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NJM3774 データシート

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NJM3774 データシート
NJM3774
2チャンネルステッピングモータドライバ
■ 概要 ■ 外形
NJM3774 は、スイッチモード付き2相ステッピングモータ
ドライバで、ディセーブル入力によるハーフステップが可能
で、さらにデュアルDACのNJU39610 とペアで使用すること
により、わずかな外付け部品にてマイクロステッピングモー
タシステムを構成できます。フル/ ハーフステッピング用の
NJM3774 に必要なフェーズ発生器として、NJM3517 が使用で
きます。NJM3774 は、ドライバに共通のクロック発振器、切
換え制御コンパレータとフリップフロップ、および保護ダイ
NJM3774D2
オードを含むHブリッジから構成されます。電源はロジック
用の+5V と、モータ用の+10 ∼+45V で1000mA の連続出力電
流が可能です。
NJM3774FM2
■ 特徴
●デュアルチョッパドライバ内蔵
●連続出力電流
1000mA/ch
●デュアルDAC NJU39610 に最適
●外形
DIP22/PLCC28
■ ブロック図
Phase 1
Dis1 VR1
E1
C1
NJM3774
VCC
–
V
CC
+
R
S
Q
M A1
M B1
Logic
V MM1
+
V MM2
–
M B2
Logic
M A2
RC
+
–
Phase 2
図1 ブロック図
Dis 2 V
R2
C2
S
R
GND
Q
E2
NJM3774
GND
Phase 2
26
GND
1
Dis 2
GND
2
27
GND
3
28
MA2
4
■ 端子配列
RC 1
22 VCC
C2 2
21 C 1
V R2 3
VMM2 5
25
VR2
E2 6
24
C2
M B2 7
23
RC
NJM3774FM2
22
VCC
GND 9
21
C1
E1 10
20
VR1
VMM1 11
19
Phase1
M B1 8
20 VR1
19 Phase 1
Phase 2 4
GND 5
GND 6
Dis2 7
18 GND
NJM
3774D2
MA2 8
Dis 1 18
GND 17
GND 16
GND 15
GND 14
M A1 12
GND 13
VMM2 9
E 2 10
MB2 11
17 GND
16 Dis1
15 MA1
14 VMM1
13 E 1
12 MB1
図2 端子配列
■ 端子説明
PLCC
DIP
1-3, 9, 5, 6
13-17
記号
説明
GND
接地と負の電源。注意:これらのピンは、ヒートシンクとして使用されます。効果的なヒートシンキングのため、すべての接地ピン
17, 18
が、適切な広い銅配線接地板に半田付けされていることを確認してください。
28
4
8
MA2
モータ出力A、チャンネル2 。モータ電流はフェーズ2 がHレベルのときMA2 からMB2 に流れます。
5
9
V MM2
モータ電源電圧、チャンネル2 、+10 ∼40V 。V MM1とV MM2を接続する必要があります。
6
7
10
11
E2
MB2
共通エミッタ、チャンネル2 。検出抵抗RSを接地に接続します。
8
12
MB1
モータ出力B、チャンネル1 。モータ電流はフェーズ1 がHレベルのときMA1 からMB1 に流れます。
10
11
13
14
E1
V MM1
共通エミッタ、チャンネル1 。検出抵抗RSを接地に接続します。
12
15
MA1
モータ出力A、チャンネル1 。モータ電流はフェーズ1 がHレベルのときMA1 からMB1 に流れます
18
16
Dis1
チャンネル1 用ディセーブル入力(TTLレベル互換)。Hレベルのとき、出力部の4 つすべてのトランジスタがオフになり、出力電流
モータ出力B、チャンネル2 。モータ電流はフェーズ2 がHレベルのときMA2 からMB2 に流れます。
モータ電源電圧、チャンネル1 、+10 ∼40V 。V MM1とV MM2を接続する必要があります
がゼロまで急速に減少します。
19
19
Phase1
MA1 およびMB1 出力のモータ電流の方向を制御します。モータ電流はフェーズ1 がHレベルのときMA1 からMB1 に流れます。
20
21
20
21
V R1
C1
基準電圧、チャンネル1 。コンパレータのスレッシュホールド電圧を介して出力電流を制御します。
コンパレータ入力電圧、チャンネル1 。RCネットワークでフィルタされた、検出抵抗両端の瞬間電圧を検出します。
コンパレータのスレッシュホールド電圧は、V CH1=0.18・V
22
23
22
1
V CC
RC
R1
[V] 、すなわちV R1=2.5V で450mV です
ロジック部電源電圧
クロック発振器RCピン。15k Ωの抵抗をV CCに、3300pF コンデンサを接地に接続すると、標準スイッチング周波数約26.5kHz が得ら
