されている場合が少なく
(3) 視覚障害者への理解
ない。また、触察展示に関するガイドラインも発達
日本で、現在、法律上で視覚障害を持つ人は、増
していない。そのため、各博物館が、彼らの博物館
加している。 1995年で 2.722.000人の身体障害者が
訪問の流れの中で、触察展示が発達していけるよう
いるといわれ、そのうちの 13% は視覚障害者である。
に視覚障害者へのサービスに関する政策を確立し、
また、 18歳未満の身体障害児の数は、 8 1, 000人とい
その中で触察展示を発達させることが望ましい。
われ、 4.8% を視覚障害児が占めている。その総数
博物館の各分野に反映した視覚障害者へのサービ
スに関する政策
18歳未満である視覚障害児の数は、年々減少してい
は、視覚障害者の場合、年々増加している。一方、
るものの、その障害の程度は重度化している。視覚
障害者を理解する上で大事なことは、このような数
値上の増加より、将来、視覚障害を持つ人が多様化、
重複化していくことである。
例えば、視覚的な衰えを含む視覚障害は、高齢と
の関係が切り放せない。現在、厚生省人口問題研究
所「日本の将来累計人口 J (平成 4 年 9 月推計)に
よれば、 1995年の 65歳以上の高齢者は全人口の 12.5
%、 2005年に 19.1%、 2025年には 25.8% になると推
制されている。
また、視覚障害の状態も、人によってその原因、
視覚障害に関する指針
程度、見え方も様々である。例えばある人は、対象
.視覚障害の定義
物がぼやけてしまったり、またある人は、トンネル
・博物館の環境
-博物館の展示触察展示
.博物館の資料
・博物館の教育
のように視野が狭く、さらに聴覚障害などの他の障
害を合わせて持つ人もいる。
さらに、視覚障害者にとっての実際の触覚の働き
.博物館の情報
・博物館従事者の理解
は、個人の経験や意識、訓練によって異なる。例え
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ば沼田真氏は、『自然保護という思想』という著書
の中で、全盲の写真家があることを記述している。
これらのことは、「視覚障害者ニ見えない J I視覚
8
9
「大英博物館とルーヴル美術館における視覚障害者
障害者のアクセス=触察展示」という単純な方程式
のためのツアー」佐藤厚子『美術館教育研究J
でないことを伝えるものである。
Vol
.4
また、主観的で厳格な展示評価、博物館を訪れた
人からのアンケートなどの客観的な評価に加えて、
(2) 、 1993年。
「盲学校教育と博物館」谷合街「博物館研究~
博物館に行ってみたいが一人では外出の制限があっ
3
7 (5 入
1964年。
たり、博物館に興味はあるが、その博物館情報が入
「視覚障害者と博物館」拓殖千夏「博物館学雑誌』、
Vo
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.2
0 (1-2)、
らない人などの潜在的な視覚障害を持つ来館者がい
ることにも注目し、彼らの声を聞いていく必要があ
1985年。
「目の不自由な人のための優しい博物館のあり方を
求めて」鳥山由子ほか『博物館研究~
る。
以上、筆者の限られた文献をもとに、日本の触察
Vo1
.3
3
(1)、 1998年。
展示の発達のために、今後触察展示を取り巻くコ
「博物館における視覚障害者への対応」中島東夫
「博物館研究~
ミュニケーションの改善をあげてみたが、今後、触
察展示が目的を混同することなく、また、決して視
Vo1
.
17(1) 、 1982年。
「触れる喜び手で見る彫刻展」名古屋市美術館、
覚障害者を他の来館者や社会から隔離されたもの
1989年。
成子良子「千葉県博物館研修会」、千葉県博物館協
の、あるいは特別なものとしてではなく、それらと
会、 1997年。
「つながり」をもちながら、博物館の機能上に発達
沼田真『自然保護という思想」、岩波文庫、 1996年。
していくことを願う。
「視覚障害者と三重県立美術館」森本孝「ドーム」、
Vol.8 、日本文教出版、 1993年。
参考文献
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「博物館研究~
Vo1
.
16 (7)、 1981年。
研究~
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自然科学~ 27号、 1998
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i IT'見る」ことから「なぜ見るのか」の問いにむけて」
角田美奈子「ドーム~
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