れます。
24
2
C2
コンパレータ入力電圧、チャンネル2 。RCネットワークでフィルタされた、検出抵抗両端の瞬間電圧を検出します。
コンパレータのスレッシュホールド電圧は、V CH2=0.18・V
R2
[V] 、すなわちV R2=2.5V で450mV です。
25
26
3
4
V R2
Phase2
基準電圧、チャンネル2 。コンパレータのスレッシュホールド電圧を介して出力電流を制御します。
27
7
Dis2
チャンネル2 用ディセーブル入力(TTLレベル互換)。Hレベルのとき、出力部の4 つすべてのトランジスタがオフになり、出力電流
MA2 およびMB2 出力のモータ電流の方向を制御します。モータ電流はフェーズ2 がHレベルのときMA2 からMB2 に流れます。
がゼロまで急速に減少します。
NJM3774
■ 機能説明
NJM3774 の各チャンネルは、最大1000mA の連続電流を駆動できる4つのトランジスタからなるHブリッジ、出
力トランジスタを制御するロジック部、R-Sフリップフロップ、コンパレータから構成されます。クロック発振器
は両方のチャンネルに共通です。
定電流制御は、巻線への出力電流をスイッチングすることで行われます。これは、ターンオン中にモータ巻線と
直列に接続された抵抗RSによって巻線の最大電流を検出することで行われます。電流が増大すると、抵抗両端に
電圧が発生し、コンパレータにフィードバックされます。基準入力電圧V Rによって定義された検出レベルでにな
るとコンパレータはフリップフロップをリセットし、出力トランジスタをオフにします。電流は、クロック発振器
が両方のチャンネルのフリップフロップを同時にトリガするまで低下します。これによって出力トランジスタがオ
ンになり、このサイクルが繰り返されます。
ターンオン、ターンオフ、およびフェーズ推移時の電流経路を図3に示します。上側フライホイールダイオード
は回路の外部に接続されています。
External recirculation diodes
V MM
1
2
3
RS
Motor Current
1
2
Fast Current Decay
3
Time
Slow Current Decay
図3 出力部とターンオン時、ターンオフ時、
およびフェーズ推移時の電流経路
NJM3774
■ 絶対最大定格 ( Ta=+25°C ) 項目
電圧
ロジック部電源電圧
モータ電源電圧
ロジック入力
コンパレータ入力電圧
基準入力電圧
電流
モータ出力電流
ロジック入力電流
アナログ入力電流
温度
動作温度 (接合部)
ピン番号 (DIP)
記号
最小
最大
単位
22
9,14
4,7,16,19
2,21
3,20
V CC
V MM
VI
VC
VR
0
0
-0.3
-0.3
-0.3
7
45
6
V CC
7.5
V
V
V
V
V
8,11,12,15
4,7,16,19
2,3,20,21
IM
II
IA
-1200
-10
-10
+1200
-
mA
mA
mA
Tj
-40
+150
℃
保存温度
Tstg
-55
+150
℃
消費電力
TGND=+25 ℃,DIP and PLCC Package
TGND=+125 ℃,DIP Package
TGND=+125 ℃,PLCC Package
PD
PD
PD
-
5
2.2
2.6
W
W
W
最大
5.25
40
+1000
+125
2
20
単位
V
V
mA
℃
μs
kΩ
■ 推奨動作条件
項目
ロジック部電源電圧
モータ電源電圧
モータ出力電流
動作温度 (接合部)
ライズ/フォールタイム (ロジック入力部)
発振器タイミング抵抗
Phase 1
Dis 1 VR1
19
16
20
記号
V CC
V MM
IM
Tj
t r,t f
RT
C1
E1
21
13
最小
4.75
10
-1000
-20
2
標準
5
15
NJM3774
–
V
V
I CC
CC
22
CC
+
R
S
Q
Logic
15
M A1
12
M B1
14
V MM1
9
V MM2
11
M B2
8
M A2
| V MA – V MB |
t on
15 kW
+
RT
–
Logic
I RC RC
1
+
–
S
R
IM
t off
50 %
I MM
I OL
t
Q
VE
td
3 300 pF
V
VCC
CT
4
Phase 2
II
I IH
I IL
IR
IA
7
Dis 2
3
V R2
V
VA
V
IL
R
GND
E2
VM
1 kW
V
RC
C
VE
820 pF
CC
図4 記号の定義
CH
10
IA
VCH
V
IH
5, 6, 17, 18
C2
IC
VI
V
2
MA
t
V MM
1
RS
fs = t + t
on
off
図5 用語の定義
ton
D=
ton + t off
NJM3774
■ 電気的特性
電気的特性 ( Tj=+25°C, Vcc=5V , V MM=41V )
項目
記号
条件
最小
標準
最大
単位
全体
消費電流
ICC
Note 4.
-
60
75
mA
全損失
PD
VMM=12V,I M1=IM2=750mA
-
2.6
2.9
W
-
2.6
2.9
W
-
160
-
℃
-
1.4
2.0
μs
2.0
-
-
V
Notes2,3,4
PD
VMM=12V,I
M1
=1000mA,I
M2
=0mA
Notes2,3,4
サーマルシャットダウン温度
ターンオフ遅延時間
td
dVc/dt ≧50mV/ μs.
IM=100mA. Note 3.
ロジック入力部
Hレベル入力電圧
V IH
Lレベル入力電圧
V IL
-
-
0.8
V
Hレベル入力電流
IIH
VI=2.4V
-
-
20
μA
Lレベル入力電流
IIL
VI=0.4V
-0.4
-
-
mA
V CH
RC=1k Ω,V R=2.50V
430
450
470
mV
コンパレータ入力部
スレッシュホールド電圧
I V CH1-V CH2 I
チャンネル間ミスマッチ値
V CHdiff RC=1k Ω
-
1
-
mV
入力電流
IC
-10
-
1
μA
入力抵抗
RR
-
5
-
kΩ
入力電流
IR
VR=2.5V
-
0.5
1.0
mA
下側トランジスタ飽和電圧
IM=750mA
-
0.6
0.9
V
下側トランジスタリーク電流
VE=V R=0V,V C=V CC
-
-
700
μA
下側ダイオード順方向電圧降下
IM=750mA
-
1.2
1.5
V
上側トランジスタ飽和電圧
IM=750mA
-
1.1
1.4
V
上側トランジスタリーク電流
VE=V R=0V, V C=V CC
-
-
700
μA
CT=3300pF,R T=15k Ω
25.0
26.5
28.0
kHz
最小
-
標準
11
40
9
35
基準入力部
モータ出力部
チョッパー発振器部
発振周波数
fs
■ 熱特性
項目
熱抵抗
記号
Rth J-GND
Rth J-A
Rth J-GND
Rth J-A
条件
DIP package.
DIP package. Note 2.
PLCC package.
PLCC package. Note2.
最大
-
単位
℃/W
℃/W
℃/W
℃/W
Note
1. すべての電圧は接地に対してのものです。電流は、指定された端子に流れ込む場合は正、流れ出す場合は負になります。
2. すべての接地ピンは20cm 2 のPCB銅配線領域に半田付けされていて、自然対流状態です。
3. 記載値については参考値であり、保証値ではありません。
4. スイッチング周波数 fs=26.5kHz, デューティー比 D=30%
NJM3774
■ 応用例
電流制御
モータへの出力電流は、基準入力での電圧と、検出抵抗RSの値によって決定されます。
発振周波数、巻線インダクタンス、および電源電圧も電流に影響しますが、その影響は非常に小さなものです。
出力電流は、ディセーブル入力部(それぞれのチャンネルに対してDis1およびDis2 )のHレベル入力電圧によって
完全にオフにできます。ディセーブルがHレベルになると、出力部の4つすべてのトランジスタがオフになり、出
力電流は急速にゼロまで減少します(「ファストカレントディケイ」、図3参照)。
検出抵抗およびモータ巻線を通るピーク電流は、次のように表現できます。
I
= 0.18 ・(V /R ) [A]
M,peak
R
S
2.5V 基準電圧と0.47 Ω検出抵抗は約960mA の出力電流となります。VR入力での耐ノイズ性を向上させるため、制
御範囲を5Vまで増大できます。ただし、RSをそれに応じて変更してください。(最大出力電流900mA の場合は1Ω)
外部構成要素
デバイスが正常に機能するためには、図6のように、4つの外部フリーホイール・ダイオードを接続する必要があ
ります。ダイオードは、逆回復時間100ns 未満の高速タイプを使用してください。
コンパレータ入力と直列にローパス・フィルタを使用すると、スイッチング過渡電流による誤動作を防止できま
す。推奨値1kΩと820pF は、多くのモータと動作条件に適しています。
ローパスフィルタの作用によってコンパレータへの信号に小さな遅延が発生するため、検出抵抗両端のピーク電
圧、およびピーク・モータ電流は、基準入力電圧V Rによって決定されるコンパレータスレッシュホールドV CH
(V CH=450mV@V R=2.5V) によって定義される電流より多少高いレベルに到達します。
したがって、遅延を最小化し、低電流性能を最適化するため、ローパスフィルタの時間定数を低減してくださ
い。時間定数を増大させると、スイッチングが不安定になることがあります。時定数は、CC値を変化させることで
調節します。
クロック発振器の周波数は、ピンRCのRT 、CT で設定されます。推奨される値では、クロック周波数(スイッチ
ング周波数)26.5kHz が得られます。これより低い周波数では、電流リップルが高まりますが、低電流レベルの直
線性が向上することがあります。周波数を高めると、電流リップルが低減しますが、ICでのスイッチング損失が増
大し、さらにモータの鉄損が増大することがあります。クロック周波数を変更する必要がある場合は、CT の値を調
節してください。推奨するRT値は15k Ωです。
検出抵抗RSは、モータ電流の最大値に合わせて選択してください。ピーク・モータ電流、基準電圧、およびRSの
値の関係は、上記の「電流制御」で説明しています。最大定格を超過しないように注意してください。これは、1
つのチャンネルのみ動作する場合は最大で1200mA です。推奨出力電流は、両方のチャンネルが動作する場合、最
大で1000mA です。
V MM
+5 V
+
0.1 µF
10 µF
D1
22
V
19
11
V
CC
5
V
MM1
Phase 1
18
MM2 MA1
Dis1
20
MB1
V R1
NJM3774
26
MA2
Phase 2
27
D2
12
8
4
Dis 2
25
V R2
RC GND
23
+5 V 15 kΩ
3300 pF
1, 2,
3, 9,
13, 14,
15, 16,
17, 28.
M
C1
21
E1
10
C2
STEPPER
MOTOR
6
1 kΩ
D3
820 pF
D4
V MM
820 pF
RS
RS
0.68 Ω
GND (VCC )
7
E2
24
1 kΩ
B2
0.68 Ω
D1 - D4 are UF 4001 or
BYV 27, trr ≤ 100 ns.
Pin numbers refer to
PLCC package.
図6 NJM3774 を使用したステッピング・モータドライバ応用回路例
NJM3774
モータ選択
NJM3774 は2相バイポーラ・ステッピングモータ(1 相当たり巻線が1つだけのモータ)用に設計されています。
NJM3774 の定電流制御は、一定の周波数と可変のデューティー比に基づいています。この方法では、モータ選
択に一定の制限が加えられます。発振周波数のデューティー比が約50 %を超えると、不安定な発振が発生すること
があります。定義については、図5を参照してください。これを避けるには、巻線抵抗とインダクタンスが低い
モータ、すなわち巻数が少ない巻線のモータを選択する必要があります。
実際の電源電圧と同じ電圧の定格のモータを使用する必要はありません。考慮する必要があるのは定格電流のみ
です。NJM3774 と共に使用できるモータの定格電圧は1V から6Vであり、電源電圧は通常12V から40V の範囲にな
ります。
低いインダクタンスは、特に高い電源電圧と組み合わされて、高いステッピング率を可能にします。しかし、巻
線の巻数を減らして、低抵抗、低インダクタンスとしたモータで、低速で同様なトルク特性を得るためには、より
大きな電流を流して、補償する必要があります。そのため、特性のトレードオフを必要とします。巻線抵抗とイン
ダクタンスができるだけ低く、かつ必要なトルクを得られるモータを選択してください。また、最大推奨電圧40V
を超えない範囲で、できるだけ高い電源電圧を使用してください。最大電流で発振周波数のデューティー比が50 %
を超えないことを確認してください。
■概要
フェーズ入力部
フェーズ入力部でのHレベル入力電圧では、ピンMA からピンMBに電流が流れます。Lレベル入力電圧では、反対
の方向に電流が流れます。時間遅延によって、フェーズ入力が変化するときHブリッジでの貫通を防止します。
ヒートシンク
Batwing 接地ピンを20cm 2(約1.8 インチx1.8 インチ)、厚さ35 μmの銅配線接地面に半田付けすることで、両方の
チャンネルが動作する状態で、最大+70 ℃の周囲温度、最大650mA の出力電流で動作できます。これ以上の電流レ
ベルでのヒートシンキング、図7、10 ,11 を参照して必要な銅配線面積を決定してください。
サーマル・シャットダウン
この回路は、T が約160 ℃以上になると出力をオフにするサーマル・シャットダウン機能を装備しています。温
j
度が低下すると、通常の動作が再開します。
プログラミング
図8は、フルステップ、ハーフステップ、およびモディファイドハーフステップ動作の入力および出力シーケン
スの違い示しています。
フルステップ・モード
両方の巻線は、常に同じ電流IM1=IM2によって励磁されます。モータを1ステップ動かすため、一方のフェーズの電
流の方向(および磁界の方向)が逆転されます。次のステップは、もう一方のフェーズ電流が逆転するときに発生
します。電流の変化は、初期状態に戻るまでに、4つのフルステップに相当する4つの異なる状態のシーケンスを通
過します。
Phase 1
Dis 1
80
Phase 2
Thermal resistance [°C/W]
Dis 2
28-Pin
PLCC
70
V R1
140%
100%
60
V R2
140%
100%
50
I MA1
140%
40
100%
22-Pin
DIP
30
–100%
–140%
I MA2
20
5
10
15
20
PCB copper foil area
25
30
35
140%
100%
[cm 2 ]
PLCC package
DIP package
–100%
–140%
Full step mode
図7 熱抵抗vs.PCボード銅領域およびレイアウト特性例
Half step mode
Modified half step mode
図8 ステッピング・モード タイミングチャート
NJM3774
ハーフステップ・モード
ハーフステップ・モードでは、完全な電流逆転が起こる前に、一方の巻線の電流がゼロになります。モータの回
転子は1つのフルステップに相当する2つのハーフステップを行います。このサイクルは、もう一方のフェーズで
繰り返されます。初期状態に戻るまでに、合計で8つの状態が順番に発生します。
ハーフステップ・モードは、共振の問題の可能性を克服できます。共振は、1r/sec 近傍での急激なトルクの損失
として表れます。モータの軸位置の同期を失わないためには、共振を避ける必要があります。
ハーフステップ・モードの短所の1つに、ハーフステップ位置でトルクが減少することがあります。この位置で
は、電流は1つの巻線のみに流れます。この位置でのトルクはフルステップ位置でのトルクの約70 %になります。
モディファイドハーフステップ・モード
ハーフステップ・モードのトルク変動は、ハーフステップ位置での電流が約1.4 倍に増大されると除去されま
す。一定のトルクによって、さらに共振と機械的ノイズが低減され、機械系統の性能、耐用寿命、および信頼性が
向上します。
電流レベルの修正は、基準電圧を電流レベルに応じて標準値から上下させることで行う必要があります。これ
は、図9で示すように、DACまたは簡単な抵抗分圧ネットワークを使用することで行えます。
NJM3774 は、たとえばフルステップ位置で巻線当たり700mA 、ハーフステップ位置で1000mA のように、1つの
チャンネルで約1.4 倍の電流を扱うように設計されています。
V
Ref
+5 V
1.2 kΩ
V R1 and
V R2 on
NJM3774
10 kΩ 1.2 kΩ
2.2 kΩ
10 nF
70 % current
level
GND
図9 NJM3774 のVRピンでの基準
電圧の降下
NJM3774
■ 電気的特性例
PD (W)
Maximum allowable power dissipation [W]
VCE Sat (V)
6
3.0
5
1.2
4
te
3
els
1.0
o
One
0
ra
tu
1.0
re
0.8
2
0.6
0.4
1
l on
0.2
nne
cha
0.20
0
-25
0.40
0.60
0
25
PLCC package
DIP package
図10 消費電力vs.モータ電流特性例
50
75
100
125
150
Temperature [°C]
0.80
I M (A)
0
0
All ground pins soldered onto a
20 cm 2 PCB copper area with
free air convection.
図11 消費電力vs.温度特性例
Vd, ld (V)
0.20
0.40
0.60
0.80
I M (A)
図12 下側トランジスタ飽和電圧vs.
出力電流特性例
VCE Sat (V)
1.2
1.2
1.0
1.0
0.8
0.8
0.6
0.6
0.4
0.4
0.2
0.2
0
0.20
pe
a
ch
Tw
0
m
on
nn
0
nt
ture
pera
tem
2.0
bie
pin
ing
Batw
Am
0.40
0.60
0.80
I M (A)
図13 下側ダイオード電圧降下vs.
フライホイール電流特性例
0
0
0.20
0.40
0.60
0.80
I M (A)
図14 上側トランジスタ飽和電圧vs.
出力電流特性例
このデータブックの掲載内容の正確さには
万全を期しておりますが、掲載内容について
何らかの法的な保証を行うものではありませ
ん。とくに応用回路については、製品の代表
的な応用例を説明するためのものです。ま
た、工業所有権その他の権利の実施権の許諾
を伴うものではなく、第三者の権利を侵害し
ないことを保証するものでもありません。
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